JPH0576735A - 複極性膜及びその製造法 - Google Patents

複極性膜及びその製造法

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JPH0576735A
JPH0576735A JP4063665A JP6366592A JPH0576735A JP H0576735 A JPH0576735 A JP H0576735A JP 4063665 A JP4063665 A JP 4063665A JP 6366592 A JP6366592 A JP 6366592A JP H0576735 A JPH0576735 A JP H0576735A
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layer
membrane
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anion exchange
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Ora Kedem
ケデム オラ
Abraham Warshawsky
ワルシヤウスキー エイブラハム
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Yeda Research and Development Co Ltd
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D61/00Processes of separation using semi-permeable membranes, e.g. dialysis, osmosis or ultrafiltration; Apparatus, accessories or auxiliary operations specially adapted therefor
    • B01D61/42Electrodialysis; Electro-osmosis ; Electro-ultrafiltration; Membrane capacitive deionization
    • B01D61/44Ion-selective electrodialysis
    • B01D61/445Ion-selective electrodialysis with bipolar membranes; Water splitting
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J5/00Manufacture of articles or shaped materials containing macromolecular substances
    • C08J5/20Manufacture of shaped structures of ion-exchange resins
    • C08J5/22Films, membranes or diaphragms
    • C08J5/2206Films, membranes or diaphragms based on organic and/or inorganic macromolecular compounds
    • C08J5/2275Heterogeneous membranes
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J2381/00Characterised by the use of macromolecular compounds obtained by reactions forming in the main chain of the macromolecule a linkage containing sulfur with or without nitrogen, oxygen, or carbon only; Polysulfones; Derivatives of such polymers
    • C08J2381/06Polysulfones; Polyethersulfones

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブリスターの形成傾向がなく、長期間にわた
って電流の周期的逆転の歪みに耐え得る、電気透析逆転
法における使用に適した高度の機械的安定性を有する改
良させた複極性膜を提供する。 【構成】 ポリエステルの布帛に溶解ポリスルホンと懸
