JPH0577174B2 - - Google Patents
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- JPH0577174B2 JPH0577174B2 JP14556085A JP14556085A JPH0577174B2 JP H0577174 B2 JPH0577174 B2 JP H0577174B2 JP 14556085 A JP14556085 A JP 14556085A JP 14556085 A JP14556085 A JP 14556085A JP H0577174 B2 JPH0577174 B2 JP H0577174B2
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Landscapes
- Bipolar Transistors (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は高周波特性に優れたヘテロ接合バイポ
ーラトランジスタに関するものである。 従来の技術 従来のバイポーラトランジスタの代表的構造を
第4図に示す。図において、1はn型シリコン基
板、2はエピタキシヤル成長によつてその上に設
けられたn+型コレクタ、3は拡散によつて設け
られたp型ベース、4は拡散または合金によつて
設けられたn型エミツタ、5はコレクタ電極、6
はベース電極、7はエミツタ電極である。これは
npnトランジスタであるが、pnpトランジスタで
も同様に構成することができる。この例は同一の
半導体材料すなわちシリコンを用いて、エミツ
タ、ベース、コレクタを形成している。 ところで、エミツタをベースよりも禁制帯エネ
ルギーの大きい半導体を用いて形成すると、非常
に高い電流利得の得られることが知られている。
これは材料を適当に選ぶことにより、エミツター
ベース接合部のバンド構造を、電子に対してはあ
まり障壁にならず、ホールに対して大きな障壁と
なるように構成できることによる。その代表的な
例は、エミツタにAlXGa1-XAsを、ベースとコレ
クタにGaAsを用いたものである。 さらにこのような構造とすることにより、高周
波特性がいちじるしく改善されることが知られて
いる。バイポーラトランジスタの最大遮断周波数
Fcは Fc∝√1(8) (1) Rb;ベース抵抗 Cc;コレクタ容量 であらわされる。エミツタをベースよりも禁制帯
エネルギーの大きい半導体を用いて形成すると、
前述の如く、材料を適当に選ぶことにより、エミ
ツターベース接合部のバンド構造を、電子に対し
てあまり障壁にならず、ホールに対して大きな障
壁となるように構成できる。そのため、ベースの
キヤリア濃度(ホール濃度)を非常に高くするこ
とができる。したがつて、ベース抵抗を極端に小
さくすることができ、その結果として最大遮断周
波数Fcの非常に大きな値が得られるものである。 しかしながらこの構造を得るのは、プロセス的
には非常に難しい。とくに高周波特性を上げるた
めベース長をみじかくしようとすると、そのベー
ス電極の取り出しがむつかしくなる。 第5図は、このベース電極の取り出しを改良し
た従来例(特公昭55−9830)である。図におい
て、8はn型GaAs基板、9はコレクタを形成す
るn型GaAs、10はベースを形成するp型
GaAs、11はエミツタを形成するn型AlXGa1-X
As、12はベース電極取り出しのためのp型AlX
Ga1-XAs、13はコレクタ電極、14はベース電
極、15はエミツタ電極である。まず8のGaAs
基板上に、液相エピタキシヤル法により、9,1
0,11の各層を形成する。つぎにメサエツチン
グにより、9のコレクタ層の一部を露出させ、そ
の部分に再び液相エピタキシヤルによつて12の
ベース電極取り出しのためのp型AlXGa1-XAs層
を形成しそれぞれに電極を形成したものである。 発明が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、まだコレクタ容量
およびエミツタ容量が大きく、そのため高周波特
性に充分優れたものが得られない。本発明はかか
る点に鑑みなされたもので、ベース電極の取り出
しの容易さを保つたまま、コレクタ容量およびエ
ミツタ容量の小さい構造を提供することを目的と
している。 問題点を解決するための手段 本発明は上記問題点を解決するため、コレクタ
領域とベース電極取り出し用層の間に、半絶縁性
