JPH0581503B2 - - Google Patents

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JPH0581503B2
JPH0581503B2 JP3102390A JP3102390A JPH0581503B2 JP H0581503 B2 JPH0581503 B2 JP H0581503B2 JP 3102390 A JP3102390 A JP 3102390A JP 3102390 A JP3102390 A JP 3102390A JP H0581503 B2 JPH0581503 B2 JP H0581503B2
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shaft
friction
claws
holder
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Hideo Mukai
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KOODOO KIKOO KK
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は巻取軸上でフリクシヨントルク駆動に
より紙やフイルム等のウエツブを巻取る巻取軸、
特に同軸上に多数のウエツブをそれぞれ各別にフ
リクシヨンによつて巻取るのに有効な巻取軸に関
するものである。
〔従来の技術〕
本出願人は特公平1−15459号にこの種の巻取
軸を提案した。この巻取軸は、軸上に軸方向に所
定の間隔をおいてこの軸とともに回転可能な複数
の固定円板を軸方向および回転方向に不動に固定
配置するとともに、各固定円板の側面に対面した
摩擦面を有する回転可能な一対のフリクシヨンリ
ングを前記軸上に軸方向に所定の間隔をおいて、
かつ、軸方向に摺動可能に配置し、かつ、一対の
フリクシヨンリングを外接包囲しこれらフリクシ
ヨンリングの軸方向の摺動を許容しつつ回転方向
にはこれらフリクシヨンリングと係合して一体に
回転するコアー止めカラーを設け、各コアー止め
カラー内にゴムチユーブを配備して各一対のフリ
クシヨンリング間に気密室を形成し、前記軸を通
して各気密室への圧縮空気の導入路を設けるとと
もに、各コアー止めカラーの周壁の円周方向複数
個所に穿設した窓から出没自在な爪を配備して複
数のコアーホルダーを形成し、各コアーホルダー
の前記ゴムチユーブ内の気密室に圧縮空気を導入
しその空気圧によつて前記爪を前記窓から押出し
コアー内面に圧接させてコアーを前記コアー止め
カラーに拘止するとともに、同じ空気圧によつて
前記各一対のフリクシヨンリングを前記軸上で軸
方向に押し広げてその摩擦面を前記固定円板の側
面に押圧してフリクシヨントルクを各コアーホル
ダーにおいて他のコアーホルダーから独立して発
生させるようにしたものである。
この巻取軸はフリクシヨンリングが巻取軸の外
側に巻取られるウエツブの自重によるラジアル荷
重を受けながら摺動回転し、しかも空気圧により
固定円板の側面に押し付けられる微少なスラスト
方向の摺動も、同じフリクシヨンリングの外径、
内径共に機械的摺動によつて得ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
そのためフリクシヨンリングおよびその上下側
面に接する多くの他の部品等の加工誤差や振れの
ため、フリクシヨンリングの内径の摺動回転面に
異常な面圧の変動が生じ、均一でスムースなフリ
クシヨントルクを得難い欠点を有している。
また、上記のようにフリクシヨン面の振れや歪
みが存在すれば、その面での両部品の間から空気
が漏れる恐れがあり、その防ぐために空気圧が加
わつてない場合でも或る程度のスラスト圧を予圧
として与えておく必要があるが、その予圧をエア
ーチユーブやOリングによつて得ているので、微
少なトルクや空気圧に正確に比例したトルクが得
られない嫌いがある。
また、上記のような機構においては、基本的に
コアーホルダーの外周を形成するコアー止めカラ
ーには僅かな軸方向の遊びが必要であり、そのた