濁Na−ポリスチレンスルホネートカチオン交換樹脂の
流延溶液から不均質なカチオン交換(C)層を塗布し、
乾燥し、水に浸漬し、再乾燥する。このC膜にポリスル
ホンとブロモメチル化ポリスルホンのアニオン交換
(A)層前駆体流延溶液を流延し、次いでトリメチルア
ミン溶液中に一晩浸漬してA層前駆体をアミノ化して四
級アンモニウム基を生成させ、均質なA層を得る。得ら
れた複極性膜1の両側に単極性C膜2及び3を配置し、
膜1の左右に塩基区画室4と酸区画室5を画成する。ア
ノード7をC膜2側に、カソード9をC膜3側に配置し
て電気透析セルを形成する。その塩基区画室4を通して
水道水を、同時にNaCl水溶液を酸区画室5を通して
循環させ、通電して電気透析による水道水の軟化処理を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
【0001】本発明はイオン交換膜の分野に係り、電気
透析逆転(electrodailysis reve
rsal:EDR)法とも称される、電流が周期的に逆
転される種類の電気透析法における使用に適した高い機
械的安定性を有する新規なバイポーラー(bipola
r:BP)イオン交換膜、即ち複極性イオン交換膜に関
する。
【0002】
【従来の技術】電気透析は、通常のイオン交換膜は水性
電解質溶液において電場の影響下で帯電した種をそれら
膜の境界を選択的に横断、輸送することができると言う
点で選択透過性である、と言う現象に基づく。カチオン
交換膜は負に帯電した基を固定して有し、従って正に帯
電したイオンを優先的に通し、他方アニオン交換膜は正
に帯電した基を固定して有し、負に帯電したイオンを優
先的に通す。理想的に選択透過性であるイオン交換膜は
一方の符号を持つイオンを通過させるが、反対符号のイ
オンの通過は完全に妨げる。実際には、しかし、選択透
過性は一般に理想的ではない。所定の膜について言う
と、選択透過性は希薄溶液中で最高で、塩濃度が増加す
ると共に低下する。
【0003】複極性(BP)膜はカチオン交換(C)層
とアニオン交換(A)層から成る。幾つかの論文と特許
明細書に色々な組成のBP膜とそれらの用途が記載され
ている。例えば、米国特許第3,372,101号明細
書〔コルスマン(Kollsman)〕には別々に製造
されたアニオン交換フィルム又は同膜とカチオン交換フ
ィルム又は同膜とを油圧機を用いて一緒に接着させるこ
とによるそのような複極性膜の製造が記載される。
【0004】米国特許第4,024,043号及び同第
4,057,481号明細書〔両特許共にデージュ(D
ege)等に付与〕には単一フィルムより成る複極性膜
が記載される。このフィルムは多量の架橋した不溶性芳
香族ポリマーを含有し、第一工程においてフィルムの一
方の面に高度に解離性のカチオン交換基を化学的に結合
させ、次いで他方の面に高度に解離性のアニオン交換基
を化学的に結合させたものである。米国特許第3,56
2,139号明細書〔レーツ(Leitz)〕には同様
の方法で作られた非対称のBP膜が記載される。これら
の非対称BP膜において、反対の極性を持つ2枚の層は
電荷密度が異なり、選択透過性とその濃度依存性を異な
らしめている。このようなBP膜では、A層とC層は厚
さが異なっていてもよい。特公昭78−158638号
及び同79−7196号公報〔両公告特許共、徳山ソー
ダ(株)〕に同様の方法が開示されるが、これにはフィ
ルムの一方の面をマスクし、その間に他方の面を反応さ
せると言う追加の特徴がある。最近の特許刊行物に、別
個に製造されたA膜とC膜とがうまく接合できたことが
報告された(PCT/AU88/00279)。BP膜
の製造に対するもう1つのアプローチの仕方は2層をそ
の一方を他方の上面に流延成型することを含むものであ
る。このような方法はデサリネーションDesali
nation)、68、279(1988)においてバ
ウアー(Bauer)等によって報告された。この例に
おいて、バウアー等は他のポリマー類と混合されたクロ
ロメチル化ポリスチレンから製造したA層を流延成型
し、次いでアミノ化し、続いてA層の上面にC層を流延
成型した。
【0005】下記においては、BP膜のA層がアノード
に面するように配置されている電気透析の組み立てを複
極性方向と称し、他方C層がアノードに面するように配
置されている組み立てを逆方向と称するものとする。
【0006】BP膜を複極性方向で用いて電気透析を遂
行する場合、イオンは反対の極性を持つ膜間の界面から
抜き出される。即ち、アニオンはA層を通して、またカ
チオンはC層を通してそれぞれ抜き出される。これによ
