JPH0576586A - 縫合補綴材 - Google Patents
縫合補綴材Info
- Publication number
- JPH0576586A JPH0576586A JP31556191A JP31556191A JPH0576586A JP H0576586 A JPH0576586 A JP H0576586A JP 31556191 A JP31556191 A JP 31556191A JP 31556191 A JP31556191 A JP 31556191A JP H0576586 A JPH0576586 A JP H0576586A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- suture
- prosthetic material
- tissue
- air leakage
- knitted
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B17/00—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
- A61B17/11—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for performing anastomosis; Buttons for anastomosis
- A61B17/1114—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for performing anastomosis; Buttons for anastomosis of the digestive tract, e.g. bowels or oesophagus
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B17/00—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
- A61B17/11—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for performing anastomosis; Buttons for anastomosis
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B17/00—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
- A61B17/04—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for suturing wounds; Holders or packages for needles or suture materials
- A61B17/06—Needles ; Sutures; Needle-suture combinations; Holders or packages for needles or suture materials
- A61B17/06061—Holders for needles or sutures, e.g. racks, stands
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Surgery (AREA)
- Heart & Thoracic Surgery (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Medical Informatics (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Physiology (AREA)
- Materials For Medical Uses (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、肺、気管、気管支吻合等の胸部外
科手術、消化器外科手術等における組織の補強、空気漏
れ防止、及び止血を目的とする縫合補綴材の提供に関す
る。 【構成】 生体内分解吸収性素材にて編成した編地を、
そのウエール方向とコース方向が逆になるよう積層し、
これをニードルパンチして不織布化したことを特徴とす
る縫合補綴材であり、その密度、厚さ、強力、伸びが、
方向に関係なく均一であり、外科手術における縫合部の
当て布として組織の断裂を防止し、また、止血材とし
て、また、空気漏れ防止用補綴材として用いて好適なも
のである。
科手術、消化器外科手術等における組織の補強、空気漏
れ防止、及び止血を目的とする縫合補綴材の提供に関す
る。 【構成】 生体内分解吸収性素材にて編成した編地を、
そのウエール方向とコース方向が逆になるよう積層し、
これをニードルパンチして不織布化したことを特徴とす
る縫合補綴材であり、その密度、厚さ、強力、伸びが、
方向に関係なく均一であり、外科手術における縫合部の
当て布として組織の断裂を防止し、また、止血材とし
て、また、空気漏れ防止用補綴材として用いて好適なも
のである。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、肺、気管、気管支吻合
等の胸部外科手術、消化器外科手術における組織の補
強、空気漏れ防止、及び止血を目的とする縫合補綴材の
提供に関する。
等の胸部外科手術、消化器外科手術における組織の補
強、空気漏れ防止、及び止血を目的とする縫合補綴材の
提供に関する。
【０００２】
【従来の技術】例えば、気管、気管支外科等の呼吸器系
