JPH0584616A - 自動組み立て機能を有するコンベア装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 基材への加工や部品を組み込む際に基材と自
動組み立て手段等との相対位置のずれが発生しない。 【構成】 基材１をセットしたパレット２を連続して供
給する搬入コンベア３を設ける。搬入コンベア３の前方
に固定ステージ４を配置する。固定ステージ４の前方に
搬出コンベア５を配置する。固定ステージ４に搬入コン
ベア３側から搬出コンベア側５に到るパレット通路６を
形成する。パレット通路６の所定位置でパレット２を一
個ずつ停止自在とするストッパ７を設ける。パレット通
路６の上方にパレット通路６の所定位置でストッパ７に
より停止しているパレット２にセットした基材１を加工
をしたり、基材１に部品を組み込むための自動組み立て
手段８を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、リレー等のスイッチ機
器のボディなどの基材をあらかじめセットしたパレット
を連続して搬送しながら、搬送路の途中において基材に
加工を施したり、あるいは基材に端子などの部品を組み
込んだりするようにした自動組み立て機能を有するコン
ベア装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来にあっては、図４に示すように、組
み立てステーション３０の溝部３１内にベルトコンベア
３２を通し、リレー等のスイッチ機器のボディなどの基
材１をセットしたパレット２をベルトコンベア３２によ
り搬送しながら組み立てステーション３０の溝部３１内
をベルトコンベア３２が通過することによりベルトコン
ベア３２に載置したパレット２が溝部３１内を移動する
ようになっている。そして、パレット２の前端をセンサ
１０により検知し、このセンサ１０によるパレット２前
端を検知したとの検知信号により組み立てステーション
３０の溝部３１の側方に位置したストッパ７を溝部３１
内に突入させて移動してくるパレット２を停止させ、こ
のようにして組み立てステーション３０の一定位置にパ
レット２を停止させた状態で、該パレット２にあらじめ
セットしてあるリレー等のスイッチ機器のボディなどの
基材１に端子のような部品をロボットよりなる自動組み
立て手段８により基材１に加工を施したり、あるいは部
品を組み込み、基材１への加工や部品の組み込みが終了
すると、ストッパ７を後退させてパレット２を移動さ
せ、パレット２が移動することで次のパレット２の前端
を上記と同様にしてセンサ１０により検知してストッパ
７を再び溝部３１内に突入させて次のパレット２の前端
がこのストッパ７に当たって停止し、同様に基材１に加
工をしたり、あるいは部品が組み込まれる。このように
して次々にリレー等のスイッチ機器のボディなどの基材
１をあらかじめセットしたパレット２を連続して搬送し
ながら、搬送路の途中において基材１に加工をしたり、
あるいは端子などの他の部品を組み込むようになってい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の従来
例にあっては、組み立てステーション３０の溝部３１を
通過するベルトコンベア３２上でパレット２の位置決め
をしているため、ベルトコンベア３２の振動がパレット
２に伝わってパレット２上にセットした基材１とロボッ
トよりなる部品加工や組み込み手段８等との相対位置の
ずれが生じたり、あるいは、押圧による加工や部品の圧
入などの場合に圧入負荷によりベルトコンベア３２が撓
んだりして基材の加工や部品の組み込み作業が困難にな
り、加工や組み込みができない場合がある。

【０００４】本発明は上記の従来例の問題点に鑑みて発
明したものであって、その目的とするところは、搬送し
てくる基材を停止させた状態で基材への加工や部品の組
み込む際にコンベアの振動が基材に伝わらず、基材と自
動組み立て手段等との相対位置のずれが生ぜずに正確に
基材への加工や部品の組み込みができ、また、加工や部
品の組み込みに当たって圧入等の負荷が作用しても十分
に耐えることができる自動組み立て機能を有するコンベ
ア装置を提供するにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の自動組み立て機
能を有するコンベア装置は、基材１をセットしたパレッ
ト２を連続して供給する搬入コンベア３と、搬入コンベ
ア３の前方に配置した固定ステージ４と、固定ステージ
４の前方に配置した搬出コンベア５とを具備し、固定ス
テージ４に搬入コンベア３側から搬出コンベア側５に到
るパレット通路６を形成し、パレット通路６の所定位置
でパレット２を一個ずつ停止自在とするストッパ７を設
け、パレット通路６の上方にパレット通路６の所定位置
でストッパ７により停止しているパレット２にセットし
た基材１を加工をしたり、基材１に部品を組み込むため
の自動組み立て手段８を設けて成ることを特徴とするも
のであって、このような構成を採用することで、上記し
た従来例の問題点を解決して本発明の目的を達成したも
のである。

