JPH058480A - 通帳識別装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 通帳に磁気書込みを行わずに識別する。 【構成】 イメージセンサ１は基準通帳の読取箇所の印
刷パターンを読取る。二値化回路４はこの読取ったパタ
ーン信号を二値化し、標準パターンデータとしてパター
ンメモリ５に格納する。イメージセンサ１にて識別すべ
き通帳より読取ったパターン信号は二値化回路４で二値
化され、比較回路６にて被識別パターンデータとして標
準パターンデータと照合される。判別回路７は比較回路
６からの判定信号で通帳を識別する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数種類の通帳を識別
するための装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】金融機関では各種取引形態に対応させて
複数種類の通帳が利用されている。即ち、通帳の種類と
しては普通預金通帳、当座預金通帳、総合口座通帳、払
込用通帳等が存在し、最近では年代性別毎に各種のキャ
ラクタを印刷したキャラクタ普通（総合）預金通帳も用
いられている。

【０００３】このように多種類の通帳が用いられる場合
自動取引装置においては利用可能な通帳か否かを識別
し、又通帳発行機においては通帳を識別して所定の通帳
を発行する必要がある。

【０００４】さて、従来の通帳識別方式は、通帳の作成
時にその磁気ストライプに種別データを磁気書込みし、
自動取引装置や通帳発行機等に設けた磁気読取装置にて
磁気ストライプの種別データを読み取ることにより、通
帳の種類を識別している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、通帳の作成時
にその識別のために磁気ストライプに種別データを磁気
書込みする場合には、その分だけ通帳の作成に費用を要
し、不経済である。また、新たな印刷パターン（デザイ
ン）の通帳を作成する場合には、対応する新しい種別デ
ータに基づいて通帳を識別する必要があることから、装
置側の制御部の識別プログラムを変更せざるを得ず、非
常に手間と時間及び費用を要する欠点があった。本発明
はこのような点を解決するためになされたもので、種別
データの磁気書込みを行うことなく通帳を識別し得る通
帳識別装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、通帳の所定位
置の印刷パターンを読み取るパターン読取手段と、読み
取ったパターン信号を信号処理して標準パターンデータ
を作成する標準データ作成部と、この標準パターンデー
タを格納するパターンメモリと、読み取ったパターン信
号を信号処理して被識別パターンデータを作成する被識
別データ作成部と、この被識別パターンデータと標準パ
ターンデータとを照合して一致するか否かを判定するパ
ターン照合手段と、この照合手段からの判定信号で通帳
の種類を判別する通帳判別手段とを備えることを特徴と
する。

【０００７】

【作用】標準データ作成部はパターン読取手段からのパ
ターン信号により標準パターンデータを作成する。この
データはパターンメモリに格納される。被識別データ作
成部はパターン信号により被識別パターンデータを作成
する。パターン照合手段は被識別パターンデータと標準
パターンデータとを照合し、一致するか否かの判定信号
を出力する。通帳判別手段は判定信号で通帳の種類を判
別する。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図１は本発明に係る通帳識別装置を適用し
た通帳発行機のブロック図である。図１において、１は
イメージセンサであり、後述するように、通帳の所定位
置の印刷パターン（デザイン部分）をイメージデータと
して読み取る。このイメージデータはパターン信号とし
てアナログ／ディジタル（Ａ／Ｄ）変換器２に供給さ
れ、ディジタル階調データとしてバッファメモリ３に格
納される。ディジタル階調データは所定のスライスレベ
ルが設定されている二値化回路４にて二値化される。そ
して、照合データを得るために基準とすべき通帳の場合
ディジタル階調データは二値化された後二値データ構成
の標準パターンデータとしてパターンメモリ５に格納さ
れる。

【０００９】一方、６は比較回路であり、パターンメモ
リ５より標準パターンデータを取り込むと共に、識別す
べき通帳からのパターン信号より得た二値データ構成の
被識別パターンデータを制御部８より受信する。制御部
８はこの被識別パターンデータを二値化回路４より取り
込み、比較回路６へ供給する。そして、比較回路６はこ
の被識別パターンデータと標準パターンデータを照合し
て整合度を比較し、これらデータが一致するか否かを判
定し、判定信号を判別回路７へ供給する。判定信号には
これらデータが一致した場合標準パターンデータに付加
した通帳識別データが含まれ、又データが不一致の場合
対応する通帳の標準パターンデータが不存在を示すデー
タが含まれる。通帳識別データはキーボード９より後述
するように入力される。

