JPH0580047B2 - - Google Patents

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JPH0580047B2
JPH0580047B2 JP6112484A JP6112484A JPH0580047B2 JP H0580047 B2 JPH0580047 B2 JP H0580047B2 JP 6112484 A JP6112484 A JP 6112484A JP 6112484 A JP6112484 A JP 6112484A JP H0580047 B2 JPH0580047 B2 JP H0580047B2
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Japan
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temperature
humidity
expansion coefficient
film
maximum
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Kinji Hasegawa
Hiroshi Noda
Yukihiko Nanhei
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Teijin Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 本発明はトラツキングミスを回避できる磁気記
録フレキシブルデイスクに関する。更に詳しく
は、高いトラツク密度記録の可能な磁気記録フレ
キシブルデイスクに関する。 従来技術 磁気フレキシブルデイスク記録再生装置自体
に、温度変化を抑制する機構やトラツク検出の特
別な回路(トラツクサーボ等)を設けることによ
つて、トラツキングミスを防止することが従来か
ら知られている。もつとも、これらの手段では記
録再生装置が複雑となるので汎用的ではない。実
際的には、基材フイルムや磁気材料は可能な限
り、その熱膨張率がデイスクドライブの熱膨張率
に近く、また温度膨張率の小さい材料を選択する
ことによつて磁気フレキシブルデイスクをつく
り、トラツキングミスを防止する手段が採られて
いる。 しかしながら、この様な磁気フレキシブルデイ
スクでも高温(40〜50℃)及び/又は高湿(約80
%RH)で使用すると、トラツキングミスが発生
する。特に低温(10℃程度)ないし低湿(20%
RH程度)の条件下で記録した磁気フレキシブル
デイスクは、高温(40〜50℃程度)及び高い湿度
(60〜80%RH程度)雰囲気のもとで再生すると
トラツキングミスが発生するという欠点があつ
た。また低温・高湿度で記録した磁気フレキシブ
ルデイスクを高温・低湿度で再生する場合にもト
ラツキングミスが発生するという欠点があつた。
このトラツキングミスによつて、出力エンベロー
プの低下が起り、S/N比が悪くなるという問題
は未だ未解決である。 発明の目的 本発明者は上記の欠点を解消するため研究を重
ねた結果、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメ
チレンテレフタレートに特定割合のポリエチレン
テレフタレートを配合してなるポリエステルを用
いて2軸配向フイルムとし、更に該2軸配向フイ
ルムの温度及び湿度膨張率を特定範囲に調整する
ことによつて、寸法安定性の高いフイルムを得、
これを基材として磁気記録フレキシブルデイスク
をつくることによつて、トラツキングミスの発生
を回避できることを見出し、本発明に到達した。 本発明の目的は、使用可能な雰囲気条件温度、
湿度範囲を拡大し、高温・高湿の条件でもトラツ
クミスが発生しない様に改良し、かつ高い引裂強
度を有する磁気記録フレキシブルデイスクを提供
することにある。 更に、この様な温度・湿度による寸法安定性の
高い磁気記録フレキシブルデイスクは、磁気記録
の高密度化、就中、トラツク密度の向上を可能に
するものであつて、かようなデイスクを提供する
ことも本発明の他の目的である。 発明の構成 本発明は、ポリエステルフイルム基材に磁性層
を設け、かつ表面を平滑化処理してなる磁気記録
デイスクにおいて、ポリエステルフイルムがポリ
−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタ
レート95〜70重量%とポリエチレンテレフタレー
ト5〜30重量%よりなるポリエステルの二軸配向
フイルムであり、該フイルムの長手方向及び巾方
向を含む面における最大の温度膨張率が10〜35
(×10-6/℃)、最大の湿度膨張率が3.0〜8.0(×
10-6/%RH)、最大と最小との温度膨張率の差
が0〜6.0(×10-6/℃)、かつ最大と最小と湿度
膨張率の差が0〜4.0(×10-6/%RH)であるこ
