JP3170998B2 - 自動車用遮音材料 - Google Patents

自動車用遮音材料

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JP3170998B2 JP07876094A JP7876094A JP3170998B2 JP 3170998 B2 JP3170998 B2 JP 3170998B2 JP 07876094 A JP07876094 A JP 07876094A JP 7876094 A JP7876094 A JP 7876094A JP 3170998 B2 JP3170998 B2 JP 3170998B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、遮音材料に関し、特
に、ダッシュパネルに取り付けられる自動車用インシュ
レータやフロアパネルに取り付けられるフロアーカーペ
ット及びシートバック等に使用される内装遮音材の遮音
性能を向上させ、かつ成形性も良好な遮音材料に関す
る。
【0002】
【従来技術】従来から、遮音材料の中でも、形状、重
量、スペース等の制約条件の厳しい自動車用ダッシュイ
ンシュレータがその中心的な役割を果たしている。図1
に示すように、ダッシュインシュレータ2は、エンジン
ルーム5と車室6とを区画するダッシュパネル1の車室
内面上に位置し、エンジンルーム5から車室6への騒音
の伝達を防止するという役目を有している。
【0003】このダッシュインシュレータ2は、図2に
示すように充填材を混入した塩化ビニルシートやゴムシ
ート等から構成される比較的高密度な遮音材層3と、フ
ェルト、ポリウレタンフォーム及び不織布等に代表され
る多孔質基材から構成される吸音材層4との積層構造体
として一般に使用されている。前記吸音材層4は、エン
ジンルーム5からの騒音を吸音すると共に、ダッシュパ
ネル1と遮音材層3との2重遮音効果と相まって、上記
吸音効果と併せて良好な遮音性能を発揮するように構成
されている。
【0004】最近では、ダッシュパネル1と吸音材層4
との密着性により、遮音性能が大きく変化してくること
が解って来たため、吸音材層4として成形吸音材を用い
ることにより、面形状に正確にフィットさせるタイプの
ダッシュインシュレータが主流となっている。
【0005】例えば、繊維系の吸音材は化学繊維や天然
繊維にバインダー樹脂を添加し、加熱成形してプレスさ
れる。この場合に使用されるバインダーとしては、熱可
塑性樹脂では、例えばポリエチレン樹脂、ポリプロピレ
ン樹脂、ポリエステル樹脂等の熱融着性樹脂などが使用
され、熱硬化性樹脂では主としてフェノール樹脂が使用
されている。
【0006】しかしながら、これらのバインダー樹脂は
繊維系吸音材全量に対し、約30重量%程度の重量を有
するため、繊維の重量が減少することに伴って吸音効果
が低下し、重量の割りに有効的な吸音効果を得ることは
困難であった。この欠点を解決するためにバインンダー
樹脂の代わりに繊維形態のバインダーを用いるタイプの
ものが開発されている。
【0007】しかしながら、上記繊維形態のバインダー
を用いるタイプのものは、一般に平面的に展開されて構
成されているので、面剛性が比較的高いことが多い。こ
のため成形型からダッシュインシュレータを作り出す過
程で、特に絞りのきつい部分に型への追従が十分でない
部位が出るという問題があり、遮音性能を十分に達成す
ることができず、吸音材の重量を増加させなければなら
なかった。
【0008】一方、自動車用フロアインシュレータは、
車内の装飾効果の他、良好な遮音性能が求められてい
る。一般に、フロアインシュレータは、図3に示される
ように、カーペット表皮7、バッキング材8、遮音材層
9、メルシート10及びフロアパネル11の順に積層さ