【００１０】尚、制御部８は上記した比較回路６等の各
部を制御しており、更にＣＲＴディスプレイ１０及び位
置センサ１１が接続されている。ＣＲＴディスプレイ１
０は入力データの確認等のために利用される。位置セン
サ１１はフォトカプラ等より構成されて通帳が所定の読
取位置まで搬送されると、通帳の検出信号を制御部８に
出力する。

【００１１】１２は機構制御部であり、通帳の繰出部１
３ａ、１３ｂ、１３ｃを作動制御したり、図示しない搬
送機構等を作動制御する。各繰出部の下方にはホッパ１
４ａ、１４ｂ、１４ｃがそれぞれ配設されている。ホッ
パ１４ａにはキャラクタ普通（総合）預金通帳（以下、
キャラクタ通帳と称す）１５Ａが格納され、他のホッパ
１４ｂには当座預金通帳１５Ｂが収納され、更に他のホ
ッパ１４ｃには総合口座通帳１５Ｃが収納されている。

【００１２】図２は通帳１５Ａ（１５Ｂ、１５Ｃ）の斜
視図であり、この通帳の表紙の幅方向の一端にイメージ
センサ１にて読み取るため読取箇所１６が設定されてい
る。この読取箇所１６は上記した三種類の通帳において
最も印刷パターンの相違している箇所を選定することで
決められている。

【００１３】次に、本発明に係る通帳発行機の動作を図
３及び図４に基づいて説明する。〈標準パターンデータ
の登録〉先ず、登録の基準とすべきキャラクタ通帳１５
Ａを通帳挿入口（図示せず）へ挿入（ステップ１）す
る。これにより、キャラクタ通帳１５Ａは機構制御部１
２の制御で搬送機構にて読取位置まで搬送される。この
読取位置では位置センサ１１にて通帳１５Ａが検出さ
れ、検出信号が制御部８に出力される（ステップ２）。
従って、制御部８はイメージセンサ１、Ａ／Ｄ変換器２
等を作動させるので、イメージセンサ１は通帳１５Ａの
読取箇所１６を走査し、該箇所の印刷パターンを読み取
る（ステップ３）。読み取られたアナログのパターン信
号はＡ／Ｄ変換器２にてディジタル階調データに変換さ
れ、バッファメモリ３に格納される。

【００１４】二値化回路４はこのディジタル階調データ
をバッファメモリ３より取り込み、二値データに変換す
る（ステップ４）と共に、変換終了後に終了を制御部８
へ通知する。制御部８はこれによりＣＲＴディスプレイ
１０を制御し、登録するか否かの確認画面を表示させる
（ステップ５）。操作者がキーボード９を操作して登録
キーデータを入力すると、制御部８は更にＣＲＴディス
プレイ１０を制御し、通帳識別データの入力を促す画面
を表示させる。この画面に基づいて操作者がキーボード
９を操作し、キャラクタ通帳１５Ａを示す通帳識別デー
タを入力すると（ステップ６）、制御部８は二値化回路
４より二値データをパターンメモリ５に送出させ、この
データを標準パターンデータとしてパターンメモリ５の
所定アドレス位置に通帳識別データと共に格納させる
（ステップ７）。

【００１５】以下、同様に基準とする当座預金通帳１５
Ｂ及び総合口座通帳１５Ｃの読取箇所１６における印刷
パターンが読み取られ、パターンメモリ５に対応する標
準パターンデータがそれぞれ通帳識別データを付加され
て格納される。

【００１６】〈通帳の識別・発行〉先ず、使用済みのキ
ャラクタ通帳１５Ａ等を通帳挿入口へ挿入し（ステップ
１０）、この通帳を機構制御部１２の制御で所定位置ま
で搬送すると、位置センサ１１より検出信号が出力され
る（ステップ１１）。従って、制御部８の制御で上記し
たように、イメージセンサ１にて通帳１５Ａ等の読取箇
所１６の印刷パターンが読み取られ（ステップ１２）、
この読み取られたアナログのパターン信号がＡ／Ｄ変換
器２にてディジタル階調データに変換され、バッファメ
モリ３に格納される。