とを特徴とする磁気記録フレキシブルデイスクで
ある。 本発明におけるポリ−1,4−シクロヘキシレ
ンジメチレンテレフタレートとは、二塩基酸成分
のうち80モル%以上がテレフタル酸より成り、グ
リコール成分のうち90モル%以上が1,4−シク
ロヘキサンジメタノールのシスまたはトランス異
性体より選ばれるグリコールよりなるポリエステ
ルである。テレフタル酸以外の二塩基酸成分とし
ては、イソフタル酸、フタル酸、アジピン酸、セ
バチン酸、コハク酸、シユウ酸、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸等の如き二塩基酸が例示され
る。好ましくは、イソフタル酸である。また1,
4−シクロヘキサンジメタノール以外のグリコー
ル成分としては、エチレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ヘキサメチレングリコール等
の如き鎖状の脂肪族グリコールが例示される。 本発明における1,4−シクロヘキサンジメタ
ノールは、例えばジメチルテレフタレートまたは
テレフタル酸の接触還元によつて製造する方法で
製造できるが、いずれの方法で製造されたもので
も支障がない。1,4−シクロヘキサンジメタノ
ールのシス体とトランス体との比は特に制限する
ものではないが、シス体/トランス体=4/6〜
0/10の範囲のものが好ましい。 前記ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレ
ンテレフタレート中には、例えば、リン酸、亜リ
ン酸及びそれらのエステル等の如き安定剤、二酸
化チタン、微粒子状シリカ、カオリン、炭酸カル
シウム、リン酸カルシウム等の如き艶消剤、滑剤
等が含まれていても良い。 本発明におけるポリエチレンテレフタレートと
は、二塩基酸成分のうち80モル%以上がテレフタ
ル酸より成り、グリコール成分のうち90モル%以
上がエチレングリコールよりなるポリエステルで
ある。テレフタル酸以外の二塩基酸成分として
は、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸等の如き二塩基酸が例示される。またエチレ
ングリコール以外のグリコール成分としては、プ
ロピレングコール、テトラメチレングリコール、
ヘキサメチレングリコール等の如きアルキレング
リコール;1,4−シクロヘキサンジメタノール
の如き脂肪族グリコールなどのグリコールが例示
される。 本発明で用いる二軸配向ポリエステルフイルム
は、上述のポリ−1,4−シクロヘキシレンジメ
チレンテレフタレート95〜70重量%とポリエチレ
ンテレフタレート5〜30重量よりなるポリエステ
ルから構成される。ポリエチレンテレフタレート
の好ましい割合は10〜20重量%である。ポリエチ
レンテレフタレートの割合が5重量%未満では二
軸配向フイルムの引裂強度が小さく、製膜時の切
断、加工工程での切断が多くなるので好ましくな
く、また30重量%より大きくなると湿度膨張係数
が大きくなり、好ましくない。この二軸配向フイ
ルムは、フイルムの長手方向及び巾方向を含む面
における最大の温度膨張率が10〜35(×10-6
℃)、最大の湿度膨張率が3.0〜8.0(×10-6/%
RH)、好ましくは3〜7.0(×10-6/%RH)であ
り、しかも最大と最小との温度膨張率の差が0〜
6.0(×10-6/℃)、好ましくは0〜4.0(×10-6
℃);また最大と最小との湿度膨張率の差が0〜
4.0(×10-6/%RH)好ましくは0〜3.0(×10-6
%RH)である。フイルム基材の温度・湿度膨張
率がこの範囲を満足すると、フレキシブルデイス
クのトラツキングミスは防止でき、広い温度、湿
度範囲での使用が可能になる。温度又は湿度膨張
率が上記に規定した範囲を超えると、磁気記録フ
レキシブルデイスクに記録した雰囲気と異なつた
温度で再生した場合に、温度膨張率・湿度膨張率
の差によつて磁気フレキシブルデイスクの中心か
ら伸びが異なるから、磁気ヘツドと記録トラツク
がずれてトラツキングミスを発生する原因とな
る。この結果、出力が変化して、ドロツプアウト
を生ずる。一方、温度膨張率及び湿度膨張率はで
きるだけ小さい方が好ましいが、上記したポリエ
ステル組成物の特性から、温度膨張率を10×
10-6/℃より小さく、また湿度膨張率を3.0×
10-6/%RHより小さくすることは難しい。 現状技術では磁気記録フレキシブルデイスクと
して最も一般的に用いられているポリエチレンテ
レフタレート系ポリエステルフイルムでは最大の
温度膨張率は約17×10-6/℃、湿度膨張率の最大
と最小の差は8×10-6/℃程度で、温度膨張率の
面では記録再生装置の温度膨張率とほぼ一致する
ものの、面内方向における温度膨張率差によるト
ラツクずれを完全に防止することはできない。ま
た湿度膨張率については約11×10-6/%RH程度
