JPH0582490B2 - - Google Patents

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JPH0582490B2
JPH0582490B2 JP63042151A JP4215188A JPH0582490B2 JP H0582490 B2 JPH0582490 B2 JP H0582490B2 JP 63042151 A JP63042151 A JP 63042151A JP 4215188 A JP4215188 A JP 4215188A JP H0582490 B2 JPH0582490 B2 JP H0582490B2
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rotating
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、偏心重量を有する回転体を自動的に
バランスさせる方法に関し、更に詳しくは水平軸
に支持され、偏心重量を有する回転体に設けられ
た円板状の空間部内に多数の小重量の転動体、即
ち小球体を収容し、これらを横回転軸の回転に伴
なつて空間部の周縁部に付着することなく循環流
動させることによつて自動的にバランスさせる方
法に関する。
〔従来技術〕
旋盤に支持された被加工物や研削盤に取付けら
れた砥石等の回転体には多くの場合、偏心重量が
あるが、この回転体のバランスが取られていなけ
ればアンバランス重量によつて振動を発生するこ
とになる。この振動の発生に従つて加工精度が低
下するか、場合によつては被加工物等の回転体が
その振動に伴なつて飛散すると云う危険性もあ
る。
また、各種の電気機器内に装備されたプーリー
やフライホイール等の回転体で微妙なバランスを
必要とするものがあり、このバランスが取れてい
ない場合には所定の高速回転が困難となる上に信
号の授受が円滑に行なわれない場合がある。
更に、合成樹脂の製造装置において、合成繊維
を加熱処理するホツトローラ、あるいは繊維やフ
イルムをボビン上に巻取る巻取機等に取付けられ
るボビンに偏心荷重がある場合には高速処理が困
難となる。特に後者の場合にはボビンに巻取られ
る繊維やフイルムの量が製造に伴なつて次第に変
化するので、これのバランス取りは問題がある。
前記のように高速回転する各種の機械において
はその回転部は種々な部品の組合せであることが
多く、そのために回転部には多少なりとも偏心重
量(アンバランス重量)があり、これの量と方向
をバランシングマシンで一々計測し、除去する必
要がある。この除去作業は回転体の1つ1つにつ
いて実施する必要があり、その所要時間は厖大な
ものとなる。
また、一旦組立てた状態でバランスを取りを行
なつた装置であつても、何らかの理由により分解
し、再び組立直しを行なつり、運転中に熱を受け
微妙な軸心の狂いによつて偏心重量が発生した場
合には、これが装置の振動原因の1つとなる場合
が多いので、再びバランス取りの作業が必ず必要
となるのである。
偏心重量の方向と重量が一定している場合には
前記のようにバランス取りを行う方法でも良い。
しかし、例えばグラインダーの回転砥石や施盤で
加工される被加工物のように偏心重量とその方法
が次第に変化するものにおいてはその偏心重量に
追従しながら常時正確に除去しなければならない
が、実際問題としてはこのような作業は到底困難
なことである。
回転体の偏心重量を除去する装置の一例として
は、例えば実公昭62−59345号公報によつて「バ
ランスリング」の考案が提案されている。
前記従来技術は、第7図及び第8図に示すよう
に回転軸に同心円状にリング状の空間を有する収
納箱を設け、この収納箱内に偏心重量を越える量
に相当する空間部を残すようにして多数の小球体
を充填したものである。そして回転軸の回転に伴
なつてこの小球体を収納箱のリング状の空間内に
遠心力によつて小球体を分散させて収納箱の外周
内面に押付て偏心重量をバランスさせようとする
ものである。
〔発明の解決すべき問題点〕
しかし、前記技術を適用した装置はグラインダ
ー等の実際の装置で実験して見ると、偏心重量を
バランスさせる条件を設定することが著しく困難
であり、たまたまバランスしたとしても簡単にそ
のバランスが崩れ易く危険性が多いことが発見さ
れた。
前記従来技術においては、小球体が運動できる
空間部を極く僅かに限定し、偏心重量に相当する
