JPH0578123A - 水酸化マグネシウムの製造方法 - Google Patents

水酸化マグネシウムの製造方法

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JPH0578123A
JPH0578123A JP3269006A JP26900691A JPH0578123A JP H0578123 A JPH0578123 A JP H0578123A JP 3269006 A JP3269006 A JP 3269006A JP 26900691 A JP26900691 A JP 26900691A JP H0578123 A JPH0578123 A JP H0578123A
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calcium
sulfite
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tank
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JP3269006A
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Kenichi Nakagawa
健一 中川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽焼酸化マグネシウムの消化反応に際し、副
生する水酸化カルシウムによつて排煙脱硫時にスケ―ル
化の問題が生じるのを防止する。 【構成】 消化槽1で軽焼酸化マグネシウムの消化反応
を行い、生成する水酸化マグネシウムの水スラリ―を貯
槽8に貯えるにあたり、消化槽1内に滴下槽6よりアル
カリ金属の亜硫酸塩または酸性亜硫酸塩を加える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、水酸化マグネシウム
の製造方法、特に排煙脱硫用として有用な水酸化マグネ
シウムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水酸化マグネシウムの製造方法のひとつ
に、マグネサイトなどの炭酸マグネシウム鉱石を比較的
低温でか焼し粉砕して得られる、いわゆる軽焼酸化マグ
ネシウムを、温水で消化反応させる方法が、知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、軽焼酸化マ
グネシウムには、酸化マグネシウムのほかに、鉱石中の
CaCO3 に由来する酸化カルシウムが約1.0〜2.
7重量%程度含まれており、これが消化反応により水酸
化カルシウムとなつて、水酸化マグネシウムの水スラリ
―中に副生してくる。
【0004】この副生水酸化カルシウムは、排煙脱硫に
際し、つぎの式; SO2 +H2 O+Ca(OH)2 = CaSO3 ・2H2 O に示すように、亜硫酸カルシウムとなり、またその一部
は酸化されて硫酸カルシウムとなる。問題は、これらの
亜硫酸カルシウムなどが、脱硫装置内で、壁面や配管
内、装置内の充てん物の表面にスケ―ルとして沈積し
て、装置の運転に支障をきたすことである。
【0005】この発明は、上記の問題を回避すること、
つまり軽焼酸化マグネシウムの消化反応で副生する水酸
化カルシウムによつて、排煙脱硫時にスケ―ル化の問題
が生じるのを防ぐことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明者らは、上記の
目的に対し、まず、軽焼酸化マグネシウムの消化反応に
際し、反応系内に適宜の添加剤を加えて、これと消化反
応で副生する水酸化カルシウムと反応させることによ
り、排煙脱硫時にスケ―ル化の問題が生じない化合物に
変換することを思い付いた。
【0007】しかるに、この目的に適つた添加剤は、容
易に見出せなかつた。たとえば、上記添加剤として、炭
酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム
などを用いると、これらと水酸化カルシウムとの反応
で、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、リン酸カルシウ
ムなどの化合物が生成するが、これらの化合物は、いず
れも、排煙脱硫に際し、硫黄酸化物と反応し、水酸化カ
ルシウムの場合と同様の亜硫酸カルシウムを生成する。
【0008】また、水酸化カルシウムとの反応性のある
他の添加剤として、フツ化ナトリウムがあり、これは水
酸化カルシウムとの反応で、硫黄酸化物との反応に関与
しないフツ化カルシウムとなるが、このフツ化カルシウ
ムは、非常に微細な粒子として生成するため、水酸化マ
グネシウムの水スラリ―が、コロイド状となつて白濁
し、ろ過機やポンプなどの目詰まりを生じてしまう。
【0009】この発明者らは、さらに試行錯誤的な検討
を続け、たとえば、つぎの式; Ca(OH)2 +Na2 SO3 +2H2 O = CaSO3 ・2H2 O+2NaOH に示すように、水酸化カルシウムに亜硫酸ナトリウムな
どを反応させて、排煙脱硫時の生成が問題となる亜硫酸
カルシウムを、消化反応時に予め生成しておくようにす
ると、この亜硫酸カルシウムは脱硫装置内でスケ―ル化
せず、むしろ装置内で新たに生成する亜硫酸カルシウム
