JP2007230247A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 第2吐出口部10の発泡室11側の開口面は、吐出口4の配列方向と平行な方向の長さが、吐出口4の配列方向と垂直な方向の長さよりも長い形状であり、吐出口部側の開口面も、発泡室11側の開口面と合同な断面形状である。図では第2吐出口部10の、ヒータ1の形成面に対して略平行な方向に切断した断面は略矩形形状とした。
【選択図】図2
Description
液体が流動する複数のノズルと、当該複数のノズルに液体を供給する供給室と、液滴を吐出するノズルの先端開口である複数の吐出口と、を有し、
前記ノズルが、液滴を吐出させるための熱エネルギを発生するエネルギ発生素子を有する発泡室と、前記吐出口を含み当該吐出口と前記発泡室との間を連通する部分である吐出口部と、前記発泡室に液体を供給する供給路からなる流路構成基板と、前記エネルギ発生素子が設けられ前記流路構成基板を主面に接合した素子基板と、を備え、
前記吐出口部は、前記吐出口を含む第1吐出口部と、
当該第1吐出口部に段差を持って連続すると共に、前記素子基板の主面に平行でかつ第1吐出口部の断面より大きい断面をもって前記発泡室に連通する第2吐出口部と、を有するインクジェット記録ヘッドであって、
前記第2吐出口部の、前記素子基板の主面に平行な断面における前記供給路の液体供給方向の距離が、当該供給方向と直交する方向の距離より小さいことを特徴とする。
図2は本発明の第1の実施形態によるインクジェット記録ヘッドのノズル構造を示している。同図(a)はインクジェット記録ヘッドの複数のノズルのうちの1つを基板に対して垂直な方向から見た平面透視図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図、(c)は(a)のB−B線に沿った断面図である。
本実施形態は、第2吐出口部の、流動に対して垂直な断面積を大きくする場合にインクの淀み領域も大きくなって、電気熱変換素子による熱が連続吐出時にヘッド内に蓄熱される問題まで考慮にいれたノズル構造を示す。また、ここでは図3に基づいて第1の実施形態に比べて異なる点を主に説明する。
第3の実施形態についても、吐出体積のバラツキが少なくなるように、インクの淀み領域を小さくすることを目的としている。
第4の実施形態についても、吐出体積のバラツキが少なくなるように、インクの淀み領域を小さくすることを目的としている。
第5の実施形態についても、吐出体積のバラツキが少なくなるように、インクの淀み領域を小さくすることを目的としている。また、第5の実施形態については、第2吐出口部と第1吐出口部の段差部分が点対称になるように(ドーナツ形状になるように)形成し、その段差部分にできる淀み領域の偏りによる不安定吐出を解消することも目的としている。
第6の実施形態についても、吐出液滴の体積のバラツキが少なくなるように、インクの淀み領域を小さくすることを目的としている。また、第6の実施形態については、第2吐出口部と第1吐出口部の段差部分をほぼ無くすことで、淀み領域の偏りによる不安定吐出を解消することも目的としている。
図9から図12は本発明の第7の実施形態によるインクジェット記録ヘッドのノズル構造を示している。同図(a)はインクジェット記録ヘッドの複数のノズルのうちの1つを基板に対して垂直な方向から見た平面透視図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図である。
図9に記載のノズル形状は、吐出口部20を吐出口11に近い方から、第一吐出口部16と第二吐出口部10で形成し、素子基板2の主面に対して垂直方向から見た平面透視図における断面積が、第一吐出口部16に比べ第二吐出口部10を大きく形成している。
図10に記載のノズル形状は、「具体例1」のバリエーションの一つである。図10に記載のノズル形状は、第一吐出口部16が円柱形状で、第二吐出口部10が円錐台形状である。第二吐出口部10を円錐台形状にすることで、「具体例1」に比べて流抵抗をさらに減らすことができる。また、第一吐出口部16と第二吐出口部10の段差部18が少なくなることから、段差部18に停滞するインクのよどみ領域が少なくなり、吐出量および吐出速度などが安定し、印字品位が高まる。段差部18に停滞するインクは、電気熱変換素子で温められた影響で周囲のインクよりも高温になっており、吐出するインクの粘性抵抗を変化させ、吐出特性に悪影響を及ぼすからである。ここで、第一吐出口部16と第二吐出口部10の流動に対して垂直な断面は、円に限ったものではなく、円、楕円、多角形および曲線で囲まれ円状に近い図形をしていればよい。
図11に記載のノズル形状は、第一吐出口部16と第二吐出口部10がともに円柱形状で、図9の具体例と同じ組合せであるが、素子基板2の主面に対して垂直方向から見た平面透視図において、インク供給室6と反対側の第一吐出口部16と第二吐出口部10の段差部18が、生じないように形成されている。これより、「具体例1」に比べて、段差部18でのインクのクリッピングが低減することによるリフィル周波数の向上の効果がある。ここで、第一吐出口部16と第二吐出口部10の流動に対して垂直な断面は、円に限ったものではなく、円、楕円、多角形および曲線で囲まれ円状に近い図形をしていればよい。
