JPH058057Y2 - - Google Patents

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JPH058057Y2
JPH058057Y2 JP3399888U JP3399888U JPH058057Y2 JP H058057 Y2 JPH058057 Y2 JP H058057Y2 JP 3399888 U JP3399888 U JP 3399888U JP 3399888 U JP3399888 U JP 3399888U JP H058057 Y2 JPH058057 Y2 JP H058057Y2
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handle
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  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案は電動工具、殊に電動ドライバーの締め
付けトルク調整機構に関するものである。
【従来の技術】
電動ドライバーのような電動工具において、締
め付けトルクを調節可能とするにあたり、第11
図以下に示すものが提案されている。トルクリミ
ツターとしてのこのトルク調整機構について簡単
に説明すると、モータ4から出力軸48に至る動
力伝達経路中に遊星機構を配して、この遊星機構
におけるリングギア47を遊転自在とし、このリ
ングギア47の端面に突条50を設けておく。 一方、本体1の先端部に、ギアケース8の先端
部外周面に形成されている雄ねじ80と螺合する
雌ねじ56が設けられた調整部材52を配置し、
更に本体1に対して回動自在なクラツチハンドル
10を配置する。そしてギアケース8の段部に設
けた貫通孔16内にボール51を配置して、調整
部材52とこのボール51との間にクラツチばね
53を配設し、クラツチばね53による付勢でボ
ール51がリングギア47の上記突条50が設け
られた一面に接するようにしておく。 負荷トルクが小さいうちは、リングギア47の
回転がボール51との係合によつて阻止されてい
ることから、モータ4から出力軸48へと動力が
伝達されるものの、リングギア47にかかる負荷
トルクが、ボール51とリングギア47との間の
係合力よりも大きくなると、リングギア47が空
転を始めることから、出力軸48にはモータ4の
回転が伝わらなくなる。 クラツチハンドル10を回動させれば、第12
図にも示すように、クラツチハンドル10の内面
に形成された軸方向の縦溝18に外周面から突設
した突起55を係合させている調整部材52は、
クラツチハンドル10とともに回転し、この時調
整部材52がギアケース8に螺合していることか
ら、調整部材52が軸方向に移動し、クラツチば
ね53の圧縮量を変えるために、クラツチばね5
3がスラスト板54を介してボール51に与えて
いるボール51とリングギア47との間の係合力
が変化し、これに伴なつてリングギア47が空転
を始める負荷トルクが変化する。従つて、締め付
けトルクの調整を行なえるわけである。 ところで、リングギア47の背面側はギアケー
ス8を貫通するものとして取り付けられたピン5
9,59によつて受けられていることから、リン
グギア47の空転時には、ボール51が突条50
を乗り越えてはクラツチばね53の付勢でリング
ギア47の端面に衝突することになり、軸方向振
動が発生する。この軸方向振動は、調整部材52
とギアケース8とのねじ結合部において、クラツ
チハンドル10及び調整部材52を回動させる分
力を生じさせ、これが原因で調整部材52が本体
1の先端側に戻り、クラツチ部の滑り出しトルク
を小さくしてしまう。 このために、第13図に示すように、クラツチ
ハンドル10と一体のばね片10aを設けて、こ
れを本体1内周面に多数形成されている凹凸部1
aに弾性係合させることで、振動に起因する調整
部材52及びクラツチハンドル10の回転を防い
でおり、またばね片10aと凹凸部1aとの係合
で、クラツチハンドル10を回転させる操作にク
リツク感を与えている。
【考案が解決しようとする課題】
しかし、本体1及びクラツチハンドル10を合
成樹脂成形品として形成する場合、ばね片10a
及び凹凸部1aの摩耗を無視することができず、
ばね片10aのばね性が長期的にみて減衰してし
まいやすいことやばね片10aのばね力を高くす
ることができないということもあつて、信頼性が
薄い。ばね片10aを有するクラツチハンドル1
0の成形が難しく、コスト高になるという問題も
ある。 本考案はこのような点に鑑み為されたものであ