半導体層を形成することによつて、ベース電極の
取り出しの容易さを保つたまま、コレクタ容量の
小さい構造とし、更にエミツタ−ベース接合部の
面積を、ベース層の面積よりも小さくすることに
よつて、エミツタ容量の小さい構造を提供するも
のである。 作 用 本発明は上記した構造により、コレクタ容量お
よびエミツタ容量が低減するので高周波特性が改
善される。 実施例 第1図は本発明の構造の一実施例を示したもの
である。第1図において、16は半絶縁性GaAs
基板、17はn+型GaAsコレクタ電極取り出し
用半導体層、18はn型GaAsコレクタ層、19
はp型GaAsベース層、20はn型AlXGa1-XAs
エミツタ層(x=0.3)、21はn+型GaAsエミ
ツタ電極取り出し用半導体層、22は、17のn
+型GaAsコレクタ層の上に形成された半絶縁性
AlyGa1-yAs層(y=0.3)、23は22の上に、
19のp型GaAsベース層に隣接して形成された
p型GaAs層、24はコレクタ電極、25はベー
ス電極、26はエミツタ電極である。20のエミ
ツタ層とベース層の接合面積は、19のp型
GaAsベース層の面積よりも小さくなつている。 各層の厚みは、16の半絶縁性GaAs基板が
400μm、17のn+型GaAs層が4000Å、18の
n型GaAsコレクタ層が2000Å、19のp型
GaAsベース層が1000Å、20のn型AlXGa1-X
Asエミツタ層は1500Å、21のエミツタ電極取
り出し用n+型GaAs層は1500Å、22の半絶縁
性AlyGa1-yAs層は1500Å、23のp型GaAs層は
2000Åである。17〜23の各層は、分子層エピ
タキシ−(MBE)によつて形成された。 次に本実施例の構造の素子の製造方法について
述べる。まず16の半絶縁性GaAs基板の上に分
子線エピタキシ−により、12〜21の各層を所
定の厚みに形成した。次に化学気相成長(CVD)
法により、その上に3000ÅのSiO2膜を形成した。
次に通常のホトリソグラフイー法によりレジスト
マスクを形成し、このレジストマスクによつて、
第2図に示すように、メサ状にエツチングを行い
17のn+型GaAsコレクタ層を露出させた。第
2図において、27はSiO2膜、28はレジスト
である。SiO2のエツチングは、HF(フツ酸)を
用いて、GaAs、AlXGa1-XAsのエツチングは、
H2SO4−H2O2−H2O混合液を用いて行なつた。 次にKI−I2−H2O系エツチング液により、メサ
部の断面からAlXGa1-XAsのみを選択的にエツチ
ングし、第3図に示すようにエミツタ部を凹状に
くぼませた。くぼみの深さはエツチングの時間を
変えることにより任意に制御することができた。 次にレジストをアセトンで除去し、分子線エピ
タキシーにより、1500Åの半絶縁性AlyGa1-yAs
膜および2000Åのp型GaAs膜を形成した。17
のn+GaAs上に形成された膜はエピタキシヤル
成長しており、完全な単結晶膜であつたがSiO2
膜上に形成された膜は多結晶膜であつた。
H2SO4−H2O2−H2O混合液を用いてエツチング
すると、単結晶膜と多結晶膜とでエツチング速度
に大きな差があり、新に成長させた単結晶膜がほ
とんどエツチングされない間に多結晶膜を取り去
ることができた。 次にホトリソグラフイー法によつて、エミツタ
およびベースを形成する部分にレジストマスクを
形成し、このレジストマスクを用いて、22,2
3の各層をH2SO4−H2O2−H2O混合液を用いて、
コレクタ電極形成部を露出させた。 次に、レジスト部をアセトンで、SiO2膜をHF
によつて除去し、通常のホトソリグリフイーおよ
び真空蒸着および熱処理技術により24,25,
26の各オーミツク電極を形成した。 本実施例の構造のコレクタ容量Ccは18と1
9のpn接合部の接合容量と、22と23の接合
部の接合容量の和となる。 一般にPn接合の容量CPnは
ーラトランジスタに関するものである。 従来の技術 従来のバイポーラトランジスタの代表的構造を
第4図に示す。図において、1はn型シリコン基
板、2はエピタキシヤル成長によつてその上に設
けられたn+型コレクタ、3は拡散によつて設け
られたp型ベース、4は拡散または合金によつて
設けられたn型エミツタ、5はコレクタ電極、6
はベース電極、7はエミツタ電極である。これは
npnトランジスタであるが、pnpトランジスタで
も同様に構成することができる。この例は同一の
