JPH0578097A - フオークリフトの荷崩れ修正装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パレット上に整列して段積みされた段ボール
箱等の積荷の荷崩れを修正することの可能なフォークリ
フトの荷崩れ修正装置を提供する。 【構成】 フォーク３の上方にベースプレート１１を水
平状に配置し、これを昇降作動装置１２を介してフイン
ガーバー４に上下動可能に取り付ける。ベースプレート
１１の前側と左右両側には、荷崩れ修正用の修正プレー
ト１３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒを縦向きに垂下状に配置する
とともに、それらをロッド１４及びガイドホルダ１５を
介して傾斜を利用して自重により常に外側へ移動するよ
うに取り付ける。また、ベースプレート１１上にはクラ
ンプシリンダ１７を立設し、その伸長作動によりチェー
ン１９を介して修正プレート１３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒを
内側へ移動させることにより、パレットＰ上の積荷Ｗの
側面を修正プレート１３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒにより挟み
込むようにして荷崩れを修正する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フォークリフトの荷崩
れ修正装置に係り、詳しくはパレット上に段積された段
ボール箱のような荷物の荷崩れを修正するための装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、パレット上に整列して段積みさ
れた段ボール箱や瓶ケース等をフォークリフトによって
運搬する場合、前記積荷の荷崩れを防止するためのアタ
ッチメントとしてロードスタビライザが利用されてい
る。これは、フォーク上の積荷の上面を平板状の押さえ
板によって押さえ込むことにより荷崩れを防止するよう
にしたものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した荷
崩れ防止装置としてのロードスタビライザは、あくまで
も運搬中の荷崩れの発生を防ぐことを目的に構成された
ものであり、一旦荷崩れが発生したときは、これを修正
できるものではなかった。そのため、従来は専ら人手に
よる積み直しによって対応しているのが実状である。

【０００４】そこで本発明は、上述の如き事情に鑑み、
積荷に発生した荷崩れを修正することの可能なフォーク
リフトの荷崩れ修正装置を提供することを、解決すべき
技術的課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のように構成したものである。すなわ
ち、フォークの上方に配置されてフォーク上の積荷の荷
崩れを修正する装置であって、フォーク上方に水平状に
配置されたベースプレートと、該ベースプレートを上下
動させるための昇降作動装置と、前記ベースプレートの
前方及び左右両側方にそれぞれ垂下状に配置された３枚
の修正プレートと、前記ベースプレートに設置され、前
記前側の修正プレートを前後方向に水平作動させるとと
もに左右の修正プレートを左右方向に水平作動させるた
めの水平作動装置とを備えたことを特徴としている。

【０００６】

【作用】上記のように構成された本発明に係るフォーク
リフトの荷崩れ修正装置においては、積荷の荷崩れを修
正するときは、まず水平作動装置を駆動して前側及び左
右の各修正プレートを外側へ水平に移動させるととも
に、昇降作動装置を駆動して装置全体を一旦所定位置ま
で上昇させる。つづいて、荷崩れを修正すべき荷物が積
まれたパレットにフォークを差し込んだのち、装置全体
を所定位置まで下降させて前側及び左右の修正プレート
を積荷の前方及び左右側方に位置させてから、各修正プ
レートをそれぞれ内側へ水平に移動させると、積荷の前
後方向については前側の修正プレートとフォーク及びバ
ックレストにより挟み付けられ、また左右方向について
は左右の修正プレートにより挟み付けられて荷崩れが修
正される。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて具体
的に説明する。まず、図１〜図３に示す実施例１につい
て説明する。図１は荷崩れ修正装置を分解し、図２はフ
ォークリフトに装着された荷崩れ修正装置を示し、図３
は荷崩れ修正態様を示している。図２に示すように、フ
ォークリフトのマスト１に沿って昇降するリフトブラケ
ット２の前面にはフォーク３を支持するフインガーバー
４が固着され、該フインガーバー４には積荷の背後への
落下を防止するバックレスト５が固着されている。

【０００８】本実施例に係る荷崩れ修正装置は、前記リ
フトブラケット２又はフインガーバー４に装着されてお
り、以下その詳細を説明する。図１及び図２に示すよう
に、リフトブラケット２又はフインガーバー４の背面に
は左右一対のレールガイド６が立設され、このレールガ
イド６にはレール７がガイドローラ８を介して上下動可
能に装着されるとともに、レールガイド６間に立設され
た昇降シリンダ９によって昇降作動される。また、レー
ル７の上端部にはアーム１０が前方へ水平状に延出さ
れ、該アーム１０の先端部には方形状のベースプレート
１１が支持されている。かくして、ベースプレート１１
は前記フォーク３の真上に水平に配置されるとともに、
前記レールガイド６、レール７及び昇降シリンダ９から
構成される昇降作動装置１２により昇降可能とされてい
る。