れた構造をなしている。従来のフロアインシュレータに
は遮音材層としてフェルトや発泡ウレタンが使用されて
いる。
【0009】しかしながら、フェルトを遮音層に用いる
と、型の追従性等の成形性が悪いことに起因してフロア
パネル(メルシート)との間の密着性が悪くなるので、
期待される程の遮音性能が得られない。また、カーペッ
ト表皮とインシュレータとを別個に敷設するため、接着
工程が必要となり、高いコストとなる。更に、ボディパ
ネルのリブの形状やワイヤハーネス等による凹凸を十分
に吸収することができないため、カーペット表皮に凹凸
が発生し、見映えが悪化する。
【0010】遮音材層として発泡ウレタンを使用する場
合には、フロアパネル(メルシート)との密着性は改善
されるものの、カーペット表皮と発泡ウレタンとの接着
工程が必要となり、高いコストとなる。また、発泡成形
型中にカーペット表皮とウレタン発泡原料を同時に投入
して一体成形する方法も開発されているが、樹脂注入工
程や発泡固着工程が必要となるので、工程に時間を要す
ると共に、排気設備を含んだ大規模な設備も必要とな
り、生産性が劣るという欠点があった。
【0011】ウレタン発泡材を原料として用いるため、
作業環境の悪化を防止するため、排気設備が必要とな
る。また、ウレタン発泡体はリサイクルが困難であり、
昨今の環境問題を考慮しても好ましくない。更に、発泡
ウレタンはフェルトに比べて硬いため、遮音性能が劣っ
ている。これらの欠点を解決するため、バッキング材の
重量を増加したり、マスバックを追加して遮音性能を確
保することも可能であるが、軽量化の要求に反すること
になり、自動車用内装吸音材として好ましくない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来のダッシュインシ
ュレータでは、ボディパネルへの密着性不足に起因する
遮音性能の向上を目的として、内部繊維集合体(フェル
ト等)の使用量を増加させる手段を用いていた。しかし
ながら、この手段を自動車用遮音材として使用する場合
には、重量の増加と材料コストが向上するという欠点が
あった。また、成形性の観点からはダッシュインシュレ
ータの形状に起因して、絞りの深い部位とそうでない部
位との差が大きく、使用量の増加に伴って部分的に極端
に密度が上昇する部位が発生するため、遮音性能が低下
するという欠点があった。
【0013】密度の上昇しない部位においても、ダッシ
ュインシュレータ用の材料はそれ自体すでに面剛性が高
いので、ホットプレス成形をした製品は、特に表面が硬
くなるという欠点があった。即ち、図2に示すように、
吸音材層4が硬いとダッシュパネル1からの振動をこの
吸音材層4を介して遮音材層3に伝達しやすくなり、遮
音材層3の振動が騒音となり、車室内の静粛性を阻害す
る。このことは、フロアインシュレータについても同様
であり、材料として硬いフェルトや発泡ウレタンを使用
しても遮音性能が高いとは言えない。
【0014】従って本発明は、このような実情に着目し
てなされたもので、短繊維を用いることで面剛性を落と
し、ボディーパネルへの密着性を向上させ、更にはピア
ス等の加工性及び遮音性能をも向上させた自動車用ダッ
シュインシュレータ、フロアインシュレータ及びシート
バック等が得られる遮音材料を提供することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者らは、
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、遮音材料
として所定の平均繊度を有する短繊維を主成分として構
成された繊維集合体を用いた場合には、面剛性が低下し
型に対する追従性が改善され、更にはボディーパネルへ
