JPH0577318U - 構造物用部材およびこれを利用した海洋構造物、船舶、橋梁 - Google Patents

構造物用部材およびこれを利用した海洋構造物、船舶、橋梁

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JPH0577318U
JPH0577318U JP2095692U JP2095692U JPH0577318U JP H0577318 U JPH0577318 U JP H0577318U JP 2095692 U JP2095692 U JP 2095692U JP 2095692 U JP2095692 U JP 2095692U JP H0577318 U JPH0577318 U JP H0577318U
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ice
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heat exchanger
insulating material
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正志 澤田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】氷を材料として使用した海洋構造物用の部材を
提供する。 【構成】繊維材を含有した氷を、熱交換器、断熱材、外
殻材で覆う。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は海洋構造物や船舶に適用される構造物用部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、人工浮島などの海洋構造物や船舶を建造しようとする場合には、必ずそ の構造物用の部材が様々な外力に耐えうるようにするために、強度の大きい鋼材 やコンクリートなどが構造部材として使用されていた。
【0003】
【本考案が解決しようとする問題点】
海洋構造物や船舶に於てその大きさが大きくなればなるほど、その構造部材は 級数的に増加し、多くの資材を必要とし、その建造のための工数も莫大なものと なるなどの問題点があった。
【0004】 一方、最近では海洋構造物の上に空港や発電所などを建設する計画が様々出さ れているが、このようにますます構造物は大型化し、資材の増加、工数の増大を 招いている。
【0005】 本考案は、上記問題点を解消せんがためのものであり、氷を構造部材として利 用し、資材と工数を削減することを目的とするものである。
【0006】
【問題点を解決するための手段】
このため、本考案ではこれらの構造物の強度部材として繊維状部材と一体成形 された氷を使用し、この強度部材を溶かさぬように氷を摂氏零度以下の一定の温 度に保つため、熱交換器と断熱材とで覆い構造物を構成し、資材と建造コストの 削減を図った。
【0007】
【実施例】 図1は本考案の構造部材を使用した海洋構造物の斜視図で、図2(a)は図1 の海洋構造物のA−A’断面を示したものである。図で1は海洋構造物、2は氷 であり、3は熱交換器即ち蒸発器であって、氷2を摂氏零度以下の一定温度に保 つ役目をする。この熱交換器には、フロンガスや、アンモニアのような熱媒体が 満たされている。熱交換器3の中に満たされた熱媒体は、氷2より熱を奪い、圧 縮器6で圧縮され、凝縮器5を通して外界へ熱を放出する。この圧縮された熱媒 体は膨張弁4を通り熱交換器3へと再び運ばれ、膨張しながら周囲の熱を奪う。 この循環を通して氷2は零度以下の一定温度に保たれる。いま氷2の温度を一定 に保つための装置は周知の技術なのでここでは省略する。そして更にこれら全体 を断熱材7で覆い、内外の熱の授受を防ぐ。8は全体を保護する外殻である。ま たこのような海洋構造物の内部には9のような空間を設け、構造物に浮力を生ぜ しめるとともに、その海洋構造物の目的にあった様々な用途に使われる。この空 間9は外側にやはり、その空間を形造る殻8’断熱材7’熱交換器3’を構造と して持っている。また、より強度を必要とする場合や、そのような力のかかる部 分には、図3に示すように氷2の中に繊維状の部材10、例えば、ボート、バイ ク、自動車等の構造部材として多く用いられているガラス繊維や炭素繊維などを 含ませて、構造部材を構成しても良い。このような補強用部材を設ければ構造部 材の強度が著しく増加する。さらに必要ならば、鉄筋などの補強材を氷2の中に 含ませても良い。
【0008】 また、図2(a)に於ける熱交換器3で直接氷を冷却するのではなく、図2( b)に示すように、一旦熱交換器3によって例えば空気等の冷却媒体51を冷却 し、この媒体51を送風機52によって氷を取り囲むように配置されているパイ プ53、53’(必ずしも管状のものでなくてもよい)にまんべんなく送り、氷 2を冷却するものである。この場合、その効果は、図2(a)に示すものと同じ である。冷却媒体51は、空気以外の気体または液体でもよい。さらに、本考案 の構造を、外側より、外殻8、断熱材7、氷2、熱交換器3もしくはパイプ53 、断熱材7、空間9の順序で構成してもよい。
【0009】 次に図4、図5において従来の方法によるものと、本考案の構造物用部材を利 用した場合の船舶の例を示す。図4は従来の冷凍貨物船11の斜視断面図である 。その断面は外側より外殻12、補強材13、断熱材14、内側構造材15、船 倉16であり、この船倉16に運搬すべき物を収める。一方冷凍機械室が別にあ り(図示せず)ここより冷風が船倉内にまんべんなく送り込まれ、運搬物を冷凍 している。
【0010】 ところが、このような冷凍貨物船を造る場合、波浪外力や積荷の荷重などを支 える構造とするため、外殻12ならびに補強材13には設計上、製作上、神経を 使い多くの労力を必要とする。また、構造が複雑となり、製作に係わる資材の増 加、工数の増加を招く。ところが、これを本考案のように建造すれば構造上簡単 となり資材削減、また製作上の工数低減にも大きく貢献する。
【0011】 即ち、図5のように、外殻22、断熱材23、熱交換器24の内側に氷構造物 25があり、その中に船倉26があり、構造は至って簡単である。更に本発明に よれば、冷凍貨物船の場合、船倉26の外側(氷構造物25と船倉26との間) には何等の内装材も必要とせず、船倉内を摂氏零度以下の一定の温度に保ってお けばよい。
【0012】 製造方法としては、まず船倉26の底部に水を張って氷を成長させる。次に側 部から上部へかけて熱交換器24に霧状の水を吹きつけ、少しずつ氷を成長させ て所定の厚さに成長させる。熱交換器を船倉の6面ずつのユニットで構成し、氷 を成長させる部位ごとに熱交換器を作動させれば、電力を有効に使用することが できる。底部を除く5面について熱交換器を一つのユニットで構成し、該5面に ついて同時に氷を成長させるようにしてもよい。
【0013】 更に、本考案は、海洋構造物や船舶ばかりでなく、海上橋梁などの構造物にも 応用がきく。図6は現在の海上橋梁の斜視断面図である。即ち、31は鉄板等の 外装部材、32は外装部材31を支える支柱である。支柱と支柱の間は空洞にな っており、この空気によって浮力を生ぜしめることとなる。このような橋梁は構 造が複雑であり、建造に多大な労力を要し、特に冷寒地など辺境地でこのような 橋梁を組み立てることは難しい。そこで、本考案によれば、図7に示すように最 初に外殻42と断熱材43、熱交換器44を図のように構築しておき、その内側 に水を徐々に流し込むことにより氷45が徐々に成長し、全体として強度を持っ た橋梁となる。この場合は、氷がこの橋梁の浮力を生ぜしめる。寒冷地であれば 熱交換器の電力消費はわずかであり、本考案による構造物は十分実用に耐え得る 。このように本考案によれば海洋構造物ばかりでなく、あらゆる構造物の材料削 減に効果がある。図5、図7には圧縮器、凝縮器、膨張弁を描いてはいないが、 これらと、熱交換器が連結されていることはいうまでもない。
【0014】
【本考案の効果】
以上述べたように、本考案の構造部材は構造物を建造するに際し、大幅な資材 削減、工数低減の効果をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【図1】海洋構造物の斜視断面図
【図2】図1のA−A’断面での斜視断面図
【図3】図2における氷2aの部分拡大図
【図4】従来の冷凍貨物船の斜視断面図
【図5】本考案を応用した冷凍貨物船の斜視断面図
【図6】通常の橋梁の斜視断面図
【図7】本考案を応用した橋梁の斜視断面図
【符号の説明】
1 海洋構造物 2、2a、45 氷 3、3'、24、44 熱交換器 4 膨張弁 5 凝縮器 6 圧縮器 7、7'、14、23、43 断熱材 8、8'、12、22、42 外殻 9 空間 10 繊維 11、21 冷凍貨物船 13、32 補強材 15 内側構造材 16、26 船倉 25 氷構造物 51 冷却媒体 52 送風機 53、53' パイプ