めコアー止めカラーによつて拘止されるコアーも
軸方向に位置が一定せず、ウエツブを巻取つた製
品の巻側面が美しく揃い難く、さらに、フリクシ
ヨンリングが僅かな距離しか変位できないため摩
耗による寿命が短いという欠点も有している。
一方、このようなコアーホルダーの外観の形状
は大きく変えようがなく、また巻取軸は軸上のコ
アーホルダーのピツチや配列位置とは無関係に所
要幅のコアーを所要の位置に取付けなければなら
ないものであり、コアーがコアーホルダーに対し
無段階にあらゆる位置にコアーが係合する可能性
がある。すなわち、第1図の左側のコアーホルダ
ーのようにその爪の極く僅かな部分にコアーの端
が係る場合が起り得る。その場合、コアーの端が
爪により掻きむしられ、コアーが損傷し、爪も摩
耗し、コアーの材料である紙の粉が飛散しウエツ
ブの巻取製品に付着するなどの不都合な事態が生
じる。
また、上記と同じ理由で、多数の同じ幅のコア
ーを同軸上に嵌める場合、一つのコアーn個のコ
アーホルダーが係つたり、n+1個(またはn−
1個)のコアーホルダーが係つたりする可能性が
ある。広い幅のコアーのときはその差は無視もで
きるが1個と2個とか2個と3個のような場合は
そのコアーに加わるトルク差、ひいては張力差は
無視できない。
さらに、非常に薄い広い幅のフイルムを低張力
で巻く必要があるとき、多くのコアーホルダーが
コアーに係るため、最小制御限界でも張力が強過
ぎることがある。従従来のものでは前述のよう
に、最小トルクが大きいという欠点があつたた
め、なおさらのことである。
従来はこれらの問題を回避するため、コアーと
係合すると問題の生じるコアーホルダーや、コア
ーと係合しないように望むコアーホルダーについ
ては、その爪を取付けている皿小ねじをドライバ
ーで緩めて取外し、爪を取外していた。しかしそ
の作業は1個のコアーホルダーにつき6個の皿小
ねじを取外さねばならず、また巻取るべきウエツ
ブの仕様、寸法が変るたびに取外しを行なわねば
ならず、大変な手数を要するのみならず、そのつ
ど皿小ねじを緩めたり、緩めたりするので、皿小
ねじを損傷したり、取外した爪を紛失したりする
おそれもある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、以上のような従来の欠点を完全に解
消し、極めてスムースで空気圧に正確に比例した
フリクシヨントルクが得られ、さらに長寿命でメ
ンテナンスフリーな巻取軸を提供せんとするもの
である。
すなわち、第1の発明の巻取軸は軸上に軸方向
に所定の間隔をおいて配設された複数コアーホル
ダーを有し、前記各コアーホルダーが前記軸に軸
方向および回転方向に不動に固定配置されこの軸
とともに回転可能な複数の固定円板の隣り合う各
一対の間において前記軸上に軸方向に所定の間隔
をおいて軸方向に摺動可能に配置され、かつ、前
記各固定円板の軸方向端面に対面した摩擦面を有
する回転可能なフリクシヨンリングと、前記各コ
アーホルダーの周壁の円周方向複数個所に穿設し
た窓から出没自在な爪と、前記各コアーホルダー
内において前記一対のフリクシヨンリング間に形
成された気密室とを有し、前記軸を通して前記各
コアーホルダーの気密室内への圧縮空気導入路を
設け、この導入路を介して前記各コアーホルダー
の前記気密室に圧縮空気を導入しその空気圧によ
つて前記爪を前記窓から押出し前記コアーホルダ
ーに嵌着したコアーの内面に圧接させてこのコア
ーを拘止するとともに、同じ空気圧によつて前記
各一対のフリクシヨンリングを前記軸上で軸方向
に押し広げその摩擦面を前記固定円板の軸方向端
面に押圧してフリクシヨントルクを前記各コアー
ホルダーにおいて他のコアーホルダーから独立し
て発生させるようにした巻取軸において、前記フ
リクシヨンリングを弾性体のダイアフラムによつ
て前記固定円板を除く前記各コアーホルダーの構
成部材に対し非接触に支持させたことを特徴とす
るものである。
第2の発明は、この種の巻取軸において、何ら
工具を用いずワンタツチの操作で巻取軸上の各コ
アーホルダーからの爪の突出を阻止し、複数のコ
アーホルダーのうちコアーにフリクシヨントルク
を伝えるべき特定のコアーホルダーを選択できる