のシ―ド(種)となつてそのスケ―ル化の防止に役立つ
という事実を見出した。
【0010】すなわち、この発明は、排煙脱硫時の生成
が問題となる亜硫酸カルシウムを消化反応時に予め生成
しておくという逆転の発想に基づき、排煙脱硫時のスケ
―ル化の問題をみごと回避できたものであり、その要旨
とするところは、軽焼酸化マグネシウムの消化反応によ
り水酸化マグネシウムを製造するにあたり、反応系内に
アルカリ金属の亜硫酸塩または酸性亜硫酸塩を加えるこ
とを特徴とする水酸化マグネシウムの製造方法にある。
【0011】
【作用】アルカリ金属の亜硫酸塩または酸性亜硫酸塩
は、これを軽焼酸化マグネシウムの消化反応時に加える
と、液中の水酸化カルシウムと反応して亜硫酸カルシウ
ムに変換される。この亜硫酸カルシウムは、脱硫装置内
に投入しても、壁面などにスケ―ルとして沈積せず、む
しろ、装置内で新たに生成する亜硫酸カルシウムのシ―
ドとなつて、その粒子表面への析出を促すため、従来の
ような脱硫装置内でのスケ―ル化の問題を回避する。
【0012】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面を参考にし
て説明する。図1は、この発明にしたがつて軽焼酸化マ
グネシウムから水酸化マグネシウムを製造する方法を示
したものである。
【0013】図中、1は消化槽、2,3は撹拌機、4は
排気塔、5は加熱用スチ―ム、6は亜硫酸ナトリウム水
溶液の滴下槽、7は軽焼酸化マグネシウムの搬送車、8
は水酸化マグネシウムの水スラリ―の貯槽である。
【0014】消化槽1には、排気塔3を介して水が供給
され、これが加熱用スチ―ム5により約70〜100℃
程度に加熱される。ここに、搬送車7より軽焼酸化マグ
ネシウムを導入し、かつ滴下槽6より亜硫酸ナトリウム
水溶液を投入し、撹拌機2より混合撹拌を行つて、消化
反応を行わせる。
【0015】この消化反応により、軽焼酸化マグネシウ
ムは、水酸化マグネシウムの水スラリ―となり、このス
ラリ―中には、消化反応の副生物である水酸化カルシウ
ムと亜硫酸ナトリウムとの反応で、水酸化マグネシウム
に対し約0.5〜3重量%程度の亜硫酸カルシウムが混
入してくる。この少量の亜硫酸カルシウムを含む水スラ
リ―は、消化反応後にポンプP1 により、撹拌機3を有
する貯槽8に導かれ、撹拌状態で貯蔵される。
【0016】この例において、亜硫酸ナトリウムの投入
は、軽焼酸化マグネシウムの導入前であつても同時でも
よく、さらに導入途中や導入後であつてもよい。また、
予め軽焼酸化マグネシウムと亜硫酸ナトリウムとを粉末
状態で混合しておき、これを水中に投入するようにして
もよい。
【0017】亜硫酸ナトリウムの投入量は、軽焼酸化マ
グネシウムに含まれる酸化カルシウムに対し、約0.1
〜1.0当量程度でよく、酸化カルシウムの全量を亜硫
酸カルシウムに変換する必要は特にない。残存する酸化
カルシウムは、排煙脱硫に際し、亜硫酸カルシウムに変
換されるが、この亜硫酸カルシウムは、消化反応時に生
成した亜硫酸カルシウムをシ―ドとしてこの粒子表面に
析出するため、脱硫装置内にスケ―ルとして沈積するこ
とはない。
【0018】亜硫酸ナトリウムに代えて、亜硫酸カリ
(K2 SO3 )を用いてもよく、またこれらのアルカリ
金属の亜硫酸塩のほかに、酸性亜硫酸ソ―ダ(NaHS
3 )や酸性亜硫酸カリ(KHSO3)などのアルカリ
金属の酸性亜硫酸塩を使用してもよい。これらの添加剤
を、亜硫酸ナトリウムの場合と同様の投入量で用いるこ
とにより、上記と同様の消化反応を行える。
【0019】図1に示す消化反応の具体例として、排気
塔4から約33トンの水を供給し、これを加熱用スチ―
ム5により約80℃程度に加熱する。ここに、滴下槽6
より15重量%濃度の亜硫酸ソ―ダ水溶液を亜硫酸ソ―
ダが100Kgとなる量投入したのち、搬送車7より1
0トンの軽焼酸化マグネシウムを導入する。撹拌機2に
より約8時間の混合撹拌を行つて、消化反応を行わせ
る。反応液のpHは、軽焼酸化マグネシウムの導入前で
約9.06であつたものが、消化反応後で約12.1程
度となる。
【0020】つぎに、図2は、上記の如き方法で製造し
た水酸化マグネシウムの水スラリ―を、実際に排煙脱硫
に用いた例を示したものである。
【0021】図中、9は排ガスの脱硫塔であり、その下
部に、前記方法で製造した水酸化マグネシウムの水スラ
リ―を貯槽8からポンプP2 により供給する一方、この
脱硫剤を含む処理液をポンプP3 により配管L1 ,L2
を介して上部のノズルNからシヤワ―状に流下させ、こ
の処理液と下方より導入される硫黄酸化物を含有する排
ガスG1 とを気液接触させることにより、硫黄酸化物が
亜硫酸マグネシウムなどとして処理液中に吸収・固定さ
れるとともに、硫黄酸化物が除去された排ガスG2 が上
方より塔外へ排出される。
【0022】脱硫塔9の下部に流下した処理液、つまり
硫黄酸化物を吸収した脱硫液は、通常MgSO3 、Mg
SO4 、Mg(HSO3 2 などが混在した組成となつ
ており、新たに供給される上記の脱硫剤とともに、ポン
プP3 により配管L1 ,L2 を介して上部へ送られ、こ
の繰り返しによつて脱硫塔9内を連続的に循環するよう
になつているとともに、その一部がポンプP4 により塔
外に排出されるようになつている。
【0023】ポンプP2 により供給される水酸化マグネ
シウムの水スラリ―は、塔下部の処理液のpHが約5.
