JPH0576712B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は高速ダビング可能なテープメカニズム
を複数内蔵しているデツキに関するものである。

従来の技術 近年、ラジオカセツトテープレコーダ、テープ
デツキ等のデツキにおいては、市場の動向として
複数のテープメカニズムを備え、通常の録音、再
生の他に高速でダビング出来るセツトに移行しつ
つある。この場合に例えば２個のテープメカニズ
ムを内蔵しているデツキでは、２個のモータをそ
れぞれ使用し、２つのテープメカニズムのテープ
の走行速度を正確に一致させなければならないこ
とから定速回転用及び高速回転用に独立に回転数
を調整する為の可変抵抗素子２個が必要である。
以下図面を参照しながら従来の複数テープメカニ
ズムデツキ（以下複数デツキと称する）について
説明を行なう。第３図は従来の複数デツキの構成
図であり、デツキ１にテープメカニズム２とモー
タ４、及びテープメカニズム３とモータ５がそれ
ぞれ独立に装着されている。

そしてそれぞれのモータには第４図で示す様な
速度制御回路を内蔵しているか、あるいは外付け
としてデツキ側プリント基板に組込まれている。
第４図について説明すれば６は入力端に加わる電
圧から所定の電圧をひいた電圧と出力端の電圧と
を比較してこれらが等しくなるように出力端子に
流れる電流を制御する速度制御用ICで、出力端
にはモータ４，５が接続されている。７は負荷変
動設定用感温抵抗、８と９は高速回転数設定用固
定抵抗と可変抵抗であり、電源のプラス端子と速
度制御用IC６の入力端子との間に接続してい
る。１０と１１は定速回転数設定用固定抵抗と可
変抵抗で、抵抗８に並列に接続されている。１２
は高速回転と定速回転を切替える為の１接点スイ
ツチである。

以上の様に構成された速度制御回路について以
下その動作について説明する。まずモータの速度
はモータプラスとIC端子間の抵抗値の大小に
よつて決まり、その関係は第５図に示す様に抵抗
値が大きくなれば回転数が増加し、抵抗値が小さ
くなれば回転数は低下する。次に本回路でのモー
タ速度設定方法について説明する。高速側の回転
数の設定はスイツチ１２がoffの状態の時に可変
抵抗９によつて設定する。定速の場合は高速側を
調整した後、スイツチ１２をonして固定抵抗８
に固定抵抗１０と可変抵抗１１を並列に追加する
ことにより電源プラスとIC端子間のトータル
抵抗値を下げ可変抵抗１１により定速回転数を設
定する。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記のような回路構成と調整方法
では、例えば２個以上の複数デツキには、テープ
メカニズムの数に合わせたモータが必要であり、
録音、再生、高速ダビング等の観点から、それぞ
れのテープメカニズムのテープ走行速度一致させ
る為にモータの速度設定を非常にシビアーに行な
わなければならない。その為、回転数調整用の可
変抵抗も高速用と定速用と独立に必要であるが、
ここで注意しなければならないのは高速側の設定
はラフでよいということである。すなわち定速側
を例えば1400rpmと設定すれば高速側は２倍速、
３倍速、1.8倍速いづれでもよく、要はセツト側
の都合でかなりラフな設定が可能であるというこ
とである。

本発明は上記点に鑑み１個のモータで複数のテ
ープメカニズムを駆動するコストの安い簡単な回
転数設定回路を備えた複数テープメカニズムデツ
キを提供することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 この目的を達成する為に、本発明の複数テープ
メカニズム内蔵型デツキでは、速度設定用の可変
抵抗と、この可変抵抗と直列に接続した固定抵抗
と、この固定抵抗に並列に、固定抵抗と速度切替
用スイツチを直列に接続した回路を付加したもの
である。

作 用 上記構成によれば、スイツチの開閉により電源
プラスとIC端子間の抵抗値を変化させ高速及
び定速のモータ速度の設定を行なうことができ
る。

実施例 以下本発明の実施例について図面を参照しなが
ら説明する。第１図は本発明による複数テープメ
カニズム内蔵型デツキの構成を示すものであり、
テープメカニズム２，３にモータ１３が実装され
ており、モータ１３はは第２図に示す様な速度制
御回路を内蔵しているか、あるいは外付けとして
デツキ側プリント基板に組込まれている。

第２図において、７は感温抵抗、８は固定抵
抗、９は可変抵抗、１０はスイツチ１２を介して
抵抗８に並列に接続した固定抵抗である。

次に速度設定方法についてその動作を説明す
る。第５図に示した様に電源プラス端子とIC端
子番間の抵抗値により回転数を変えることが出
来るから、抵抗８と抵抗１０を合成抵抗と考えて
スイツチ１２がon状態で適当な抵抗値を定速側
の回転数が出る様に決めてやり、可変抵抗９によ
り定速側の回転数を正確に設定する。これにより
定速側設定用可変抵抗の抵抗値が決まるから次に
スイツチ１２をoffした状態で高速側の設定をす
る。すなわち可変抵抗９の抵抗値が設定されてい
るので必然的に抵抗８の抵抗値が決まる。更に可
変抵抗９の抵抗値を決める時に抵抗８と抵抗１０
は合成抵抗と考えて定速回転数に合つた低抗値と
なつているから、抵抗８の抵抗値が決まれば計算
により、低抗１０の抵抗値も求まる。したがつて
スイツチoffで高速、スイツチonで定速回転とな
る。以上のように本実施例により、高速側速度設
定用可変抵抗を廃止することが出来、しかも１個
のモータで複数のテープメカニズムの駆動が可能
である。

発明の効果 以上のように本発明はモータの速度制御回路中
に速度設定用の可変抵抗と、この可変抵抗に直列
に接続した固定抵抗と、この固定抵抗に並列に、
固定抵抗と速度切替用スイツチを直列に接続した
回路を付加することにより、可変抵抗１個で高
速、定速の速度設定が容易となる。したがつて１
個のモータで複数のテープメカニズムを駆動する
複数デツキに使用すればコストダウンの効果は大
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例にかかるテープメカニ
ズム内蔵型デツキの構成を示す説明図、第２図は
同モータの速度制御回路の回路図、第３図は従来
例のテープメカニズム内蔵型デツキの構成を示す
説明図、第４図はそのモータの速度制御回路の回
路図、第５図は電源プラス端子とIC端子間の
抵抗値と回転数の関係の示した特性図である。 ２，３……テープメカニズム、６……速度制御
用IC、８……固定抵抗、９……可変抵抗、１０
……固定抵抗、１２……速度切替用スイツチ、１
３……モータ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 複数のテープメカニズムと、それらを駆動す
   る単一のモータを備え、前記モータの速度制御回
   路中に、速度設定用の可変抵抗と、この可変抵抗
   と直列に接続した固定抵抗と、この固定抵抗に並
   列に、固定抵抗と速度切替用スイツチを直列に接
   続した回路を付加した速度制御回路を備えてなる
   複数テープメカニズム内蔵型デツキ。