JPH0585462U - 車両のサスペンションタワー内塗装装置 - Google Patents

車両のサスペンションタワー内塗装装置

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JPH0585462U
JPH0585462U JP2530592U JP2530592U JPH0585462U JP H0585462 U JPH0585462 U JP H0585462U JP 2530592 U JP2530592 U JP 2530592U JP 2530592 U JP2530592 U JP 2530592U JP H0585462 U JPH0585462 U JP H0585462U
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shaft member
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 マスキング部材に付着した塗料を積極的に除
去する。 【構成】 回転軸部材の先端側にワンウェイクラッチ1
3を介してマスキング部材20を取り付けるとともに、
該回転軸部材5の上記マスキング部材20取付位置より
下方側位置に塗装ガン25を直接的に取り付け、さらに
上記回転軸部材の側方に、非塗装作業時位置にある上記
マスキング部材20の下面側のマスキング面20aに当
接可能とされたヘラ部材37を備えた塗料落とし機構3
0を配置する。塗装時にはワンウェイクラッチ13によ
りマスキング部材20をサスペンションタワー側に押し
あてて固定したまま塗装ガン25のみを回転させて作業
を行い、作業終了後は非塗装作業時位置において回転軸
部材を作業時とは逆方向に回転させて上記マスキング部
材20を回転軸部材5と一体的に回転させ、該マスキン
グ部材20のマスキング面20aに付着した塗料をヘラ
部材37によって掻き落とす。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本願考案は、下端が開口した筒状形態を有する車両のサスペンションタワーの 内面を塗装するための塗装装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、タクト搬送される車両のサスペンションタワーの内面を塗装する場 合には、該サスペンションタワーの下端開口側から塗装ガンを差し入れてこれを 回転させ且つ上下方向に移動させながら行うのが一般的である(例えば、実開平 3ー83655号公報参照)。
【0003】 ところで、この場合、該サスペンションタワーの内面はこれを全て塗装するの ではなく、その上端部はサスペンション装置の締着固定の必要上、未塗装とする ことが要求される。このため、上記塗装ガンの上方側にマスキング部材を設け、 該マスキング部材によって見切りを行うのが通例である。
【0004】 また、通常、上記マスキング部材及び塗装ガンは、サスペンションタワー内に その下方側から挿脱可能とされる回転軸部材に取り付けられるが、実際の塗装作 業においては、上記マスキング部材は見切り位置の設定の必要上からサスペンシ ョンタワーの上端に当接されて非回転状態とされるのに対して、塗装ガンはサス ペンションタワーの周面を塗装する必要から回転状態とされる。従って、回転軸 部材に対してマスキング部材と塗装ガンとを取り付ける場合、該マスキング部材 は回転軸部材に対して相対回転可能に、また塗装ガンは回転軸部材に対して固定 的にそれぞれ取り付けられている。さらに、サスペンションタワーは上下方向に 比較的長い筒状であることから、その内面に塗装ガンにより塗装を行う場合には 、該塗装ガンの位置を順次所定寸法づつ下げ、各塗装位置でそれぞれ塗装ガンを 回転させて塗装を行うのが通例である。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、このようにマスキング部材を使用して見切りを行いながら塗装をす る場合、当然、該マスキング部材が塗料の噴霧範囲内に位置することから、該マ スキング部材の下面側に形成されるマスキング面には塗料が付着し、その付着量 が多くなると、これが下方へボタ落ちして塗装装置あるいはその周辺を汚すこと になり好ましくない。また、上掲公知例の如く、従来の塗装装置においては、上 記マスキング部材と塗装ガンとの上下方向における相対位置を、所定の見切りが 可能な位置に固定的に設定していたことから、本来マスキング部材による見切り は最上段の塗装位置においてのみ必要であってそれより下段の塗装位置において は必要ないものであるにもかかわらず該マスキング部材による見切り作用が継続 的に行なわれ、結果的に該マスキング部材のマスキング面における塗料の付着量 が多くなり、上記の如き付着塗料のボタ落ちによる不都合が助長されるものであ った。
