JPH0582724B2 - - Google Patents

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JPH0582724B2
JPH0582724B2 JP59212234A JP21223484A JPH0582724B2 JP H0582724 B2 JPH0582724 B2 JP H0582724B2 JP 59212234 A JP59212234 A JP 59212234A JP 21223484 A JP21223484 A JP 21223484A JP H0582724 B2 JPH0582724 B2 JP H0582724B2
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JP
Japan
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cobalt
chromium
film
magnetic
oxidized
Prior art date
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JP59212234A
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JPS6190405A (ja
Inventor
Yoshifumi Sakurai
Kazuo Saito
Koji Saiki
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP21223484A priority Critical patent/JPS6190405A/ja
Publication of JPS6190405A publication Critical patent/JPS6190405A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
「産業上の利用分野」 本発明は高密度磁気記録、いわゆる垂直磁気記
録媒体に適用して好適なる磁性薄膜を製造する方
法に関する。 「従来の技術」 近年、高密度磁気記録の一方式として、膜面に
対して垂直方向に磁化容易軸を有する、いわゆる
垂直磁化膜を用いた垂直磁気記録が検討されてい
る。例えば媒体としてコバルト・クロム合金垂直
磁化膜が東北大学岩崎教授により、“アイ・イ
ー・イー・イー トランザクシヨンズ・オン・マ
グネテイクス(IEEE Transactions on
Magnetics)”Vol.MAG−14.P.894−P.851(1978)
に提案され、また、中村らによつて、部分酸化コ
バルト垂直磁化膜が“ジヤパニーズ・ジヤーナ
ル・オブ・アプライド・フイジツクス
(Japanese Journal of Applied Physics)”
Vol.23,L397−399,(1984)に提案されている。 「発明が解決しようとする問題点」 コバルト・クロム合金スパツタ膜は垂直磁気異
方性が大きく、大きな飽和磁化を持つた垂直磁化
膜を得ることが可能であり、優れた記録再生特性
を示す。しかし、かかる膜は金属から成るため、
摩耗に弱いという欠点を有する。一方、部分酸化
コバルトは酸化物であるため、摩耗には強いが耐
食性に欠けるという欠点を包蔵する。 「問題点を解決するための手段」 本発明は、かかる実情に鑑み、これらの問題点
を解消するもので、酸素雰囲気中でコバルトとク
ロムを同時にスパツタリング法により堆積させる
ことにより、硬度ならびに耐食性の優れた垂直磁
化膜を提供せんするものである。 即ち、本発明はクロムの濃度が1〜20原子パー
セントであり、コバルトとクロムを酸素雰囲気中
で全金属の50〜97%が酸化されるようにスパツタ
リング法により基板へ堆積することを特徴とす
る、基板に対して垂直な方向に磁化容易軸を有
し、飽和磁化が50〜600emu/cm3である磁性膜の
製造方法を内容とするものである。 本発明の磁性膜の化学組成を(Co1-xCrx1-y
Oyと表わすなら、0.01≦χ≦0.20、0.16≦y≦
0.48の領域で目的の磁性膜が得られる。更に、ク
ロムはほぼ完全に酸化され、コバルトは部分酸化
され、すなわちCoO、Cr2O3、Coの混合物から成
るものである。また構造は多くの場合、酸化コバ
ルトCoOが結晶成長している。この磁性膜は飽和
磁化が50〜600emu/cm3、垂直保磁力200〜
1500Oe(エルステツド)である。また垂直異方性