【００１７】ひき続き、バッファメモリ３のディジタル
階調データは二値化回路４にて二値データに変換され
（ステップ１３）、その終了が制御部８へ通知される。
制御部８はこの通知を受けると、二値化回路４より二値
データを被識別パターンデータとして取り込み、このデ
ータを比較回路６へ供給する（ステップ１４）。比較回
路６はデータを受け取ると、パターンメモリ５をアクセ
スし、標準パターンデータを取り込む（ステップ１
５）。

【００１８】そして、比較回路６は被識別パターンデー
タと標準パターンデータとを照合し、整合度を比較する
（ステップ１６）。両データが一致しない場合比較回路
６は再度パターンメモリ５より他の標準パターンデータ
を取り込み、同様に整合度を比較する。

【００１９】被識別パターンデータと標準パターンデー
タとが一致すると（ステップ１７）、比較回路６はこの
標準パターンデータに付加されている通帳識別データを
含む判定信号を判別回路７へ供給する（ステップ１
８）。これにより判別回路７は通帳識別データに基づい
て通帳を識別し、識別した通帳の収納されているホッパ
を示すホッパ指定信号を制御部８へ出力する（ステップ
１９）。

【００２０】制御部８はホッパ指定信号を受けると、こ
の信号を機構制御部１２へ送出する。機構制御部１２は
この信号に基づいていずれかの繰出部を作動制御する。
即ち、例えば、通帳識別データがキャラクタ通帳１５Ａ
を示す場合にはホッパ１４ａを示すホッパ指定信号が出
力されるので、繰出部１３ａが作動制御される。従っ
て、繰出部１３ａにてホッパ１４ａより未使用のキャラ
クタ通帳１５Ａが繰り出され、繰り出した通帳が正しい
かステップ１からステップ１７を実行し正しい時、この
通帳１５Ａが所定データを印字され、通帳排出口（図示
せず）より排出される（ステップ２０）。一方通帳が一
致しなかったときは、セットミスとみなし、ＣＲＴディ
スプレイ１０の画面に「通帳セットミス」等の表示を行
わせる。

【００２１】一方、ステップ１７で被識別パターンデー
タと整合する標準パターンデータが存在しなかった場合
比較回路６はデータの不存在を示す判定信号を判別回路
７へ供給する。判別回路７はこの判定信号で制御部８に
データ無しを通知するので、制御部８の制御でＣＲＴデ
ィスプレイ１０の画面に「該当する通帳は存在しませ
ん。」等の表示を行わせる。

【００２２】上記実施例では本発明の通帳識別装置を通
帳発行機に適用したが、現金自動支払装置等に組み込ん
で通帳の取り扱い可否を判定するための識別に利用する
ようにしてもよい。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
通帳の所定位置の印刷パターンを読み取って得た被識別
パターンデータと予め作成した標準パターンデータとを
照合し、一致するか否かにより通帳を識別するようにし
たので、通帳の作成時に種別データの磁気書込みが不要
となる。従って、通帳を安価に作成することができる。
また、新たなデザインの通帳を発行する場合でも識別プ
ログラムを変更せずにその識別を行うことができるの
で、通帳のデザイン変更を簡単かつ安価に行うことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る通帳発行機のブロック図である。

【図２】本発明に係る通帳の斜視図である。

【図３】本発明に係る登録動作フローチャートである。

【図４】本発明に係る識別・発行動作フローチャートで
ある。

【符号の説明】

１ イメージセンサ ４ 二値化回路 ５ パターンメモリ ６ 比較回路 ７ 判定回路 ８ 制御部 １３ａ、１３ｂ、１３ｃ 繰出部 １５Ａ、１５Ｂ、１５Ｃ 通帳 １６ 読取箇所

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁵ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０７Ｄ 9/00 ４３６ Ａ 8111−3Ｅ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 通帳の所定位置の印刷パターンを読み取
   るパターン読取手段と、 読み取った前記パターン信号を信号処理し、標準パター
   ンデータを作成する標準データ作成部と、 該標準パターンデータを格納するパターンメモリと、 読み取った前記パターン信号を信号処理し、被識別パタ
   ーンデータを作成する被識別データ作成部と、 前記被識別パターンデータと前記標準パターンデータと
   を照合し、一致するか否かを判定するパターン照合手段
   と、 該パターン照合手段からの判定信号で通帳の種類を判別
   する通帳判別手段とを備えることを特徴とする通帳識別
   装置。