JPH0584050A - 蛋白質加水分解物及びその製造法 - Google Patents

蛋白質加水分解物及びその製造法

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JPH0584050A
JPH0584050A JP3274955A JP27495591A JPH0584050A JP H0584050 A JPH0584050 A JP H0584050A JP 3274955 A JP3274955 A JP 3274955A JP 27495591 A JP27495591 A JP 27495591A JP H0584050 A JPH0584050 A JP H0584050A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、従来法の問題点を解消し、安全性
が高く、かつ調味料として優れた特性を有する蛋白質加
水分解物を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、蛋白質原料を Aspergillus属の麹
菌またはそれから抽出された酵素とRhizopus属の麹菌ま
たはそれから抽出された酵素により、二段階に加水分解
することを特徴とする蛋白質加水分解物の製造法および
該製造法により製造された蛋白質加水分解物に関する。 【効果】 本発明によれば、安全性が高く、かつ調味料
として優れた特性を有する蛋白質加水分解物を提供でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蛋白質を酵素にて加水
分解することにより製造される呈味性のすぐれた蛋白質
加水分解物とその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】調味料はグルタミン酸、イノシン酸、グ
アニル酸に代表される化学調味料と動・植物の蛋白質を
主原料とする天然調味料に大別される。天然調味料は、
動物肉、魚介類、野菜から抽出されるエキス調味料、動
植物の蛋白質を加水分解した動物性蛋白加水分解物 (以
下「HAP」という) 、植物性蛋白加水分解物 (以下
「HVP」という) の調味料、酵母を加水分解し抽出す
る酵母エキス調味料等があり、工業的規模で製造され、
食品加工に広く用いられている。
【0003】これら天然調味料の内でも代表的なHA
P、HVPは、脱脂大豆等の植物性蛋白質や動物の骨、
皮等に含まれる動物性蛋白質等の比較的安価な未利用資
源を原料として加水分解して製造されている。HAP、
HVPの製造法は通常酸分解法であり、動植物の蛋白質
をアミノ酸までに完全に加水分解するので呈味力の強い
調味料となる。しかし最近、酸分解法では人体に有害な
モノクロロプロパノール (以下「MCP」という) やジ
クロロプロパノール (以下「DCP」という) 等のクロ
ロヒドリンが生成することが判り、食品素材として問題
になりつつある。これは原料に含まれる微量の脂肪成分
と酸分解に用いる高濃度の塩酸とにより高温反応条件で
生成されると考えられている (Z. Lebensm. Unters. Fo
rsch., 167, 241, 1978)。
【0004】一方、酸素分解法は酸分解法のような高濃
度の塩酸による高温反応条件ではないので安全性の高い
製品が得られ、各種酵素を用いた特徴のある方法が提案
されている (特開昭61-28370号, 特開昭51-115963号)
。しかし、一般に全アミノ酸遊離率[ (全遊離アミノ
酸量) / (全アミノ酸量) ×100 ](以下「全遊離率」
という) は40%以下であり、酸分解法の呈味性には遠く
及ばず、むしろ中間分解物のペプチドの生成のために、
苦味を呈するものが多い。
【0005】また一方、麹のような微生物菌体の酵素系
を用いる麹法は、わが国古来からある醤油や魚醤の製造
