JPH0578344U - 多ストランド連続鋳造装置 - Google Patents

多ストランド連続鋳造装置

Info

Publication number
JPH0578344U
JPH0578344U JP2900592U JP2900592U JPH0578344U JP H0578344 U JPH0578344 U JP H0578344U JP 2900592 U JP2900592 U JP 2900592U JP 2900592 U JP2900592 U JP 2900592U JP H0578344 U JPH0578344 U JP H0578344U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
strand
hole
holes
hole row
row
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2900592U
Other languages
English (en)
Inventor
昭郎 本庄
Original Assignee
合同製鐵株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 合同製鐵株式会社 filed Critical 合同製鐵株式会社
Priority to JP2900592U priority Critical patent/JPH0578344U/ja
Publication of JPH0578344U publication Critical patent/JPH0578344U/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コスト低減と鋼質の向上を図って、単一のタ
ンディッシュにより多くの鋳片を連続的に鋳造できるよ
うにすること。 【構成】 複数のストランド孔7a〜7dが並べられて
1つの列をなすストランド孔列8aを形成させ、同数ま
たは異数のストランド孔7e〜7hを有する他のストラ
ンド孔列8bを、ストランド孔列8aに平行して対面す
るように配置することによって孔列群9を構成させ、そ
の孔列群9が合計5つ以上のストランド孔7を備えて1
つのタンディッシュ6に形成される。一方、取鍋2には
単一のスライディングノズル4が設けられると共に、そ
のスライディングノズル4はストランド孔7a〜7hの
直上を避けた孔列群9のほぼ中央に対応する位置に配置
される。取鍋2の底部2aには、孔列群9の直上のエリ
ア12から離れた位置に不活性ガスなどを吹き込むため
の単一のポーラスプラグ13が備えられる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は多ストランド連続鋳造装置に係り、詳しくは、取鍋からタンディッシ ュに注湯された溶鋼をモールドで鋳造し連続して鋳片を製造する場合、単一のタ ンディッシュでもって5本以上の多ストランドで鋳片を連続的に生産することが できるようにした装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
製鋼炉で溶製された溶鋼を取鍋の底部に設けたスライディングノズルを介して タンディッシュに注湯し、タンディッシュの底部に形成した複数のストランド孔 から流下する溶鋼を、各ストランド孔に対応してタンディッシュの下方に設置し たモールドにより連続的に鋳造する場合、通常は1つのタンディッシュが使用さ れる。 このような多ストランドを備える連続鋳造設備における生産能力を上げるため に、1つのタンディッシュあたり通常4つのストランド孔を設け、これによって 同時に4本の鋳片を製造できるようにしている。なお、タンディッシュは保守点 検作業のために台車などで移動されること、高温の溶鋼が注湯されて重量が嵩む こと、歪によるタンディッシュ本体の変形が生じやすいことなどから、せいぜい 5m長さ程度のものとされる。 しかし、最近では例えば5本以上の鋳片を1つの連続鋳造設備で生産すること が要求されることも多く、その場合には、上記した理由でタンディッシュを大き くすることは操業上の安定性を欠くので、2つのタンディッシュを採用し、それ らを取鍋に対して左右対称に配置させている。一方、取鍋には、それぞれのタン ディッシュに注湯することができるように、離れた位置に2つのスライディング ノズルを備えるようにしている。
【0003】 例えば、図9の例は8本のストランドで鋳片をそれぞれ生産するためのもので あるが、このような連続鋳造設備では、2つのタンディッシュ6M,6Nが相互 の干渉を避けるために略L字状の平面形とされ、その短い部分の直上に取鍋2の 底部2aに設けた2つのスライディングノズル4A,4Bがそれぞれ臨むように している。 そして、各4つのストランド孔37a〜37d,38a〜38dをタンディッ シュの長手方向で一直線に並ぶように配置し、図10に示すように、各ストラン ド孔37,38から溶鋼5が供給される8つのモールド41a〜41d,42a 〜42dは、連鋳建屋の上階フロアー3に一直線状に設置される。 なお、取鍋2に収容された溶鋼5に不活性ガスを注入し、溶鋼を攪拌するポー ラスプラグ13が底部2aに設けられるが、作業性,溶鋼の攪拌効率,耐火物へ の影響などを考慮して、ポーラスプラグ13は2つのタンディッシュ6M,6N から離れた位置(図9参照)に選定される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、タンディッシュ6M,6Nに形成されたストランド孔37a〜37 d,38a〜38dの間隔は、それらの下方に設置されるモールド41a〜41 d,42a〜42dを配置するに十分なだけ確保される必要があることから、例 えば1.2m程度とされるのが通常である。 それゆえ、取鍋2のスライディングノズル4A,4Bを介してタンディッシュ 6M,6Nに注湯された溶鋼5が淀むことなく、その注湯位置から約4m離れた ストランド孔37d,38dまで辿りつかせる必要がある。