JPH0584913A - 液体噴射記録ヘツド及び該記録ヘツドを用いた記録装置 - Google Patents

液体噴射記録ヘツド及び該記録ヘツドを用いた記録装置

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JPH0584913A
JPH0584913A JP6368892A JP6368892A JPH0584913A JP H0584913 A JPH0584913 A JP H0584913A JP 6368892 A JP6368892 A JP 6368892A JP 6368892 A JP6368892 A JP 6368892A JP H0584913 A JPH0584913 A JP H0584913A
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liquid flow
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雅典 竹之内
Hidemi Kubota
秀美 久保田
Kunihiko Maeoka
邦彦 前岡
Kazuhiro Nakajima
一浩 中島
Shinichi Hirasawa
伸一 平澤
Toshiji Inui
利治 乾
Hiroto Takahashi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インクジェット記録ヘッドの駆動時の発泡現
象によって生じる気泡の成長を制御することによって、
高速駆動を達成すると共に、マイクロドロップの現象に
よる高画質を達成する。 【構成】 インク路内の熱作用部に対応する位置に、流
路断面積を極小にする狭窄部を設けるこのことによって
上記目的を達成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェット記録ヘ
ッド及び事務機器一般に用いられるプリンター、複写
機、ファクシミリ、インクジェット記録装置等に適用可
能な、記録ヘッド又はインクタンク一体型の記録ヘッ
ド、最適には、装置本体に対して着脱可能な記録ヘッド
に関する。
【0002】(従来技術の問題点)ノンインパクト型記
録装置の一つとして、インクを飛翔させて記録を行うイ
ンクジェット記録装置が知られている。中でもインクに
熱エネルギ−を与え発泡現象を生じさせることによりイ
ンクを飛翔させる熱インクジェット記録装置が高精細記
録等の観点から注目されている。
【0003】図11の一点鎖線は、従来の熱インクジェ
ット記録ヘッドのノズル部分の模式的縦断面図を示して
いる。同図の1はインク路2内に配された発熱抵抗部で
あり、ここで発生した熱がインク路2内に満たされたイ
ンクに作用する。このとき発熱部1上のインクが急激な
状態変化(発泡現象)を起こし、インク路内の一部のイ
ンクを吐出口3から被記録媒体へと飛翔させて記録が行
われる。発熱抵抗部1の加熱により生じた泡は、発熱抵
抗部のによる加熱が終わるとともに縮小消滅し、再びイ
ンク路2内はインクで満たす状態と成る(インクのリフ
ィル過程)。
【0004】しかし、図11の一点鎖線で示されるよう
な従来の記録ヘッドにおいては、発泡した泡が必要以上
に大きくなってしまい消泡に時間要するため、また吐出
に発泡時のエネルギ−が吐出口方向(B方向)に伝わる
と同時にインクの供給側である上流側(A方向)にもバ
ック波として伝わるため、再度ノズル内をインクで満た
す(リフィル)のに時間を要してしまう。
【0005】一般的に吐出口部分の形状は図11に示す
ように吐出方向に向かって細くする構造を取ることが多
い。このような場合に、吐出口部分の流路抵抗はノズル
内の他の部分に対して大きくなってしまう。その結果、
発泡で生じたエネルギーは、ノズル上流側に多く伝わる
傾向があり、このノズル上流へのエネルギ−の伝播によ
りリフィル時間をさらに時間を要してしまう。
【0006】このように、リフィル時間が長いヘッドで
高速記録を行うとインクのリフィルが間に合わなくな
り、インクの不吐出を生じてしまう虞があった。
【0007】また、バック波がインク流れの上流側に強
く伝わると、ヘッドのノズルの上流部に位置し複数ノズ
ルにインクを供給する共通液室を介して、このバック波
が他のノズルに伝播し、他のノズルに伝わることによっ
てインクの吐出状態に影響を与えてしまう。 一方、発
生した泡によって吐出させるインクジェット方式におい
ては、その泡が膨張から収縮へと転じ、消泡する瞬間に
高い圧力と消泡に伴う衝撃波が発生することが知られて
いる。この衝撃波が発熱抵抗部にダメージを与えてヘッ
ドの寿命を短くしてしまうという解決すべき課題があっ
た。さらに、消泡に伴う衝撃波が吐出口側へ伝播し、メ
ニスカスを衝撃することによって微小な液滴(マイクロ
ドロップ)を発生する場合がある。このマイクロドロッ
プが、印字品位の定価や記録紙やプリンター機内を汚染
するという解決すべき課題があった。
【0008】(目的)本発明の目的は上述したような課
題を解決することであり、インクのリフィル特性を向上
させ、高速且つ高品位の印字が可能なインクジェット記
録ヘッド及び該記録ヘッドを用いた記録装置を提供する
ことである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するためにインク流路を広げると共に、流路内に発
泡時の泡及び消泡時の泡の制御、更に消泡時に発生する
衝撃波の制御を行うための部材を備えることによって、
リフィル特性の向上マイクロドロップ発生の制御を行っ
た。
【0010】本発明者らが上述の目的を達成するために
研究を行ったところ次ぎのようなことが分かった。イン
クのリフィル特性の向上を図る為には、流路断面積を図
11の実線で示されるごとく従来のノズル(同図一点鎖
線)より大きくし、流路抵抗を下げて上流側(A)から
のインクの流入速度を上げることが考えられる。しか
し、単に流路断面積を大きくしただけでは、発泡によっ
て生ずる泡の大きさがより大きくなってしまい、かえっ
てリフィル時に補給しなければならないインク量が増大
してしまうため、リフィル特性の向上に十分な効果が得
られなかった。
【0011】これらの課題に対し、本発明者らはインク
路を広げ、インク路内の熱作用部に発生した泡及び衝撃
波等の制御を行うための少なくとも一カ所に断面積が極
小に成る部分(狭窄部)を設けることにより解決可能で
あることを見いだした。
【0012】また熱作用部の上流側にも少なくとも一カ
所の狭窄部を備えることによって更に良い効果を得るこ
とが可能であることを見いだした。
【0013】このような本発明は、液流路が少なくとも
熱作用部に液流路に垂直な断面積が極小となる狭窄部を
有していることを特長とする液体噴射記録ヘッドであ
り、また他の発明は、発熱抵抗部が配される面と対向す
る側に、前記面側に向かって互いの間隔が広がるよう配
された2つの面を有することを特徴とする液体噴射記録
ヘッドであり、また、他の発明は、発熱抵抗部が配され
る面と対向する側に、前記面側に向かって面方向を有
し、互いに向かい合う2つの面を有することを特徴とす
る液体噴射記録ヘッドであり、また他の発明は、液流路
が少なくとも熱作用部に液流路に垂直な断面積が極小と
なる狭窄部を有している液体噴射記録ヘッドと、該記録
ヘッドに駆動信号を与えるための駆動信号供給手段とを
有している記録装置であり、更に他の発明は、吐出口よ
り液体を吐出する発熱抵抗部と、を有し、前記発熱抵抗
部が配される面と対向する側に、前記面側に向かって互
いの間隔が広がるよう配された2つの面を有する液体噴
射記録ヘッドと、記録ヘッドに駆動信号を与えるための
駆動信号供給手段とを有している記録装置である。
【0014】以上のような構成をとることにより、発泡
によって生ずる泡の大きさが規制され、上流側へのイン
クの不要な押し戻しが抑制され、リフィル時間が短くな
る。また、狭窄部がない場合と比べて吐出量や吐出速度
などが大きく安定的に吐出するようになった。これは吐
出口と狭窄部との流路抵抗および質量のバランスが改善
されたためであった。さらに、ヒーターの寿命が向上す
ることが確認された。また、吐出口へ伝播する衝撃波を
低減させるため、発生するマイクロドロップも軽減し
た。
【0015】
【実施例】これらの目的を達成するための構成を以下に
詳しく述べる。図1は上述の改良を行った本発明のノズ
ルの一実施例を示す縦断面模式図である。なお図1にお
いては、発泡時におけるノズルの対象面での断面模式図
を示している。同図1は発熱抵抗部を、同図のD0は発
泡時に吐出口12から吐出されようとするインクを示し
ており、2は発泡した泡23が最終的に消泡する消泡点
を示している。