の手術においては縫合した吻合部に強い力が加わり、当
該組織が断裂したり、空気漏れ、出血等の原因となる。
また、消化器等の実質臓器の手術においても組織が軟弱
であったり、張力をかけて縫合するような場合には前記
と同じような問題を生じる。
の手術においては縫合した吻合部に強い力が加わり、当
該組織が断裂したり、空気漏れ、出血等の原因となる。
また、消化器等の実質臓器の手術においても組織が軟弱
であったり、張力をかけて縫合するような場合には前記
と同じような問題を生じる。
【０００３】かかる問題を解消する目的において、本出
願人は特願昭６１−２４０９２２号において、治癒後に
おいて体内に異物として残存しない、また、これによっ
て肉芽、瘢痕、瘻孔の発生しない、生体内分解吸収性素
材によるプレジェットを開示したが、本発明は、これの
改良に関する。
願人は特願昭６１−２４０９２２号において、治癒後に
おいて体内に異物として残存しない、また、これによっ
て肉芽、瘢痕、瘻孔の発生しない、生体内分解吸収性素
材によるプレジェットを開示したが、本発明は、これの
改良に関する。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前記した用途におい
て、補綴材の密度、厚さ、強度、伸びの均一化は、手術
の容易性、及び、補強、空気漏れ、止血等の機能面にお
いて重要な要件となり、また、伸び、形態の安定化は、
適用箇所にかかるストレス、歪みの解消上、特に重要な
要件となる。本発明は、かかる課題を解決したものであ
る。
て、補綴材の密度、厚さ、強度、伸びの均一化は、手術
の容易性、及び、補強、空気漏れ、止血等の機能面にお
いて重要な要件となり、また、伸び、形態の安定化は、
適用箇所にかかるストレス、歪みの解消上、特に重要な
要件となる。本発明は、かかる課題を解決したものであ
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】しかるに、本発明は、そ
の構成において、生体内分解吸収性素材にて編成した編
地をその編方向、即ち、編地のウエール方向とコース方
向を逆になるよう積層し、ニードルパンチして不織布化
したことに特徴を有する縫合補綴材の提供に関する。
の構成において、生体内分解吸収性素材にて編成した編
地をその編方向、即ち、編地のウエール方向とコース方
向を逆になるよう積層し、ニードルパンチして不織布化
したことに特徴を有する縫合補綴材の提供に関する。
【０００６】
【作用】本発明は、生体内分解吸収性素材にて編成され
た編地を重ね台せ、これをニードルパンチして不織布化
する縫合補綴材の構成において、編方向が異なるよう、
コース方向生地とウエール方向生地を交互に重ね合わ
せ、即ち、編方向の異なるものを順次重ね合わせて一体
化したもので、これにより方向に関係なく、全体的に厚
さ、密度、強度、伸びが均一化し、前記目的に合致した
縫合補綴材が得られるものである。
た編地を重ね台せ、これをニードルパンチして不織布化
する縫合補綴材の構成において、編方向が異なるよう、
コース方向生地とウエール方向生地を交互に重ね合わ
せ、即ち、編方向の異なるものを順次重ね合わせて一体
化したもので、これにより方向に関係なく、全体的に厚
さ、密度、強度、伸びが均一化し、前記目的に合致した
縫合補綴材が得られるものである。
【０００７】しかるに、編方向の同じものどうしを重ね
合せると伸びに方向性が生じ、当該機能を必要とするよ
うな術式への適用も可能であるが、一般的にはストレ
ス、歪みを生じない均一な伸びを有する本発明構成が望
まれる。例えば、肺縫縮や、肝断端の止血などに適用さ
れる際、性質に等方性、特に伸縮性における等方性がな
いと、肺や肝臓に対し不要なストレスや歪みを生じさせ
たり、或は、死腔をつくってしまう可能性がある。ま
た、ストレスや歪みは臓器の正常な作用を妨げるし、死
腔は感染の巣となる。かかる点、編地をその素材とした
ことは、異方向編地の積層、及び、ニードルパンチによ
りその伸びが抑制されるものの伸び率は均一であり、ま
た、織地、成型物等と異なり縫合時、及び、適用時に伸
びに対する適度な緩衝作用があり好適である。
合せると伸びに方向性が生じ、当該機能を必要とするよ
うな術式への適用も可能であるが、一般的にはストレ
ス、歪みを生じない均一な伸びを有する本発明構成が望
まれる。例えば、肺縫縮や、肝断端の止血などに適用さ
れる際、性質に等方性、特に伸縮性における等方性がな
いと、肺や肝臓に対し不要なストレスや歪みを生じさせ
たり、或は、死腔をつくってしまう可能性がある。ま
た、ストレスや歪みは臓器の正常な作用を妨げるし、死
腔は感染の巣となる。かかる点、編地をその素材とした
ことは、異方向編地の積層、及び、ニードルパンチによ
りその伸びが抑制されるものの伸び率は均一であり、ま
た、織地、成型物等と異なり縫合時、及び、適用時に伸
びに対する適度な緩衝作用があり好適である。
【０００８】本発明を構成する生体内分解吸収性素材と
は、糸条化されたポリグリコール酸、ポリ乳酸、グリコ
ール酸と乳酸の共重合体、パラジオキサノン、カプロラ
クトン等の合成高分子、或は、コラーゲン、キチン等の
天然材料を例示できるが、これらはそれぞれ生体内での
分解挙動が異なるため、目的、用途に適したものを適宜
選択して用いる。しかしながら、特に、強力、加水分解
速度の点において、不織布作成後の処理条件によりコン
トロールが可能であることも含め、ポリグリコール酸、
グリコール酸と乳酸との共重合体が好適である。
は、糸条化されたポリグリコール酸、ポリ乳酸、グリコ
ール酸と乳酸の共重合体、パラジオキサノン、カプロラ
クトン等の合成高分子、或は、コラーゲン、キチン等の
天然材料を例示できるが、これらはそれぞれ生体内での