しかしながら、溶鋼 5が最も遠いストランド孔まで流動する間に温度低下の生じるのは避けられず、 それゆえ、溶鋼5の降温を防止して鋳造の円滑化を図るために、タンディッシュ 6M,6Nの端部近傍に発熱剤を投入しなければならい欠点がある。 また、前述したように取鍋には2つのスライディングノズルが設けられること から、それを設置するに要するイニシャルコストの増大や、保守点検作業が二倍 要求されることになってランニングコストの増加も余儀なくされる。一方、2つ のスライディングノズルが設けられることや、2つのタンディッシュが直下に配 置されることにより、ポーラスプラグの設置箇所の選定に制約が生じ、配管の接 続作業ならびにメンテナンス作業さらには取鍋の移動作業に多大の手間ひまを要 する問題がある。 本考案は上述の問題に鑑みなされたもので、その目的は、重量の嵩むタンディ ッシュを一つにして取鍋に設けられるスライディングノズルも単一なものとする ことができること、それによってポーラスプラグの設置位置の選定の自由度を高 くして操業の安定と保守点検作業の簡便化を図ること、タンディッシュの全体的 な大きさを倍加させることなく5本以上好ましくは8本,9本といったように多 数のストランドで一度に鋳造することができること、タンディッシュ内での溶鋼 の流動距離を短くして溶鋼の降温を可及的に少なくし、保温剤の投入に要するコ ストの低減が図られること、さらには、一度に多くの溶鋼を鋳造する場合には、 引き出された鋳片を切断する装置の相互の干渉を避けた配置を可能にすることな どを実現する多ストランド連続鋳造装置を提供することである。 なお、本考案は、連続鋳造設備において、モールドから引き出された鋳片をコ ンパクトな装置で冷却などすることができるソリッドダミーバー方式が開発され ていること、ブレークアウト時に溶鋼を自動的にモールド外へ導き出すラウンダ ー自動駆動方式の開発がなされていることによって実現されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、製鋼炉で溶製された溶鋼を取鍋の底部に設けられたスライディング ノズルを介してタンディッシュに注湯し、該タンディッシュの底部に形成した複 数のストランド孔から流下する溶鋼を、各ストランド孔に対応してタンディッシ ュの下方に設置したモールドによって連続的に鋳造する連続鋳造装置に適用され る。 その特徴とするところは、図1を参照して、複数のストランド孔7a〜7dが 並べられて1つの列をなすストランド孔列8aを形成させ、同数または異数のス トランド孔7e〜7hを有する他のストランド孔列8bを、ストランド孔列8a に平行して対面するように配置することによって孔列群9を構成させ、その孔列 群9が合計5つ以上のストランド孔7,7を備えて、1つのタンディッシュ6に 形成される。一方、取鍋2には単一のスライディングノズル4が設けられると共 に、そのスライディングノズル4はストランド孔7a〜7hの直上を避けた孔列 群9のほぼ中央に対応する位置に配置される。 一方、取鍋2の底部2aには、タンディッシュ6に形成した孔列群9のエリア 12の直上から離れた位置で、取鍋2内の溶鋼5に向けて不活性ガスを吹き込む 単一のポーラスプラグ13を備えるようにしておくとよい。 なお、孔列群9は2つのストランド孔列8a,8bからなり、各ストランド孔 列は4つのストランド孔7a〜7d,7e〜7hを有し、全部で8つのストラン ド孔7a〜7hを格子状に配置しておくことができる。 また、図2に示すように、1つのストランド孔列8aからモールド10,10 を経て下降する各鋳片11のための複数の切断装置18a〜18dは、モールド 10が設置されている上階フロアー3より下方の下階フロアー16に設置され、 他のストランド孔列8bからモールド10,10を経て下降する各鋳片11のた めの複数の切断装置18e〜18hを、上階フロアー3と下階フロアー16との 間に確保した中階フロアー17に設置しておくとよい。 また、図5および図6に示すように、孔列群9は、第一ストランド孔列8a, 第二ストランド孔列8bおよび第三ストランド孔列8cの3つのストランド孔列 からなり、第一ストランド孔列8aおよび第二ストランド孔列8b、もしくは、 第二ストランド孔列8bおよび第三ストランド孔列8cの2つのストランド孔列 からモールド10,10を経て下降する鋳片11,11が1つのフロアー17に 降ろされる場合、一方のストランド孔列8cのストランド孔22f〜22hと他 方のストランド孔列8bのストランド孔22d,22eとが、ストランド孔の並 ぶ方向にずれて配置される。そして、その一方のストランド孔列8cからの各鋳 片11f〜11hのための切断装置18f〜18hと、他方のストランド孔列8 bからの各鋳片11d,11eのための切断装置18d,18eとは、鋳片11 の移動方向においてずれた位置に設置される。 さらに、孔列群9が3つのストランド孔列8a〜8cからなり、そのうちの第 二ストランド孔列8bは2つのストランド孔22d,22eを有し、その2つの ストランド孔22d,22eは第一ストランド孔列8aもしくは第三ストランド 孔列8cを構成する複数のストランド孔22a〜22c,22f〜22hの間隔 より広い間隔とされる。
【0006】
【作用】
製鋼炉で溶製された溶鋼5を受け取った取鍋2は、上階フロアー3に設置した タンディッシュ6の直上に移動して停止される。このとき、取鍋2の底部2aに 設けたスライディングノズル4は、ストランド孔7a〜7hの直上を避け孔列群 9のほぼ中央に対応する位置に臨まされる。そこで、取鍋2の底部2aに設けら れて孔列群9の直上のエリア12から離れたところに位置するポーラスプラグ1 3に配管が接続される。ポーラスプラグ13からは、不活性ガスが吹き込まれ、 取鍋2内の溶鋼5が攪拌され、溶鋼5の均質化が図られる。 スライディングノズル4が開口されると、溶鋼5がタンディッシュ6に注湯さ れ、タンディッシュ6が溶鋼5で満たされる。スライディングノズル4の直下に はストランド孔7はなく、最も新鮮な溶鋼5の大部分が直ちに流出してしまうこ とはない。溶鋼5はタンディッシュ6内を流動していずれのストランド孔7,7 へも到達することができる。 スライディングノズル4の直下から最も遠く離れたストランド孔7aなどまで の距離は従来の場合に比べて著しく短く、タンディッシュ6内で淀みや偏析が生 じることはない。そして、ストランド孔7aなどに分配されモールド10aなど に供給される溶鋼5の降温は可及的に抑えられ、保温剤などを投入しなくてもほ ぼ所定の温度で最も遠いストランド孔7a,7aへも供給することができる。い ずれのストランド孔7からもモールド10を介して成形される鋳片は等質なもの となり、一定の高い品質を有する鋳片が生産される。 なお、孔列群9が2つのストランド孔列8a,8bからなり、各ストランド孔 列は4つのストランド孔7a〜7d,7e〜7hを有し、全部で8つのストラン ド孔が格子状に配置されていると、8本もの鋳片11,11を同時に連続して鋳 造することができる。