【0016】インクジェット記録装置のノズルは、一般
的に効率良く吐出口から液滴を吐出させるために、発熱
抵抗部1から見た上流側と吐出口側とのインクの質量お
よび流路抵抗のバランスは吐出口側が小さくなってお
り。その結果、消泡時のインクの移動も主にこれらのバ
ランスに従うため、消泡位置はヒーター中央よりも上流
側になる。
【0017】本実施例では、発熱抵抗部上の熱作用部に
対応する位置に、消泡点2より吐出口側にインク路の断
面積が極小になる部分HJを持つような構造を示してい
る。
【0018】このようにインク路断面積の極小になる部
分Hを持つことによって発泡時のエネルギ−を吐出方向
(下流側)と上流側に分離することができる。更に吐出
口へ向けて図の如く面を傾斜させる構造にすることによ
って、発泡時にインク路内上方に伝わるエネルギ−まで
も吐出口方向へ集中させることができインクの吐出速度
を増すことができる。このとき極小部Hを形成する部分
の角度αは発泡時のエネルギ−を、吐出口方向に向かわ
せるため、つまり、インク路上方へ伝わるエネルギ−を
上流側より大きく吐出口方向へ伝えることを考えてある
程度大きく取ることが必要であり、一方βは上流へのエ
ネルギ−の伝播を軽減させるために小さな角度にしたほ
うがよい。よってα>βとすることが望ましい。またこ
のとき極小部Hから吐出口側でインク路断面積が単調に
増加した方がより望ましい。また、消泡過程中には発泡
部分23が小さくなるにつれて吐出ヒーターの上流側と
吐出口側から消泡位置に向けてインクが流れ込むが、こ
のとき本発明の如く消泡点より吐出口側に極小部を持た
せることによって、泡の収縮過程中に極小部の吐出口側
の面(図10のLH面)が吐出口側からのインク流に対
して流抵抗を生じさせる。このことによって、インク吐
出後のメニスカスの後退量を減少させることができ、ノ
ズル前方までインクで満たすのに必要なインク量を減少
させることができる。
【0019】更に、消泡位置よりも吐出口側に断面積が
極小部Hが位置するノズルの場合、泡の収縮過程におい
て吐出口側から消泡点に向かって流れ込むインクはこの
極小部を通過した後、極小部の上流側(図10のXX
面付近)に乱流を生じ、インクの上流側への移動を抑制
するためにリフィル特性の向上を図ることができるとと
もに、発生した乱流によって消泡時の衝撃力を弱めるた
め発熱抵抗部の寿命を向上させることができる。
【0020】この様に泡の収縮時に極小部の上流側に消
泡時の発熱抵抗部への衝撃力を弱めるような乱流を生じ
させるためにも、好ましくは極小部の下流側(吐出口
側)の流路断面積の増加率より、上流側の流路断面積の
増加率の方が大きいことが望ましい。このため角度αと
βはα>βとすることが望ましい。
【0021】消泡点より下流側(吐出口側)に上述した
様なインク路断面積の極小部を持つことで、消泡時に発
生し吐出口方向へ伝播する衝撃波の一部をこの極小部の
上流側の面(図10のXX H面;衝撃波減少部)で反
射,減少させる。このことにより、衝撃波によって発生
するマイクロドロップの生成も軽減されるのである。
【0022】以上述べた効果を得るためには前述したよ
うに極小部の位置がヒーター上にあることが必要であ
る。
【0023】ここで、上述した消泡点(消泡位置)の特
定を行う代表的な方法について簡単に説明する。
【0024】前述したような本発明の流路を構成する壁
のうち、基板と対向する側の壁をポリサルフォン等の透
明な材料を用いて形成した記録ヘッドを用意する。この
透明な壁を通して光が流路内に入り込むようにストロボ
露光装置を配置し、記録ヘッドの駆動時の消泡タイミン
グに同期させて露光させ、実体顕微鏡等を用いて観察す
る。
【0025】なお、消泡点の特定を行う実験において
は、流路を満たす液体としてインクを用いると消泡点の
観察が困難になるため、インクの組成から顔料成分だけ
を除いた液体を利用している。インク中の顔料成分は通
常溶媒中に溶解しており、発泡及び消泡時の核とはなら
ないため、これを除去した状態で実験を行っても、消泡
点の特定には問題はない。また、顔料を除くことによっ
て生じる粘性変化も非常に僅かなものなので、顔料を除
いた液体を用いても支障はない。
【0026】以上のような方法において観察される消泡
点は±5ミクロン程度の範囲で特定することが可能であ
る。
【0027】以上、基板と平行な面内において消泡点を
特定する方法について説明したが、基板と垂直な面内に
おいて消泡点を特定する場合においても、同様な方法を
用いることによって行うことができる。
【0028】また、構造上観察が困難な記録ヘッドにお
いては、観察を行う流路を構成する壁の一部を透明な壁
等に変えて観察を行えるような形にしたヘッドを用いた
り、X線等の被破壊検査法を応用したりしてもよいし、
消泡時に生じる衝撃波を音波として捕らえ位置を特定す
る方法等を用いてもよい。
【0029】ところで、上述の狭窄部を形成するための
インク流路断面積の極小部形状は図1のように尖頭形状
でもよいし、図2のような台形状でもよい。 図2のよ
うな台形状の場合、狭窄部位置とは台形部の上面(イン
ク路断面積の小なる部分)の中央Hと定義する。
【0030】次ぎに上述のインク流路断面積の極小部
(狭窄部)の形状について更に検討した結果を示す。
【0031】図2はノズルの模式断面図であり、12は
吐出口の外部開口、1は発熱抵抗部であり、インク路2
5は上流側の共通液室で他のノズルとの共通液室に繋が
っている。
【0032】本実施例においては、ノズル長350μ
m、ノズル断面積を3200μm2吐出口断面積の外部
開口部面積900μm2、ヒ−タ−長150μmとし、
狭窄部HJの開口部断面積Sを200μm2〜3000
μm2、狭窄部位置L(吐出ヒ−タ−の吐出口側端部か
らJまでの距離)を0〜150μm、狭窄部幅Wを0〜
150μm、前方断面積変化部の長さL1を0〜150
μm、後方断面積変化部の長さL2を0〜150μmの
範囲で変化させた。
【0033】以上の寸法変化を変化させたノズルを作成
し、その一覧を表1、表2に示した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】No.1〜5は狭窄部位置Lを75μm、
狭窄部幅Wを30μm、前方断面積変化部の長さL1を
30μm、後方断面積変化部の長さL2を30μmと
し、狭窄部断面積Sを200μm2〜3000μm2の範
囲で変化させた。
【0037】No.3,6〜9は狭窄部断面積Sを16
00μm2、狭窄部幅Wを30μm、前方断面積変化部
の長さL1を30μm、後方断面積変化部の長さL2を
30μmとし、狭窄部位置Lを0〜150μmの範囲で
変化させた。
【0038】No.10〜13は狭窄部断面積Sを16
00μm2、狭窄部位置Lを75μm、前方断面積変化
部の長さL1を30μm、後方断面積変化部の長さL2
を30μmとし、狭窄部幅Wを0〜150μmの範囲で
変化させた。
【0039】No.14〜17は狭窄部断面積Sを16
00μm2、とし、狭窄部位置Lを75μm、狭窄部幅
Wを30μm、後方断面積変化部の長さL2を30μm
とし、前方断面積変化部の長さL1を0〜120μmの
範囲で変化させた。
【0040】No.18〜21は狭窄部開口部断面積S
を1600μm2、とし、狭窄部位置Lを75μm、狭
窄部幅Wを30μm、前方断面積変化部の長さL2を3
0μmとし、後方断面積変化部の長さL1を0〜120
μmの範囲で変化させた。
【0041】No.22、23は従来の設計手法による
狭窄部がないもの(図11の一点鎖線)、及びその断面
積を増やしたヘッド(図11の実線)を比較例として試
作した。
【0042】以上23種類のヘッドを試作し、評価を行
った。評価内容は最大発泡体積及びインクのリフィル時
間で行った。
【0043】図3は狭窄部の開口断面積を200μm2
〜3000μm2の範囲で変化させたNo.1〜5の評
価結果である。狭窄部の開口断面積S2を小さくしてい
くと最大発泡体積は減少していくが、狭窄部の開口断面
積S2が400μm2未満ではリフィル時間が増加す
る。これは極小部での流抵抗が増加する為だと考えられ
る。したがって、以上の観点から許容し得る最適な範囲
は400μm2〜2800μm2であり、ノズル断面積S
1との比では1/8〜7/8の範囲とすることが望まし
い。リフィル時間とマイクロドロップの吐出方向の修正
の観点からは、その断面積は、消泡位置での液流路断面
積の40%以上80%以下であることが実用上有効で、
更に好ましくは、50%より大きく70%以下の断面積
とするのが良い。
【0044】また、発生する気泡と接触しないことが望
ましい。
【0045】No.22のヘッドと比較すると狭窄部の
無いヘッドではノズル内の流抵抗が大きいため、No.