ってその界面から塩イオンが効果的に排出され、そして
A層/C層間の界面で起こるこれらプロセスのために、
その総体的結果として水がH+ とOH- に連続解離さ
れ、同時に当量の酸と塩基が生成する。このようなプロ
セスは、文献においては、しばしば" 水スプリティング
(water splitting)”、即ち" 水解
離”と称されている。しかし、水が水素ガスと酸素ガス
に分解されるプロセスとの混同を避けるために、この水
解離プロセスを本明細書では" 酸−塩基生成”プロセス
と称するものとする。
【0007】BP膜が逆方向に働く場合、塩は両表面か
ら膜界面に押しやられる。この塩の流れは水を膜に浸透
圧作用と電気浸透圧作用の両作用によって流入させる。
これには、ブリスターの形成、即ち膨れの形成、即ち2
層の分離によってBP膜が破壊される傾向がある。従っ
て、公知のBP膜は全て電流の逆転に対して敏感で、こ
れらの条件下では作動寿命が短く、膜の汚染を避けるた
めに電流を周期的に、即ち15〜20分毎に逆転させる
EDR法の大きな欠点となっている。しかしてEDR法
の技術には電流の逆転に対して敏感でないBP膜の必要
が存在する。
【発明が解決しようとする課題】
【0008】かくして、本発明の目的は長い間認められ
ていたこの必要を満たし、そしてブリスターの形成傾向
がなく、長期間にわたって電流の周期的逆転の歪みに耐
え得る、EDR法における使用に適した高度の機械的安
定性を有する改良されたBP膜を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】本明細書中の発明の詳細な説明と特許請求
の範囲の項において、" 不均質”なる用語は、C層に関
して用いられる場合、C層が複数のカチオン交換粒子を
保持しているポリマーマトリックスから成ることを意味
する。"均質”なる用語は、A層に関して用いられる場
合、A層が自体アニオン交換基を有しているポリマーを
含有していることを意味する。
【0010】本発明によれば、一方の面にカチオン交換
層を、他方の面にアニオン交換層をそれぞれ有する、支
持された、機械的に安定な電気透析用複極性膜におい
て、
【0011】i)カチオン交換層とアニオン交換層とが
単一の織布シートで支持されており;
【0012】ii) カチオン交換層は不均質であり;
【0013】iii)アニオン交換層は均質であり;そして
【0014】iv) アニオン交換層がカチオン交換層の中
に係止され、それによって両交換層が互いに固着されて
いる
【0015】ことを特徴とする前記複極性膜が提供され
る。
【0016】ある種の用途に対しては、本発明による2
枚のBP膜を、ケデム(Kedem)等が米国特許第
4,217,200号及び同第4,569,747号明
細書に記載する構造と同様の構造を有する封止された電
気透析セルに組み合わせることが望ましいだろう。従っ
て、本発明はまた、2枚の上記種類のBP膜より成る、
液体の入口手段と出口手段を備えた電気透析セルも提供
する。本発明による2枚の上記BP膜の一体封止を容易
にするために、A層とC層の少なくとも一方がある量
の、ポリスルホンのような熱可塑性ポリマーを含有し、
それによってそれら膜を熱封止で接合し易くすることが
好ましい。
【0017】本発明は更に、次の:
【0018】i)支持用布帛シートに第一流延溶液から
不均質なカチオン交換層を流延成型して、支持された非
多孔質のカチオン交換膜を作り;;
【0019】ii) 支持されたカチオン交換膜を水により
軟浸し、次いで軟浸された膜を乾燥し;
【0020】iii)支持されたカチオン交換膜の一方の面
に第二流延溶液から均質なハロアルキル化芳香族ポリマ
ーの層をアニオン交換層前駆体として流延成型し;そし
【0021】iv) アニオン交換層前駆体のハロアルキル
基を第三アミンによりアミノ化して均質なアニオン交換
層を形成する
【0022】工程を含んで成る、前記種類の支持され
た、機械的に安定な複極性膜の製造法を提供する。
【0023】本明細書で使用されている" 芳香族ポリマ
ー”なる用語は繰返芳香族単位を持つホモポリマー又は
コポリマーを意味する。本発明の目的に適したハロアル
キル化芳香族ポリマーの典型的な例はブロモメチル化芳
香族ポリスルホンである。
【0024】工程i)に由来するC層膜を水で軟浸する
と、そのカチオン粒子は膨潤し、ポリマーマトリックス
を押し退ける。水で軟浸されたこの膜を再乾燥すると、
C層のイオン交換粒子の回りに狭い空の空間が形成さ
れ、その空間に流延されたハロアルキル化芳香族ポリマ
ーが侵入し、それによって生成A層前駆体がC層の中に
係止され、それら2層が互いに固着される。この相互固