Claims (11)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 氷と、該氷の温度を一定に保つよう氷
    の廻りを取り囲んだ熱交換器と、該熱交換器の外側を覆
    った断熱材と、該断熱材の外側を覆った保護用の外殻材
    からなることを特徴とする構造物用部材。
  2. 【請求項2】 少なくとも氷の中に補強材として繊維
    状部材を含むことを特徴とする請求項1の構造物用部
    材。
  3. 【請求項3】 繊維状部材が炭素繊維からなることを
    特徴とする請求項2の構造物用部材。
  4. 【請求項4】 繊維状部材がガラス繊維からなること
    を特徴とする請求項2の構造物用部材。
  5. 【請求項5】 その内部に空洞部を有する氷と、該氷
    の温度を一定に保つよう氷の外側を取り囲んだ熱交換器
    と、該熱交換器の外側を覆った断熱材と、該断熱材の外
    側を覆った保護用の外殻材からなり、前記空洞の外側に
    外殻材とその外殻材を取り囲んだ断熱材と、該断熱材の
    外側を取り囲んだ熱交換器とを設けたことを特徴とする
    海洋構造物。
  6. 【請求項6】 その内部に空洞部を有する氷と、該氷
    の外側を取り囲んだパイプと、該パイプの外側を覆った
    断熱材と、該断熱材の外側を覆った保護用の外殻材から
    なり、かつ、前記空洞の外側に外殻材とその外殻材を取
    り囲んだ断熱材と該断熱材の外側を取り囲んだパイプと
    を設け、該パイプに冷却媒体を循環し、前記氷を一定温
    度に保つことを特徴とする海洋構造物
  7. 【請求項7】 少なくとも氷の中に補強材として繊維
    状部材を含むことを特徴とする請求項6の海洋構造物。
  8. 【請求項8】 繊維状部材が炭素繊維からなることを
    特徴とする請求項7の海洋構造物。
  9. 【請求項9】 繊維状部材がガラス繊維からなること
    を特徴とする請求項7の海洋構造物。
  10. 【請求項10】 その内部に空洞部を有する熱交換器
    と、該熱交換器の外側を取り囲んだ断熱材と、該断熱材
    の外側を取り囲んだ外殻と、前記熱交換器によってその
    内側に成長させてなる氷とによって、該氷によって囲ま
    れた空洞部を船倉としたことを特徴とする船舶。
  11. 【請求項11】 その内部に空洞を有する熱交換器と、
    該熱交換器の外側を取り囲んだ断熱材と、該断熱材の廻
    りを取り囲んだ外郭からなり、前記熱交換器の内部空洞
    に氷を成長させてなる橋梁。
JP2095692U 1992-01-31 1992-03-09 構造物用部材およびこれを利用した海洋構造物、船舶、橋梁 Pending JPH0577318U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170101976A (ko) * 2014-12-28 2017-09-06 여호수아 피슐러 가스 하이드레이트 운송 및 저장 시스템 및 방법

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KR20170101976A (ko) * 2014-12-28 2017-09-06 여호수아 피슐러 가스 하이드레이트 운송 및 저장 시스템 및 방법
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US10272975B2 (en) 2014-12-28 2019-04-30 Yehoshua Fishler Gas hydrate transportation and storage system and method

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