JPH0579292A - プレハブ式トンネル一次覆工の構築方法 - Google Patents

プレハブ式トンネル一次覆工の構築方法

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JPH0579292A
JPH0579292A JP3149937A JP14993791A JPH0579292A JP H0579292 A JPH0579292 A JP H0579292A JP 3149937 A JP3149937 A JP 3149937A JP 14993791 A JP14993791 A JP 14993791A JP H0579292 A JPH0579292 A JP H0579292A
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JP
Japan
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tunnel
lining
lining panel
ground
panel
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Application number
JP3149937A
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English (en)
Inventor
Masataka Uozumi
雅孝 魚住
Kiyoshi Matsushita
清 松下
Sakae Nakai
栄 中井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Construction Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Construction Co Ltd
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Publication date
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  • Lining And Supports For Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】二次覆工をせずにトンネル内面を平滑に仕上げ
ること。 【構成】覆工パネル10は、展開した状態でトンネル断
面のアーチ6形状に相似になるように、2個のPC板1
1をヒンジ12を介して展開屈折自在に接合して形成さ
れる。覆工パネル10をトンネル1に接触しないように
屈折させた状態でトンネル内に搬入し、搬入後、覆工パ
ネル10を展開してトンネル1断面に沿った形で地山4
0に合わせ、覆工部材の内側からロックボルト9を打設
して覆工パネル10をロックボルト9により地山40に
対して固定し、覆工パネル10と地山40内面40aと
の間に形成された間隙5に、充填材を充満して裏込め層
2を形成するようにして構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トンネルの内面に地山
の荷重を保持する一次覆工を施工するトンネル一次覆工
の構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のPC板を用いた工法を適用して構
築したトンネルの一実施例を示した断面図を図10に示
す。従来、トンネル覆工にPC(Precast Concrete)板を
用いた工法において、二次覆工としてのPC板15は地
山40の荷重を支えることなく、トンネル1Bの内面1
Baを仕上げる化粧巻きとして用いられてきた。即ち、
地山40の内面40aに吹き付けコンクリート等の一次
覆工16を行なって、ロックボルト9を打設して地山4
0の荷重を受けていた。そして、一次覆工16の内側
(紙面中心方向)には、ロックボルト9を打設した一次
覆工16とPC板15との間に空隙5Bを形成する形で
PC板15による二次覆工が設けられていた。空隙5B
には、トンネル1Bの側面(図中左右方向)を保護する
ための側壁部17AとPC板15を支えるための中間部
17Bがコンクリートを打設等して設けられていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一次覆工16
を施した上に化粧巻きの二次覆工を施すことは、手間が
かかりトンネル構築期間を長くするものである。また、