着はA層前駆体のハロアルキル基をアミノ化したときも
損なわれずにそのまま残り、最終の均質なA層を与え
る。
【0025】C層/A層間の相互固着の結果として、本
発明によるBP膜は電気透析における電流の逆転に対し
て劇的に改良された耐性を持つに至る。
【0026】上記の工程iii)で使用される第二流延溶液
は、所望によっては、ある量の、ハロアルキル化ポリマ
ーに対して相容性がある、ポリスルホン等の熱可塑性ポ
リマーを含有していてもよい。また、この第二流延溶液
は、所望によっては、ハロアルキル化ポリマーのハロア
ルキル基の一部との反応のための、ある量の第二アミン
を含有していてもよい。
【0027】本発明によれば、不均質なC層はいかなる
強酸カチオン交換体を含有していてもよい。このカチオ
ン交換体粒子は色々な割合のジビニルベンゼンで架橋さ
れたスルホン化ポリスチレンから製造されたものである
のが好ましい。典型的には、本発明によるBP膜の不均
質なC層のポリマーマトリックスは芳香族ポリマーであ
る。
【0028】熱可塑性ポリマーを第二流延溶液に配合す
る場合、不均質なC層用のマトリックスとして、その第
二流延溶液に配合したものと同じ熱可塑性ポリマーを用
いるのが好ましい。
【0029】均質なA層前駆体を流延成型するために用
いることができるハロアルキル化芳香族ポリマーの典型
的な例はクロロメチル化ポリスチレンとハロメチル化芳
香族ポリスルホンであり、後者の内ではブロモメチル化
芳香族ポリスルホンが特に好ましい。
【0030】ハロメチル化芳香族ポリスルホンはポリス
ルホンのハロメチル化によって、例えば米国特許第4,
568,700号明細書におけるワーシャウスキー(W
arshawsky)等の教示に従って製造される。
【0031】アミノ化によるA層の電荷付与は、その前
駆体層が架橋したC層に既に強固に結合されているとき
は、流延成型後にしか行われないと言うことに起因し
て、それら2層間の電荷の相殺は最少限に抑えられる。
【0032】電荷の相互相殺はハロアルキル化ポリスル
ホンの流延溶液に架橋剤、例えばジエチルアミン等のア
ミンを添加することによって更に低下させることができ
る。斯かる架橋性アミンの各分子はハロアルキル化ポリ
スルホンのハロアルキル基と第三アミンを形成し、続い
て更なるハロアルキル基により四級化され、これによっ
て乾燥したときに2本のポリマー鎖が結合されるのであ
る。これに続いて第三アミン、例えばトリメチルアミン
によるアミノ化が行われる。
【0033】本発明によるBP膜の利点を簡単にまとめ
ると、次の通りである:
【0034】i)C層とA層との間の相互固着は電流の
逆転に対して一層高度の耐性をもたらし、BP膜を電流
の周期的逆転を伴う電気透析に適したものにする;
【0035】ii) 界面がまず強固に架橋された不均質な
C層とA層前駆体との間に形成される。従って、両層
は、A層前駆体に第三アミンによるアミノ化により電荷
を付与して最終A層を生成させたときに、電荷の相互中
和が最少限に抑制されるように不動態化される。
【0036】発明の具体的説明 下記においては、添付図面を参照して、単に例としてで
あるが、本発明によるBP膜の性能を説明する。
【0037】本発明によるBP膜の製造とその性能を次
の実施例において例証する。ただし、本発明はこれらの
実施例に限定されるものではない。
【0038】実施例1 ポリエステルの布帛〔スイス シルク ボルティング
クロス社(SwissSilk Bolting Cl
oth Co.)のエスタル(ESTAL)6〕に、容
量で9:1のN−メチルピロリドン(NMP)/ブタノ
ール100ml中に溶解ポリスルホン〔ユニオンカーバ
イド社(Union Carbide)製のウデル(U
del)P3500〕13.5g及び粉砕された懸濁カ
チオン交換体〔プロライト(Purolite):Na
−ポリスチレンスルホネート〕20gを含有する流延溶
液から不均質なC層を塗布した。プロライト:Na−ポ
リスチレンスルホネートの交換容量は2.8〜3.4m
eq/g−乾燥ポリマーであった。得られたC層の膜を
オーブン乾燥し、次いで水に浸漬し、再乾燥した。
【0039】ポリスルホンと、核磁気共鳴(NMR)で
測定してポリマーのグラム当たり1.6ミリ当量のCH
2 基を有するブロモメチル化ポリスルホンとの混合物を
9:1容量比のNMP/エタノールに溶解することによ
ってA層前駆体流延溶液を調製した。このA層前駆体を
上記の支持されたC膜に流延した。この複合膜を次にト
リメチルアミンの10%溶液中に一晩浸漬し、これによ
ってA層前駆体をアミノ化して四級アンモニウム基を生
成させ、最終の均質なA層を得た。