の密着性が向上すると共に、ピアス等の加工性及び遮音
性能をも向上させたることができることを見出し、本発
明に到達した。
【0016】本発明の上記の目的は、合成繊維を主成分
とした繊維集合体であり、当該集合体を構成する繊維が
10〜100mmの範囲の繊維長を有し、かつその平均
繊度が0.1〜3dの範囲にある繊維A40〜90重量
%と、平均繊度が6〜15dの範囲にある繊維B5〜3
0重量%と、軟化点が前記繊維A及びBより少なくとも
20℃低い繊維であり、かつその平均繊度が1.5〜6
dの範囲にある繊維C5〜30重量%とで構成されてい
ることを特徴とする遮音材料により達成された。以下、
本発明について更に詳細に説明する。
【0017】まず、成形性の観点から本発明を説明す
る。現行材料であるフェルト等の繊維材料は繊維同志が
平面方向で比較的強く結合している場合が多く、面剛性
が強いため、製品加工時にRのきつい部分で、材料が型
に追従しきれない部分が生ずるという不都合があった。
この不完全な形状では、ボディーパネル等に部品を取付
けた場合に部位によっては空隙が生ずるため、その部分
での遮音性能の損失が遮音材料の性能を妨げるため、本
来の性能を出し切れないという欠点があった。
【0018】このため、本発明では合成繊維、特にポリ
エステル(以下、PETと略す)を主成分とした10〜
100mmの範囲の短繊維のみを用いることで解決を図
った。この範囲の短繊維を用いることで面剛性を従来よ
り約30%程度落とすことができ、これにより型に対す
る追従性を向上させることができる。10mm未満の短
繊維を用いると、繊維体にする時に繊維同志を絡めるこ
とが困難となり繊維集合体を効率よく得ることができな
い。逆に、100mmを超える短繊維を用いると、従来
と面剛性が代わらず成形性が向上しないため、型への追
従性が改善されない。
【0019】また、本発明においては、追従性の向上に
伴って製品に対するピアス加工(穴空け加工)にも優れ
た効果を確認することができた。従来の遮音材料では前
述の面剛性がピアス時の抵抗となっており、打ち抜き時
には専用の台に刃を押しつけ圧力を負荷し、打ち抜かな
ければならなかった。これに対し、本発明では短繊維の
基本単位の部位毎で切断される割合が高くなり、ピアス
時の負荷抵抗が減少し、加工性が向上した。
【0020】次に、遮音性能の観点から本発明を説明す
る。ダッシュインシュレータ及びフロアインシュレータ
の基本性能である遮音性能は、吸音率及び振動伝達率の
測定により推定することができる。従って遮音性能を向
上させるには、この2つの性能を上げることが必要とな
る。第一に遮音性能は吸音率が高いほうが良い。吸音率
は面密度や繊度等の様々な要因に起因しており、面密度
を上げることは吸音率を向上させるのに非常に有効な手
段である。しかしながら、密度を上げると重量が上がり
コストも高くなるので、自動車用遮音材として使用する
には問題となる。また、密度が上がると高周波域での振
動伝達率が高くなり、遮音性能が低下するという欠点も
ある。
【0021】第二に振動伝達率は小さいほど遮音性能が
高い。ここで、振動伝達率はその物体のばね定数に大き
く依存し、遮音性能を向上させるためにはばね定数の低
減が必要である。従って、遮音性能を向上させるために
は高吸音率でかつ低ばね定数が理想であるが、両性能は
一般に相反し、共に向上させることは困難であった。
【0022】また、フロアインシュレータにおいては、
乗員の足等の荷重がかかる部位であるため、高荷重下で
の振動伝達率の低減が必要であり、いわば荷重負荷時に
おける低ばね化が必要である。以上の遮音性能を向上さ
せ、且つ低ばね化を達成するため、本発明の遮音材料の
必要条件が以下のように決定された。
【0023】本発明に係る合成繊維を主成分とした繊維