【０００９】一方、前記ベースプレート１１の前方及び
左右の両側方には、それぞれ方形状に形成された荷崩れ
修正用としての修正プレート１３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒが
ベースプレート１１より下方へ垂下するように縦向きに
配置されている。従って、それら修正プレート１３Ｆ，
１３Ｌ，１３Ｒは荷崩れを修正すべき積荷の高さに対応
し得るように縦方向に十分な長さを有している。また、
３枚の修正プレート１３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒは、内面上
端部に各２本のロッド１４を備えており、前側の修正プ
レート１３Ｆはベースプレート１１の前側上面に固定さ
れた左右２個のガイドホルダ１５にロッド１４を介して
前後方向に移動可能に支持され、また左右の修正プレー
ト１３Ｌ，１３Ｒはベースプレート１１の左右上面に固
定された前後各２個のガイドホルダ１５にロッド１４を
介して左右方向に移動可能に支持されている。

【００１０】なお、本実施例にあっては、前記ロッド１
４及びガイドホルダ１５には修正プレート１３Ｆ，１３
Ｌ，１３Ｒが外側に向かって自重により移動し得るよう
に適当な傾斜を設定してあり、そしてその最大移動端は
ロッド１４に設けたストッパ１４ａによって規制されて
いる。

【００１１】上記の如くベースプレート１１に対して移
動可能に支持された３枚の修正プレート１３Ｆ，１３
Ｌ，１３Ｒは、水平作動装置１６により同期して水平移
動（実際には前記ロッド１４及びホルダ１５に設定され
た傾斜による上下変位を伴う）されるようになってい
る。水平作動装置１６は、ベースプレート１１の上面中
央に縦向きに設置された一本のクランプシリダ１７と、
該クランプシリンダ１７のロッド１７ａの上端に固定さ
れたロッドプレート１８と、一端が該ロッドプレート１
８に連結され、他端が前記各修正プレート１３Ｆ，１３
Ｌ，１３Ｒに連結された３本のチェーン１９とから構成
されており、クランプシリンダ１７の伸縮作動により各
修正プレート１３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒを内外へ移動させ
るようになっている。なお、チェーン１９はベースプレ
ート１１の上面に回転可能に設置されたチェーホイール
２０により案内される。

【００１２】本実施例の荷崩れ修正装置は上述の如く構
成したものであり、従って下記の如く作動することによ
りパレットＰ上に段積みされた段ボール箱等の積荷Ｗの
荷崩れを修正する。まず、３枚の修正プレート１３Ｆ，
１３Ｌ，１３Ｒを外側へ変位した位置に保持する一方、
昇降シリンダ９を伸長作動させて装置全体を所定位置ま
で上昇させる。かかる状態で、フォーク３をパレットＰ
に差し込んでから、昇降シリンダ９を縮小作動させて装
置全体を下降させることにより、図３に実線で示す如く
パレットＰ上の積荷Ｗの前面及び左右側面に修正プレー
ト１３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒを対向させる。このことによ
り、積荷Ｗは３枚の修正プレート１３Ｆ，１３Ｌ，１３
Ｒとフォーク３及びバックレスト５により周囲を囲まれ
た状態となる。

【００１３】つづいて、クランプシリンダ１７を伸長作
動すれば、図３に仮想線で示すようにロッドプレート１
８及びチェーン１９を介して修正プレート１３Ｆ，１３
Ｌ，１３Ｒがそれぞれ内側へ引き寄せられる。その結
果、それら修正プレート１３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒが積荷
Ｗの対向側面に押し付けられ、積荷Ｗの前後方向の荷崩
れは前側の修正プレート１３Ｆとフォーク３及びバック
レスト５との挟み込みにより、また左右方向の荷崩れは
左右の修正プレート１３Ｌ，１３Ｒによる挟み込みによ
り修正される。