分の空間部を残して小球体を収納箱内に充填して
おり、この小球体は回転体の回転と同時にに遠心
力で外周壁に拡がり、瞬時にして小球体の移動が
実質的にできない状態となる。このことはバラン
スする前に小球体の移動が阻止されることを意味
し、その結果、本来のアンバランスに小球体の偏
位もアンバランス重量となり、より増大されたア
ンバランスとなることが確認されている。
また、回転体には一定の速度で回転するものと
回転が変化するものがあるが、前記装置により小
球体の自助作用によりダイナミツクバランスが取
れたとしても、回転数が急激に変化(急上昇ある
いは急下降)が起ると、小球体の慣性力によりこ
の変化に追従することができず、回転体と小球体
の位相がずれ、最早やダイナミツクバランスを取
ることが困難となる。
別の公知技術として実開昭60−142340号公報に
よつてバランス自動調整機構が提案されている。
この機構は、密閉状態のリング状の空洞部内に多
数個の鋼球を封入し、回転体の軸に対して同心状
に一体的に回転させ、鋼球自体の遠心力で空洞部
内に円周方向に拡散させ、自動的にアンバラスを
調整するようにしたものである。
前記技術における鋼球の運動状態に見ると、静
止状態では公報の第6図aのように、鋼球は環状
の空洞部内の底部に溜まつた状態にある。そして
回転を開始するとこの鋼球はb図のように遠心力
によつて空洞部の円柱方向に分散される。そして
定常回転においてc図のように鋼球はリング状の
空洞部の壁面に付着して最早移動しない状態とな
る。
この公知技術のバランス自動調整機構は、例え
ばタイヤ等の回転体のアンバランス量を機械的に
測定してこのアンバランス量に対応する調整重量
を付加する方式と同等なものである。しかし、こ
の方式のものはアンバランス量が余り大きなもの
には対応できないし、また、小型のものには適用
できないという問題がある。
〔発明の目的〕
本発明は、前記従来の偏心重量を有する回転体
のバランス方法ないしはバランス装置の有する欠
点であるバランスの取り方が煩雑で効率的でない
点、バランス状態が特定の条件に限定され、しか
もその特定の条件の設定が困難である点等を解消
し、偏心重量を有する回転体に簡単に実施できる
バランス方法を提案することを目的とするもので
ある。
更には、自動的にバランスさせることができる
バランス方法を提供することを目的とするもので
ある。
〔発明の概要〕
前記目的を達成するための本発明にかかる回転
体のバランス方法は、円板状の空間部を有する円
板状の回転体を横回転軸で支持し、この空間部に
小重量の球状を転動体を充填しており、この転動
体の充填量は、空間部を形成する壁面の回転に転
動体が引きずられて上方に移動し、ある位置にお
いてこの壁面より離れてこの転動体の集合体上に
散布されて空間部の周壁部とは異なる循環経路を
形成するが、この循環経路は軸心より水平に引い
た線より大きく越えない範囲に構成されている。
本発明において重要な点は、従来の装置とは技
術的思想が本質的に異なることである。
即ち、従来技術のように、転動体、好ましくは
ベアリング鋼球の如き多数の転動体に遠心力を作
用させてリング状の空間内に分散させ、その転動
体の自助作用により転動体が位置決め(偏心重量
の反対側に位置させること)され、そしてこの転
動体がリング状の空間の壁面に固定された状態で
回転体と共に回転させると云うものではない。
即ち、本発明にかかる回転体のバランス方法
は、回転体にリング状ないしは円板状の空間部を
有する収容部を形成し、その空間部内に小球状の
「転動体5」を充填させるが、この転動体の量は
循環移動ができる程度のものであることが必須の
用件である。
小球体を充填する量は、好ましくは空間部の体
積の約1/2以下であり、前記転動体の収容部の回
転とは全く別個な、独特な運動を行なわせる点に
特徴がある。
この別個な運動とは、収容体に形成したリング
状ないしは円板状の空間が円運動をするのに対し
て、転動体はこの空間内において楕円に近い形状
で『循環運動』をするものであつて、その循環運
動の速度は収容体の回転速度とは別個のもので、
遥かに低い速度である。
従つて、本発明は従来技術のように、偏心重量
を有する回転体にその偏心重量に対応してバラン
スするための調整重錐を設けると云う技術的思想
のものではなく、回転体に振動が発生するのを前
記転動体によつて緩衝(ダンピング)し、回転に
伴う振動の増大を抑制するものである。
本発明者の多数の実験によれば、転動体が循環