集合体は、3種類の繊維A、B、Cから構成されてお
り、本発明の目的を達成するためにそれぞれ以下のよう
な機能を有している。
【0024】まず、繊維Aは平均繊度が0.1〜3dの
範囲にある繊維により構成され、繊維集合体中に40〜
90重量%の割合で配合される。このように繊維Aを配
合することにより吸音性能を向上させることができ、こ
れに伴って遮音性能を向上させることができる。また、
繊維一本一本の剛性が低下することに伴って、ばね定数
が低下し、振動伝達率も低下するため効果的に遮音性能
が向上する。従って繊維集合体中に繊維Aを多く配合す
れば遮音性能が高くなると言える。但し、繊維集合体中
に繊維Aを90重量%より多く配合すると、繊維集合体
が堅くなり過ぎてしまい、振動伝達率が上昇し、却って
遮音性能が低下する。
【0025】繊維Aの繊維径は0.1d以上であること
が必要である。繊維径が0.1d未満になると、一般的
に溶融紡糸し難いため、これより細い繊維を作製するこ
とは困難であり、繊維の安定供給が難しく、更にコスト
も高く付き好ましくない。また、他の繊維B、Cと混ざ
りにくくなり均一な繊維集合体を得ることが困難とな
る。逆に、繊維径が3dを超えると、良好な遮音性能を
得ることはできない。繊維Aは上記平均繊度及び配合量
の範囲である限り、特に制限されないが、1〜2dの範
囲の繊維を50〜70重量%配合させることがより好ま
しく、特に2dの繊維を60重量%配合させることが更
に好ましい。
【0026】次に、繊維Bは平均繊度が6〜15dの範
囲にある繊維により構成され、繊維集合体中に5〜30
重量%の割合で配合される。これは繊維集合体中に比較
的太い繊維の配合が多少必要であることを意味する。即
ち、遮音性能を向上させるには細い繊維の配合率を高め
れば良いが、これに伴い繊維集合体自体の形状維持性は
低下する。例えば、繊維集合体を低目付0.4Kg/m
2 で作製したときに繊維自体の剛性が低いため繊維体が
へたってしまい、厚みを確保することができない。従っ
て繊維集合体の厚さを確保し、繊維集合体のフレームを
形成する観点から繊維剛性の高い太い繊維を5重量%以
上用いる必要がある。
【0027】一方、この繊維Bの配合により、形状維持
性は反比例して遮音性能は低下するので、高い割合で配
合することは適当でない。従って遮音性能を保持しつ
つ、形状維持性を得るには、繊維Bの配合を30重量%
以下に抑制する必要がある。繊維Bは上記平均繊度及び
配合量の範囲である限り、特に制限されないが、6〜1
0dの範囲にある繊維を15〜25重量%配合させるこ
とがより好ましく、特に6dの繊維を20重量%配合さ
せることが更に好ましい。また、繊維Bは長さ方向に垂
直な断面の中央部に開口部を有する中空繊維であること
が望ましい。中空にすることにより効果的に繊維の剛性
を上げられるため、少量の配合で形状維持性を向上させ
ると共に、中空になった分、表面積が増加するため吸音
性能も向上させることができる。
【0028】更に、繊維Cは平均繊度が1.5〜6dの
範囲にある繊維で繊維AやBより軟化点が少なくとも2
0℃は低い繊維(以下、バインダー繊維という)であ
り、繊維集合体中に5〜30重量%の割合で配合され
る。これは繊維集合体中に成形性を付与することができ
る繊維の配合が多少必要であることを意味する。遮音材
料は遮音の要求される部位への密着性が性能向上のため
の大きな要因となっており、繊維集合体は複雑な面形状
に追従する形状に成形できることが必要である。前述の
短繊維の使用により追従性は向上するが、その形状を維
持するためにはバインダー繊維の配合が必要である。加
熱成形時には繊維A及びBを型の形状に拘束した状態で
バインダー繊維が軟化し、接着するので、細かな面形状
の維持が可能となる。
【0029】この時のバインダー繊維は平均繊度を1.