ようにしたもので、軸上に軸方向に所定の間隔を
おいて配設された複数のコアーホルダーを有し、
前記各コアーホルダーが前記軸に軸方向および回
転方向に不動に固定配置されこの軸とともに回転
可能な複数の固定円板の隣り合う各一対の間にお
いて、前記軸上に軸方向に所定の間隔をおいて軸
方向に摺動可能に配置され、かつ、前記各固定円
板の軸方向端面に対面した摩擦面を有する回転可
能な一対のフリクシヨンリングと、前記各コアー
ホルダーの周壁の円周方向複数個所に穿設した窓
から出没自在な爪と、前記各コアーホルダー内に
おいて前記一対のフリクシヨンリング間に形成さ
れた気密室とを有し、前記軸を通して前記各コア
ーホルダー気密室内への圧縮空気導入路を設け、
この導入路を介して前記各コアーホルダーの前記
気密室に圧縮空気を導入しその空気圧によつて前
記爪を前記窓から押出し前記コアーホルダーに嵌
着したコアーの内面にに圧接させてこのコアーを
拘止するとともに、同じ空気圧によつて前記各一
対のフリクシヨンリングを前記軸上で軸方向に押
し広げその摩擦面を前記固定円板の軸方向端面に
押圧してフリクシヨントルクを前記各コアーホル
ダーにおいて他のコアーホルダーから独立して発
生させるようにした巻取軸において、前記各コア
ーホルダーの外周に外筒を円周方向に変位可能に
嵌設し、前記各外筒にその外周面より前記爪の突
出を許容する窓を設け、前記外筒を前記各コアー
ホルダーに対して相対的に回動させることによ
り、前記爪が前記窓より突出可能な状態と、前記
爪の前記各外筒の外周面からの突出を阻止する状
態との選択を可能ならしめたものである。
さらに、第3の発明は、第1の発明の巻取軸に
おいて、前記各コアーホルダーの外周に外筒を円
周方向に変位可能に嵌設し、前記各外筒にその外
周面より前記爪の突出を許容する窓を設け、前記
外筒を前記各コアーホルダーに対し、相対的に回
動させることにより、前記爪が前記窓より突出可
能な状態と、前記爪の前記各外筒の外周面からの
突出を阻止する状態との選択を可能ならしめたも
のである。
〔作用〕
巻取軸にコアーを嵌着し、空気導入路より圧縮
空気を各コアーホルダーの気密室内に導入する
と、その圧縮空気が気密室の一対ののフリクシヨ
ンリングを軸方向の互いに反対方向に摺動させそ
れぞれ対応する固定円板の摩擦面に押圧し、軸の
回転によるトルクをフリクシヨンリングからダイ
ヤフラムを介してコアーホルダーへ伝達可能なら
しめる。同じ圧縮空気はゴムチユーブを膨張させ
爪を窓から突出させコアーホルダーに嵌着したコ
アーの内面に係合させて、コアーをコアーホルダ
ー、従つて、軸上に確固に拘止する。
巻取軸にコアーを嵌着する前に、コアーホルダ
ーのうち所要のものの外筒を回して爪が突出しな
い状態にしておけば、軸にコアーを嵌着して圧縮
空気を気密室内に導入しても、上記コアーホルダ
ーの爪はコアーの内面に係合することはない。
〔実施例〕
以下図示実施例を詳細に説明する。
1は回転軸で、この軸1上に複数のコアーホル
ダー25が複数の間隔カラー2と交互に嵌着さ
れ、その全体が軸1の一端においてフランジ(図
示省略)で止められ、他端では軸1上のねじとナ
ツト(図示省略)で上記フランジに対し軸方向に
強固に締付けられ固定されている。
各コアーホルダー25の内部の最内径側には、
第3図に示すように、図で左から順にボールベア
リング4、固定円板3、固定カラー7、固定円板
3、ボールベアリング4(右側の一部は断面を示
していないが左側のものと対称的である)が配設
されて、これらの部材すべてがボールベアリング
4の内輪を通して上記のように、強固に締付けら
れ、軸1と一体となつている。これら以外の下記
のすべての部品の組立体(以下正確にはこれをコ
アーホルダー25と呼ぶ)はボールベアリング4
によつて軸1上に支持され、自由に回転し得る。
コアーホルダー25の構成を詳しく説明する
と、円筒状の一つのコアー止めカラー14の内側
にゴムチユーブ13が挿入設置され、コアー止め
カラー14の両端から対的に一対のスリーブ15
がゴムチユーブ13内に挿入され、スリーブ15
はそれぞれ小ねじ20でコアー止めカラー14に
固定されている。そのときゴムチユーブ13の両
端のふくらみを少し圧縮して、空気が漏れないよ