移動する経路の最大の経路は回転体の回転軸を通
る水平線を大幅に越えない範囲のものであること
が必要である。
例えば、回転体が停止している状態で収容部内
に中心軸を越えて転動体が充填されている場合に
は、回転が低い状態ではダイナミツクバランスを
得ることが可能である。しかし、回転の増加に伴
なつてその遠心力の作用で転動体は空間部内にリ
ング状に瞬間的に分布することになる。
前記のように転動体は空間部内において安定し
た状態で楕円状に循環流動することが必要であ
り、空間部の円周壁面に張付くようなな欠点を防
止する必要がある。このように転動体の運動範囲
を限定する意味において、転動体が所定の範囲内
において循環流動するように循環経路を規制する
ための案内手段を収容部に設けておくことが好ま
しい。
回転体の重量と転動体の重量とは相間的な関連
があり、転動体の重量は回転体の重量の4〜10%
において良好な結果が得られる。
〔実施例〕
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。
第1図及び第2図において駆動部1に指示され
た軸2の先端部に円板状の回転体3が取付けられ
ている。この回転体3は、本体3aとこの本体3
aの開口部を閉止する蓋体3bより成り、本体3
aは円板状の側壁部3cとこの側壁部の周囲に植
立された周壁部3dより構成されている。そして
側壁部3cの中心部に設けらてたボス部3eに前
記軸2を挿入し、この軸2の先端部に形成したネ
ジ部にナツト4を螺合して締付けて固定する。そ
してボス部3eの周囲にリング状に形成された空
間部3fに所定量の転動体5を充填し、開口部を
蓋体3bで閉止し、ボルト6で固定する。
図示した装置は本発明のバランス方法の効果を
明確にするために特別に説明したものであつて、
軸2は回転体3に多少の偏心重量がある場合でも
実施的に回転することができない程度に強度を著
しく弱くしており、回転体3に対して恰も針金状
に細いものである。
転動体5は重量がある上に小球体であり、しか
も摩耗に対して大きな抵抗力を発揮するものが好
ましく、その意味においてベアリング鋼球が最適
である。
転動体5、即ちベアリング鋼球の大きさは回転
体3に形成した空間部3fに対して次のような挙
動を示すものを実験的に選定するのが好ましい。
即ち、回転体3が矢印R方向に回転すると転動
体5を指示する周壁部3dが高速で旋回すること
になるが、この周壁部3dの移動に伴なつて転動
体5は矢印aのように周壁部3dと共に上昇し、
最上部において矢印bの方向に押出され、次いで
矢印cのように下降し、更に矢印dの部分におい
て再び周壁部3d側に押込まれることになる。
前記のように転動体5の群中の外部に位置する
ものは外部を移動する傾向があり、また、内部に
位置するものは矢印eのように小さい楕円状に循
環移動する。
前記転動体5の挙動は、回転体3の周壁部3d
が高速で移動するのに伴なつてこれに接している
転動体5が移動するが、この周壁部3dの移動に
引きずられて転動体5回転しながら前記のように
a→b→c→dの、円滑な『循環運動』を行う。
それに伴つて周壁部3dより駆動力を与えられな
い転動体5は運動する転動体5に引きずられるよ
うに循環流動をするのである。
前記図面に記載した転動体5の充填量と充填状
態は空間部3fの大きさに対応して精度よく描か
れており、軸2を通る水平線Vより矢印bで示す
転動体5反転位置が大幅に突出しないような量と
する。好ましい実施態様においてはこの転動体5
は水平線Vより下方において循環流動するのが良
い。
もし、転動体5が空間部3cの半分以上に充填
されている場合には、矢印bの最上位における反
転位置は水平線Vよりも遥かに高い位置となる。
この状態においては転動体5の循環流動状態は不
安定になり易く、一寸した回転の変化や、回転数
がある範囲を越えることにより周壁部3dに遠心
力によつて付着することになるが、この状態にな
ると回転体3に一挙にアンバランスが発生し、特
に軸2の強度が弱い場合には瞬時にしてこの軸2
が曲がり、あるいは折損して回転体3が遠心力に
よつて高速で飛散することになるので、注意を要
する。
この場合には、転動体5が周壁部3bに前面的
に拡がらないような構造、例えば運動を制限する
ための部材を空間部3c内に設けておけば良い。
〔実験例〕
第3図は本発明の効果を実証する多数のデータ
の内の1例を示すものであり、回転体3は鍛鋼製