5d以上とする必要がある。平均繊度が1.5d未満の
バインダー繊維は一般的でなく、コストが高くなる。更
に加熱成形にバインダー繊維自体にへたりが生じるばか
りでなく、完全に繊維が軟化した状態で形状ができてし
まうため、繊維集合体が硬化してしまい、ばね定数が大
幅に上昇し、遮音性能が低下する。
【0030】一方、バインダー繊維は平均繊度を6d以
下にする必要がある。平均繊度が6dを超える太い繊維
を用いることにより、相対的に繊維の本数が減少するた
め、他繊維との接合点が減少し、形状が維持できなくな
る。また、繊維Cの配合量は5〜30重量%の範囲であ
る。繊維Cの配合量が5重量%未満になると、繊維の割
合が少なくなり過ぎ形状を維持することができない。逆
に、30重量%を超えると加工後の繊維集合体が硬化し
てしまい遮音性能が低下する。
【0031】更に、繊維Cは繊維A及びBに対し、軟化
点が少なくとも20℃異なる。このように軟化点が少な
くとも20℃異なる繊維Cを繊維A及びBに配合するこ
とによって、繊維集合体としての形状を維持させなが
ら、加熱しプレス成形して製品を得ることができる。言
い換えれば、軟化点の差が小さくなると、温度制御が困
難となることに伴って繊維全体が軟化してしまい、繊維
集合体を維持することができなくなり、板状になってし
まう。繊維Cは以上説明した範囲内である限り、特に制
限されないが、平均繊度が2dの繊維を20〜25重量
%の範囲で配合させることがより好ましく、平均繊度が
2dの繊維を20重量%配合させることが最も好まし
い。
【0032】本発明においては、繊維集合体を構成する
合成繊維としては、公知の合成繊維の中から適宜選択し
て使用することができるが、コスト面や溶融紡糸の容易
さの観点から、特にPET繊維が好ましく用いられる。
また、リサイクルの容易さを考慮してナイロン、ポリア
クリロニトリル、ポリアセテート、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、線状ポリエステル、ポリアミド等の熱可塑
性高分子も好適に使用することができる。
【0033】こうした繊維で構成される本発明の遮音材
料の平均面密度は0.2〜3kg/m2 の範囲にあるこ
とが必要である。遮音材料の平均面密度が0.2kg/
2未満になると、本発明の遮音性能が得られず、逆に
3kg/m2 を超えると部品として使用する際に深く絞
った部位が殆ど板状になってしまい、遮音性能が却って
低下する。この平均面密度は上記範囲内である限り部品
の種類に応じて決定される。
【0034】また、本発明の遮音材料の平均厚さは5〜
50mmの範囲であることが必要である。遮音材料の平
均厚さが5mm未満になると遮音性能が得られず、逆に
50mmを超えるとスペースの制約にかかり遮音材料を
建築資材以外であるとレイアウト的に車上にスペースを
確保することが困難になる。実際に遮音材料としての使
用に供するためには、繊維集合体のみでなく、その上面
に遮音性能を向上させるための各種層を付加することが
好ましい。
【0035】本発明の遮音材料は、フロアインシュレー
タとして例えばマスバックやバッキング材等に、ダッシ
ュインシュレータやシートバックとして例えばゴム表皮
や高分子表皮等に用いることができる。これらは、遮音
材料上に繊維集合体の少なくとも2倍の密度を有する層
を少なくとも1層有することが必要である。これはフロ
アパネルやダッシュパネルとの間で2重遮音壁を形成す
る目的で設置されているため高密度である必要があるか
らである。ここでいう密度は面密度ではなく一般的なg
/cm3 の単位を有する密度である。
【0036】このような密度を有する層を形成すること
ができる限り、その材料は特に制限されないが、例えば
樹脂層、ゴム層、高分子層及び無機質層等が好ましく用
いられる。これらの中でもダッシュインシュレータやシ
ートバック用としてゴム表皮層が好ましく用いられ、そ
の面密度は特に制限されないが1.5〜4.0Kg/m
2 の範囲であることが好ましい。
【0037】フロアカーペット用のバッキング材やメル
シートの面密度は、特に制限されないが0.4〜4.5
