JPH0582492A - 半導体ウエハー裏面の研削方法 - Google Patents

半導体ウエハー裏面の研削方法

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JPH0582492A
JPH0582492A JP3268742A JP26874291A JPH0582492A JP H0582492 A JPH0582492 A JP H0582492A JP 3268742 A JP3268742 A JP 3268742A JP 26874291 A JP26874291 A JP 26874291A JP H0582492 A JPH0582492 A JP H0582492A
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wafer
semiconductor wafer
adhesive tape
grinding
adhesive
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JP3268742A
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Inventor
Hideo Yamanaka
英雄 山中
Hidenori Kenmotsu
秀憲 監物
Junzo Okubo
純三 大久保
Osamu Narimatsu
治 成松
Kazuyoshi Komatsu
和義 小松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Sony Corp
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 裏面研削後の粘着テープの剥離が容易で、し
かも粘着剤の残り等のダストが少なく、その結果ワイヤ
ボンディング不良やパッケージクラック不良がなく、半
導体ウエハーの生産及び品質を向上させることが可能な
半導体ウエハー裏面の研削方法を提供することである。 【構成】 ミラーウエハー上に転着する0.2μm以上
の異物量が500個以下/10000mm2 で、かつ該
ウエハーに対する粘着力が100〜300g/25mm
であるアクリル系樹脂粘着剤をポリプロピレン又はポリ
エステルとエチレン酢酸ビニル共重合体の複層体よりな
る基材フィルムのエチレン酢酸ビニル共重合面に設けて
なる粘着テープを半導体ウエハーの表面に貼付けて該ウ
エハー裏面を機械研削及び化学研削を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の粘着剤が塗布さ
れ、半導体ICの製造工程において半導体ウエハー保護
用として使用される粘着テープを、半導体ウエハーの表
面に貼付けて半導体ウエハーの裏面を研削する方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】半導体集積回路(IC)チップは、通
常、高純度シリコン単結晶等をスライスして半導体ウエ
ハーとした後、その表面に不純物熱拡散や超微細加工等
の手段で集積回路を多数組み込み、ダイシングしてチッ
プ化する方法で製造されている。半導体チップ製造プロ
セスでは、ダイシング工程前に、半導体ウエハー裏面に
形成されている酸化膜、窒化膜等の除去の為に、半導体
ウエハーの裏面を研削する必要がある。この半導体ウエ
ハー裏面の研削工程において半導体ウエハーの表面パタ
ーン損傷や破損等を防止するため、ウエハー表面にIC
製造プロセス用粘着テープを貼付する方法が採用されて
いる。半導体ウエハー裏面の研削工程に際しては、まず
半導体ウエハーにおける集積回路側表面に粘着テープを
貼付し、その表面を保護する。次に、この半導体ウエハ
ーを研削工程にかけて、半導体ウエハーの裏面を所定の
厚み精度にまで研削する。その後、粘着テープを剥が
し、半導体ウエハーを洗浄する。
【0003】最近では、半導体ウエハーがますます大型
化しているが、特に大型の半導体ウエハー等の裏面を研
削する場合には、機械研削工程の後に研削歪除去を図る
と共に、半導体ウエハーの反りを防止するため、この半
導体ウエハーの裏面を均一に化学研削即ちシリコンエッ
チングしようとする要請がある。しがしながら、このよ
