JPH0584571U - 舵角付与装置 - Google Patents

舵角付与装置

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JPH0584571U
JPH0584571U JP3374592U JP3374592U JPH0584571U JP H0584571 U JPH0584571 U JP H0584571U JP 3374592 U JP3374592 U JP 3374592U JP 3374592 U JP3374592 U JP 3374592U JP H0584571 U JPH0584571 U JP H0584571U
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spool
supply
pinion
oil
steering shaft
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JP3374592U
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Inventor
毅志 枝廣
輝彦 高谷
龍也 秋田
悟 島田
広 恵田
信康 安藤
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NSK Ltd
Mazda Motor Corp
Original Assignee
NSK Ltd
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】弾性継手23の荷重を任意に設定自在としつ
つ、この弾性継手23のばね常数を低くする。 【構成】スリーブ13とスプール14とを互いに回転自
在に組み合わせる事により、ロータリ式切換弁12を構
成する。電動モータが前記スプール14を回転駆動す
る。前記スリーブ13は、後輪用の操舵軸の変位に伴な
って回転するピニオン11と共に回転する。ピニオン1
1に固定の外筒33aとスプール14に固定の内筒35
aとを同心に組み合わせ、ばね片42により、両筒33
a、35aを中立位置に向けて付勢する。ばね片42
は、円弧部43の両端に押圧部44、44を有する。そ
して、両押圧部44、44を、前記両筒33a、35a
の切り欠き34a、36aの円周方向両端縁に対向させ
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案に係る舵角付与装置は、自動車の四輪操舵装置に組み込み、後輪に舵 角を付与する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】
例えば特開平2−237869号公報に記載されている様に、狭い道での進路 変更を容易に行なえる様に、自動車の回転半径を小さくする為、或は、高速走行 時に於ける進路変更でも車両の安定性が保たれる様にする為、ステアリングホイ ールを操作した場合に、前輪だけでなく後輪も動かす四輪操舵装置が、近年使用 される様になって来た。
【0003】 図4は、この様な目的で使用される四輪操舵装置に組み込まれ、後輪に所定の 舵角付与を行なう後輪用の舵角付与装置の1例を示している。自動車の後部床下 に、この自動車の幅方向に亙って支持された操舵軸1は、軸方向(自動車の幅方 向、図の左右方向)に変位する事により、図示しない後輪に舵角を付与する。こ の操舵軸1の中間部にはラック2を、この操舵軸1と一体に形成している。又、 前記操舵軸1の中間部には油圧シリンダ3を、この操舵軸1を囲んで設けている 。尚、この油圧シリンダ3の両端部内周面と前記操舵軸1の外周面との間の油密 は、図示しないシール材により保持している。
【0004】 前記操舵軸1の中間部に固定したピストン4は、前記油圧シリンダ3の内側に 油密に嵌装し、このピストン4によって前記油圧シリンダ3内を、第一の室5と 第二の室6とに分割している。
【0005】 又、前記油圧シリンダ3の内周面には1対の段部7、7を、互いに間隔をあけ て形成し、前記操舵軸1の外周面には1対の鍔部8、8を、前記段部7、7と同 じ間隔をあけて形成している。そして、両鍔部8、8の間部分に於いて前記操舵 軸1に、1対のスリーブ9、9を、それぞれこの操舵軸1に対する摺動自在に外 嵌している。前記1対のスリーブ9、9の間には圧縮ばね10を設け、両スリー ブ9、9に、互いに離れる方向の弾力を付与している。