4とNo.5の中間程度のリフィル時間がかかってしま
う。またNo.23のヘッドと比較するとこの流路を広
げたヘッドでは、ほぼNo.1と同様なリフィル状態を
示した。図4は狭窄部位置Lを0〜150μmの範囲で
変化させたNo.6〜9の評価結果である。狭窄部位置
Lを大きくしていくと最大発泡体積及びリフィル時間は
減少していくが、発熱抵抗部後方側まで来ると最大発泡
体積及びリフィル時間は増加する。これは発泡抑制の効
果が変化し、リフィル特性も同様に変化している為だと
考えられる。同様に極小部での流抵抗が増加する為だと
考えられる。また、消泡位置は発熱抵抗部後方側にある
為、狭窄部位置Lは発熱抵抗部の長さの1/2より前の
ほうが良い。したがって最適な範囲は30μm〜120
μmであり、発熱抵抗部の長さとの比では1/5〜4/
5の範囲であり、望ましくは1/5〜2/5の範囲であ
る。
【0046】図5は狭窄部幅Wを0〜150μmの範囲
で変化させたNo.10〜13の評価結果である。狭窄
部幅Wを大きくしていくと最大発泡体積は減少していく
が、狭窄部幅Wが100μm以上ではリフィル時間が増
加する。これは狭窄部での流抵抗が増加する為だと考え
られる。したがって、最適な範囲は0μm〜90μmで
あり、発熱抵抗部との比では0〜3/5の範囲である。
【0047】図6は前方断面積変化部L1を0〜150
μmの範囲で変化させたNo.14〜17の評価結果で
ある。前方断面積変化部L1を大きくしていくと最大発
泡体積は減少していくが、前方断面積変化部L1が90
μm以上ではリフィル時間が増加する。これは断面積変
化部での流抵抗が増加する為だと考えられる。したがっ
て、最適な範囲は0μm〜90μmであり、発熱抵抗部
との比では0〜3/5の範囲である。
【0048】図7は後方断面積変化部L2を0〜150
μmの範囲で変化させたNo.18〜21の評価結果で
ある。後方断面積変化部L2を大きくしていくと最大発
泡体積は減少していくが、後方断面積変化部L2が90
μm以上ではリフィル時間が増加する。これは断面積変
化部での流抵抗が増加する為だと考えられる。したがっ
て、最適な範囲は0μm〜90μmであり、発熱抵抗部
の長さとの比では0〜3/5の範囲である。
【0049】以上のように、ヒ−タ−(発熱抵抗層)の
寿命を延ばし、吐出口に伝わる衝撃波を低減させるため
には、消泡点を中心とする狭窄部開口断面(狭窄部が長
さを持つ図2の様な場合は最も吐出口側の断面)の見込
み角ができるだけ小さくなる様に狭窄部を設けることが
望ましい。すなわち、極小部(狭窄部)断面積をできる
だけ小さすると良い。
【0050】しかしながら、吐出口断面積を小さくする
ほど狭窄部の流路抵抗は増大するため、適切な範囲が存
在する。実験によれば、狭窄部の断面積はノズル内の最
大流路面積の1/8以上7/8以下が望ましい。
【0051】一方、狭窄位置をより吐出口側に近付けす
ぎるとリフィル特性やインクの吐出速度や吐出量に対す
る効果は漸減するため、狭窄位置は、ヒ−タ−の吐出口
側端部より上流側にL/5(L:ヒ−タ−長)以上で消
泡点までの範囲に設けるのが望ましい。更に望ましく
は、ヒ−タ−の吐出口側端部と消泡点との中間付近に設
けるのが良い。
【0052】本実施例では、更にリフィル特性を落とさ
ず消泡時に発生する衝撃波の吐出口方向への伝播を更に
減少させるためには、流抵抗を下げるため、図8で示さ
れるように更に前方断面積変化部が短い形状としても良
い。なおこのときLH,HXXを曲面で形成することに
より達成しても良い。また、本実施例で示した断面模式
図は、対称位置での縦断面図を示しているが、この場合
ノズルの形状を、発熱抵抗部が配された面から対向する
面に向けインク路の幅が狭く成る様な構造、例えばイン
クの流れ方向と交差する方向の断面形状が等脚台形の様
な形状場合には、発熱抵抗部に添ったインクの流れを阻
害することなく、インク路の上部に設けた狭窄部で発泡
時に発生した圧力及び消泡時に発生する衝撃波の調整を
行うことができる。なお本実施例では、発熱抵抗体上
に、一つの狭窄部を設けた例を示したが、流路抵抗及び
発泡消泡時の波の伝播の調整の仕方によっては複数の狭
窄部を有しても良いことは言うまでもない。
【0053】図10は他の実施例として、前述した発熱
抵抗部上の狭窄部に加えてその上流側にもう一つの狭窄
部を持つ構造にしたノズルの模式的縦断面図である。本
実施例においての後部狭窄部は、前述した発熱抵抗部
(吐出ヒ−タ−部)上の狭窄部と同じ側で、発泡時の吐
出圧力の損失を伴わないように吐出ヒ−タ−より上流に
位置している。
【0054】この様な配置にすることによって、発泡時
に泡が大きく成るにつれて、インクが吐出ヒ−タ−の方
もしくは後方に移動するがこのときインクの吐出に関係
しないこれらのインクの流れを2つの狭窄部で囲む構造
(H−XX−XW −I;以下この領域を緩衝室と言
う。)としている。この様に緩衝室内のインクは、発泡
時に逃げ場がないため、H−XX 方向及び,XW −I方
向に沿った流れ(矢印20)を生じる。この流れにより
発生した泡を押さえ込み泡の粗大化を防ぐことによっ
て、リフィル時間を更に早くすることができる。
【0055】また、発泡時のエネルギ−を吐出口側に集
中させることができると共に、インクの上流側への流れ
(バック波)をも低減させることができ更にリフィル時
間を早くすることができる。以上の様な効果を良好に得
るためには、後部狭窄部の斜面XW −Iは、熱作用部
(吐出ヒ−タ−上のインク路;A−B−XB −K)のノ
ズル方向の中心よりも上流であることが望ましく、更に
好ましくは熱作用部より上流であることが望ましい。ま
た、面XW −Iで発泡時に吐出ヒ−タ−側絵のインクの
流れを生じさせるには、面XW −Iの角度は実用上0≦
γ≦90度、好ましくは5度≦γ≦60度、更には5度
≦γ≦45度、最適には5度≦γ≦30度とすれば良
い。H−XX 面の角度はγ≦β<90度を満足すること
が望ましい。
【0056】また後部狭窄部を消泡位置の上流側に配置
することによって、消泡時に発生する衝撃波の上流の共
通液室への伝播を押さえ、共通液室を通してたノズルに
衝撃波が伝わること(衝撃波のクロスト−ク)を押さえ
ることができるため各ノズルからのインクの吐出が安定
する。
【0057】この様に消泡位置を取り囲むように2つの
狭窄部を設けることによって発泡時の吐出に不要な圧力
は(主にバック波)、もしくは衝撃波を緩衝室内で緩衝
させ軽減させることができる。
【0058】さらに泡の縮小時、インクの消泡位置への
流れ込みがI−XV に添った方向から成され吐出ヒ−タ
−の面に向かって乱流を生じさせる、消泡点時の衝撃波
の吐出ヒ−タ−への伝播を軽減させることができ、吐出
ヒ−タ−の寿命を延ばすことができる。
【0059】また、吐出口側の狭窄部のLH面に添うイ
ンクの流れ(HC方向)と、後部狭窄部の方向からの流
れ(ID方向)とが緩衝室内で出会う構造となっている
ため緩衝室内で乱流を生じ、更に消泡時の衝撃力を弱め
る効果がある。
【0060】本実施例で設けた後部の狭窄部の先端部の
面積(先端部を通り先端部と対抗する面と平行な面のX
W E面とXV D面で区切られる領域)は、インクの流抵
抗をできるだけ小さくするためにできるだけ小さい方が
良い。実用上はこの面積は、狭窄位置での流路断面積と
の関係(吐出方向へのインクの供給関係)で決定され、
その範囲は好ましくはIT断面積の1/3以下より好ま
しくは1/4以下の面積であると良い。
【0061】本実施例においても、発熱ヒ−タ−が配さ
れた面から対向する面に向けインク路幅が減少するよう
な構造にした場合には、前述したような効果が得られ
る。図9はこのようなノズル例を吐出口方向から見た模
式図である。
【0062】またこの図においては、吐出口方向に伝わ
る衝撃波を更に押さえるための突起26、27がLH
間、NJ間に設けられた例を示している。
【0063】図12は、図10の断面が等脚台形である
本実施例のインク路内壁示すための図であり、このノズ
ルを複数本(3本)並べた例を示した。また図18は図
10で示される構造を持つ液流路を用いて、駆動を行っ
た時の気泡の最大発砲時の状態を模式的に示す図であ
る。
【0064】以上の実施例では、インク流路と一体化し
た狭窄部の例を示したがこれに限られることなく別部材
で設けても良い。また、狭窄部の位置を吐出ヒ−タ−面
に対抗する面に設ける場合のみを示したが側面であって
も良いことは言う間でもない。
【0065】上述のような狭窄部の構成について更に補
足する。
【0066】吐出口12と吐出部端部O1P1とで規定
される吐出部と液体を発熱抵抗部1へ供給するための液
体を収容する液室(あるいは共通液室)COMMとを結
ぶ液路25の実用上の1つの構成は、以下の構造を有し
ている。以下、説明上発熱抵抗部1を底面側として説明
するが、本発明の液路の向きはいずれでも記録可能であ
るので本発明を限定するものではない。以下、液路25
の吐出口側から説明する。
【0067】液路25の各部は図9の断面積で示される
ように等脚台形を示しており、発熱抵抗部1に向かって
