JPH0582200B2 - - Google Patents

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JPH0582200B2
JPH0582200B2 JP60275162A JP27516285A JPH0582200B2 JP H0582200 B2 JPH0582200 B2 JP H0582200B2 JP 60275162 A JP60275162 A JP 60275162A JP 27516285 A JP27516285 A JP 27516285A JP H0582200 B2 JPH0582200 B2 JP H0582200B2
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JP
Japan
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galactose
acetyllactosamine
acetylglucosamine
uridine
reaction
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JP60275162A
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Sakanori Shutsuke
Mieko Amaya
Norio Kawanishi
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、母乳中に含まれているオリゴ糖の一
種であるN−アセチルラクトサミンを、微生物と
酵素との作用により短時間で収率よく製造するN
−アセチルラクトサミンの製造法に関する。
従来の技術 N−アセチルラクトサミン(以下LacNACと
略記する)は、人乳オリゴ糖あるいは糖タンパク
質、糖脂質の糖鎖中に含まれる、ガラクトースと
N−アセチルグルコサミンがβ1、4結合した2
糖類であつて、腸内におけるビフイズス菌の増殖
活性を有していて優れた整腸作用を示すことか
ら、育児用調製粉乳のような高度栄養食品への利
用上重要視されている。
従来、LacNACの合成法については、Brew
et al.の報告プロシーデングス・オブ・ザ・ナシ
ヨナル・アカデミー・オブ・サイエンス・オブ・
ユー・エス・エイ(Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.、
59,491,1968)がある。この方法は、ウリジン
ジリン酸ガラクトースとN−アセチルグルコサミ
ンを基質として、これに牛乳由来の牛乳ガラクト
シルトランスフエラーゼを作用させてLacNAC
を合成することから成る。
しかし、この合成法は、基質として用いるウリ
ジンジリン酸ガラクトースが高価であるため、工
業的規模での合成法としては実用性に乏しい。
一方、基質であるウリジンジリン酸ガラクトー
スの製造法として、ウリジンモノリン酸とガラク
トースを含む反応液に、サツカロミセス属、キヤ
ンデイダ属、トルロプシス属もしくはプレタノマ
イセス属に属する微生物の菌体もしくは乾燥菌体
等を作用させることにより、ウリジンジリン酸ガ
ラクトースを比較的で高収率で合成する方法(特
公昭47−1837号)が提案されている。
しかし、上記方法を利用してLacNACを合成
するには、該方法で得られたウリジンジリン酸ガ
ラクトースとN−アセチルグルコサミンを基質と
し、これに牛乳ガラクトシルトランスフエラーゼ
を作用させて反応させるという2工程の組合わせ
が必要となり、各工程毎での作業管理を別々に行
うことも必要となるので工業上有利な合成法とは
言えない。
発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、LacNACを工業的に一そう効
率よく合成するための方法について検討した結
果、LacNACを1工程で効率よく合成し得る方
法を達成し、本発明をなすに至つた。
すなわち、本発明の目的は、ウリジンリン酸ガ
ラクトースの合成反応とLacNACの合成反応を
同一系内で行うことにより、LacNACを1工程
で極めて短時間で効率よく合成するための方法を
提供することにある。
因に、従来の2工程方式では、ウリジンリン酸
ガラクトースを反応液からイオン交換樹脂を用い
て精製する必要があり、反応開始からウリジンリ
ン酸ガラクトースを得るのに10日間以上を要す
る。
以下本発明を詳しく説明する。
発明の構成 本発明の特徴は、5′−ウリジンモノリン酸、ガ
ラクトースおよびN−アセチルグルコサミンを含
む基質に、トルロプシス属に属するウリジンジリ
ン酸ガラクトース産生能を有する微生物と牛乳ガ
ラクトシルトランスフエラーゼを同時的に作用さ
せてN−アセチルラクトサミンを合成し、これを
単離することにある。
問題点を解決するための手段 本発明において用いる微生物は、トルロプシス
属に属する酵母であつて、菌体自体、菌体磨砕
物、菌体抽出物もしくは乾燥菌体等の形態で使用
し得る。ここで利用する微生物としてはトルロプ
シス・ホルミイー(Torulopsis Holmii)KY−
5(微工研寄第5766号)、トルロプシス・キヤンデ
イタ(Torulopsis candida)IFO 0768を例示で
きる。
これらの微生物の培養はその特性に応じて行わ
れるが、通常の微生物の培養に用いられる培地中
で行われる。例えば、炭素源として可溶性デンプ
ン、乳糖、グルコース、ガラクトース、シヨ糖
等、窒素源としてペプトン、肉エキス、酵母抽出
物を含む培地を用いることができる。
また、本発明で用いられる牛乳ガラクトシルト
ランスフエラーゼは、牛乳から採取、精製したも
のが用いられるが、必ずしも高度に精製したもの
でなくてもよく、部分精製したものでも有効に用
い得る。
本発明では、上記微生物および牛乳ガラクトシ
ルトランスフエラーゼを、5′−ウリジンモノリン
酸、ガラクトースおよびN−アセチルグルコサミ
ンを含む反応基質に同時的に添加して作用させ
る。
この場合、反応基質のPHを4〜9、温度5〜40
℃に保持して2〜6日間作用させることが好まし
い。また、反応基質における各原料物質は、ウリ
ジンモノリン酸を0.5〜4%(w/w)、ガラクト
ースを3〜6%(w/w)、リン酸緩衝液2〜4