とかなり大きく、湿度変化に対応したトラツクず
れは記録再生装置の湿度膨張率が0とみなせるの
でかなり大きなものとなる。一方、本発明の二軸
配向ポリエステルフイルムは一般的に用いられて
いるポリエチレンテレフタレート系ポリエステル
よりなる二軸配向フイルムよりも温度膨張及び湿
度膨張に伴うトラツクずれが小さく、かつ温度膨
張率の最大値と最小値との差、湿度膨張率の最大
値と最小値との差を小さくしているので、トラツ
クずれを更に小さく抑えることができ、広い温
度・湿度範囲の雰囲気での使用に全く支障がな
い。 更に、上述の膨張特性を有するフイルムの製造
方法について説明する。 本発明の二軸配向フイルムは、基本的には従来
から蓄積された製膜方法で製造できる。例えば乾
燥ポリエステルを溶融押出し、キヤステングトラ
ム上で冷却して未延伸フイルムを得、更に該未延
伸フイルムを逐次または同時二軸延伸し、ヒート
セツトする方法で製造することができる。更に具
体的な条件では次の通りである。 ポリマーの乾燥は170℃、3時間前後が適当で
あるが、これに限定されるものではない。ポリ−
1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレ
ートとポリエチレンテレフタレートの混合は押出
機に供給する前に行うことが好ましい。押し出し
機は通常のものでよいが、特に押し出し精度を向
上させる対策、例えば計量ポンプとの併用、圧力
制御等の技術を用いることが好ましい。ポリ−
1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレ
ートの熔融物の温度は上記ポリマー組成によつて
変化するので、それに対応して適宜選択すること
が好ましい。上記ポリマー組成においては、295
〜315℃の温度範囲が通常選ばれる。キヤステイ
ングドラムの温度は、10〜60℃が適当であるが、
ポリエチレンテレフタレートの混合割合が大きく
なる程急冷することが好ましく、その場合20〜40
℃の表面温度が適当である。延伸温度としては、
通常80〜140℃であり、これより低温のときは延
伸ムラを生じ、これより高い温度では延伸効果が
小さくなる傾向を示す。より好適には100〜120℃
の温度範囲が選ばれ、これにより前記物性値を容
易に得ることができる。延伸倍率は縦方向に3.0
〜5.0倍、好ましくは3.3〜4.3倍、横方向に3.0〜
5.0倍、好ましくは3.5〜4.5倍を選択する。延伸倍
率がこの範囲未満では、屈折率が前記の値より小
さくなり、また延伸倍率がこの範囲を超えるとフ
イルム製造中の切断が多発して好ましくないばか
りか、フイルムが得られたとしても湿度膨張率が
意外に高く、よい結果が得られない。 延伸方法は公知の方法でよく、例えば縦延伸は
周速差のある2個のロール間で加熱しながら延伸
することができ、横延伸はクリツプでフイルム両
端を把持して加熱しながらクリツプ列の列間隔を
拡大させて延伸することができる。得られた二軸
配向フイルムを150〜260℃、好ましくは180〜250
℃で1〜100秒熱固定することによつて本発明の
温度・湿度膨張によるトラツクずれの小さいフイ
ルムが得られる。しかし、本発明における二軸配
向フイルムは、この様な方法で得られたもののみ
には限られない。本発明の二軸配向フイルムは、
通常25〜125μ、更には50〜100μ程度の範囲から
選ばれる。もつとも、この厚さの範囲に限定され
るものではない。 本発明の磁気記録フレキシブルデイスクは、磁
性層と上述の基材フイルムとによつて構成されて
いる。磁性層は磁性粉体或は金属よりなる。本発
明に使用する強磁性粉体又は金属としては、例え
ばγ−Fe2O3、Co含有のγ−Fe2O3、Fe3O4、Co
含有のFe3O4、CrO2、Co−Ni−P合金、Co−Ni
−Fe合金、Co−Cr合金、Co−Ni合金、バリウム
フエライト等の強磁性体が例示できる。 本発明で磁性粉体と共に使用されるバインダー
としては、公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、
反応型樹脂又はこれらの混合物が挙げられる。具
体的には、例えば塩化ビニール酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル塩化ビニリデン共重合体、塩化ビ
ニルアクリロニトリル共重合体、アクリル酸エス
テルアクリロニトロル共重合体、アクリル酸エス
テル塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸エステ
ルスチレン共重合体、メタクリル酸エステルアク
リロニトリル共重合体、メタクリル酸エステル塩
化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エスチルス
チレン共重合体、ウレタンエラストマー、ポリフ
ツ化ビニル、塩化ビニリデンアクリロニトリル共