定数はKu=0.1〜1×106erg/cm3(Ku=K〓+
2πMs2、K〓はトルク計で直接測定される見掛け
の垂直異方性定数、Msは飽和磁化)である。 このような磁性膜を得るにあたつて製法は極め
て重要である。すなわち、スパツタリング法を用
い、コバルトとクロムを同時に酸素雰囲気中で基
板上に堆積させることによつて初めて得られるも
のである。 以下、本発明の垂直磁化膜の製法について説明
する。 まず、基板としてはアルミニウム、ステンレス
などの金属板、あるいはポリエステル、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリメタクリレートなどの板や
シートまたはフイルムがあげられるが、これらに
限定されるものではなく、軟化点が50℃程度以上
で厚さが10ミクロンないし10mm程度のものであれ
ば全て使用し得る。 ターゲツトとしてはコバルト・クロムからなる
合金ターゲツト又はコバルト板の上にクロム小片
を配置した(又は逆)複合ターゲツトでも構わな
い。ただし、垂直異方性を持つた磁化膜を得るに
は、クロムの割合は極めて重要である。クロムの
割合としては、1ないし20原子%、好ましくは5
ないし1原子%である必要がある。クロム濃度が
これより低い場合には、垂直異方性を持つた膜を
得ることは可能であるが、耐食性が劣る。またク
ロム濃度が上記値より大きい場合には飽和磁化が
大きく、且つ垂直異方性の大きい磁化膜は得られ
ない。基板の温度としては、室温から300℃程度
までのいずれの温度でも垂直磁化膜が得られる。
スパツタリング速度も特に制限はなく、膜の成長
速度にして毎分100Åないし5000Åの速度で析出
される。アルゴンガス圧は、前記クロム含量とな
らび垂直磁化膜を得るうえで極めて重要な因子で
ある。これは一律に規定することができない。な
ぜなら、コバルトならびにクロム原子の基板上へ
の析出と雰囲気の酸素による酸化とは競争反応で
あるために、膜の成長速度が速いようなスパツタ
リング条件下にあつては、酸素の分圧を上げる必
要がある。結果として、コバルトとクロムの全金
属の50%以上が酸化される。クロムは完全に酸化
され、コバルトは50ないし90%酸化される必要が
ある。酸化の程度は光電子分光法で測定すること
ができる。しかしながら、光電子分光法で酸化の
程度を精度良く定量するのは困難であり、飽和磁
化の測定から酸化の程度を推定する方が容易なこ
ともある。このようにして得られる磁性膜は、前
述したような垂直磁化膜となる。本発明におい
て、最も適した条件、即ちスパツタリング法にお
いてはクロム濃度10原子%、堆積速度200Å/分、
酸素分圧3.5×10-5Torrの条件で製造された厚さ
7000Åのコバルト・クロム部分酸化垂直磁化膜
は、飽和磁化250emu/cm3以上、垂直磁気異方性
定数Ku=K〓+2πMs2(Kuは垂直磁気異方性定
数、K〓はトルク法によつて測定される見掛けの
異方性定数、Msは飽和磁化)5×105erg/cm3
上、保磁力Hc〓500エルステツド以上(磁界を膜
面に対して垂直に印加して磁化曲線を測定したと
きの保磁力)の垂直磁化膜が得られる。 「作用」「発明の効果」 本発明により得られるの垂直磁化膜であるコバ
ルト・クロム合金部分酸化物磁性薄膜が、このよ
うな異方性と保磁力を有する原因は今のところ明
らかではないが、CoOから成る結晶性の酸化物柱
状構造の間隙に金属コバルトが膜厚方向に針状に
充填した構造を形成し、この構造が垂直異方性に
寄与しているものと考えられる。 本発明で得られる、コバルト・クロム部分酸化
物からなる垂直磁化膜は・コバルト・クロム合金
垂直磁化膜に比較して硬く、コバルト部分酸化物
に比較して耐食性が優れている。 以下、本発明を実施例に基づき説明するが、本
発明はこれらにより何ら制限されるものではな
い。 実施例1〜4、比較例1〜7 高周波2極スパツタ機を利用して、厚さ1mmの
ガラス基板上にコバルト・クロム部分酸化物磁性
薄膜を堆積させた。ターゲツトは直径3インチ
で、厚さ0.5mmのコバルト板上に5×7mm角のク
ロムチツプをのせたものである。基板とターゲツ
トの距離は5cm、アルゴンガス圧2×10-3Torr、
基板温度室温、プレート電圧2KV、プレート電
流180mA、酸素分圧を0〜4×10-5Torrの間で
変化させ、充分予備スパツタリングを行ないター
ゲツト表面を洗浄したのち、シヤツターを開き、
30分間基板上へ堆積させた。 得られた磁性薄膜の厚さは触針式膜厚計によ
り、組成はX線マイクロアナライザーにより、飽
和磁化Msは試料振動型磁力計により、見掛けの