【0007】 このように2つのストランド孔列8a,8bが設けられている場合、1つのス トランド孔列8aからモールド10,10を経て下降する各鋳片11,11のた めの複数の切断装置18a〜18dを、モールド10が設置されている上階フロ アー3より下方の下階フロアー16に設置し、他のストランド孔列8bからモー ルド10を経て下降する各鋳片11のための複数の切断装置18e〜18hを中 階フロアー17などの他の階に設置する。これによって2つのストランド孔列8 a,8bを介して成形された鋳片11,11の切断装置18a〜18hの相互の 干渉が避けられる。 このように2つのストランド孔列8a,8bもしくは3つのストランド孔列か らなる孔列群9がタンディッシュに形成されている場合には、図5および図6に 示すように、第一ストランド孔列8a,第二ストランド孔列8b,第三ストラン ド孔列8cの3つのストランド孔列のうち、第二ストランド孔列8bおよび第三 ストランド孔列8cの2つのストランド孔列を形成するストランド孔22d〜2 2hからモールド10,10を介して引き出される鋳片11d〜11hが同一の フロアー17に導びかれる。 第二ストランド孔列8bからモールド10を経て下降する鋳片11d,11e をシャーリングする切断装置18d,18eは、第三ストランド孔列8cからモ ールド10を経て下降する鋳片11f〜11hをシャーリングする切断装置18 f〜18hとはずらせて配置されており、同じフロアーであっても多数の鋳片1 1,11が切断などの処理をされる。
【0008】
【考案の効果】
本考案によれば、複数のストランド孔が並べられて1つの列をなすストランド 孔列が他のストランド孔列と平行して対面するように配置されることによって孔 列群を構成させるようにしたので、1つのタンディッシュの底部に5つ以上のス トランド孔を備えさせることができ、1つのタンディッシュでもって多くの鋳片 を一度に連続鋳造することができる。しかも、取鍋に設けられるスライディング ノズルはストランド孔の直上を避けた孔列群のほぼ中央に対応する位置に配置し ておくことができ、取鍋からタンディッシュに流下する溶鋼の全てがストランド 孔に迅速かつほぼ均等に分配され、溶鋼の温度低下を防止する保温剤の投入など をすることなく、均質かつ品質の高い鋳片を生産することができる。 加えて、タンディッシュが一つであることからスライディングノズルの数も一 つとなり、これに関連してスライディングノズルの耐火物関係の費用が削減され ること、そして、スライディングノズルのセッティング作業などの軽減や作業工 数の低減が図られること、それらに要する人件費の抑制が実現されることなど、 実操業上種々の利益をもたらすことができる。 取鍋の底部に設けられるポーラスプラグを孔列群の直上のエリアから離れた位 置に設ければ、1つの取鍋から2つのタンディッシュに注湯する場合に比べて、 その設置位置の選択に制約が少なくなり、付帯設備や装置のレイアウトの自由度 を高くすることができる。 孔列群は2つのストランド孔列からなり、各ストランド孔列は4つのストラン ド孔を有し、全部で8つのストランド孔を格子状に配置するようにしておくと、 1つのタンディッシュに8つのストランド孔をコンパクトに配置でき、かつ、ス ライディングノズルからの溶鋼を全部のストランド孔にほぼ均等に分配しながら 8つのストランドで8本の鋳片を一度に連続鋳造することができる。
【0009】 1つのストランド孔列からの各鋳片のための複数の切断装置を、下階フロアー に設置し、他のストランド孔列からの各鋳片のための複数の切断装置を、下階フ ロアーより高い中階フロアーに設置するようにすれば、多くの鋳片を一度に鋳造 する場合の鋳片相互の干渉を避けることができる。そして、各鋳片のための切断 装置などの配置も容易となる。 3つのストランド孔列のうち中央に配置される第二ストランド孔列を含む2つ のストランド孔列からモールドを経て下降する鋳片を1つのフロアーに降ろす場 合、一方のストランド孔列のストランド孔と他方のストランド孔列のストランド 孔とをストランド孔の並ぶ方向にずらせておき、一方のストランド孔列からの各 鋳片のための切断装置と他方のストランド孔列からの各鋳片のための切断装置と を、鋳片の移動方向においてずらせた位置に設置すれば、3つのストランド孔列 からの多数の鋳片を干渉することなく鋳造することができる。 3つのストランド孔列から構成される孔列群の第二ストランド孔列に2つのス トランド孔を備えさせ、その2つのストランド孔を他のストランド孔列を構成す る複数のストランド孔の間隔より広い間隔としておくと、孔列群のほぼ中央に対 応する位置にスライディングノズルが配置しやすくなり、また、いずれのストラ ンド孔へも可及的に均等化された溶鋼を迅速に分配することができる。
【0010】
【実施例】
以下に、本考案をその実施例を示した図面を参照しながら詳細に説明する。図 1は多ストランド連続鋳造装置1の平面概略図を示し、図2は図1のA−A線矢 視側面図を示す。 この装置は、電気炉や転炉などの製鋼炉で溶製された溶鋼を取鍋2の底部2a に設けたスライディングノズル4を介してタンディッシュ6に注湯し、そのタン ディッシュ6の底部6aに形成された複数のストランド孔7,7から流下する溶 鋼5を、各ストランド孔7に対応してタンディッシュ6の下方に設置したモール ド10,10により、連続的に鋳造する設備である。 上記の取鍋2は、上階フロアーとしての三階フロアー3の上方空間を、図示し ないクレーンや台車などにより、矢印Mもしくは矢印N方向へ移動することがで きるようになっており、通常平面的には円形で、その直径は例えば4m程度のも のである。この取鍋2の内壁には耐火物2bが張り付けられ、上記したスライデ ィングノズル4が底部2aで開閉自在となっている。