【0006】 前記操舵軸1が中立位置に存在する(後輪に舵角を付与していない)状態では 、各スリーブ9、9の端面外周縁部が前記各段部7、7に、同じく内周縁部が前 記各鍔部8、8に、それぞれ当接する。そして、前記操舵軸1が何れの方向に変 位した場合でも、前記圧縮ばね10が、前記1対のスリーブ9、9の間で圧縮さ れる。従って、前記操舵軸1には常に、この操舵軸1を中立位置に復帰させる方 向の弾力が付与される。
【0007】 一方、前記ラック2にはピニオン11を噛合させ、前記第一、第二の室5、6 への油圧の給排状態を切り換える為のロータリ式切換弁12を、このピニオン1 1と同軸に設けている。このロータリ式切換弁12は、円筒状のスリーブ13の 内側に円柱状のスプール14を、両部材13、14同士の相対的回転を自在とし て挿通する事により構成される。
【0008】 前記スリーブ13の内周面には、それぞれが軸方向(図4の上下方向)に亙る 複数のポート溝15が、前記スプール14の外周面には、それぞれが軸方向に亙 る複数の連通溝16、16が、それぞれ形成されている。そして、前記複数のポ ート溝15の内、何れか複数のポート溝には圧油供給口を、別の複数のポート溝 には第一の給排口を、又、別の複数のポート溝には第二の給排口を、更にスプー ル14の中心部に軸方向に亙って設けられた排油通路には排油口を、それぞれ連 通させている。
【0009】 尚、前記スリーブ13は図示しないバルブボディに回転自在に内嵌されており 、前記各口の内、排油口は後述する弾性継手23の外筒33の外周面に、残りの 口は前記バルブボディの外周面に、それぞれ開口させている。そして、前記スリ ーブ13の外周面(又はバルブボディの内周面)には、それぞれが円周方向に亙 る複数の凹溝を形成し、前記スリーブ13の回転に拘らず、上記各口を通じての 油の給排を行なえる様にしている。又、排油口には、前記スプール14の内側に 形成した排油通路を通じて、前記連通溝16を通じさせている。この様なロータ リ式切換弁の構造に就いては、従来から周知であり、本考案の要旨でもない為、 詳しい図示及び説明は省略する。
【0010】 上述の様に構成されるロータリ式切換弁12に設けた各口の内、圧油供給口は 、給油管17を介して圧油供給装置を構成する圧油ポンプ18の吐出口に、第一 の給排口は第一の給排管19を介して前記第一の室5に、第二の給排口は第二の 給排管20を介して前記第二の室6に、排油口は排油管21を介して油溜22に 、それぞれ通じさせている。従って、前記スリーブ13とスプール14とを相対 回転させ、前記圧油供給口及び排油口と、前記第一、第二の給排口との連通状態 を切り換えれば、前記第一、第二の室5、6の一方の室に圧油を送り込み、他方 の室から油を排出する事で、前記ピストン4を介して前記操舵軸1を、その軸方 向に変位させ、後輪への舵角付与を行なえる。
【0011】 又、前記ロータリ式切換弁12のスプール14の先端(図4の下端)は、弾性 継手23を介して、前記ピニオン11の基端部に接続している。この弾性継手2 3は、例えば図5〜6に示す様に構成されている。33は外筒で、円周方向反対 側2個所位置に外側切り欠き34、34を有し、前記ピニオン11の基端部に固 定されている。35は内筒で、前記外筒33内に挿入自在な外径と、前記外側切 り欠き34、34と整合自在な内側切り欠き36、36とを有し、前記スプール 14の先端部に固定されている。
【0012】 これら外筒33と内筒35との中心部には、前記ピニオン11とスプール14 とを結合するトーションバー38を配設している。そして、このトーションバー 38の外周面に、1対の板ばね37、37の中間部内側面を当接させている。そ して、この1対の板ばね37、37の両端部外側面を、前記外側切り欠き34、 34と前記内側切り欠き36、36との両端部内側縁に、弾性的に当接させてい る。
【0013】 上述の様に構成される弾性継手23の場合、前記スプール14に回転方向の力 が加わらない場合には、前記1対の板ばね37、37及びトーションバー38の 弾力に基づいて、図5に示す様に、外側側切り欠き34、34と内側切り欠き3 6、36とが整合する。この状態では前記スプール14とスリーブ13により構 成されるロータリ式切換弁12は中立位置となり、前記第一、第二の室5、6の 何れにも油の給排は行なわれない。
