JPH057727A - 脱硫装置の制御装置 - Google Patents

脱硫装置の制御装置

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JPH057727A
JPH057727A JP3162634A JP16263491A JPH057727A JP H057727 A JPH057727 A JP H057727A JP 3162634 A JP3162634 A JP 3162634A JP 16263491 A JP16263491 A JP 16263491A JP H057727 A JPH057727 A JP H057727A
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sulfite
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air
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JP3162634A
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Takeo Komuro
武勇 小室
Norio Arashi
紀夫 嵐
Toshio Yamashita
寿夫 山下
Hiroshi Miyadera
博 宮寺
Shigeru Nozawa
滋 野沢
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸収液供給ノズル部での石膏等の閉塞を回避
し、連続して吸収液中の亜硫酸塩と炭酸塩の濃度を定量
し、該吸収液中の低濃度亜硫酸塩、炭酸濃度を連続的に
精度高く分析することにより、吸収塔に供給する亜硫酸
塩を酸化する空気量と石灰石スラリー供給量を制御する
ことである。 【構成】 吸収塔100から吸収液2の一部を抜き出
し、脱気塔112で該吸収液試料にライン113より酸
を添加し、所定pH値に調整し、ライン125より不活
性ガスをバブリングさせ、発生するSO2とCO2濃度を
分析器115で検出し、該検出信号により吸収液2中の
SO2とCO2濃度に演算器116で演算し、演算器から
の該濃度信号により、吸収塔100の吸収液2に供給す
るライン104からの空気量とライン109からの石灰
石供給量を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃焼排ガスから硫黄酸
化物(以下SOxと称する)を除去する湿式石灰石−石
膏法の脱硫装置に関するもので、特に円滑な吸収塔の運
転制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】発電用ボイラを対象にした脱硫装置は、
石灰石−石膏法と呼ばれる脱硫方式を利用したものが主
流である。この石灰石−石膏法は水に微細な石灰石をス
ラリー状にして燃焼排ガスと接触させ、硫黄酸化物を吸
収させ、副生物として石膏を回収する高性能な脱硫法で
ある。この脱硫装置の運転制御方法としては、吸収塔内
の吸収液pH値を検出し、石灰石スラリー供給量を制御
する方法が一般である。しかし、この脱硫装置のランニ
ングコスト低減による省エネルギ運転を行うには、pH
値制御だけでは負荷追従が出来なくなっている。
【0003】また、湿式石灰石−石膏法脱硫装置は、従
来、吸収液に亜硫酸カルシウムおよび硫酸カルシウム
(石膏)を濃縮し晶析させ、吸収塔内の吸収液の一部を
抜き出し、別途、設置する酸化塔に送り、空気を吹き込
み亜硫酸カルシウムを硫酸カルシウムに酸化していた。
しかし最近では、酸化塔を省略し、吸収塔の吸収液タン
ク内に空気を供給し、亜硫酸ガスの吸収と同時に亜硫酸
塩の酸化を行う方式が主流である。この方式では亜硫酸
塩濃度が高くなると脱硫性能が低下する。このため吸収
液に空気を供給し、亜硫酸塩を硫酸塩に酸化する手段が
取られる。脱硫装置の省エネルギ化を図るには、吸収液
中の亜硫酸塩の濃度に応じて空気量を最適に調整する事