【0011】 そのスライディングノズル4を介して注湯されるタンディッシュ6も、図示し ない移動機構などにより、取鍋2の下方空間で移動可能となっている。その形状 は一般的に長方形であり、その長手方向の寸法は例えば4mないし5mである。 その内壁にも耐火物6bが張り付けられ、ラウンダー自動駆動方式の複数個のス トランド孔7,7が底部6aに開口されている。 タンディッシュ6は三階フロアー3の少し上方に位置し、その直下のフロアー を貫通するようにしてモールド10,10が配置されている。そのモールド10 に溶鋼5を供給するタンディッシュ6のストランド孔7,7は8つ設けられ、そ のうちの4つのストランド孔7a〜7dが並べられて1つの列をなす第一ストラ ンド孔列8aを形成し、他の4つのストランド孔7e〜7hが並べられて他の列 をなす第二ストランド孔列8bを形成するようにしている。 その第一ストランド孔列8aは第二ストランド孔列8bに平行して対面するよ うに配置され、これらの孔列で1つのタンディッシュ6に孔列群9が形成されて いる。この例では、孔列が対面するだけでなくストランド孔7,7も対面してお り、8つのストランド孔7a〜7hが格子状に配置された恰好となっている。 上記の個々のストランド孔列8a,8bのストランド孔7,7の間隔は1mな いし1.2m程度とされるが、第一ストランド孔列8aと第二ストランド孔列8 bとは例えば1.6mといった程度に離されている。各ストランド孔列における ストランド孔7,7の間隔を例えば1.2mとしているのは、ストランド孔7の 直下に配置されるモールド10a〜10hやピンチロール装置15a〜15hな どを、隣りあって設置することができるスペースを確保するためである。
【0012】 取鍋2には、単一のスライディングノズル4が取鍋中心点から偏心した位置に 設けられているが、取鍋2をタンディッシュ6の上方に配するとき、そのスライ ディングノズル4が孔列群9のほぼ中央に対応する位置とされ、結局は、スライ ディングノズル4が8つのストランド孔7a〜7hのいずれの直上にも位置しな いように配慮されている。 このように、スライディングノズル4がストランド孔7の直上を避けているの は、タンディッシュ6に注湯されたばかりの溶鋼5が特定のストランド孔から流 出しやすくなるのを避けて、いずれのストランド孔7a〜7hからも、ほぼ同等 な新鮮さで溶鋼をモールド10,10に供給することができるようにするためで ある。 上記したごとく、ストランド孔7,7の相互の間隔は長くても1.6m程度で あり、スライディングノズル4から注湯された溶鋼5が、最も離れた位置にある ストランド孔7a,7d,7e,7hに到達するまでの距離は、せいぜい2m程 度である。スライディングノズル4からは、一分間あたり鋳込量の5倍ないし1 0倍の容量の溶鋼5がタンディッシュ6に注湯されるが、溶鋼の拡散距離が2m 程度であると、従来技術のところで述べたような4m近くも離れている場合より も降温する度合いが少なくなり、保温剤を投入するといったこともなく、ほぼ均 一な温度の溶鋼をいずれのストランド孔7へも供給することができる。
【0013】 一方、取鍋2の底部2aには、タンディッシュ6に形成した孔列群9のエリア 12の直上から離れた位置で、取鍋2内の溶鋼5に向けて不活性ガスを吹き込む ための単一のポーラスプラグ13が備えられる。なお、このポーラスプラグ13 は是非なければならないというものではないが、それが設けられている場合には アルゴンガスなどを供給する配管13aが接続される。アルゴンガスは溶鋼5を 攪拌させ、取鍋2内の溶鋼5の停滞や淀みによる偏析の発生を防止させるように 機能し、また、上方より投入される副原料などの混合にも寄与して、鋼質の微調 整を実現する。 上記したポーラスプラグ13は、取鍋2に一つ設けられれば十分なものである が、取鍋2の下方に位置するタンディッシュ6も一つしか採用されていないこと から、ポーラスプラグ13の設置位置はタンディッシュ6の直上を避けて、いず れの箇所にでも設けることができる。そういう意味では、従来技術のところで述 べたようにタンディッシュが二つ配置されておらず、取鍋2内の溶鋼5を最も効 果的に攪拌する位置もしくはアルゴンガスなどを供給する配管13aを、取鍋2 に取り付けたり保守作業のしやすい位置に選択して配置することができる。
【0014】 上記したようにタンディッシュ6には第一ストランド孔列8aと第二ストラン ド孔列8bとの2つの孔列が設けられているが、通常、それぞれのストランド孔 7,7から各モールド10を経て成形される鋳片11は、図2に示すように同じ 方向に曲げられ、水平になった後も同じ方向へ引き出される。これは、連続鋳造 設備の建屋の構造にも起因するが、設備面積の過大化するのを回避するためでも ある。 このようなことから、例えばストランド孔7aからモールド10aを介して成 形される鋳片11aと、ストランド孔7eからモールド10eを介して成形され る鋳片11eとを同じフロアーに引き出すと、以後の切断作業などが不可能とな る場合がある。 そこで、本例においては、第一ストランド孔列8aからモールド10a〜10 dを経て下降する鋳片11a〜11dを所定の長さの鋳片19a〜19dに切断 する複数の切断装置18a〜18dが、モールド10の設置された三階フロアー 3より下方の一階フロアー16に設置される。一方、第二ストランド孔列8bか らモールド10e〜10hを経て下降する各鋳片11e〜11hを、所定の長さ の鋳片19e〜19hにシャーリングする切断装置18e〜18hが、上階フロ アー3と下階フロアー16との間に確保された二階フロアー17に設置されてい る。 なお、鋳片11a〜11dを所望する曲率半径で曲げながら冷却する装置(図 示せず)が主として一階フロアー16の空間に、鋳片11e〜11hのための冷 却装置が二階フロアー17の空間に設置され、それぞれの鋳片11,11を引き 抜くための矯正引抜ロールとしてのピンチロール装置15,15がそれぞれのフ ロアー上に配置される。 ちなみに、一階フロアー16を通過する鋳片11a〜11dの切断装置18a 〜18dまでの距離は、二階フロアー17を通過する鋳片11e〜11hの切断 装置18e〜18hまでのそれにほぼ等しくされ、いずれの切断装置18,18 も鋳片11をシャーリングするに相応しい固化状態の位置に設置される。
