JPH057695B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はミラー走査型の記録装置、特にリーダ
ープリンター等の記録装置に関するものである。

〔従来の技術〕

リーダープリンター等の装置はマイクロフイル
ムなどの拡大投影と共に、必要に応じて投影画面
をそのままコピーできる装置であり、多量の書類
を整理するのに有用である為、各方面で使用され
ている。しかしながら従来のこの種の装置は、プ
リントモードに於てリーダー部（投影画面部）へ
向かう光情報を走査ミラーが横切る事により電子
写真装置等の感光体へ導いており、従つて、プリ
ント時にはリーダー部の画面が消えてしまうとい
う現象が生じていた。そこで、ビームスプリツタ
ーを用いて画像を消さずにコピーする方法が考案
され、その１つは特開昭52−69616号公報に開示
されている。しかしながら、該公報に記載された
発明では、回動するビームスプリツタにドラムを
同期させる上で、技術的に大きな問題があり、更
に、光路長補正に用いるミラーの制御も複雑にな
つてしまうという欠点があつた。又、この種の方
式でミラー１枚の走査を試みると、その軌道や角
度調整が複雑化する為に、複数枚のミラー走査、
特にハの字型のミラー走査が多用されてきた。

ところが、ハの字型ミラーは有効部を大きく必
要とし、光線の通過領域に重ならない部分が多
く、また仮に有効部を小さくすると走査範囲を広
くせねばならず、これらの空間の確保が機械本体
のコンパクト化に大きな支障を与えていた。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、上記従来の問題点に鑑み、記
録時に於ても画面を消さず、しかも１枚のミラー
を用いた簡便な走査系を有し、且つ装置本体の小
型化が可能な記録装置を提供することにある。

〔発明の概要〕

以上の様な目的のために、本発明においては、
物体からの光を分割する光分割手段と、該光分割
手段で分けられた一方の光束の結像面に配され、
物体の像を表示する表示手段と、該光分割手段で
分けられた他方の光束中を走査し且つ該光束を物
体から結像面までの光路長が一定になるように反
射する走査ミラーと、該走査ミラーで反射された
光束の結像面に配され、物体の像を記録する記録
手段とを有することを特徴とする記録装置が提供
される。

〔実施例〕

以下、本発明に係る記録装置について図面に基
づき詳細に説明する。

第１図は本発明に係る記録装置の基本構成の一
例を示した概略図である。同図に於て、１はマイ
クロフイルム等の原稿、２は結像レンズ、３はビ
ームスプリツターであり、このビームスプリツタ
ー３にはプリズムをはり合わせたものやハーフミ
ラーなどを用いることが出来る。又、４は原稿の
像を表示するスクリーン部、５は矢印方向に等速
直線移動する走査ミラーである。

不図示の光源からの光は原稿１を透過又は反射
して結像レンズ２に入射後、ビームスプリツター
３に入射する。ビームスプリツター３は原稿１か
らの物体光を、透過して走査ミラー５へ向う光束
と、反射してリーダーのスクリーン部４に向う光
束に分割する。スクリーン部４へ向う光束はその
まま原稿の読み取りに供されるが、走査ミラー５
へ向つた光束は走査ミラー５で往路を逆進するよ
うに反射され、再びビームスプリツター３に入射
する。この入射した光は感光体６に向かい原稿１
の画像を記録する為に使われる。

尚、第１図に於てスクリーン部４と走査ミラー
３の配置を入れ換えて実施することも可能であ
る。即ち、第１図に於てはビームスプリツター３
を通過した光束が走査ミラー５に向うように設定
されているが、スクリーン部４と走査ミラー５を
入れ換えて、ビームスプリツター３を反射した光
が走査ミラー５に入射するようにしてもよい。

又、第１図に於てビームスプリツター３を用い
た時に偏光が著しく生じる場合には、ビームスプ
リツター３と走査ミラー５との間に感光体感度の
ピーク波長のλ／４板を挿入してやるとよい。

更にビームスプリツター３の位置は任意にとる
事が可能で、走査ミラー５の位置も任意にとる事
が可能であるが、この場合は走査ミラー５の系に
対して成す角度の調整をカム等を適時設計し、こ
のカムを用いて調整を行つてやる必要が生じ、機
構を複雑にしてしまう恐れが生じる。そこで走査
ミラー５の位置は全体の構造の複雑化を避ける為
に結像レンズ２の射出瞳と像面との間の距離の約
半分程度にとる事が望ましい。この時、走査ミラ
ー５の法線方向は結像レンズ２の射出瞳面に向い
ている。他の倍率のレンズ又は光学系を用いる場
合、結像レンズ２の射出瞳平面と同一位置に瞳を
もつレンズである限り、走査ミラー５は本実施例
と同じ構成、同一位置を保持したままでよい。こ
の時、ビームスプリツター３と走査ミラー５の間
の空間は主光線をそのまま折り返す事により、最
も効率よく使われ、それによつてその部分のスペ
ース確保の必要がなくなり装置の小型化が可能に
なる。