うにしている。一対のスリーブ15の中央内部に
は、これも対称的に、ゴムなどの弾性体で作つた
一対のベローズ状のダイアフラム16がそれぞれ
の外側のふくらみ部16aを1個の共通の押えカ
ラー19の左右端部で圧縮して取付けられ、各ダ
イアフラム16はその内側に左右それぞれ一対の
フリクシヨンリング6を抱き込み、その内側のふ
くらみ部16bを一対のキヤツプ17で押さえて
取付けられている。各ダイヤフラム16は、その
外側および内側の両ふくらみ部16a,16bが
ともに空気漏れを防ぎ、フリクシヨンリング6と
固定円板3との間で発生させるフリクシヨントル
クをスリーブ15に伝えるのに充分な強度と摩擦
力をもたせた構成とする。
ダイヤフラム16は、その材質や硬度、厚さな
どを適当なものとすれば、全円周にわたつてベロ
ーズ状を成したリングとして連続しているもので
あるから、充分なトルク伝達強度を得ることは容
易である。また、空気の漏れを防ぎ充分な摩擦力
を得るには、このダイヤフラム16を、実施例の
ようにキヤツプ17で押える方法以外にも、糸を
巻き付けるとか、接着剤で付けるとか、ダイヤフ
ラムを小さく作つておき伸ばしてフリクシヨンリ
ング6に被せて嵌め、その収縮力でフリクシヨン
リング6を締め付けて密着させるなど種々の方法
を採ることができることは云うまでもない。
コアーホルダー25の内部に空気圧を導くた
め、軸1には中空軸孔18aおよび各コアーホル
ダーのほぼ中央の対応位置に孔18が穿設され固
定カラー7および押えカラー19にも各々孔7
a,19aが穿設されている。軸1の外周面と他
の部品との隙間を通つて空気が漏れないようボー
ルベアリング4と固定円板3との間はOリング5
を用いてシールされている。
コアー止めカラー14には外周を等分した3個
所に窓14aが穿設され、各窓の中にその窓より
少し小さくその窓から自由に出没し得る爪12が
皿ねじ8によりボス11に固定されており、この
ボス11は板ばね10にリベツト9で取付けられ
ている。この板ばね10はコア止めカラー14の
内周面とゴムチユーブ13の外周面の間に介設さ
れ、空気圧が加わつていないときは爪12の先端
がコアーホルダー25の外周面よりも内に沈むよ
う戻しばねの作用をし、その受圧面にゴムチユー
ブ13を介して空気圧を受けたときは、大きな力
で爪12を押し出す作用をする。
コアー止めカラー14の外周には薄い肉厚の外
筒21が軽く摺動回転できるように嵌着されてお
り、この外筒21にはコアー止めカラー14の三
つの窓14aと同じ位置に爪12全体が出没し得
る同じ大きさの三つの窓21aとその円周回転方
向に連続して少し幅(軸方向の長さ)が狭い窓2
1bとが穿設されている。また、爪12には、そ
の両端に一段下つた肩12aがあり、上記外筒2
1をコアー止めカラー14に対し相対的に摺動回
転させ、狭い窓21bを爪の位置に移動させる
と、第1図左半部分に示すように窓21bの両端
縁部内周が爪12の肩12aの上を覆い、爪12
の先端が外筒21の外周面、すなわち、コアーホ
ルダー25の外周面より外へ突出しないようにな
る。なお、この外筒21の摺動回転は爪12の突
出していないとき、すなわち、空気圧が加わつて
いないときに行なう必要があるが、そのときはフ
リクシヨントルクも極めて微少であり、コアー止
めカラー14は軸1には拘止されていないので、
外筒21のみを回すことは不可能である。従つ
て、外筒21と外筒21のないコアー止めカラー
14が外周面に露出している部分とをそれぞれ両
手でもつて相対的に僅か回すだけでワンタツチで
行なうことができる。上記露出部分は第1図に示
すようにコアー止めカラー14と一体に製作して
も、または、加工の都合上第3図に示すように別
体の固定筒22をコアー止めカラー14に嵌着し
小ねじ23で固定してもよい。
今、軸1の中空軸孔18aより空気圧を供給す
ると、孔18と固定カラー7の内径のぬすみ部お
よび孔7a,19aつて通じ空気圧がゴムチユー
ブ13の内側へ加わり、第2図のA−A′断面よ
りB−B′断面に示す状態に、空気圧がゴムチユ
ーブ13を介して板ばね10を押し上げ、コアー
24がコアーホルダー25の外周に嵌つていない