左右対称に断面積が大きくなる裾広形状である。左右対
称の中心は等脚台形の底辺と上辺との中点を結んだ高さ
であり、この高さ線分を連続させたものが液路の中心面
となり、図10の形状をなしている。
【0068】以上、発熱抵抗部1を底面側を底面側とし
て説明してきたが、本発明の液路の向きはいずれでも記
録可能であるので本発明を限定するものではない。
【0069】上述のような狭窄部の構成について以下に
更に補足する。
【0070】本実施例の液路25の各部は図9の断面積
で示されるように等脚台形を示しており、発熱抵抗部1
に向かって左右対称に断面積が大きくなる裾広形状であ
る。左右対称の中心は等脚台形の底辺と上辺との中点を
結んだ高さであり、この高さ線分を連続させたものが液
路の中心面となり、図10の形状をなしている。
【0071】図10において、狭窄部である衝撃波規制
部9は、発熱作用部の上方(熱作用部)にあって、気泡
の消泡部から発生する衝撃波の通過量を減少し、吐出口
側に伝わる衝撃波の修正部の一端を成す領域とも定義で
き、或は又発熱作用部の上方にあって、液路の吐出部に
向かっての液路断面積単調減少部から単調増加部へ至る
変曲領域とも定義できるものである。このように吐出口
側に伝搬する衝撃波を減少させることでマイクロドロッ
プの発生を減少させることができる。
【0072】別の構成と比較すると、衝撃波規制部9の
断面積は後述する戻りは規制部10の断面積より大きい
ことが好ましく、吐出部の中心線が熱作用面に至るまで
の間に位置していることが好ましい。このような構成に
することによって発泡時のエネルギを吐出エネルギとし
て有効に利用することができる。
【0073】上記衝撃波規制部の液流路方向の断面形状
としては左右対象型であることが好ましく、吐出口側へ
の液体の移動を容易にするために、その液流路と垂直な
断面形状は発熱抵抗部側の断面積を相対的に増加する裾
広形状が良く、特には上記図10の様に圧力を等脚台形
上辺側に集中させて衝撃波の緩衝効果を高めることがで
きるので好ましいものである。
【0074】狭窄部を形成するためのひとつの壁である
後方断面積変化部(衝撃波現象部)5は、熱作用部域に
あって、気泡の消泡部から発生する衝撃波を反吐出口側
へ誘導するか減衰させる領域とも定義でき、好ましくは
液路断面積を単調減少する領域である。衝撃波減少部5
の好ましい条件を順不同で挙げれば、1)下流側の衝撃
波修正部4の単調増加領域の増加率の絶対値よりも大き
い減少率である、2)発熱作用部の液路方向に関する長
さの中央部1Cよりも吐出部側に対向する部分を有して
いる事、好ましくは、その割合が50%以上(より好ま
しくは70%以上)である、3)発熱抵抗部1の発熱作
用部吐出部に対向してすべて位置している、4)好まし
くは、消泡部と正対していない、5)減少部5の面XX
Hの垂線で形成される熱作用部側への投影は緩衝室JT
内部にある、6)減少部の液路の断面積に対する角度β
は上記衝撃波修正部4の液路の断面積に対する角度αに
対してβ<αを満足する。これらの条件は衝撃波を規制
するばかりでなく、気泡23の発生に伴う圧力を気泡の
液室側絵の成長を抑制する方向に転換利用する効果を奏
する上で有効なもので、各条件を組み合わせたものすべ
てをより好ましい条件としてあげることができる。
【0075】図10中で、角度βは30度で、斜面XX
Hは、上記抵抗部中心1Cの面Yに対する垂線と面Xと
の交点にほぼ斜面XX Hの端点XX を位置させている。
衝撃波減少部5の断面形状としては左右対象型であるこ
とが好ましく、気泡の成長時の急激な圧力集中の内増加
する部分側を緩衝できる利点があるので、発熱抵抗部側
の断面積を相対的に増加する裾広形状が良く、特には上
記図10の様に等脚台形断面であれば、等脚台形の上辺
側に集中する大半の圧力緩衝効果を高めることができる
ので好ましいものである。
【0076】次に先に述べた狭窄部より上流側にも狭窄
部を設け、この間の領域を緩衝室とした実施例について
説明する。ここで言う緩衝室は、気泡発生部の上流側領
域の液室COMM側、もしくは上流側への圧力の伝達を
緩和し同時にこの緩和力を気泡の上流側への成長規制に
利用する領域と定義されるもので、少なくとも熱作用部
の中心から吐出部側に位置し作用面が緩衝室の熱作用面
側で上流側に向く液体出口領域と、熱作用部の中心より
も上流側に位置し作用面が熱作用部中央域に向かう液体
入口領域と、を備えている。緩衝室は緩衝室は、好まし
くは、気泡からの液滴吐出用のエネルギーを安定化する
ことができるもので、消泡領域を含み、消泡による衝撃
波が吐出部側へ至る割合を適正化し、残りの衝撃波を緩
衝する領域でもある。或は、緩衝室は気泡の消泡時の電
気熱変換体に与える圧力を緩和する領域としても定義で
きるものである。これは、後術する構成によって、消泡
部2を電気熱変換体から離れる方向の液路25内部に移
動せしめることができるためである。
【0077】緩衝室を主たる構成で定義すると、2つの
狭窄部が消泡点を挟むように設けられており、狭窄部を
形成する壁5,6の発熱抵抗部が配された面YUへの投
影が緩衝室内に入っていること、また面6の面方向にお
ける投影のほとんどが狭窄部9より吐出口側のYU面上
に投影されていることが望ましい。
【0078】好ましくは、液体出口領域の液体出口部液
路断面積を液体入口領域の液体入口部液路断面積よりも
大きくすることで、吐出効率と液体を緩衝室内及び上記
吐出部側へ受け入れ易くできる。この際、これらの断面
構成は、発熱抵抗部1側に向かって裾広の形状が好まし
く、この形状によれば、特には上記図10の様に等脚台
形断面であれば、等脚台形の上辺側に集中する大半の圧
力緩衝効果を高めつつも、液体の流れを許容できるので
好ましいものである。好ましい構成としては、液体出口
領域作用面の垂線で形成される熱作用部側への投影は緩
衝室内部にある、且つ/或は液体入口領域作用面の垂線
で形成される熱作用部側への投影は、大部分が液体出口
領域の液体出口部を通過することが挙げられる。角度関
係は、液体入口領域作用面の液路の断面積に対する角度
γに対して液体出口領域作用面の液路の断面積に対する
角度βはγ≦β<90度を満足することが好ましい。実
用上、0≦γ≦90度、好ましくは5度≦γ≦60度、
更にはγ≦45度最適には5度≦γ≦30度である。好
ましくは上記液体出口領域作用面と液体入口領域作用面
は接続していること、又、好ましくは、上記液体入口領
域作用面は、熱作用部の中心よりも上流側に位置し、熱
作用部の上方に位置していないことが挙げられる。上記
図10では、上記液体出口部は、上記衝撃波規制部9で
あり、上記好ましい条件を具備することがより適切な構
成として挙げることができる。
【0079】この緩衝室のより好ましい作用としては、
消泡部2による圧力緩和領域を含むことであるが、これ
は前述した衝撃波修正部4による傾斜に添った液体の吐
出部側からの液体流れが気泡23の縮小過程において急
激化したものとなり、後術の反転流れ形成部7で気泡成
長時に発生し続けている液体の反転流れ19により気泡
23の縮小過程において急激化した液室側からの液体の
流入によって、発熱抵抗部1の作用面が流入した液体に
よって保護されるという相乗効果を挙げることができ
る。本実施例では図10での数値を、角度γが20度,
高さITが30μmとしている。
【0080】上述の緩衝室を構成する上流側狭窄部によ
って作られる戻り波減少部6の説明を次に行う。戻り波
減少部6は、液路の発生気泡の存在領域において、気泡
の液室側部分の成長を抑制しつつ、気泡の発生による圧
力を利用して気泡の液室側端部へ(好ましくは上部か
ら)液体流れを形成する面部(好ましくは斜面)を備え
た領域として定義される。好ましくは、発熱抵抗部から
液室側に向けて液路の断面積を単調減少する領域を有
し、図18で理解される様に、気泡23の端部を押圧す
る作用を行うものである。角度限定としては、実用上0
≦γ≦45度が好ましく、さらには5度≦γ≦40度、
適切にはγ≦30度である。減少部6の断面形状として
は左右対象型であることが好ましく、気泡の成長時の急
激な圧力集中の内増加する部分側を緩衝できる利点があ
るので、発熱抵抗部側の断面積を相対的に増加する裾広
形状が良く、特には上記図10の様に等脚台形断面であ
れば、等脚台形の上辺側に集中する大半の圧力を気泡2
3の端部の成長を抑制する効果が向上される。
【0081】上述の上流側の狭窄部を構成する戻り波規
制部10は、気泡の成長段階で気泡の発生による圧力を
利用した気泡の液室側端部に液室側(好ましくは上部か
ら)への液体流れが主として形成され且つ液室側では液
体の緩衝室側への反転流れが形成されており、気泡の成
長から収縮への切り替え段階からは該反転流れによる緩
衝室側への液体の供給状態を形成して発熱抵抗部表面側
への液体流れを促進する領域である。好ましくは、消泡
時の衝撃波を減少したものを通過させるが、緩衝室側へ
の液体の供給状態が或は瞬時に供給が可能な状態を維持
する領域である。より実効的には、液室側から吐出部側