が重要である。
【0004】また、脱硫性能は吸収液中の炭酸カルシウ
ム濃度に影響され、石灰石の濃度が高くなると脱硫性能
も高く維持できるが、吸収液中の炭酸カルシウムが高く
なると、脱硫装置から抜き出す石膏中に炭酸カルシウム
が含まれてくる。そのため、別途、硫酸等を添加し余剰
な炭酸カルシウムを硫酸カルシウムにする必要がある。
このような問題を回避するには脱硫装置に供給する石灰
石を調整し、吸収液中の炭酸カルシウムの濃度を常に所
定値に維持する必要がある。
【0005】そこで、吸収液中の亜硫酸塩、炭酸塩の濃
度を常時、把握しておくことが必要であるが、従来の吸
収液中の亜硫酸塩、炭酸塩の濃度の連続分析法は次のよ
うな方法が採用されていた。すなわち、吸収塔から吸収
液を連続的に採取し、これを外気と遮断された撹拌式連
続反応器へ供給し、該反応器に塩酸を添加して吸収液中
の亜硫酸塩あるいは炭酸塩からそれぞれSO2、CO2
生成させる。そして、該反応器の吸収液に空気を吹き込
み、該空気により希釈されたガスをSO2、CO2ガス分
析計により連続して分析する方法である。この際、吸収
液に空気吹き込みノズル部にハードな石膏が生成し、空
気吹き込みノズルを閉塞させ、連続して信頼性のある炭
酸塩、亜硫酸塩濃度の分析ができなかった。それを解決
するために空気吹き込みノズルの閉塞防止法として特開
昭60−154157号にあるように、空気と水を混合
し、該吸収液に吹き込むことが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記特開昭60−15
4157号公報記載の空気吹き込みノズルの閉塞防止法
によれば、空気と水を混合して前記吸収液に吹き込むこ
とにより、ノズル先端部を水により洗浄することがで
き、長期間安定してガス分析が可能であるとされてい
る。しかし、脱硫性能は吸収液中の微量な亜硫酸塩濃度
に影響される。従って、従来法のように空気を吸収液に
導入すると、塩酸あるいは硫酸を添加した際、亜硫酸塩
の一部が硫酸塩に酸化される。硫酸塩はSO2として脱
気できないので、特に吸収液中の亜硫酸塩濃度が低濃度
の時に定量が難しくなる。さらに、水中には温度によっ
て異なるが、溶存酸素が含まれており、この溶存酸素が
亜硫酸塩を硫酸塩に酸化させる働きがあり、空気により
亜硫酸塩が酸化されると同様な問題がある。従って、反
応器内の該吸収液に空気あるいは水を吹き込む方法で
は、亜硫酸塩が酸化してしまうので連続した亜硫酸塩、
炭酸塩の分析が不可能となり、ある時間帯に限ったバッ
チ操作をせざるを得ない。また、次回の分析操作では新
たに前記撹拌式連続反応器内に吸収液を供給するに際し
て、該反応器を洗浄する必要がある等の問題がある。
【0007】そこで本発明の目的は反応器への吸収液供
給ノズル部での石膏等の閉塞を回避し、連続して吸収液
中の亜硫酸塩と炭酸塩の濃度を定量することである。ま
た、本発明の目的は該吸収液中の低濃度亜硫酸塩、炭酸
濃度を連続的に精度高く分析することにより、吸収塔に
供給する亜硫酸塩を酸化する空気量と石灰石スラリー供
給量を制御することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は次の
構成によって達成される。すなわち、石灰石−石膏法に
より吸収塔において排ガス中の硫黄酸化物を処理する脱
硫装置の制御装置において、吸収塔から吸収液の一部を
抜き出し、密閉系で該吸収液試料のpH値を調整し、該
吸収液に不活性ガスをバブリングさせ、発生する亜硫酸
ガスの濃度と炭酸ガスの濃度を検出する検出手段と、該
検出手段らの信号により吸収塔内の吸収液中の亜硫酸塩
濃度と炭酸塩濃度に演算する演算手段と、該演算手段か
らの前記濃度信号に基づき吸収塔内の吸収液に供給する
空気量と石灰石供給量を制御する空気量と石灰石供給量
制御手段とを備えた脱硫装置の制御装置である。
【0009】
【作用】湿式石灰石−石膏法による脱硫装置では、微粒
石灰石を水でスラリーにし、吸収液と燃焼排ガスとを接
触させると、燃焼排ガス中の亜硫酸ガスは亜硫酸塩に固