場合は、板ばね10の大部分がコアー止めカラー
14の内面に当るまで爪12がコアーホルダー2
5の窓21aから突出する。ここでコアー24
(第1図)コアーホルダー25の外周に嵌つてい
る場合は、爪12はコアー24の内面に強く圧接
され、コアー24が紙管などの場合は爪12が紙
管の内面に喰い込み、充分な回転トルクを伝える
ことができる。
なお、第1図に示すようにコアー24の左端が
左側のコアーホルダー25の爪12に僅かにかか
る場合は、このコアーホルダー25の外筒を上記
のようにコアー止めカラー14に対して僅かに回
動させて爪12の突出を予め阻止しておく。
一方、同じ空気圧は左右一対のフリクシヨンリ
ング6を軸方向両外側へ押し拡げ、各フリクシヨ
ンリング6の固定円板3に対面する摩擦面を固定
円板3に押し付けて摩擦力を発生させる。この押
し付け力はダイアフラム16のベローズ状に屈曲
したところの中間の直径とフリクシヨンリング6
の上記摩擦面の内径との間の面積に空気圧を乗じ
たものである。
このフリクシヨンリング6は、無潤滑でも摩擦
係数が低く、かつ、長時間のスリプによつても摩
耗が少なく焼付かない自己潤滑性の軸受材などで
作られ、固定円板3は精密で平滑な仕上げを施し
た高硬度の鋼などで作ることができる。また、ダ
イヤフラム16は図の如く固定円板3を組込んで
押し付けるとき、フリクシヨンリング6が僅かに
固定円板3に押し付けられるよう、換言すれば、
組込んだ状態では空気圧が加わつていないときで
もダイヤフラム16の弾力により摩擦面に微少の
面圧が加わるような寸法に作つておく。このよう
な構成にすれば空気圧が加わり始めた微少圧力の
ときでも空気が摩擦面から逃ることなく、空気圧
が高くなればなるほど、その空気圧に比例した力
で摩擦面が押し付けられ、一般にメカニカルシー
ルと呼ばれるものと全く同様に空気が漏れないよ
うにシールされ、しかも軸1とコアーホルダー2
5とに相対回転が発生すれば、固定円板3とフリ
クシヨンリング6とがその摩擦面でスリツプし、
その摩擦力により空気圧に殆ど比例した正確なフ
リクシヨントルクを発生し、これをコアーホルダ
ー25に伝える。
上記の如き構成の巻取軸を装備して巻取りを行
なうときは、軸1を所要巻取回転数より速い回転
数で積極的に駆動し、コアーホルダー25上に爪
12で拘止されたコアー24(例えば紙管)上に
ウエツブを巻き付けて巻取るのであるが、送り出
されるウエツブの速度に応じたコアー24の回転
数と、これより速く駆動される軸1の回転数の差
だけ、コアー24と一体に回転するコアーホルダ
ー25はボールベアリング4を介して軸1上でス
ムースに正確に振れなく回転し、内部の固定円板
3とフリクシヨンリング6との摩擦で発生する空
気圧に比例した正確でスムースなフリクシヨント
ルクがコアーホルダー25を通してコアー24に
伝えられ巻取ウエブに所要の張力を与える。
ここでコアー24をコアーホルダー25に拘止
する拘止トルクは板ばね10の受圧面積、空気
圧、爪12とコアー24との摩擦係数、爪12の
数、コアー24の内半径の積であり、それに対し
フリクシヨントルクは前述のフリクシヨンリング
6の受圧面積、空気圧、摩擦面の摩擦係数、摩擦
面の平均半経、摩擦面の数の積となり、前者が後
者より比較にならないほど大きくなるように設定
することは極めて容易である。なお、従来のもの
ではウエツブを大きく巻いたときのウエツブの自
重による摩擦力もフリクシヨントルクに加わつて
いたが、本実施例ではボールベアリングを用いて
支持しているためその値は微々たるものである。
このように構成された巻取軸では、空気圧によ
り任意なトルクが得られ、同じ空気圧によりコア
ー24を拘止しているため、いかなるフリクシヨ
ントルクのときでもコアー24の拘止トルクの方
が大きく、コアーがスリツプしたり、横ずれした
りすることがない。
次に、運転終了後、新旧コアーの脱着時には空
気回路を切れば爪12は板ばね10の復元力によ
りコアーホルダー25の外周面より内側に沈み脱
着操作を容易に行なうことができる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明によれば、先の発明(特