吹き付けコンクリートによる一次覆工16は、粉塵の発
生、骨材の跳ね返り損失の問題を有している。
【0004】そこで、本発明は、上記事情に鑑み、内面
が平滑に仕上がり、二次覆工を要しないプレハブ式トン
ネル一次覆工の構築方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、所定幅
(L1)に形成された少なくとも2個のプレキャストコ
ンクリート製の板状部材(11)を関節部(12)を介
して展開屈折自在に接合して形成され、かつ、展開した
状態でトンネル断面のアーチ(6)形状に相似な覆工部
材(10)を有し、前記覆工部材(10)をトンネル空
間(3)高さよりも低くなるように前記関節部(12)
で屈折した状態でトンネル内に搬入し、前記搬入した覆
工部材(10)を展開して、前記展開した覆工部材(1
0)をトンネル断面に沿った形で地山(40)に合わ
せ、前記地山(40)に合わせた覆工部材(10)の内
側からロックボルト(9)を該地山(40)に打設して
前記覆工部材(10)を該ロックボルト(9)により該
地山(40)に対して固定し、前記地山(40)に固定
した覆工部材(10)と該地山(40)内面(40a)
との間に形成された間隙(5)に、充填材を充満して裏
込め層(2)を形成するようにして構成される。
【0006】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以下の
「作用」の欄についても同様である。
【0007】
【作用】上記した構成により、本発明は、覆工部材(1
0)が、関節部(12)を中心に展開屈折するように作
用する。また、覆工部材(10)を形成する板状部材
(11)の表面が、トンネル内面と成るように作用す
る。更に、覆工部材(10)が、覆工部材(10)の内
側からロックボルト(9)により地山(40)に対して
固定されるように作用する。更に、覆工部材(10)
が、地山(40)掘削後、直ちに地山(40)内面(4
0a)を保持するように作用する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図1は、本発明によるプレハブ式トンネル一次覆工
の構築方法を適用して構築したトンネルの一実施例を示
した断面図、図2は、図1に示したトンネルに用いられ
る覆工パネルの正面図、図3は、図1に示したトンネル
内を切羽方向に覆工パネルを搬入しているところを示す
平面図、図4は、図1に示したトンネル内を切羽方向に
覆工パネルを搬入しているところを示す側面図、図5
は、図1に示したトンネルの切羽近傍で覆工パネルを回
転できるようにトンネル形状に合わせて折り畳んでいる
ところを示す側面図、図6は、図1に示したトンネルの
切羽近傍で覆工パネルを回転したところを示す側面図、
図7は、図1に示したトンネルの切羽近傍で搬入してき
た覆工パネルを構築済みの覆工パネルの最前部の地山内
面上部に接合しているところを示す側面図、図8は、図
7に示した地山上面に接合した覆工パネルを構築済みの
覆工パネルの最前部に合致するように接合しているとこ
ろを示す正面図、図9は、図8に示した構築済みの覆工
パネルの最前部に合致するように接合した覆工パネルに
ロックボルト、充填材を施工しているところを示す断面
図である。
【0009】本発明によるプレハブ式トンネル一次覆工
の構築方法が適用されたトンネル1は、図1に示すよう
に、地山40を略半円形の断面に掘削して形成された空
間3を有しており、空間3には、アーチ6が空間3の上
方(図中上方)及び側方(図中左右方向)を覆う形で設
けられている。アーチ6には、所定幅L1(図3に示
す)のコンクリート等の略半円筒状の板状部材から成る
覆工パネル10が設けられており、覆工パネル10は、
地山40の土圧、水圧に対抗する形で地山40の内面4
0aに沿って空間3の上方(図中上方)及び側方(図中
左右方向)を覆う形で設けられている。即ち、覆工パネ
ル10には、穴状のガイド孔18が覆工パネル10の空
間3側と地山40側を貫通する形で設けられており、ガ
イド孔18には、鉄等から成る棒状のロックボルト9が
ロックボルト9の頭部9aを空間3側に位置する形で貫
通している。ロックボルト9は、放射状に地山40に打
設埋設されて設けられており、ロックボルト9の頭部9
aは、覆工パネル10をアーチ6の内面6a側から支え
る形で設けられている。覆工パネル10と地山40の内
面40aとの間には、間隙5が形成されており、間隙5
には、モルタル等の充填材が充満して形成される裏込め
層2が設けられている。また、空間3の下方(図中下
