JPH06226042A - 二酸化イオウ含有熱ガス流から二酸化イオウを除去しα型焼石膏を製造する方法 - Google Patents
二酸化イオウ含有熱ガス流から二酸化イオウを除去しα型焼石膏を製造する方法Info
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- JPH06226042A JPH06226042A JP5291016A JP29101693A JPH06226042A JP H06226042 A JPH06226042 A JP H06226042A JP 5291016 A JP5291016 A JP 5291016A JP 29101693 A JP29101693 A JP 29101693A JP H06226042 A JPH06226042 A JP H06226042A
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- B01—PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
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- B01D53/00—Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols
- B01D53/34—Chemical or biological purification of waste gases
- B01D53/46—Removing components of defined structure
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- B01D53/501—Sulfur oxides by treating the gases with a solution or a suspension of an alkali or earth-alkali or ammonium compound
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C01—INORGANIC CHEMISTRY
- C01F—COMPOUNDS OF THE METALS BERYLLIUM, MAGNESIUM, ALUMINIUM, CALCIUM, STRONTIUM, BARIUM, RADIUM, THORIUM, OR OF THE RARE-EARTH METALS
- C01F11/00—Compounds of calcium, strontium, or barium
- C01F11/46—Sulfates
- C01F11/464—Sulfates of Ca from gases containing sulfur oxides
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 エネルギー効率よく二酸化イオウを除去しα
型焼石膏を連続的に製造する。 【構成】 二酸化イオウをカルシウムおよびマグネシウ
ムスクラビング成分に接触させ、えられた亜硫酸カルシ
ウムおよび亜硫酸マグネシウムを加圧酸化容器内部で加
熱加圧下に酸化性ガスと接触させることによりα型焼石
膏および硫酸マグネシウムをえ、沈殿したα型焼石膏を
溶解した硫酸マグネシウムから分離することを含んでな
る二酸化イオウ含有ガス流から二酸化イオウを除去しα
型焼石膏を製造する方法。
型焼石膏を連続的に製造する。 【構成】 二酸化イオウをカルシウムおよびマグネシウ
ムスクラビング成分に接触させ、えられた亜硫酸カルシ
ウムおよび亜硫酸マグネシウムを加圧酸化容器内部で加
熱加圧下に酸化性ガスと接触させることによりα型焼石
膏および硫酸マグネシウムをえ、沈殿したα型焼石膏を
溶解した硫酸マグネシウムから分離することを含んでな
る二酸化イオウ含有ガス流から二酸化イオウを除去しα
型焼石膏を製造する方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱煙道ガス流から二酸化
イオウを除去するとともに副産物としてα型焼石膏を直
接製造する方法に関する。
イオウを除去するとともに副産物としてα型焼石膏を直
接製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】湿式スクラビングプロセスを利用して熱
煙道ガスから二酸化イオウを除去することが、動力施設
または他の石炭燃焼ユニットからの排煙ガス清浄化のた
めの主要手段となった。そのようなプロセスは、通常、
水性の水酸化カルシウムスラリーまたは石灰石スラリー
を使用する。そのスラリーは湿式スクラビングユニット
において下方向に送られて二酸化イオウと反応し、湿式
スクラビングユニットにおいて上方向に送られる熱ガス
から二酸化イオウを除去する。米国特許第3,919,
393号および同第3,919,394号明細書に開示
されているように、酸化マグネシウムまたは水酸化マグ
ネシウムのようなマグネシウム成分の含量を増した水酸
化カルシウム水性スラリーを用いることにより商業的に
特に好ましい結果がえられた。これらの明細書の内容
を、ここで引用する。
煙道ガスから二酸化イオウを除去することが、動力施設
または他の石炭燃焼ユニットからの排煙ガス清浄化のた
めの主要手段となった。そのようなプロセスは、通常、
水性の水酸化カルシウムスラリーまたは石灰石スラリー
を使用する。そのスラリーは湿式スクラビングユニット
において下方向に送られて二酸化イオウと反応し、湿式
スクラビングユニットにおいて上方向に送られる熱ガス
から二酸化イオウを除去する。米国特許第3,919,
393号および同第3,919,394号明細書に開示
されているように、酸化マグネシウムまたは水酸化マグ
ネシウムのようなマグネシウム成分の含量を増した水酸
化カルシウム水性スラリーを用いることにより商業的に
特に好ましい結果がえられた。これらの明細書の内容
を、ここで引用する。
【0003】マグネシウム含量を増した水酸化カルシウ
ムスクラビングプロセスによる二酸化イオウ含有熱ガス
のスクラビングにおいて、亜硫酸カルシウムが形成され
る。亜硫酸カルシウムは、循環している水性スクラビン
グ媒体からのブリード流(bleed stream)
によりスクラビングシステムから除去しなくてはならな
い。このブリード流は少量の亜硫酸マグネシウムおよび
塩化マグネシウムも含む。ブリード流は、通常、濃集器
または分離器に送られ、そこでえられた濃集スラッジす
なわちアンダーフロー(underflow)はシステ
ムから分離除去され、一方、清澄化水性媒体すなわちオ
ーバーフロー(overflow)は、通常、湿式スク
ラビングユニット内の水性スクラビングスリラーに戻さ
れる。湿式スクラビングシステムから除去されたスラッ
ジは、主に、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウ
ムを含み、ほかに種々の塩化物および他の不純物を含
む。亜硫酸カルシウムスラッジはその物理的特性故に脱
水が困難であり、沈殿ポンド(settling po
nd)または収集領域に沈積すると、凝固するのに大き
な領域と長い時間を必要とする。