公平1−15459号公報に記載)の効果に加えて、
二つの構成的特徴に起因する優れた効果を発揮す
るものである。すなわち、 (1) フリクシヨンリング6を弾性体から成るダイ
ヤフラム16で支持し、完全に空中に浮いた状態
としたため、フリクシヨンリングと固定円板との
摩擦面以外のスラスト方向の機械摩擦による摺動
がなく、また、ラジアル方向の摺動面もないた
め、 a トルクにびびりがなく、極めてスムースであ
り、 b トルクが空気圧に比例し、極めて正確であ
り、 c 一回転中のトルクむらが全くなく、 d ダイヤフラムのベローズ状屈曲部が転位でき
るため、フリクシヨンリング(および固定円板
も含め)摩擦部の摩耗許容量が多くとれ、極め
て長寿命であり、 e ダイヤフラムより外径側の全ての部品は剛体
で構成することができ、一体に固定できるた
め、コアーホルダーに軸方向の遊びが不要であ
り、コアーの横振れがなく、側面の美しく揃つ
た巻取製品が得られ、 f フリクシヨンリングに歪みを与えるような不
安定および不均一な力が加わらないため、摩擦
面よりの空気漏れがなく、 g 小さな最小トルク値が得られるので、使用可
能制御範囲が大きくとれる(実績では空気圧
0.16〜5Kg/cm2すなわち、約1:30を得てい
る)。
(2) コアーホルダーの外周に外筒21を設け、外
筒をそれ以外の部分に対し相対的に僅かの角度だ
け摺動回転させることにより、爪を自由に出没で
きる状態と、空気圧が加わつても爪が外筒より外
へは出ない状態との両者を選択することができる
ように構成したため、下記の適用をワンタツチで
極めて容易に迅速に行なうことができる。
a) 爪のごく一部がコアーに係りコアーを損傷
させる恐れのあるときはそのコアーホルダーの
爪だけを突出しないようにできる。
b) それぞれ複数個の同じ幅のコアーに同じ幅
のウエブを同時に巻取るとき、各コアーに異な
る数のコアーホルダーが係ることが起り得る
が、このような場合直ちにすべてのコアーに同
数のコアーホルダーによつてトルクを伝えるよ
うに修正できるので、均一で正確な巻取張力が
得られる。(また、異なる幅のコアーの場合も、
トルクを幅に比例するように修正できる。) c) 広い幅の一つのコアーに多数のコアーホル
ダーが係つているとき、トルクを伝えるべきコ
アーホルダーの数を最少1個から最大そのコア
ーに係る全数まで自由に選択できるため、上記
(1)g)項の制御範囲をさらに大きくとることが
でき、機械の適用範囲が拡がる。
d) 万一、1個(または数個)のコアーホルダ
ーが故障または損傷しても、そのコアーホルダ
ーの爪を出ないようにすると同時に、他の巻取
りについても同数の(またはウエブ幅に比例し
た)トルクを伝え得るコアーホルダーの数に減
少し、その分だけ制御の設定張力を上げること
により、それまでと全く変らない巻取りを行な
うことができる。すなわち、故障に即座に対応
し、ダウンタイムをなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の巻取軸の一部の正
面図でその一部を断面で示す図、第2図は左半分
および右半分をそれぞれ第1図のA−A′および
B−B′断面で示す図、第3図は、第1図、第2
図に示す巻取軸の要部の縦断面図で、C−C′線よ
り右側はコアーホルダーの窓より爪が突出した状
態を示し、C−C′線より左側は外筒により爪の突
出を阻止した状態を示す図である。 1…軸、3…固定円板、6…フリクシヨンリン
グ、12…爪、13…ゴムチユーブ、16…ダイ
アフラム、21…外筒、24…コアー、25…コ
アーホルダー。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 軸上に軸方向に所定の間隔をおいて配設され
    た複数のコアーホルダーを有し、 前記コアーホルダーのそれぞれが、 前記軸に軸方向および回転方向に不動に固定配
    置されこの軸とともに回転可能な複数の固定円板
    の隣り合う各一対の間において、前記軸上に軸方
    向に所定の間隔をおいて軸方向に摺動可能に配置
    され、かつ、各固定円板の軸方向端面に対面した
    摩擦面を有する回転可能な一対のフリクシヨンリ