Kg/m2 の範囲であることが好ましい。このフロアカ
ーペットについては高密度層上に内装材表皮が存在する
が、この表皮材については特に限定されない。
【0038】次に、本発明の遮音材料の製造方法につい
て説明する。本発明の遮音材料は、遮音材層と他の層を
一体に積層した構造体、又は遮音構造体のみをオーブン
で70〜260℃で数分間加熱した後、プレス成形する
ことにより同時一体成形することによって製造される。
これにより表面に一部析出している溶融点の低い繊維が
その積層体全体に接着することができ、しかも同時一体
成形を可能とすることにより、工程の低減が可能とな
る。この積層方法については、特に制限されないが、全
体としてまとまり間がでるような良好な成形を行うた
め、ニードルパンチ工法等を用いて一体成形することが
好ましい。
【0039】ここで、加熱温度が70℃未満となると、
加熱時間を長くしても成形することができず、逆に26
0℃を超えると繊維集合体が溶融してしまい、同時に成
形することができない。また加熱方法は特に制限されな
いが、加熱時間の短縮を図るため、熱風循環式オーブン
にすることが好ましい。
【0040】このような製造方法による本発明の遮音材
料を用いて、ダッシュインシュレータ、フロアカーペッ
ト及びシートバックを成形した結果、短繊維や中空繊維
に起因する成形性の良さと繊維チューイングによる遮音
性能に優れた自動車用遮音材料を得ることができる。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0042】実施例1 PETを主成分とした繊維長約50mm及び繊度2dの
繊維A60重量%と、繊維長約60mm及び繊度6dの
繊維B20重量%と、繊維Aより50℃軟化点の低いP
ETを主成分とした繊維長50mm及び繊度2dの繊維
C20重量%を混合し、面密度1.0kg/m2 、厚さ
30mm、300×300mmの遮音材料(1)を作成
した。
【0043】実施例2 繊維長約50mm及び繊度0.5dの繊維A60重量%
を用いた他は、実施例1と全く同様にして遮音材料
(2)を作成した。
【0044】実施例3 繊維長約60mm及び繊度13dの繊維B20重量%を
用いた他は、実施例1と全く同様にして遮音材料(3)
を作成した。
【0045】実施例4 繊維長約50mm及び繊度6dの繊維C20重量%を用
いた他は、実施例1と全く同様にして遮音材料(4)を
作成した。
【0046】実施例5 PETを主成分とした繊維長約50mm及び繊度2dの
繊維A90重量%と、繊維長約60mm及び繊度6dの
繊維B5重量%と、繊維Aより50℃軟化点の低いPE
Tを主成分としたた繊維長50mm及び繊度2dの繊維
C5重量%を混合し、面密度1.0kg/m2 、厚さ3
0mm、300×300mmの遮音材料(5)を作成し
た。
【0047】実施例6 PETを主成分とした繊維長約50mm及び繊度2dの
繊維A40重量%と、繊維長約60mm及び繊度6dの
繊維B30重量%と、繊維Aより50℃軟化点の低いP
ETを主成分とした繊維長50mm及び繊度2dの繊維
C30重量%を混合し、面密度1.0kg/mm2 、厚
さ30mm、300×300mmの遮音材料(6)を作
成した。
【0048】実施例7 中空繊維である繊維長約60mm及び繊度6dの繊維B
20重量%を用いた他は、実施例1と全く同様にして遮
音材料(7)を作成した。
【0049】実施例8 繊維集合体の面密度0.5kg/m2 及び厚さ5mmと
した他は、実施例1と全く同様にして遮音材料(8)を
作成した。
【0050】実施例9 繊維集合体の面密度3kg/m2 及び厚さ50mmとし
た他は、実施例1と全く同様にして遮音材料(9)を作
成した。
【0051】実施例10 実施例1で作成した遮音材料の上部に面密度3kg/m
2 及び厚さ2mmのゴム系材料を積層して、遮音材料
(10)を作成した。
【0052】実施例11 実施例1で作成した遮音材料の上部に面密度2kg/m
2 及び厚さ3mmの高分子材料を積層し、更にその上に
面密度3kg/m2 及び厚さ3.5mmのポリエチレン
を主成分とした高分子材料を積層して、遮音材料(1
1)を作成した。
