JPH0577545B2 - - Google Patents
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- JPH0577545B2 JPH0577545B2 JP3160231A JP16023191A JPH0577545B2 JP H0577545 B2 JPH0577545 B2 JP H0577545B2 JP 3160231 A JP3160231 A JP 3160231A JP 16023191 A JP16023191 A JP 16023191A JP H0577545 B2 JPH0577545 B2 JP H0577545B2
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Description
機、特に自動車を跨ぎ得る門型走行フレームに、
そのフレームを自動車の前後方向に往復動向駆動
し得る走行駆動装置と、送風機に接続される上面
乾燥ノズルと、そのノズルを昇降駆動し得る昇降
駆動装置とを設けた構造の洗車機における制御装
置に関する。 【0002】 【従来の技術】 上記洗車機において、走行フレ
ームの復行中に上面乾燥ノズルを自動車車体の上
面形状に追従するよう昇降させ、該ノズルより乾
燥用空気を車体に向けて噴出させるようにして乾
燥処理を行う用にしたものは、従来公知である。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】 斯かる従来の
洗車機では、上記乾燥処理が走行フレームの1復
過程でのみ行われるようになつており、その際に
上面乾燥ノズルからは自動車車体面に対し各部一
様にしか乾燥用空気を吹き付けることができなか
つた。 【0004】 ところが自動車車体面には、乾燥処理
を特に入念に行うべき部位と、そうでない部位と
が存在し、その前者の部位については、上記従来
の乾燥処理行程によるも残留液滴を十分に除去し
得ない問題があり、例えば車体後半部上面、特に
リヤガラス表面は上面乾燥ノズルに対し比較的急
峻な上り斜面であつて乾燥処理後も液滴が残留し
がちであつた。 【0005】 そこで斯かる問題を解決するために、
例えば走行フレームをその全走行区間に亘り何回
も往復走行して乾燥処理行程を繰り返すことが考
えられるが、その場合には、全体として乾燥処理
時間が長くなる上、走行フレームや送風機を作動
させるための動力が必要以上に消費される等の別
の問題がある。 【0006】 本発明は、上記に鑑み提案されたもの
で、従来のものの上記問題を一挙に解決し得る、
洗車機きおける制御装置を提供することを目的と
する。 【0007】 【課題を解決するための手段】 上記目的を達成
するために本発明は、自動車を跨ぎ得る門型走行
フレームに、そのフレームを自動車の前後方向に
往復走行駆動し得る走行駆動装置と、送風機に接
続される上面乾燥ノズルと、そのノズルを昇降駆
動し得る昇降駆動装置とを設け、自動車車体に対
する乾燥処理時には前記走行フレームの走行に伴
い前記上面乾燥ノズルを自動車車体の上面形状に
追従するよう昇降させて、該ノズルより乾燥用空
気を自動車車体に向けて噴出させるようにした洗
車機において、自動車車体の所定部位を検出する
検出手段と、前記乾燥処理時に前記走行フレーム
の走行方向を変えて自動車車体の、前後方向の一
部を反復乾燥するよう前記検出手段の検出結果に
基づいて前記走行駆動装置を制御する制御手段と
を備えたことを第1番目の特徴とし、また前記車
体の、前記反復乾燥が行われる部位に、少なくと
もリヤガラスが含まれることを第2番目の特徴と
する。 【0008】 【実施例】 以下、図面により本発明の実施例を
説明する。図1は、本発明の一実施例正面図、図
2はその要部側面図である。自動車を跨ぎ得るよ
う門型に形成された走行フレーム1には、走行レ
ール7,7に沿つて、往復走行できるように車輪
8,8が軸支されている。そして、走行フレーム
1の両側上部に、それぞれ送風機9,9が設けら
れている。そして、前記送風機9,9の吐出口に
連接した送風管10,10の先端に、上面乾燥ノ
ズル2が連結されている。 【0009】 前記上面乾燥ノズル2の下部中央には
柔軟性案内ローラ11が設けられ、左右両端には
支持杆12,12が一体に設けられている。前記
