JPH0578537U - 自動車用内装材 - Google Patents

自動車用内装材

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JPH0578537U
JPH0578537U JP1688292U JP1688292U JPH0578537U JP H0578537 U JPH0578537 U JP H0578537U JP 1688292 U JP1688292 U JP 1688292U JP 1688292 U JP1688292 U JP 1688292U JP H0578537 U JPH0578537 U JP H0578537U
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JP
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automobile
sound insulation
weight
conductive filler
backing material
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Application number
JP1688292U
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English (en)
Inventor
輝幸 本多
Original Assignee
林テレンプ株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電セラミックスのピエゾ効果を利用して、
防振・遮音効果を高めた軽量で、構成が極めて簡単であ
ることを目的とした自動車用内装材である。 【構成】 表皮繊維層の裏面の裏打ち材に、熱可塑性樹
脂の裏打ち材に対して50乃至1000重量%の圧電セ
ラミックス粒子と0.5乃至20重量%の導電性フィラ
が混入されたピエゾ遮音層とを一体化した自動車のパネ
ル上に付設することを特徴とする自動車用内装材であ
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、特に圧電セラミックスのピエゾ効果を利用して、防振・遮音効果を 高めた自動車用内装材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動車用内装材は主に装飾を目的として車内に種々の自動車用内装材を 付設してきた。これら自動車用内装材はファブリックや熱可塑性樹脂・熱硬化性 樹脂等からなり付設する場所に適合するものを採用してきた。自動車に対するよ り高速性、快適性の要求から、昨今これらの自動車用内装材に対して、装飾性に 加えて遮音性の要求がたかまつてきている。装飾性の要求に対しては素材の性質 ・色彩等でかなり解決されてきているが、遮音性の要求に対してはいまだに未解 決の問題が多い。
【0003】 特に、フロアカ−ペット、ヘッドライナ−、ドアトリム等の投影面積の大きな 自動車用内装材は低周波領域の音に対する遮音の要求が高い。このため、自動車 用内装材に対して振動減衰効果のある粘性(力学的損失)が多い素材を複合化し て、遮音性の向上を目指している。
【0004】 従来の技術の問題点は、 (1) 遮音の効果は、単純に遮音材の重量が増すほど大きくなるものである から、遮音性の要求が高まるほど遮音材の重量が大きくなること、
【0005】 (2) 特定の周波数領域を選択的に遮音する材料の設定が困難であり、遮音 の効率が悪いこと、
【0006】 (3) 特に、100乃至750Hzの低周波数領域の音に対して有効な素材 が得られないことである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上述したような問題点を解決して、特定の周波数の音を選択的に低 減することが可能で、しかも軽量な自動車用内装材を提供することを目的として いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案は、表皮繊維層と、表皮繊維層の裏面に積層された熱可塑性樹脂の裏打 ち材と、前記裏打ち材に熱可塑性樹脂に対して50乃至1000重量%の圧電セ ラミックス粒子と0.5乃至20重量%の導電性フィラが混入されたピエゾ遮音 層とを一体化した自動車のパネル上に付設することを特徴とする自動車用内装材 の構成であり、上記圧電セラミック粒子の混入状態は、分極させてあつても良い が、無分極状態でもよいものである。また、上記導電性フィラの混入状態は、母 在に対して均一に分散させてもよいし、その他、例えば表面に層状に混入しても よいものであり、さらにピエゾ遮音層の配置は、層とはいつても不連続なもので もよいことを包含しているものである。