%(w/w)及びN−アセチルグルコサミンを
100〜300mM濃度となし、上記酵母(乾燥菌体と
して)を10〜20g%および牛乳ガラクトシルトラ
ンスフエラーゼ1〜5g%の割合の組成にするこ
とが好ましい。なお、基質にはリン酸供与体(リ
ン酸として)200〜400mモル濃度および酵母の生
育促進物質としてマグネシウム塩(MgSO4とし
て)10〜30mモル濃度の割合で添加する。ここで
Mg++は酵母のエネルギー生成反応に関与する酵
素を活性化する。
上記基質に酵母と牛乳ガラクトシルトランスフ
エラーゼを同時的に添加して作用させると、酵母
の作用によるウリジンモノリン酸とガラクトース
とからのウリジンジリン酸ガラクトースの合成反
応と、牛乳ガラクトシルトランスフエラーゼによ
るウリジンジリン酸ガラクトースとN−アセチル
グルコサミンとからのLacNACの合成反応が同
一系内で行われ、LacNACが従来の2工程の組
合わせから成る方法に比べて非常に短時間で合成
される。
このような複合酵素系を同時的に作用させるこ
とにより、上記両反応が同一系内で効率的行われ
るのは、本発明で利用する微生物の特性に因るも
のと推定されるが、LacNAC合成上の従来の技
術水準からは予期し得ないことである。
上述のようにして得られたLacNACは、必要
に応じてイオン交換樹脂および活性炭で処理して
分離、精製される。
以下に実施例を示して本発明を更に具体的に説
明する。
実施例 乾燥酵母の調製 トルロプシス・ホルミイーKY−5株
(Torulopsis holmii KY−5)微工研菌寄第
5766号を、ガラクトース50g、ペプトン5g、酵
母エキス5g、リン酸−1−カリウム2g、リン
酸−2−アンモニウム2g、および硫酸マグネシ
ウム7水和物1gを含む培養液1に接種して、
30℃で72時間振とう培養した。培養終了後に、
8000Gで30分間遠心分離して集菌し、1の水を
加えて数回洗浄した後、凍結乾燥して乾燥酵母30
gを調製した。
牛乳ガラクトシルトランスフエラーゼの調製 4の脱脂乳に40の蒸留水を加えて、これに
乾燥CM−セフアデツクスC−50 20gを加えて
酢酸でPH6.5に調整した。
次に、上記混合液を濾過して得たゲルを2の
0.02モル濃度食塩で洗浄後、カラム(φ10×40mm)
に充填し、0.1モル濃度ジメチルグルタル酸ナト
リウム(PH8.0)で溶出した。この溶出により得
られた活性を有する画分を集め、これに等容の硫
安飽和溶液を加えて生じた沈澱を8000Gで15分間
遠心分離して集めた。沈澱物に少量の水を加えて
溶解して透析した後、凍結乾燥して牛乳ガラクト
シルトランスフエラーゼ200mgを調製した。
LacNACの合成反応 5′−ウリジンモノリン酸1.9%、ガラクトース
3.6g%、リン酸緩衝液2%、硫酸マグネシウム
0.14g%、N−アセチルグルコサミン3.4%、上
記の方法で調製した乾燥酵母10%および牛乳ガラ
クトシルトランスフエラーゼ1.5%を含む混液10
mlを、30℃で5日間反応させた。反応により反応
液100ml当り、1.5%のLacNACが合成された。
分離精製 前記の条件で反応させて得られた反応混合液10
mlを、0.45μmメンブランで濾過して菌体成分を
除いた後、ダウエツクス1×2(Cl型)カラム
(φ10×10cm)に通じて核酸を除いた。
次に得られた液を活性炭:ゼオライト(2:
1)カラム(φ10×30cm)に通じて十分量の
水を流して未反応のガラクトース−N−アセ
チルグルコサミンを除いた後、50%アルコー
ル2を通じてLacNACを溶出させた。溶
出液を濃縮乾燥して白色粉末130mgを得た。
この標品中のLacNAC純度は92%であつた。
収率は原料の5′−ウリジンモノリン酸に対し
て10%であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 5′−ウリジンモノリン酸、ガラクトースおよ
    びN−アセチルグルコサミンを含む基質に、トル
    ロプシス属に属するウリジンジリン酸ガラクトー
    ス産生能を有する微生物と牛乳ガラクトシルトラ
    ンスフエラーゼとを同時に作用させてN−アセチ
    ルラクトサミンを産生させ、これを単離すること
    を特徴とするN−アセチルラクトサミンの製造
    法。 2 微生物がトルロプシス・ホルミー
    (Torulopsis holmii)KY−5(微工研菌寄第
    5766号)である特許請求の範囲1記載の方法。 3 基質には、5′−ウリジンモノリン酸0.5〜4
    %(w/w)、ガラクトース3〜6%(w/w)
    及びN−アセチルグルコサミン100〜300mM含有
    させ、2〜4%(w/w)のリン酸緩衝液中でPH
    4〜9において温度5〜40℃で2〜6日間N−ア
    セチルラクトサミン産生反応を行う特許請求の範
    囲1記載の製造法。 4 N−アセチルラクトサミン産生反応にリン酸
    供与体及びマグネシウム化合物を関与させる特許
    請求の範囲1記載の製造法。
JP60275162A 1985-12-09 1985-12-09 N―アセチルラクトサミンの製造法 Granted JPS62134096A (ja)

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JPS62134096A JPS62134096A (ja) 1987-06-17
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DE3927801A1 (de) * 1989-08-23 1991-02-28 Hoechst Ag Verfahren zur enzymatischen synthese galactosylierter glycoprotein-bausteine
CA2237849C (en) * 1996-09-17 2009-06-16 Kyowa Hakko Kogyo Co., Ltd. Processes for producing sugar nucleotides and complex carbohydrates

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