JPH0584517U - 車両のドアハンドル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両における運転者がキャブのサイドウイン
ドから上半身を乗り出して後方を見ながら後退運転をす
る際、身体をドアアウタハンドルにより支持できるよう
にすると共に、常時はドアアウタハンドルがキャブ外面
から突出しないようにする。 【構成】 キャブのドアアウタハンドル５が上下方向の
軸４によりドア側に枢支され、ドアアウタハンドル５の
端子１１がばね１２によりドア内方に付勢されて、常時
はドアアウタハンドル５がハンドルベース３内に収納さ
れ、サイドウインドガラス１４の下降時にはサイドウイ
ンドガラス１４に固定されたガイド１５が端子１１を押
し出すことにより、ドアアウタハンドル５が回動してド
ア外面に突出する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、とくに大型トラックのキャブにおけるドアのアウタハンドル装置に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

とくに大型トラックの後退時においては、車両の大きな荷箱やトレーラよりさ らに後方をよく確認するために、運転者はドアのサイドウインドガラスを十分に 開けてから、サイドウインドより上半身を外側に大きく乗り出して後方を見なが ら運転操作をする必要があり、このとき運転者はドアのアウタハンドルを確実に つかんで自己の身体を支えなければならないので、従来の上記アウタハンドルは ドア外面より突出したグリップタイプのものが多く、従って、ドアアウタハンド ルがキャブのフラッシュ・サーフェイス化のネックとなり、車両外観の見栄えを 損ねる不具合があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、車両における運転者がキャブのサイドウインドから上半身を乗り出 して後方を見ながら後退運転をする際、身体をドアアウタハンドルにより支持で きるようにすると共に、常時はドアのアウタハンドルがドアから突出することを 抑制しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

このため、本考案にかかる車両のドアハンドル装置は、ドアの後方下部に取り 付けられて内方へ突出する端子をそなえたアウタハンドル、同アウタハンドルを 上記ドア内方へ付勢するばね及び上記ドアのサイドウインドガラス後縁に固定さ れたガイドを有し、上記サイドウインドガラスの下降時、上記ガイドと上記端子 との当接により上記アウタハンドルの少なくとも一部が上記ばねの付勢力に抗し て上記ドアの外方に変位するように構成されている。

【０００５】

【作用】

従って、車両の後退時等に運転者がドアのサイドウインドガラスを十分に開け れば、サイドウインドガラスのガイドとドアアウタハンドルの端子とが当接する ことにより、アウタハンドルの少なくとも一部がばねの付勢力に抗してドアの外 方に自動的に変位するため、運転者はサイドウインドより上半身を外側に大きく 乗り出した際ドアのアウタハンドルを確実につかんで自己の身体を支えることが できるので、後方を十分に見ながら後退運転を安全に行うことができると共に、 ドアのサイドウインドガラスが閉じられている常態時には、ドアアウタハンドル がばねに付勢されてドア内方に収納されうるので、ドア外面からドアアウタハン ドルが突出しないようにして、キャブ外面のフラッシュ・サーフェイス化を容易 に実現することができる。

【０００６】

【実施例】

以下、図面に示す本考案の実施例について具体的に説明する。 図１〜図４において、大型トラックのキャブ１に取り付けられたドア２の後方 下部にハンドルベース３が固定され、ハンドルベース３内には上下方向の軸４に よりアウタハンドル５の一端６が枢支され、アウタハンドル５の上下及び内側に はドア２の開閉時に手を差し込むための空間７が形成されている。８はドア２を 開けるためドア２内部の図示しない掛け金を外すプッシュボタンである。

【０００７】 アウタハンドル５の他端１０には、ドア２の内方へ湾曲して突出する端子１１ が形成され、ハンドルベース３の背面と端子１１との間にコイルばね１２が取り 付けられていて、アウタハンドル５はコイルばね１２によって軸４の回りにドア ２の内方へ付勢されてハンドルベース３内に収納され、ドア２と外面が一致する ようになっている。

【０００８】 一方、ドア２のサイドウインド１３を開閉するサイドウインドガラス１４の後 縁には、上下に延びる断面コ字状のガイド１５がビス１６により固定されており 、ガイド１５の下端１７はドア２の内方へ向かって傾斜している。

【０００９】 ドア２のサイドウインド１３をサイドウインドガラス１４が閉じている上記状 態から、ドア２内部の図示しない昇降装置によりサイドウインドガラス１４を下 降させて、図１の２点鎖線のようにサイドウインド１３を開くようにすると、図 ５及び図６に示されているように、ガイド１５の下端１７から側面１８がアウタ ハンドル５の端子１１に当接し、コイルばね１２を圧縮しながら軸４を中心とし てアウタハンドル５をドア２の外方へ回動させるので、アウタハンドル５がドア ２の側方に突出する結果、車両の後退時に運転者は開かれたサイドウインド１３ から上半身を大きく乗り出して後方を見る際、ドア２から突出したアウタハンド ル５により自己の身体を容易に支えることができるので、その運転を安全に行う ことができる。

【００１０】 また、サイドウインドガラス１４がサイドウインド１３を閉じているときには 、上記のようにアウタハンドル５の外面がドア２と一致していて、ドア２から外 方へは全く突出していないので、キャブ１の外面は平滑となっていて、その見栄 えを簡単に向上させることができる。

【００１１】 なお、上記実施例では、サイドウインドガラスの下降時にサイドウインドガラ スのガイドによりドアアウタハンドルを回動させて、ドアアウタハンドルがドア から外方へ突出するように構成されているが、必要に応じてドア側にドアアウタ ハンドルのガイドを設け、サイドウインドガラスの下降時にサイドウインドガラ スのガイドにドアアウタハンドルの端子を当接させて、ドアアウタハンドルをド ア外面と平行に突出させるように構成することもできるのはいうまでもない。

【００１２】

【考案の効果】

本考案にかかる車両のドアハンドル装置においては、サイドウインドガラスを 十分に開けることによりドアアウタハンドルの少なくとも一部がドアの外方に変 位するため、運転者はサイドウインドより上半身を外側に大きく乗り出した際ド アアウタハンドルを確実につかんで自己の身体を支えることができるので、後方 を十分に見ながら後退運転を安全に行うことができると共に、サイドウインドガ ラスがサイドウインドを閉じているときには、ドアアウタハンドルがばねにより 内方に付勢されるので、ドア外面からドアアウタハンドルが突出しないようにし て、キャブ外面のフラッシュ・サーフェイス化を容易に実現することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例における概略側面図。

【図２】図１のIIーII矢視断面拡大図。

【図３】図１の IIIーIII 線断面拡大図。

【図４】図３のIVーIV線断面拡大図。

【図５】上記実施例の図２に相当する作用説明図。

【図６】上記実施例の図３に相当する作用説明図。

【符号の説明】

１ キャブ ２ ドア ５ アウタハンドル １１ 端子 １２ コイルばね １３ サイドウインド １４ サイドウインドガラス １５ ガイド １８ 側面

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドアの後方下部に取り付けられて内方へ
   突出する端子をそなえたアウタハンドル、同アウタハン
   ドルを上記ドア内方へ付勢するばね及び上記ドアのサイ
   ドウインドガラス後縁に固定されたガイドを有し、上記
   サイドウインドガラスの下降時、上記ガイドと上記端子
   との当接により上記アウタハンドルの少なくとも一部が
   上記ばねの付勢力に抗して上記ドアの外方に変位するよ
   うに構成された車両のドアハンドル装置。