法として知られているが、最近では脱脂大豆や魚エキス
へ適用した製造法も提案されている (特公昭60-3463号
公報) 。しかし麹法は反応時間が短くても6〜7日を要
し、工業的製造法としては、雑菌汚染等の工程管理や大
容量のタンクを必要とし、全遊離率も60%以下と低く、
難点の多い製造法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の酸分
解法のMCP、DCP等の生成、従来の酵素法のアミノ
酸低遊離率、従来の麹法の長時間反応を改善した製造法
により、呈味性の優れた蛋白質加水分解物を提供するこ
とを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、蛋白質原料を
Aspergillus属の麹菌またはそれから抽出された酵素と
Rhizopus属の麹菌またはそれから抽出された酵素によ
り、二段階に加水分解することを特徴とする蛋白質加水
分解物の製造法および該製造法により製造された蛋白加
水分解物に関するものである。
【0008】本発明によれば、二種類の糸状菌由来の麹
または菌体抽出酵素を二段階に反応させることにより全
遊離率を55%以上とすることができ、更に逆浸透膜処理
することによりアミノ酸とアミノ酸未分解物に分離し、
アミノ酸遊離率80%以上の呈味力の強いHAP、HVP
を提供することができる。酵素による蛋白質の加水分解
は、種々のプロテアーゼおよびペプチダーゼにより行わ
れるが、従来の麹および酵素剤単独では基質特異性の点
から、特にグリシンやプロリンのようなアミノ酸を高度
に遊離させることが困難とされており、全遊離率向上の
妨げとなっていた。また、逆浸透膜処理によってアミノ
酸を回収する際には、反応物中に旨味アミノ酸であるグ
ルタミン酸やアスパラギン酸が高含有されていることが
不可欠であり、全遊離率を高くすることが旨味調味料製
造には最も重要な点である。
【0009】本発明ではこれらアミノ酸を効率よく遊離
させるために、二種類の糸状菌由来の酵素を二段階で反
応し、実施例1〜4で示す通り、全遊離率55%以上の加
水分解物が得られる。しかし、単一の酵素剤もしくは単
一の麹もしくは本発明と異なった組み合わせでの反応で
は、比較例1、2、3に示す通り全遊離率30〜45%程度
と低いものしか得られていない。
【0010】蛋白質原料をゼラチンとした場合の本発明
の実施例と比較例についての結果を表1に示す。本発明
で用いる二種類の麹菌またはその抽出酵素のうち一方
は、 Aspergillus属の麹菌またはそれから抽出された酵
素であり、例えば、 Aspergillus属(Aspe-rgillus oryz
ae, sojae, tamari, niger, flavus, awamori, kawachi
i 等) の市販麹菌、例えば今野菌 (SK菌) (今野もや
し(株)製)ハイソーヤ、ダイヤモンドC、BF2号菌
((株)樋口松之助商店製) または当該麹の水もしくはア
ルコールで抽出した粗酵素、または当該麹菌起源の市販
酵素剤、例えばプロテアーゼA(天野製薬(株)製) 、デ
ナチームAP (長瀬産業(株)製) 、コクラーゼSS (三
共(株)製) 等が挙げられる。もう一方は、Rhizopus属の
麹菌またはそれから抽出された酵素であり、例えばRhiz
opus属(Rhizopus oryzae, oligospous, japonicus,java
nicus, delemar等) の麹もしくは当該麹から水もしくは
アルコールで抽出した粗酵素、または当該麹菌起源の市
販酵素剤、例えばペプチダーゼR (天野製薬(株)製) が
挙げられる。
【0011】酵素反応の条件としては、 Aspergillus
属、Rhizopus属のどちらを先に反応させてもよく、第一
段反応、第二段反応ともに温度30〜55℃、pH5.0〜9.