に向かって断面積が減少している領域と、液室側から吐
出部側に向かって断面積が増加している領域との交差領
域で、発熱抵抗部と液室との間にあり、発熱抵抗部1側
の断面積が大になるの領域であることが好ましい。好ま
しくは、戻り波規制部10は断面積が減少している領域
の減少率の絶対値よりも断面積が増加している領域の増
加率が大きい領域である。好ましくは、戻り波規制部1
0は緩衝室の吐出部側の液体出口部の断面積よりも小さ
い断面積である。より好ましくは、戻り波規制部10は
液路の高さに対して半分以下の高さである。個数として
は、液路の短縮化を得るためには液路の液室接続部と発
熱抵抗部との間に1個のみが好ましいが、他の構成との
関係ではこれに限定されない。この規制部10は液体の
液室側からの供給を迅速に受けるために、発熱抵抗部側
の断面積を相対的に増加する裾広形状が適している。
【0082】更に上述の上流側規制部を構成する反転流
れ形成部7は反転流れ形成部で、気泡発生による圧力波
を利用して反転流れを形成して気泡の液室側への成長を
抑制し、衝撃波の形成前に緩衝室内に液体の供給を促進
する領域であって、液室COMMへの衝撃波による圧力
波を緩和する斜面を備えた領域である。詳しくは、液室
内部の断面積増加領域と液路との接続部からの液路(断
面積が一定)に対して断面積を吐出部に向かって減少す
る面を備えている。図10では、該面の延長部Dは、発
熱抵抗部のある面Yの非発熱抵抗部1に至っている。好
ましくは、該面の延長部Dは発熱抵抗部の消泡部よりも
液室側である、更に衝撃波規制部の延長部Cの近傍であ
り延長部Cよりも液室側である。角度を挙げるとする
と、好ましくは、15度≦ε≦60度、環境適用性に優
れたものとして38度≦ε≦52度、隣接構成に対して
0≦γ≦45度で、ε:γ=4:1〜2:1が具体的な
好ましい条件として挙げられる。断面形状としては左右
対象型であることが好ましく、気泡の成長時の急激な圧
力集中の内増加する部分側を反転部として利用してより
確実で液路の幅全体でへの液体流れの促進を達成できる
利点があるので、発熱抵抗部側の断面積を相対的に増加
する裾広形状が良く、特には上記図10の様に等脚台形
断面であれば等脚台形の上辺側に集中する大半の圧力を
気泡23の端部の成長を抑制する効果が向上される。
【0083】図13乃至図17は、本発明が実施もしく
は適用される好適なインクジエツトユニツトIJU,イ
ンクジエツトヘツドIJH,インクタンクIT,インク
ジエツトカートリツジIJC,インクジエツト記録装置
本体IJRA,キヤリツジHCの夫々及び夫々の関係を
説明するための説明図である。以下これらの図面を用い
て各部構成の説明を行う。
【0084】本例でのインクジエツトカートリツジIJ
Cは、図14の斜視図でわかるように、インクの収納割
合が大きくなっているもので、インクタンクITの前方
面よりもわずかにインクジエツトユニツトIJUの先端
部が突出した形状である。このインクジエツトカートリ
ツジIJCは、インクジエツト記録装置本体IJRAに
載置されているキヤリツジHC(図16)の後述する位
置決め手段及び電気的接点とによって固定支持されると
共に、該キヤリツジHCに対して着脱可能なデイスポー
ザブルタイプである。本例図13乃至図17には、本発
明の成立段階において成された数々の新規な技術が適用
された構成となっているので、これらの構成を簡単に説
明しながら、全体を説明することにする。
【0085】(i) インクジエツトユニツトIJU構
成説明 インクジエツトユニツトIJUは、電気信号に応じて膜
沸騰をインクに対して生じせしめるための熱エネルギー
を生成する電気熱変換体を用いて記録を行うバブルジエ
ツト方式のユニツトである。
【0086】図13において、100はSi基板上に複
数の列状に配された電気熱変換体(吐出ヒータ)と、こ
れに電力を供給するAl等の電気配線とが成膜技術によ
り形成されて成るヒータボードである。200はヒータ
ボード100に対する配線基板であり、ヒータボード1
00の配線に対応する配線(例えばワイヤボンデイング
により接続される)と、この配線の端部に位置し本体装
置からの電気信号を受けるパツド201とを有してい
る。
【0087】1300は複数のインク流路を夫々区分す
るための隔壁や各インク流路へインクを与えるためにイ
ンクを収納するための共通液室等を設けた溝付天板で、
インクタンクITから供給されるインクを受けて上述の
共通液室へ導入するインク受け口1500と、各インク
流路に対応した吐出口を複数有するオリフイスプレート
400を一体成型したものである。これらの一体成型材
料としてはポリサルフオンが好ましいが、他の成型用樹
脂材料でも良い。
【0088】300は配線基板200の裏面を平面で支
持する例えば金属製の支持体で、インクジエツトユニツ
トの底板となる。500は押えばねであり、M字形状で
そのM字の中央で共通液室を軽圧で押圧すると共に前だ
れ部501で液路の一部、好ましくは吐出口近傍の領域
を線圧で集中押圧する。ヒータボード100および天板
1300を押えばねの足部が支持体300の穴3121
を通って支持体300の裏面側に係合することでこれら
を挟み込んだ状態で両者を係合させることにより、押え
ばね500とその前だれ部501の集中付勢力によって
ヒータボード100と天板1300とを圧着固定する。
又支持体300は、インクタンクITの2つの位置決め
凸起1012及び位置決め且つ熱融着保持用凸起180
0,1801に係合する位置決め用穴312,190
0,2000を有する他、装置本体IJRAのキヤリツ
ジHCに対する位置決め用の突起2500,2600を
裏面側に有している。加えて支持体300はインクタン
クからのインク供給を可能とするインク供給管2200
(後述)を貫通可能にする穴320をも有している。支
持体300に対する配線基板200の取付は、接着剤等
で貼着して行われる。尚、支持体300の凹部240
0,2400は、それぞれ位置決め用突起2500,2
600の近傍(裏面側)に設けられている。そして、組
立てられたインクジエツトカートリツジIJC(図1
4)のヘッド部先端領域の周囲3辺に形成された平行溝
3000,3001の複数の延長線上にある。このため
平行溝3000,3001に沿って移動したゴミやイン
ク等の不要物が突起2500,2600に至ることがな
いようになっている。この平行溝3000が形成されて
いる。蓋部材800は、図16でわかるように、インク
ジエツトカートリツジIJCの外壁を形成すると共に、
インクタンクとでインクジエツトユニツトIJUを収納
する空間部を形成している。又、この平行溝3001が
形成されているインク供給部材600は、前述したイン
ク供給管2200に連続するインク導管1600を供給
管2200側が固定の片持ちばりとして形成し、インク
導管の固定側とインク供給管2200との毛管現象を確
保するための封止ピン602が挿入されている。尚、6
01はインクタンクITと供給管2200との結合シー
ルを行うパツキン、700は供給管のタンク側端部に設
けられたフイルターである。
【0089】このインク供給部材600は、モールド成
型されているので、安価で位置精度が高く形成製造上の
精度低下を無くしているだけでなく、インクの供給用導
管1600の構造を片持ちばり構造としているため、導
管1600の上述インク受け口1500に対する圧接状
態が安定化できるので大量生産にも適した構造となって
いる。本例では、この圧接状態下で封止用接着剤をイン
ク供給部材側から流し込むだけで、より完全な連通状態
を確実に得ることができている。尚、インク供給部材6
00の支持体300に対する固定は、支持体300の穴
1901,1902に対するインク供給部材600の裏
面側ピン(不図示)を支持体300の穴1901,19
02を介して貫通突出せしめ、支持体300の裏面側に
突出した部分を熱融着することで簡単に行われる。尚、
この熱融着された裏面部のわずかな突出領域は、インク
タンクITのインクジエツトユニツトIJU取付面側壁
面のくぼみ(不図示)内に収められるのでユニツトIJ
Uの位置決め面は正確に得られる。
【0090】(ii) インクタンクIT構成説明 インクタンクは、カートリツジ本体1000と、インク
吸収体900とインク吸収体900をカートリツジ本体
1000の上記ユニツトIJU取付面とは反対側の側面
から挿入した後、これを封止する蓋部材1100とで構
成されている。
【0091】900はインクを含浸させるための吸収体
であり、カートリツジ本体1000内に配置される。1
200は上記各部100〜600からなるユニツトIJ
Uに対してインクを供給するための供給口であると共
に、当該ユニツトをカートリツジ本体1000の部分1
010に配置する前の工程で供給口1200よりインク
を注入することにより吸収体900のインク含浸を行う
ための注入口でもある。
【0092】この本例では、インクを供給可能な部分
は、大気連通口とこの供給口とになるが、インク吸収体
からのインク供給性を良好に行うための本体1000内