【0006】 かかるマスキング部材のマスキング面に付着した塗料のボタ落ちによる不都合 を防ぐために、従来一般には付着塗料量がある程度まで達すると、マスキング部 材をサスペンションタワーから取り出し、作業者がヘラを使用して手作業で該付 着塗料を取り除くようにしていたが、該塗料の粘性が高いこともあって作業が困 難であり、塗装作業全体としてみた場合、作業性の低下を招く原因の一つにもな っていた。
【0007】 また、上述のように、本来マスキングが必要でない場合にもマスキングを行う ようにした場合には、塗料の歩留りが低下する分だけコストアップにつながると 言う問題もある。
【0008】 そこで本願考案は、マスキング部材のマスキング面に付着した塗料を容易に且 つ確実に除去し得るようにするとともに、マスキング部材をマスキングの必要の ある状態においてのみ使用することを可能ならしめることを目的としてなされた ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本願考案ではかかる課題を解決するための具体的手段として、請求項1記載の 考案では、マスキング部材及び塗装ガンを車体のサスペンションタワー内にその 下方側から差し入れ、該塗装ガンを回転させながらサスペンションタワー内面を 塗装するとともに、上記マスキング部材によって塗装部の見切りを行うようにし た車両のサスペンションタワー内塗装装置において、適宜の昇降機構によって上 記サスペンションタワーの軸方向に沿って昇降可能とされ且つ回転駆動機構によ って選択的に正逆両方向に回転せしめられる回転軸部材を備え、該回転軸部材の 先端側にワンウェイクラッチを介して上記マスキング部材を取り付けるとともに 、該回転軸部材の上記マスキング部材取付位置より下方側位置に上記塗装ガンを 直接的に取り付け、該回転軸部材の昇降動作によって上記マスキング部材と塗装 ガンとを上記サスペンションタワー内に位置する塗装作業時位置と該サスペンシ ョンタワーの下端よりも下方に位置する非塗装作業時位置との間で移動可能とし 、さらに上記回転軸部材の側方には、非塗装作業時位置にある上記マスキング部 材の下面側のマスキング面に当接可能とされたヘラ部材を備えた塗料落とし機構 を配置したことを特徴としている。
【0010】 請求項2記載の考案では、請求項1記載の車両のサスペンションタワー内塗装 装置において、上記マスキング部材を、上記回転軸部材の軸方向に移動可能で且 つ常時上記塗装ガンから離間する方向へ付勢したことを特徴としている。
【0011】
【作用】
本願各考案ではかかる構成とすることによってそれぞれ次のような作用が得ら れる。
【0012】 請求項1記載の考案では、回転軸部材を上昇させてマスキング部材と塗装ガン とをサスペンションタワー内に差し入れ、該マスキング部材をサスペンションタ ワーの上端部に当接させてこれを所定位置に固定する(即ち、マスキング部材及 び塗装ガンは、塗装作業時位置に設定される)。この状態で、回転軸部材を所定 方向へ回転させる。すると、上記マスキング部材は、ワンウェイクラッチにより 上記回転軸部材の回転に拘わらず固定状態が維持される一方、上記塗装ガンは該 回転軸部材と一体的に回転する。従って、該塗装ガンから塗料を噴霧することに より、上記サスペンションタワーの内面に塗装が施されるとともに、その塗料噴 霧の上部が上記マスキング部材によってマスキングされることから、所定位置に おいて見切りがされ、該サスペンションタワーの上端部は未塗装のまま保持され る。これで一段目の塗装作業が完了する。