【0014】 次に、前記ピニオン11を停止させた状態のまま、前記スプール14を回転さ せると、前記1対の板ばね37、37及びトーションバー38が、図6に示す様 に弾性変形し、外筒33と内筒35との、回転方向に亙る位相が、前記スプール 14が回転した分だけずれる。従って、前記スプール14を回転させた場合でも 、ピニオン11には回転方向の弾力が加わるのみで、前記スプール14により、 直接このピニオン11が回転させられる事はない。
【0015】 又、前記スリーブ13と前記外筒33とは、本考案の実施例を示す図1に示す 様に、前記外筒33の外周面に突設したピン39と前記スリーブ13の端縁に形 成した切り欠き40とを係合させる事により互いに結合し、前記外筒33を固定 したピニオン11とスリーブ13との回転が互いに同期して行なわれる様にして いる。従って、前記外筒33の外側切り欠き34と内筒35の内側切り欠き36 とが、図6に示す様に円周方向にずれた状態では、前記スリーブ13とスプール 14との位置関係が中立位置から外れ、前記第一、第二の室5、6への油の給排 が行なわれる。
【0016】 更に、前記スプール14の他端(図4の上端)には、従動側傘歯車24を固定 し、この従動側傘歯車24と駆動側傘歯車25とを噛合させている。この駆動側 傘歯車25を固定した入力軸26は、サーボ型ステッピングモータ等の電動モー タ27の出力軸28と同心に配置し、この出力軸28と前記入力軸26とを、弾 性継手29により連結している。この弾性継手29は、前記出力軸28と入力軸 26との取付位置が多少ずれた場合にも、このずれを吸収する役目を有する。
【0017】 上述の様に構成される舵角付与装置の作用は、次の通りである。ステアリング シャフトの回転角度、同回転角速度、車体の横方向に加わる加速度(横G)等の 情報に基づいて図示しない制御器が、後輪に舵角付与を行なうべく前記操舵軸1 を、例えば図4の右方に変位させるべき旨の判定を行なうと、この制御器が前記 電動モータ27の出力軸28を、所定方向に所定量だけ回転させる。
【0018】 前記出力軸28の回転は、弾性継手29、入力軸26、駆動側傘歯車25、従 動側傘歯車24を介して、ロータリ式切換弁12のスプール14に伝達され、こ のスプール14を所定方向に回転させる。この時点では、未だラック2と噛合し たピニオン11並びにスリーブ13は回転せず、前記弾性継手23を構成する板 ばね37、37とトーションバー38とが弾性変形する事で、前記スプール14 とピニオン11並びにスリーブ13との相対的回転を許容する。
【0019】 この様にしてスプール14が回転する結果、それ迄中立位置にあった前記ロー タリ式切換弁12の流路が切り換えられ、前記給油管17と第一の給排管19と が、前記排油管21と第二の給排管20とが、それぞれ連通する。この結果、前 記第一の室5内に圧油が送り込まれ、前記ピストン4が図4の右方に押されて、 このピストン4を固定した操舵軸1が変位する。この際、前記第二の室6内の油 が油溜22に排出される。
【0020】 操舵軸1が変位する結果、前記ラック2と噛合したピニオン11並びにスリー ブ13が回転する。そして、このスリーブ13と前記スプール14との相対的変 位に基づいて、油圧シリンダ3内に存在する油圧と、前記圧縮ばね10等により 前記操舵軸1に加えられる力とが釣り合った位置で、前記ロータリ式切換弁12 が停止し、前記油圧シリンダ3の第一、第二の室5、6への油の給排が停止され 、前記操舵軸1が変位したままの状態に保持され、後輪に舵角が付与されたまま の状態となる。
【0021】 後輪に付与した舵角を解消する場合には、前記制御器が前記電動モータ27を 、舵角付与の場合と逆方向に回転する。この結果、前記スプール14が、舵角付 与の場合とは逆方向に回転させる。以下、各部材が舵角付与の場合とは逆方向に 変位する事で、前記舵角を解消する。
【0022】 尚、前記操舵軸1の変位量は、この操舵軸1の変位に伴なって、ピニオン30 、弾性継手31を介して回転する変位センサ32により検出され、この検出信号 が前記制御器に送られる。