リブ2300と蓋部材1100の部分リブ2302,2
301とによって形成されたタンク内空気存在領域を、
大気連通口1401側から連続させてインク供給口12
00から最も遠い角部域にわたって形成している構成を
とっているので、相対的に良好かつ均一な吸収体へのイ
ンク供給は、この供給口1200側から行われることが
重要である。この方法は実用上極めて有効である。この
リブ2300は、インクタンクの本体1000の後方面
において、キヤリツジ移動方向に平行なリブを4本有
し、吸収体が後方面に密着することを防止している。
又、部分リブ2400,2500は、同様にリブ230
0に対して対応する延長上にある蓋部材1100の内面
に設けられているが、リブ2300とは異なり分割され
た状態となっていて空気の存在空間を前者より増加させ
ている。尚、部分リブ2302,2301は蓋部材11
00の全面積の半分以下の面に分散された形となってい
る。これらのリブによってインク吸収体のタンク供給口
1200から最も遠い角部の領域のインクをより安定さ
せつつも確実に供給口1200側へ毛管力で導びくこと
ができた。1401はカートリツジ内部を大気に連通す
るために蓋部材に設けた大気連通口である。1400は
大気連通口1401の内方に配置される撥液材であり、
これにより大気連通口1400からのインク漏洩が防止
される。前述したインクタンクITのインク収容空間は
長方体形状であり、その長辺を側面にもつ場合であるの
で上述したリブの配置構成は特に有効であるが、キヤリ
ツジの移動方向に長辺を持つ場合又は立方体の場合は、
蓋部材1100の全体にリブを設けるようにすることで
インク吸収体900からのインク供給を安定化できる。
限られた空間内にインクを出来るだけ収納するためには
直方体形状が適しているが、この収納されたインクを無
駄なく記録に使用するためには、上述したように、角部
の領域に対して近接する2面領域に上記作用を行えるリ
ブを設けることが重要である。更に本実施例におけるイ
ンクタンクITの内面リブは、直方体形状のインク吸収
体の厚み方向に対してほぼ均一な分布で配置されてい
る。この構成は、吸収体全体のインク消費に対して、大
気圧分布を均一化しつつインク残量をほとんど無ならし
めることが出来るため重要な構成である。更に、このリ
ブの配置上の技術思想を詳述すれば、直方体の4角形上
面においてインクタンクのインク供給口1200を投影
した位置を中心として、長辺を半径とする円弧を描いた
ときに、その円弧よりも外側に位置する吸収体に対し
て、大気圧状態が早期に与えられるようにその円弧より
も外側の面に上記リブを配設することが重要となる。こ
の場合、タンクの大気連通口は、このリブ配設領域に大
気を導入できる位置であれば、本例に限られることでは
ない。
【0093】加えて、本実施例では、インクジェットカ
ートリッジIJCのヘッドに対する後方面を平面化し
て、装置に組み込まれたときの必要スペースを最小化な
らしめるとともに、インクの収容量を最大化している構
成をとっているために、装置の小型化を達成できるだけ
ではなく、カートリッジの交換頻度を減少できる優れた
構成をとっている。そして、インクジェットユニットI
JUを一体化するための空間の後方部を利用して、そこ
に、大気連通口1401用の突出部分を形成し、この突
出部分の内部を空洞化して、ここに前述した吸収体90
0厚み全体に対する大気圧供給空間1402を形成して
ある。このように構成することで、従来には見られない
優れたカートリッジを提供できた。尚、この大気圧供給
空間1402は、従来よりもはるかに大きい空間であ
り、上記大気連通口1401が上方に位置しているの
で、何らかの異常で、インクが吸収体から離脱しても、
この大気圧供給空間1402は、そのインクを一時的に
保持でき、確実に吸収体に回収せしめることができるの
で無駄のない優れたカートリッジを提供できる。
【0094】又インクタンクITの上記ユニツトIJU
の取付面の構成は第4図によって示されている。オリフ
イスプレート400の突出口のほぼ中心を通って、タン
クITの底面もしくはキヤリツジの表面の載置基準面に
平行な直線をL1とすると、支持体300の穴312に
係合する2つの位置決め凸起1012はこの直線L1上
にある。この凸起1012の高さは支持体300の厚み
よりわずかに低く、支持体300の位置決めを行う。こ
の図面上で直線L1の延長上にはキヤリツジの位置決め
用フツク4001の90°角の係合面4002が係合す
る爪2100が位置しており、キヤリツジに対する位置
決めの作用力がこの直線L1を含む上記基準面に平行な
面領域で作用するように構成されている。図16で後述
するが、これらの関係は、インクタンクのみの位置決め
の精度がヘツドの吐出口の位置決め精度と同等となるの
で有効な構成となる。 又、支持体300のインクタン
ク側面への固定用穴1900,2000に夫々対応する
インクタンクの突起1800,1801は前述の凸起1
012よりも長く、支持体300を貫通して突出した部
分を熱融着して支持体300をその側面に固定するため
のものである。上述の線L1に垂直でこの突起1800
を通る直線をL3、突起1801を通る直線をL2とし
たとき、直線L3上には上記供給口1200のほぼ中心
が位置するので、供給部の口1200と供給管2200
との結合状態を安定化する作用をし、落下や衝撃によっ
てもこれらの結合状態への負荷を軽減できるので好まし
い構成である。又、直線L2,L3は一致していず、ヘ
ツドIJHの吐出口側の凸起1012周辺に突起180
0,1801が存在しているので、さらにヘツドIJH
のタンクに対する位置決めの補強効果を生んでいる。
【0095】尚、L4で示される曲線は、インク供給部
材600の装着時の外壁位置である。突起1800,1
801はその曲線L4 に沿っているので、ヘツドIJ
Hの先端側構成の重量に対しても充分な強度と位置精度
を与えている。尚、2700はインクタンクITの先端
ツバで、キヤリツジの前板4000の穴に挿入されて、
インクタンクの変位が極端に悪くなるような異変時に対
して設けられている。2101は、キヤリツジに対する
抜け止めで、キヤリツジHCの不図示のバーに対して設
けれ、カートリッジIJCが後述のように旋回装着され
た位置でこのバーの下方に侵入して、不要に位置決め位
置から離脱させる上方方向へ力が作用しても装着状態を
維持するための保護用部材である。
【0096】インクタンクITは、ユニツトIJUを装
着された後に蓋800で覆うことで、ユニツトIJUを
下方開口を除いて包囲する形状となるが、インクジエツ
トカートリツジIJCとしては、キヤリツジHCに載置
するための下方開口はキヤリツジHCと近接するため、
実質的な4方包囲空間を形成してしまう。従って、この
包囲空間内にあるヘツドIJHからの発熱はこの空間内
の保温空間として有効となるものの長期連続使用として
は、わずかな昇温となる。このため本例では、支持体の
自然放熱を助けるためにカートリツジIJCの上方面
に、この空間よりは小さい幅のスリツト1700を設け
て、昇温を防止しつつもユニツトIJU全体の温度分布
の均一化を環境に左右されないようにすることができ
た。
【0097】インクジエツトカートリツジIJCとして
組立てられると、インクはカートリツジ内部より供給口
1200、支持体300に設けた穴320および供給タ
ンク600の中裏面側に設けた導入口を介して供給タン
ク600内に供給され、その内部を通った後、導出口よ
り適宜の供給管および天板1300のインク導入口15
00を介して共通液室内へと流入する。以上におけるイ
ンク連通用の接続部には、例えばシリコンゴムやブチル
ゴム等のパツキンが配設され、これによって封止が行わ
れてインク供給路が確保される。
【0098】尚本実施例においては天板1300は耐イ
ンク性に優れたポリサルフオン、ポリエーテルサルフオ
ン、ポリフエニレンオキサイド、ポリプロピレンなどの
樹脂を用い、オリフイスプレート部400と共に金型内
で一体に同時成型してある。上述のように一体成型部品
は、インク供給部材600、天板1300・オリフイス
プレート400一体部材、インクタンク本体1000と
したので組立て精度が高水準になるばかりでなく、大量
生産の品質向上に極めて有効である。又部品点数の個数
は従来に比較して減少できているので、優れた所望特性
を確実に発揮できる。
【0099】また、本発明実施例では、上記組立後の形
状において、図13乃至図15で示されるように、イン
ク供給部材600は、その上面部603がインクタンク
ITのスリット1700を備えた屋根部の端部4008
との間に図14に示したようにスリットSを形成し、下
面部604がインクタンクITの下方の蓋800が接着
される薄板部材のヘッド側端部4011との間に上記ス
リットSと同様のスリット(不図示)を形成している。
これらのインクタンクITとインク供給部材600との
間のスリットは、上記スリット1700の放熱を一層促
進させる作用を実質的に行うとともに、タンクITへ加
わる不要な圧力があってもこれを直接供給部材、強いて