【0053】比較例1 繊維長約50mm及び繊度0.05dの繊維A60重量
%とした他は、実施例1と全く同様にして遮音材料(1
2)を作成した。
【0054】比較例2 繊維長約50mm及び繊度4dの繊維A60重量%とし
た他は、実施例1と全く同様にして遮音材料(13)を
作成した。
【0055】比較例3 PETを主成分とした繊維長約50mm及び繊度2dの
繊維A5重量%と、繊維長約60mm及び繊度6dの繊
維B6重量%と、繊維Aより50℃軟化点の低いPET
を主成分とした繊維長50mm及び繊度2dの繊維C3
0重量%を混合し、面密度1.0kg/m2 、厚さ30
mm、300×300mmの遮音材料(14)を作成し
た。
【0056】比較例4 PETを主成分とした繊維長約50mm及び繊度2dの
繊維A5重量%と、繊維長約60mm及び繊度6dの繊
維B30重量%と、繊維Aより50℃軟化点の低いPE
Tを主成分とした繊維長50mm及び繊度2dの繊維C
65重量%を混合し、面密度1.0kg/m2 、厚さ3
0mm、300×300mmの遮音材料(15)作成し
た。
【0057】比較例5 PETを主成分とした繊維長約50mm及び繊度2dの
繊維A95重量%と、繊維Aより50℃軟化点の低いP
ETを主成分とした繊維長50mm及び繊度2dの繊維
C5重量%を混合し、繊維Bを配合せずに面密度1.0
kg/m2 、厚さ30mm、300×300mmの遮音
材料(16)を作成した。
【0058】比較例6 PETを主成分とした繊維長約50mm及び繊度2dの
繊維A95重量%と、繊維長約60mm及び繊度6dの
繊維B5混合し、繊維Cを配合せずに面密度1.0kg
/mm2 、厚さ30mm、300×300mmの遮音材
料(17)を作成した。
【0059】比較例7 繊維集合体の面密度0.1kg/m2 及び厚さ15mm
とした他は、実施例1と全く同様にして遮音材料(1
8)を作成した。
【0060】比較例8 繊維集合体の面密度3.5kg/m2 及び厚さ20mm
とした他は、実施例1と全く同様にして遮音材料(1
9)を作成した。
【0061】比較例9 繊維集合体の厚さを2mmとし、その上部に面密度2k
g/m2 及び厚さ3mmの高分子材料を積層して、遮音
材料(20)を作成した。
【0062】比較例10 繊維集合体の厚さを60mmとし、その上部に面密度2
kg/m2 及び厚さ3mmの高分子材料を積層して、遮
音材料を作成したが厚さが大きいため、実際に自動車内
に適用を試みたがスペース的に他の部品と干渉するため
用いることができなかった。
【0063】比較例11 実施例1で作成した遮音材料の上部に面密度1kg/m
2 及び厚さ2mmのゴム系材料を積層して、遮音材料
(21)を作成した。
【0064】比較例12 繊維C及び繊維Aより15℃軟化点の低い繊維で構成さ
せた他は、実施例1と全く同様にして遮音材料を作成し
たが、加熱成形を使用としたときに繊維全体が軟化して
しまい繊維体を維持できなかった。
【0065】比較例13 繊維Aを繊維長約5mmとした他は、実施例1と全く同
様にして遮音材料(22)を作成した。
【0066】比較例14 繊維Aを繊維長約110mmとした他は、実施例1と全
く同様にして遮音材料(23)を作成した。
【0067】参考例1 実施例10の遮音材料を加熱成形加工をし、ピアス加工
を施し自動車用ダッシュインシュレータを作成した。
【0068】参考例2 実施例11の遮音材料を加熱しプレス成形加工をし、ピ
アス加工を施し自動車用フロアーインシュレータを作成
した。
【0069】参考例3 実施例1の遮音材料を加熱しプレス成形加工をし、ピア
ス加工を施し自動車用シートバックを作成した。
【0070】参考例4 実施例1の遮音材料をプレス加工をし、ピアス加工を施
し自動車用エンジンルーム内吸音材を作成した。
【0071】参考例5 実施例1の遮音材料の全面に表皮を貼付したものを加熱
し、プレス加工をしてピアス加工を施し自動車用タイヤ
ハウス内吸音材を作成した。
【0072】参考例6 実施例1の遮音材料の全面に表皮材を貼付したものを加
熱し、プレス加工をしてピアス加工を施し自動車用車外
騒音用吸音材を作成した。