定される。その反応式は次式で表される。
【0010】 SO2+H2O→H++HSO3 - (1) H++HSO3 -+1/2O2→2H++SO4 2- (2) CaCO3+2H++SO4 2-→CaSO4・2H2O↓+CO2 (3) 2H++SO4 2-+CaCO3+H2O→CaSO4・2H2O↓+CO2 (4)
【0011】吸収液に吸収された亜硫酸ガスは一旦、
(1)式のように亜硫酸(H2SO3)となる。吸収液中
の亜硫酸濃度が増加してくると亜硫酸カルシウムを晶析
し始め脱硫性能が低下してくる。従って、吸収液中に亜
硫酸カルシウムを晶析させないように液中に空気を吹き
込み亜硫酸カルシウムを酸化し、硫酸カルシウムにする
必要がある。脱硫性能の低下を防止するのに吸収液に空
気を吹き込み亜硫酸カルシウムを酸化することは不可欠
であるが、所定量以上の空気を供給することは、ランニ
ングコストの面から不利である。亜硫酸カルシウムが酸
化して生成される硫酸カルシウムは石膏として晶析する
が、硫酸カルシウムは直接脱硫性能には影響しなくな
る。一方、吸収液中の亜硫酸塩の濃度が高くなると脱硫
性能が低下すると共に吸収液pHが低下する。そのため
に燃焼排ガスから供給される亜硫酸ガス量の化学的当量
の石灰石を常に吸収液に供給する必要がある。実際は石
灰石の供給量は、燃焼排ガスから供給される亜硫酸ガス
量の化学当量より若干多くなるように吸収液に供給され
る。吸収液に供給された石灰石は、液中の水素イオン濃
度が高くなると溶解速度が高くできる。従って、石灰石
を供給することによってpH低下を防ぎ常に高い脱硫性
能が維持できる。
【0012】所定量の空気を吸収液に吹き込み、所定の
石灰石を供給した時の吸収液組成は、亜硫酸塩と炭酸カ
ルシウムおよび石膏を主成分とするスラリーである。吸
収液中の炭酸カルシウム濃度が高くなると脱硫性能も高
く維持できるが、吸収塔から抜き出す石膏スラリー中に
炭酸カルシウムが含まれ、石膏の純度を下げるととも
に、石灰石使用量が多くなり、ランニングコストが高く
なる。従って、脱硫性能に直接関係する吸収液中の亜硫
酸塩(亜硫酸、亜硫酸カルシウム、吸収液中のイオン状
態の亜硫酸イオンを総称する。)および炭酸塩(吸収液
中の炭酸イオン、炭酸カルシウム、吸収液中の固形の炭
酸カルシウムを総称する。)を連続して検出し、その信
号に基づき吸収塔の吸収液中に供給する空気量および石
灰石供給量を制御する。これによって常に安定した脱硫
性能が維持でき、空気量および石灰石を最適値におさえ
ランニングコストを最小にすることができる。
【0013】本発明による吸収液中の亜硫酸塩および炭
酸塩の濃度のオンライン計測は、例えば次のような手順
で行う。まず、吸収塔から吸収液の所定量のスラリーを
抜き出し、そのスラリーに酸(例えば硫酸、塩酸)を添
加し、吸収塔から採取した液のpHを所定の値に調整す
ることにより、亜硫酸塩および炭酸塩は亜硫酸ガスと炭
酸ガスに分解し、脱気する。その脱気した亜硫酸ガスと
炭酸ガスを不活性ガスで所定量に希釈し、そのガスを赤
外分光器等で連続して濃度を検出する。亜硫酸ガス濃度
信号、炭酸ガス濃度信号は演算器に送り、希釈率、サン
プルの採取量等の値から吸収塔内の吸収液中の亜硫酸イ
オンおよび炭酸塩イオン濃度を演算し、吸収塔の吸収液
に供給する空気量および石灰石供給量の制御信号とす
る。
【0014】運転制御に際しては、吸収塔内の吸収液の
亜硫酸イオン濃度、炭酸イオン濃度のそれぞれの設定値
を設け、炭酸ガスおよび亜硫酸ガス分析計からの濃度信
号と対比させ、その偏差を最小にするように脱硫装置の
吸収塔に送る空気量、石灰石供給量を制御する。これに
よって吸収塔内の吸収液中の亜硫酸塩を硫酸塩に酸化
し、かつ炭酸塩の濃度を一定に維持することができるの
で脱硫性能を設定値に制御でき、さらに、亜硫酸塩を硫
酸塩に酸化する空気量を最小にコントロールでき、石灰
石供給量を最小に制御できるので、ランニングコストを
少なくした省エネルギ運転が可能である。
【0015】本発明によれば、前記亜硫酸、炭酸ガスを
不活性ガスで所定量に希釈させるのに不活性ガス、例え