支持杆12,12の先端には、昇降部材13,1
4が固着されている。前記昇降部材13,14
は、その上部に支持されたガイドローラ15,1
5と、その下部に軸支されたガイドローラ16,
16により、前記走行フレーム1の両側面に設け
た案内部材17,17に係合される。また、一方
の昇降部材13の上端には、前記上面乾燥ノズル
2の上限位置を検出する上限リミツトスイツチ1
8を作動させる作動部材19が設けられている。
前記上限リミツトスイツチ18と作動部材19に
より、上面乾燥ノズル上限位置検出手段D10が構
成されている。さらに、他方の昇降部材14の上
端には、昇降部材13,14が所定の角度以上に
揺動したときに作動する揺動リミツトスイツチ2
0が設けられている。 【0010】 前記上面乾燥ノズル2の上端中央部に
は、チエーン21,21の一端が固着されてい
る。前記チエーン21,21は、走行フレーム1
に軸支した案内滑車22,22,23,23を経
由したのち垂下されて動滑車24,24を吊下
げ、その他端が走行フレーム1に固着されてい
る。前記動滑車24,24は動滑車枠25に軸支
されており、該動滑車25は下端が走行フレーム
に軸支された昇降駆動装置としてのシリンダ4の
ピストンロツド29の上端に固着されている。ま
た、前記動滑車枠25の上限位置を決めるストツ
パ26が走行フレーム1に設けられている。前記
シリンダ4の上端には、ピストンロツド29を停
止させる後述の停止装置6が設けられている。 【0011】 前記案内滑車23,23の回転軸27
には、上面乾燥ノズル位置検出手段D9が設けら
れている。 【0012】 前記車輪8,8には、従動スプロケツ
ト28,28が同軸に設けられ、走行フレーム1
に支持される走行駆動装置としての原動機3,3
の駆動軸には駆動スプロケツト30,30が設け
られている。前記従動スプロケツト28,28と
駆動スプロケツト30,30には、チエーン3
1,31が懸回されている。そして、一方の原動
機3の駆動軸には、走行位置検出手段D1が設け
られている。 【0013】 前記走行フレーム1の下部中央には、
リミツトスイツチ32が設けられている。前記リ
ミツトスイツチ32は、走行フレーム1が走行レ
ール7,7のスタート位置にあるときに、一方の
走行レール7に設けられたカム33により作動す
る。前記リミツトスイツチ32とカム33によ
り、スタート位置検出手段D11が構成される。 【0014】 上面洗車ブラシ5は、走行フレーム1
の両側面にそれぞれ回転自在に支承された枢軸3
4,34に揺動腕35,35を介して揺動可能に
支持される。揺動腕35,35は、その中間部に
前記枢軸34,34が固着され、その先端部に上
面洗車ブラシ5の支持軸21が回転自在に支持さ
れる。一方の揺動腕35の基端部には原動機36
が設けられ、その出力は、揺動腕の内部に設けた
伝動機構(図示せず)を介して、上面洗車ブラシ
5の支持軸21に伝達されるようになつている。
他方の揺動腕35の基端部には、平衡重錘Wが固
着されている。また、一方の枢軸34には、磁石
37が設けられ、上面洗車ブラシ5が上限位置の
とき作動するリードスイツチ38とともに、上面
洗車用ブラシ上限位置検出手段D7を構成してい
る。また、該枢軸34には上面洗車用ブラシ位置
検出手段D6が設けられ、一方他方の枢軸34に
は、上面洗車ブラシ5を上限位置に格納する格納
用シリンダ39のピストンロツド40が作動腕4
1を介して取付けられている。 【0015】 図3には、図1,2に示した停止装置
6の具体的構造が示される。シリンダ4のピスト
ンロツド29の外周にはリング状のブレーキシユ
ー42が巻装される。停止装置6のシリンダ状ケ
ーシング61は、前記ブレーキシユー42を含む
ピストンロツド29を囲繞するように配設され
る。ケーシング61内には、そこにエア室62を画
成するブレーキピストン43が揺動自在に嵌合さ
れるとともに、このピストン43を押圧して前記
エア室62の容積を縮小するように作用するブレ
ーキばね44が収容される。前記エア室62は、
供給口45を介して、加圧空気源Ai(図4)に連
通される。またエア室62内には、複数本のブレ
ーキアーム46がピストンロツド29を囲むよう
に放射状に収容され、それらのブレーキアーム4
6の基端(上端)は前記ブレーキシユー42とケ
ーシング61の内面とでピストンロツド29の径