0、反応時間16〜72時間、合計100時間以内が適当であ
る。本発明での動植物蛋白質原料はゼラチンに限らず、
小麦グルテンについては実施例5て示す通りで、それ以
外の原料の脱脂大豆 (実施例6) 、グルテンミール(実
施例7) 、乾燥酵母 (実施例8) 、フィシュソルブル
(実施例9) 等を用いることができ、表2にその結果を
示す。
【0012】本発明の蛋白質加水分解物は全遊離率が55
%以上と従来の酵素法に比べて高いが、蛋白質原料によ
っては未分解のペプチドが多量に存在する場合もあり、
その中の苦味ペプチドの存在で苦味を呈するものもあ
り、旨味の強い調味料にするには、全遊離率をより高く
することが好ましい。本発明では、酵素分解物の全遊離
率を上昇させる方法として、膜分画によりアミノ酸とペ
プチドに分離し、80%以上とすることで全遊離率100%
の酸分解物と同程度の旨味呈味力を持つことができる。
しかし、全遊離率55%以上の分解物の未分解物の未分解
ペプチドは低分子ペプチドであり、膜の選定、通液条件
を厳選する必要がある。
【0013】本発明の好ましい態様では、限外濾過膜と
逆浸透膜の中間に位置する食塩除去率[〔1− (透過液
濃度) / (供給液濃度+濃縮液濃度) /2〕×100 ]10
%以上のルーズ逆浸透膜、例えばNTR−7410 (日東電
工(株)製) を用いることにより全遊離率80%以上の蛋白
質加水分解物を得ることができる。通液条件として、圧
力は、好ましくは30kg/cm2 以下、更に好ましくは5〜
10kg/cm2 、温度は、好ましくは50℃以下、更に好まし
くは30〜40℃である。
【0014】本発明のゼラチンを原料とする酵素分解物
を膜処理したHAPと同原料を酸分解したHAPの比較
を表3に示す通り、旨味では酸分解法に匹敵するものが
得られている。また、本発明の製造法では少量の未分解
ペプチドが残存するのでコク味を与える効果が生じ、酸
分解法に比べ、特徴の加わった調味料となっている。
【0015】
【実施例】以下、調製例、実施例および比較例により本
発明を更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに
限定されるものではない。 調製例1 蒸煮処理を施した水分40%の小麦ふすま1.7kgに対し、
市販種麹今野菌 (SK菌) (商品名、今野もやし(株)
製) 1.0g を添加し、25℃にて64時間静置培養し製麹を
行った。 調製例2 蒸煮処理を施した水分30%の小麦ふすま1.4kgに対し、
スラント培養したRhizopus oryzae IFO 4734株の水懸濁
液300mlを添加し、25℃にて64時間静置培養し製麹を行
った。 実施例1 ゼラチン10%溶液30Lに水酸化ナトリウムを添加してpH
8.5に調整し、第一段蛋白質加水分解反応として、調製
例1で得られたふすま麹1.5kgを添加し、40℃にて4時
間反応を行った。次に塩酸を添加してpH6.0に調整し40
時間反応を行なった。次に水酸化ナトリウムを添加して
pH8.0に調整し、第二段蛋白加水分解反応として調製例
2で得られたふすま麹1.5kgを添加し、40℃にて48時間
反応を行った。反応終了後塩酸を添加してpH4.2に調整
し、攪拌下に80℃、10分間加熱し反応を停止させた。反
応液を40メッシュのふるいにかけ、ふすま殻を取り除い
た後、フィルタープレスにより濾過を行い濾過液 (Bx 1
4.0)を回収した。濾液に活性炭60gを加え50℃にて1時
間攪拌した後、再び濾過を行った。得られた濾液のpHを
水酸化ナトリウムにて5.5とした後、濃縮し、固形分7
1.2%のゼラチン加水分解物3.5kgを得た。 実施例2 実施例1とは逆に第一段反応でRhizopus属由来のふすま
麹を用い、次に第二段反応として Aspergillus属由来の
麹を用いて反応を行った。すなわち、pH8.0に調整した
ゼラチン10%溶液30Lに、第一段蛋白質加水分解反応と
して、調製例2で得られたふすま麹1.5kgを添加し、40
℃にて44時間反応を行った。次に塩酸を添加してpH6.0
に調整し、第二段蛋白加水分解反応として調製例1で得
られたふすま麹1.5kgを添加し、40℃にて48時間反応を
行った。反応終了後塩酸を添加してpH4.2に調整し、攪
拌下に80℃、10分間加熱し反応を停止させた。反応液を
40メッシュのふるいにかけ、ふすま殻を取り除いた後、
