JPH0578309A - グアニジン誘導体の製造方法 - Google Patents

グアニジン誘導体の製造方法

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JPH0578309A
JPH0578309A JP3095915A JP9591591A JPH0578309A JP H0578309 A JPH0578309 A JP H0578309A JP 3095915 A JP3095915 A JP 3095915A JP 9591591 A JP9591591 A JP 9591591A JP H0578309 A JPH0578309 A JP H0578309A
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JP
Japan
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derivative
compound
formula
diacetyl
methyl
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Pending
Application number
JP3095915A
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English (en)
Inventor
Takeshi Ishitoku
石徳  武
Katsuya Takahashi
克也 高橋
Hiroaki Tan
弘明 丹
Ikuo Tomino
郁夫 冨野
Noriaki Kihara
則昭 木原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
Original Assignee
Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】チオール誘導体および塩基性化合物の存在下
に、一般式 【化1】 (式中、Rは低級アルキル基である) で表わされるジス
ルフィド誘導体 (I) と一般式 【化2】 (式中、Xはハロゲン原子である) で表わされるジアセ
チル誘導体(II) とを反応させて一般式 【化3】 (式中、Rは前記と同じ意味を有する) で表わされるグ
アニジン誘導体 (III)を製造する方法。 【効果】反応原料としてジスルフィド誘導体 (I) を用
いることにより、臭気、貯蔵安定性および取扱性が改善
された方法によりグアニジン誘導体 (III)を製造するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒスタミンH2-受容体
拮抗作用に基づく胃酸分泌抑制薬として使用されている
シメチジン (N−シアノ−N’−メチル−N''− 2−
(5−メチル−4−イミダゾリルメチルチオ) エチル
グアニジン) およびその類似化合物の合成上重要な前駆
体であるグアニジン誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シメチジンの合成中間体であるグアニジ
ン誘導体 (III) 、
【0003】
【化4】
【0004】とくにN−シアノ−N’−メチル−N''−
2− (2, 3−ジオキソブチルチオ) エチル グアニ
ジンの製造方法としては、下記のシアノグアニジン誘導
体 (IV)
【0005】
【化5】
【0006】とジアセチル誘導体 (II)
【0007】
【化6】
【0008】を反応させる方法が知られている (スペイ
ン特許455991号及び特開昭60-92257号公報)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記の刊行物に
記載されている方法は、高価でしかも取扱にくい禁水性
のアルカリ金属水素化物やアルカリ金属アルコラートの
存在下に、−10℃以下という低温で反応を行う必要があ
り、またスペイン特許明細書に記載の方法では、高純度
のグアニジン誘導体 (III)が得られていないという問題
があった。
【0010】このような状況下に、本出願人は先にシア
ノグアニジン誘導体 (IV) とジアセチル誘導体 (II) と
の反応を、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ金属炭
酸塩の存在下に行う方法 (特開昭63-208565号公報)、な
らびに有機塩基の存在下に行う方法 (特開昭63-208566
号公報) を提案した。これらの方法に用いられるシアノ
グアニジン誘導体 (IV) は酸化されやすい液状物であっ
て貯蔵安定性に問題があり、かつ悪臭を有するなど取扱
いにくい側面も有している。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らはグアニジン
誘導体 (III)の製造法を更に検討した結果、特定のジス
ルフィド誘導体とジアセチル誘導体 (II) を特定条件下
で反応させると、上記の問題を回避しうることを見い出
した。すなわち本発明は、チオール誘導体および塩基性
化合物の存在下に、一般式
【0012】
【化7】
【0013】(式中、Rは低級アルキル基である) で表
わされるジスルフィド誘導体 (I) と一般式
【0014】
【化8】
【0015】(式中、Xはハロゲン原子である) で表わ
されるジアセチル誘導体 (II) とを反応させることを特
徴とする一般式
【0016】
【化9】
【0017】(式中、Rは前記と同じ意味を有する) で
表わされるグアニジン誘導体 (III)の製造方法である。
本発明に用いられるジスルフィド誘導体 (I) はシアノ
グアニジン誘導体 (IV) よりも臭気が少なく、更に貯蔵
安定性にも優れているほか、結晶性固体であるため再結
晶化等により不純物を除去することかでき精製を容易に
し、取扱い上も優れている。
【0018】反応原料 (I) および目的化合物 (III)に
おける低級アルキル基Rは、直鎖状でも分岐状でもよ
く、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、i−プロ
ピル基、ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基などが
あげられる。反応原料 (II) におけるハロゲン原子Xと
しては、塩素原子、臭素原子などがあげられ、塩素原子