方向に揺動自在に支持されており、またその先端
(下端)にはローラ47が回転自在に軸支され、
該ローラ47の外面側には、前記ブレーキばね4
4により上方に付勢されている前記ブレーキピス
トン43のテーパ面48が圧接さている。したが
つてエア室62内に加圧エアが供給されていない
ときはブレーキばね44の弾発力でブレーキピス
トン43が上昇され、そのテーパ面48はローラ
47を介してブレーキアーム46を内方に揺動し
てブレーキシユー42をピストンロツド29に押
付け、該ピストンロツド29にブレーキがかけら
れる。また前記加圧空気源Aiよりエア室62に加
圧空気が供給されるとブレーキピストン43はブ
レーキばね44の付勢力に抗して下方に押下げら
れ、ローラ47は外側に移動する。そのため、ブ
レーキ腕46はブレーキシユー42をピストンロ
ツド29に押付けなくなるので、ピストンロツド
29は自由に作動する。 【0016】 図4は、エアおよび油圧回路を示す図
である。加圧空気源Aiに接続された配管49は、
圧力を調整する減圧弁50と常時開放型三方電磁
弁51を介して、停止装置6の空気供給口45を
接続される。また、配管49は、減圧弁52と常
時開放型三方電磁弁53を介して、加圧容器54
の上部にも接続されている。そして、加圧容器5
4に入れられた作動油は、固定絞り付逆止弁55
を介してシリンダ4に供給される。固定絞り付き
逆止弁55は、シリンダ4が縮むとき逆止弁が開
弁され、延びるとき閉弁される。 【0017】 図5イは、図1,2に示した走行位置
検出手段D1、上面洗車用ブラシ位置検出手段D6
および上面乾燥ノズル位置検出手段D9の検出部
の具体的構造を示す図で、図5ロは、その出力波
形を示す図である。図5イにおいて、外周部に複
数のスリツトパターンが、内周部に1つのスリツ
トパターンが書込まれたデイスクRDに対向し
て、スリツト板S1が配置されている。前記スリ
ツト板S1には、外周部のスリツトパターンに対
応してA相スリツトSA及びB相スリツトSB、内
周部のスリツトパターン対応してZ相スリツト
SZ、がそれぞれ設けられている。そして、前記
A相スリツトSAおよびデイスクRDを間に挟んで
発光ダイオードLEDAとフオトトランジスタ
TrAが、前記B相スリツトSBおよびデイスクRD
を間に挟んで発光ダイオードLEDBとフオトトラ
ンジスタTrBが、さらに前記Z相スリツトSZお
よびデイスクRDを間に挟んで発行ダイオード
LEDZとフオトトランジスタTrZが、それぞれ向
かい合つて配置されている。前記デイスクRDを
矢印方向に回転させると、発光ダイオードLEDA
〜LEDZの光は通過または遮断されるので、フオ
トトランジスタTrA〜TrZは、図5ロに示す信号
STrA〜STrZを出力する。信号STrA,STrB
は、90°の位相差の周期Tのパルス信号で信号
STrZは原点位置を示す信号である。そして、信
号STrA〜STrZを回転方向判別回路とカウンタ
(図示せず)に入力することにより、前記デイス
クRDの回転角がパルス数として検出できる。そ
のため、前記走行フレーム1のスタート位置から
の走行位置、上面洗車ブラシ5の上限位置からの
昇降位置、および上面乾燥ノズルの上限位置から
の昇降位置をそれぞれのパルス数として検出でき
る。 【0018】 図6は、前記上面乾燥ノズル2の昇降
位置を設定する昇降位置設定手段D12、自動車車
体の上面の傾斜角度が所定値以上であることを判
別する判別手段D3 、前記原動機3の回転方向を
制御する原動機制御手段D4、昇降駆動装置とし
てのシリンダ4を制御する昇降制御手段D5、お
よび他の制御手段として、マイクロコンピユータ
を用いた倍の制御系のブロツク図である。制御手
段60は、演算処理を行うマイクロプロセツシン
グユニツト61と、プログラムおよび固定データ
を記憶しているリードオンリイメモリM1と、ワ
ークエリアおよび可変データの記憶に用いられる
ランダムアクセスメモリM2と、入力インターフ
エース62と、出力インターフエイス63と、そ
れらを接続するバス64と、から構成されてい
る。前記入力インターフエイス62には、前述の
走行位置検出手段D1、上面洗車用ブラシ位置検
出手段D6、上面乾燥ノズル位置検出手段D9、上
面乾燥ノズル上限位置検出手段D10、スタート位
置検出手段D11、上面洗車用ブラシ上限位置検出