フィルタープレスにより濾過を行い濾過液 (Bx 13.8)を
回収した。濾液に活性炭60gを加え50℃にて1時間攪拌
した後、再び濾過を行った。得られた濾液のpHを水酸化
ナトリウムにて5.5とした後、濃縮し、固形分69.7%の
ゼラチン加水分解物3.6kgを得た。 実施例3 調製例1で作成した麹50gに対して水250mlを添加し、温
度5℃にて2時間攪拌し酵素の水抽出を行った。水抽出
物をNo.2の濾紙にて濾過し、 Aspergillus属麹由来酵素
水抽出液190mlを得た。同様にして、調製例2で得られ
た麹50gに対して酵素の水抽出操作を行い、Rhizopus菌
由来酵素水抽出液185ml を得た。ゼラチン10%溶液1L
に水酸化ナトリウムを添加してpH8.5に調整し、上記 A
spergillus属麹由来酵素水抽出液190ml を添加し、40℃
で4時間反応を行った。次に塩酸を添加してpH6.0に調
整し、更に40時間反応させた。再び水酸化ナトリウムを
添加してpH8.0とし、Rhizopus菌由来酵素水抽出液185m
l を添加し48時間反応を行った。反応液を遠心分離し、
上澄画分 (Bx 10.9)を回収した。以後は実施例1と同様
に操作し、固形分70.8%のゼチラン酵素加水分解物115g
を得た。 実施例4 ゼラチン10%溶液30Lに水酸化ナトリウムを添加してpH
8.5に調整し、第一段蛋白加水分解反応として、調製例
1で得られたふすま麹1.5kgを添加し、40℃にて4時間
反応を行った。次に塩酸を添加してpH6.0に調整し、40
時間反応させた。次に水酸化ナトリウムを添加してpH8.
0に調整し、第二段蛋白加水分解反応として「ペプチダ
ーゼR」 (商品名、天野製薬(株)製) 60gを添加し、40
℃にて48時間反応させた。
【0016】次に塩酸を添加してpH4.2に調整し、攪拌
下に80℃、10分間加熱し反応を停止させた。反応液を40
メッシュのふるいにかけ、ふすま殻を取り除いた後、フ
ィルタープレスにより濾過を行い濾液(Bx 14.0)を回収
した。濾液に活性炭60gを加え50℃にて1時間攪拌した
後、再び濾過を行った。得られた濾液のpHを水酸化ナト
リウムにて5.5とした後、濃縮し、固形分71.2%のゼチ
ラン加水分解物3.5kgを得た。 実施例5 実施例1と同様に二種類の糸状菌由来のふすま麹を用い
小麦グルテンの加水分解を行った。
【0017】すなわち、pH8.5に調整した小麦グルテン
10%溶液2Lに対し、第一段加水分解反応として調製例
1の方法で得られたふすま麹を100g添加し、40℃、4時
間反応を行った後、塩酸にてpH6.0に調整し、更に40時
間反応した。次に水酸化ナトリウムにてpH8.0に調整
し、第二段加水分解反応として、調製例2で得られたふ
すま麹を100g添加し48時間反応を行った。反応液を遠心
分離し上澄画分(Bx 12.5) を回収し、ケイソウ土濾過を
行った。濾液に活性炭4.0gを加え50℃にて1時間攪拌し
た後、再び濾過を行った。得られた濾液を水酸化ナトリ
ウムにてpH5.5に調整し、濃縮を行い固形分72.5%の小
麦グルテン酵素加水分解物235gを得た。 実施例6 実施例5と同様に脱脂大豆10%溶液2Lについて加水分
解反応を行い、固形分70.1%の酵素加水分解物230gを得
た。 実施例7 実施例5と同様にグルテンミール10%溶液2Lについて
加水分解反応を行い、固形分72.4%の酵素加水分解物21
7gを得た。 実施例8 実施例5と同様に乾燥酵母10%溶液2Lについて加水分
解反応を行い、固形分71.1%の酵素加水分解物198gを得
た。 実施例9 実施例5と同様にフィシュソルブル10%溶液2Lについ
て加水分解反応を行い、固形分71.9%の酵素加水分解物
225gを得た。 実施例10 実施例1で得られた加水分解液をBx 10.0 に調整し、逆
浸透膜分離装置に供した。すなわち、加水分解液20Lを
逆浸透膜分離装置 (装置名:RUW−5、膜:NTR−
7410、日東電工(株)製) に温度40℃、圧力5kg/cm
2 の条件のもとで通液し、透過液10L (Bx 6.0) を回収
した。更に未透過液に対して10L加水し、同条件下のも
と再度通液し、透過液10L(Bx 2.8) を回収した。透過
液を併せて濃縮し、ゼラチン酵素分解液1.6kg (固形分