ムスクラビングプロセスによる二酸化イオウ含有熱ガス
のスクラビングにおいて、亜硫酸カルシウムが形成され
る。亜硫酸カルシウムは、循環している水性スクラビン
グ媒体からのブリード流(bleed stream)
によりスクラビングシステムから除去しなくてはならな
い。このブリード流は少量の亜硫酸マグネシウムおよび
塩化マグネシウムも含む。ブリード流は、通常、濃集器
または分離器に送られ、そこでえられた濃集スラッジす
なわちアンダーフロー(underflow)はシステ
ムから分離除去され、一方、清澄化水性媒体すなわちオ
ーバーフロー(overflow)は、通常、湿式スク
ラビングユニット内の水性スクラビングスリラーに戻さ
れる。湿式スクラビングシステムから除去されたスラッ
ジは、主に、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウ
ムを含み、ほかに種々の塩化物および他の不純物を含
む。亜硫酸カルシウムスラッジはその物理的特性故に脱
水が困難であり、沈殿ポンド(settling po
nd)または収集領域に沈積すると、凝固するのに大き
な領域と長い時間を必要とする。
【0004】生成され廃棄されるスラッジの量を減少さ
せるための1つの方法として、亜硫酸カルシウム含有ス
ラッジを酸化して亜硫酸カルシウムを硫酸カルシウムに
転化することが行なわれてきた。硫酸カルシウムはより
容易に脱水されるので、処理して埋め立て材料として使
用しなくてはならないスラッジの量が減少する。また、
硫酸カルシウムが石膏としてすなわち硫酸カルシウム2
水和物(CaSO4−2H2O)として形成されたばあ
い、石膏は、石膏壁板(gypsum wallboa
d)などの産業用および建築用プラスター(plast
er)のような種々の製品に使用しうることがある。し
かしながら、石膏の需要は、すべての二酸化イオウ水酸
化カルシウムスクラビングスラッジが石膏に転化したば
あいにえられるもの以外に種々の商業的プロセスにより
製造された石膏の全部を吸収するほど充分に高くない。
さらに、石膏中に存在するマグネシウムは、通常の使用
法における石膏の性能に悪影響を与えうる。
せるための1つの方法として、亜硫酸カルシウム含有ス
ラッジを酸化して亜硫酸カルシウムを硫酸カルシウムに
転化することが行なわれてきた。硫酸カルシウムはより
容易に脱水されるので、処理して埋め立て材料として使
用しなくてはならないスラッジの量が減少する。また、
硫酸カルシウムが石膏としてすなわち硫酸カルシウム2
水和物(CaSO4−2H2O)として形成されたばあ
い、石膏は、石膏壁板(gypsum wallboa
d)などの産業用および建築用プラスター(plast
er)のような種々の製品に使用しうることがある。し
かしながら、石膏の需要は、すべての二酸化イオウ水酸
化カルシウムスクラビングスラッジが石膏に転化したば
あいにえられるもの以外に種々の商業的プロセスにより
製造された石膏の全部を吸収するほど充分に高くない。
さらに、石膏中に存在するマグネシウムは、通常の使用
法における石膏の性能に悪影響を与えうる。
【0005】特に有用な状態の石膏であるα型焼石膏す
なわちα型硫酸カルシウム半水和物(αCaSO4・1
/2H2O)は、二酸化イオウ除去水性スラッジ中には
通常形成されず、通常の石膏すなわち硫酸カルシウム2
水和物よりも高い価値を提供する特別の用途を有する。
α型焼石膏の製造は、通常、天然の石膏または副産物の
石膏をオートクレーブ内で加圧下に100℃を超える高
温で加熱することにより行なわれる。たとえば米国特許
第5,015,449号および同第5,015,550
号明細書には、動力施設煙道ガス脱硫プロセスからえら
れる石膏からα型焼石膏を製造することが提案されてい
る。この製造法においては、湿った微粒子石膏が成形さ
れ、成形体はオートクレーブに入れられて加圧下に11
0〜180℃の範囲の温度で加熱される。
なわちα型硫酸カルシウム半水和物(αCaSO4・1
/2H2O)は、二酸化イオウ除去水性スラッジ中には
通常形成されず、通常の石膏すなわち硫酸カルシウム2
水和物よりも高い価値を提供する特別の用途を有する。
α型焼石膏の製造は、通常、天然の石膏または副産物の
石膏をオートクレーブ内で加圧下に100℃を超える高
温で加熱することにより行なわれる。たとえば米国特許
第5,015,449号および同第5,015,550
号明細書には、動力施設煙道ガス脱硫プロセスからえら
れる石膏からα型焼石膏を製造することが提案されてい
る。この製造法においては、湿った微粒子石膏が成形さ
れ、成形体はオートクレーブに入れられて加圧下に11
0〜180℃の範囲の温度で加熱される。
【0006】石膏(硫酸カルシウム2水和物)がα型焼
石膏に転化するとき、過剰の水を取り去るためのエネル
ギーが必要とされ、そのようなエネルギーの供給のため
にプロセスが費用のかかるものになる。
石膏に転化するとき、過剰の水を取り去るためのエネル
ギーが必要とされ、そのようなエネルギーの供給のため
にプロセスが費用のかかるものになる。
【0007】米国特許第4,069,300号明細書に
おいて、アニオン性、非イオン性または両性の界面活性
剤の少なくとも1つを含む懸濁液中の亜硫酸カルシウム
を酸化することによりα型焼石膏を製造するプロセスが
記載されている。このプロセスは、使用する亜硫酸カル
シウム懸濁液を、消石灰スラリーに二酸化イオウ含有廃
ガスを吸収させることによりえられるものとしうること
を教示している。このプロセスにおいて、90℃という
低い温度が用いられ、オートクレーブは使用されない。
このことはプロセスが加圧下に行なわれないことを意味
する。加圧下に行なわれないと結晶が粗くなると言われ
ている。懸濁液は、硫酸カルシウムのα型半水和物の種
結晶を、使用される界面活性剤の重量の約10〜150
倍の量で添加されていなくてはならない。
おいて、アニオン性、非イオン性または両性の界面活性
剤の少なくとも1つを含む懸濁液中の亜硫酸カルシウム
を酸化することによりα型焼石膏を製造するプロセスが
記載されている。このプロセスは、使用する亜硫酸カル
シウム懸濁液を、消石灰スラリーに二酸化イオウ含有廃
ガスを吸収させることによりえられるものとしうること
を教示している。このプロセスにおいて、90℃という
低い温度が用いられ、オートクレーブは使用されない。
このことはプロセスが加圧下に行なわれないことを意味
する。加圧下に行なわれないと結晶が粗くなると言われ
ている。懸濁液は、硫酸カルシウムのα型半水和物の種
結晶を、使用される界面活性剤の重量の約10〜150
倍の量で添加されていなくてはならない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の1つの目的
は、カルシウムスクラビング成分およびマグネシウムス
クラビング成分を含む水性スララビング媒体を用い、ス
クラビングユニット流出液からα型焼石膏を連続的に製
造することにより熱ガス流から二酸化イオウを除去する
方法を提供することにある。
は、カルシウムスクラビング成分およびマグネシウムス
クラビング成分を含む水性スララビング媒体を用い、ス
クラビングユニット流出液からα型焼石膏を連続的に製
造することにより熱ガス流から二酸化イオウを除去する
方法を提供することにある。