【0009】
【考案の作用】
本考案は、表皮繊維層と、表皮繊維層の裏面に積層された熱可塑性樹脂の裏打 ち材と、前記裏打ち材に熱可塑性樹脂に対して50乃至1000重量%の圧電セ ラミックス粒子と0.5乃至20重量%の導電性フィラが混入されたピエゾ遮音 層とを一体化した自動車のパネル上に付設することを特徴とする自動車用内装材 の構成により、自動車のパネルからの振動が直接または間接的に自動車用内装材 の下部のピエゾ遮音層に伝えられると、ピエゾ遮音層中の圧電セラミック粒子に 微小な変形が生じてピエゾ効果が発生し、振動入力が電流に変換されて導電性フ ィラを介して自動車のパネル等に放出されて遮音効果を生じるものである。しか も、この時自動車のパネルの振動は効率よくピエゾ遮音層に伝えられることもで きるものである。
【0010】
【実施例】
以下、図1に基づいて本考案の自動車用内装材の一実施例である自動車用内装 材1について説明すると、この自動車用内装材1は、表皮繊維層2と、表皮繊維 層2の裏面に積層された熱可塑性樹脂の裏打ち材3と、前記裏打ち材3に熱可塑 性樹脂に対して50乃至1000重量%の圧電セラミックス粒子41と0.5乃 至20重量%の導電性フィラ42が混入されたピエゾ遮音層4とを一体化した自 動車のパネル8上に付設することを特徴とす構成をもつている。
【0011】 したがつて、自動車用内装材1は上述したような構成をもつているので自動車 の走行中のエンジン作動に伴う種々の騒音振動がパネル8に伝えられるが、自動 車のパネル8上には自動車用内装材1が付設されているから、振動が直接効率よ くピエゾ遮音層4に伝えられる。すると、ピエゾ遮音層4中の圧電セラミックス 粒子41に微小な変形が生じてピエゾ効果が発生して、振動入力が電流に変換さ れて導電性フィラ42を介して直接自動車のパネル8から放出されて防振・遮音 効果をはたすものである。
【0012】 そして、本考案の自動車用内装材1の好適な一実施例についてより詳細に説明 すると、ポリエステル繊維のパイルを基布に対して立毛組織にした表皮繊維層2 の裏面に、ポリプロピレン樹脂(エ−スポリマ−株式会社製 エ−スポリプロM 7210)の裏打ち材3を厚さ2mmでほどこす。
【0013】 この裏打ち材3の表皮繊維層2と接しない裏打ち材3の下部には厚さ0.5m mの圧電セラミックス粒子41と電導性フィラ42とが混入されたピエゾ遮音層 4となつている。ピエゾ遮音層4の組成は、富士チタン株式会社製 圧電セラミ ックス粒子41、すなわち、圧電セラミックPE−60Aをポリプロピレン樹脂 に対して300重量%、三井金属株式会社製 導電性フィラ42、すなわち、酸 化スズ膜被覆アルミニュウムウィスカ−、パストランtype−5をポリプロピ レン樹脂に対して1乃至10重量%混入されて構成されているものである。なお 、導電性フィラとして上記実施例のものの他に、カ−ボンブラック、グラファイ ト等が使用することができる。
【0014】 本考案の自動車用内装材1の一実施例の効果を確認するために、実施例のサン プル6を片持ち梁定周波振動試験機7に供した。図2、図3に示すように、幅1 0mm、長さ220mm、厚さ1.0mmの鋼板5の片面に10×200mmの サンプル6を貼着して、鋼板5の片端を振動源に把持させて図4に示すような第 二次の共振状態を発生させ(定周波数 約180Hz )減衰率(損失正接tan δ)を測定した。試験に用いた定周波振動試験機7は、横河電気株式会社 Da mping/Gain Phase Analyzer 4194A である。 その結果を図4に示す。
【0015】 図4中のハッチングを施した部分が導電性フィラ42を混入することにより、 新たに生じた振動減衰分を示している。導電性フィラ42の添加によつて新たに 生じた振動減衰分は、圧電セラミックス粒子41の変形により生じた電流が導電 性フィラ42を介して放出された結果生ずるものと考えられる。そして、図4に より導電性フィラ42が明らかに圧電セラミックス粒子41のピエゾ効果の振動 減衰に寄与していることがわかる。そして、導電性フィラをカ−ボンブラックに すると図4の振動の減衰率のピ−クがシャ−プになつたり、またグラファイトに すると同じく振動の減衰率のピ−クがブロ−ドになつたりすることが判明し、こ の結果として減衰率のピ−クをシャ−プにしたり、ブロ−ドにしたりすることが 可能である。さらに、混入量を制御することによりピ−ク周波数を上下させるこ ともできる
【0016】 そして、圧電セラミックス粒子41に対する導電性フィラ42の混入量は、多 すぎても少なすぎても振動減衰効果が低減するものであるから、最適の混入量に する必要があることが判明した。図4によれば、その導電性フィラ42混入量の 値は7重量%であることが理解できる。