が好ましい。
【0019】本発明の反応原料として使用されるジスル
フィド誘導体 (I) は公知物質であり、公知の方法(例
えば特開昭63-201163号公報) によって製造することが
できる。該公報によって得られたジスルフィド誘導体
(I) はそのまま使用することができるが、メタノー
ル、エタノール等の溶媒からの再結晶化により精製して
使用することが好ましい。
【0020】本発明の反応原料として使用されるジアセ
チル誘導体 (II) は公知化合物であり、容易に得られる
ジアセチルをハロゲン化することによって製造すること
ができる。本発明に用いられるチオール誘導体として
は、例えばメタンチオール、エタンチオール、プロパン
チオール、イソプロパンチオール、ブタンチオール、イ
ソブタンチオール、 sec−ブタンチオール、t−ブタン
チオールなどのアルキルチオール類、およびこのアルキ
ル部分にフェニル基、アミノ基、ヒドロキシル基、アル
コキシル基、メルカプト基、アルコキシカルボニル基な
どが置換した化合物、例えばベンジルメルカプタン、2
−アミノエタンチオール、2−メルカプトエタノール、
2−メトキシエタンチオール、エタンジチオール、プロ
パンジチオール、チオグリコール酸メチルなど、更にチ
オフェノール、4−メチルチオフェノールなどの置換チ
オフェノール類などがあげられる。
【0021】本発明に用いられる塩基性化合物として
は、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの無
機塩基類、トリエチルアミン、トリプロピルアミンなど
の三級アルキルアミン類、ピリジンなどの芳香族アミン
類、N, N−ジメチルアニリンなどのアニリン類などが
あげられる。そのうち好ましくは水酸化ナトリウム、水
酸化カリウムなどの無機塩基類が用いられる。
【0022】本発明の反応は、一般に溶媒の存在下に行
われる。反応溶媒としては、例えばメタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、
メチルセロソルブなどの脂肪族アルコール、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシ
エタンなどのエーテル類、アセトニトリル、プロピオニ
トリルなどのニトリル類、ジクロルメタン、クロロホル
ム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素、ジメチルホ
ルムアミド、ホルムアミドなどのアミド類、ジメチルス
ルホキシド、スルホランなどのスルホキシド類があげら
れる。そのうち好ましくはメチルセロソルブ、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノールなどが用いられる。
【0023】化合物 (I) 1重量部に対する溶媒の使用
量は1〜50重量部、好ましくは10〜40重量部である。化
合物(I) 1モルに対するジアセチル誘導体(II)の使
用量は1〜5モル、好ましくは2〜4モルである。化合
物(I)1モルに対するチオール誘導体の使用量は0.5
〜5モル、好ましくは1〜3モルである。塩基性化合物
の使用量はチオール誘導体1モルに対し0.5 〜3モル、
好ましくは0.7 〜1.5モルである。
【0024】反応温度は−30℃から+50℃、好ましくは
0℃から30℃であり、10分から5時間、好ましくは30分
から2時間反応させる。反応終了後、常法に従って分
離、精製することによってグアニジン誘導体 (III)を得
ることができる。
【0025】
【実施例】以下に実施例をあげて本願発明を具体的に説
明する。
【0026】
【実施例1】シアノグアニジン化合物 (I) (R=Me) 9.4
g(30ミリモル) をメチルセロソルブ300mlに溶解し、ク
ロロジアセチル10.8g(90ミリモル) を加えた。この混合
物に2−メルカプトエタノール 4.7g(60ミリモル) の2
N水酸化ナトリウム水溶液30mlを加え、室温で30分攪拌
した。次いでこの反応液を高速液体クロマトグラフィー
で分析した (カラム:ZORBAX-ODS、展開溶媒:水/MeOH
/AcOH/Et3N=2000/1000/2.5 /2.5 ) 。その結果、
グアニジン化合物 (III)(R=Me)が収率25%で生成したこ
とが認められた。
【0027】
【実施例2】2−メルカプトエタノールの代わりにベン
ジルメルカプタン7.5g(60ミリモル) を用いて実施例1
と同様に反応を行い、グアニジン化合物 (III) (R =M
e) が収率36%で得られた。
【0028】
【実施例3】2−メルカプトエタノールの代わりにチオ
フェノール 6.6g(60ミリモル) を用いて実施例1と同様
に反応を行い、グアニジン化合物 (III)(R=Me)が収率37
%で得られた。
【0029】
【実施例4】2−メルカプトエタノールの代わりにチオ
グリコール酸メチル 6.4g(60ミリモル) を用いて実施例
1と同様に反応を行い、グアニジン化合物 (III) (R=M
e) が収率70%で得られた。
【0030】
【発明の効果】本発明に従って、反応原料としてジスル
フィド誘導体 (I) を用いることにより、臭気、貯蔵安
定性および取扱性が改善された方法によってグアニジン
誘導体(III)を製造することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨野 郁夫 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 木原 則昭 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チオール誘導体および塩基性化合物の存
    在下に、一般式 【化1】 (式中、Rは低級アルキル基である) で表わされるジス
    ルフィド誘導体 (I) と一般式 【化2】 (式中、Xはハロゲン原子である) で表わされるジアセ
    チル誘導体(II) とを反応させることを特徴とする一般
    式 【化3】 (式中、Rは前記と同じ意味を有する) で表わされるグ
    アニジン誘導体 (III)の製造方法。
JP3095915A 1990-05-07 1991-04-25 グアニジン誘導体の製造方法 Pending JPH0578309A (ja)

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