75.5%) を得た。 比較例1 ゼラチン10%溶液1Lに水酸化ナトリウムを添加してpH
8.5に調整し、市販蛋白質加水分解酵素剤コクラーゼS
S (商品名、三共(株)) 2g を添加し、40℃にて4時間
反応を行った。次に塩酸を添加してpH6.0に調整し更に
40時間反応を行った。再び水酸化ナトリウムを添加して
pH8.0としてコクラーゼSSを2g 添加し48時間反応を
行った。反応液に塩酸を添加してpH4.2とし、攪拌下に
80℃、10分間加熱し反応を停止させた。反応液を遠心分
離し、上澄画分 (Bx 13.0)を回収し、ケイソウ土濾過を
行った。濾液に活性炭4g を加え、50℃にて1時間攪拌
した後、再び通過を行った。得られた濾液に対し水酸化
ナトリウムを添加してpH5.5とし、濾液を濃縮し固形分
70.8%のゼラチン加水分解物106gを得た。 比較例2 比較例1と同様にゼラチン10%溶液1Lに水酸化ナトリ
ウムを添加してpH8.5に調整し、蛋白質加水分解酵素剤
ペプチダーゼR2g を添加し、40℃にて4時間反応を行
った。次に塩酸を添加してpH6.0に調整し更に40時間反
応を行った。再び水酸化ナトリウムを添加してpH8.0と
しペプチダーゼRを2g 添加し48時間反応を行った。反
応液に塩酸を添加してpH4.2とし、攪拌下に80℃、10分
間加熱し反応を停止させた。以後、比較例1と同様の処
理を行い、固形分72.3%のゼチラン加水分解物102gを得
た。 比較例3 ゼラチン10%溶液2Lに水酸化ナトリウムを添加してpH
8.5に調整し、 Baci-llus subtilis 由来の市販酵素剤
プロテアーゼN (商品名、天野製薬(株)製) 4gを添加
し、40℃にて4時間反応を行った。次に塩酸を添加して
pH6.0に調整し更に40時間反応を行った。再び水酸化ナ
トリウムを添加してpH8.0とし、ペプチダーゼRを2g
添加し48時間反応を行った。反応液に塩酸を添加してpH
4.2とし、攪拌下に80℃、10分間加熱し反応を停止させ
た。以後、比較例1と同様の処理を行い、固形分70.8%
のゼラチン加水分解物203gを回収した。 比較例4 ゼラチン1kgに対し16%塩酸水溶液2kgを加え、攪拌し
ながら100℃で48時間加水分解を行った。続いて反応液
に30%水酸化ナトリウムを加えpH5.0に調整し、酸加水
分解液を回収した。得られた酸加水分解液に活性炭20g
を加え、ケイソウ土濾過をした後濃縮し、ゼラチン酸加
水分解物 (固形分76.5%) 1.9kgを得た。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、酵素分解であるので安
全性の高い製品が得られ、二種類の酵素の組み合わせ反
応でアミノ酸遊離率の高い分解物が得られ、更に必要に
応じて膜処理を行い、全アミノ酸遊離率を80%以上にす
ることにより酸分解物と同程度の呈味力を持ち、また若
干のペプチドの残存によりコク味を持つ調味料を提供す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堅正 五郎 東京都千代田区丸の内一丁目5番1号 大 日本製糖株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛋白質原料を Aspergillus属の麹菌また
    はそれから抽出された酵素とRhizopus属の麹菌またはそ
    れから抽出された酵素により、二段階に加水分解するこ
    とを特徴とする蛋白質加水分解物の製造法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の製造法により製造された
    蛋白質加水分解物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の製造法で製造した蛋白質
    加水分解物を食塩除去率10%以上のルーズRO膜を用
    い、圧力30kg/cm2 以下、温度50℃以下の逆浸透膜処理
    することを特徴とする蛋白質加水分解物の製造法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の製造法により処理された
    蛋白質加水分解物。
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