方)には、コンクリート等から成るインバート7がトン
ネル1の底面7aを形成する形で設けられており、イン
バート7の側底部7b、7bの上には、コンクリート等
から成る側壁4、4が覆工パネル10の端部10c、1
0cを支え、かつ、覆工パネル10で覆われていない地
山40部分の土圧、水圧に対抗する形で地山40の内面
40aに沿って設けられている。ところで、覆工パネル
10は、図2に示すように、2個のアーチ型の板状をし
たプレキャストコンクリート等から成るPC板11をナ
ックルジョイント等から成るヒンジ12を介して接合し
て形成されており、PC板11は、滑らかな内面11a
をアーチ型の内側に向ける形でヒンジ12を中心にして
矢印M、N方向に展開屈折自在に設けられている。覆工
パネル10は、図中実線で示したように、トンネル1の
アーチ6断面形状に相似な状態を展開状態とし、一方、
図中2点鎖線で示したように、展開状態から矢印N方向
に折り畳むように屈折した状態、または、図4に示すよ
うに、打設用覆工パネル10Bが矢印M方向に伸長する
ように屈折した状態を屈折状態とする。また、覆工パネ
ル10の頂部近傍には、注入孔19、19がPC板11
を図中略上下方向に貫通する形で設けられており、注入
孔19、19は、図示しないコンクリート打設車等に設
けられた供給管が注入孔19、19に接続されることに
より、前記間隙5へモルタル等の充填材を注入するのに
用いられる。
【0010】また、本発明に適用される覆工パネルを輸
送し打設する覆工パネル打設車20は、側面図を示した
図4に示すように、クローラ25により移動自在に支持
された車両本体21を有しており、平面図を示した図3
に示すように、車両本体21の上面21a(紙面上方)
には、直線状のガイドレール21b、21bがクローラ
25の駆動方向に沿って矢印C、D方向(図中左右方
向)に平行に設けられている。ガイドレール21b、2
1bの上には、スライド台22が矢印C、D方向に車両
本体21に対して摺動駆動自在に設けられており、スラ
イド台22には、図4に示すように、回転台23がスラ
イド台22に垂直(図中上下方向)な反転軸CTを中心
として矢印P、Q方向に回転駆動自在に設けられてい
る。回転台23には、矢印A、B方向に突出後退駆動自
在な油圧シリンダ26、26が反転軸CTを中心として
図中左側及び右側にそれぞれ設けられており、油圧シリ
ンダ26、26の一方の端部には、回転自在な固定部2
6b、26bが設けられている。固定部26b、26b
は、固定部26b、26bを中心に矢印R、S方向に回
転自在な形で回転台23に固定されており、油圧シリン
ダ26、26の他方の端部には、覆工パネルを把持する
把持部26a、26aが設けられている。把持部26
a、26aは、回転自在な形で打設用覆工パネル10B
の内面に仮付けされたアイバー13、13に接続され、
油圧シリンダ26、26が矢印A、B方向に突出後退す
ることにより、固定部26b、26bを中心に矢印R、
S方向に回転しながら、打設用覆工パネル10Bは、ヒ
ンジ12を中心にして屈折展開して、伸長したり(図中
左右方向)、折り畳まれたり(紙面中心方向)する。回
転台23の上(図中上方)には、昇降装置24が搭載さ
れており、昇降装置24は、第1昇降部29及び第2昇
降部28から成っている。第1昇降部29は、打設用覆
工パネル10Bのヒンジ12部分を支持して第2昇降部
28に対してG、H方向(垂直方向)に昇降駆動自在に
設けられており、第2昇降部28は、打設用覆工パネル
10Bのヒンジ12部分を支持した第1昇降部29と共
に、昇降装置本体24aに対して矢印G、H方向と平行
な矢印G’、H’方向(垂直方向)に昇降駆動自在に設
けられている。また、第2昇降部28は、図3に示すよ
うに、矢印K、L方向(図中上下方向)に直線状に摺動
駆動自在に設けられており、即ち、第2昇降部28は、
昇降装置24が搭載された回転台23が反転軸CTの成
す点Oを中心に矢印P方向に90度回転することによ
り、スライド台22の摺動方向である矢印C、D方向と
平行に摺動するように設けられている。更に、車両本体
21には、油圧ジャッキ27、27、27、27が覆工
パネル打設車20を地山40の底面40bに固定するた
めに車両本体21の四隅に設けられており、各々の油圧
ジャッキ27は、図4に示すように、矢印E、F方向
(図中上下方向)に突出後退駆動自在に設けられてい
る。また、構築中のトンネル1Aには、図4に示すよう
に、地山40が図1に示すような略半円形の断面に掘削