図12に記載のノズル形状は、第一吐出口部16が円柱形状で、第二吐出口部10が円錐台形状であり、かつ、素子基板2の主面に対して垂直方向から見た平面透視図において、インク供給室6と反対側の第一吐出口部16と第二吐出口部10の段差部18が、生じないように形成されている。「具体例2」で述べたように第二吐出口部10を円錐台形状にすると、円柱形状に比べてインクのよどみ領域が少なくなり、よどみ領域のインクの温度上昇による、吐出量バラツキなど、印字不良を抑えることができる。また、段差部18をなくすように設計することで、リフィル時のメニスカスのクリッピングが緩和され、リフィル周波数が早くなる。ここで、第一吐出口部16と第二吐出口部10の流動に対して垂直な断面は、円に限ったものではなく、円、楕円、多角形および曲線で囲まれ円状に近い図形をしていればよい。
図13から図16は本発明の第8の実施形態によるインクジェット記録ヘッドのノズル形状を示している。同図(a)はインクジェット記録ヘッドの複数のノズルのうちの1つを基板に対して垂直な方向から見た平面透視図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図である。
図13に記載のノズル形状は、吐出口部20を吐出口11に近い方から、第一吐出口部16と第二吐出口部10で形成し、素子基板2の主面に対して垂直方向から見た平面透視図における断面積が、第一吐出口部16に比べ第二吐出口部10を大きく形成している。
図14に記載のノズル形状は、(実施例8−1)のバリエーションの一つである。図14に記載のノズル形状は、第一吐出口部16が円柱形状で、第二吐出口部10が円錐台形状である。第二吐出口部10を円錐台形状にすることで、(実施例8−1)に比べて流抵抗をさらに減らすことができる。また、第一吐出口部16と第二吐出口部10の段差部18が少なくなることから、段差部18に停滞するインクのよどみ領域が少なくなり、吐出量および吐出速度などが安定し、印字品位が高まる。段差部18に停滞するインクは、電気熱変換素子で温められた影響で周囲のインクよりも高温になっており、吐出するインクの粘性抵抗を変化させ、吐出特性に悪影響を及ぼすからである。ここで、第一吐出口部16と第二吐出口部10の流動に対して垂直な断面は、円に限ったものではなく、円、楕円、多角形および曲線で囲まれ円状に近い図形をしていればよい。
図15に記載のノズル形状は、第一吐出口部16と第二吐出口部10がともに円柱形状で、図13の具体例と同じ組合せであるが、素子基板2の主面に対して垂直方向から見た平面透視図において、インク供給室6と反対側の第一吐出口部16と第二吐出口部10の段差部18が、生じないように形成されている。これより、「具体例8−1」に比べて、段差部18でのインクのクリッピングが低減することによるリフィル周波数の向上の効果がある。ここで、第一吐出口部16と第二吐出口部10の流動に対して垂直な断面は、円に限ったものではなく、円、楕円、多角形および曲線で囲まれ円状に近い図形をしていればよい。
図16に記載のノズル形状は、第一吐出口部16が円柱形状で、第二吐出口部10が円錐台形状であり、かつ、素子基板2の主面に対して垂直方向から見た平面透視図において、インク供給室6と反対側の第一吐出口部16と第二吐出口部10の段差部18が、生じないように形成されている。「具体例8−2」で述べたように第二吐出口部10を円錐台形状にすると、円柱形状に比べてインクのよどみ領域が少なくなり、よどみ領域のインクの温度上昇による、吐出量バラツキなど、印字不良を抑えることができる。また、段差部18をなくすように設計することで、リフィル時のメニスカスのクリッピングが緩和され、リフィル周波数が早くなる。ここで、第一吐出口部16と第二吐出口部10の流動に対して垂直な断面は、円に限ったものではなく、円、楕円、多角形および曲線で囲まれ円状に近い図形をしていればよい。
図17から図20は本発明の第9の実施形態によるインクジェット記録ヘッドのノズル形状を示している。同図(a)はインクジェット記録ヘッドの複数のノズルのうちの1つを基板に対して垂直な方向から見た平面透視図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図である。
図17に記載のノズル形状は、吐出口部20を吐出口11に近い方から、第一吐出口部16と第二吐出口部10で形成し、素子基板2の主面に対して垂直方向から見た平面透視図における断面積が、第一吐出口部16に比べ第二吐出口部10を大きく形成している。
図18に記載のノズル形状は、「具体例9−1」のバリエーションの一つである。図18に記載のノズル形状は、第一吐出口部16が円柱形状で、第二吐出口部10が円錐台形状である。第二吐出口部10を円錐台形状にすることで、「具体例9−1」に比べて流抵抗をさらに減らすことができる。また、第一吐出口部16と第二吐出口部10の段差部18が少なくなることから、段差部18に停滞するインクのよどみ領域が少なくなり、吐出量および吐出速度などが安定し、印字品位が高まる。段差部18に停滞するインクは、電気熱変換素子で温められた影響で周囲のインクよりも高温になっており、吐出するインクの粘性抵抗を変化させ、吐出特性に悪影響を及ぼすからである。ここで、第一吐出口部16と第二吐出口部10の流動に対して垂直な断面は、円に限ったものではなく、円、楕円、多角形および曲線で囲まれ円状に近い図形をしていればよい。