うな場合には、従来の粘着テープでは耐酸性に劣ること
から、粘着テープのみではウエハー表面の保護が不十分
となるおそれがあった。そこで、粘着テープの貼付前に
ウエハーの表面にレジスト膜を成膜し、その上から粘着
テープを貼付しウエハーの裏面に機械研削を行ない、さ
らにシリコンエッチング液でウエハーの裏面をエッチン
グし、その後粘着テープを剥がし、レジスト膜を除去
し、洗浄する方法が提案されている。
【0004】ところが、このような方法では、粘着テー
プの耐酸性が劣ることとレジスト膜の耐酸性が低いこと
から、7〜10μmのエッチングが限界であり、裏面研
削時の研削歪を完全に除去できないという不都合を有し
ている。また、レジスト膜の剥離洗浄が不十分になり易
く、半導体ウエハー表面に形成してあるボンディングパ
ッド部の汚れやボンディングパッド部のアルミ表面の変
質が生じ易く、ワイヤボンディングの付き性が悪くなる
とともに、耐湿性等の信頼性が低下し好ましくない。さ
らに、このような方法ではレジスト膜の成膜工程と除去
工程とを必要とし、作業工数が増大するとともに、レジ
スト膜材料およびレジスト剥離液などを必要とし、原材
料費が増大するという問題も有している。なお、半導体
ウエハーの表面保護として用いられる粘着テープとして
は、例えば特公平1−51511号公報に開示されてい
る粘着テープが知られている。この粘着テープは合成樹
脂フィルムの少なくとも片面に水系エマルジョン粘着剤
を塗布してなる粘着テープである。
【0005】このような粘着テープを半導体ウエハーの
裏面研削のウエハー表面保護用として用いた場合には、
研削後のテープを剥離した半導体ウエハーの表面の洗浄
を純水またはイソプロピルアルコール等で容易に洗浄で
きる。また、この公報に開示してあるIC製造プロセス
用テープは、ウエハー裏面研削時のウエハーの破損を防
止し、研削後の半導体ウエハー表面を簡単に洗浄する事
を可能にしたもので、IC製造プロセスでの収率向上お
よび工程合理化に大きく寄与している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報に開示してある粘着テープは、短期間の間に半導体ウ
エハーに貼付される場合には問題がないが、長期間貼付
される場合に問題点を有している。すなわち、半導体ウ
エハーに粘着テープを貼付けて半導体ウエハーの加工が
終了し、粘着テープを剥離するまでの時間が一般的には
2〜3時間以内であったが、最近の半導体ウエハーの生
産量の増加、装置の故障および休日の増加などにより粘
着テープを剥離するまでの時間が1日を越える場合があ
る。この場合、上記公報に開示してあるプロセス用テー
プを使用した場合、半導体ウエハー表面に貼付けて長時
間、たとえば1日以上放置すると半導体ウエハーに対す
る粘着力が増加し、半導体ウエハー表面に粘着剤などの
残りが発生し易くなったり、加工後に粘着テープの剥離
がしにくくなったり、または、そのために半導体ウエハ
ーの表面保護膜のハガレや破損するおそれがあるという
問題点を有している。
【0007】従来の粘着テープは、被着体(ミラーウエ
ハー)に対する粘着力が300g/25mmを越えて高
い範囲にあり、この粘着力では、半導体ウエハーの表面
保護として使用した場合、粘着テープ剥離時に半導体ウ
エハーが破損したり、半導体ウエハー表面に粘着剤など
の残りが発生し易くなると言う問題点を有する。半導体
ウエハーの表面に粘着剤などのダストが付着したままで
あると、その後の工程でワイヤボンディングする際にワ
イヤボンディング不良、及びパッケージのクラックが発
生し、半導体チップの品質低下を引き起こすおそれがあ
る。さらに、従来の粘着テープは、半導体ウエハーの裏
面研削に際して、半導体ウエハー裏面のエッチング工程
を考慮しておらず、耐酸性が不十分であり、エッチング
工程の保護膜として使用することができない欠点があ
る。
【0008】本発明は、上述したような従来技術が有す
る問題点を有効に解消するためになされ、半導体ウエハ
ーの裏面研削工程において、半導体ウエハーの表面を有
効に保護することが可能であり、半導体ウエハー表面に
長時間粘着テープを貼ったまま放置しても粘着力が上昇
せず、したがって裏面研削後の粘着テープの剥離が容易
であり、しかも粘着テープ剥離後でもウエハー表面に対
する粘着剤の残り等のダストが少なく、又、化学研削に