8〜6.5程度となるように、その供給量がバルブV1
とpH調節機pHCにより自動制御される。また、塔内
には、排出処理量と塔内での蒸発水を考慮して、給水管
10より水分が供給されるが、この量は塔下部の水位が
一定となるようにバルブV2 と水位調節機LCにより自
動制御される。
【0024】このような排煙脱硫において、ポンプP2
により供給される水酸化マグネシウムの水スラリ―が、
従来の消化反応にて得られるものであるときは、このス
ラリ―中に含まれる水酸化カルシウムなどと硫黄酸化物
との反応で亜硫酸カルシウムが生成し、これがスケ―ル
として、塔内の壁面Aや配管L1 ,L2 およびノズルN
などに沈積し、時間の経過とともにかなりの厚さとなつ
たときに自然に剥離して、ポンプP3 ,P4 やノズルN
などを閉塞する。
【0025】しかるに、この発明では、水酸化マグネシ
ウムの水スラリ―として、予め水酸化カルシウムを亜硫
酸カルシウムに変換し、かつこの亜硫酸カルシウムを含
んだままの状態で用いているため、脱硫塔内で未消化の
炭酸カルシウムや残存水酸化カルシウムなどによつて新
たに生成する亜硫酸カルシウムは、上記スラリ―中の亜
硫酸カルシウムをシ―ドとしてこの粒子表面に析出し、
従来のように壁面Aなどにスケ―ルとして沈積せず、こ
のスケ―ル化に起因したポンプP3 ,P4 やノズルNな
どの閉塞といつた問題は起こらない。
【0026】
【発明の効果】以上のように、この発明の方法によれ
ば、軽焼酸化マグネシウムの消化反応時にアルカリ金属
の亜硫酸塩または酸性亜硫酸塩を加えるようにしたこと
により、亜硫酸カルシウムを少量含む水酸化マグネシウ
ムの水スラリ―を製造でき、このスラリ―によれば脱硫
装置内でのスケ―ル化の問題がなく、長期にわたつて円
滑な脱硫処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の水酸化マグネシウムの製造方法の一
例を示す概略図である
【図2】この発明の方法により製造した水酸化マグネシ
ウムを排煙脱硫に使用した例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 消化槽 6 亜硫酸ナトリウム水溶液の滴下槽 7 軽焼酸化マグネシウムの搬送車 8 水酸化マグネシウムの水スラリ―の貯槽 9 脱硫塔 G1 脱硫処理前の排ガス G2 脱硫処理後の排ガス

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軽焼酸化マグネシウムの消化反応により
    水酸化マグネシウムを製造するにあたり、反応系内にア
    ルカリ金属の亜硫酸塩または酸性亜硫酸塩を加えること
    を特徴とする水酸化マグネシウムの製造方法。
JP3269006A 1991-09-19 1991-09-19 水酸化マグネシウムの製造方法 Pending JPH0578123A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005334770A (ja) * 2004-05-27 2005-12-08 Babcock Hitachi Kk 排煙脱硫方法と装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005334770A (ja) * 2004-05-27 2005-12-08 Babcock Hitachi Kk 排煙脱硫方法と装置
JP4514029B2 (ja) * 2004-05-27 2010-07-28 バブコック日立株式会社 排煙脱硫方法と装置

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