ば窒素ガスを用いるので、亜硫酸、炭酸ガス生成用反応
液中のノズル部での石膏等の閉塞を回避することがで
き、連続した亜硫酸塩と炭酸塩の濃度を定量することが
できる。この方法によって該吸収液中の低濃度亜硫酸
塩、炭酸濃度を精度高く分析することが可能となる。
【0016】
【実施例】本発明の実施例を図面と共に説明する。図1
には石灰石−石膏法の脱硫装置の吸収塔に本発明の制御
装置を適用した代表的な実施例を示す。燃焼排ガス1は
脱硫装置の吸収塔100に導入される。吸収塔100で
は吸収液2が循環ポンプ101により循環吸収液ライン
4、5を経て気液接触部103に供給され、燃焼排ガス
1と接触する。気液接触部103では燃焼排ガス1と吸
収液2が接触し、亜硫酸ガスを吸収し脱硫される。脱硫
された燃焼排ガス1は燃焼排ガスライン3から抜き出さ
れる。燃焼排ガス1中の亜硫酸ガスは吸収液2中に亜硫
酸塩として固定される。吸収液2中の亜硫酸塩を酸化す
るために吸収液2には、空気供給ライン104、空気供
給量制御弁105、ライン106から空気が供給され
る。一方、吸収液2のpHを低下させないために吸収液
2には、石灰石スラリーがライン109、石灰石スラリ
ー供給量制御弁108、ライン107を通り供給され
る。
【0017】吸収塔100内の吸収液2中の亜硫酸塩、
炭酸塩の濃度を測定するためには、吸収液2の一部をラ
イン110から抜き出し、分析系に送る。吸収液スラリ
ーの一部を抜き出すには、定量ポンプ111によって行
われる。脱気塔112では、酸を酸の添加ライン113
から供給することにより、亜硫酸塩、炭酸塩は分解す
る。発生する亜硫酸ガス、炭酸ガスは不活性ガス供給ラ
イン125から供給される不活性ガスにより、適度に希
釈され、脱気ガスライン114から分析器115に導入
される。分析器115での濃度検出には赤外吸収法等が
適用される。分析器115からの亜硫酸ガス、炭酸ガス
濃度信号は、演算器116に送り、吸収液スラリー採取
量、pH、不活性ガスによる希釈率等から吸収液2中の
亜硫酸イオン濃度、炭酸イオン濃度を演算し、その信号
は変換器117において制御信号に変換される。亜硫酸
塩濃度、炭酸塩濃度の制御信号は、それぞれ制御信号ラ
イン118、119から吸収液2に供給する空気供給量
制御弁105、石灰石スラリー供給量制御弁108に送
られ、前記各供給量が調整される。変換器117には、
吸収液2中の亜硫酸塩濃度および炭酸塩濃度の設定値を
外部から与え、演算器116からの濃度信号を濃度信号
ライン120を経由して与え、これら両者の偏差を判断
し、偏差を小さくするように石灰石スラリー供給量、空
気供給量を調整する。こうして、最適な吸収塔100の
運転が可能である。
【0018】図2には吸収液2中の亜硫酸塩および炭酸
塩濃度の分析系統を詳しく示している。吸収液スラリー
はライン110を経て脱気塔112に供給され、それに
酸(硫酸)を酸の添加ライン113に添加して亜硫酸ガ
ス、炭酸ガスを発生させる。この脱気塔112内の吸収
液スラリーはpH計121でpHが測定され、支持台1
22上で撹拌される。図3は亜硫酸塩を含む吸収液2の
pH調整により脱気するSO2濃度を示す。図3による
と、吸収液2のpH4近傍から亜硫酸ガスの発生が確認
できる。従って、吸収液2のpHは4以下に調整する必
要がある。吸収液2のpHを下げるほど脱気速度を高め
ることができる。脱気塔112には発生する亜硫酸ガ
ス、炭酸ガス濃度の応答性を高めるために、不活性ガス
供給ライン125から所定量の窒素ガス等の不活性ガス
を供給することも出来るが、ある時間帯に間歇的に所定
量の吸収液スラリーを供給し、それから亜硫酸ガス、炭
酸ガス濃度を求め、その濃度信号を制御信号に変換し、
空気供給量制御弁105、石灰石スラリー供給量制御弁
108を調整することも可能であるる。
【0019】図4には燃焼排ガス処理量600Nm3
hの脱硫試験装置による脱硫試験結果を示す。脱硫試験
は、燃焼排ガス中の亜硫酸ガス濃度は1250ppm、
気液流量比L/G=16L/Nm9、吸収液pHを5.
