JPH0584645U - 開栓部材付き詰め替え用液体収納袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 廃棄の際、重量、嵩を極力少なく出来、しか
も液の詰め替えを容易に且つ効率良く行える開栓部材付
き詰め替え用液体収納袋。 【構成】 合成樹脂を用いて製袋した袋本体３に、その
注出孔６を閉塞する筒状の注出孔部材４を設け、該部材
４の頂壁９中央に押圧破断可能な破断部10を形成した。
一方、液を注入する容器16の口部17内面に嵌着させる有
底筒状の開栓部材２を設け、その底壁13中央部に上記破
断部10を押圧破断させるための隆起部14を形成し、且
つ、底壁に流通用の透孔15を穿設して構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は開栓部材付き詰め替え用液体収納袋に関する。

【０００２】

【従来の技術】 【考案が解決しようとする課題】

液状化粧品等を収納する容器は、保形性を有する肉厚の合成樹脂或いは硝子等 により形成され、従来は内容物の使用後廃棄するのが一般的である。しかしなが ら、近年のゴミ処理事情の悪化に伴い、廃棄物は出来るだけその量を押さえるこ とが要望されている。

【０００３】 この様な背景から最近では、内容物を簡易な詰め替え用袋に収納して内容物の 詰め替えを行い、詰め替え用の袋のみを廃棄することが行われている。これらの 袋は廃棄の際、その重量、嵩を出来るだけ少なくすることが好ましいため、例え ば、プラスチックフィルムの周囲内面相互を接着して製袋した袋内部に液を密閉 収納させ、使用に当たって、例えば、袋のコーナーの一部を切断除去して収納部 を開口させ、しかる後収納部を押圧して開口部より内容物を注出する如く構成し ている。

【０００４】 しかしながら、この種の袋はコーナー部を切断除去して開口させるため開口部 が小さ過ぎて注出に時間が掛かったり、或いは大き過ぎて液を注入する容器口か ら外れたり、また、切断角度が悪いと有らぬ方向に液が注出したり、更に、注入 する容器の口部上方から注入しなければならないため、的確に容器に注入するこ とが難しい等容器への注入がやりずらいという欠点が有る。

【０００５】 本考案は上記した従来技術の欠点を解消した優れた詰め替え用液体収納袋を提 案することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 本考案袋は上記課題を解決するため、合成樹脂製のフィルム或いはシートを用 いて製袋するとともに、内部に液を密封する収納部５を設けてなる袋本体３と、 該本体３に穿設した注出孔６周縁に基端部を融着等の適宜固着手段により固着さ せて注出孔６を液密に閉塞する筒状をなし、その頂壁９中央に押圧破断可能な薄 肉線状の破断部10を設けてなる注出孔部材４と、液を注入する容器16の口部17内 面に嵌着させる周壁11下端より延設した底壁13中央部を上方へ錐板状に隆起させ て上記破断部10を破断させる隆起部14を形成するとともに、底壁13に液流通用の 透孔15を穿設してなる開栓部材２とからなり、上記注出孔部材４を開栓部材２に 嵌着可能に構成した。

【０００７】

【作用】

図１の状態から、開栓部材２を容器16の口部17に嵌合させ、次いで、開栓部材 ２周壁11内周に注出孔部材周壁８外周を嵌合させて押し下げると、開栓部材２の 隆起部分14が破断部10を押圧破断して袋本体１内と容器16内が連通し、収納部５ 内の液が透孔15を介して容器16内へ注入される。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

【０００９】 図１及び図２は本考案の一実施例を示すもので、図中１は詰め替え用液体収納 袋を、２は開栓部材を各々示す。また、上記袋１は、袋本体３と、注出孔部材４ とから構成している。

【００１０】 上記袋本体３は、合成樹脂フィルム或いは合成樹脂フィルム相互の積層体シー ト，合成樹脂フィルムと紙との積層体シート等のフィルム或いはシート（以下、 フィルム等という）を所定形状に裁断したものを、その周縁部内面相互を融着、 接着等の適宜手段により固着して正面矩形状に製袋したもので、内部に液収納用 の収納部５を形成している。本実施例では、縦長長方形状をなす二枚の大形フィ ルム等と、該フィルム等と同幅の横長長方形状の小形フィルム等を用意し、この 小形フィルム等が底壁となる如く各フィルム等の周縁部内面相互所定部分を帯状 に融着等して正面縦長長方形状となる如く製袋した所謂スタンディングパウチと 呼ばれる公知の形態を取っており、内部に液を充填した際に底部が楕円状に広が る如く構成したものである。

【００１１】 また、袋本体３の正面上部中央に上記注出孔部材４を一体に突出形成している 。この注出孔部材４は、全体を剛性ある合成樹脂により形成して保形性を付与し たもので、図２に示す如く、袋本体３に穿設した透孔６周縁に融着、接着等の適 宜固着手段により固着させた外向きのフランジ７を周壁８基端より延設するとと も、周壁８上端縁より延設した頂壁９の中央には、クロス状の薄肉線状に形成し て容易に押圧破断が可能な切断部10を設けている。

【００１２】 また、上記開栓部材２は、全体を剛性有る合成樹脂により一体に形成したもの で、円筒状の周壁11上端縁より外向きフランジ12を延設するとともに、周壁11下 端縁より延設した底壁13の中央を四角錐板状に隆起させた隆起部14を設け、該隆 起部14に周方向等間隔に三角形状の透孔15を複数穿設させている。また、この開 栓部材２の周壁11の内周面には上記注出孔部材４の周壁８が嵌合可能に構成して いる。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明した如く本考案袋は、既述構成としたことにより、液を注入する容器 口部に開栓部材を嵌合させた後、袋本体の注出孔部材を嵌合させて押し下げると いう簡単な操作により袋内と容器内が連通し、しかも、注出孔部材は容器口部に 開栓部材を介して嵌着固定されるため、袋内の液の注入を洩れなく容易に行える ものである。

【００１４】 また、開栓部材は、一旦容器体に嵌着すれば外す必要なく、次回の液の詰め替 えの際には袋本体だけを用意すれば良い。

【００１５】 又、使用後廃棄する場合には、開栓部材は廃棄の必要が無く、注出孔部材付き の袋本体のみを廃棄すれば良く、従来の袋だけのものと比較して小さな注出孔部 材が増えただけなので、廃棄物の重量、嵩は同様に少なくて済む。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す斜視図である。

【図２】同実施例の使用時の要部縦断面図である。

【符号の説明】

２ 開栓部材 ３ 袋本体 ４ 注出孔部材 ５ 収納部 ６ 注出孔 10 破断部 14 隆起部 15 透孔 16 容器 17 容器口部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】合成樹脂製のフィルム或いはシートを用い
   て製袋するとともに、内部に液を密封する収納部５を設
   けてなる袋本体３と、該本体３に穿設した注出孔６周縁
   に基端部を融着等の適宜固着手段により固着させて注出
   孔６を液密に閉塞する筒状をなし、その頂壁９中央に押
   圧破断可能な薄肉線状の破断部10を設けてなる注出孔部
   材４と、液を注入する容器16の口部17内面に嵌着させる
   周壁11下端より延設した底壁13中央部を上方へ錐板状に
   隆起させて上記破断部10を破断させる隆起部14を形成す
   るとともに、底壁13に液流通用の透孔15を穿設してなる
   開栓部材２とからなり、上記注出孔部材４を開栓部材２
   に嵌着可能に構成してなることを特徴とする開栓部材付
   き詰め替え用液体収納袋。