【0013】 一段目の塗装作業が完了すると、上記回転軸部材を所定量だけ下げ、ここで再 び塗装ガンを回転させて二段目の塗装を実行する。このように、所定量ずつ塗装 ガンの位置をさげながら塗装作業を順次実行することにより、縦長筒状のサスペ ンションタワーの内面の塗装が容易に行なわれるものである。尚、二段目以降の 塗装時においては、上記マスキング部材がサスペンションタワーの上端部から離 間していることから、該マスキング部材はフリー状態となっている。
【0014】 ここで、上記マスキング部材のマスキング面には塗料が付着するが、この付着 量がある程度以上になるとこれがボタ落ちすることになるため、これをそれ以前 に除去する必要がある。この場合には、回転軸部材を下降させて上記マスキング 部材及び塗装ガンをそれぞ塗装作業時位置から非塗装作業時位置設定する。この 非塗装作業時位置においては、上記マスキング部材のマスキング面に塗料落とし 機構のヘラ部材が当接せしめられる。従って、ここで上記回転軸部材を上記の作 業時とは逆方向に回転させると、上記ワンウェイクラッチが作動して上記回転軸 部材とマスキング部材とが回転方向において一体化され、該マスキング部材が回 転駆動される。すると、該マスキング部材のマスキング面に付着していた塗料は このヘラ部材によって強制的に掻き落とされ、所定の塗料受け側に回収されるこ ととなる。
【0015】 請求項2記載の考案では、上記の作用に加えて次のような作用が得られる。即 ち、上記マスキング部材が回転軸部材に対してその軸方向に移動可能で且つ常時 上記塗装ガンから離間する方向へ付勢されていることから、一段目の塗装作業時 においては、該マスキング部材は回転軸部材の上昇力によってサスペンションタ ワの上端部に押し付けられて上記塗装ガンとの間隔が適宜縮小した状態で適正な マスキング量を確保する一方、二段目移行の塗装作業時においては、上記マスキ ング部材はサスペンションタワーの上端部から離間して該サスペンションタワー 側からの規制力が解除されることで上記塗装ガンから離間する方向に移動する。 従って、この状態においては上記マスキング部材が塗装ガンの塗料噴霧の範囲か ら上方へ退避した状態となり、以後においては塗装ガンからの噴霧塗料がマスキ ング部材に付着することがなく、該マスキング部材のマスキング面における付着 塗料は一段目の塗装作業時に付着したものに限られ、二段目移行においてもマス キング作用が行なわれるものに比して、付着塗料の総量が減少せしめられること となる。
【0016】
【考案の効果】
従って、本願各考案の車両のサスペンションタワー内塗装装置によればそれぞ れ次のような効果が得られる。
【0017】 請求項1記載の車両のサスペンションタワー内塗装装置によれば、マスキング 部材のマスキング面に付着した塗料を人手によらずに機械的に掻き落とすように しているので、該塗料の掻き落としが容易且つ確実となり、付着塗料のボタ落ち による装置の汚れ等を未然に防止することができるとともに、塗料掻き落とし作 業の迅速化により作業能率の向上も図れるものである。
【0018】 請求項2記載の車両のサスペンションタワー内塗装装置によれば、上記の効果 に加えて、マスキングが必要な作業条件下においてのみマスキング部材によるマ スキング作用を行わしめ、それ以外の状態ではマスキング部材を作用させないよ うにすることで該マスキング部材における付着塗料量を可及的に減少させるよう にしていることから、上記ヘラ部材による塗料の掻き落とし作業がさらに容易な らしめられるとともに、塗料の歩留りが良好となりそれだけコストダウンに寄与 することができるものである。
【0019】
【実施例】
以下、添付図面に基づいて本願考案の車両のサスペンションタワー内塗装装置 を具体的に説明すると、図4及び図5には、本願考案の実施例にかかる塗装装置 Zが示されている。この塗装装置Zは、適宜の搬送装置(図示省略)によって吊下 状態で順次タクト搬送される車体60のサスペンションタワー61の内面に、該 サスペンションタワー61の下端開口側から塗装ガンを差し入れて塗装を施すも のであるが、該サスペンションタワー61の内面の全域が被塗装面とされるので はなく、その周壁61aの上端部と天井面61bを除いた部分のみが被塗装面とさ れることから、上記塗装ガンのみならず所定の見切りを行うマスキング部材の設 置が必要となるものであり、またマスキング部材を設ける関係上、これに付着し た塗料を除去する手段をも設けることが必要であり、この実施例の塗装装置Zは これら各要件を満足すべく、後述の如き特有の構成を有している。以下、この塗 装装置Zの具体的構成及びその作用効果について詳述する。