走査ミラー５の走査方法の具体的な実施例を第
２図に示す。

第２図に於て１０はワイヤー１１を張つたプー
リーであり、駆動部に連結されガイド棒９にそつ
て走査部８を左右に動かす働きをする。走査部８
は走査ミラー５の鏡面を軸にとり走査ミラー５と
共に回動可能なミラーホルダー７が取り付けられ
ており、ミラーホルダー７は結像レンズ２の射出
瞳１３に向かい主光線に対して平行なスプリング
部材１２で接合されている。そして該スプリング
部材１２の張力によつて、走査中に常に走査ミラ
ー５の鏡面は結像レンズ２の射出瞳の方向に向け
られ続けるのである。

次に、本記録装置に於る具体的な走査ミラー配
置に関して説明する。

第３図は本記録装置の一例であるリーダープリ
ンターの概略断面図である。同図に於て、照明系
１９が原稿１を照射して投影レンズ２によつて結
像させるわけであるが、読みとり時にはビームス
プリツター３により折りまげられて、固定ミラー
１４ｄ〜１４ｅによりスクリーン部４上に投影さ
れる。これに対し記録時には第２図に示した実施
例の方法で駆動部１５により走査されるミラー走
査５によつてビームスプリツター３を通過してき
た光束はそのままビームスプリツター３に戻さ
れ、該ビームスプリツター３で反射された光は固
定ミラー１４ｅによつてコピーカートリツジ１７
内の回転する感光体６上に結像される。この時給
紙カセツト１６により給紙されたコピー用紙は、
走査ミラー５と同期して回転する電子写真等のコ
ピープロセス過程を経て、定着器１８を通過した
後排紙口２０へと誘導される。

なお本発明の記録装置は上記実施例に限らず、
種々の変形が可能である。

本発明は、画像を表示面から消すことなく画像
の記録が可能で且つ小型化、簡便化が達成された
装置を提供するものであり、記録手段は前述の感
光体ドラムの他にも種々考えられる。

例えば、記録手段を感光面を有するシート状媒
体で構成し、該シート状媒体上を光束が走査する
ことにより、物体の像を記録するような構成でも
良い。

また、記録手段をアレイ方向と略直交する方向
に移動可能な１次元アレイセンサーで構成し、走
査ミラーの走査と同期して移動し、物体の像を面
像信号として記録する構成でも良い。

さらに、記録手段を２次元センサアレイで構成
し、該センサアレイ上を光束が走査することによ
り物体の像を画像信号として記録する構成でも良
い。

また上記のように画像信号として記録された情
報を別の装置へ送信したりする機能を本発明に持
たせることにより、本発明の記録装置の応用分野
を広げることができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明に係る記録装置に
よれば、表示面上の画像を消失させる事なく、一
枚の等速直線運動をする走査ミラーにより画像情
報を記録部材に結像せしめる事が可能であり、且
つ、光分割手段と走査ミラー間にある空間は非常
に効率よく光路として用いられる為に、機械本体
を大巾にコンパクト化する事を可能ならしめる効
果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る記録装置の基本構成の一
例を示す概略図。第２図は記録装置の走査部の一
実施例を示す概略構成図。第３図は本発明に係る
記録装置を使用したリーダープリンターの概略断
面図。 １……原稿、２……結像レンズ、３……ビーム
スプリツター、４……スクリーン部、５……走査
部、６……感光体。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 物体からの光を分割する光分割手段と、該光
   分割手段で分けられた一方の光束の結像面に配さ
   れ、物体の像を表示する表示手段と、該光分割手
   段で分けられた他方の光束中を走査し且つ該光束
   を物体から結像面までの光路長が一定になるよう
   に反射する走査ミラーと、該走査ミラーで反射さ
   れた光束の結像面に配され、物体の像を記録する
   記録手段とを有することを特徴とする記録装置。 ２ 前記光分割手段がハーフミラーから成る事を
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載の記録装
   置。 ３ 前記記録手段が回転可能な感光体を有し、前
   記走査ミラーの走査と同期して回転し、物体の像
   を記録することを特徴とする特許請求の範囲第１
   項記載の記録装置。 ４ 前記記録手段が感光面を有するシート状媒体
   より成り、該シート状媒体上を光束が走査される
   ことにより、物体の像を記録することを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載の記録装置。 ５ 前記記録手段がアレイ方向と略直交する方向
   に移動可能な１次元センサアレイから成り、前記
   走査ミラーの走査と同期して移動し、物体の像を
   画像信号として記録することを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載の記録装置。 ６ 前記記録手段が２次元センサアレイから成
   り、該センサアレイ上を光束が走査されることに
   より、物体の像を画像信号として記録することを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載の記録装
   置。