手段D7、往復行信号発生手段D8、および揺動リ
ミツトスイツチ20の出力信号が入力されてい
る。前記出力インターフエース63は、図4に示
した電磁弁51,53のソレノイドコイルL5
1,L53、前記走行フレーム1に設けられた原
動機3,3、前記揺動腕35に設けられた原動機
36、前記格納用シリンダ39の制御装置65が
接続されている。また、前記バス64には、ラン
ダムアクセスメモリM2からなる記憶手段Mも接
続されている。 【0019】 而して前記判別手段D3 は、自動車車
体の上面傾斜角度が所定値以上であるとの判別結
果を通して車体所定部位としてのフロントガラス
f又はリヤガラスrを検出する、本発明の検出手
段を構成しており、また前記制御手段60は、後
述する如く乾燥処理時に走行フレーム1の走行方
向を変えて自動車車体の前後方向の一部(即ちフ
ロントガラスf又はリヤガラスr)を反復乾燥す
るよう前記検出手段の(判別手段D3 )の検出結
果に基づいて走行駆動装置(原動機3)を制御す
る、本発明の制御手段を構成している。 【0020】 次に、前述の構成を備えた本発明の実
施例の作用について説明する。 【0021】 図7は走行フレーム1の往行時のブラ
ツシング処理を示す図、図8はその場合における
制御手段60の動作を表すフローチヤート、図9
は上面乾燥ノズル2の昇降位置の設定原理を示す
図。 【0022】 図7において、走行フレーム1が位置
1aに、上面洗車ブラシ5が上限位置5aに、そ
れぞれあるとき、往復行信号発生手段D8が往行
を示す信号を出力すると、前記制御手段60は、
図8のフローチヤートに基づき、動作する。ステ
ツプS1でブラツシング処理か否か判定される。そ
してブラツシング処理であればステツプS3に進
み、そうでなければステツプS2に進み他の処理を
行う。ステツプS3で、前記格納用シリンダ39の
制御装置65を動作させ、格納用シリンダ39の
ピストンロツド40が自由に伸長できるようにす
る。また、前記原動機36を動作させ、上面洗車
ブラシ5を回転させる。そして、前記原動機3,
3を作動させ、車輪8,8の回転により、走行フ
レーム1は往行を開始する。そのため、図7に示
すように、上面洗車ブラシ5は、位置5bに下降
している。このとき、走行位置検出手段D1は、
走行フレーム1の位置に関する信号を、上面洗車
用ブラシ位置検出手段D6は上面洗車ブラシ5の
位置に関する信号を、それぞれ出力している。そ
して、走行フレーム1が往行して位置1aを離れ
ると、スタート位置検出手段D11は、カム33が
リミツトスイツチ32を作動させないので信号を
出力しなくなる。そのため、動作はステツプS4か
らステツプS5に進む。このとき、図7に示すよう
に上面洗車ブラシ5は、位置5c,5d,5eの
ように自動車Vの車体に接触してブラツシング処
理を行う。一方、ステツプS5で、走行位置検出手
段D1、及び上面洗車用ブラシ位置検出手段D6の
出力信号が入力されて、ステツプS6で、昇降位置
設定手段D12が上面乾燥ノズル2の昇降位置を設
定し、ステツプS7で、記憶手段Mに、走行位置に
対応させて記憶させる。これらのステツプS5〜S7
は、ステツプS8で往復行信号発生手段D8の往行
信号が出力されなくなるまで繰返される。そし
て、図7に示すように、上面洗車ブラシ5が位置
5f〜5gに進み、走行フレーム1が位置bに達
すると、前記往行信号が出力されなくなり、動作
は図8のステツプS8からステツプS9に進む。ステ
ツプS9では、前記原動機3,3を非作動とし、走
行フレーム1を停止させる。また、前記原動機3
6を非作動とし、上面洗車ブラシ5の回転を停止
させ、前記制御装置65により格納用シリンダ3
9を駆動し、上面洗車ブラシ5を上昇させる。そ
のとき図7に示す位置5hまで上昇すると、前記
磁石37がリードスイツチ38を作動させるの
で、上面洗車ブラシ上限位置検出手段D7が信号
を出力する。そのため、制御装置65は格納用シ
リンダ39を停止させ、上面洗車ブラシ5を上限
位置に格納して、ブラツシング処理を終了する。 【0023】 次に、図9により、前述したステツプ
S8での上面乾燥ノズル2の上昇位置の設定原理を
示す。上面洗車ブラシ5は、その上限位置5aか
ら、枢軸34が角度θ1回転した位置に下降して、
自動車Vの車体上面に接触している。このとき、