おいても十分な耐酸性を保有し半導体ウエハーを保護す
ることが可能で、その結果、ワイヤボンディング不良や
パッケージクラック不良がなく、半導体ウエハーの生産
性及び品質を向上させることが可能な半導体ウエハー裏
面の研削方法を提供することを目的とする。
【0009】
【発明の概要】本発明者らは、半導体ウエハー裏面研削
に用いる粘着テープについて鋭意検討した結果、その粘
着テープの適切な粘着力は、半導体ウエハーの表面状態
により異なるが、各種半導体回路が形成される前のパタ
ーン加工前半導体ウエハー(「ミラーウエハー」と称す
る)に対しては、100g/25mm〜300g/25
mmの範囲が最適であることを見出した。すなわち、I
Cプロセス用粘着テープを貼付けた直後の粘着力が10
0g/25mm未満となると半導体ウエハー加工(裏面
研削)時に剥離し、半導体ウエハーが破損するおそれが
あるという問題点が生じ、剥離する時の粘着力が300
g/25mmを越えると、裏面研削工程後に粘着テープ
が剥離できなくなったり、ウエハー表面に対する粘着剤
残りなどのダスト発生が多くなったり、また無理に剥離
すると半導体ウエハーの表面保護膜ハガレや破損するお
それがあるという問題点が生じることを見出した。さら
に、ウエハー裏面を機械的研削及び化学的研削を実施す
るために、その化学的研削としての酸エッチング時にウ
エハー表面の保護機能をもたせる観点から、耐酸性に優
れたポリプロピレン(以下PPと略す)又はポリエステ
ル(以下PETと略す)と、機械的研削時には研削時の
振動を吸収する効果のある軟らかいエチレン酢酸ビニル
共重合物(以下EVAと略す)とを積層した基材フィル
ムを粘着テープに使用することにより、機械的研削及び
化学的研削からウエハーを有効に保護できることを見出
し本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、ミラー
ウエハー上に転着する0.2μm以上の異物量が500
個以下/10000mm2 で、かつ該ウエハーに対する
粘着力が100〜300g/25mmであるアクリル系
樹脂粘着剤をポリプロピレン又はポリエステルとエチレ
ン酢酸ビニル共重合体の複層体よりなる基材フィルムの
エチレン酢酸ビニル共重合体面に設けてなる粘着テープ
を半導体ウエハーの表面に貼付けて該ウエハー裏面を機
械研削及び化学研削することを特徴とする。
【0010】
【発明の具体的な説明】本発明に係る半導体ウエハーの
研削方法では、不純物熱拡散や超微細加工などの手段で
集積回路が多数組み込まれた半導体ウエハーをまず準備
する。その半導体ウエハーの表面にレジスト膜を成膜す
ることなく、本発明で用いる粘着テープを貼着する。次
に、この半導体ウエハーを機械研削装置にセットし、粘
着テープが貼付されていない半導体ウエハーの裏面を研
削する。研削方法にはワンパス(One Pass)方
式とインフィード(Infeed)方式とが知られてい
るが、その方式は特に限定されない。
【0011】機械研削後に研削歪除去等の理由から半導
体ウエハー裏面をエッチングするための研削条件として
は、比較的面粗度が粗くても良い。機械研削が終了すれ
ば、研削歪除去及びウエハー反り防止のために、半導体
裏面の化学的研削、即ちシリコンエッチングを行う。シ
リコンエッチング液としては、フッ酸と硝酸との比が1
対10の混合液等が用いられる。エッチング時間は特に
限定されないが、80〜120秒程度で10〜20μm
のシリコンエッチングが可能である。
【0012】次に、粘着テープを剥離し純水で洗浄す
る。このような工程で用いられる本発明に係る粘着テー
プはPP又はPETとEVAの複層体よりなる基材フィ
ルムのコロナ処理を施したEVA面にアクリル系樹脂エ
マルジョン粘着剤100重量部に対し、ノニオン系界面
活性剤を2重量部、エポキシ系架橋剤2.0重量部及び
水容性有機化合物を含有するアクリル系樹脂エマルジョ
ン粘着剤配合液を10μm塗布してなる粘着テープ、ま
たは、アクリル系樹脂エマルジョン粘着剤100重量部
に対し、ノニオン系界面活性剤0.6重量部、アジリジ
ン系架橋剤0.5重量部及び水容性有機化合物を含有す
るアクリル系樹脂エマルジョン粘着剤配合液を10μm
塗布してなる粘着テープ、もしくはトルエン含有アクリ
ル系樹脂粘着剤100重量部に対し、アジリジン系架橋