半導体材料すなわちシリコンを用いて、エミツ
タ、ベース、コレクタを形成している。 ところで、エミツタをベースよりも禁制帯エネ
ルギーの大きい半導体を用いて形成すると、非常
に高い電流利得の得られることが知られている。
これは材料を適当に選ぶことにより、エミツター
ベース接合部のバンド構造を、電子に対してはあ
まり障壁にならず、ホールに対して大きな障壁と
なるように構成できることによる。その代表的な
例は、エミツタにAlXGa1-XAsを、ベースとコレ
クタにGaAsを用いたものである。 さらにこのような構造とすることにより、高周
波特性がいちじるしく改善されることが知られて
いる。バイポーラトランジスタの最大遮断周波数
Fcは Fc∝√1(8) (1) Rb;ベース抵抗 Cc;コレクタ容量 であらわされる。エミツタをベースよりも禁制帯
エネルギーの大きい半導体を用いて形成すると、
前述の如く、材料を適当に選ぶことにより、エミ
ツターベース接合部のバンド構造を、電子に対し
てあまり障壁にならず、ホールに対して大きな障
壁となるように構成できる。そのため、ベースの
キヤリア濃度(ホール濃度)を非常に高くするこ
とができる。したがつて、ベース抵抗を極端に小
さくすることができ、その結果として最大遮断周
波数Fcの非常に大きな値が得られるものである。 しかしながらこの構造を得るのは、プロセス的
には非常に難しい。とくに高周波特性を上げるた
めベース長をみじかくしようとすると、そのベー
ス電極の取り出しがむつかしくなる。 第5図は、このベース電極の取り出しを改良し
た従来例(特公昭55−9830)である。図におい
て、8はn型GaAs基板、9はコレクタを形成す
るn型GaAs、10はベースを形成するp型
GaAs、11はエミツタを形成するn型AlXGa1-X
As、12はベース電極取り出しのためのp型AlX
Ga1-XAs、13はコレクタ電極、14はベース電
極、15はエミツタ電極である。まず8のGaAs
基板上に、液相エピタキシヤル法により、9,1
0,11の各層を形成する。つぎにメサエツチン
グにより、9のコレクタ層の一部を露出させ、そ
の部分に再び液相エピタキシヤルによつて12の
ベース電極取り出しのためのp型AlXGa1-XAs層
を形成しそれぞれに電極を形成したものである。 発明が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、まだコレクタ容量
およびエミツタ容量が大きく、そのため高周波特
性に充分優れたものが得られない。本発明はかか
る点に鑑みなされたもので、ベース電極の取り出
しの容易さを保つたまま、コレクタ容量およびエ
ミツタ容量の小さい構造を提供することを目的と
している。 問題点を解決するための手段 本発明は上記問題点を解決するため、コレクタ
領域とベース電極取り出し用層の間に、半絶縁性
半導体層を形成することによつて、ベース電極の
取り出しの容易さを保つたまま、コレクタ容量の
小さい構造とし、更にエミツタ−ベース接合部の
面積を、ベース層の面積よりも小さくすることに
よつて、エミツタ容量の小さい構造を提供するも
のである。 作 用 本発明は上記した構造により、コレクタ容量お
よびエミツタ容量が低減するので高周波特性が改
善される。 実施例 第1図は本発明の構造の一実施例を示したもの
である。第1図において、16は半絶縁性GaAs
基板、17はn+型GaAsコレクタ電極取り出し
用半導体層、18はn型GaAsコレクタ層、19
はp型GaAsベース層、20はn型AlXGa1-XAs
エミツタ層(x=0.3)、21はn+型GaAsエミ
ツタ電極取り出し用半導体層、22は、17のn
+型GaAsコレクタ層の上に形成された半絶縁性
AlyGa1-yAs層(y=0.3)、23は22の上に、
19のp型GaAsベース層に隣接して形成された
p型GaAs層、24はコレクタ電極、25はベー
ス電極、26はエミツタ電極である。20のエミ
ツタ層とベース層の接合面積は、19のp型
GaAsベース層の面積よりも小さくなつている。 各層の厚みは、16の半絶縁性GaAs基板が
400μm、17のn+型GaAs層が4000Å、18の
n型GaAsコレクタ層が2000Å、19のp型
GaAsベース層が1000Å、20のn型AlXGa1-X
Asエミツタ層は1500Å、21のエミツタ電極取
り出し用n+型GaAs層は1500Å、22の半絶縁
性AlyGa1-yAs層は1500Å、23のp型GaAs層は