揺動腕35は枢軸34を通る水平線Hに対して角
度θ2だけ傾いている。この角度θ2は、上限位置5
aでの角度θ0と、角度θ1に対応する前記上面洗車
用ブラシ位置検出手段D6の出力信号から容易に
求めることができる。そして、枢軸34と支持軸
21との中心間の距離をLとすると、水平線Hか
ら支持軸21迄の距離Aは式(1)で表わされる。 【0024】 A=Lsinθ2 ……(1) そして、上面乾燥ノズル2の乾燥処理に最適な
位置が図に示した昇降位置であるから、前記昇降
位置設定手段D12が設定する上限位置からの昇降
位置SD3は(2)式で表わされる。 【0025】 SD=A+X+C(θ1)=Lsinθ2+X+
C(θ1) ……(2) Xは上面乾燥ノズル2の上限位置、枢軸34の
高さ位置により定まる数値である。また補正値C
(θ1)は、揺動腕35の水平線Hからの角度θ2に
より、上面洗車ブラシ5の自動車Vの車体上面に
対する圧力が変化して上面洗車ブラシ5が変化す
るので、前記支持軸21の中心と自動車Vの車体
上面との距離の変化を補正するためのもので、あ
らかじめθ1に対して定められた数値である。この
とき、走行位置検出手段D1の出力信号は、位置
SD1に対応するものである。しかし、上面乾燥ノ
ズル2は、位置SD1′にある。そして、前記走行
フレーム1が往行する方向に対して、位置SD1が
大きくなるものであるから、位置SD1′は(3)式で
表わされる。 【0026】 SD1′=SD1−B=SD1−Lcosθ2 ……(3) 昇降位置SD3と距離Bは角度θ1に対応させてあ
らかじめ制御手段60に記憶されている。 【0027】 したがつて、前記記憶手段Mには、(3)
式で表わされるアドレスに(2)式で表わされるデー
タが記憶される。 【0028】 図10は走行フレーム1の復行時の乾
燥処理を示す図、図11はその場合における前記
制御手段60の動作を表すフローチヤートであ
る。 【0029】 図10において、走行フレーム1が位
置1bに、上面乾燥ノズル2が上限位置2aに、
それぞれあるとき、往復行信号発生手段D8が復
行を示す信号を出力すると、前記制御手段60
は、図11のフローチヤートに基づき、動作す
る。ステツプS11で乾燥処理か否かが判定される。
そして、乾燥処理であればステツプS13に進み、
そうでなければステツプS12に進み他の処理を行
う。ステツプS13で、変数Iを「0」に初期設定
し、変数Jに車体上面の傾斜角度が所定値以上で
あるフロントガラスやリヤガラスに対して行なう
乾燥処理の回数に相当する値を設定する。そして
前記送風機9,9を作動させ、また、前記原動機
3,3を作動させることにより、上面乾燥ノズル
2から空気が噴出し、走行フレーム1が復行する
ことにより乾燥処理が始まる。このとき、制御手
段60の動作不良等のため、上面乾燥ノズル2が
自動車Vの車体上面に接触する等して揺動する
と、前記揺動リミツトスイツチ20が作動する。
そのため、ステツプS14で揺動リミツトスイツチ
20の出力信号が有と判定され、ステツプS15に
進み、全ての動作が停止される。一方、動作不良
等の不都合が生じなければステツプS16に進み、
前記走行位置検出手段D1の出力信号を入力する。
そして、ステツプS17で記憶手段Mの記憶内容を
読出す。このとき、図10に示すように、上面乾
燥ノズル2は、前記揺動腕35の枢軸34の中心
と距離Dだけ離れている。そのため、走行位置
SD1のときの読出しアドレスAdは(4)式で表わさ
れる。 【0030】 Ad=SD1+D ……(4) この(4)式のアドレスAdに記憶さている設定値
SD3が、上面乾燥ノズル2の乾燥処理に最適な昇
降位置である。この時、アドレスAdから走行フ
レーム1の往行方向に対応する側に所定値だけ離
れたアドレスAdxに記憶された設定値SD3xも読
出す。そして、ステツプS18で前記設定値SD3か
ら設定値SD3xを減算し、その値も絶対値が所定
値以上であるか否か判別される。その値の絶対値
が所定値以上であれば、自動車Vの車体上面の傾
斜角度が所定値以上である場合であるから、ステ
ツプS19に進み、そうでない場合はステツプS21に
進。ステツプS19では変数Iが「0」に等しいか
否か判別される。I=0であれば、その時の走行
位置検出手段D1の出力信号は、自動車Vの車体
上面の傾斜角度が所定値を越えた位置(この位置