    ングと、 前記各コアーホルダーの周壁の円周方向の複数
    個所に穿設した窓から出没自在な爪と、 前記各コアーホルダー内において前記一対のフ
    リクシヨンリング間に形成された気密室とを有
    し、 前記軸を通して前記各コアーホルダーの気密室
    内への圧縮空気導入路を設け、この導入路を介し
    て前記各コアーホルダーの前記気密室に圧縮空気
    を導入しその空気圧によつて前記爪を前記窓から
    押出し前記コアーホルダーに嵌着したコアーの内
    面に圧接させてこのコアーを拘止するとともに、
    同じ空気圧によつて前記各一対のフリクシヨンリ
    ングを前記軸上で軸方向に押し広げその摩擦面を
    前記固定円板の軸方向端面に押圧してフリクシヨ
    ントルクを前記各コアーホルダーにおいて他のコ
    アーホルダーから独立して発生させるようにした
    巻取軸において、 前記フリクシヨンリングを弾性体のダイアフラ
    ムによつて前記固定円板を除く前記各コアーホル
    ダーの構成部材に対し非接触に支持させたことを
    特徴とする巻取軸。 2 軸上に軸方向に所定の間隔をおいて配設され
    た複数のコアーホルダーを有し、 前記各コアーホルダーのそれぞれが、 前記軸に軸方向および回転方向に不動に固定配
    置されこの軸とともに回転可能な複数の固定円板
    の隣り合う各一対の間において、前記軸上に軸方
    向に所定の間隔をおいて軸方向に摺動可能に配置
    され、かつ、各固定円板の軸方向端面に対面した
    摩擦面を有する回転可能な一対のフリクシヨンリ
    ングと、 前記各コアーホルダーの周壁の円周方向の複数
    個所に穿設した窓から出没自在な爪と、 前記各コアーホルダー内において前記一対のフ
    リクシヨンリング間に形成された気密室とを有
    し、 前記軸を通して前記各コアーホルダーの気密室
    内への圧縮空気導入路を設け、この導入路を介し
    て前記各コアーホルダーの前記気密室に圧縮空気
    を導入しその空気圧によつて前記爪を前記窓から
    押出し前記コアーホルダーに嵌着したコアーの内
    面に圧接させてこのコアーを拘止するとともに、
    同じ空気圧によつて前記各一対のフリクシヨンリ
    ングを前記軸上で軸方向に押し広げその摩擦面を
    前記固定円板の軸方向端面に押圧してフリクシヨ
    ントルクを前記各コアーホルダーにおいて他のコ
    アーホルダーから独立して発生させるようにした
    巻取軸において、 前記各コアーホルダーの外周に外筒を円周方向
    に変位可能に嵌設し、前記各外筒にその外周面よ
    り前記爪の突出を許容する窓を設け、前記各外筒
    を前記各コアーホルダーに対して相対的に回動さ
    せることにより、前記爪が前記窓より突出可能な
    状態と、前記爪の前記各外筒の外周面からの突出
    を阻止する状態との選択を可能ならしめたことを
    特徴とする巻取軸。 3 前記各コアーホルダーの外周に外筒を円周方
    向に変位可能に嵌設し、前記各外筒にその外周面
    より前記爪の突出を許容する窓を設け、前記各外
    筒を前記各コアーホルダーに対して相対的に回動
    させることにより、前記爪が前記窓より突出可能
    な状態と、前記爪の前記各外筒の外周面からの突
    出を阻止する状態との選択を可能ならしめた特許
    請求の範囲第1項に記載の巻取軸。 4 前記外筒に、前記爪の突出を許容する前記窓
    に円周方向に連続させて、前記爪の一部に係合し
    てその突出を阻止する周縁部を有する第2の窓を
    設け、前記第2の窓の周縁部を前記爪の一部に係
    合させることにより前記爪の突出阻止状態を実現
    させるようにしたことを特徴とする特許請求の範
    囲第2項または第3項に記載の巻取軸。
JP3102390A 1990-02-09 1990-02-09 巻取軸 Granted JPH03238254A (ja)

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