2000Åである。17〜23の各層は、分子層エピ
タキシ−(MBE)によつて形成された。 次に本実施例の構造の素子の製造方法について
述べる。まず16の半絶縁性GaAs基板の上に分
子線エピタキシ−により、12〜21の各層を所
定の厚みに形成した。次に化学気相成長(CVD)
法により、その上に3000ÅのSiO2膜を形成した。
次に通常のホトリソグラフイー法によりレジスト
マスクを形成し、このレジストマスクによつて、
第2図に示すように、メサ状にエツチングを行い
17のn+型GaAsコレクタ層を露出させた。第
2図において、27はSiO2膜、28はレジスト
である。SiO2のエツチングは、HF(フツ酸)を
用いて、GaAs、AlXGa1-XAsのエツチングは、
H2SO4−H2O2−H2O混合液を用いて行なつた。 次にKI−I2−H2O系エツチング液により、メサ
部の断面からAlXGa1-XAsのみを選択的にエツチ
ングし、第3図に示すようにエミツタ部を凹状に
くぼませた。くぼみの深さはエツチングの時間を
変えることにより任意に制御することができた。 次にレジストをアセトンで除去し、分子線エピ
タキシーにより、1500Åの半絶縁性AlyGa1-yAs
膜および2000Åのp型GaAs膜を形成した。17
のn+GaAs上に形成された膜はエピタキシヤル
成長しており、完全な単結晶膜であつたがSiO2
膜上に形成された膜は多結晶膜であつた。
H2SO4−H2O2−H2O混合液を用いてエツチング
すると、単結晶膜と多結晶膜とでエツチング速度
に大きな差があり、新に成長させた単結晶膜がほ
とんどエツチングされない間に多結晶膜を取り去
ることができた。 次にホトリソグラフイー法によつて、エミツタ
およびベースを形成する部分にレジストマスクを
形成し、このレジストマスクを用いて、22,2
3の各層をH2SO4−H2O2−H2O混合液を用いて、
コレクタ電極形成部を露出させた。 次に、レジスト部をアセトンで、SiO2膜をHF
によつて除去し、通常のホトソリグリフイーおよ
び真空蒸着および熱処理技術により24,25,
26の各オーミツク電極を形成した。 本実施例の構造のコレクタ容量Ccは18と1
9のpn接合部の接合容量と、22と23の接合
部の接合容量の和となる。 一般にPn接合の容量CPnは
【化】
a;接合部面積
q;電荷
NA1;p型半導体のアクセプタ濃度
ND2;n型半導体のドナー濃度
ε1;p型半導体の誘電率
ε2;n型半導体の誘電率
Vb;バイアス電圧
で与えられる。
これより、アクセプタ濃度とドナー濃度の差が
大きい場合には、近似的にその大きさの小さい方
で決ることがわかる。本実施例のp型GaAsベー
ス層のアクセプタ濃度は、1・1019/cm3、n型
GaAsコレクタ層のドナー濃度は、5・1017/cm3
である。したがつてコレクタ容量は近似的に Cpn∝√2 (3) となる。一方、n+型GaAs層と、半絶縁性Aly
Ga1-yAs層との接合容量は、半絶縁性AlyGa1-y
As層のアクセプタ濃度が1・1014/cm3以下であ
るため、接合容量は、このアクセプタ濃度の平方
根に比例し、その値は、(3)式の値よりもはるかに
小さいものとなる。もし半絶縁性層がない場合に
は、22と23の接合容量は、n+GaAs層のキ
ヤリア濃度が、1・1018/cm3と大きいため、この
部分のコレクタ容量が大きなものとなる。p型
GaAsに代えてp型AlXGa1-XAsを用いても、接
合容量はほとんどかわらない。以上の理由から、
本実施例のように、p型ベース電極取り出し用
GaAs層とn+型GaAs層との間に、半絶縁性層
を形成することにより、同一面積の構成であれば
コレクタ容量をはるかに小さくできる。 また本実施例では、半絶縁性層はコレクタ電極
取り出し用n+型GaAs層の上に形成したが、n
型GaAsコレクタ領域の上に形成しても同様の効
果の得られることは明らかである。 本実施例では、半絶縁性層としてAlyGa1-yAs
(0.3)を用いたが、y=0すなわちGaAsを用い
ても、コレクタ容量を低減させるということで
は、同じ効果を有することは明らかである。 本実施例ではy=0.3を用いたが、y>0.3の
AlyGa1-yAsを用いれば、コレクタよりも禁制帯
エネルギーが大きいため、これによりp型ベース
電極取り出し用GaAs層とn型コレクタ層との間
のもれ電流を、更にすくなくすることができる。
もれ電流はトランジスタの電流増幅率を低下させ