【0023】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上述の様に構成され作用する舵角付与装置に組み込まれる弾性継手 23を変位させる為に要する荷重を任意に設定しつつ、変位に伴なってこの荷重 が変化する程度を低く抑えるものである。
【0024】 即ち、板ばね37、37とトーションバー38とにより付与される、弾性継手 23の荷重を調整する事は、板ばね37、37の断面積を変えたり、或はトーシ ョンバー38の外径寸法を変える事で対応出来る。一方、ばね常数を調整する為 には、前記板ばね37、37の場合には支点と作用点との距離l(図6)を変え 、トーションバー38の場合には長さ寸法を変える必要がある。
【0025】 前記距離lは、前記弾性継手23を構成する外筒33、内筒35の径により、 前記長さ寸法は前記弾性継手23の軸方向長さによりそれぞれ定まるが、限られ た設置空間に設ける弾性継手23の径や軸方向寸法を大きくする事には限度があ る為、図5〜6に示した様な構造の場合、特にばね常数を小さくする事が難しい 。
【0026】 一方、前記弾性継手23を回転方向に変位させる力は、変位量が変化した場合 にもあまり変化しない事が好ましい。従って、前記板ばね37、37とトーショ ンバー38とのばね常数は出来るだけ小さい事が好ましい。
【0027】 本考案の舵角付与装置は、上述の様な事情に鑑みて考案されたものである。
【0028】
【課題を解決する為の手段】
本考案の四輪操舵装置は、軸方向に変位する事によって後輪に舵角を付与する 操舵軸と、この操舵軸の中間部に固設したラックと、前記操舵軸の中間部でこの ラックから外れた部分を囲んで設けられた油圧シリンダと、前記操舵軸の中間部 に固定された状態で、前記油圧シリンダの内側に油密に嵌装され、前記油圧シリ ンダ内を第一、第二の室に分割するピストンと、前記ラックに噛合したピニオン と、このピニオンの基端にその先端部を、弾性継手を介して結合され、前記ピニ オンと同軸に配置されたスプール、及びこのスプールを囲んだ状態で設けられ、 前記ピニオンと共に回転する円筒状のスリーブ、及び圧油供給口、第一、第二の 給排口、排油口を有し、前記スリーブと前記スプールとの相対回転に基づき、前 記圧油供給口及び排油口と第一、第二の給排口との連通状態を切り換えるロータ リ式切換弁と、前記スプールを回転駆動させる電動モータと、前記圧油供給口に 圧油を送り込み、前記排油口から吐出される油を受け入れる圧油供給装置と、前 記第一の給排口と前記第一の室とを接続する第一の給排管と、前記第二の給排口 と前記第二の室とを接続する第二の給排管とを備えている。
【0029】 特に、本考案の舵角付与装置に於いては、前記弾性継手は、前記ピニオンの基 端部と前記スプールの先端部との一方に固定され、円周方向一部に外側切り欠き を有する外筒と、前記ピニオンの基端部と前記スプールの先端部との他方に固定 され、円周方向一部に前記外側切り欠きと整合自在な内側切り欠きを有し、前記 外筒の内側に回転自在に挿入される内筒と、ばね材を曲げ形成する事により造ら れ、前記内筒の内側に挿入自在な円弧部、及びこの円弧部の両端から円周方向外 方に向けて折り曲げられた1対の押圧部を有するばね片とから構成される。
【0030】 そして、このばね片の円弧部を前記内筒の内側に挿入し、この内筒を前記外筒 の内側に挿入すると共に、前記1対の押圧部の内の一方の押圧部を、前記外側切 り欠き及び内側切り欠きの一方の円周方向端縁に対向させ、前記1対の押圧部の 内の他方の押圧部を、前記外側切り欠き及び内側切り欠きの他方の円周方向端縁 に対向させている。
【0031】
【作用】
上述の様に構成される本考案の舵角付与装置に組み込まれる弾性継手の場合、 ばね片の両端部に形成した1対の押圧部の内の一方が支点として、他方が作用点 として、それぞれ機能するが、両押圧部の間には円弧部が存在する為、前記支点 と作用点との距離を十分に大きく出来る。この為、ばね片のばね常数を小さくし て、弾性継手を変位させた場合にも、変位させる為に要する荷重の変化を小さく 抑える事が出来る。
【0032】
【実施例】
図1〜3は本考案の実施例を示している。尚、本考案の特徴は、弾性継手23 のばね常数を小さくする為の構造に特徴があり、その他の部分は、前述した後輪 用の舵角付与装置と同様である為、重複する説明を省略し、以下、本考案の特徴 部分に就いて説明する。