【0009】本発明のもう1つの目的は、カルシウムス
クラビング成分およびマグネシウムスクラビング成分を
含む水性スクラビング媒体を用い、スクラビングユニッ
ト流出液から非常に高い転化率でα型焼石膏を連続的に
製造する一方でスクラビングユニット流出液から硫酸マ
グネシウムを除去することにより熱ガス流から二酸化イ
オウを除去する方法を提供することにある。
クラビング成分およびマグネシウムスクラビング成分を
含む水性スクラビング媒体を用い、スクラビングユニッ
ト流出液から非常に高い転化率でα型焼石膏を連続的に
製造する一方でスクラビングユニット流出液から硫酸マ
グネシウムを除去することにより熱ガス流から二酸化イ
オウを除去する方法を提供することにある。
【0010】本発明のさらにもう1つの目的は、カルシ
ウムスクラビング成分およびマグネシウムスクラビング
成分を含む水性スクラビング媒体を用い、エネルギー効
率のよい方法でスクラビングユニット流出液からα型焼
石膏を連続的に製造することにより熱ガス流から二酸化
イオウを除去する方法を提供することにある。
ウムスクラビング成分およびマグネシウムスクラビング
成分を含む水性スクラビング媒体を用い、エネルギー効
率のよい方法でスクラビングユニット流出液からα型焼
石膏を連続的に製造することにより熱ガス流から二酸化
イオウを除去する方法を提供することにある。
【0011】本発明のさらなる目的は、カルシウムスク
ラビング成分およびマグネシウムスクラビング成分を含
む水性スクラビング媒体を用い、α型焼石膏を連続的に
製造する一方で亜硫酸カルシウム酸化による発熱エネル
ギーを利用してα型焼石膏を形成するための熱および圧
力の一部をうることにより熱ガス流から二酸化イオウオ
を除去する方法を提供することにある。
ラビング成分およびマグネシウムスクラビング成分を含
む水性スクラビング媒体を用い、α型焼石膏を連続的に
製造する一方で亜硫酸カルシウム酸化による発熱エネル
ギーを利用してα型焼石膏を形成するための熱および圧
力の一部をうることにより熱ガス流から二酸化イオウオ
を除去する方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、二酸
化イオウ含有熱ガス流を、スクラビングユニットにおい
て、カルシウムスクラビング成分およびマグネシウムス
クラビング成分を含む水性スクラビング媒体と接触させ
て二酸化イオウを水性媒体中の亜硫酸カルシウムおよび
亜硫酸マグネシウムに転化すること、亜硫酸カルシウム
および亜硫酸マグネシウムを含む水性媒体の少なくとも
一部をスクラビングユニットから連続的に除去するこ
と、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウムを含む
除去された水性媒体の少なくとも一部を加圧酸化容器に
連続的に送ること、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグ
ネシウムを含む水性媒体を加圧酸化容器内において高め
られた温度かつ加圧下に酸化性ガスと接触させることに
より亜硫酸カルシウムをα型焼石膏に転化し亜硫酸マグ
ネシウムを硫酸マグネシウムに転化し、α型焼石膏は水
性媒体から沈殿し硫酸マグネシウムは水性媒体に溶解す
ること、沈殿したα型焼石膏および溶解した硫酸マグネ
シウムを含む水性媒体を加圧酸化容器から連続的に除去
すること、およびα型焼石膏を水性媒体から分離するこ
とを含んでなる二酸化イオウ含有ガス流から二酸化イオ
ウを除去しα型焼石膏を製造する方法に関する。
化イオウ含有熱ガス流を、スクラビングユニットにおい
て、カルシウムスクラビング成分およびマグネシウムス
クラビング成分を含む水性スクラビング媒体と接触させ
て二酸化イオウを水性媒体中の亜硫酸カルシウムおよび
亜硫酸マグネシウムに転化すること、亜硫酸カルシウム
および亜硫酸マグネシウムを含む水性媒体の少なくとも
一部をスクラビングユニットから連続的に除去するこ
と、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウムを含む
除去された水性媒体の少なくとも一部を加圧酸化容器に
連続的に送ること、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグ
ネシウムを含む水性媒体を加圧酸化容器内において高め
られた温度かつ加圧下に酸化性ガスと接触させることに
より亜硫酸カルシウムをα型焼石膏に転化し亜硫酸マグ
ネシウムを硫酸マグネシウムに転化し、α型焼石膏は水
性媒体から沈殿し硫酸マグネシウムは水性媒体に溶解す
ること、沈殿したα型焼石膏および溶解した硫酸マグネ
シウムを含む水性媒体を加圧酸化容器から連続的に除去
すること、およびα型焼石膏を水性媒体から分離するこ
とを含んでなる二酸化イオウ含有ガス流から二酸化イオ
ウを除去しα型焼石膏を製造する方法に関する。
【0013】
【作用および実施例】石炭燃焼動力施設からの煙道ガス
流のような二酸化イオウ含有ガス流を、水酸化カルシウ
ムおよび水酸化マグネシウムのようなカルシウム成分お
よびマグネシウム成分を含む水性スクラビング媒体と接
触させることにより、二酸化イオウが水性媒体中の亜硫
酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウムに転化して、二
酸化イオウ含有ガス流から二酸化イオウが除去される。
亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウムを含む水性
媒体の一部がスクラビングユニットから連続的に除去さ
れ、加圧酸化容器に送られる。加圧酸化容器において、
亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウム、好ましく
は重亜硫酸マグネシウムを含む水性媒体を、100〜1
45℃の範囲の高められた温度かつ加圧下に、空気また
は酸素のような酸化性ガスと接触させることにより、亜
硫酸カルシウムがα型焼石膏に直接転化し亜硫酸マグネ
シウムが硫酸マグネシウムに転化する。α型焼石膏は水
性媒体から沈殿し、一方、硫酸マグネシウムは水性媒体
に溶解する。沈殿したα型焼石膏および溶解した硫酸マ
グネシウムを含む水性媒体が加圧酸化容器から連続的に
除去され、α型焼石膏は濾過などにより水性媒体から分
離される。えられたα型焼石膏の特定の性質を向上させ
るために、水性媒体に結晶変性剤(crystalmo
difier)を添加することができる。
流のような二酸化イオウ含有ガス流を、水酸化カルシウ
ムおよび水酸化マグネシウムのようなカルシウム成分お
よびマグネシウム成分を含む水性スクラビング媒体と接
触させることにより、二酸化イオウが水性媒体中の亜硫
酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウムに転化して、二
酸化イオウ含有ガス流から二酸化イオウが除去される。
亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウムを含む水性
媒体の一部がスクラビングユニットから連続的に除去さ
れ、加圧酸化容器に送られる。加圧酸化容器において、
亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウム、好ましく