【0015】 このように構成された多ストランド連続鋳造装置1は、次のようにして、取鍋 2に貯留された溶鋼5を連続した鋳片11に鋳造すると共に、所望する製品長さ の鋳片19を切断することができる。 まず、スライディングノズル4を閉止した状態で、電気炉や転炉などの製鋼炉 で溶製された溶鋼5を受け取った取鍋2が、クレーンなどで三階フロアー3に設 置したタンディッシュ6の直上へ移動される。このとき、取鍋2の底部2aに設 けられたスライディングノズル4が、いずれのストランド孔7の直上をも避けた 孔列群9のほぼ中央に対応する位置となるように、取鍋2の停止位置が調整され る。 そこで、孔列群9のエリア12の直上から離れた位置の取鍋2の底部2aに設 けたポーラスプラグ13に配管13aを接続し、アルゴンガスや窒素ガスなどが 溶鋼5に吹き込まれ、溶鋼5は均質に攪拌されまた精錬される。この状態でスラ イディングノズル4が開口され、タンディッシュ6に注湯される。注湯位置から 最も離れた例えばストランド孔7aまでの距離は従来の場合の約半分であり、溶 鋼は淀みを生じることなくまた所望外の降温をきたすことなく、迅速かつ均等に 全てのストランド孔7a〜7hに向けて分配される。 各ストランド孔7からはそれに対応するモールド10へ溶鋼5が注入され、そ の溶鋼5が第一ストランド孔列8aから4本、第二ストランド孔列8bからも4 本となって連続して鋳造される。各鋳片11はソリッドダミーバー方式でもって 四分の一円を描いて降下する間に冷却され、従前この位置に設置される曲げロー ル装置などを使用することなく水平になるまで曲げられ、その後はピンチロール 装置15で引き抜かれるようにして移行する。各階のフロアー16,17では切 断装置18によりシャーリングされ、所定長さの鋳片19,19が一度に8本も 製造される。 なお、ソリッドダミーバー方式では曲げロール装置を採用するよりも専有スペ ースが少なくなることから、モールドの下方に幾本もの鋳片が存在しても、装置 類の相互の干渉は回避される。また、ラウンダー自動駆動方式を採れば、ストラ ンド孔が上記したごとく多数存在しても、ブレークアウト時に溶鋼を自動的にモ ールド外へ導出することができ、トラブルの発生やその拡大が防止される。
【0016】 図3は、孔列群9が第一ストランド孔列8aと第二ストランド孔列8bとから 構成されるタンディッシュ6Aの例である。その各孔列は3つのストランド孔2 1a〜21c,21d〜21fを備えた合計6つのストランド孔21を有し、図 1の場合と同様に格子状配置となっている。図4のタンディッシュ6Bの例は、 孔列群9が4つのストランド孔22a〜22dを備える第一ストランド孔列8a と、3つのストランド孔22e〜22gを備える第二ストランド孔列8bとを有 している。 後者の例では、第一ストランド孔列8aと第二ストランド孔列8bとが平行し て対面するが、両孔列のストランド孔数が異なるので、ストランド孔22a〜2 2gは千鳥状配置となっている。しかし、図3の例も図4の例でも、取鍋2のス ライディングノズル4はいずれのストランド孔21,22の直上を避けた孔列群 9のほぼ中央に対応する位置に配置されている。 それゆえに、いずれの例においても図1および図2に示した場合と同様の連続 鋳造設備を使用することができる。図3の例では一度に6本のストランドしか得 られないが、スライディングノズル4から注湯された溶鋼5が、最も離れた位置 にあるストランド孔21aなどに到達するまでの距離は、せいぜい1.5m程度 で溶鋼5の流動距離が短く、いずれのストランド孔21からも溶鋼を所定の温度 に維持した状態でモールドに流下させることができる。
【0017】 次に、孔列群9が3つの孔列を有するようにしたタンディッシュ6Cの例を説 明する。図5に示すように、その孔列群9は、3つのストランド孔22a〜22 cを有する第一ストランド孔列8a、2つのストランド孔22d,22eを有す る第二ストランド孔列8b、3つのストランド孔22f〜22hを有する第三ス トランド孔列8cからなっている。 その第一ストランド孔列8aおよび第三ストランド孔列8cの各ストランド孔 22は例えば1.2m間隔とされているが、第二ストランド孔列8bの2つの孔 22d,22eの間隔は例えば3倍の3.6mとなっていて、他の孔列8a,8 cのストランド孔22,22の間隔よりも広くなっている。 これは、取鍋2のスライディングノズル4がストランド孔22d,22eの直 上を避けた孔列群9のほぼ中央に対応する位置に配置しやすくするためと、スト ランド孔22d,22eからモールドを経て成形される鋳片11d,11eが、 第一ストランド孔列8aのストランド孔22a,22cもしくは第二ストランド 孔列8bのストランド孔22f,22hからモールドを経て成形される鋳片11 a〜11c,11f〜11hとが干渉しないようにするためである。 なお、第二ストランド孔列8bのストランド孔22d,22eの間隔を他の孔 列8a,8cのストランド孔22,22の間隔の4倍にしておくと、スライディ ングノズル4の直下からの距離がそれぞれ2.4mとなり、従来技術の場合より は短くなるもののタンディッシュ6Cの小型化が阻まれることと、次に述べるよ うな切断装置18の配置に工夫を施せば、それぞれをスライディングノズル4の 直下から1.8m隔てた箇所でも十分機能させることができることに基づいてい る。 ちなみに、タンディッシュの外形が矩形状となっていてもよいが、上記したよ うに1つのタンディッシュ6Cに形成される孔列群9のエリア12Cを六角形と しておくと、タンディッシュ6Cの外形も図示したような六角形としておけばよ く、溶鋼に淀みの生じる部分を可及的に少なくすることができる利点がある。