【0017】
【考案の効果】 以上述べたように本考案の自動車用内装材は、表皮繊維層と、表皮繊維層の裏 面に積層された熱可塑性樹脂の裏打ち材と、前記裏打ち材に熱可塑性樹脂に対し て50乃至1000重量%の圧電セラミックス粒子と0.5乃至20重量%の導 電性フィラが混入されたピエゾ遮音層とを一体化した自動車のパネル上に付設す ることを特徴とする構成であるから、表皮繊維層と熱可塑性樹脂の裏打ち材とい う従来の自動車用内装材の一般的な構成をそのまま利用して製造できるものであ り、しかも上述したように自動車用内装材の構成は、表皮繊維層と、表皮繊維層 の裏面に積層された熱可塑性樹脂の裏打ち材と、前記裏打ち材に熱可塑性樹脂に 対して50乃至1000重量%の圧電セラミックス粒子と0.5乃至20重量% の導電性フィラが混入されたピエゾ遮音層とを一体化した自動車のパネル上に付 設することを特徴とする構成だけであるから、その構成は極めて簡単であり、し かも軽量であり取扱も簡単にでき、量産化が容易にはかることができ、その結果 コストの逓減をはかることができるものである。
【0018】 また、本考案は圧電セラミックスのピエゾ効果を利用して、自動車の振動を電 気的に変換して自動車のパネルから簡単に放出するという従来にない防振・遮音 機構を用いることにより、軽量で優れた遮音効果のある自動車用内装材が得られ るものである。
【0019】 さらに、本考案の自動車用内装材の遮音特性は、特に自動車において問題とな る100乃至750HZ の低周波領域の音の遮音にすぐれた効果を発揮すること ができるものである。
【0020】 しかも、導電性フィラの種類によつて、振動の減衰率のピ−クをシャ−プにし たり、ブロ−ドにしたりすることが可能であり、また混入量を制御することによ り、ピ−ク周波数を上下させることもできるものである。
【0021】 そして、圧電セラミック粒子の混入状態は、分極させてあつても良いし、無分 極状態でもよいものであり、無分極状態でも十分に効果が得られるものであり、 無分極状態で混入する場合は、製造が容易になりコストダウンに寄与するもので ある。
【0022】 なお、本考案の自動車用内装材は、より高速性、快適性を追求している鉄道車 両の内装材としても利用することができその用途分野の拡大をはかることができ るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の自動車用内装材の一実施例をしめす断
面の説明図である。
【図2】同じく本考案の自動車用内装材の一実施例の定
周波振動試験のためのサンプルの正面の説明図(A)と
側面の説明図(B)である。
【図3】同じく片持ち梁定周波振動試験の説明図であ
る。
【図4】その片持ち梁定周波振動試験による減衰率と導
電性フィラ混入量の関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・自動車用内装材 2・・・表皮繊維層 3・・・裏打ち材 4・・・ピエゾ遮音層 41・・・圧電セラミックス粒子 42・・・導電性フィラ 5・・・鋼板 6・・・サンプル 7・・・定周波振動試験機 8・・・自動車のパネル

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表皮繊維層と、表皮繊維層の裏面に積層
    された熱可塑性樹脂の裏打ち材と、前記裏打ち材の熱可
    塑性樹脂に対して50乃至1000重量%の圧電セラミ
    ックス粒子と0.5乃至20重量%の導電性フィラが混
    入されたピエゾ遮音層とを一体化した自動車のパネル上
    に付設することを特徴とする自動車用内装材。
JP1688292U 1992-03-30 1992-03-30 自動車用内装材 Pending JPH0578537U (ja)

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JP1688292U JPH0578537U (ja) 1992-03-30 1992-03-30 自動車用内装材

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007245759A (ja) * 2006-03-13 2007-09-27 Daikyo Nishikawa Kk 車両のドア構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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