JPH058508U - 多芯光コネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 着脱を繰返しても光結合性が損なわれず、耐
久性に富む光コネクタを提供する。 【構成】 光ファイバ４を多芯光コネクタ１に、光ファ
イバ４の端面が多芯光コネクタ１の突合わせ面５より内
側に凹んだ状態で固着し、且つ前記凹み部６に整合剤７
を充填する。 【効果】 光ファイバ４は、その端面が光コネクタ１の
突合わせ面に対し凹んだ状態で固着されているので、光
コネクタ１の着脱の際に光ファイバ４の端面が傷付いた
りせず、又整合剤７は、前記凹み部６に充填されるの
で、使用中整合剤７は、相互に接続した２個の光コネク
タ１同士間に内蔵されて塵埃が付着せず、依って光結合
性の低下が防止される。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、着脱を繰返して長期間使用しても光結合性が低下しない、耐久性に 優れた多芯光コネクタに関する。

【０００２】

【従来の技術】

光ファイバの接続に用いられる多芯光コネクタの中には、例えば図４に示した ようなピン嵌合型の多芯光コネクタがある。このピン嵌合型の多芯光コネクタ１ は、多芯光コネクタ１の突合わせ面５にピン嵌合穴８を設け、このピン嵌合穴８ に嵌合ピン９を嵌合して位置決めして、前記多芯光コネクタ１に装着された光フ ァイバ４の端面が突合わせ面５に露出した状態で前記多芯光コネクタ１の端面同 士を光結合して接続するものである。 而して、前記光コネクタ１同士の接続は、図３イにその断面説明図を示したよ うに、テープ心線３の端部の被覆を所定長さ除去して露出させた光ファイバ４の 端面を多芯光コネクタ１の突合わせ面５に面一に露出させ、この光コネクタ１の 突合わせ面５間に、光ファイバ４端面での伝送光の反射を低減する為の整合剤７ を介在させて接続がなされていた。又光ファイバ４は、図３ロに示したように、 その端面を多芯光コネクタ１の突合わせ面５より突出させて固着したものも用い られていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前述のような従来の多芯光コネクタは、光ファイバの端面が多 芯光コネクタの突合わせ面に、面一に又は突出して固着されていた為に、多芯光 コネクタを何度も着脱する間に、光ファイバ端面に傷がついたり、又多芯光コネ クタの突合わせ面間に介在させた整合剤は使用中外気に曝される為、塵埃が付着 して整合剤にくもりが生じたりして、光結合性が経時的に低下してしまうという 問題があった。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】

本考案はこのような状況に鑑み鋭意研究を行った結果なされたもので、その目 的とするところは、着脱を繰返しても光結合性が低下しない、耐久性に優れた多 芯光コネクタを提供することにある。 即ち、本考案は、多芯光コネクタに、光ファイバの端面が多芯光コネクタの突 合わせ面より内側に凹んだ状態で固着されており、且つ前記凹み部に整合剤が充 填されていることを特徴とするものである。 本考案の多芯光コネクタ（以下、光コネクタと略記する。）は、光ファイバを 光コネクタに、光ファイバの端面を光コネクタの突合わせ面より内側に凹ませて 固着して、光コネクタを着脱する際に光ファイバ端面に傷が付くのを防止し、更 に前記凹み部に整合剤を充填して、整合剤を、接続する２個の光コネクタ間に内 蔵して、使用中に整合剤に塵埃が付着するのを防止するようにしたものである。 本考案において、整合剤には通常グリース状のシリコン樹脂が用いられるが、 光ファイバの光を通すコア部と同等の屈折率を有する任意の物質が用いられる。 又、整合剤としてエポキシ樹脂や高分子量のシリコン樹脂を用いても良い。

【０００５】

【作用】

本考案の光コネクタは、光ファイバが光コネクタに、光ファイバの端面が光コ ネクタの突合わせ面より内側に凹んだ状態で固着されているので、光コネクタの 着脱の際に、光ファイバ端面に傷が付いたりせず、又前記凹み部に整合剤を充填 するので、接続する２個の光コネクタ同士は突合わせ面が密着して前記整合剤は ２個の光コネクタ内に内蔵され、依って使用中に整合剤に塵埃が付着するような ことがない。

【０００６】

【実施例】

以下に本考案の実施例を図を参照して具体的に説明する。 図１は本考案の光コネクタの態様例を示す断面説明図である。 光コネクタ１の光ファイバ固定溝２内に、テープ心線３の端部の被覆を所定長 さ除去して露出させた光ファイバ４が、その端面が光コネクタ１の突合わせ面５ より内側に凹んだ状態で接着剤で固着され、更に前記凹み部６に整合剤７が充填 されている。２個の光コネクタ１は、突合わせ面５同士が密着して接続され、前 記整合剤７は接続された２個の光コネクタ１に内蔵された状態になっている。尚 、前記の凹み部６には、用途によっては何も充填せずに用いても差し支えない。

【０００７】 次に本考案の光コネクタの組立法を図を参照して具体的に説明する。 図２は本考案の多芯光コネクタの組立法の態様例を示す工程説明図である。 テープ心線３の端部の被覆を除去して光ファイバ４を所定長さ露出させ（図イ ）、次いでこの露出した光ファイバ４をそれぞれ、光コネクタ１の光ファイバ固 定溝２に接着剤で固着し（図ロ）、次いで前記光ファイバ４を光コネクタ１の突 合わせ面５に対し面一に切断し、更に前記光ファイバ４の端面を研磨して各々の 光ファイバ４端面を、前記突合わせ面５より内側に凹ませ（図ハ）、次いで前記 凹み部６に整合剤７としてグリース状のシリコン樹脂を充填する（図ニ）。 整合剤７にエポキシ樹脂や高分子量のシリコン樹脂を用いる場合は、前記樹脂 を凹み部６に充填したのち、加熱又はＵＶ照射して硬化させて、光ファイバ端面 に低反射膜として一体に形成して用いられる。

【０００８】

【効果】

以上述べたように、本考案の光コネクタは、着脱を繰返して長期間使用しても 光結合性が損なわれず、耐久性に富み、工業上顕著な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の多芯光コネクタの態様例を示す断面説
明図である。

【図２】本考案の多芯光コネクタの組立法の態様例を示
す工程説明図である。

【図３】従来の多芯光コネクターの断面説明図である。

【図４】多芯光コネクタの斜視図である。

【符号の説明】

１ 多芯光コネクタ ２ 光ファイバ固定溝 ３ テープ心線 ４ 光ファイバ ５ 突合わせ面 ６ 凹み部 ７ 整合剤

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 多芯光コネクタに、光ファイバの端面が
   多芯光コネクタの突合わせ面より内側に凹んだ状態で固
   着されており、且つ前記凹み部に整合剤が充填されてい
   ることを特徴とする多芯光コネクタ。