【0018】 ところで、前述したごとく、孔列群9は3つのストランド孔列8a〜8cから なるが、例えば第三ストランド孔列8cからモールドを経て下降する各鋳片のた めの複数の切断装置を三階フロアーに、第二ストランド孔列8bからの切断装置 を二階フロアーに、第一ストランド孔列8aからの切断装置を一階フロアーに設 けるようにすると、モールドが設置される上階フロアーは四階となってしまい、 設備建屋の高層化が余儀なくされることになる。 そこで本例においては、第二ストランド孔列8bのストランド孔22d,22 eを、第一ストランド孔列8aおよび第三ストランド孔列8cのストランド孔2 2a〜22c,22f〜22hの並びとは上記したごとくずれた位置に配置し、 図6に示すように、第一ストランド孔列8aからモールド10を経て下降する各 鋳片11のための複数の切断装置18a〜18cを一階フロアー16に、第二ス トランド孔列8bおよび第三ストランド孔列8cからの鋳片11,11のための 切断装置18d〜18hを二階フロアー17に設けるようにしている。 そして、二階フロアー17では、第二ストランド孔列8bからの各鋳片11の ための切断装置18d,18eが、第三ストランド孔列8cからの各鋳片11の ための切断装置18f〜18hに対して、鋳片11の移動方向において少しずれ た位置に設置されている。なお、ピンチロール装置15は、切断装置18よりも 幅が狭いために、鋳片11の移動方向において同じ位置にあっても支障は生じな く、敢えてずらすようなことはされていない。 このように切断装置18d,18eが切断装置18f〜18hよりも後方に配 置されるが、切断装置18,18の干渉を避けた位置ずれ程度であれば、ストラ ンドのシャーリングに相応しい固化状態は維持されており、切断装置18d,1 8eの機能に差し支えの出ることはない。もちろん、所望する固化状態にある範 囲で、切断装置18f〜18hを少し前方に配置すれば、切断装置18d,18 eの後方配置位置の制約が少なくなることは述べるまでもない。
【0019】 このような例においても一度に8本の鋳片11a〜11hを鋳造することがで き、スライディングノズル4から注湯された溶鋼5のタンディッシュ6内での拡 散距離は短く、いずれのストランド孔22からも溶鋼5を所定の温度に維持して モールド10に供給することができる。図5のような六角配置とする場合におい て、鋳片が6本でよければ図7に示すようなストランド孔配置とすればよい。 なお、図5の例において、図6とは異なり、第一ストランド孔列8aおよび第 二ストランド孔列8bからモールド10を経て下降する各鋳片11のための複数 の切断装置18a〜18eを一階フロアー16に、第三ストランド孔列8cから の鋳片11のための切断装置18f〜18hのみを二階フロアー17に設けるよ うにしても、同じように機能させることができる。
【0020】 上記の例では、第二ストランド孔列8bの2つの孔22d,22eの間隔は、 他の孔列8a,8cのストランド孔22,22の間隔よりも広くなっているが、 図5中に破線の丸で示したストランド孔23d,23eのように、その間隔を第 一ストランド孔列8aのストランド孔22a,22bの間隔と同じ1.2mとし て、スライディングノズル4の左右に配置してもよい。 この場合でも、スライディングノズル4を孔列群9のほぼ中央上方に配置し、 ストランド孔23d,23eの直上を避けるようにすることができる。加えて、 孔列群9のエリアはストランド孔22a,22c,22f,22hを囲む矩形の 狭いものとなり、タンディッシュ6のより一層の小型化が図られる。
【0021】 ところで、図6に示した二階フロアー17における第二ストランド孔列8bと 第三ストランド孔列8cから成形される鋳片11を切断するレイアウトを前述し た図4に示す孔列群9に適用すれば、千鳥状に配置された第一ストランド孔列8 aおよび第二ストランド孔列8bの全部のストランド孔22,22から成形され る鋳片11,11を1つの階に導くことができる。 したがって、モールドは上階フロアーとしての二階に設置でき、7つの鋳片1 1,11を同時に連続して鋳造することができるにもかかわらず、設備建屋を低 くしておくことができる。
【0022】 以上の例では、タンディッシュが矩形もしくは六角形の平面形となっているが 8つのストランド孔を備えさせる場合に、図8に示すような外形のタンディッシ ュ6Dとすることもできる。この例では、第一ストランド孔列8aおよび第三ス トランド孔列8cには3つのストランド孔24a〜24c,24f〜24hが設 けられ、いずれの孔列8a〜8cも平行して対面しているが、第三ストランド孔 列8cの3つのストランド孔24f〜24hは、第一ストランド孔列8aの3つ のストランド孔24a〜24cの間隔よりも広く、その2倍となっている。 この例の場合、第二ストランド孔列8bからの鋳片11のための切断装置18 d,18eと第三ストランド孔列8cからの鋳片11のための切断装置18f〜 18hとを、図6に示したごとく二階フロアー17に設ける場合、切断装置18 d,18eを切断装置18f〜18hから鋳片11の移動方向にずらせる必要が なくなる。 なお、図示しないが、図4の例と同じように、一方のストランド孔列のストラ ンド孔の位置と他のストランド孔列のストランド孔の位置とをずらせば、ストラ ンド孔を全部で5つとしたり9つとすることができる。5つとした場合には、ス ライディングノズルの直下から最も遠いストランド孔までの距離は図3の場合と 同じであり、9つとした場合には、2.5m程度であり、図9に示した従来のよ うに4m近くにもなるようなことはない。