剤0.5重量部を含有するアクリル系粘着剤配合液を1
0μm塗布してなる粘着テープで、それらのミラーウエ
ハーに対する貼付け直後及び剥離時の粘着力が100〜
300g/25mmで、かつ該ウエハー上に転着する
0.2μm以上の大きさの異物量が500個以下/10
000mm2 である粘着テープである。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例に基づき、本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定
されない。
【0014】実施例1 温度計、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入口及び攪拌
機を付けたフラスコに脱イオン水150重量部、ポリオ
キシエチレンノニルフェニルエーテル(界面活性剤)
0.6重量部を入れ窒素雰囲気下で攪拌しながら70°
Cまで昇温した後、重合開始剤0.5重合部を添加し溶
解させる。次いで、メタクリル酸メチル23重量部、ア
クリル酸−2−エチルヘキシル73重量部、メタクリル
酸グリシジル2重量部、メタクリル酸2重量部よりなる
モノマー混合物100重量部を4時間で連続滴下し、滴
下終了後も3時間攪拌を続け重合して、固形分約47重
量%のアクリル系樹脂エマルジョン粘着剤を作成した。
この粘着剤100重量部に対し水溶性有機化合物として
ジエチレングリコールモノブチルエーテル10重量部、
架橋剤としてテトラメチロール−トリ−β−アジリジニ
ルプロピオネート0.5重量部を添加して粘着剤配合液
を作成した。この配合液をTダイ法にて成膜しコロナ処
理法で積層したEVAとPPの2層からなる厚さ110
μmのフィルムのコロナ処理したEVA面にロールコー
ターにて塗布し、90°Cで乾燥し、塗布厚み10μm
のアクリル粘着剤層を有する粘着テープを得た。
【0015】このようにして得た粘着テープを自動テー
プ貼付け機((株)タカトリ製“ATM−1000
B”)を用いて4インチウエハーに貼付け、1日間及び
10日間カセットケースに入れたまま放置した。その
後、自動テープ剥離機((株)タカトリ製“ATRM−
2000B”)を用いて粘着テープを剥離し、4インチ
ウエハーの破損及び粘着テープ剥離状態を観察した。結
果を表1に示す。
【表1】 表1に示す如く、1日間および10日間放置した4イン
チウエハーの双方とも、破損および剥離ミスがなく良好
であった。
【0016】また、粘着テープの粘着力を測定するた
め、テンシロン型引張試験機((株)東洋ボールドウィ
ン製)にて貼付け直後と1日放置後のミラーウエハーに
対する粘着力を測定した。結果は表1に示す如く、初期
粘着力が150g/25mmで、1日放置後の粘着力は
170g/25mmであり、10日放置後の粘着力は2
00g/25mmで、粘着力の変化はほとんどなく良好
であった。また、この実施例の粘着テープを用いて、半
導体ウエハー裏面の研削を実施し、各種の評価試験をし
た結果を表2に示す。
【表2】 なお、表2中、○印はそれぞれの項目での評価が良好で
あることを示し、△印は少し悪いことを示し、×印は不
良印であることを示す。「ダスト」の評価は、本実施例
の粘着テープを用いて、直径4インチの半導体ウエハー
の裏面研削を行い、粘着テープを剥離して、純水洗浄後
の半導体ウエハーの表面をレーザ光でスキャン観察し、
0.2μm以上のダスト量を日立エンジニアリング製H
LD−300B形ダストカウンターを使用して調べるこ
とにより行った。ダストが少ないほど良好であることを
示す。
【0017】「耐フッ硝酸性」の評価は、本実施例の粘
着テープが貼付された半導体ウエハーをフッ酸:硝酸=
1:10の混合液に浸すことにより評価した。粘着テー
プは研削歪除去やウエハー反り防止のため、裏面シリコ
ンエッチング時に半導体ウエハーに貼付されてエッチン
グ液などに浸されることがあることから、この評価が必
要となる。
【0018】「耐王水性」の評価は、本実施例の粘着テ
ープが貼着された半導体ウエハーを王水に浸すことによ
り評価した。粘着テープは、半導体ウエハーに貼付され
てAu又はTi−Auの裏面メタル剥離再生の為、王水
に浸されることがあることから、この評価が必要とな
る。
【0019】「裏面研削性」の評価は、本実施例の粘着