【０００６】

【作用】搬入コンベア３により搬送されたパレット２は
連続して搬入コンベア３の前方に配置した固定ステージ
４のパレット通路６に移送されてパレット通路６内を移
動していく、そして、ストッパ７により先頭のパレット
２がパレット通路６の所定位置に停止する。この状態
で、パレット通路６の上方に配置した自動組み立て手段
８により先頭のパレット２にあらかじめセットした基材
１に加工を施したり、あるいは他の部品を組み込んだり
する。次に、先頭のパレット２にあらかじめセットした
基材１への加工や部品の組み込みが終了すると、ストッ
パ７による停止を中止する。すると、搬入コンベア３に
よりパレット２がパレット通路６に送り込まれることで
パレット通路６内のパレット２が押されて移動し、基材
１への加工部品の組み立てが終了した先頭のパレット２
が搬出コンベア５に移送されて搬出コンベア５により次
工程に搬出される。一方、２番目のパレット２はストッ
パ７によりパレット通路６の所定位置に停止され、同様
にして基材１に加工が施されたり、部品が組み込まれた
りする。このようにして次々と基材１をセットしたパレ
ット２を搬入コンベア３により固定ステージ４のパレッ
ト通路６に移送し、パレット通路６の所定の位置で基材
１に加工や部品の組み込みを行い、これが終了すると次
々と搬出コンベア５により次工程に搬出するものであ
る。この場合、上記連続搬送ラインにおいて基材１への
加工や部品の組み立ては搬入コンベア３や搬出コンベア
５とは分離した固定ステージ４においておこなうこと
で、搬入コンベア３や搬出コンベア５の振動が固定ステ
ージ４において加工や組み立てをしようとする基材１に
作用せず、この結果、加工や組み立てをしようとする基
材１と基材１に部品を組み込むための自動組み立て手段
８との位置関係が変化せず加工や部品の組み込みが正確
にできることになる。また、加工や組み込みに当たって
上方から圧力をかける場合でも固定ステージ７のパレッ
ト通路６の底で基材１を支持できてベルトコンベアで基
材１を支持するもののように上方からの圧力により撓ん
だりするというようなことがなくなるものである。

【０００７】

【実施例】以下本発明を添付図面に示す実施例に基づい
て詳述する。図１に示すように、パレット２を搬送する
ための搬入コンベア３の前端部と搬出コンベア５の後端
部との間に固定ステージ４が配置してある。パレット２
にはリレー等のスイッチ機器のボディなどの基材１をセ
ットできるようにセット用凹部などが設けてあり、この
セット用凹部にあらかじめリレー等のスイッチ機器のボ
ディなどの基材１をセットした状態でパレット２を搬入
コンベア３により次々と連続して固定ステージ４側に搬
送するようにしてある。固定ステージ４の上面部には搬
入コンベア３側から搬出コンベア側５に到るパレット２
の横幅に略等しい横幅のパレット通路６を形成してあ
る。パレット通路６の両側の土手部９にはセンサ１０が
設けてあり、さらに土手部９の前記センサ１０の前方位
置にはパレット通路６内に突入自在なストッパ７が設け
てある。該ストッパ７はエアシリンダ等のシリンダ１１
により駆動されるものである。ストッパ７よりも少し後
方のパレット通路６の上方位置にはストッパ７により停
止しているパレット２にセットした基材１を加工をした
り、基材１に部品を組み込むためのロボットよりなる自
動組み立て手段８を設けてある。

【０００８】搬入コンベア３により固定ステージ４側に
搬送されて固定ステージのパレット通路６に次々と搬入
されるパレット２にはすでに述べたようにあらかじめリ
レー等のスイッチ機器のボディなどの基材１がセットさ
れているが、このパレット２には、更に、図１に示すよ
うに側面部の後部が切欠してあってストッパ逃げ切欠部
１２が設けてある。

【０００９】しかして、上記のような構成の自動組み立
て機能を有するコンベア装置は、次のような作用をす
る。すなわち、リレー等のスイッチ機器のボディなどの
基材１がセットされたパレット２を搬入コンベア３によ
り次々と搬入コンベア３の前方に配置した固定ステージ
４のパレット通路６に移送し、後方から搬入コンベア３
により移送されるパレット２により押されて次々とパレ
ット通路６内を移動していく。そして、ストッパ７によ
り先頭のパレット２がパレット通路６の所定位置で停止
する。この状態で、パレット通路６の上方に配置した自
動組み立て手段８により先頭のパレット２にあらかじめ
セットした基材１に加工を施したり、あるいは他の部品
を組み込んだりする。次に、先頭のパレット２にあらか
じめセットした基材１への加工や部品の組み込みが終了
すると、ストッパ７を後退させてストッパ７による停止
を中止する。すると、搬入コンベア３によりパレット２
がパレット通路６に送り込まれることでパレット通路６
内のパレット２が押されて移動し、基材１への加工部品
の組み立てが終了した先頭のパレット２が搬出コンベア
５に移送されて搬出コンベア５により次工程に搬出され
る。一方、２番目のパレット２の先端がセンサ１０によ
り検知されると検知信号に基づいてストッパ７が再びパ
レット通路６内に突入し、１番目のパレット２のストッ
パ逃げ切欠部１２内に位置し１番目のパレット２はスト
ッパ７に邪魔されることなく上記のように搬出コンベア
５に移載されて搬出コンベア５により次工程に搬出され
るのであるが、２番目のパレット２はパレット通路６内
を移動してパレット通路６内に突入しているストッパ７
に当たって所定位置で停止され、上記と同様にして基材
１に加工が施されたり、部品が組み込まれたりする。こ
のようにして次々と基材１をセットしたパレット２を搬
入コンベア３により固定ステージ４のパレット通路６に
移送し、パレット通路６の所定の位置で基材１に加工や
部品の組み込みを行い、これが終了すると次々と搬出コ
ンベア５により次工程に搬出するものである。ところ
で、本発明においては、上記連続搬送ラインにおいて基
材１への加工や部品の組み立ては搬入コンベア３や搬出
コンベア５とは分離した固定ステージ４においておこな
うものであり、このため、搬入コンベア３や搬出コンベ
ア５の振動が固定ステージ４において加工や組み立てを
しようとする基材１に作用しないものである。このた
め、加工や組み立てをしようとする基材１と基材１に部
品を組み込むための自動組み立て手段８との位置関係が
変化せず加工や部品の組み込みが正確にできることにな
る。また、加工や組み込みに当たって上方から圧力をか
ける場合でも固定ステージ７のパレット通路６の底で基
材１を支持できてベルトコンベアで基材１を支持するも
ののように上方からの圧力により撓んだりするというよ
うなことがなくなるものである。