【0023】 以上種々の例を用いて本考案を説明したが、複数のストランド孔列を平行して 対面するように配置した孔列群でもって、少なくとも5つ以上のストランド孔を 1つのタンディッシュに備えさせたので、従来のように4本の鋳片しか製造する ことができなかったり、それより多い鋳片を生産する場合には、2つのタンディ ッシュを取鍋の下方に配置しなければならなくなるといった事態の生じるのが解 消される。 そして、スライディングノズルの直下から最も遠いストランド孔までの距離も 短くでき、タンディッシュ内での溶鋼の淀みや偏析の発生などが可及的に少なく なる。したがって、タンディッシュに保温剤を投入する必要もなく、ほぼ所定の 温度からモールドでの冷却を施すことができ、等質で品質の高い鋳片を連続的に 多数本同時に鋳造することができる。 ましてや、スライディングノズルは、ストランド孔の直上を避けた孔列群のほ ぼ中央に対応する位置に配置されるので、いずれのストランド孔へも新鮮な溶鋼 を均等に配分させやすくなり、各モールドで鋳造される鋳片の等質化が実現され る。 一方、タンディッシュが一つであることからスライディングノズルの数も一つ となり、可動部分を有して保守点検が頻繁に必要とされるスライディングノズル のメンテナンス作業の軽減化・能率化の向上が図られる。これと同時に、それに 関連する耐火物などの費用が従来の約半分に軽減される。 そして、スライディングノズルが単一であることに起因して、取鍋がタンディ ッシュと重なりあう部分が少なくなり、取鍋の底部に設けられる不活性ガスの吹 込用ポーラスプラグの配置上の自由度が高くなる。また、取鍋の底部に設けられ る孔の数が少なくなり、洩鋼などのトラブルも軽減される。それによって配管の 接続に容易な箇所を選択しやすく、操業上の作業能率がおおいに改善される。 また、孔列群が第一ストランド孔列と第二ストランド孔列といったように二列 もしくは三列の孔列で構成され、それぞれに複数のストランド孔が備えられてい るので、単一のタンディッシュから多くの鋳片を一度に鋳造することができる。 このような場合でも、1つのストランド孔列からモールドを経て下降する各鋳片 のための複数の切断装置を例えば下階フロアーに設置し、残りの他のストランド 孔列からモールドを経て下降する各鋳片のための複数の切断装置を中階フロアー に設置するようにすれば、連続鋳造設備における各構成装置の配置が相互に干渉 することなく実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 8つのストランド孔を2つのストランド孔列
からなる孔列群で構成したタンディッシュを使用してい
る本考案に係る多ストランド連続鋳造装置の全体概略平
面図。
【図2】 図1のA−A線矢視正面図。
【図3】 6つのストランド孔を有するタンディッシュ
の概略平面図。
【図4】 7つのストランド孔を有するタンディッシュ
の概略平面図。
【図5】 異なる形状のタンディッシュを備えた多スト
ランド連続鋳造装置の概略平面図。
【図6】 図5のB−B線矢視正面図。
【図7】 3つのストランド孔列からなる孔列群が6つ
のストランド孔を六角状に配置した場合のタンディッシ
ュの概略平面図。
【図8】 8つのストランド孔を有する異なる形状のタ
ンディッシュの概略平面図。
【図9】 従来の多ストランド連続鋳造装置における取
鍋とタンディッシュの平面配置を示す概略図。
【図10】 図9のC−C線矢視側面図。
【符号の説明】
2…取鍋、2a…底部、3…上階フロアー(三階フロア
ー)、4…スライディングノズル、5…溶鋼、6,6A
〜6D…タンディッシュ、6a…底部、7,7a〜7h
…ストランド孔、8a…ストランド孔列(第一ストラン
ド孔列)、8b…ストランド孔列(第二ストランド孔
列)、8c…ストランド孔列(第三ストランド孔列)、
9…孔列群、10,10a〜10h…モールド、11,
11a〜11h…鋳片、12,12C…エリア、13…
ポーラスプラグ、16…下階フロアー(一階フロア
ー)、17…中階フロアー(二階フロアー)、18,1
8a〜18h…切断装置、21,21a〜21f,2
2,22a〜22h,23d,23e,24,24a〜
24h…ストランド孔。

Claims (6)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製鋼炉で溶製された溶鋼を取鍋の底部に
    設けられたスライディングノズルを介してタンディッシ
    ュに注湯し、該タンディッシュの底部に形成した複数の
    ストランド孔から流下する溶鋼を、各ストランド孔に対
    応してタンディッシュの下方に設置したモールドによっ
    て連続的に鋳造する連続鋳造装置において、 複数のストランド孔が並べられて1つの列をなすストラ
    ンド孔列を形成させ、同数または異数のストランド孔を
    有する他のストランド孔列を、前記ストランド孔列に平
    行して対面するように配置することによって孔列群を構
    成させ、該孔列群が合計5つ以上のストランド孔を備え
    て1つのタンディッシュに形成され、 上記取鍋には単一のスライディングノズルが設けられる
    と共に、該スライディングノズルは上記ストランド孔の
    直上を避けた上記孔列群のほぼ中央に対応する位置に配
    置されていることを特徴とする多ストランド連続鋳造装
    置。
  2. 【請求項2】 前記取鍋の底部には、前記タンディッシ
    ュに形成した孔列群のエリアの直上から離れた位置で、
    取鍋内の溶鋼に向けて不活性ガスを吹き込む単一のポー
    ラスプラグが備えられていることを特徴とする請求項1
    に記載された多ストランド連続鋳造装置。
  3. 【請求項3】 前記孔列群は2つのストランド孔列から
    なり、各ストランド孔列は4つのストランド孔を有し、
    全部で8つのストランド孔が格子状に配置されているこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2に記載された多
    ストランド連続鋳造装置。
  4. 【請求項4】 前記1つのストランド孔列からモールド
    を経て下降する各鋳片のための複数の切断装置は、上記
    モールドが設置されている上階フロアーより下方の下階
    フロアーに設置され、他のストランド孔列からモールド
    を経て下降する各鋳片のための複数の切断装置は、上記
    上階フロアーと下階フロアーとの間に確保された中階フ