重合体、ブタジエンアクリロニトリル共重合体、
ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロ
ース誘導体(セルロースアセテートブチレート、
セルロースダイアセテート、セルローストリアセ
テート、セルロースプロビオネート、ニトロセル
ロース等)、スチレンブタジエン共重合体、ポリ
エステル樹脂、クロロビニルエーテルアクリル酸
エステル共重合体、アミノ樹脂、各種の合成ゴム
系の熱可塑性樹脂およびこれらの混合物等が使用
できる。 支持体フイルム(二軸配向フイルム)上への前
記の磁性層を塗布する方法としては、例えばエア
ードクターコート、プレードコート、エアナイフ
コート、スクイズコート、含浸コート、リバース
ロールコート、トランスフアーロールコート、グ
ラビアコート、キスコート、キヤストコート、ス
プレイコート等が利用できる。 基体フイルムには磁性層を0.1〜20μの厚さに塗
布することが好ましい。 本発明における特性値の測定方法は次の通りで
ある。 (1) 温度膨張率 日本自動制御社製の定荷重伸び試験機ITL2型)
を恒温恒湿槽内に置き測定を行う。測定サンプル
は予め所定の条件(例えば70℃30分)で熱処理を
施し、このサプルを試験機に取付け温度20℃・湿
度60%RH(相対湿度)と温度40℃・湿度60%RH
との間での寸法変化を読取ることによつて温度膨
張率を測定する。このときの原サンプル長は、
505mm、サンプル巾は1/4インチである。測定時に
加える荷重は5g/1/4インチ巾当りで一定とし
た。長いサンプルが得られない場合は、真空理工
社製熱機械分析装置TM−3000を用い測定するこ
ともできる。温度膨張率の最大値及び最小値の差
をもとめる場合は、TM−3000を用いる。サンプ
ルの寸法は長さ15mm、巾5mmであつて、温度10
℃・湿度0%RHと温度40℃・相対湿度0%にお
ける寸法変化を読取ることによつて、温度膨張率
の最大と最小との差を知ることができる。両者の
測定法によつて得られた値は完全に一致するか
ら、いずれの測定法でもよい。 (2) 湿度膨張率 温度膨張率を求める場合と同様に日本自動制御
社製の定荷重伸び試験機を用い、温度40℃・相対
湿度90%の条件で予め処理を施したサンプルを取
付け、温度20℃・相対湿度30%と20℃湿度70%
RHの間における寸法変化を読取ることによつて
湿度膨張率を求める。サンプルが長くとれない場
合は温度膨張測定時と同様に真空理工社製の熱機
械分析装置を恒温恒室機に置き、前記条件のもと
で測定を行なつた。この場合もいずれの方法によ
つて得られる値も完全に一致する。 (3) トラツキングずれテスト(温度変化) トラツキングずれテストとしては次の様な方法
を用る。磁性層を塗布し、カレンダーロールを施
してデイスク状に打抜いた磁気記録フレキシブル
デイスクを温度15℃湿度60%RHで記録し、その
ときの最大出力と磁気シートの出力エンベロープ
を測定する。次に雰囲気温度を40℃湿度60%RH
になる様に維持して、その温度における最大出力
と出力エンベロープを調べ、15℃湿度60%RHの
時の出力エンベロープと40℃湿度60%RHのとき
の出力エンベロープを比較して、トラツキングの
状態を判定する。この差が小さいほど、優れたト
ラツキング特性を有している。この差が3db以上
になると、トラツキングが悪く、評価としては×
であり、3db以内のものは○として評価した。 (4) トラツキングずれテスト(湿度変化) 前項と同様に温度25℃・相対湿度20%の雰囲気
で記録し、更に雰囲気条件を25℃・相対湿度70%
に保持し、25℃・相対湿度20%のときと25℃相対
湿度70%の出力エンベロープを比較する。前項と
同様にトラツキングの良好性を評価する。評価方
法は3項と同様である。 (5) 引裂強度 ASTMD1922−67に準じ東洋精機製軽荷重引
裂試験を用い、MD、TDの両方向を測定した。
ここでMDとはフイルムの流れ方向であり、TD
とはこれと直角方向を表わす。 実施例 次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 実施例1〜3及び比較例1〜5 二塩基酸成分として、テレフタル酸を85モル
%、イソフタル酸を15モル%、グリコール成分と
して1,4−シクロヘキサンジメタノールを用
い、触媒として酸化チタン0.05モル%(酸成分に
対して)とをオートクレープに入れ、拡販下で加
熱してエステル交換し、次いで重縮合して、1,
4−シクロヘキサンジメタノールとテレフタノ酸
及びイソフタル酸よりなるポリ−1,4−シクロ
ヘキシレンジメチレンテレフタレートを得た。 また、テレフタル酸100モル%、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール100モル%よりなるポリ