【0033】 後輪用の操舵軸1(図4)の変位に伴なって回転するピニオン11の基端部( 図1の上端部)には、このピニオン11と反対側が開口した、有底短円筒状の外 筒33aが固定されている。この外筒33aの円周方向一部には、外側切り欠き 34aを形成している。又、前記外筒33aの一部外周面に突設したピン39は 、ロータリ式切換弁12を構成するスリーブ13の端縁に形成した切り欠き40 と係合させ、前記ピニオン11とスリーブ13とが同期して回転する様にしてい る。
【0034】 尚、図2〜3には、この外側切り欠き34a、34aを円周方向2個所に記載 しているが、これは前記図5〜6に示した構造と部品を共用すると共に、軽量化 を図る為である。機能上は、前記外側切り欠き34a(及び次述する内側切り欠 き36a)は、図1に示す様に1個所あれば良い。
【0035】 一方、前記スリーブ13と共にロータリ式切換弁12を構成するスプール14 の先端部(図1の下端部)には、内筒35aを、このスプール14と一体に設け ている。この内筒35aの円周方向一部には、内側切り欠き36aを形成してい る。この内側切り欠き36aは、前記外側切り欠き34aと整合自在であり、整 合した場合には図2に示す様に、両切り欠き34a、36aの一方の端縁が同一 平面上に位置すると同時に、他方の端縁が同一平面上に位置する。
【0036】 前記内筒35aの内側には、ばね板を曲げ形成する事により造られたばね片4 2が装着されている。このばね片42は、前記内筒35aの内側に挿入自在な円 弧部43の両端部に、円周方向外方に向けて折り曲げられた1対の平坦な押圧部 44、44を形成している。そして各押圧部44、44は、前記外筒33aと内 筒35aとが、図2に示す様に中立位置に存在する場合に、一方の押圧部44が 両切り欠き34a、36aの一方の端縁に当接すると同時に、他方の押圧部44 が両切り欠き34a、36aの他方の端縁に当接する様に、互いの傾斜角度を設 定している。
【0037】 そして、前記ばね片42の円弧部43を前記内筒35aの内側に挿入し、この 内筒35aを前記外筒33aの内側に挿入すると共に、前記1対の押圧部44、 44の内の一方の押圧部44を、前記外側切り欠き34a及び内側切り欠き36 aの一方の円周方向端縁に対向させ、前記1対の押圧部44、44の内の他方の 押圧部44を、前記外側切り欠き34a及び内側切り欠き36aの他方の円周方 向端縁に対向させている。
【0038】 上述の様に構成される本考案の舵角付与装置に組み込まれる弾性継手23の場 合、前記スプール14が回転する事がなく、従って後輪への舵角付与も行なわれ ない、中立状態に於いては、図2に示す様に、ばね片42の弾力によって、外筒 33aの外側切り欠き34aと、内筒35の内側切り欠き36aとが整合させら れる。この状態で前記スプール14とスリーブ13により構成されるロータリ式 切換弁12は中立状態となり、第一、第二の室5、6(図4)の何れにも油の給 排は行なわれない。
【0039】 後輪に舵角を付与すべく、電動モータ27(図4)への通電に伴なって前記ス プール14が回転し、前記ピニオン11とスプール14とが円周方向に変位した 場合には、前記外筒33aと内筒35aとが図3に示す様に、ばね片42の弾力 に抗して変位する。この際、ばね片42の両端部に形成した1対の押圧部44の 内の一方が支点として、他方が作用点として、それぞれ機能するが、両押圧部4 4、44の間には円弧部43が存在する為、前記支点と作用点との距離Lを十分 に大きく出来る。この為、前記ばね片42のばね常数を小さくして、弾性継手2 3を変位させた場合にも、変位させる為に要する荷重の変化を小さく抑える事が 出来る。
【0040】 尚、前記荷重の大きさは、前記ばね片42を構成するばね材の断面積を変えた り、或は弾性を変える事で、調節自在である。又、ばね常数を更に小さくして、 荷重変化をより少なく抑える為には、ばね材として針金状のものを使用し、この 針金状のばね材により構成される円弧部を1回転以上巻回して、捩りコイルばね とする事も出来る。
【0041】
【考案の効果】
本考案の舵角付与装置は、以上に述べた通り構成され作用するが、弾性継手の 荷重を任意に設定しつつ、ばね常数を低く抑える設計が可能となり、この弾性継 手を組み込んだ舵角付与装置により、後輪に対して微妙な舵角を付与する事を容 易に行なえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示す要部分解斜視図。