【0020】 先ず、この塗装装置Zの全体構成を図4及び図5を参照して説明すると、該塗 装装置Zは、後述の回転軸部材5の先端側に設けられた後述のマスキング部材2 0と塗装ガン25と位置決め機構6とによって塗装作業を行うものであるが、こ れら各部材を所定位置に位置決めし且つ塗装作業を的確に行わしめるための補助 機構として、作業床上に固定された基台1に対して車体60の前後方向(矢印A ーB方向)に移動可能に取り付けられるとともにこの移動方向と平行に配置され た支軸46回りに回動可能とされた支持機構2と、該支持機構2に支軸45を介 して支持され該支軸45を中心として車体前後方向(矢印CーD方向)に回動可能 とされた昇降機構3と、該昇降機構3の側面に設けたガイド部材3aに沿って上 下方向(矢印GーH方向)に移動せしめられるとともに上記回転軸部材5を正逆両 方向へ選択的に回転させる回転駆動機構4とを備えている。
【0021】 尚、この支持機構2と昇降機構3と回転駆動機構4の構造等は公知(例えば、 特開平3ー258365号公報参照)であるため、ここでの説明は省略し、ここ では上記回転軸部材5等についてのみ詳述することとする。また、図4及び図5 において、回転軸部材5が下方に位置している実線図示状態が実用新案登録請求 の範囲中の非塗装作業時位置であり、該回転軸部材5が上昇して上記サスペンシ ョンタワー61の内部にまで進入した鎖線図示状態が実用新案登録請求の範囲中 の塗装作業時位置に該当するものである。
【0022】 上記回転軸部材5は、図4及び図5に示すように、上記回転駆動機構4側に取 り付けられて正逆両方向(矢印JーK方向)に回転駆動される第1軸部材51と、 密巻きコイルバネで構成され且つ該第1軸部材51の上端に同軸状に連結された 適度の可撓性をもつ可撓軸部材53と、該可撓軸部材53の上端に同軸状に連結 された第2軸部材52と、該第2軸部材52の上端に所定間隔をもって平行に連 結されるとともにその上端には取付フランジ55(図3参照)が設けられた左右一 対の先端軸部材54,54とで構成されており、該回転軸部材5は上記回転駆動 機構4により回転駆動されるとともに、上記昇降機構3により上下方向に昇降駆 動されるようになっている。
【0023】 この回転軸部材5の上記先端軸部材54,54の上記取付フランジ55より所 定寸法だけ下方に下がった位置には、図1Aに示すように、塗装ガン25が、塗 料噴射方向を斜め上方に指向させた状態で取り付けられている。そして、上記取 付フランジ55には、後述する位置決め機構6とマスキング部材20が取り付け られている。
【0024】 位置決め機構6は、図1Aに示すように、上記サスペンションタワー61の天 井面61bに形成した透孔62(図1B参照)にその下方側から嵌入して該サスペ ンションタワー61に対する回転軸部材5の位置決めを行う円錐台状の位置決め ヘッド7を備えている。そして、この位置決めヘッド7は、上記サスペンション タワー61の天井面61bへの当接面となるプレート8及び見切り位置調整用の プレート9を介して、連結軸11及び固定ボルト12により、ヘッド受部材10 と一体的に連結されている。
【0025】 また、上記ヘッド受部材10は、ワンウェイクラッチ13を介して挟着部材1 4,15に連結されるとともに、該挟着部材14には周方向に所定間隔をもって 三本のガイド軸16,16,16(図3参照)が下方へ突出状態で固定されている。 さらにこの各ガイド軸16,16,16には、それぞれスプリング17を縮装介在 させた状態で可動プレート18が、該ガイド軸16の軸方向に移動可能に取り付 けられている。そして、この可動プレート18は、連結ボルト19によって上記 先端軸部材54,54の上端に設けた取付フランジ55に締着固定されている。
【0026】 さらに、上記ヘッド受部材10の下面側には、丸底の環状溝で構成されるマス キング面20aを有するマスキング部材20が、該マスキング面20aを下方へ向 けた状態で、複数の固定ビス21,21,・・により一体的に固定されている。