は重亜硫酸マグネシウムを含む水性媒体を、100〜1
45℃の範囲の高められた温度かつ加圧下に、空気また
は酸素のような酸化性ガスと接触させることにより、亜
硫酸カルシウムがα型焼石膏に直接転化し亜硫酸マグネ
シウムが硫酸マグネシウムに転化する。α型焼石膏は水
性媒体から沈殿し、一方、硫酸マグネシウムは水性媒体
に溶解する。沈殿したα型焼石膏および溶解した硫酸マ
グネシウムを含む水性媒体が加圧酸化容器から連続的に
除去され、α型焼石膏は濾過などにより水性媒体から分
離される。えられたα型焼石膏の特定の性質を向上させ
るために、水性媒体に結晶変性剤(crystalmo
difier)を添加することができる。
【0014】加圧酸化容器から除去された水性媒体中の
硫酸マグネシウムは水酸化マグネシウムに転化すること
ができ、マグネシウムスクラビング成分としてスクラビ
ングユニットに戻されるか別の場所で用いられる、ある
いは副産物として販売される。加圧酸化容器から放出さ
れた気体は、主にスチームであり、プロセスの熱源とし
て使用し、凝縮してスクラビングユニットに戻すか本発
明の方法の別の場所において用いることができる。
硫酸マグネシウムは水酸化マグネシウムに転化すること
ができ、マグネシウムスクラビング成分としてスクラビ
ングユニットに戻されるか別の場所で用いられる、ある
いは副産物として販売される。加圧酸化容器から放出さ
れた気体は、主にスチームであり、プロセスの熱源とし
て使用し、凝縮してスクラビングユニットに戻すか本発
明の方法の別の場所において用いることができる。
【0015】本発明の方法によれば、熱ガス流から二酸
化イオウガスを除去することができ、市場性のある生成
物としてのα型焼石膏が付随的に製造される。
化イオウガスを除去することができ、市場性のある生成
物としてのα型焼石膏が付随的に製造される。
【0016】本発明の方法において、二酸化イオウ含有
熱ガス流が湿式スクラビングユニット内において、カル
シウムスクラビング成分およびマグネシウムスクラビン
グ成分を含む水性媒体と接触される。カルシウムスクラ
ビング成分およびマグネシウムスクラビング成分を含む
水性媒体の好ましいものが前述の米国特許第3,91
9,393号および同第3,919,394号明細書に
記載されている。これらに記載された方法においては、
特定量のマグネシウム成分を水酸化カルシウムスラリー
に添加することにより二酸化イオウの除去が向上してい
る。250〜5000ppmのような特定量のマグネシ
ウムイオンを含む酸化カルシウム水性スラリーが、湿式
スクラビングユニットの水性スクラビング媒体として使
用されることが記載されている。
熱ガス流が湿式スクラビングユニット内において、カル
シウムスクラビング成分およびマグネシウムスクラビン
グ成分を含む水性媒体と接触される。カルシウムスクラ
ビング成分およびマグネシウムスクラビング成分を含む
水性媒体の好ましいものが前述の米国特許第3,91
9,393号および同第3,919,394号明細書に
記載されている。これらに記載された方法においては、
特定量のマグネシウム成分を水酸化カルシウムスラリー
に添加することにより二酸化イオウの除去が向上してい
る。250〜5000ppmのような特定量のマグネシ
ウムイオンを含む酸化カルシウム水性スラリーが、湿式
スクラビングユニットの水性スクラビング媒体として使
用されることが記載されている。
【0017】過剰の固形分の形成を防止するために、湿
式スクラビングユニットから水性スクラビング媒体の一
部が除去される。除去された水性スクラビング媒体の一
部は、保持タンクに送られる前に下降管のような湿式ス
クラビングユニットのある部分から取り出される。これ
により、水性スクラビング媒体が保持タンクに送られ湿
式スクラビングユニットに循環して戻ることによりえら
れる約6.5のpHではなく、約5.5のようなやや低
いpHの水性スクラビング媒体の一部がえられる。主に
亜硫酸カルシウム、亜硫酸マグネシウムおよび好ましく
は重亜硫酸マグネシウムを含む水性スクラビング媒体の
一部は濃集器に送られ、そこで、濃縮された水性媒体す
なわち濃集器アンダーフローが、清澄化された水性媒体
すなわち濃集器オーバーフローから分離される。溶解し
た成分を主に含んでいる濃集器オーバーフローは、湿式
スクラビングユニットに循環することができる。
式スクラビングユニットから水性スクラビング媒体の一
部が除去される。除去された水性スクラビング媒体の一
部は、保持タンクに送られる前に下降管のような湿式ス
クラビングユニットのある部分から取り出される。これ
により、水性スクラビング媒体が保持タンクに送られ湿
式スクラビングユニットに循環して戻ることによりえら
れる約6.5のpHではなく、約5.5のようなやや低
いpHの水性スクラビング媒体の一部がえられる。主に
亜硫酸カルシウム、亜硫酸マグネシウムおよび好ましく
は重亜硫酸マグネシウムを含む水性スクラビング媒体の
一部は濃集器に送られ、そこで、濃縮された水性媒体す
なわち濃集器アンダーフローが、清澄化された水性媒体
すなわち濃集器オーバーフローから分離される。溶解し
た成分を主に含んでいる濃集器オーバーフローは、湿式
スクラビングユニットに循環することができる。
【0018】亜硫酸カルシウおよび亜硫酸マグネシウム
を通常5〜35重量%、普通は約20〜25重量%の量
で含んでいる水性媒体である濃集器アンダーフローを、
加圧酸化容器に送り、高められた温度かつ加圧下に、空
気または酸素のような酸化性ガスと接触させることによ
り、α型焼石膏および硫酸マグネシウムが形成される。
を通常5〜35重量%、普通は約20〜25重量%の量
で含んでいる水性媒体である濃集器アンダーフローを、
加圧酸化容器に送り、高められた温度かつ加圧下に、空
気または酸素のような酸化性ガスと接触させることによ
り、α型焼石膏および硫酸マグネシウムが形成される。
【0019】酸化は100〜145℃(212〜293
゜F)の高められた温度で行なわれる。約100℃より
低い温度を用いると充分な酸化率がえられず、145℃
を超える温度を用いると、用いることは可能であるが、
エネルギーが浪費されプロセスが非効率的なものにな
る。
゜F)の高められた温度で行なわれる。約100℃より
低い温度を用いると充分な酸化率がえられず、145℃
を超える温度を用いると、用いることは可能であるが、
エネルギーが浪費されプロセスが非効率的なものにな
る。
【0020】酸化中、加圧酸化容器内の圧力は20〜6
0lb/in2、好ましくは30〜50lb/in2に
維持すべきである。圧力が約30lb/in2より低い
と酸化の程度が低く酸化速度が許容できないほど遅く、
約50lb/in2より高くしてもそれほどの利益はえ
られず、より特別の装置が必要となる。
0lb/in2、好ましくは30〜50lb/in2に
維持すべきである。圧力が約30lb/in2より低い
と酸化の程度が低く酸化速度が許容できないほど遅く、
約50lb/in2より高くしてもそれほどの利益はえ
られず、より特別の装置が必要となる。
【0021】亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウ
ムからα型焼石膏および硫酸マグネシウムへの酸化中に
おける加圧酸化容器内の水性媒体のpHは2.5〜5.