【図2】組み立てた状態で中立状態を示す、図1のA−
A断面に相当する図。
【図3】組み立てた状態で変位状態を示す、図1のA−
A断面に相当する図。
【図4】本考案の対象となる四輪操舵装置の1例を、一
部を切断して示す斜視図。
【図5】従来の弾性継手を示す、図2と同様の断面図。
【図6】同じく図3と同様の断面図。
【符合の説明】
1 操舵軸 2 ラック 3 油圧シリンダ 4 ピストン 5 第一の室 6 第二の室 7 段部 8 鍔部 9 スリーブ 10 圧縮ばね 11 ピニオン 12 ロータリ式切換弁 13 スリーブ 14 スプール 15 ポート溝 16 連通溝 17 給油管 18 圧油ポンプ 19 第一の給排管 20 第二の給排管 21 排油管 22 油溜 23 弾性継手 24 従動側傘歯車 25 駆動側傘歯車 26 入力軸 27 電動モータ 28 出力軸 29 弾性継手 30 ピニオン 31 弾性継手 32 変位センサ 33、33a 外筒 34、34a 外側切り欠き 35、35a 内筒 36、36a 内側切り欠き 37 板ばね 38 トーションバー 39 ピン 40 切り欠き 41 外筒 42 ばね片 43 円弧部 44 押圧部
フロントページの続き (72)考案者 秋田 龍也 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)考案者 島田 悟 群馬県前橋市鳥取町845−12 (72)考案者 恵田 広 群馬県前橋市駒形町1612の10 (72)考案者 安藤 信康 群馬県高崎市江木町504−1

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に変位する事によって後輪に舵角
    を付与する操舵軸と、この操舵軸の中間部に固設したラ
    ックと、前記操舵軸の中間部でこのラックから外れた部
    分を囲んで設けられた油圧シリンダと、前記操舵軸の中
    間部に固定された状態で、前記油圧シリンダの内側に油
    密に嵌装され、前記油圧シリンダ内を第一、第二の室に
    分割するピストンと、前記ラックに噛合したピニオン
    と、このピニオンの基端にその先端部を、弾性継手を介
    して結合され、前記ピニオンと同軸に配置されたスプー
    ル、及びこのスプールを囲んだ状態で設けられ、前記ピ
    ニオンと共に回転する円筒状のスリーブ、及び圧油供給
    口、第一、第二の給排口、排油口を有し、前記スリーブ
    と前記スプールとの相対回転に基づき、前記圧油供給口
    及び排油口と第一、第二の給排口との連通状態を切り換
    えるロータリ式切換弁と、前記スプールを回転駆動させ
    る電動モータと、前記圧油供給口に圧油を送り込み、前
    記排油口から吐出される油を受け入れる圧油供給装置
    と、前記第一の給排口と前記第一の室とを接続する第一
    の給排管と、前記第二の給排口と前記第二の室とを接続
    する第二の給排管とを備えた舵角付与装置であって、前
    記弾性継手は、前記ピニオンの基端部と前記スプールの
    先端部との一方に固定され、円周方向一部に外側切り欠
    きを有する外筒と、前記ピニオンの基端部と前記スプー
    ルの先端部との他方に固定され、円周方向一部に前記外
    側切り欠きと整合自在な内側切り欠きを有し、前記外筒
    の内側に回転自在に挿入される内筒と、ばね材を曲げ形
    成する事により造られ、前記内筒の内側に挿入自在な円
    弧部、及びこの円弧部の両端から円周方向外方に向けて
    折り曲げられた1対の押圧部を有するばね片とから成
    り、このばね片の円弧部を前記内筒の内側に挿入し、こ
    の内筒を前記外筒の内側に挿入すると共に、前記1対の
    押圧部の内の一方の押圧部を、前記外側切り欠き及び内
    側切り欠きの一方の円周方向端縁に対向させ、前記1対
    の押圧部の内の他方の押圧部を、前記外側切り欠き及び
    内側切り欠きの他方の円周方向端縁に対向させた舵角付
    与装置。
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