り、その目的とするところは簡単な構造ながら、
クリツク感のある締め付けトルク調整操作を行な
える上に、このトルク調整値が振動で変化してし
まうことがない電動工具の締め付けトルク調整機
構を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
しかして本考案は、筒状の本体の先端部に回動
自在に配設されたクラツチハンドルと、本体内に
軸方向に可動で且つ任意位置で停止自在とされて
配設された調整部材と、トルク調整用のクラツチ
部と、上記調整部材とクラツチ部との間に配され
てクラツチ部の滑り出しトルクをばね負荷にて設
定するクラツチばねとを備えるとともに、調整部
材とクラツチハンドルとの間にクラツチハンドル
の回動にて調整部材を軸方向に移動させる係合部
が設けられている締め付けトルク調整機構におい
て、クラツチ部はクラツチばねのばね付勢をスラ
スト板を介して受けるボールを具備しており、上
記スラスト板はクラツチハンドルとの係合部を備
えてクラツチハンドルと一体回転するものとされ
ているとともに、上記クラツチ部を納めたギアケ
ースに設けている係合部とクリツク係合する係合
部を備えていることに特徴を有している。 [作用] 本考案によれば、クラツチ部を納めたギアケー
スに設けた係合部と、クラツチばねとボールとの
間に介在して回転についてクラツチハンドルと一
体となつたスラスト板とのクリツク係合によつ
て、クラツチハンドルの操作に対するクリツク感
の付与がなされるものであり、また軸方向振動に
起因するクラツチハンドルの不要な回転は、ギア
ケースに設けた係合部とのクリツク係合でその回
転が抑制されているスラスト板が回転についてク
ラツチハンドルと一体となつているために防止さ
れるものである。 [実施例] 以下本考案を図示の実施例に基づいて詳述す
る。まず全体構造から説明すると、この電動工具
は、ドライバービツト9aと、ドリルビツト9b
とを先端部に着脱自在としている電動ドリルドラ
イバーであつて、その本体1内には、第1図に示
すように、モータ4と、このモータ4の出力を減
速する2段の遊星機構と、電動ドライバーとして
使用する時のための締め付けトルク調整機構と、
チヤツクとが設けられているとともに、上記両遊
星機構はギアケース8の後部側の大径部内に、チ
ヤツクはギアケース8の先端側小径部内に配設さ
れている。 これらについて順に説明すると、モータ4の出
力軸に設けられたサンギア41と、ギアケース8
内面に固着されたリングギア43とにキヤリア4
4で支持された複数個の遊星ギア42が噛み合つ
ており、そしてキヤリア44に一体に形成されて
いるサンギア45と遊転自在に支持されているリ
ングギア47とに複数個の遊星ギア46が噛み合
つている。ここにおける遊星ギア46は、ギアケ
ース8に軸受15によつて支持されているととも
に先端面にビツト差し込み孔49が設けられてい
る出力軸48によつて支持されている。 締め付けトルク調整機構は上記2段目の遊星機
構における遊転自在とされたリングギア47を利
用しているもので、このリングギア47の軸方向
端面に形成された突条50と、ギアケース8の上
記大径部と小径部との間の段部を軸方向に貫通す
るものとして設けられている貫通孔16に配設さ
れて上記突条50と係合するボール51と、ギア
ケース8の小径とされた先端部外周面に配された
調整部材52と、調整部材52に一端を弾接する
とともに他端をスラスト板54を介して上記ボー
ル51に弾接させるクラツチばね53と、本体1
の先端部に回動自在に取り付けられたクラツチハ
ンドル10とからなるもので、調整部材52はギ
アケース8の小径部外周面に形成された雄ねじ8
0と螺合する雌ねじ56が内周面に形成されたも
のであるとともに、前記クラツチハンドル10の
内面に形成されている軸方向の縦溝18と摺動自
在に係合する突起55を外周面に備えて、クラツ
チハンドル10の回転に伴なつてギアケース8に
対し、軸方向に螺進退するものとなつている。 そして、クラツチばね53とボール51との間
に介在する部材であるスラスト板54として、こ
こでは第10図aに示すように、孔としての係合
部54aが形成されているとともに、外周縁から
突起54bが突設されたものを用いて、係合部5
4aにボール51が係合するようにするととも
に、第3図に示すように、突起54bをクラツチ
ハンドル10の内周面に形成した凹部19に係合
させて、クラツチハンドル10と一体にスラスト
板54が回転するようにしてある。 チヤツクは、角形のビツト差し込み孔49を備
えた上記出力軸48の周面に孔を形成してこの孔
にボール60を配設するとともに、出力軸48の
外周面にボール60を内方に向けて付勢するC字