は、インクジェットユニットIJTへ及ぼすことを防止
している。
【0100】いずれにしても、本実施例の上記構成は、
従来には無い構成であって、それぞれが単独で有効な効
果をもたらすと共に、複合的にも各構成要件があること
で有機的な構成をもたらしている。
【0101】(iii) キヤリツジHCに対するイン
クジエツトカートリツジIJCの取付説明 図16において、5000はプラテンローラで、記録媒
体Pを紙面下方から上方へ案内する。キヤリツジHC
は、プラテンローラ5000に沿って移動するもので、
キヤリツジの前方プラテン側にインクジエツトカートリ
ツジIJCの前面側に位置する前板4000(厚さ2m
m)と、カートリツジIJCの配線基板200のパツド
201に対応するパツド2011を具備したフレキシブ
ルシート4005及びこれを裏面側から各パツド201
1に対して押圧する弾性力を発生するためのゴムパツド
シート4007を保持する電気接続部用支持板4003
と、インクジエツトカートリツジIJCを記録位置へ固
定するための位置決め用フツク4001とが設けられて
いる。前板4000は位置決め用突出面4010をカー
トリツジの支持体300の前述した位置決め突起250
0,2600に夫々対応して2個有し、カートリツジの
装着後はこの突出面4010に向う垂直な力を受ける。
このため、補強用のリブが前板のプラテンローラ側に、
その垂直な力の方向に向っているリブ(不図示)を複数
有している。このリブは、カートリツジIJC装着時の
前面位置L5よりもわずかに(約0.1mm程度)プラ
テンローラ側に突出しているヘツド保護用突出部をも形
成している。電気接続部用支持板4003は、補強用リ
ブ4004を前記リブの方向ではなく垂直方向に複数有
し、プラテン側からフツク4001側に向って側方への
突出割合が減じられている。これは、カートリツジ装着
時の位置を図のように傾斜させるための機能も果してい
る。又、支持板4003は電気的接触状態を安定化する
ため、上記2つの位置決め用突出面4010がカートリ
ッジに及ぼす作用方向と逆方向に、カートリッジへの作
用力を及ぼすためのフツク側の位置決め面4006を突
出面4010に対応して2個有し、これらの2個の位置
決め面の間にパツドコンタクト域を形成すると共にパツ
ド2011対応のボツチ付ゴムシート4007のボツチ
の変形量を一義的に規定する。これらの位置決め面は、
カートリツジIJCが記録可能な位置に固定されると、
配線基板200の表面に当接した状態となる。本例で
は、さらに配線基板200のパツド201を前述した線
L1 に関して対称となるように分布させているので、
ゴムシート4007の各ボツチの変形量を均一化してパ
ツド2011の当接圧をより安定化している。本例のパ
ツド201の分布は、上方,下方2列、縦2列である。
【0102】フツク4001は、固定軸4009に係合
する長穴を有し、この長穴の移動空間を利用して図の位
置から反時計方向に回動した後、プラテンローラ500
0に沿って左方側へ移動することでキヤリツジHCに対
するインクジエツトカートリツジIJCの位置決めを行
う。このフツク4001の移動はどのようなものでも良
いが、レバー等で行える構成が好ましい。いずれにして
もこのフツク4001の回動時にカートリツジIJCは
プラテンローラ側へ移動しつつ位置決め突起2500,
2600が前板の位置決め面4010に当接可能な位置
へ移動し、フツク4001の左方側移動によって90°
のフツク面4002がカートリツジIJCの爪2100
の90°面に密着しつつカートリツジIJCを位置決め
面2500,4010同志の接触域を中心に水平面内で
旋回して最終的にパツド201,2011同志の接触が
始まる。そしてフツク4001が所定位置、即ち固定位
置に保持されると、パツド201,2011同志の完全
接触状態と、位置決め面2500,4010同志の完全
面接触と、90度面4002と爪の90度面の2面接触
と、配線基板300と位置決め面4006との面接触と
が同時に形成されてキヤリツジに対するカートリツジI
JCの保持が完了する。
【0103】(iv) 装置本体の概略説明 図17は本発明が適用されるインクジエツト記録装置I
JRAの概観図で、駆動モータ5013の正逆回転に連
動して駆動力伝達ギア5011,5009を介して回転
するリードスクリユー5005のら線溝5004に対し
て係合するキヤリツジHCはピン(不図示)を有し、矢
印a,b方向に往復移動される。5002は紙押え板で
あり、キヤリツジ移動方向にわたって紙をプラテン50
00に対して押圧する。5007,5008はフオトカ
プラでキヤリツジのレバー5006のこの域での存在を
確認してモータ5013の回転方向切換等を行うための
ホームポジシヨン検知手段である。5016は記録ヘツ
ドの前面をキヤツプするキヤツプ部材5022を支持す
る部材で、5015はこのキヤツプ内を吸引する吸引手
段でキヤツプ内開口5023を介して記録ヘツドの吸引
回復を行う。5017はクリーニングブレードで、50
19はこのブレードを前後方向に移動可能にする部材で
あり、本体支持板5018にこれらは支持されている。
ブレードは、この形態でなく周知のクリーニングブレー
ドが本例に適用できることはいうまでもない。又、50
21は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キ
ヤリツジと係合するカム5020の移動に伴って移動
し、駆動モータからの駆動力がクラツチ切換等の公知の
伝達手段で移動制御される。
【0104】これらのキヤツピング、クリーニング、吸
引回復は、キヤリツジがホームポジシヨン側領域にきた
ときにリードスクリユー5005の作用によってそれら
の対応位置で所望の処理が行えるように構成されている
が、周知のタイミングで所望の作動を行うようにすれ
ば、本例には何れも適用できる。また本実施例の記録装
置には、搭載されている記録ヘッドに前述の発泡現象を
伴う記録を行わせるための駆動信号を与える駆動信号供
給手段を搭載している。上述における各構成は単独でも
複合的に見ても優れた発明であり、本発明にとって好ま
しい構成例を示している。
【0105】上述した図13乃至図17に対して、技術
的に関係する本発明について詳述するため、以下、図1
及び図7以後を用いながら説明する。
【0106】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越え
る急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を
印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを
発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、結
果的にこの駆動信号に一対一対応し液体(インク)内の
気泡を形成出来るので有効である。この気泡の成長,収
縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させ
て、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号をパ
ルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行なわ
れるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が
達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号と
しては、米国特許第4463359号明細書、同第43
45262号明細書に記載されているようなものが適し
ている。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の
米国特許第4313124号明細書に記載されている条
件を採用すると、更に優れた記録を行なうことができ
る。
【0107】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応せる構成を開
示する特開昭59年第138461号公報に基づいた構
成としても本発明は有効である。
【0108】更に、記録装置が記録できる最大記録媒体
の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘ
ッドとしては、上述した明細書に開示されているような
複数記録ヘッドの組み合わせによって、その長さを満た
す構成や一体的に形成された一個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでも良いが、本発明は、上述した効果を一
層有効に発揮することができる。
【0109】加えて、装置本体に装着されることで、装
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0110】又、本発明の記録装置の構成として設けら