図19に記載のノズル形状は、第一吐出口部16と第二吐出口部10がともに円柱形状で、図17の具体例と同じ組合せであるが、素子基板2の主面に対して垂直方向から見た平面透視図において、インク供給室6と反対側の第一吐出口部16と第二吐出口部10の段差部18が、生じないように形成されている。これより、「具体例9−1」に比べて、段差部18でのインクのクリッピングが低減することによるリフィル周波数の向上の効果がある。ここで、第一吐出口部16と第二吐出口部10の流動に対して垂直な断面は、円に限ったものではなく、円、楕円、多角形および曲線で囲まれ円状に近い図形をしていればよい。
図20に記載のノズル形状は、第一吐出口部16が円柱形状で、第二吐出口部10が円錐台形状であり、かつ、素子基板2の主面に対して垂直方向から見た平面透視図において、インク供給室6と反対側の第一吐出口部16と第二吐出口部10の段差部18が、生じないように形成されている。「具体例9−2」で述べたように第二吐出口部10を円錐台形状にすると、円柱形状に比べてインクのよどみ領域が少なくなり、よどみ領域のインクの温度上昇による、吐出量バラツキなど、印字不良を抑えることができる。また、段差部18をなくすように設計することで、リフィル時のメニスカスのクリッピングが緩和され、リフィル周波数が早くなる。ここで、第一吐出口部16と第二吐出口部10の流動に対して垂直な断面は、円に限ったものではなく、円、楕円、多角形および曲線で囲まれ円状に近い図形をしていればよい。
2 素子基板
3 流路構成基板
4 吐出口
5 ノズル
6 供給室
7 第1のノズル列
8 第2のノズル列
9 供給路
10 第2吐出口部
11 発泡室
12 第一軸
13 吐出口部下端面
14 第二軸
15 ヒータ軸
16 第1吐出口部
18 段差部
20 吐出口部
21 吐出口部上端面
24 ノズル
Claims (5)
- 液体が流動する複数のノズルと、当該複数のノズルに液体を供給する供給室と、液滴を吐出するノズルの先端開口である複数の吐出口と、を有し、
前記ノズルが、液滴を吐出させるための熱エネルギを発生するエネルギ発生素子を有する発泡室と、前記吐出口を含み当該吐出口と前記発泡室との間を連通する部分である吐出口部と、前記発泡室に液体を供給する供給路からなる流路構成基板と、前記エネルギ発生素子が設けられ前記流路構成基板を主面に接合した素子基板と、を備え、
前記吐出口部は、前記吐出口を含む第1吐出口部と、
当該第1吐出口部に段差を持って連続すると共に、前記素子基板の主面に平行でかつ第1吐出口部の断面より大きい断面をもって前記発泡室に連通する第2吐出口部と、を有するインクジェット記録ヘッドであって、
前記第2吐出口部の、前記素子基板の主面に平行な断面における前記供給路の液体供給方向の距離が、当該供給方向と直交する方向の距離より小さいことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。 - 前記第2吐出口部の前記素子基板の主面に平行な断面が、前記第1吐出口部に向かって徐々に小さくなることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
- 液体が流動する複数のノズルと、当該複数のノズルに液体を供給する供給室と、液滴を吐出するノズルの先端開口である複数の吐出口と、を有し、
前記ノズルが、液滴を吐出させるための熱エネルギを発生するエネルギ発生素子を有する発泡室と、前記吐出口を含み当該吐出口と前記発泡室との間を連通する部分である吐出口部と、前記発泡室に液体を供給する供給路からなる流路構成基板と、前記エネルギ発生素子が設けられ前記流路構成基板を主面に接合した素子基板と、を備え、
前記吐出口部は、前記吐出口を含む第1吐出口部と、
当該第1吐出口部に段差を持って連続すると共に、前記素子基板の主面に平行でかつ第1吐出口部の断面より大きい断面をもって前記発泡室に連通する第2吐出口部と、を有するインクジェット記録ヘッドであって、
前記第1吐出口部の、前記素子基板と平行な断面における前記吐出口側端面の重心が、前記第2吐出口部の、前記素子基板と平行な断面における前記第1吐出口部側端面の重心より、前記供給路の液体供給方向に対して上流側にずれていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。 - 前記エネルギ発生素子の重心と、前記第1吐出口部の前記素子基板と平行な断面における前記吐出口側端面の重心と、が、前記供給路の液体供給方向に対して一致していることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録ヘッド。
- 前記エネルギ発生素子の重心と、前記第2吐出口部の前記素子基板と平行な断面における前記第1吐出口部側端面の重心と、が、前記供給路の液体供給方向に対して一致していることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録ヘッド。
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