は、図示例では反復乾燥区間の起点位置とされ
る)であるから、その値をステツプS20において
記憶し、また変数Iを「1」増加させる。したが
つて、この変数Iは自動車Vの車体状面の傾斜角
度が所定値以上であるフロントガラスfやリヤガ
ラスrの乾燥処理を行つた回数となる。ステツプ
S21では変数Iの値が判別される。I=0のとき
は、自動車Vの車体上面の傾斜角度が所定値以上
になる前の場合であるからステツプS25に進む。
0<I<Jのときは、自動車Vの車体上面の傾斜
角度が所定値以上である状態より所定値を越えな
い状態に切換わつてフロントガラスfやリアガラ
スrの乾燥処理が一応終わつたが、変数Jに設定
した回数には満たない場合であるから、ステツプ
S22において前記昇降制御手段D5により上面乾燥
ノズル2を上昇させて前記原動機制御手段4によ
り走行フレーム1をステツプS20で記憶した走行
位置検出手段D1の出力信号に対応する走行位置
(前記反復乾燥区間の起点位置)まで戻す。そし
て、再び微乾燥処理を行うので、ステツプS23で
変数Iを「1」増加させる。そして、ステツプ
S25に進む。I=Jのときは、設定した回数だけ
乾燥処理を行つた場合であるからステツプS24で
変数Iを初期値「0」に戻し、ステツプS25に進
む。ステツプS25で、前記上面乾燥ノズル昇降位
置検出手段D9の出力信号SD4が入力される。そし
て、ステツプS26で、前記設定値SD3と比較され
る。この比較の結果、SD4>SD3であればステツ
プS27に、SD4=SD3であればステツプS29に、
SD4<SD3であればステツプS28に、それぞれ進
む。ステツプS27では、前記電磁弁53は、ソレ
ノイドコイルL53に流れる電流が切られた非励
磁となる。そのため、シリンダ4に作動油が供給
されるので、上面乾燥ノズル2は上昇する。そし
て、ステツプS25,S26,S27のループは、上面乾
燥ノズル2が最適位置になるまで繰返される。ス
テツプS28では、前記電磁弁53は、ソレノイド
コイルL53に電流が流れるので励磁され、上面
乾燥ノズル2に自重により、シリンダ4に供給さ
れた作動油は、加圧容器54に戻るので、上面乾
燥ノズル2は下降する。このとき、固定絞り付逆
止弁55の逆止弁が閉弁しているので、作動油は
固定絞りにより調整される。したがつて、上面乾
燥ノズル2は、上昇時に比べて遅い速度で下降す
る。そして、ステツプS25,S26,S28のループは、
上面乾燥ノズルが最適位置になるまで繰返され
る。ステツプS29では、前記励磁弁51は、ソレ
ノイドコイルL51に電流が流れるので、励磁さ
れる。そのため、前記停止装置6が作動し、ピス
トンロツド29が停止されるので上面乾燥ノズル
2は一定の昇降位置に保たれる。そして、走行フ
レーム1が図10に示す位置1aに戻り、スター
ト位置検出手段D11が信号を出力すると、ステツ
プS30の判定によりステツプS31に進み、信号が出
力されなければステツプS16に戻る。 【0031】 かくして、上面乾燥ノズル2は図10
に示すように、位置2b〜2iと昇降し、自動車
Vの車体上面に対し乾燥処理に適した位置を保
つ。また特にリヤガラスr部分では位置2c,2
d,2e,2c,2dと昇降し、フロントガラス
f部分では位置2g,2i,2h,2g,2iと
昇降し、その各々の部分では、前記変数Jと同じ
回数だけ反復乾燥処理が行われる。而して図示例
によれば、走行フレーム1の全走行区間の一部
に、上面乾燥ノズル2が自動車Vのリヤガラスr
に向けて乾燥用空気を噴出させるための第1の反
復乾燥区間と、同ノズル2がフロントガラスfに
向けて乾燥用空気を噴出させるための第2反復乾
燥区間とが設定されるので、上面乾燥ノズル2に
対し上り斜面となつて液滴が残留しがちなリヤガ
ラスr表面と、良好な前方視界を確保すべきフロ
ントガラスf表面とを重点的に乾燥処理すること
ができ、そこを乾燥処理後において作業員が特別
に拭き取り作業する必要はなくなる。 【0032】 そして、ステツプS31に進むと、前記
送風機9,9および原動機3,3を停止させ、上
面乾燥ノズル2を上昇させる。このとき、図10
に示すように、上面乾燥ノズル2が位置2jに達
すると、前記上面乾燥ノズル上限位置検出手段
D10が信号を出力し、上昇を停止させ、乾燥処理
を終了する。 【0033】 次に、前述の本発明の実施例に特有の