るため、もれ電流を低減させることにより電流増
幅率を向上させることができる。 更に、トランジスタの電流増幅率が1となる最
大周波数Ftは Ft=(1/2π)・(A・Ce+B)-1 (4) Ce;エミツタ容量 A、B;定数 で与えられる。 したがつて、エミツタ容量Ceをへらすことに
より、高周波特性を更に改善することができる。
このことは従来から知られているが、ホトリソグ
ラフイー技術の限界により、ある一定以下のマス
クの寸法は得られず、そのため従来の方法(ベー
ス−エミツタ部の面積がエミツタ電極取り出し用
半導体層の面積と同じになる方法)では、その限
界以下のエミツタ−ベース接合面積の素子は得ら
れなかつた。 本実施例では、エミツタ−ベース接合部の面積
がエツチングにより非常に小さくしてあり、Ce
(Ceはエミツタ−ベース接合部の面積に比例す
る)が小さく、そのため高周波特性が改善され
る。 本実施例で得られたヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタは予想されたように以下の特徴を示し
た。まず1000Åという非常に薄いベースに良好な
オーミツク電極を形成することができた。またコ
レクタ容量およびエミツタ容量が非常に小さくな
つたことから、同一寸法の場合、従来のものに比
べて高周波特性が非常に向上した。 なお本実施例では、半絶縁性半導体層はコレク
タ層とのみと接しているが、ベース層の一部と接
した状態であつても、その上のベース電極とり出
し用p型層がベース層に接触できる範囲であれば
かまわないことは明らかである。 また本実施例では、所定の構造を得るために分
子線エピタキシーを用いたが、そのほかに、例え
ば、有機金属化学気相成長(MO−CVD)法を
用いても作成することができる。 また本実施例では、半導体としてGaAs−AlX
Ga1-XAsを用いたが、他の半導体材料、例えば
InP−InGaAsP等を用いても作成することができ
る。またAl濃度として、x=0.3、y=0.3を用い
たが、これは0〜1の範囲で任意に選ぶことがで
きる。xの値の大きい場合には、エミツタ層の選
択エツチング液としてHFを用いることができ
る。 また本実施例では、SiO2膜を利用したがSi3N4
など他の材料からなる膜を用いても良い。 本実施例では、エミツタ、コレクタをn型に、
ベースをp型にしたが、エミツタ、コレクタをp
型に、ベースをn型にした場合には、ベース取り
出し層をn型とすれば良い。 発明の効果 以上述べた如く、本発明は、ベース電極の取り
出しの容易さを保つたまま、コレクタ容量および
エミツタ容量を著しく低減することにより、高周
波特性に優れたヘテロ接合バイポーラトランジス
タを、提供するものである。
大きい場合には、近似的にその大きさの小さい方
で決ることがわかる。本実施例のp型GaAsベー
ス層のアクセプタ濃度は、1・1019/cm3、n型
GaAsコレクタ層のドナー濃度は、5・1017/cm3
である。したがつてコレクタ容量は近似的に Cpn∝√2 (3) となる。一方、n+型GaAs層と、半絶縁性Aly
Ga1-yAs層との接合容量は、半絶縁性AlyGa1-y
As層のアクセプタ濃度が1・1014/cm3以下であ
るため、接合容量は、このアクセプタ濃度の平方
根に比例し、その値は、(3)式の値よりもはるかに
小さいものとなる。もし半絶縁性層がない場合に
は、22と23の接合容量は、n+GaAs層のキ
ヤリア濃度が、1・1018/cm3と大きいため、この
部分のコレクタ容量が大きなものとなる。p型
GaAsに代えてp型AlXGa1-XAsを用いても、接
合容量はほとんどかわらない。以上の理由から、
本実施例のように、p型ベース電極取り出し用
GaAs層とn+型GaAs層との間に、半絶縁性層
を形成することにより、同一面積の構成であれば
コレクタ容量をはるかに小さくできる。 また本実施例では、半絶縁性層はコレクタ電極
取り出し用n+型GaAs層の上に形成したが、n
型GaAsコレクタ領域の上に形成しても同様の効
果の得られることは明らかである。 本実施例では、半絶縁性層としてAlyGa1-yAs
(0.3)を用いたが、y=0すなわちGaAsを用い
ても、コレクタ容量を低減させるということで
は、同じ効果を有することは明らかである。 本実施例ではy=0.3を用いたが、y>0.3の
AlyGa1-yAsを用いれば、コレクタよりも禁制帯
エネルギーが大きいため、これによりp型ベース