【0073】従来例1 開繊された天然繊維及び合成繊維より構成された300
×300mm、厚さ30mm、面密度1.0kg/m2
の成形フェルトを遮音材料として用いた。
【0074】従来例2 開繊された天然繊維及び合成繊維より構成された300
×300mm、厚さ30mm、面密度1.2kg/m2
の成形フェルトを遮音材料として用いた。
【0075】従来例3 開繊された天然繊維及び合成繊維より構成された300
×300mm、厚さ30mm、面密度2.1kg/m2
の成形フェルトを遮音材料として用いた。
【0076】試験例 上記実施例、比較例、及び従来例において得られた遮音
構造体について、以下の実験を実施した。
【0077】試験例1 上記の各実施例、比較例、及び従来例の方法によって得
たサンプルについて、JISA1405の管内法による
建築材料の垂直入射吸音率測定法に基づいて測定を行っ
た。サンプルサイズは100φ及び測定領域は100〜
1.6kHzである。
【0078】試験例2 上記の各実施例、比較例、及び従来例の方法によって得
たサンプルについて、JISA1416の残響室−残響
室による透過損失の測定方法に準拠して測定を行った。
これについて200〜10kHzの範囲で従来例2に対
する平均遮音レベル差(dB)を算出した。これらの試
験結果を表1に示す
【0079】
【表1】
【0080】表1の結果から、実施例で作成された各種
遮音材は、従来例に比べ優れた吸音性能、遮音性能、成
形性能を有することが確認された。また本発明の規定範
囲より外れる仕様で作成した比較例は、性能的に満足で
きず、更には遮音材を成形できないことが確認された。
【0081】
【発明の効果】本発明の遮音材料は、規定の繊維配合を
有する繊維集合体より構成されており、優れた遮音性能
と共に優れた成形生を合わせ持つことに特徴があり、従
来品のフェルトに比べ高い性能を保持している。従っ
て、本発明の遮音材料によれば、高性能の故の軽量化
や、加工コストの低減による経済性アップの効果を有
し、優れた自動車用遮音材料を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンルームと車室との間に遮音材料を取り
付けたエンジンルームと車室の部分断面図である。
【図2】エンジンルームと車室との間に取り付けた遮音
材料の断面図である。
【図3】遮音材料の積層構造を示す拡大断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G10K 11/16 - 11/175 B60R 13/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維を主成分とした繊維集合体であ
    り、当該集合体を構成する繊維が10〜100mmの範
    囲の繊維長を有し、かつその平均繊度が0.1〜3dの
    範囲にある繊維A40〜90重量%と、平均繊度が6〜
    15dの範囲にある繊維B5〜30重量%と、軟化点が
    前記繊維A及びBより少なくとも20℃低い繊維であ
    り、かつその平均繊度が1.5〜6dの範囲にある繊維
    C5〜30重量%とで構成されていることを特徴とする
    遮音材料。
  2. 【請求項2】 繊維Bが長さ方向に垂直な断面の中央部
    に開口部を有する中空繊維であることを特徴とする請求
    項1記載の遮音材料。
  3. 【請求項3】 平均面密度0.2〜3Kg/m2 及び厚
    さ5〜50mmの 遮音材料上に、繊維集合体の少なく
    とも2倍の密度の層を少なくとも1層有することを特徴
    とする請求項1又は2記載の遮音材料。
  4. 【請求項4】 遮音材料が自動車用ダッシュインシュレ
    ータとして用いられることを特徴とする請求項1、2又
    は3記載の遮音材料。
  5. 【請求項5】 遮音材料の上部に表皮材を積層したもの
    を自動車用フロアカーペットとして用いることを特徴と
    する請求項1、2又は3に記載の遮音材料。
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