テープを用いて半導体ウエハーの裏面を研削する際にお
ける研削面の外観、面粗度、面平坦度、厚みバラツキ並
びに半導体ウエハー表面ダメージなどで評価した。
【0020】「テープ剥離性」は、本実施例の粘着テー
プを用いて、半導体ウエハーの裏面研削を行った後に粘
着テープを剥す際の剥離性について評価した。
【0021】「ワイヤボンディング付き性」は、後述す
るような金線とアルミニウムのボンディングパッド部と
の界面での剥がれ発生率を調べることにより評価した。
【0022】「歩留」は、本実施例の粘着テープを用い
て半導体ウエハーの裏面研削を行い、半導体チップを製
造するまでの全体的なプロセスでで評価した。
【0023】「品質及び信頼性」は、本実施例の粘着テ
ープを用いて半導体ウエハーの裏面研削を行い、半導体
チップを製造し、その半導体完成品に対し、高温高湿バ
イアス試験(温度85°C×湿度85%RHの条件下で
5Vのバイアスを1時間かけ3時間切るサイクルテスト
を1008時間行う)、高温動作試験(温度125°
C、及び150°Cで5Vのバイアスを1008時間か
ける)、温度サイクル試験(温度を−65°Cから+1
50°Cに変化させる条件下で放置し、100及び50
0回繰り返す)、PCT試験(温度121°C×湿度1
00%RH×圧力2気圧の条件下で504時間かける)
を試料数45で行い、半導体回路の品質及び信頼性を評
価した。
【0024】「総合評価」は、これらの各評価項目を全
体的に判断した結果で評価した。結果は○、△、×印で
評価した。○印は全く問題がない状態、△印は各工程で
のチップ良品率が50%以上であり、歩留及び品質を犠
牲にすれば採用できる状態、×印は各工程でのチップ良
品率が50%未満であり、全く採用できない状態であ
る。
【0025】いずれの評価もBipIC、MOSIC、
MEMORYICなどの半導体ウエハーの表面に形成し
てある半導体回路の種類を変えて評価を行った。その結
果、表2に示す如く非常に良好であった。
【0026】次に、ワイヤボンディングの付き性を更に
詳細に調べた結果を表3に示す。この試験は、通常のワ
イヤボンディングに要する装置の出力の70%程度の悪
条件下で行った。
【表3】 表3に示すように、本実施例の粘着テープを用いて、半
導体ウエハーの裏面を研削し、その後粘着テープを剥
し、水洗により半導体ウエハーを洗浄した場合と有機溶
媒(イソプロピルアルコール)にて洗浄した場合を評価
した。
【0027】ワイヤボンディングに用いる金線と、半導
体ウエハーの表面に形成してあるアルミニウムボンディ
ングパッド部との界面でのハガレなどの不良率を調査し
た結果、1024本中、0%で良好であった。いずれに
しても従来技術である比較例に比較し、ワイヤボンディ
ングの付き性が向上していることが判明した。
【0028】実施例2 実施例1と同様のノニオン系界面活性剤を2重量部添加
したこと以外は、実施例1と同じアクリル系樹脂エマル
ジョン粘着剤に水溶性有機化合物としてジエチレングリ
コールモノブチルエーテル10重量部、架橋剤としてポ
リグリコールポリグリシジルエーテルを2重量部添加し
た粘着剤配合液を、実施例1と同様にして得た基材フィ
ルムのEVA面にロールコーターで塗布し、100°C
で乾燥し塗布厚み10μmのアクリル粘着剤層を有する
粘着力120g/25mmの粘着テープを得た。こうし
て得た粘着テープを用いて実施例1と同様に評価した。
結果は表1、表2、表3に示す如く良好であった。
【0029】実施例3 トルエン50重量部と実施例1と同一のアクリル酸及び
重合開始剤を添加し、70°Cで7時間重合を行い、約
50重量%アクリル系樹脂粘着剤を作成した。この粘着
剤100重量部に対してテトラメチロールートリーβー
アジリジニルプロピオネート架橋剤を0.5重量部添加
して粘着剤配合液を作成した。この配合液をTダイ法で
製膜し、コロナ処理法で積層したEVAとPETの2層
からなる厚さ110μmのフィルムのコロナ処理したE
VA面にロールコーターで塗布し、70°Cで乾燥し
た。塗布厚みに10μmのアクリル系粘着剤層を有する
粘着力200g/25mmの粘着テープを得た。このよ
うにして得た粘着テープを用いて実施例1と同様に評価
した。結果は表1、表2、表3に示す如く良好であっ
た。
【0030】比較例1 半導体ウエハー保護テープとして現行市販されているポ