3で一定として試験を行った結果であり、吸収液2中の
亜硫酸塩濃度と脱硫率の関係を示す。脱硫率は吸収液2
中の亜硫酸塩濃度に依存しており、亜硫酸塩の濃度が高
くなると低下する。従って、吸収液2に空気を吹き込み
硫酸カルシウムに酸化することにより脱硫率を高めら
れ、その値を所定濃度に維持すれば脱硫率を任意に設定
できる。
【0020】一方、吸収液2中の炭酸カルシウム濃度と
脱硫率の関係について調べた結果を図5に示す。吸収液
2中の石灰石濃度を高めると脱硫率は高くなり、吸収液
pHも高められる。また図5に示すように石灰石濃度と
脱硫率の関係には直線関係はなく、炭酸塩濃度が所定濃
度以上になると脱硫性能への影響が少なくなる特性があ
る。石灰石の供給量は、燃焼排ガス1から吸収塔100
に導入される亜硫酸ガス量に対して化学当量の石灰石を
供給するように調整することが必要である。実際はこの
理論量より石灰石の過剰率は2〜5%程度で運用され
る。このような値を設定値として吸収液スラリー中の炭
酸カルシウム濃度を設定し、図1の演算器116に入力
し、分析器115から求められる炭酸カルシウム濃度と
の偏差を演算し、偏差を小さくするように石灰石スラリ
ー供給量制御弁108の開度を修正することが必要であ
る。
【0021】
【発明の効果】吸収塔内の吸収液試料に不活性ガスをバ
ブリングさせることにより、バブリング用ノズルの閉塞
を防ぎ、かつ、正確に吸収液中の亜硫酸塩濃度および炭
酸塩濃度を連続的に計測ができる。そのため、亜硫酸塩
濃度および炭酸塩濃度をオンラインで計測可能となり、
湿式石灰石−石膏法脱硫装置の高い脱硫率を維持し、供
給空気量、石灰石供給量を最小に維持でき、ランニング
コストを少なくする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を湿式石灰石−石膏法の脱硫装置制御方
法に適用した代表的実施例を示す図である。
【図2】本発明の実施例の吸収液の亜硫酸塩、炭酸塩濃
度の分析系統図である。
【図3】本発明の実施例の亜硫酸塩を含む吸収液のpH
と脱気するSO2濃度の関係図である。
【図4】本発明の実施例の吸収液中の亜硫酸塩濃度と脱
硫率の関係図である。
【図5】本発明の実施例の吸収液中の炭酸液濃度と脱硫
率の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 燃焼排ガス 2 吸収液 3 脱硫後の燃焼排ガスライン 4、5 循環吸収液ライン 100 吸収塔 101 循環ポンプ 103 気液接触部 104 空気供給ライン 105 空気供給量制御弁 108 石灰石スラリー供給量制御弁 111 定量ポンプ 112 脱気塔 113 酸の添加ライン 114 脱気ガスライン 115 分析器 116 演算器 117 変換器 118、119 制御信号ライン 120 濃度信号ライン 121 pH計 125 不活性ガス供給ライン
フロントページの続き (72)発明者 宮寺 博 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 野沢 滋 広島県呉市宝町6番9号 バブコツク日立 株式会社呉工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石灰石−石膏法により吸収塔において排
    ガス中の硫黄酸化物を処理する脱硫装置の制御装置にお
    いて、 吸収塔から吸収液の一部を抜き出し、密閉系で該吸収液
    試料のpH値を調整し、該吸収液に不活性ガスをバブリ
    ングさせ、発生する亜硫酸ガスの濃度と炭酸ガスの濃度
    を検出する検出手段と、該検出手段からの信号により吸
    収塔内の吸収液中の亜硫酸塩濃度と炭酸塩濃度に演算す
    る演算手段と、該演算手段からの前記濃度信号に基づき
    吸収塔内の吸収液に供給する空気量と石灰石供給量を制
    御する空気量と石灰石供給量制御手段を備えたことを特
    徴とする脱硫装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 空気量と石灰石供給量制御手段は、前記
    検出手段において求められる吸収液中の亜硫酸塩濃度信
    号と該炭酸塩濃度信号と、演算手段に入力される吸収液
    中の亜硫酸塩濃度および炭酸塩濃度の各設定値との偏差
    を判断し、偏差を小さくするように脱硫装置の吸収塔内
    の吸収液に供給する空気量と石灰石スラリー供給量を制
    御することを特徴とする請求項1記載の脱硫装置の制御
    装置。
JP3162634A 1991-07-03 1991-07-03 脱硫装置の制御装置 Pending JPH057727A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008178786A (ja) * 2007-01-24 2008-08-07 Chugoku Electric Power Co Inc:The 排煙脱硫装置における吸収剤スラリ濃度上昇時の対応方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008178786A (ja) * 2007-01-24 2008-08-07 Chugoku Electric Power Co Inc:The 排煙脱硫装置における吸収剤スラリ濃度上昇時の対応方法

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