5、好ましくは3〜4に維持すべきである。約2.5よ
り低いpHは、必要以上に過剰の酸が要求され装置にお
いて腐食の問題を起こすので避けるべきであり、約5.
5を超えるpHは、酸化速度を遅くし転化を低下させ
る。
ムからα型焼石膏および硫酸マグネシウムへの酸化中に
おける加圧酸化容器内の水性媒体のpHは2.5〜5.
5、好ましくは3〜4に維持すべきである。約2.5よ
り低いpHは、必要以上に過剰の酸が要求され装置にお
いて腐食の問題を起こすので避けるべきであり、約5.
5を超えるpHは、酸化速度を遅くし転化を低下させ
る。
【0022】亜硫酸カルシウムのα型焼石膏への酸化中
に硫酸マグネシウムに転化する重亜硫酸マグネシウムお
よび亜硫酸マグネシウムのようなマグネシウムイオンが
存在することは、転化に有益な影響を与える。加圧酸化
容器に供給される一部の水性媒体のマグネシウムイオン
含量は約250〜8000ppm、好ましくは約500
〜5000ppmとすべきである。また、湿式スクラビ
ングユニットの下降管から除去される水性スクラビング
媒体中に重亜硫酸マグネシウムが存在することにより、
酸化中のpHを低くする酸性成分が提供される。重亜硫
酸マグネシウムは酸化されて硫酸マグネシウムになると
ともに硫酸を提供し、この硫酸は加圧酸化容器内の水性
媒体のpHを所望の酸性範囲に制御するのに役立つ。
に硫酸マグネシウムに転化する重亜硫酸マグネシウムお
よび亜硫酸マグネシウムのようなマグネシウムイオンが
存在することは、転化に有益な影響を与える。加圧酸化
容器に供給される一部の水性媒体のマグネシウムイオン
含量は約250〜8000ppm、好ましくは約500
〜5000ppmとすべきである。また、湿式スクラビ
ングユニットの下降管から除去される水性スクラビング
媒体中に重亜硫酸マグネシウムが存在することにより、
酸化中のpHを低くする酸性成分が提供される。重亜硫
酸マグネシウムは酸化されて硫酸マグネシウムになると
ともに硫酸を提供し、この硫酸は加圧酸化容器内の水性
媒体のpHを所望の酸性範囲に制御するのに役立つ。
【0023】本発明の利点は、亜硫酸カルシウムからα
型焼石膏への酸化が発熱反応であることである。すなわ
ち、一旦酸化反応が始まると、α型焼石膏を形成するた
めに必要な高められた温度が発熱反応により維持され
る。このことは、硫酸カルシウムからα型焼石膏を製造
するプロセスに対して際立った利点である。なぜなら、
硫酸カルシウムからα型焼石膏を製造するプロセスは、
発熱型でない転化を行なうための熱エネルギーを連続的
に供給する必要があるからである。さらに、本発明の方
法において密封された酸化容器内で供給される発熱は、
α型焼石膏への転化を維持するために必要な圧力の一部
も提供する。
型焼石膏への酸化が発熱反応であることである。すなわ
ち、一旦酸化反応が始まると、α型焼石膏を形成するた
めに必要な高められた温度が発熱反応により維持され
る。このことは、硫酸カルシウムからα型焼石膏を製造
するプロセスに対して際立った利点である。なぜなら、
硫酸カルシウムからα型焼石膏を製造するプロセスは、
発熱型でない転化を行なうための熱エネルギーを連続的
に供給する必要があるからである。さらに、本発明の方
法において密封された酸化容器内で供給される発熱は、
α型焼石膏への転化を維持するために必要な圧力の一部
も提供する。
【0024】製造されるα型焼石膏の結晶構造を向上さ
せるために、コハク酸もしくは硫酸カリウムまたはそれ
らの混合物のような結晶変性剤を加圧酸化容器内で水性
媒体に添加することができる。
せるために、コハク酸もしくは硫酸カリウムまたはそれ
らの混合物のような結晶変性剤を加圧酸化容器内で水性
媒体に添加することができる。
【0025】実施例1 本発明の1つの態様を図面を参照して説明する。図1に
おいて、熱ガス流から二酸化イオウを除去し付随的にα
型焼石膏を製造するための脱硫装置を1で示す。動力施
設の石炭燃焼装置からの煙道ガス流のような二酸化イオ
ウ含有熱ガス流がライン5を通して湿式スクラビングユ
ニット3に導入される。熱ガス流は湿式スクラビングユ
ニット3において上方向に送られ、噴霧器7を通して導
入されたカルシウムスクラビング成分およびマグネシウ
ムスクラビング成分含有水性スクラビング媒体と接触さ
せられ、清浄化されたガスが湿式スクラビングユニット
3から出口9を通して大気中に廃棄される。水性スクラ
ビング媒体は二酸化イオウとの接触後に亜硫酸カルシウ
ムおよび亜硫酸マグネシウムを含み、通常、保持タンク
11に送られる。水性スクラビング媒体は、保持タンク
11からライン13を通って噴霧器7に戻るように循環
されて二酸化イオウ含有ガス流とさらに接触させられ、
一方、カルシウムスクラビング成分およびマグネシウム
スクラビング成分を含む新鮮な水性スクラビング成分を
供給源15からライン17を通して保持タンク11に添
加することができる。スクラビングシステムから固形分
を除去するために、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグ
ネシウム固形分が、好ましくは湿式スクラビングユニッ
ト3内の下降管からライン19を通して除去され濃集器
21に供給される。濃集器21は清澄化ユニットの機能
を有しており、濃縮固形分が底部に集まり、清澄化液が
上部に上がる。清澄化液すなわち濃集器オーバーフロー
はライン23を通して濃集器21から除去され、湿式ス
クラビングユニット3に戻して用いることができ、一
方、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウムを含む
濃集化スラリーすなわち濃集器アンダーフローはライン
25を通して濃集器21から除去される。
おいて、熱ガス流から二酸化イオウを除去し付随的にα
型焼石膏を製造するための脱硫装置を1で示す。動力施
設の石炭燃焼装置からの煙道ガス流のような二酸化イオ
ウ含有熱ガス流がライン5を通して湿式スクラビングユ
ニット3に導入される。熱ガス流は湿式スクラビングユ
ニット3において上方向に送られ、噴霧器7を通して導
入されたカルシウムスクラビング成分およびマグネシウ
ムスクラビング成分含有水性スクラビング媒体と接触さ
せられ、清浄化されたガスが湿式スクラビングユニット
3から出口9を通して大気中に廃棄される。水性スクラ
ビング媒体は二酸化イオウとの接触後に亜硫酸カルシウ
ムおよび亜硫酸マグネシウムを含み、通常、保持タンク
11に送られる。水性スクラビング媒体は、保持タンク
11からライン13を通って噴霧器7に戻るように循環