    ロアーに設置されていることを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載された多ストランド連続鋳造装置。
  5. 【請求項5】 上記孔列群は、第一ストランド孔列,第
    二ストランド孔列および第三ストランド孔列の3つのス
    トランド孔列からなり、第一ストランド孔列および第二
    ストランド孔列、もしくは、第二ストランド孔列および
    第三ストランド孔列の2つのストランド孔列からモール
    ドを経て下降する鋳片が1つのフロアーに降ろされる場
    合、一方のストランド孔列のストランド孔と他方のスト
    ランド孔列のストランド孔とが、ストランド孔の並ぶ方
    向にずれて配置され、その一方のストランド孔列からの
    各鋳片のための切断装置と、他方のストランド孔列から
    の各鋳片のための切断装置とは、鋳片の移動方向におい
    てずれた位置に設置されていることを特徴とする請求項
    4に記載された多ストランド連続鋳造装置。
  6. 【請求項6】 上記孔列群は、第一ストランド孔列,第
    二ストランド孔列および第三ストランド孔列の3つのス
    トランド孔列からなり、該第二ストランド孔列は2つの
    ストランド孔を有し、その2つのストランド孔は第一ス
    トランド孔列もしくは第三ストランド孔列を構成する複
    数のストランド孔の間隔より広い間隔であることを特徴
    とする請求項4に記載された多ストランド連続鋳造装
    置。
JP2900592U 1992-04-03 1992-04-03 多ストランド連続鋳造装置 Pending JPH0578344U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2900592U JPH0578344U (ja) 1992-04-03 1992-04-03 多ストランド連続鋳造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2900592U JPH0578344U (ja) 1992-04-03 1992-04-03 多ストランド連続鋳造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0578344U true JPH0578344U (ja) 1993-10-26

Family

ID=12264291

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2900592U Pending JPH0578344U (ja) 1992-04-03 1992-04-03 多ストランド連続鋳造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0578344U (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50104317A (ja) * 1974-01-23 1975-08-18
JPS59139347A (ja) * 1983-01-13 1984-08-10 ザ・ソーク・インステチュート・フォー・バイオロジカル・スタディーズ Grf類似体
JPS6160250A (ja) * 1984-08-31 1986-03-27 Hitachi Ltd 連続鋳造設備の切断制御方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50104317A (ja) * 1974-01-23 1975-08-18
JPS59139347A (ja) * 1983-01-13 1984-08-10 ザ・ソーク・インステチュート・フォー・バイオロジカル・スタディーズ Grf類似体
JPS6160250A (ja) * 1984-08-31 1986-03-27 Hitachi Ltd 連続鋳造設備の切断制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US3273208A (en) Interchangeable continuous casting apparatus
CN102380588A (zh) 中频感应定向凝固铸锭方法及其装置
CN102773427B (zh) 大断面圆坯的连续铸造装置及其铸造方法
JPS6129802B2 (ja)
US5056583A (en) Continuously and concurrently casting different alloys
JPH0578344U (ja) 多ストランド連続鋳造装置
JP2596853Y2 (ja) 誘導加熱用タンディッシュ
CN110735061A (zh) 一种多线泡沫铝生产工艺线及其生产工艺
CN219357914U (zh) 一种连铸中间包冲击区烘烤专用装置
CN111482563B (zh) 超大断面异型坯的连铸生产方法
CN218168715U (zh) 一种覆层钢筋制备用中间包钢水分流装置
CN217412391U (zh) 一种双中间包浇铸分流装置
JP3336962B2 (ja) 溶湯加熱方法と装置
KR101424497B1 (ko) 턴디쉬의 제조 방법
US5690162A (en) Vertical-type continuous casting method and apparatus
CN115805296A (zh) 一种快换冷料框及快换作业中铸坯质量控制方法
CN215237812U (zh) 一种水平连续铸造系统
JPH0299251A (ja) 小ロッド生産用タンディッシュ
JP2932587B2 (ja) 熱間薄板製造設備
JP2559111Y2 (ja) 連続鋳込設備
JP4468267B2 (ja) 連続鋳造装置
JPH0671385A (ja) 2ストランド型複層鋳片用連続鋳造装置
KR101424498B1 (ko) 턴디쉬의 제조 방법
JP2001162352A (ja) 小ロット鋼片の製造方法及び装置
JPH06292946A (ja) 金属のホットトップ垂直連続鋳造方法および装置