JPS634417Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、サンダル靴に関するものである。

（従来の技術） 従来、ゴム、塩化ビニル、EVA等の反発弾性
材で形成された踵保形芯を靴胛被の踵部から靴底
の踵部外周上面にかけて折り曲げて介在させて、
踵部を補強した靴は一般に周知である。しかしな
がら緊急時に靴胛被の踵部を靴内に前倒して、着
用しようとした場合、踵保形芯の反発弾性によつ
て、迅速に着用できないばかりか、着用して歩行
する際、歩行性が著しく阻害される欠点があつ
た。また従来、意匠登録第318179号、意匠登録第
318724号に示すように靴胛被の踵部の下方部を切
欠し、帯状体で履口部を囲繞形成したサンダルも
周知であるが、このようなサンダルにおいては、
踵保形芯が省略されているため正常に着用する場
合、帯状体が垂れ下がつたり、胛前部にたくれ込
み、着用に不便であつた。

（考案の解決しようとする問題点） この考案は緊急時には、靴胛被の踵部を靴内に
前倒にして迅速に着用でき、しかも歩行性に優れ
たサンダル靴を提供しようとするものである。

（問題点を解決するための手段ならびに実施例） この考案を、以下実施図面によつて説明すれば
この考案は、下辺に略三日月形の切欠部１１を形
成した踵保形芯１を、切欠縁１１１を靴底２から
遊離させ且つその両下側縁辺１２，１２を靴底２
の踵部外周上面に折り曲げ固着させて、靴展胛３
の踵部に介在装着したことを特徴とするサンダル
靴を考案の要旨とするものである。この考案にお
いて踵保形芯１は、常法によつてゴム、塩化ビニ
ル、EVA等の反発弾性体で構成されている。そ
してこの踵保形芯の両下側縁辺１２，１２の上方
に屈曲孔または溝１２１…，１２１…を形成して
おけば、該屈曲孔または溝１２１…，１２１によ
つて踵保形芯１の折り曲げが簡単であり、この踵
保形芯１を介在させた靴胛被の靴内に対する前倒
しが一層良好となる。さらにこの考案において、
踵保形芯１の切欠部１１において、靴胛被３の踵
部を切欠３１しておいてもよいが、該切欠３１部
を布帛、皮革等の屈曲性に優れた柔軟な被覆体３
１′で被覆しておけば、この靴を正常に着用した
際、踵保形芯の切欠部１１から土砂等が侵入する
ことがなく、足が汚れることがない。

（考案の効果） この考案は以上のように構成されているので、
緊急に着用する場合、履口ａより靴内に足を挿入
し、靴胛被３の踵部を前方に踏み込めば、靴胛被
３の踵部に介在された踵保形芯１の下辺が略三日
月形に切欠され、該切欠部１１の切欠縁１１１が
靴底２から遊離されているので、靴胛被３の踵部
を簡単に前倒して着用できる。また歩行する場
合、踵保形芯１に設けられた切欠部１１によつて
その反発弾性が弱められているので、歩行性が阻
害されることもない。また正常に着用しようとす
る場合、靴内に前倒しされた靴胛被３の踵部を正
常位置に起せば、靴胛被３の踵部に介在された踵
保形芯の両側縁辺１２，１２が靴底２の踵部外周
上面に折り曲げ固着されているので、その反発弾
性によつて容易に靴胛被３の踵部を正常位置に起
すことができるし、しかも踵保形芯１は下辺部の
みが切欠されているだけなので主体部１０の反発
弾性によつて、靴胛被３の踵部の形態を正常に保
持し得るので通常の靴と同様着用できる。

【図面の簡単な説明】

図面は実施例を示すものであつて、第１図はそ
の要部の見取り図であり、第２図はその要部の一
部切欠平面図であり第３図は第１図Ａ−Ａ線にお
ける断面図であり、第４図は第１図Ｂ−Ｂ線にお
けり、第５図は踵保形芯の展開図である。 符号の説明、１……踵保形芯、１０……主体
部、１１……切欠部、１１１……切欠縁、１２…
…下側縁辺、１２１……溝、２……靴底、３……
胛被、３１……切欠、３１′……被覆体、ａ……
履口。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下辺に略三日月形の切欠部１１を形成した踵保
   形芯１を、切欠縁１１１を靴底２から遊離させ且
   つその両下側縁辺１２，１２を靴底２の踵部外周
   上面に折り曲げ固着させて、靴胛被３の踵部に介
   在装着したことを特徴とするサンダル靴。