されて二酸化イオウ含有ガス流とさらに接触させられ、
一方、カルシウムスクラビング成分およびマグネシウム
スクラビング成分を含む新鮮な水性スクラビング成分を
供給源15からライン17を通して保持タンク11に添
加することができる。スクラビングシステムから固形分
を除去するために、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグ
ネシウム固形分が、好ましくは湿式スクラビングユニッ
ト3内の下降管からライン19を通して除去され濃集器
21に供給される。濃集器21は清澄化ユニットの機能
を有しており、濃縮固形分が底部に集まり、清澄化液が
上部に上がる。清澄化液すなわち濃集器オーバーフロー
はライン23を通して濃集器21から除去され、湿式ス
クラビングユニット3に戻して用いることができ、一
方、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウムを含む
濃集化スラリーすなわち濃集器アンダーフローはライン
25を通して濃集器21から除去される。
【0026】亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウ
ムを含む水性媒体としての濃集器アンダーフローが、ラ
イン25を通して濃集器21から加圧酸化容器27に送
られ、そこを連続的に通過する。加圧酸化容器内におい
て、シャフト31および羽根33を有してなりモーター
35により駆動される多羽根攪拌機のような撹拌装置2
9の使用などにより水性媒体が撹拌される。
ムを含む水性媒体としての濃集器アンダーフローが、ラ
イン25を通して濃集器21から加圧酸化容器27に送
られ、そこを連続的に通過する。加圧酸化容器内におい
て、シャフト31および羽根33を有してなりモーター
35により駆動される多羽根攪拌機のような撹拌装置2
9の使用などにより水性媒体が撹拌される。
【0027】酸素が、供給源37からライン39を通し
て、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウム含有水
性スクラビング媒体に導入される。高められた温度で加
圧下に酸素を、撹拌装置29により撹拌された水性スク
ラビング媒体と接触させることにより、水性スクラビン
グ媒体に含まれる亜硫酸カルシウムがα型焼石膏に転化
して沈殿し、一方、水性スクラビング媒体に含まれる亜
硫酸マグネシウムが硫酸マグネシウムに転化し、硫酸マ
グネシウムは水性スクラビング媒体に溶解し溶液を形成
する。加圧酸化容器27内の水性媒体を適当なpHに維
持するために必要な酸をライン41を通して供給するこ
とができる。水性スクラビング媒体中の成分の酸化によ
り発熱反応が生じるので、加圧酸化容器27内において
適当な温度および圧力を維持するために、主にスチーム
である気体を排出ライン43を通して放出することがで
き、要すればそのような気体の一部を、凝縮後にライン
45を通して加圧酸化容器27に戻すことができる。
て、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウム含有水
性スクラビング媒体に導入される。高められた温度で加
圧下に酸素を、撹拌装置29により撹拌された水性スク
ラビング媒体と接触させることにより、水性スクラビン
グ媒体に含まれる亜硫酸カルシウムがα型焼石膏に転化
して沈殿し、一方、水性スクラビング媒体に含まれる亜
硫酸マグネシウムが硫酸マグネシウムに転化し、硫酸マ
グネシウムは水性スクラビング媒体に溶解し溶液を形成
する。加圧酸化容器27内の水性媒体を適当なpHに維
持するために必要な酸をライン41を通して供給するこ
とができる。水性スクラビング媒体中の成分の酸化によ
り発熱反応が生じるので、加圧酸化容器27内において
適当な温度および圧力を維持するために、主にスチーム
である気体を排出ライン43を通して放出することがで
き、要すればそのような気体の一部を、凝縮後にライン
45を通して加圧酸化容器27に戻すことができる。
【0028】酸化後、固形のα型焼石膏および溶解して
いる硫酸マグネシウムを含む水性媒体がライン47を通
して加圧酸化容器27から連続的に除去され、濾過器の
ような分離器49に送られる。そこで、溶解している硫
酸マグネシウムを含む水性媒体からα型焼石膏が分離さ
れる。ライン51を通して水を供給してα型焼石膏を洗
い、洗ったα型焼石膏をライン53を通して貯蔵ビン
(storage bin)55に排出することができ
る。溶解している硫酸マグネシウムを含む水性媒体が分
離器49からライン57を通して送られる。分離した硫
酸マグネシウム含有水性媒体を再生器59に送り、そこ
にライン61を通して水酸化カルシウムを添加して水酸
化マグネシウムを製造することができる。水酸化マグネ
シウムはスクラビングシステムに、たとえばスクラビン
グ成分の供給源15にライン63を通して戻すことがで
き、再生器59内で製造された石膏はライン65を通し
て排出される。
いる硫酸マグネシウムを含む水性媒体がライン47を通
して加圧酸化容器27から連続的に除去され、濾過器の
ような分離器49に送られる。そこで、溶解している硫
酸マグネシウムを含む水性媒体からα型焼石膏が分離さ
れる。ライン51を通して水を供給してα型焼石膏を洗
い、洗ったα型焼石膏をライン53を通して貯蔵ビン
(storage bin)55に排出することができ
る。溶解している硫酸マグネシウムを含む水性媒体が分
離器49からライン57を通して送られる。分離した硫
酸マグネシウム含有水性媒体を再生器59に送り、そこ
にライン61を通して水酸化カルシウムを添加して水酸
化マグネシウムを製造することができる。水酸化マグネ
シウムはスクラビングシステムに、たとえばスクラビン
グ成分の供給源15にライン63を通して戻すことがで
き、再生器59内で製造された石膏はライン65を通し
て排出される。
【0029】本発明の方法の1例として、マグネシウム
増加水酸化カルシウムスクラビングプロセスからの水性
媒体を約7.5重量%の固形分を含む稀釈状態でえた。
通常のそのような水性媒体は、主に亜硫酸カルシウムで
ある固形分を約20〜30%含む。水性媒体は約750
00mg/lの亜硫酸カルシウムおよび5000mg/
lの亜硫酸マグネシウムを含んでいた。一連のランにお
いて、水性媒体を加圧酸化容器に供給し、水性媒体を通
すように酸素を分散させ、水性媒体をつぎの表に示す温
度で加熱した。使用圧力および水性媒体のpH(硫酸の