【0027】 このように構成することにより、次のような作動が可能となる。即ち、先ず第 1に、上記回転軸部材5(即ち、先端軸部材54)がワンウェイクラッチ13の非 作動方向(例えば、矢印J方向)へ回転する場合には、該回転軸部材5の回転にも かかわらず上記位置決め機構6は非回転状態を維持することができる(換言すれ ば、上記位置決め機構6の回転が外的作用により阻止された状態であっても回転 軸部材5は自由に矢印J方向へ回転できる)。このような作動態様により、図1 Bに実線図示するように、上記位置決め機構6をサスペンションタワー61側に 当接させてその回転を停止させた状態で、回転軸部材5とともに塗装ガン25を 回転させてサスペンションタワー61の周壁61aの全周に所定の塗装作業を行 うことが可能ならしめられるものである。
【0028】 第2に、上記回転軸部材5が矢印K方向へ回転する場合には、上記ワンウェイ クラッチ13が作動状態となることから、該回転軸部材5と一体的に位置決め機 構6も矢印K方向へ回転することとなる。このような作動態様により、後述する ように上記マスキング部材20を回転させて後述の塗料落とし機構30により該 マスキング部材20のマスキング面20aに付着した塗料を掻き落とす作業が可 能となるものである。
【0029】 第3に、上記位置決めヘッド7側と可動プレート18とがスプリング17を介 して弾性的に支持されていることから、例えば位置決めヘッド7の上動を規制し た状態で上記回転軸部材5を上下方向に移動させることで上記マスキング部材2 0と塗装ガン25との上下方向における間隔が変化することとなる。このような 作動態様により、図1Bにおいて実線図示するように、上記回転軸部材5を上昇 させて上記位置決め機構6の位置決めヘッド7を上記サスペンションタワー61 の透孔62内に嵌入させるとともに上記スプリング17を縮小変形させて上記上 記マスキング部材20と塗装ガン25とを近付けて該マスキング部材20を塗装 ガン25の塗料噴霧範囲(上下方向角度α)内に位置せしめ、もって該マスキング 部材20により所要のマスキング作用を行わしめた状態で塗装ガン25により塗 装(一段目の塗装)を実行して所定の見切りを付けること、及び同図に鎖線図示す るように、回転軸部材5を降下させて上記位置決めヘッド7をサスペンションタ ワー天井面61bから離間させるとともに上記スプリング17のバネ力によって マスキング部材20と塗装ガン25とを離間させて該マスキング部材20を塗装 ガン25の塗料噴霧範囲より上方に位置せしめた状態で所定の塗装(二段目以降 の塗装)を行うことが可能となるものである。
【0030】 このようにして上記サスペンションタワー61の内面への塗装が行なわれるわ けであるが、この場合、この実施例のように一段目の塗装時においてのみ(即ち 、実際にマスキング作用が必要である場合においてのみ)マスキング部材20を 作動させ、それ以外のマスキング作用が必要でない状態においてはマスキング部 材20を塗装ガン25の塗料噴霧範囲外に退避させるようにすると、例えば従来 のようにマスキング部材20と塗装ガン25との位置関係が固定され塗装作業中 常時マスキング部材20が作動状態にあるような場合に比して、該マスキング部 材20のマスキング面20aに付着する塗料の量が減少することになる。このこ とは、付着塗料量が減る分だけ後述の塗料落とし機構30による塗料掻き落とし 作業が容易且つ確実ならしめられるとともに、塗料事態の歩留りの向上によりコ ストダウンが促進されるという利点が得られるものである。
【0031】 しかし、マスキング部材20への付着塗料量そのものが従来のものに比して減 ったとしても、一段目の塗装によって幾らかは付着するわけであり、従って、こ れをいつまでも放置しておくと該塗料のボタ落ち等の不都合が生じるためこれを 適当な時期に除去することが必要となる。このため、この実施例においては、後 述する塗料落とし機構30を設けることでこれを機械的に行うことを可能として いる。以下、この塗料落とし機構30の構成及び作用効果について詳述する。