形の板ばね61を取り付けたものとして構成され
ている。 ドリルビツト9b及びドライバービツト9a
は、共に断面角形の基端部の周面に環状の溝90
を備えたものとして構成されているもので、上記
ビツト差し込み孔49に差し込んだ時、ボール6
0が板ばね61による付勢で溝90に弾性係止す
ることにより、チヤツクに保持される。チヤツク
に対するビツト9a,9bの着脱は抜き差しで簡
単に行なうことができる。 次に、トルク調節機構の動作について説明す
る。第1図は締め付けトルクを最も小さくした状
態を示しており、モータ4の出力は、1段目の遊
星機構と、クラツチばね53による付勢でボール
51が係止することにより回転が妨げられている
リングギア47を備えた2段目の遊星機構とによ
つて減速されて出力軸48及びこれに装着された
ビツトに伝達される。そしてリングギア47にか
かる負荷トルクが、クラツチばね53によつて与
えられたボール51とリングギア47との係合力
よりも高くなれば、リングギア47がクラツチば
ね53に抗してボール51を押し出して、空転を
始める。突条50を備えたリングギア47とボー
ル51とからなるトルク調整用クラツチ部5が滑
るために、締め付けトルクの制限がなされるわけ
である。 クラツチハンドル10を回転させることによ
り、調整部材52を第1図中において右方に移動
させてクラツチばね53を圧縮したならば、ボー
ル51とリングギア47との係合力が大きくなる
ために、リングギア47が空転を始める負荷トル
クが大きくなる。つまり、締め付けトルクが大き
くなる。そして、クラツチばね53がいつぱいに
圧縮された状態となるまでクラツチハンドル10
を回転させた時には、リングギア47が固定され
て締め付けトルク調節機構が働かない状態となる
ようにしてある。電動ドリルとしての使用に対処
した状態となるわけである。 尚、クラツチばね53からリングギア47に加
えられるスラスト力は、ギアケース8に貫通して
取り付けられた一対のピン59,59によつて受
けている。 さて、上記クラツチ部5が滑る時には、ボール
51がリングギア47の突条50を乗り越えては
クラツチばね53の付勢でリングギア47の端面
に衝突するために軸方向の振動が発生し、このた
めに調整部材52とギアケース8との螺合部では
調整部材52及びこれと回転について一体である
クラツチハンドル10が回転しようとするが、こ
れはスラスト板54によつて阻止される。 すなわち、スラスト板54は前述のようにクラ
ツチハンドル10と回転について一体のものとな
つている上に、ギアケース8で保持されているた
めにギアケース8の軸回りに回転することがない
ボール51が嵌まる係合部54aを備えているこ
とから、調整部材52及びクラツチハンドル10
が回転しようとしても、スラスト板54の係合部
54aとボール51との係合によつて阻止されて
しまうものであり、このために締め付けトルクが
振動で変化することがなく、またボール51が突
条50に乗り上げる時にはクラツチばね53が圧
縮され、スラスト板54とボール51との間の係
合力は更に高まることになるために、調整部材5
2の回動を阻止する保持力がむしろ高くなる。加
えるに、鋼板で形成されたスラスト板54と同じ
く鋼球であるボール51との摩耗は非常に少な
く、またばね力は鋼材からなるクラツチばね53
を利用して得るのであるから、長期的なばねのへ
たりも少ない。 しかもスラスト板54の係合部54aとボール
51との係合は、クラツチハンドル10を回転さ
せて締め付けトルクを調整する時、ある係合部5
4aから第2図に示すように、係合部54aのな
い部分がボール51に乗り上げる状態を経て他の
係合部54aにボール51が係合するものであ
り、ボール51の係合位置が変わるために、クリ
ツク感のある操作を得ることができる。 尚、第4図乃至第9図に示すように、クラツチ
ハンドル10の内面に設けられて調整部材52の
突起55がスライド自在に係合する縦溝18に、
スラスト板54の突起54bも係合させるように
してもよい。またスラスト板54に設ける係合部
54aの形状も上記の孔に限るものではなく、第
4図及び第10図bに示す半球状の凹所、第5図
及び第10図cに示す凹溝であつてもよい。ボー
ル51は第7図に示すように、ローラで代用する
こともできる。 そして上記の各実施例では、スラスト板54と
クリツク係合するギアケース8側の係合部として
ボール51を利用しているが、第8図に示すよう
に、ギアケース8の端面に凹部88を設けてこの
凹部88を係合部としたり、第9図に示すよう
に、ボール51が配設される貫通孔16をギアケ
ース8側の係合部としてもよい。この場合、第1