【0040】得られたBP膜の電気透析による酸−塩基
生成における性能を、硬水の水道水を0.1NのNaC
l水溶液に対して電気透析する実験流通セルで試験し
た。実験セルは図1に略解される。実験セルはBP膜1
とその両側に配置された単極性C膜2及び3を含んで成
り、膜1の左右に塩基区画室4と酸区画室5を形成し
た。C膜2はアノード7とアノード区画室8に対して配
置し、同様にC膜3はカソード9とカソード区画室10
に対して配置した。膜の露出面積は15cm2 であっ
た。
【0041】セルの各種構成部材を保持するフレームは
その底部端縁と上部端縁とに数本の入口細管と出口細管
を有していた。これは全て自体公知のもので、説明を簡
単にするために図示されない。
【0042】硬水の水道水1リットルを塩基区画室4を
通して23分間循環させ、同じ時間中0.1NのNaC
l水溶液1リットルを酸区画室5を通して循環させた。
それら膜を通して15mA/cm2 の電流を流した。1
8分後に塩基区画室4を通して循環している水道水にC
aCO3 の沈澱が現れた。更に5分経過した後に電流と
水の流れを中断し、その水道水を濾過し、分析した。
【0043】元の水道水が含有する総硬度(Ca+M
g)は7.8meq/リットルであった。軟化処理後に
得られた濾液のCa+Mg含量は3.25meq/リッ
トルであり、従ってCa+Mgの除去効率は1.41当
量/ファラデーであった。
【0044】実施例2 ポリプロピレンの布帛から作った支持体に容量で9:1
のNMP/ブタノールに溶解したポリスルホン(ユニオ
ン カーバイド社製のウデルP3500)を13.5
%、粉砕されたカチオン交換樹脂(プロライト:Na−
ポリスチレンスルホネート)27gを含有する流延溶液
で被覆した。100℃において乾燥した後、そのC層膜
を水中に浸漬し、再乾燥した。このC膜に次の2つの流
延溶液からA層を流延成型した。
【0045】溶液1−容量で4:1の塩化メチレン/N
MP50ml中にポリスルホン0.5g及びポリマーの
グラム当たり2.0個の−CH2 Br基を有するブロモ
メチル化ポリスルホン4.5gを含有する溶液。流延前
にこの混合物にジエチルアミン0.5mlを加え、その
混合物を15分間攪拌した。
【0046】溶液2−同じポリマー混合物を容量で9:
1のNMP/エタノールに溶解させた。
【0047】溶液1をCシートにドクターナイフで流延
し、空気流中で、次いでオーブン中で90〜100℃に
おいて乾燥した。この層に溶液2を流延し、そしてオー
ブン中で90〜100℃において30分間乾燥した。
【0048】この膜を図1に示される種類の流通セルで
実施例1に記載したのと同じようにして試験して次の結
果を得た:
【0049】元の水道水中の(Ca+Mg) − 7.
45meq/リットル; 沈澱及び濾過後の(Ca+Mg)− 2.20meq/
リットル; (Ca+Mg)の除去効率 − 1.39eq/フ
ァラデー。
【0050】実施例3 本発明によるBP膜を図1に示されるものと同様のセル
で電流の逆転に対する安定性について試験した。NaC
lの水道水中0.1N溶液を調製し、この同じ溶液を両
区画室4及び5の両室を通して、膜の両側に生ずるpH
変化が各サイクルにおいて相互に中和されるように、等
しい速度で循環させた。15mA/cm 2 の電流を、そ
れを15分毎に自動的に逆転させながらセルを通して流
した。この実験を試験のための中断を除いて36日間連
続的に行った。その結果、この膜は全期間にわたって変
化がないことが判明し、かつブリスターの形成も検出で
きなかった。
【0051】この実験の性能は図2に示される。
【0052】図2に示される時間にNaCl溶液の流れ
を止め、セルを完全に洗浄した。区画室5を通して0.
1NのNaCl溶液1リットルを循環させ、また区画室
4を通して硬水の水道水1リットルを循環させた。15
mA/cm2 の電流を上記のセルに流した。CaCO3
の沈澱後、水道水を濾過し、残留Ca+Mg濃度を定量
した。通過ファラデーf当たりのCa+Mgの沈澱量を
図2に示す。
【0053】実施例4 BP膜を実施例1に記載したようにして作成し、図3に
略解される試験セルで酸−塩基生成の試験を行った。図
示されるように、本発明によるBP膜11の両側には2
枚の同一の単極性C膜12が配置され、塩基区画室13
と酸区画室14とが形成されている。セルは更にアノー
ド13とカソード14を含み、2枚のC膜12に対して
アノード区画室15とカソード区画室16を形成してい
る。膜の露出面積は15cm2 であった。
【0054】約0.5NのH2 SO4 水溶液247ml
を区画室14を通して14cm/秒の速度で、また0.