垂直異方性定数Kは磁気トルク計により求め、垂
直異方性定数Kuは、Ku=K〓+2πMs2の関係よ
り求めた。元素の結合状態は、アルゴンイオンに
より約1000ÅエツチングしたのちX線光電子分光
法で調べた。結晶構造はX線解回折に依つた。耐
食性は、室温の濃塩酸ならびに1.9モル濃度の塩
化第2鉄水溶液中に浸漬し、それぞれ溶解時間と
磁化の経時変化を観察した。磁性幕の硬さは
JIS5401−1969に定める鉛筆硬度試験機で評価し
た。またコバルト・クロム合金部分酸化物磁性薄
膜の酸化率aはCr濃度と飽和磁化から求めた。
第1表に得られた幕の組成、厚み、酸化率、磁気
特性、硬度を示す。
【表】 X線光電子分光分析によれば、酸素を添加せず
とも微量の残存酸素によりクロムの一部は酸化し
ているが、コバルトは酸化されていない。酸素分
圧を1×10-5Torr導入するとクロムは全て酸化
し、コバルトも一部酸化する。以後、酸素分圧4
×10-5Torrで完全酸化されるまで、コバルトは
徐々に酸化の度合を増す。飽和磁化は、酸化の進
行に従い減少する。一方、垂直磁気異方性は、酸
素分圧、2×10-5Torr、即ちおおよそ半分の元
素が酸化されるとき、最低になり、更に酸化が進
むと、最大の垂直磁気異方性を示し、完全に酸化
されると磁気特性を失う。X線回折によればKu
が増大をはじめる酸素分圧3×10-4Torrの点で、
酸化コバルトCoO(111)の回折ピークが出現し、
増大とともに異方性も増大する。しかし、酸化コ
バルト自身は強磁性体ではないので、酸化コバル
トの結晶成長は金属コバルトの異方性を助長して
いると考えられる。鉛筆硬度試験によれば、酸化
の程度が進行する程、コバルト・クロム合金より
も明らかに硬度が大きいことを示している。 実施例5〜7、比較例8,9、参考例1,2 酸素分圧を3〜4×10-5Torrと一定とし、コ
バルト板ターゲツト上に配置するクロムチツプの
数を変えてクロムの濃度を変えた点以外は実施例
1と同様な条件でコバルト・クロム部分酸化膜を
作成した。得られた膜の磁気特性等を第2表に示
す。
【表】 また、25℃の濃塩酸中に浸漬したときの、磁性
膜の溶解までに要する時間を第1図に示す。更
に、比較例8の試料と実施例7の試料を25℃の
1.9モル濃度塩化第2鉄水溶液に浸漬したときの
磁化量の経時変化を第2図に示す。 クロム濃度を高めると垂直異方性を減少する
が、耐食性は大巾に向上することが分かる。 第3図は、酸化率と垂直磁気異方性定数Kuと
の関係をプロツトした図である(但し、比較例4
はプロツトしていない。)同図から、Kuが負から
正に変わるのは0.47<a<0.57(斜線で示した部
分)の領域であり、即ち約「0.5(50%)」と見做
することができる。一方、上限は同図よりa=
0.97(97%)付近である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、コバルト・クロム部分酸化物の濃塩
酸中での耐食性を示すグラフ、第2図は、コバル
ト・クロム部分酸化物とコバルト部分酸化物の塩
化第2鉄水溶液中での耐食性を示すグラフ、第3
図は酸化率aと異方性定数Kuとの関係をプロツ
トしたグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 クロムの濃度が1〜20原子パーセントであ
    り、コバルトとクロムを酸素雰囲気中で全金属の
    50〜97%が酸化されるようにスパツタリング法に
    より基板へ堆積することを特徴とする、基板に対
    して垂直な方向に磁化容易軸を有し、飽和磁化が
    50〜600emu/cm3である磁性膜の製造方法。
JP21223484A 1984-10-09 1984-10-09 垂直磁化膜の製造方法 Granted JPS6190405A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS57197813A (en) * 1981-05-29 1982-12-04 Nippon Gakki Seizo Kk Magnetic recording tape
JPS5917216A (ja) * 1982-07-20 1984-01-28 Ulvac Corp 磁気記録体並にその製造法
JPS59140629A (ja) * 1983-01-31 1984-08-13 Hitachi Ltd 垂直磁気記録媒体の製造方法

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