電極取り出し用GaAs層とn型コレクタ層との間
のもれ電流を、更にすくなくすることができる。
もれ電流はトランジスタの電流増幅率を低下させ
るため、もれ電流を低減させることにより電流増
幅率を向上させることができる。 更に、トランジスタの電流増幅率が1となる最
大周波数Ftは Ft=(1/2π)・(A・Ce+B)-1 (4) Ce;エミツタ容量 A、B;定数 で与えられる。 したがつて、エミツタ容量Ceをへらすことに
より、高周波特性を更に改善することができる。
このことは従来から知られているが、ホトリソグ
ラフイー技術の限界により、ある一定以下のマス
クの寸法は得られず、そのため従来の方法(ベー
ス−エミツタ部の面積がエミツタ電極取り出し用
半導体層の面積と同じになる方法)では、その限
界以下のエミツタ−ベース接合面積の素子は得ら
れなかつた。 本実施例では、エミツタ−ベース接合部の面積
がエツチングにより非常に小さくしてあり、Ce
(Ceはエミツタ−ベース接合部の面積に比例す
る)が小さく、そのため高周波特性が改善され
る。 本実施例で得られたヘテロ接合バイポーラトラ
ンジスタは予想されたように以下の特徴を示し
た。まず1000Åという非常に薄いベースに良好な
オーミツク電極を形成することができた。またコ
レクタ容量およびエミツタ容量が非常に小さくな
つたことから、同一寸法の場合、従来のものに比
べて高周波特性が非常に向上した。 なお本実施例では、半絶縁性半導体層はコレク
タ層とのみと接しているが、ベース層の一部と接
した状態であつても、その上のベース電極とり出
し用p型層がベース層に接触できる範囲であれば
かまわないことは明らかである。 また本実施例では、所定の構造を得るために分
子線エピタキシーを用いたが、そのほかに、例え
ば、有機金属化学気相成長(MO−CVD)法を
用いても作成することができる。 また本実施例では、半導体としてGaAs−AlX
Ga1-XAsを用いたが、他の半導体材料、例えば
InP−InGaAsP等を用いても作成することができ
る。またAl濃度として、x=0.3、y=0.3を用い
たが、これは0〜1の範囲で任意に選ぶことがで
きる。xの値の大きい場合には、エミツタ層の選
択エツチング液としてHFを用いることができ
る。 また本実施例では、SiO2膜を利用したがSi3N4
など他の材料からなる膜を用いても良い。 本実施例では、エミツタ、コレクタをn型に、
ベースをp型にしたが、エミツタ、コレクタをp
型に、ベースをn型にした場合には、ベース取り
出し層をn型とすれば良い。 発明の効果 以上述べた如く、本発明は、ベース電極の取り
出しの容易さを保つたまま、コレクタ容量および
エミツタ容量を著しく低減することにより、高周
波特性に優れたヘテロ接合バイポーラトランジス
タを、提供するものである。
第1図は本発明の一実施例を示す構造図、第2
図及び第3図は本発明の構造を実現するための製
造途中の構造図、第4図は従来のバイポーラトラ
ンジスタの構造図、第5図は従来のヘテロ接合ト
ランジスタの構造図である。 16……半絶縁性GaAs基板、17……n+型
GaAsコレクタ電極取り出し用半導体層、18…
…n型GaAsコレクタ層、19……p型GaAsベ
ース層、20……n型AlXGa1-XAsエミツタ層、
21……n+型GaAsエミツタ電極取り出し用半
導体層、22……半絶縁性AlXGa1-XAs層、23
……p型GaAs層、24……コレクタ電極、25
……ベース電極、26……エミツタ電極、27…
…SiO2層、28……レジスト。
図及び第3図は本発明の構造を実現するための製
造途中の構造図、第4図は従来のバイポーラトラ
ンジスタの構造図、第5図は従来のヘテロ接合ト
ランジスタの構造図である。 16……半絶縁性GaAs基板、17……n+型
GaAsコレクタ電極取り出し用半導体層、18…
…n型GaAsコレクタ層、19……p型GaAsベ
ース層、20……n型AlXGa1-XAsエミツタ層、
21……n+型GaAsエミツタ電極取り出し用半
導体層、22……半絶縁性AlXGa1-XAs層、23
……p型GaAs層、24……コレクタ電極、25
……ベース電極、26……エミツタ電極、27…
…SiO2層、28……レジスト。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 少なくともエミツタ層とその上に隣接して設
けられたエミツタ電極取り出し用半導体層と、ベ