−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタ
レートも上記と同様にして重合を行つて得た。 更にまた、常法によつて重合してポリエチレン
テレフタレートを得た。 これらポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチ
レンテレフタレート系ポリエステルとポリエチレ
ンテレフタレートとを表−1に示す割合で混合
し、300℃で溶融押出し、1050μの未延伸フイル
ムを得た。次いで該未延伸フイルムを110℃にて
縦方向に3.6倍、115℃で横方向に3.8倍延伸し、
更に表−1に示す温度で30秒間熱固定して、厚み
75μの二軸配向フイルムを得た。この様にして得
られた二軸配向フイルムに、下記組成の磁性塗布
液を5μの厚さに塗布した。 (磁性塗布液) γ−Fr2O3 200重量部 塩化ビニール−酢酸ビニル共重合樹脂 (UCC製VAGH) 30重量部 ポリウレタン(日本ポリウレタン 工業製PP−88) 20重量部 イソシアネート化合物(日本ポリウレ タン工業製コロネートHL) 40重量部 カーボン(平均サイズ0.5μφ) 20重量部 ジメチルシロキサン 2重量部 トルエン 70重量部 メチルエチルケトン 70重量部 シクロヘキサノン 70重量部 上記塗料を充分に混合攪拌して塗布処理に供し
た。 次いで塗布面にカレンダーロール処理を施し
た。その後外径20cmで内径3.8cmの磁気記録フレ
キシブルデイスクに切抜いた。 得られたデイスクを記録再生装置にかけて記録
再生操作を行つた。その際、シートレコーダーは
360γPmで回転し、磁気ヘツドの位置はデイスク
の中心より8cmとした。トラツクの中は300μ、
ヘツドの材質はフエライトであつた。磁気記録フ
レキシブルデイスクには1MHzの信号を所定の条
件で記録し、所定の条件で再生して、出力エンベ
ロープの差を測定した。この磁気記録フレキシブ
ルデイスクへの記録は15℃、60%RHの条件及び
25℃、20%RHの2水準で行い、得られたデイス
クの再生エンベロープは夫々の記録条件下で
0.2dB以下であつた。 更に、上記磁気記録フレキシブルデイスクにつ
いて温度・湿度膨張率及びトラツクずれテストを
行い、その結果を表−1に示した。 以上の結果から明らかな通り、温・湿度膨張率
が適当範囲のものは実施例1〜3で示したように
トラツキングミスが改善されており、しかも引裂
強度も向上していて加工時のトラブルも少なく、
高温・高湿雰囲気において磁気デイスクの記録再
生等の使用が可能であることが判る。これに対
し、比較例1〜5においてはトラツキングミスが
発生しており、かつ引裂強度も小さく加工時のト
ラブルも多い。 このように本発明のデイスクは高トラツク密度
のフレキシブルデイスクとして工業的価値が高い
ものであることが判る。
【表】 発明の効果 本発明の磁気記録フレキシブルデイスクは、特
定のポリエステル、即ちポリ−1,4−シクロヘ
キシレンジメチレンテレフタレートにポリエチレ
ンテレフタレートを少量添加してなるポリエステ
ルからなり、長手方向と幅方向にバランスするよ
うに二軸延伸を施したものを基材とし、このポリ
エステルフイルムの表面に磁性層を設けたもので
ある。基材フイルムが、高い引裂強度と所定の温
度膨張率及び湿度膨張率とを備え、磁気デイスク
としてトラツク密度を高めてもトラツキングミス
が生じないので、高密度記録が可能となる利点を
備えている。更に、この磁気デイスクは、記録と
再生との温度・湿度条件が相違してもトラツキン
グミスがないという利点も備えている。従つて、
本発明のフレキシブルデイスクは、雰囲気の変化
に耐えられる、適用範囲の広いものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ポリエステルフイルム基材に磁性層を設け、
    かつ表面を平滑化処理してなる磁気記録デイスク
    において、ポリエステルフイルムがポリ−1,4
    −シクロヘキシレンジメチレンテレフタレート95
    〜70重量%とポリエチレンテレフタレート5〜30
    重量%よりなるポリエステルの二軸配向フイルム
    であり、該フイルムの長手方向及び幅方向を含む
    面での最大の温度膨張率が10〜35(×10-6/℃)、
    最大の湿度膨張率が3〜8.0(×10-6/%RH)、最
    大と最小との温度膨張率の差が0〜6.0(×10-6
    ℃)、及び最大と最小との湿度膨張率の差が0〜
    4.0(×10-6/%RH)であることを特徴とする磁
    気記録フレキシブルデイスク。
JP6112484A 1984-03-30 1984-03-30 磁気記録フレキシブルデイスク Granted JPS60205822A (ja)

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