【0032】 塗料落とし機構30は、図1A及び図2に示すように、非塗装作業時位置に位 置決めされた状態の上記マスキング部材20に対応するようにして上記昇降機構 3の上部に配置されるものであって、該マスキング部材20の外周に微少隙間を もって嵌合し得るような嵌合穴32aを形成した嵌合位置決め部材32を備えて いる。この嵌合位置決め部材32は、上記昇降機構3側から延びる支持アーム3 4に対してステー33,33を介して取り付けられたプレート31に載置状態で 固定されている。また、上記嵌合位置決め部材32内にマスキング部材20を嵌 入させた状態において上下方向の位置決めを行うために、上記プレート31には ストッパー35,35が配置されている。従って、マスキング部材20が塗装作 業時位置から非塗装作業時位置に復帰設定された場合、該マスキング部材20は 横方向及び上下方向の二方向において正確に位置決めされることとなる。
【0033】 一方、上記ステー33には、ステー43を介してエアモータ36が取り付けら れるとともに、該エアモータ36の回転軸36aには、その先端部37aを上記マ スキング部材20のマスキング面20aの断面形状にほぼ合致する形状に形成し てこれを掻き落とし部38とした硬質材でなるヘラ部材37が、その平面方向を 上記マスキング部材20の軸方向に略直交させた状態で取り付けられている。そ して、このヘラ部材37は、図1Aに実線図示するように上記嵌合位置決め部材 32側に延出して上記掻き落とし部38を上記マスキング部材20のマスキング 面20a内に嵌入せしめた第1の位置と、同図に鎖線図示するように上記嵌合位 置決め部材32と逆方向に延出する第2の位置に選択的に設定されるようになっ ている。特に、第1の位置においては、上記ヘラ部材37の掻き落とし部38が 上記マスキング部材20のマスキング面20aに対して所定の付勢力で当接する ようになっている。
【0034】 さらに、上記ステー33から後方へ適宜離間した位置で且つ上記ヘラ部材37 の回動軌跡と重合する位置には、該ステー33と平行にプレート40が配置され ている。そして、このプレート40には、上記ヘラ部材37が第1の位置から第 2の位置へ回動する場合において、該ヘラ部材37の掻き落とし部38部分をそ の両側から所定の弾性力でもって挟むようにして左右一対の弾性ヘラ部材41, 41が配置されている。尚、この弾性ヘラ部材41,41の下方位置には、塗料 受け容器(図示省略)が配設される。
【0035】 このように構成された塗料落とし機構30によれば、次のようにして塗料の除 去及び回収が行なわれる。即ち、サスペンションタワー61への塗装作業が完了 すると、回転軸部材5の下降動作に伴って上記マスキング部材20がそのマスキ ング面20aに塗料を多量に付着させた状態のまま塗装作業時位置から非塗装作 業時位置に復帰設定される。尚、回転軸部材5の回転は塗装作業の完了とともに 停止されている。
【0036】 このマスキング部材20が非塗装作業時位置に設定されると、塗料落とし機構 30が作動してそのヘラ部材37を第2の位置から第1の位置に移動させて該ヘ ラ部材37をマスキング部材20のマスキング面20aに嵌入接触させる。この 状態で、上記回転軸部材5が今までの塗装作業時における回転方向(矢印J)方向 とは逆の方向(矢印K方向)に回転する。すると、上記ワンウェイクラッチ13が 係合状態となり、位置決め機構6とともにマスキング部材20は回転軸部材5と 一体的に矢印K方向に回転し、該マスキング部材20のマスキング面20aに付 着した塗料はヘラ部材37の掻き落とし部38によって順次掻き落とされて該ヘ ラ部材37側に受渡される。
【0037】 ヘラ部材37の掻き落とし部38によるマスキング部材20側の塗料の掻き落 としが終了すると、次に上記エアモータ36をして該ヘラ部材37をその第1の 位置から第2の位置側に回動させる。すると、該ヘラ部材37がその回動途中に おいて上記弾性ヘラ部材41,41の間を通過する際、該ヘラ部材37側に付着 していた塗料がこの弾性ヘラ部材41,41によって掻き落とされて下方の塗料 受け容器側に落下回収されることになる。