ース層と、コレクタ層とその下部に隣接して設け
られたコレクタ電極取り出し用半導体層を有し、
少なくとも前記エミツタ層が前記ベース層を形成
する半導体より禁制帯エネルギーの大きい半導体
からなり、前記エミツタ層、前記ベース層接合面
積が前記ベース層の面積よりも小さく、前記コレ
クタ層または前記コレクタ電極取り出し用半導体
層の一部の上に半絶縁性層を有し、その上に少な
くとも前記ベース層に接触して設けられた半導体
層を介して、前記ベース層への電気的接触をとつ
たことを特徴とするヘテロ接合バイポーラトラン
ジスタ。 2 半絶縁性層として、ベース層を形成する半導
体よりも禁制帯エネルギーの大きい半導体を用い
たことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
ヘテロ接合バイポーラトランジスタ。 3 半導体基板の上に、コレクタ電極取り出し用
半導体層、コレクタ層、ベース層を形成した後、
ベース層を形成する半導体より禁制帯エネルギー
の大きい半導体を用いて、エミツタ層を形成し、
更に、前記ベース層と同一半導体を用いてエミツ
タ電極取り出し用半導体層を形成し、更に、絶縁
膜マスクを用いて、エツチングにより、前記エミ
ツタ層、前記ベース層、前記コレクタ層の一部を
メサ状に残して露出させ、更に選択エツチング液
によつて、前記エミツタ層のみ凹状にエツチング
し、そのあとで露出された前記コレクタ層および
前記絶縁膜マスク上に半絶縁性層を形成し、更
に、その上に、少なくとも前記ベース層に接触し
て半導体層を形成し、エツチングによつて前記絶
縁膜マスクを除去し、更に前記半導体層と前記半
絶縁性層の一部を、エツチングによつて除去して
前記コレクタ電極取り出し用半導体層の一部を露
出させ、前記エミツタ電極取り出し用半導体層、
前記半導体層、前記コレクタ電極取り出し用半導
体層に、それぞれエミツタ電極、ベース電極、コ
レクタ電極を形成したことを特徴とするヘテロ接
合バイポーラトランジスタの製造方法。 4 半絶縁性層して、ベース層を形成する半導体
より禁制帯エネルギーの大きい半導体を用いたこ
とを特徴とする特許請求の範囲第3項記載のヘテ
ロ接合バイポーラトランジスタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14556085A JPS625660A (ja) | 1985-07-02 | 1985-07-02 | ヘテロ接合バイポ−ラトランジスタおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14556085A JPS625660A (ja) | 1985-07-02 | 1985-07-02 | ヘテロ接合バイポ−ラトランジスタおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS625660A JPS625660A (ja) | 1987-01-12 |
JPH0577174B2 true JPH0577174B2 (ja) | 1993-10-26 |
Family
ID=15387969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14556085A Granted JPS625660A (ja) | 1985-07-02 | 1985-07-02 | ヘテロ接合バイポ−ラトランジスタおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS625660A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01238161A (ja) * | 1988-03-18 | 1989-09-22 | Fujitsu Ltd | 半導体装置及びその製造方法 |
JP2667863B2 (ja) * | 1988-03-23 | 1997-10-27 | 株式会社日立製作所 | バイポーラトランジスタの製造方法 |
-
1985
- 1985-07-02 JP JP14556085A patent/JPS625660A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS625660A (ja) | 1987-01-12 |
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