JPH0584209U - 運動靴の舌片 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】舌片の一部を靴底に向かって延長し、環状部を
形成することによって、靴着用者のアーチ部の保護と強
化をはかるとともに、靴着用者の足を靴甲被内で支持
し、快適な着用感と舌片の安定性を向上させることを目
的とする。 【構成】爪先甲片に結合する一端と自由端にて形成した
舌片において、少なくとも前記自由端の一部を靴底に向
かって延長し、環状部を形成したことを特徴としてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本考案は運動靴の舌片の改良に係り、さらに詳しくは、靴着用者の足の殊にア ーチ部の保護と強化をはかるとともに、靴着用者の足を靴甲被内で支持し、快適 な着用感と舌片の安定性を向上させることができる運動靴の舌片を提供せんとす るものである。

【従来の技術】

従来より、運動靴の舌片は、舌片本体の一端部を爪先甲片に結合しその他の部 分を自由端とするものである。かかる従来品では靴着用者の足甲部を被覆する舌 片本体が爪先甲片の一端部のみに結合される構造であるため、靴着用者の激しい 運動により舌片本体の自由端が左右にずれ易く、安定性に欠ける欠陥があった。 殊に舌片本体のずれは皺の発生を生じさせ、かかる皺が靴着用者の足甲部を圧迫 し靴着用者に不快感をもたらす原因になっていた。またその形状構造が単に靴着 用者の足甲部のみを覆うものであるため、踏まず部に形成されるア−チ部の保護 強化等、足の運動の機能向上には何ら貢献できるものではなかった。

【考案が解決しようとする課題】

本考案は前述した従来品の欠陥に鑑み、舌片本体の安定性と靴着用者の踏まず 部に形成されるア−チ部の保護強化等、足の運動の機能向上にも貢献できる舌片 を提供することを技術的課題とするものである。

【課題を解決するための手段】

従って、本考案者は前記の課題を解決するために鋭意研究した結果、次のよう な構成を有する考案を提供するに至った。 即ち本考案は、伸縮性の素材により舌片本体を形成し、該舌片本体は、爪先甲 片に結合する一端と自由端にて形成し、該自由端の一部を靴底に向かって延長し 、環状部を形成したことを新規な手段として採用した運動靴の舌片である。

【作用】

本考案によれば、伸縮性の素材により形成した舌片本体の自由端の一部を靴底 に向かって延長し環状部を形成しているため、舌片本体が靴着用者の甲部と踏ま ず部全体を被覆し、踏まず部に形成されるア−チの保護、強化をはかるとともに 舌片本体の左右へのずれを阻止し、舌片本体を靴着用者の甲部に確実に定着させ ることが出来る。

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１は本考案の舌片本体１の展開図を示すものであって、伸縮性の素材により舌 片本体１を形成し、該舌片本体１は爪先甲片５に結合する一端２と自由端３．３ とにより形成している。該自由端３はその側面部の任意位置から左右方向即ち、 底部に向かうように延長する突片６を形成している。 この際舌片本体１としては、図２に示すように靴着用者の足へのフィット性を 良好にするように、柔軟性及び弾性に富む合成繊維生地でなる表地７と裏地８に て形成し、両者間にウレタンスポンジのような気泡板９を介在させたもので形成 されている。この他伸縮性に富むものであれば一枚ものの皮革、合成皮革を本考 案に適用することができる。 図３は舌片本体１の環状部４の形成手段を示す実施例であって、舌片本体１の 自由端３の一部を左右に、即ち靴底方向に延長し、その延長した突片６．６をの 端部１０と１０を縫合し、環状部４を形成したものを示している。 舌片本体１に環状部４を形成するには前述した手段の他、例えば図４に示すよ うに、舌片本体１の中央部を分割し、自由端３から延長される部位を一体的に形 成し、その後分割した舌片本体１の中央部を互いに縫合することによって環状部 ４を形成することもできる。このように延長される部位を一体的に形成すれば、 踏まず部に縫合による段差がなくなり、靴着用者のフィット感を良好となし快適 な着用感が得られるという利点がある。 図５は靴甲被内に内装した舌片本体１を示す断面図であって、環状部４が靴着 用者の踏まず部を被覆するように装着した状態を示すものである。この際舌片本 体１は中敷１１の上部に配置され、靴着用者の足が舌片本体１によって略完全に 囲撓し、靴甲被内で踏まず部が該環状部４により支持されように形成されている 。 図６及び図７は舌片本体１を靴甲被に内装する場合における他の手段を示すも のであって、環状部４に中敷１１が挿通するように配置したものである。即ち環 状部４が中敷１１の下に敷かれるように配置したものである。このようにすれば 、足裏は中敷１１に載置されることになり、環状部４と足裏に生ずる段差がなく なり、フィット性を良好となすことができる。このような場合取替え可能な中敷 を使用すれば、靴着用者は好みに応じて中敷を何れの位置に配置するかを自由に 適宜選択でき便利である。

【考案の効果】

従って本考案によれば、舌片本体の自由端の一部を靴底に向かって延長し環状 部を形成し、該環状部によって靴着用者の甲部と踏まず部全体を被覆して靴甲被 内の足を支持するとともに、踏まず部に形成されるア−チ部の保護、強化をはか り、かつ舌片本体の左右へのずれを阻止し、舌片本体を靴着用者の甲部に確実に 定着させることが出来る。尚舌片本体１に環状部４を形成するに際し、環状部を 一体的に形成し、踏まず部の縫合による段差をなくすようにすれば、より快適な 着用感が得られる。また環状部を縫合するタイプのものにあっては、舌片本体１ を靴甲被に内装する際に、環状部を中敷の下に敷くように配置すれば足裏に生ず る段差をなくし、フィット性を良好となすことができる。 従って本考案は殊に激しいフットワークを伴うスポーツシューズに装着するも のとして極めて実用的価値の高い考案である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の運動靴の舌片を示す展開図。

【図２】舌片の部分断面図。

【図３】舌片の立体側面図。

【図４】舌片の上面側を示す平面図。

【図５】舌片を装着した靴の使用状態を示す縦断面図。

【図６】舌片を装着した靴の使用状態を示す縦断面図。

【図７】舌片を装着した靴の使用状態を示す横断面図。

【符号の説明】

１ 舌片本体 ２ 一端 ３ 自由端 ４ 環状部 ５ 爪先甲片 ６ 突片 ７ 表地 ８ 裏地 ９ 気泡板 １０ 端部 １１ 中敷

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 爪先甲片５に結合する一端２と自由端
   ３．３にて形成した舌片本体１において、少なくとも前
   記自由端３．３の一部を靴底に向かって延長し、環状部
   ４を形成したことを特徴とする運動靴の舌片。