れる、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手
段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるの
で好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記
録ヘッドに対しての、キャピング手段、クリーニング手
段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の
加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、
記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行なうこと
も安定した記録を行なうために有効である。
【0111】更に、記録装置の記録モードとしては黒色
等の主流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッド
を一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも
よいが、異なる色の複色カラー又は、混色によるフルカ
ラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極めて
有効である。
【0112】以上説明した本発明実施例においては、イ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化もしくは液体或い
は、上述のインクジェットではインク自体を30℃以上
70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を
安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的で
あるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすも
のであれば良い。加えて、積極的に熱エネルギーによる
昇温をインクの固形状態から液体状態への態変化のエネ
ルギーとして使用せしめることで防止するか又は、イン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化してインク液状とし
て吐出するものや記録媒体に到達する時点ではすでに固
化し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初め
て液化する性質のインク使用も本発明には適用可能であ
る。このような場合インクは特開昭54−56847号
公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載され
るような、多孔質シート凹部又は貫通孔に液状又は固形
物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向
するような形態としても良い。本発明においては、上述
した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸
騰方式を実行するものである。
【0113】
【発明の効果】本発明によると、狭窄部の少なくとも一
つを発熱抵抗部(吐出ヒ−タ−部)に設けることによっ
て生ずる泡の大きさが規制され、上流側へのインクの不
要な押し戻しが抑制され、リフィル時間が短くなる。ま
た、狭窄部がない場合と比べて吐出量や吐出速度などが
大きく安定的に吐出するようになった。また、消泡時の
衝撃が緩和されるため、ヒーターの寿命が向上すること
が確認された。更に、消泡時に発生する衝撃波が緩和さ
れ、衝撃波によって発生するマイクロドロップも軽減し
た。これらの効果は、上流側に狭窄部を設けることによ
る相乗効果で更に大きく成る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のノズルの一実施例を示す縦断面模式
図。
【図2】本発明の他の実施例を示す図。
【図3】狭窄部断面積を変化させた本発明のノズルを用
いて行った評価結果。
【図4】狭窄部位置を変化させた本発明のノズルを用い
て行った評価結果。
【図5】狭窄部幅Wを変化させた本発明のノズルを用い
て行った評価結果。
【図6】前方断面積変化部を変化させた本発明のノズル
を用いて行った評価結果。
【図7】後方断面積変化部を変化させた本発明のノズル
を用いて行った評価結果。
【図8】本発明の他の実施例。
【図9】ノズル例を吐出口方向から見た模式図。
【図10】本発明の他の実施例を示す断面模式図。
【図11】インクジェット記録ヘッドのノズル部分の模
式的縦断面図。
【図12】図10によるノズルの立体斜視図。
【図13】本発明の記録ヘッドを用いたヘッドカ−トリ
ッジの模式的分解斜視図。
【図14】本発明の記録ヘッドを用いたヘッドカ−トリ
ッジの模式的斜視図。
【図15】本発明の記録ヘッドを用いたヘッドカ−トリ
ッジのインクタンク部の模式的斜視図。
【図16】本発明の記録ヘッドを用いたヘッドカ−トリ
ッジの装置本体への取り付け過程を示す模式図。
【図17】本発明の記録ヘッドを搭載した記録装置の模
式図。
【図18】本発明の記録ヘッドのインク吐出状態を示し
た模式図。
【符号の説明】
1 発熱抵抗部 2 消泡点 23 泡 12 吐出口 D0 吐出インク L1 前方断面積変化部の長さ L2 後方断面積変化部の長さ W 狭窄部幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 一浩 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 平澤 伸一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 乾 利治 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 高橋 博人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出する吐出口と、該吐出口に通
    ずる液流路と、該液流路に対応して配され前記液流路の
    熱作用部の液体に状態変化を生起させることによって、
    前記吐出口より液体を吐出する発熱抵抗部とを有する液
    体噴射記録ヘッドにおいて、前記液流路は、少なくとも
    前記熱作用部に前記液流路に垂直な断面積が極小となる
    狭窄部を有していることを特長とする液体噴射記録ヘッ
    ド。
  2. 【請求項2】 液体を吐出する吐出口と、該吐出口に通
    ずる液流路と、該液流路に対応して配され前記液流路の
    液体に状態変化を生起させることによって、前記吐出口
    より液体を吐出する発熱抵抗部と、を有する液体噴射記
    録ヘッドにおいて、前記発熱抵抗部が配される面と対向
    する側に、前記面側に向かって互いの間隔が広がるよう
    配された2つの面を有することを特徴とする液体噴射記
    録ヘッド。
  3. 【請求項3】 液体を吐出する吐出口と、該吐出口に通
    ずる液流路と、該液流路に対応して配され前記液流路の
    液体に状態変化を生起させることによって、前記吐出口
    より液体を吐出する発熱抵抗部と、を有する液体噴射記
    録ヘッドにおいて、前記発熱抵抗部が配される面と対向
    する側に、前記面側に向かって面方向を有し、互いに向
    かい合う2つの面を有することを特徴とする液体噴射記
    録ヘッド。
  4. 【請求項4】 液体を吐出する吐出口と、該吐出口に通
    ずる液流路と、該液流路に対応して配され前記液流路の
    熱作用部の液体に状態変化を生起させることによって、
    前記吐出口より液体を吐出する発熱抵抗部とを有し、前
    記液流路が少なくとも前記熱作用部に前記液流路に垂直
    な断面積が極小となる狭窄部を有している液体噴射記録
    ヘッドと、 該記録ヘッドに駆動信号を与えるための駆動信号供給手
    段とを有している記録装置。
  5. 【請求項5】 液体を吐出する吐出口と、該吐出口に通
    ずる液流路と、該液流路に対応して配され前記液流路の
    液体に状態変化を生起させることによって、前記吐出口
    より液体を吐出する発熱抵抗部と、を有し、前記発熱抵
    抗部が配される面と対向する側に、前記面側に向かって
    互いの間隔が広がるよう配された2つの面を有する液体
    噴射記録ヘッドと、 該記録ヘッドに駆動信号を与えるための駆動信号供給手
    段とを有している記録装置。
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JP2007001209A (ja) * 2005-06-24 2007-01-11 Canon Inc インク供給方法および記録装置

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