効果を述べる。前述の本発明の実施例によれば、
揺動リミツトスイツチ20が作動し、信号を出力
すると、全動作を停止させる。また、上面乾燥ノ
ズル2の下部中央に柔軟性案内ローラ11,11
を設けている。そのため、制御装置60に作動不
良等が生じて、上面乾燥ノズル2が自動車Vの車
体に接触しても、車体に傷を付けるおそれが少な
い。 【0034】 さらに、シリンダ4に設けられた停止
装置6がピストンロツド29を停止させる。その
ため、上面乾燥ノズル2は、ピストンロツド29
が停止させられたときの昇降位置に固定される。
したがつて、上面乾燥ノズル2と自動車Vの車体
上面との間の間隔は、乾燥処理に適した一定の間
隔に正確に保つことができる。 【0035】 以上、本発明の実施例を詳述したが、
本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱す
ることなく、種々の設計変更を行うことが可能で
ある。 【0036】 たとえば、車体検出手段として、前記
走行フレーム1の自動車に対向する側面の上下方
向に設けられた複数のセンサや、超音波の送受信
機を用いることが可能である。これらの場合に
は、車高を検出しながら上面乾燥ノズル2の昇降
作動と走行フレーム位置の走行方向を制御できる
ので、走行フレーム1の往復行とも乾燥処理のみ
を行うこともできる。 【0037】 また、上面乾燥ノズル2を、シリンダ
4を用いて昇降作動させるかわりに原動機を用い
ることができ、チエーン21,21により吊下げ
るかわりに揺動腕により支持することができる。 【0038】 また、走行フレーム位置に対する自動
車の向きが決まつている場合等では、前記ステツ
プS18で行う設定値SD3から設定値SD3xを減算し
た値の絶対値が所定値以上であるか否か判別し、
所定値以上であればステツプS19に進み、所定値
以下であればステツプS20に進むかわりに、減算
した値の符号が自動車の向きによりあらかじめ定
めておいた符号であるときはステツプS19に進み、
あらかじめ定めておいた符号でないときに、その
絶対値が所定値以上であるか否かによりステツプ
S19又はステツプS20に進むようにしても良い。こ
の場合には、自動車の車体上面の傾斜角度が所定
値以上であるフロントガラスかリヤガラスの乾燥
処理の一方だけ複数回行うことができる。そのた
め、特に入念な処理が要求されるフロントガラス
だけを複数回乾燥処理することにより、乾燥処理
に要する時間をさらに短縮することができる。 【0039】 さらにまた、上面洗車ブラシ5を、揺
動腕34を用いて軸支するかわりに、図12に示
すように、原動機71により駆動されるスプロケ
ツト66とスプロケツト67にチエーン68を懸
回して、チエーン68の対称位置に台車69およ
び平衡重錘70を設け、台車6に上面洗車ブラシ
5の支持軸21を軸支するようにしてもよい。 【0040】 【発明の効果】 以上のように本発明によれば、
自動車車体の所定部位を検出する検出手段と、乾
燥処理時に走行フレームの走行方向を変えて自動
車車体の、前後方向の一部を反復乾燥するよう前
記検出手段の検出結果に基づいて走行駆動装置を
制御する制御手段とを備えるので、車体表面のう
ち特に入念に乾燥すべき部位を反復乾燥すること
ができて、当該部位を重点的に乾燥処理すること
ができる。しかも、その反復乾燥の対象が自動車
車体の、前後方向の一部に限定されるために、車
体全部を反復乾燥するものと比べて走行フレーム
の反復乾燥に要する総走行量が少なくなり、従つ
て乾燥処理能率を高めることができる上、走行フ
レーム等を駆動するための動力の節減を図ること
ができる。 【0041】 また車体の、前記反復乾燥が行われる
部位に、少なくともリヤガラスを含めると、液滴
が残留しがちなリヤガラス表面を重点的に乾燥処
理することができ、そこを乾燥処理後において作
業員が特別に拭き取り作業する必要もなくなる。
大断面図
路を示す図面
段、上面洗車用ブラシ位置検出手段及び上面乾燥
ノズル位置検出手段の検出部の構成と、それら検
出部からの出力信号の波形を示す図面
図
動作を表すフローチヤート
を示す図面
すフローチヤート
の一例を示す概略図
Claims (2)
- 【請求項1】 自動車Vを跨ぎ得る門型走行フレ
ーム1に、そのフレーム1を自動車Vの前後方向