0図dにも示すように、スラスト板54には係合
部54aを突起として設けることになる。
【考案の効果】
以上のように本考案においては、クラツチ部に
おけるボールとクラツチばねとの間に配されるス
ラスト板をクラツチハンドルと一体に回転するも
のとして、このスラスト板にクラツチ部を納めた
ギアケースに設けられている係合部とクリツク係
合する係合部を設けていることから、軸方向振動
が原因でクラツチハンドルが回転しようとして
も、上記クリツク係合でその回転が抑制されてい
るスラスト板がクラツチハンドルの回転を阻止す
るものであり、このために付加的部材を必要とす
ることなくクラツチハンドルの不要な回転を防止
することができ、また上記のクリツク係合によつ
て、クラツチハンドルの回転による締め付けトル
ク調整操作をクリツク感のあるものとすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本考案一実施例の縦断面
図、第3図は第1図中のA−A線断面図、第4図
乃至第9図は夫々他の実施例を示す部分縦断面
図、第10図a〜第10図dはスラスト板の各例
を示す斜視図、第11図は従来例の縦断面図、第
12図は第11図中のB−B線断面図、第13図
は第11図中のC−C線断面図であつて、1は本
体、5はクラツチ部、8はギアケース、10はク
ラツチハンドル、48は出力軸、51はボール、
52は調整部材、53はクラツチばね、54はス
ラスト板、54aは係合部を示す。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 筒状の本体の先端部に回動自在に配設されたク
    ラツチハンドルと、本体内に軸方向に可動で且つ
    任意位置で停止自在とされて配設された調整部材
    と、トルク調整用のクラツチ部と、上記調整部材
    とクラツチ部との間に配されてクラツチ部の滑り
    出しトルクをばね負荷にて設定するクラツチばね
    とを備えるとともに、調整部材とクラツチハンド
    ルとの間にクラツチハンドルの回動にて調整部材
    を軸方向に移動させる係合部が設けられている締
    め付けトルク調整機構において、クラツチ部はク
    ラツチばねのばね付勢をスラスト板を介して受け
    るボールを具備しており、上記スラスト板はクラ
    ツチハンドルとの係合部を備えてクラツチハンド
    ルと一体回転するものとされているとともに、上
    記クラツチ部を納めたギアケースに設けている係
    合部とクリツク係合する係合部を備えていること
    を特徴とする電動工具の締め付けトルク調整機
    構。
JP3399888U 1988-03-15 1988-03-15 Expired - Lifetime JPH058057Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3399888U JPH058057Y2 (ja) 1988-03-15 1988-03-15

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JP3399888U JPH058057Y2 (ja) 1988-03-15 1988-03-15

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Publication Number Publication Date
JPH01138673U JPH01138673U (ja) 1989-09-21
JPH058057Y2 true JPH058057Y2 (ja) 1993-03-01

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Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2525274Y2 (ja) * 1990-03-30 1997-02-05 松下電工株式会社 回転工具の締め付けトルク調整装置
JP3992667B2 (ja) 2003-08-12 2007-10-17 日東工器株式会社 電動ドライバー
JP2016000441A (ja) * 2014-06-12 2016-01-07 美之嵐機械工業有限公司 二段階締付式電気スクリュードライバー

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JPH01138673U (ja) 1989-09-21

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