【００１４】なお、上記修正作動時において、本実施例
では荷崩れ修正のために内側へ移動される修正プレート
１３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒがガイドホルダ１４の傾斜に沿
った上方への変位を伴うことになるため、その内面に積
荷に対して滑りやすい材質のシートを貼着するか又はコ
ーティングすることにより引っ掛かりを防ぐようにする
ことが望ましい。そして、荷崩れ修正作動後は、クラン
プシリンダ１７を縮小作動してチェーン１９を緩めてや
れば、各修正プレート１３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒがロッド
１４とガイドホルダ１５に設定された傾斜に沿って自重
により外側へ移動されて原位置に復帰される。この場
合、外側への移動を確実化するために、スプリング等に
よる外力を付加することも可能である。

【００１５】本実施例の荷崩れ修正装置は、上述の如く
して積荷Ｗの荷崩れを修正することができるものである
が、元々が荷崩れを起こし易い積荷を取り扱う場合にあ
っては、前以て修正プレート１３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒを
積荷の前面及び左右側面に接触させた状態で運搬するよ
うにすれば、少なくとも運搬中での荷崩れの発生につい
てはこれを確実に防止することが可能である。また、修
正プレート１３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒを外側へ移動させた
状態では、積荷Ｗの背丈の大小に関係なく（低いときは
フォーク３を上昇させて積荷をある程度まで持ち上げて
から）、ベースプレート１１により積荷の上面を押さえ
て運搬することができる。つまり、ロードスタビライザ
としての形態で使用することも可能である。

【００１６】次に、本発明の実施例２について図４及び
図５を参照して説明する。この実施例は修正プレート１
３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒを水平移動させる水平作動装置１
６に関しての変更例であって、ベースプレート１１の前
側上面及び左右上面に、各修正プレート１３Ｆ，１３
Ｌ，１３Ｒに対応して各２本のクランプシリンダ２１を
それぞれ水平に配置し、そしてそれらクランプシリンダ
２１の伸縮作動により修正プレート１３Ｆ，１３Ｌ，１
３Ｒを直接水平移動させる構成としている。

【００１７】従って、この実施例によるときは、各修正
プレート１３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒのクランプシリンダ２
１を独立して作動させ得ることが可能となる。そのた
め、各修正プレート１３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒを前述の実
施例１の場合と同様に同時作動させて荷崩れの全体修正
を行い得ることのほか、個々に独立作動させることによ
り荷崩れ修正を行うことも可能となる。すなわち、図５
に示すように、積荷Ｗが一方に偏って荷崩れを起こして
いるような場合、まず一方の修正プレート１３Ｌを内側
へ移動させて図示実線の如く積荷Ｗの下部側面に当接さ
せたもとで、他方の修正プレート１３Ｒを内側へ図示仮
想線の如く内側へ移動させて積荷Ｗの一方の修正プレー
ト１３Ｌ側へ押し付けることにより荷崩れを効果的に修
正することができる。

【００１８】なお、実施例に示された水平作動装置は図
示のものに限るものではなく、必要に応じて適宜変更が
可能であって、要は修正プレート１３Ｆ，１３Ｌ，１３
Ｒを水平方向に移動させ得るものであれば如何なる形式
でも差し支えない。

【００１９】

【発明の効果】以上詳述したように、本発明の荷崩れ修
正装置によれば、パレット上に整列して段積みされた積
荷に荷崩れが生じたときは、これを迅速にかつ効果的に
修正することができる。従って、人手による面倒な荷崩
れの修正作業が不要となり、省力化が図られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１に係る荷崩れ修正装置を分解
して示す斜視図である。

【図２】フォークリフトに装着された荷崩れ修正装置の
側面図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線断面図であり、荷崩れ修正態様
を示す。

【図４】本発明の実施例２に係る荷崩れ修正装置の主要
部を示す斜視図である。

【図５】図４のＢ矢視図であり、荷崩れ修正態様を示
す。

【符号の説明】

１…マスト ２…フォーク １１…ベースプレート １２…昇降作動装
置 １３Ｆ，１３Ｌ，１３Ｒ…修正プレート １６…水平作動装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フォークの上方に配置されてフォーク上
   の積荷の荷崩れを修正する装置であって、フォーク上方
   に水平状に配置されたベースプレートと、該ベースプレ
   ートを上下動させるための昇降作動装置と、前記ベース
   プレートの前方及び左右両側方にそれぞれ垂下状に配置
   された３枚の修正プレートと、前記ベースプレートに設
   置され、前記前側の修正プレートを前後方向に水平作動
   させるとともに左右の修正プレートを左右方向に水平作
   動させるための水平作動装置とを備えたフォークリフト
   の荷崩れ修正装置。