に往復走行駆動し得る走行駆動装置3と、送風機
9に接続される上面乾燥ノズル2と、そのノズル
2を昇降駆動し得る昇降駆動装置4とを設け、自
動車車体に対する乾燥処理時には前記走行フレー
ム1の走行に伴い前記上面乾燥ノズル2を自動車
車体の上面形状に追従するよう昇降させて、該ノ
ズル2より乾燥用空気を自動車車体に向けて噴出
させるようにした洗車機において、自動車車体の
所定部位r,fを検出する検出手段D3 と、前記
乾燥処理時に前記走行フレーム1の走行方向を変
えて自動車車体の、前後方向の一部を反復乾燥す
るよう前記検出手段D3 の検出結果に基づいて前
記走行駆動装置3を制御する制御手段60とを備
えたことを特徴とする、洗車機における制御装
置。 - 【請求項2】 前記車体の、前記反復乾燥が行わ
れる部位には、少なくともリヤガラスrが含まれ
ることを特徴とする、洗車機における制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16023191A JPH04339057A (ja) | 1991-07-01 | 1991-07-01 | 洗車機における制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16023191A JPH04339057A (ja) | 1991-07-01 | 1991-07-01 | 洗車機における制御装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5136688A Division JPH0813632B2 (ja) | 1988-03-04 | 1988-03-04 | 自動車車体の乾燥装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04339057A JPH04339057A (ja) | 1992-11-26 |
JPH0577545B2 true JPH0577545B2 (ja) | 1993-10-26 |
Family
ID=15710546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16023191A Granted JPH04339057A (ja) | 1991-07-01 | 1991-07-01 | 洗車機における制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04339057A (ja) |
Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59195458A (ja) * | 1983-04-18 | 1984-11-06 | Tanaka Kosan Kk | 車体下回り自動洗浄機 |
JPS60176852A (ja) * | 1984-02-22 | 1985-09-10 | Takeuchi Tekko Kk | 洗車機による洗浄方法 |
JPS61205535A (ja) * | 1985-03-08 | 1986-09-11 | M K Seiko Kk | 洗車機 |
JPS62149541A (ja) * | 1985-12-25 | 1987-07-03 | Mk Seiko Co Ltd | 洗車機 |
JPS62221957A (ja) * | 1986-03-24 | 1987-09-30 | Yasui Sangyo Kk | 洗車方法及び洗車機 |
-
1991
- 1991-07-01 JP JP16023191A patent/JPH04339057A/ja active Granted
Patent Citations (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS59195458A (ja) * | 1983-04-18 | 1984-11-06 | Tanaka Kosan Kk | 車体下回り自動洗浄機 |
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04339057A (ja) | 1992-11-26 |
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