添加により調節)を、酸素の流量と共に表に示すように
変化させた。加圧酸化容器内の水性媒体は100℃に加
熱し、反応の発熱を用いて表に示す温度を維持した。
増加水酸化カルシウムスクラビングプロセスからの水性
媒体を約7.5重量%の固形分を含む稀釈状態でえた。
通常のそのような水性媒体は、主に亜硫酸カルシウムで
ある固形分を約20〜30%含む。水性媒体は約750
00mg/lの亜硫酸カルシウムおよび5000mg/
lの亜硫酸マグネシウムを含んでいた。一連のランにお
いて、水性媒体を加圧酸化容器に供給し、水性媒体を通
すように酸素を分散させ、水性媒体をつぎの表に示す温
度で加熱した。使用圧力および水性媒体のpH(硫酸の
添加により調節)を、酸素の流量と共に表に示すように
変化させた。加圧酸化容器内の水性媒体は100℃に加
熱し、反応の発熱を用いて表に示す温度を維持した。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】表1からわかるように、本発明は、α型
焼石膏を形成するとともに二酸化イオウ含有熱ガス流か
ら二酸化イオウを除去する方法であって、カルシウム成
分水性スクラビング媒体中にマグネシウム成分が存在す
ることによりα型焼石膏の形成が向上した方法である。
焼石膏を形成するとともに二酸化イオウ含有熱ガス流か
ら二酸化イオウを除去する方法であって、カルシウム成
分水性スクラビング媒体中にマグネシウム成分が存在す
ることによりα型焼石膏の形成が向上した方法である。
【図1】本発明の熱ガス流から二酸化イオウを除去しα
型焼石膏を形成する方法の1つの好ましい態様を示すフ
ローダイヤグラムである。
型焼石膏を形成する方法の1つの好ましい態様を示すフ
ローダイヤグラムである。
1 脱硫装置 3 湿式スクラビングユニット 7 噴霧器 11 保持タンク 15 供給源 21 濃集器 27 加圧酸化容器 29 撹拌装置 37 供給源 49 分離器 55 貯蔵ビン 59 再生器
Claims (12)
- 【請求項1】 二酸化イオウ含有熱ガス流を、スクラビ
ングユニットにおいて、カルシウムスクラビング成分お
よびマグネシウムスクラビング成分を含む水性スクラビ
ング媒体と接触させて二酸化イオウを水性媒体中の亜硫
酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウムに転化するこ
と、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウムを含む
水性媒体の少なくとも一部をスクラビングユニットから
連続的に除去すること、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸
マグネシウムを含む除去された水性媒体の少なくとも一
部を加圧酸化容器に連続的に送ること、亜硫酸カルシウ
ムおよび亜硫酸マグネシウムを含む水性媒体を加圧酸化
容器内において高められた温度かつ加圧下に酸化性ガス
と接触させることにより亜硫酸カルシウムをα型焼石膏
に転化し亜硫酸マグネシウムを硫酸マグネシウムに転化
し、α型焼石膏は水性媒体から沈殿し硫酸マグネシウム
は水性媒体に溶解すること、沈殿したα型焼石膏および
溶解した硫酸マグネシウムを含む水性媒体を加圧酸化容
器から連続的に除去すること、およびα型焼石膏を水性
媒体から分離することを含んでなる二酸化イオウ含有熱
ガス流から二酸化イオウを除去しα型焼石膏を製造する
方法。 - 【請求項2】 高められた温度が100〜145℃に維
持される請求項1記載の二酸化イオウ含有熱ガス流から
二酸化イオウを除去しα型焼石膏を製造する方法。 - 【請求項3】 亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシ
ウムを含む水性媒体の初期ポーションを加圧酸化容器内
において100℃に加熱し、酸化により生じた反応熱を
用いて高められた温度を維持し加圧酸化容器内の圧力の
一部を提供する請求項1記載の二酸化イオウ含有熱ガス
流から二酸化イオウを除去しα型焼石膏を製造する方
法。 - 【請求項4】 加圧の圧力が20〜60lb/in2に
維持される請求項1記載の二酸化イオウ含有熱ガス流か
ら二酸化イオウを除去しα型焼石膏を製造する方法。 - 【請求項5】 加圧酸化容器内の水性スラリーのpHが
2.5〜5.5に維持される請求項1記載の二酸化イオ
ウ含有熱ガス流から二酸化イオウを除去しα型焼石膏を
製造する方法。 - 【請求項6】 酸化性ガスが酸素である請求項1記載の
二酸化イオウ含有熱ガス流から二酸化イオウを除去しα
型焼石膏を製造する方法。 - 【請求項7】 酸化性ガスが空気である請求項1記載の
二酸化イオウ含有熱ガス流から二酸化イオウを除去しα
型焼石膏を製造する方法。 - 【請求項8】 加圧酸化容器に送られる水性媒体が亜硫
酸カルシウムと亜硫酸マグネシウムを合計で5〜35重
量%含む請求項1記載の二酸化イオウ含有熱ガス流から
二酸化イオウを除去しα型焼石膏を製造する方法。 - 【請求項9】 二酸化イオウ含有熱ガス流を、スクラビ
ングユニットにおいて、カルシウムスクラビング成分お
よびマグネシウムスクラビング成分を含む水性スクラビ
ング媒体と接触させて二酸化イオウを水性媒体中の亜硫
酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウムに転化するこ
と、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネシウムを含む
水性媒体の少なくとも一部をスクラビングユニットから
連続的に除去すること、亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸
マグネシウムを含む除去された水性媒体の少なくとも一
部を加圧酸化容器に連続的に送ること、亜硫酸カルシウ
ムおよび亜硫酸マグネシウムを含む水性媒体を加圧酸化
容器内において2.5〜5.5のpHに維持しつつ10
0〜145℃の高められた温度かつ20〜60lb/i
n2の加圧下に酸化性ガスと接触させることにより亜硫
酸カルシウムをα型焼石膏に転化し亜硫酸マグネシウム
を硫酸マグネシウムに転化し、α型焼石膏は水性媒体か
ら沈殿し硫酸マグネシウムは水性媒体に溶解すること、
沈殿したα型焼石膏および溶解した硫酸マグネシウムを
含む水性媒体を加圧酸化容器から連続的に除去するこ
と、およびα型焼石膏を水性媒体から分離することを含
んでなる二酸化イオウ含有熱ガス流から二酸化イオウを