【0038】 このように、マスキング部材20のマスキング面20aに付着した塗料を回転 軸部材5の回転力を利用してヘラ部材37により機械的に掻き落とすようにした 場合には、例えその付着量が多くても、また塗料の粘度が高くても、これを確実 且つ容易に掻き落とすことがてき、従来のように作業者が手作業でこれを行うよ うな場合に比して、作業性が良好となりそれだけコストダウンが図れるものであ る。
【0039】 また、この実施例のように、上記マスキング部材20を一段目の塗装作業時に おいてのみ作動させて該マスキング部材20に付着する塗料の量そのものを減少 させる構成と、付着塗料をヘラ部材37により機械的に掻き落とす構成とを組み 合わせると、上記効果がより一層顕著となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本願考案の実施例にかかる車両のサスペンシ
ョンタワー内塗装装置の要部縦断面図である。
【図1B】図1Aの状態変化図である。
【図2】図1AのII-II要部矢視図である。
【図3】図1AのIII-III要部矢視図である。
【図4】本願考案の実施例にかかる車両のサスペンショ
ンタワー内塗装装置の全体図である。
【図5】図4のV-V矢視図である。
【符号の説明】
1は基台、2は支持機構、3は昇降機構、4は回転駆動
機構、5は回転軸部材、6は位置決め機構、7は位置決
めヘッド、8はプレート、9はプレート、10はヘッド
受部材、11は連結軸、12は固定ボルト、13はワン
ウェイクラッチ、14及び15は挟着部材、16はガイ
ド軸、17はスプリング、18は可動プレート、19は
連結ボルト、20はマスキング部材、21は固定ビス、
25は塗装ガン、30は塗料落とし機構、31はプレー
ト、32は嵌合位置決め部材、33はステー、34は支
持アーム、35はストッパー、36はエアモータ、37
はヘラ部材、38は掻き落とし部、40はプレート、4
1は弾性ヘラ部材、45及び46は支軸、47はスライ
ダー、51は第1軸部材、52は第2軸部材、53は可
撓軸部材、54は先端軸部材、55は取付フランジ、6
0は車体、61はサスペンションタワー、62は透孔で
ある。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスキング部材及び塗装ガンを車体のサ
    スペンションタワー内にその下方側から差し入れ、該塗
    装ガンを回転させながらサスペンションタワー内面を塗
    装するとともに、上記マスキング部材によって塗装部の
    見切りを行うようにした車両のサスペンションタワー内
    塗装装置であって、 適宜の昇降機構によって上記サスペンションタワーの軸
    方向に沿って昇降可能とされ且つ回転駆動機構によって
    選択的に正逆両方向に回転せしめられる回転軸部材を備
    え、該回転軸部材の先端側にワンウェイクラッチを介し
    て上記マスキング部材を取り付けるとともに、該回転軸
    部材の上記マスキング部材取付位置より下方側位置に上
    記塗装ガンを直接的に取り付け、該回転軸部材の昇降動
    作によって上記マスキング部材と塗装ガンとを上記サス
    ペンションタワー内に位置する塗装作業時位置と該サス
    ペンションタワーの下端よりも下方に位置する非塗装作
    業時位置との間で移動可能とし、 さらに上記回転軸部材の側方には、非塗装作業時位置に
    ある上記マスキング部材の下面側のマスキング面に当接
    可能とされたヘラ部材を備えた塗料落とし機構を配置し
    たことを特徴とする車両のサスペンションタワー内塗装
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記マスキング部材
    が、上記回転軸部材の軸方向に移動可能で且つ常時上記
    塗装ガンから離間する方向へ付勢されていることを特徴
    とする車両のサスペンションタワー内塗装装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011005453A (ja) * 2009-06-29 2011-01-13 Nagoya Oil Chem Co Ltd マスキング材およびマスキング材原シート

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