されて空間3、底面40bが形成され、空間3には、所
定幅L1の覆工パネル10が矢印T、U方向に複数個並
べる形で構築されて構築中のトンネル1Aのアーチ6が
形成されている。
【0011】トンネル1、覆工パネル打設車20及び構
築中のトンネル1Aは、以上のような構成を有するの
で、トンネル1の覆工パネル10による一次覆工の構築
は、以下のような手順で行われる。まず、打設用覆工パ
ネル10Bを構築中のトンネル1A内の覆工パネル構築
現場まで搬入する。即ち、打設用覆工パネル10Bを図
示しないクレーン等により吊り揚げ、図4に示すよう
に、覆工パネル打設車20に設けた昇降装置24の下降
状態の第1昇降部29に打設用覆工パネル10Bのヒン
ジ12部分を載せる。このように第1昇降部29がヒン
ジ12部分を支持した状態で、打設用覆工パネル10B
のアイバー13を油圧シリンダ26、26の把持部26
a、26aとボルト、ナット等により結合する。その
後、図示しないクレーンとの結合を解除して、覆工パネ
ル打設車20への打設用覆工パネル10B積載は完了す
る。そして、搬入する際に打設用覆工パネル10Bがア
ーチ6と接触しないように、かつ、覆工パネル打設車2
0が横転等起こさないで安定して走行できるように、打
設用覆工パネル10Bを屈折した低い位置に保つ。この
ために、第1昇降部29を矢印H方向に降下させ、油圧
シリンダ26、26を矢印B方向に突出させる。これに
より、打設用覆工パネル10Bは、ヒンジ12を中心に
して図中左右方向に拡がるので、屈折した低い位置に保
つことができる。以上で、打設用覆工パネル10Bを積
載した覆工パネル打設車20が、構築中のトンネル1A
内へ入る準備が完了する。そこで、図3に示すように、
覆工パネル打設車20のクローラ25を駆動させて、打
設用覆工パネル10Bの長手方向を構築中のトンネル1
Aの構築方向(矢印T、U方向)にして底面40b上を
切羽方向(図中矢印T方向)に向けて走行し、覆工パネ
ル構築現場まで搬入する。
【0012】次に、覆工パネル構築現場近傍に到着した
ら、構築中のトンネル1Aの断面形状に合わせるため
に、打設用覆工パネル10Bを折り曲げて90度回転さ
せて切羽方向に向ける。即ち、覆工パネル構築現場近傍
に到着したら覆工パネル打設車20のクローラ25の駆
動を止め、覆工パネル打設車20を停止させる。そし
て、図5に示すように、車両本体21の四隅に設けた油
圧ジャッキ27を各々矢印F方向に突出させて、車両本
体21を地山40に固定する。この状態で、第1昇降部
29を矢印G方向に上昇させながら、油圧シリンダ2
6、26を矢印A方向に後退させる。これにより、打設
用覆工パネル10Bは、図4に示す直線状に屈折した状
態からヒンジ12を中心にして紙面中心方向に屈折し
て、トンネル1A断面形状に近い略半円形状から更に山
形に屈折した山形の屈折状態と成る。このように打設用
覆工パネル10Bの折り曲げが完了したら、図6に示す
ように、回転台23をスライド台22上で反転軸CT回
りに矢印P方向に90度回転させる。これにより、打設
用覆工パネル10Bの一方の接合面10Baは、切羽4
0c方向を向き、他方の接合面10Bbは、構築最前部
に位置する既設覆工パネル10Aの接合面10Aaに略
平行になる。
【0013】次に、構築最前部に位置する既設覆工パネ
ル10Aへの接合のために、車両本体21の位置決めの
微調整を行なう。即ち、車両本体21を地山40に固定
している4個の油圧ジャッキ27を各々矢印E方向に後
退させて、固定を解除し、クローラ25を駆動させて、
覆工パネル打設車20を切羽近傍に進める。そして、ス
ライド台22及び第2昇降部28の摺動範囲で既設覆工
パネル10Aへ打設用覆工パネル10Bを接合可能な位
置で、クローラ25の駆動を止め、覆工パネル打設車2
0を停止させる。そして、図7に示すように、車両本体
21の四隅に設けた油圧ジャッキ27を各々矢印F方向
に突出させて、既設覆工パネル10Aの接合面10Aa
と打設用覆工パネル10Bの接合面10Bbが平行にな
るように車両本体21を地山40に固定する。この状態
で、既設覆工パネル10Aの接合面10Aaと打設用覆
工パネル10Bの接合面10Bbとが略同一面上になる
ように、スライド台22をガイドレール21b、21b
上を矢印C方向に移動させる。スライド台22の移動量
のみでは不足する場合は、更に、第2昇降部28を矢印
L方向に移動させて水平方向(図中左右方向)の位置決
めを行なう。そして、水平方向の位置決めが完了した
ら、図8に示すように、トンネル1A断面形状に合うよ