であつてそのデータは次の通りである。
周壁部の3dの外径は98mmφ 内径は82mmφ 空間部3fの幅は14mm 蓋体3bは、3mmの厚さのアクリル樹脂板を使
用した。なお、前記回転体3の空間部3fの容積
は72.6cm3であつた。
前記回転体3を直径が3.2mmφ、突出している
部分の長さ150mmの鋼線材からなる軸2の端部に
ナツト4で固定した。
なお、前記回転体3においては本発明の作用効
果を明確にするために偏心重量が設けてある。そ
してこの回転体3の1次危険回転性は330rpmで
ある。
また、転動体5として、1/8インチの鋼球を使
用した。
テスト方法としては、転動体5を回転体3の空
間部3f内に20個づつ増加させながら回転数を次
第に増加させて振動の状態を監視しながら行なつ
た。
第3図は前記条件による実験データを示すもの
であつて、縦軸に回転体3の回転数を、横軸に前
記転動体5の数量を示している。
第3図に示すように、転動体5が154〜426個ま
では安定バランス下限(この回転数以下では不安
定となる状態を云う)の回転数は約1500rpmであ
る。
一方、この転動体5が周壁部3dに遠心力によ
り回転体3の周壁部3dの内面にスプレツド(付
着)する回転数は約1600rpmで、下限は、
1500rpmとの間の100rpmが安定域であり、転動
体5の個数は156〜326個である(領域イ)。
なお、前記(領域イ)では約1600rpm付近で急
激に転動体5が回転体3の周壁部3dの内面にス
プレツドし、回転体3の回転が不安定となること
が確認されている。
また、転動体5はスプレツドしないが、安定バ
ランスの回転数の上限約1600rpmと下限1500rpm
の範囲で(領域ロ)であり、その場合の転動体5
の個数は、330〜426個である。
なお、(領域ロ)では約1600rpm付近で転動体
5は周壁部3dにスプレツドしないが不安定とな
る。
前記(領域ロ)より転動体5の個数を増加し、
約450個付近になると安定バランスの上限と安定
バランスの下限の回転数が次第に乖離し、460個
付近以上の個数においては安定バランスの上限の
回転数が急上昇して7000rpmでも極めて安定し、
それ以上の回転数においても同様な結果が得られ
ることが予想された。
また、転動体5の個数が約450個以上になると
安定バランスの下限の回転数も低下し、最終的に
は325rpm前後となつている。
転動体5の数量が460以上、好ましくは470個以
上になると安定バランス回転数の下限が下降し、
上限は急上昇して極めて安定した状態となること
が明らかとなつている。
前記実験例においては、転動体5の数量が586
個では、1次の危険回転数と思われる325rpmに
おいて振幅が約6mmの軽い振動が発生したが、そ
の回転数以外においては0〜7000rpmまで安定し
て回転することができた。なお、本実験に使用し
た装置の駆動装置は7000rpmまで駆動する能力が
あるものであつたが、これ以上の回転数に上昇さ
せても充分に有効な効果を得ることが予想され
た。
前記実験より判明した事実によれば、回転体3
の空間部3f内に充填する転動体5の重量は、回
転体3の重量に対して約4〜10%の範囲であるこ
とが好ましい。
前記安定した回転における転動体5の状態をア
クリル樹脂板製の蓋体3bを通して観察すると、
転動体5は第2図を参照して説明したように、回
転体3の回転と共に、自転しながら公転し、高速
回転する周壁部3dの内面を流れるように循環流
動していることが確認された。
転動体5は、回転体3に形成した空間部3f内
を円滑に流動し、しかも高速で移動する周壁部3
dに接触しながら移動するものであるので耐久性
が必要である。そのために、転動体5の表面を窒
化処理あるいは、SiCあるいはSiNをCVD処理し
たベアリングボールを使用すると良い。
第4図は本発明の第2の実施例を示すものであ
つて、横軸10の先端にフランジ部11を形成
し、このフランジ部11に円筒状の箱状の回転体
12をボルト13で締結し、その空間部14内に
転動体15を収容したものである。回転体12の
一方にはチヤツク16が設けられており、これで
ドリル等の被把持物17(ドリル)を把持して回
転させるものである。
この装置においても転動体15が空間部14内
を循環流動して偏心重量に基づく振動の発生を抑
制するできるので、ドリル17による正確な穴明
け加工を施すことができる。
第5図及び第6図は、軸流圧縮機、ガスタービ
ンローラー、蒸気タービンローターに本発明を適