リエステル基材に粘着層を設けたミラーウエハーに対す
る初期粘着力が420g/25mmの粘着テープ(三井
東圧化学株式会社製“マスキングテープ”)を用い、実
施例1と同様にして評価試験を行った。結果は表1、表
2、表3に示すように、良好なICチップを製造するこ
とができなかった。
【0031】比較例2 エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)を基材としたミ
ラーウエハーに対する初期粘着力が350g/25mm
の半導体チップ保護テープ(三井東圧化学株式会社製
“イクロステープ”)を用いて実施例1と同様にして評
価試験を行った。結果は表1、表2、表3に示すよう
に、良好なICチップを製造することができなかった。
【0032】比較例3 実施例1と同一な基材フィルムに架橋剤を抜いた以外
は、実施例1と同一な粘着剤を用い実施例1と同様にし
て、ミラーウエハーに対する粘着力が510g/25m
mである半導体チップ保護テープを作成し、実施例1と
同様にして評価試験を行った。結果は表1、表2、表3
に示すように、良好なICチップを製造することができ
なかった。
【0033】比較例4 ポリエチレン基材フィルムのミラーウエハーに対する粘
着力が20g/25mmである表面保護テープ(三井東
圧化学株式会社製“マスキングテープ”)を用いて、実
施例1と同様にして評価試験を行った。結果は表1に示
すように、粘着力が弱すぎてウエハーに固着せず研削時
にテープが剥離し、ウエハーが破損した。
【0034】比較例5 比較例1で用いた粘着テープを半導体ウエハーの表面に
貼付る前に、レジスト膜を半導体ウエハーの表面に成膜
し、ウエハーの裏面研削を行った以外は、比較例1と同
様にして表2、表3に示すような評価試験を行った。表
2、表3に示すようにテープ剥離性の点では問題なかっ
たが、その他の評価では、不可あるいはそれほど好まし
くなかった。
【0035】
【発明の効果】以上の説明の如く、本発明の研削方法で
は、ウエハー裏面の機械研削時にはクッション性のある
軟らかいEVAでウエハーの破損を防止し、化学研削時
には耐酸性に優れたPP、又はPETで酸の侵入を防
ぎ、研削後のテープ剥離作業時には、粘着力が100〜
300g/25mmであるためウエハーを破損すること
もない。又、粘着テープ剥離後にも粘着剤の残り及び異
物量が500個以下/10000mm2 と少ないため、
その後の工程でのワイヤボディング性が向上し、かつモ
ールドレジンとの密着性も向上し、そのためにクラック
の発生が無く、生産歩留りが向上し、生産性が向上する
とともに、製品の品質及び信頼性が向上する。さらに、
化学研削時にウエハー表面にレジスト膜を成膜する必要
がなくなるので、作業工程の短縮、間接的な材料費(レ
ジスト膜材料及びレジスト剥離液)の削減及び設備投資
の削減を図ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 純三 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 成松 治 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内 (72)発明者 小松 和義 愛知県名古屋市南区丹後通2丁目1番地 三井東圧化学株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミラーウエハー上に転着する0.2μm
    以上の大きさの異物量が500個以下/10000mm
    2 で、かつ該ウエハーに対する粘着力が100〜300
    g/25mmであるアクリル系樹脂粘着剤をポリプロピ
    レン又はポリエステルとエチレン酢酸ビニル共重合体の
    複層体よりなる基材フィルムのエチレン酢酸ビニル共重
    合体面に設けてなる粘着テープを半導体ウエハーの表面
    に貼付けて該ウエハー裏面を機械研削及び化学研削する
    ことを特徴とするウエハー裏面の研削方法。
JP3268742A 1991-09-20 1991-09-20 半導体ウエハー裏面の研削方法 Pending JPH0582492A (ja)

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