うに、打設用覆工パネル10Bを展開させる。即ち、第
2昇降部28を矢印G’方向に上昇させると共に、油圧
シリンダ26、26を矢印B方向に突出させる。する
と、打設用覆工パネル10Bは、ヒンジ12を中心に矢
印M方向に展開し、トンネルの断面形状と相似な形に展
開保持される。この状態で、打設用覆工パネル10Bの
接合面10Bbと既設覆工パネル10Aの接合面10A
aとをボルト等により仮接合する。
【0014】次に、この状態で、図9に示すように、打
設用覆工パネル10Bの端部10Bc、10Bcと地山
40側底部40d、40dの間に型枠を兼ねる仮受けジ
ャッキ35、35を挿入し、打設用覆工パネル10Bを
支える。その後、図8に示す打設用覆工パネル10Bの
アイバー13と油圧シリンダ26、26の把持部26
a、26aとを結合しているボルト、ナット等を取外し
て結合を解除する。そして、第2昇降部28を矢印H’
方向に降下させると共に、油圧シリンダ26、26を矢
印A方向に後退させて、覆工パネル打設車20から打設
用覆工パネル10Bを切り離す。打設用覆工パネル10
Bを切り離した覆工パネル打設車20は、新たな打設用
覆工パネルを搬入するために構築中のトンネル1Aから
出す。一方、仮受けジャッキ35、35で支えられた打
設用覆工パネル10Bには、図9に示すように、打設用
覆工パネル10Bに設けられたガイド孔18に合わせて
ロックボルト9を空間3側から地山40に向けて打設す
る。これにより、打設用覆工パネル10Bは、ロックボ
ルト9の頭部9aで支えられる形で地山40に仮縫い付
けされてアーチ6を形成し、打設用覆工パネル10Bと
地山40内面40aとの間には、間隙5が形成される。
また、地山40は、ロックボルト9により地山40の内
面40aが剥離しないように保持される。更に、覆工パ
ネル打設車20搬出後に、図示しないコンクリート打設
車等を搬入し、該コンクリート打設車に設けられた供給
管36を打設用覆工パネル10Bに設けられた注入孔1
9に接続する。そして、打設用覆工パネル10Bを地山
40の間の間隙5の切羽側の面を妻止で閉塞すると共
に、前記間隙5に、注入孔19を通してモルタル等の充
填材を間隙5全体に充満するように注入して裏込め層2
を形成する。仮受けジャッキ35、35は型枠も兼ねて
いるので、仮受けジャッキ35、35と地山40内面4
0aとの間の間隙5にも裏込め層2は形成される。
【0015】以上で、トンネル1の覆工パネル10によ
る一次覆工の構築は、完了する。その後は、切羽部分の
地山40を掘削、ずり出しを行なって掘進し、上述の覆
工パネル10による一次覆工の構築を繰り返す。最終的
には、空間3の下方(図中下方)の地山40の底面40
b及び側底部40dに、コンクリートを打設等して、図
1に示すように、インバート7を形成する。また、イン
バート7の側底部7b、7bの上にもコンクリートを打
設等して、覆工パネル10の端部10c、10cを支
え、かつ、覆工パネル10で覆われていない地山40の
土圧、水圧に対抗する形で側壁4、4を地山40の内面
40aに沿って形成する。
【0016】このように、本発明が適用されたトンネル
1は、覆工パネル10をプレキャストコンクリート等か
ら成るPC板11をナックルジョイント等から成るヒン
ジ12を介して接合して形成したので、ヒンジ12を中
心に直線状に屈折させた状態で構築中のトンネル1A内
に搬入することができ、トンネル構築現場で展開状態に
することができる。また、覆工パネル10を形成するP
C板11の表面がトンネル内面と成るので、トンネル内
面が平滑に仕上る。従って、二次覆工を施工してトンネ
ル内面を仕上げる必要がなくなり、手間がかからないの
で、トンネル構築期間を短縮でき、また、覆工コンクリ
ート量を減少できる。更に、覆工パネル10自体が地山
40の土圧、水圧に対抗する形で構築され、覆工パネル
10を用いた一次覆工が地山の荷重を受けるので、吹き
付けコンクリートによる覆工を行なう必要がなく、吹き
付けコンクリートの施工に伴う粉塵の発生、骨材の跳ね
返り損失が発生せず解消される。更に、地山40掘削
後、直ちに地山40内面40aを保持することができる
ので、安全にトンネルが構築できる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、所定幅
L1に形成された少なくとも2個のPC板11等のプレ
キャストコンクリート製の板状部材をヒンジ12等の関
節部を介して展開屈折自在に接合して形成され、かつ、
展開した状態でトンネル断面のアーチ6等のアーチ形状