除去しα型焼石膏を製造する方法。 - 【請求項10】 酸化性ガスが酸素である請求項9記載
の二酸化イオウ含有熱ガス流から二酸化イオウを除去し
α型焼石膏を製造する方法。 - 【請求項11】 酸化性ガスが空気である請求項9記載
の二酸化イオウ含有熱ガス流から二酸化イオウを除去し
α型焼石膏を製造する方法。 - 【請求項12】 亜硫酸カルシウムおよび亜硫酸マグネ
シウムを含む水性媒体の初期ポーションを加圧酸化容器
内において100℃に加熱し、酸化により生じる反応熱
を用いて高められた温度を維持し加圧酸化容器内の圧力
の一部を提供する請求項9記載の二酸化イオウ含有熱ガ
ス流から二酸化イオウを除去しα型焼石膏を製造する方
法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US999,621 | 1992-12-31 | ||
US07/999,621 US5312609A (en) | 1992-12-31 | 1992-12-31 | Method of sulfur dioxide removal from gaseous streams with α-hemihydrate gypsum product formation |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06226042A true JPH06226042A (ja) | 1994-08-16 |
Family
ID=25546539
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5291016A Pending JPH06226042A (ja) | 1992-12-31 | 1993-11-19 | 二酸化イオウ含有熱ガス流から二酸化イオウを除去しα型焼石膏を製造する方法 |
Country Status (11)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5312609A (ja) |
EP (1) | EP0604701B1 (ja) |
JP (1) | JPH06226042A (ja) |
AT (1) | ATE180181T1 (ja) |
CA (1) | CA2097996C (ja) |
DE (1) | DE69325008T2 (ja) |
DK (1) | DK0604701T3 (ja) |
ES (1) | ES2131541T3 (ja) |
LV (1) | LV12413B (ja) |
PL (1) | PL175063B1 (ja) |
TR (1) | TR27345A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019011223A (ja) * | 2017-06-30 | 2019-01-24 | 宇部興産株式会社 | 石膏及びその製造方法、セメント組成物及びその製造方法、ならびに地盤改良材 |
JP2020023416A (ja) * | 2018-08-08 | 2020-02-13 | 宇部興産株式会社 | セメント組成物の製造方法、及びセメント組成物の製造システム |
JP2020176057A (ja) * | 2018-08-08 | 2020-10-29 | 宇部興産株式会社 | セメント組成物の製造方法、及びセメント組成物の製造システム |
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US5614158A (en) * | 1995-10-20 | 1997-03-25 | Dravo Lime Company | Process for removing sulfur dioxide from gases and producing gypsum and purified magnesium hydroxide |
FI102959B1 (fi) * | 1996-09-23 | 1999-03-31 | Kemira Agro Oy | Menetelmä magnesiumsulfiitin tai magnesiumvetysulfiitin hapettamiseksi |
US6068822A (en) * | 1997-03-24 | 2000-05-30 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Desulforization method and desulfurization apparatus in geothermal power plant |
US6197200B1 (en) | 1999-05-11 | 2001-03-06 | Eastroc Llc | Method of purifying flue gas waste slurries for use in gypsum production |
US6572832B2 (en) * | 2001-03-27 | 2003-06-03 | Carmeuse North America Services, Inc. | Method of removing sulfur dioxide from a gaseous stream in a wet scrubbing unit |
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CN100382873C (zh) * | 2003-06-06 | 2008-04-23 | 浙江大学 | 常压盐溶液法制取α-半水脱硫石膏工艺 |
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US20070088112A1 (en) * | 2005-10-05 | 2007-04-19 | Hooks Henry E | Fire retardant compositions |
US8173090B2 (en) | 2010-07-08 | 2012-05-08 | Air Products And Chemicals, Inc. | Sorbent use with oxyfuel sour compression |
CN110090540B (zh) * | 2019-04-19 | 2021-05-14 | 华南理工大学 | 一种硅酸钙板生产过程中的废气净化除臭工艺及装置 |
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