JPH0576973U - 車両の泥はね防止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 タイヤの跳ね上げるスプラッシュの外部への
放出を効果的に減少させる。 【構成】 スプラッシュガード４を合成樹脂により形成
し、かつスプラッシュガード４の下縁部を内側に折曲し
て樋底５と、この樋底５の縁部からヒンジ６を介して起
立した樋壁７と、樋壁７の上縁の一部をスプラッシュガ
ード４の内壁９に固着する腕部８とを一体的に形成す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はトラックなど車両のタイヤの泥はねを防止するための装置の改良に関 する。

【０００２】

【従来の技術】

タイヤの泥はね防止のために、たとえば実開平２−４４５７７号公報に開示さ れているものがある。

【０００３】 これはタイヤの跳ね上げた泥水等の飛沫がタイヤ側面から外部に飛び散るのを 防せぐため、フェンダにスプラッシュガードを取付けたもので、スプラッシュガ ードの下縁に内側に向けて形成したフランジにより、飛沫がスプラッシュとして 直接的に外部へ飛散するのを防止するようにしている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、タイヤによって巻き上げられた泥水等の飛沫が、スプラッシュガード の内側に付着しても、フランジ部によって十分に溜められることがなく、このた め微細な飛沫はタイヤの巻き起こす気流によって吹き飛ばされやすく、スプラッ シュとして外部へと流れ、車体側面に付着して汚したり、後続車両の視界に悪影 響を及ぼしたりする。

【０００５】 本考案はこのような問題を解決することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案はタイヤの前方から上方空間を覆うフェンダと、フェンダにスプラッシ ュガードを取り付けた車両の泥はね防止装置において、前記スプラッシュガード を合成樹脂により形成し、かつスプラッシュガードの下縁部を内側に折曲して樋 底と、この樋底の縁部からヒンジを介して起立した樋壁と、樋壁の上縁の一部を スプラッシュガードの内壁面に固着する腕部とを一体的に形成する。

【０００７】

【作用】

タイヤによって巻き上げられた泥水等の飛沫の一部は、スプラッシュガードの 内側に付着し、やがて樋底に流れ落ちるが、樋壁の存在により樋底に集められた 水滴が溜まりやすく、ここで成長して大粒となった水滴はタイヤの巻き起こす気 流によって簡単には飛散しなくなる。したがって、樋底から直接的に飛散するス プラッシュが減り、車体側面の汚れを少なくする。

【０００８】 なお、大粒の水滴はスプラッシュガードの前方または後方から排出され、地面 に落下する。

【０００９】

【実施例】

図１は本考案の実施例を示すもので、１はキャブ、２はタイヤ、３はタイヤ２ の前方から上方空間を覆うフェンダ、４はフェンダ３の側面に取付けたスプラッ シュガードである。

【００１０】 スプラッシュガード４は合成樹脂により一体成型されており、図２〜図４に示 すように、スプラッシュガード４の下縁に沿って内側に直角に折曲した樋底５と 、この樋底５の先端縁からヒンジ６を介して起立した樋壁７と、樋壁７の一部と 連結してその上縁からスプラッシュガード４の内壁９に向けて折曲するとと共に 、内壁９と密接す折り曲げ部をもった腕部８とから構成される。腕部８は樋壁７ の所々に所定の間隔で配設され、接着等によりスプラッシュガード４の内壁に固 定される。

【００１１】 このように構成したので、タイヤ２の回転により巻き上げられた飛沫は、一部 がスプラッシュガード４の内壁９に付着し、壁面を伝わり落ち、樋壁７に囲まれ た樋底５に溜められる。

【００１２】 ここで、微細な飛沫は大粒の水滴に成長し、やがて一部は傾斜前方から落下し 、あるいは走行風により後端から排出される。飛沫が集められ大粒の水滴になる と、タイヤ２の回転により巻き起こされる気流によって簡単には飛散しにくくな り、このため、気流に乗って舞い上がり、車体側面へと流出するスプラッシュが 減り、キャブサイドやリヤボディサイドの汚れを少なくすることができ、また、 雨天走行時の後続車両に対して視界の妨げとなるスプラッシュを減らし、走行安 全性を高められる。

【００１３】 なお、樋底５、樋壁７は一体の腕部８がスプラッシュガード４の内壁９に固定 されるので、車両走行時の振動によって樋壁７が開いたりすることがなく、高い 耐久性を発揮する。

【００１４】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、タイヤの前方から上方空間を覆うフェンダと、 フェンダにスプラッシュガードを取り付けた車両の泥はね防止装置において、前 記スプラッシュガードを合成樹脂により形成し、かつスプラッシュガードの下縁 部を内側に折曲して樋底と、この樋底の縁部からヒンジを介して起立した樋壁と 、樋壁の上縁の一部をスプラッシュガードの内壁面に固着する腕部とを一体的に 形成したため、スプラッシュガードの内側に付着した飛沫を樋底に捕集し、大粒 の水滴として排除できるので、タイヤの気流によって外部へ飛散するスプラッシ ュを減らし、車体側面への付着量を減少させると共に、後続車両に対する視界を 良好にして走行安全性を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す側面図である。

【図２】同じくスプラッシュガードの側面図である。

【図３】同じくそのＡ−Ａ線断面図である。

【図４】同じくスプラッシュガードの斜視図である。

【符号の説明】

１ キャブ ２ タイヤ ３ フェンダ ４ スプラッシュガード ５ 樋底 ６ ヒンジ ７ 樋壁 ８ 腕部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 タイヤの前方から上方空間を覆うフェン
   ダと、フェンダにスプラッシュガードを取り付けた車両
   の泥はね防止装置において、前記スプラッシュガードを
   合成樹脂により形成し、かつスプラッシュガードの下縁
   部を内側に折曲して樋底と、この樋底の縁部からヒンジ
   を介して起立した樋壁と、樋壁の上縁の一部をスプラッ
   シュガードの内壁面に固着する腕部とを一体的に形成し
   たことを特徴とする車両の泥はね防止装置。