に相似な覆工パネル10等の覆工部材を有し、前記覆工
部材を空間3等のトンネル空間高さよりも低くなるよう
に前記関節部で屈折した状態でトンネル内に搬入し、前
記搬入した覆工部材を展開して、前記展開した覆工部材
をトンネル断面に沿った形で地山40に合わせ、前記地
山40に合わせた覆工部材の内側からロックボルト9を
該地山40に打設して前記覆工部材を該ロックボルト9
により該地山40に対して固定し、前記地山40に固定
した覆工部材と該地山40内面40aとの間に形成され
た間隙5に、充填材を充満して裏込め層2を形成するよ
うにして構成される。
【0018】以上のように構成したので、覆工部材が展
開屈折自在に形成させることにより、関節部を中心に屈
折させた状態でトンネル内に搬入することができ、トン
ネル構築現場で展開状態にすることができる。また、覆
工部材を形成するプレキャストコンクリート製の板状部
材の滑らかな表面がトンネル内面と成ることにより、ト
ンネル内面が平滑に仕上るので、二次覆工を施工してト
ンネル内面を仕上げる必要がなくなり、手間がかからな
いので、トンネル構築期間を短縮でき、また、覆工コン
クリート量を減少できる。更に、覆工部材の内側からロ
ックボルト9を地山40に打設して覆工部材がロックボ
ルト9により地山40に対して固定されるように構築さ
れることにより、その後に構築される裏込め層2と共
に、覆工部材が地山の荷重を受けるので、吹き付けコン
クリートによる覆工を行なう必要がなく、吹き付けコン
クリートの施工に伴う粉塵の発生、骨材の跳ね返り損失
が発生せず解消される。更に、地山40掘削後、直ちに
地山40内面40aを保持することにより、安全にトン
ネルが構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明によるプレハブ式トンネル一次
覆工の構築方法を適用して構築したトンネルの一実施例
を示した断面図である。
【図2】図2は、図1に示したトンネルに用いられる覆
工パネルの正面図である。
【図3】図3は、図1に示したトンネル内を切羽方向に
覆工パネルを搬入しているところを示す平面図である。
【図4】図4は、図1に示したトンネル内を切羽方向に
覆工パネルを搬入しているところを示す側面図である。
【図5】図5は、図1に示したトンネルの切羽近傍で覆
工パネルを回転できるようにトンネル形状に合わせて折
り畳んでいるところを示す側面図である。
【図6】図6は、図1に示したトンネルの切羽近傍で覆
工パネルを回転したところを示す側面図である。
【図7】図7は、図1に示したトンネルの切羽近傍で搬
入してきた覆工パネルを構築済みの覆工パネルの最前部
の地山内面上部に接合しているところを示す側面図であ
る。
【図8】図8は、図7に示した地山上面に接合した覆工
パネルを構築済みの覆工パネルの最前部に合致するよう
に接合しているところを示す正面図である。
【図9】図9は、図8に示した構築済みの覆工パネルの
最前部に合致するように接合した覆工パネルにロックボ
ルト、充填材を施工しているところを示す断面図であ
る。である。
【図10】図10は、従来のPC板を用いた工法を適用
して構築したトンネルの一実施例を示した断面図であ
る。
【符号の説明】
3……トンネル空間(空間) 5……間隙 6……アーチ(アーチ) 9……ロックボルト 10……覆工部材(覆工パネル) 11……板状部材(PC板) 12……関節部(ヒンジ) 40……地山 40a……内面 L1……所定幅

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定幅に形成された少なくとも2個のプ
    レキャストコンクリート製の板状部材を関節部を介して
    展開屈折自在に接合して形成され、かつ、展開した状態
    でトンネル断面のアーチ形状に相似な覆工部材を有し、 前記覆工部材をトンネル空間高さよりも低くなるように
    前記関節部で屈折した状態でトンネル内に搬入し、 前記搬入した覆工部材を展開して、前記展開した覆工部
    材をトンネル断面に沿った形で地山に合わせ、 前記地山に合わせた覆工部材の内側からロックボルトを
    該地山に打設して前記覆工部材を該ロックボルトにより
    該地山に対して固定し、 前記地山に固定した覆工部材と該地山内面との間に形成
    された間隙に、充填材を充満して裏込め層を形成するよ
    うにして構成したプレハブ式トンネル一次覆工の構築方
    法。
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