用した例であり、ローター20の表面に多数のタ
ービンブレード21が植立されており、本体の両
端部に本発明にかかるバランス装置22が取付け
られている。
この装置においてもバランス装置22によりロ
ーター20の偏心受領に伴なつて発生する振動を
効果的に抑制して回転の安定化を図ることができ
るので、ローター20をバランシングマシンによ
つてバランス取りを行うことなく使用することが
できるのである。
本発明の他の応用例としては、エンジンのター
ボ過給機や車両用タイヤ、各種の電気機器に内臓
されているプーリー等の回転体に適用できる。
特に、本発明はグライダーの砥石や工作物の把
持部、あるいは自動車のタイヤのように回転体の
偏心重量が変化するものであつても、その偏心重
量に追従してバランス取りを自動的に行うことが
できるのである。
〔発明の効果〕
本発明にかかる回転体のバランス方法は、円板
状の空間部を有する回転体を横回転軸で支持し、
この空間部に小重量の球状の転動体を充填してお
り、この転動体の充填量は、空間部を形成する壁
面の回転に転動体が引きずられて上方に移動し、
ある位置においてこの壁面より離れてこの転動体
の集合体上に散布されて空間部の周壁部とは異な
る循環経路を形成するが、この循環経路は軸心よ
り水平に引いた線より大きく越えない範囲に構成
されており、次の効果を奏することができる。
本発明は、従来技術のバランス取り方法のよう
に回転体の偏心重量とその方向を測定してその偏
心重量に見合つた重量の補正重錐を特定の位置に
取付けるものではなく、回転体と共に回転する円
板状ないしはリング状の空間部内に、前記回転体
の重量に見合つた重量の転動体を充填するもので
ある。
従つて、空間部内に充填された転動体は常にこ
の空間部の下部に位置し、この回転体の回転に伴
なつて自転しながら公転し、小さい楕円状に純内
間流動することになる。
この転動体の循環流動作用により回転体の偏心
重量に起因して振動が発生しようとしても、転動
体の「ダンピング効果」と「転動体の慣性力」の
相乗作用により回転体を制振力を与えて静止さ
せ、回転体全体を自動的にダイナミツクバランス
ないしは振動を抑止することができるのである。
本発明によれば、端に空間部内に所定量の転動
体を充填するのみで良いので、従来の方法のよう
にバランス取りの作業が不要となり、しかも、偏
心重量が変化しても常にバランスを自動的に取る
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の実施例を示すものであつて、第1
図は横軸に支持した回転体の内部に転動体を収容
した装置の要部を切断して示す断面図、第2図は
第1図のA−A矢視断面図である。第3図は本発
明の効果を示す、回転体と空間部に収容した転動
体と回転数との関係を示すグラフである。第4図
は本発明を適用したドリルチヤツクを示す要部切
断側面図、第5図は本発明を適用したタービンロ
ータの側面図、第6図は第5図のB部の断面図で
ある。第7図は従来の装置の横断面図、第8図は
第7図のB−B断面図である。 1……駆動軸、2……軸、3……回転体、3a
……本体、3b……蓋体、3c……側壁部、3d
……周壁部、3e……ボス部、3f……空間部、
5……転動体、10……横軸、11……フランジ
部、12……回転体、14……空間部、16……
チヤツク、17……被把持物。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 円板状の空間部を有する円板状の回転体を横
    回転軸で支持し、この空間部に小重量の球状の転
    動体を充填しており、この転動体の充填量は、空
    間部を形成する壁面の回転に転動体が引きずられ
    て上方に移動し、ある位置においてこの壁面より
    離れてこの転動体の集合体上に散布されて空間部
    の周壁部とは異なる循環経路を形成するが、この
    循環経路は軸心より水平に引いた線より大きく越
    えない範囲であることを特徴とする回転体のバラ
    ンス方法。
JP4215188A 1988-02-26 1988-02-26 回転体のバランス方法 Granted JPH01220742A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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