5NのNaOH水溶液を塩基区画室13を通して同じ速
度でそれぞれ流した。75分後に区画室14から抜き出
した溶液中のH+ 濃度を定量した。C膜12は酸溶液中
では殆ど理想的に選択透過性であったので、酸濃度に変
化がない場合それはBP膜による酸の生成効率が100
%であることを意味するだろう。塩基性溶液中では、C
膜は理想的に選択透過性である訳ではなく、酸の生成と
同等と思われる濃度より少ない塩基濃度の増加があると
予想すべきである。
【0055】得られた結果は次の通りであった:
【0056】電気透析前のH2 SO4 濃度 − 0.5
07N; 50mA/cm2 の電流通過75分後のH2 SO4濃度
− 0.48N; 効率 − 80%。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は実施例1、2及び3に従って作成された
本発明によるBP膜の性能を試験するための実験セルの
略図である。
【図2】図2は電流を周期的に逆転させながら長期間に
わたる運転中の各沈澱実験についての、通過ファラデー
当たりの、CaCO3 の沈澱として除去されたCaの当
量数を示すグラフである。
【図3】図3は本発明の実施例4による性能実験用実験
セルの略図である。
【符号の説明】 1、11 複極性膜 2、3、12 単極性カチオン交換膜 4、13 塩基区画室 5、14 酸区画室 7、13 アノード 8、15 アノード区画室 9、14 カソード 10、16 カソード区画室

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の面にカチオン交換層を、他方の面
    にアニオン交換層をそれぞれ有する、支持された、機械
    的に安定な電気透析用複極性膜において、 i)カチオン交換層とアニオン交換層とが単一の織布シ
    ートで支持されており; ii) カチオン交換層は不均質であり; iii)アニオン交換層は均質であり;そして iv) アニオン交換層がカチオン交換層の中に係止され、
    それによって両交換層が互いに固着されていることを特
    徴とする前記複極性膜。
  2. 【請求項2】 カチオン交換層とアニオン交換層の少な
    くとも1層が熱可塑性ポリマーを含有している、請求項
    1に記載の複極性膜。
  3. 【請求項3】 熱可塑性ポリマーがポリスルホンであ
    る、請求項2に記載の複極性膜。
  4. 【請求項4】 2枚の、請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の複極性膜がそれらの縁に沿って接合されている、
    液体の入口手段と出口手段を含んで成る電気透析セル。
  5. 【請求項5】 次の: i)支持用布帛シートに第一流延溶液から不均質なカチ
    オン交換層を流延成型して、支持された非多孔質のカチ
    オン交換層膜を作り;; ii) 支持されたカチオン交換膜を水により軟浸し、次い
    で軟浸された膜を乾燥し; iii)支持されたカチオン交換膜の一方の面に第二流延溶
    液から均質なハロアルキル化芳香族ポリマー層をアニオ
    ン交換層前駆体として流延成型し;そして iv) アニオン交換層前駆体のハロアルキル基を第三アミ
    ンによりアミノ化して均質なアニオン交換層を形成する
    工程を含んで成る支持された、機械的に安定な電気透析
    用複極性膜の製造法。
  6. 【請求項6】 アニオン交換層前駆体を流延成型するた
    めに使用されるハロアルキル化芳香族ポリマーがブロモ
    メチル化芳香族ポリスルホンである、請求項5に記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 第二流延溶液がハロアルキル化芳香族ポ
    リマーに対して相容性がある熱可塑性ポリマーを含有し
    ている、請求項5又は6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 熱可塑性ポリマーがポリスルホンであ
    る、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 第二流延溶液がハロアルキル化芳香族ポ
    リマーのハロアルキル基の一部と反応するためのある量
    の第二アミンを含有している、請求項5〜8に記載の方
    法。
  10. 【請求項10】 不均質なカチオン交換層が熱可塑性ポ
    リマーから成り、同じ熱可塑性ポリマーが第二流延溶液
    に配合されている、請求項7〜9のいずれかに記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 2枚の、請求項1に記載の複極性膜を
    それらの縁に沿って一緒に接合する工程を含んで成る、
    請求項4に記載の電気透析セルの製造法。
  12. 【請求項12】 2枚の、請求項2に記載の複極性膜を
    それらの縁に沿って熱封止する工程を含んで成る、請求
    項11に記載の方法。
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