【００１０】図２、図３には上記連続搬送ラインの他の
箇所において、パレット２の搬送方向を変換する部分の
装置が示してある。図２、図３において、基台１３に平
面視Ｕ字状のように屈曲したパレット移動用溝部１４が
形成してあり、このパレット移動用溝部１４の入口側と
なる一端部にコンベア１５の端部が近接対向し、出口側
となる他端部にコンベア１６が近接対向している。そし
て、パレット移動用溝部１４の底面には図３に示すよう
な浮き上げ用エア噴出口１７が多数設けてあり（例えば
浮き上げ用エア噴出口１７の直径は０．２〜０．５ｍ
ｍ）、更に、パレット移動用溝部１４の入口側となる端
部付近には入口側と反対方向に向けてエアを噴出する駆
動用エア噴出口１８が設けてある。しかして、コンベア
１６からパレット移動用溝部１４の入口からパレット移
動用溝部１４内に送り込まれたパレット２は慣性により
入口から少し入った所まで移動するが、このパレット移
動用溝部１４内に送り込まれたパレット２は浮き上げ用
エア噴出口１７から吹き出るエアにより少し上方に持ち
上げられるとともに駆動用エア噴出口１８から噴出され
るエアを後部に受けることで、屈曲したパレット移動用
溝部１４内を方向転換しながら移動して出口からコンベ
ア１６に移載され、コンベア１６により搬送されるもの
である。このようにエアによりパレット２を浮かせた状
態で更にエアを吹きつけて移動させることで、搬送に必
要な力が小さくてすみパレット２の損傷を少なくできる
ことになる。この技術はパレット２の搬送だけでなく、
他の種々の品物の搬送に応用できるのは勿論である。

【００１１】

【発明の効果】本発明にあっては、上述のように、基材
をセットしたパレットを連続して供給する搬入コンベア
と、搬入コンベアの前方に配置した固定ステージと、固
定ステージの前方に配置した搬出コンベアとを具備し、
固定ステージに搬入コンベア側から搬出コンベア側に到
るパレット通路を形成し、パレット通路の所定位置でパ
レットを一個ずつ停止自在とするストッパを設け、パレ
ット通路の上方にパレット通路の所定位置でストッパに
より停止しているパレットにセットした基材を加工をし
たり、基材に部品を組み込むための自動組み立て手段を
設けてあるので、搬送してくる基材を停止させた状態で
基材への加工や部品の組み込む際にコンベアの振動が基
材に伝わらないものであって、この結果、基材と自動組
み立て手段等との相対位置のずれが生じることがなく正
確に基材への加工や部品の組み込みができるものであ
り、また、加工や部品の組み込みに当たって圧入等の負
荷が作用しても固定ステージで支えるので十分に耐える
ことができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の斜視図である。

【図２】方向転換装置の斜視図である。

【図３】同上のＸーＸ線の断面図である。

【図４】従来例の斜視図である。

【符号の説明】

１ 基材 ２ パレット ３ 搬入コンベア ４ 固定ステージ ５ 搬出コンベア ６ パレット通路 ７ ストッパ ８ 自動組み立て手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 治 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 基材をセットしたパレットを連続して供
   給する搬入コンベアと、搬入コンベアの前方に配置した
   固定ステージと、固定ステージの前方に配置した搬出コ
   ンベアとを具備し、固定ステージに搬入コンベア側から
   搬出コンベア側に到るパレット通路を形成し、パレット
   通路の所定位置でパレットを一個ずつ停止自在とするス
   トッパを設け、パレット通路の上方にパレット通路の所
   定位置でストッパにより停止しているパレットにセット
   した基材を加工をしたり、基材に部品を組み込むための
   自動組み立て手段を設けて成ることを特徴とする自動組
   み立て機能を有するコンベア装置。