分解挙動が異なるため、目的、用途に適したものを適宜
選択して用いる。しかしながら、特に、強力、加水分解
速度の点において、不織布作成後の処理条件によりコン
トロールが可能であることも含め、ポリグリコール酸、
グリコール酸と乳酸との共重合体が好適である。
【０００９】一方、かかる素材の編成は、各種編機を用
い、平編、ゴム編、タテ編等任意の組織に編成すればよ
いが、編成作業、編密度調整の容易性、コスト等の面か
ら筒状に編成される平編地が好適である。尚、このよう
に筒状に編成された編地は、扁平にすればそのまま二重
生地となり、積層作業が容易となる。
い、平編、ゴム編、タテ編等任意の組織に編成すればよ
いが、編成作業、編密度調整の容易性、コスト等の面か
ら筒状に編成される平編地が好適である。尚、このよう
に筒状に編成された編地は、扁平にすればそのまま二重
生地となり、積層作業が容易となる。
【００１０】また、これのニードルパンチによる不織布
化は、編方向が異なるよう、即ち、編地のウエール方向
とコース方向が１ピース毎に交互になるよう、或は、複
数枚積層された状態で互い違いになるよう積層してパン
チングし、或は、予めパンチングされた単数、或は複数
の編地を前記のように積層して再度パンチングして行
う。かかるニードルパンチ方式は、従来より公知の不織
布製造のための手段であり、これによって積層生地は一
体化され、密度、厚さ、強度、伸びの均一化がはかられ
る。尚、かかる積層枚数は、使用される素材、糸の太
さ、編密度によって異なるが適用用途に応じて任意に選
択するものである。通常、本発明の目的とする用途にお
いては、その密度、厚さ、引張り強力、引張り破断伸度
がそれぞれ、９０〜３００ｇ／ｍｍ２，０．２５〜０．
６０ｍｍ，３００〜１２００ｇｆ，２０〜５０％の範囲
にあることが望ましく、かかる構成とするために、例え
ば、３０〜３５デニールの１２フィラメント糸をその目
付が３５〜５０ｇ／ｍ２となるよう平編組織に筒状に編
成し、これを編方向が異なるように２〜４枚重ね、特
に、適用時、適用箇所への刺激を避けるためソフト性を
重視してニードルパンチして構成する。
化は、編方向が異なるよう、即ち、編地のウエール方向
とコース方向が１ピース毎に交互になるよう、或は、複
数枚積層された状態で互い違いになるよう積層してパン
チングし、或は、予めパンチングされた単数、或は複数
の編地を前記のように積層して再度パンチングして行
う。かかるニードルパンチ方式は、従来より公知の不織
布製造のための手段であり、これによって積層生地は一
体化され、密度、厚さ、強度、伸びの均一化がはかられ
る。尚、かかる積層枚数は、使用される素材、糸の太
さ、編密度によって異なるが適用用途に応じて任意に選
択するものである。通常、本発明の目的とする用途にお
いては、その密度、厚さ、引張り強力、引張り破断伸度
がそれぞれ、９０〜３００ｇ／ｍｍ２，０．２５〜０．
６０ｍｍ，３００〜１２００ｇｆ，２０〜５０％の範囲
にあることが望ましく、かかる構成とするために、例え
ば、３０〜３５デニールの１２フィラメント糸をその目
付が３５〜５０ｇ／ｍ２となるよう平編組織に筒状に編
成し、これを編方向が異なるように２〜４枚重ね、特
に、適用時、適用箇所への刺激を避けるためソフト性を
重視してニードルパンチして構成する。
【００１１】本不織布化に際しては、予め最終の使用サ
イズを想定した編地を準備し、或は、一体化された不織
布を適当なサイズに切断し、必要なら、これに針を通す
ための貫通孔を設け、本発明補綴材を構成する。
イズを想定した編地を準備し、或は、一体化された不織
布を適当なサイズに切断し、必要なら、これに針を通す
ための貫通孔を設け、本発明補綴材を構成する。
【００１２】また、かかる補綴材に対しては、縫合時に
おける縫合針、縫合糸の通過性を良くするため、各種の
処理剤、例えば、ワックス、シリコン、ミツロウ、ポリ
オキシエチレンブロックとポリオキシプロピレンブロッ
クとを包含する潤滑性共重合体、或は、脂肪酸が、ステ
リン酸、パルミチン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸であ
り、エステルがモノエステル、ジエステル、ポリエステ
ルであるショ糖脂肪酸エステルを単独で、或は、混合し
て浸漬、コーティング等任意の方法によって付着させ、
前記の機能を付与することができる。尚、かかる、処理
は、糸の段階、編地の段階、不織布の段階等任意の段階
で行えば良い。
おける縫合針、縫合糸の通過性を良くするため、各種の
処理剤、例えば、ワックス、シリコン、ミツロウ、ポリ
オキシエチレンブロックとポリオキシプロピレンブロッ
クとを包含する潤滑性共重合体、或は、脂肪酸が、ステ
リン酸、パルミチン酸、ラウリル酸、ミリスチン酸であ
り、エステルがモノエステル、ジエステル、ポリエステ
ルであるショ糖脂肪酸エステルを単独で、或は、混合し
て浸漬、コーティング等任意の方法によって付着させ、
前記の機能を付与することができる。尚、かかる、処理
は、糸の段階、編地の段階、不織布の段階等任意の段階
で行えば良い。
【００１３】以上により構成された本発明補綴材は、外
科手術における体組織の断裂を防止するため縫合補強用
の当布として、また、体組織補強用補綴材として、好適
に用いることができるものである。以下、その構成につ
いて例を挙げて説明する。
科手術における体組織の断裂を防止するため縫合補強用
の当布として、また、体組織補強用補綴材として、好適
に用いることができるものである。以下、その構成につ
いて例を挙げて説明する。
【００１４】
【実施例】フエノール１０に対し、トリクロロフェノー
ル７の割合で混合した溶媒中にて溶解し、これを１９０
℃で３分間加熱した後、３０℃まで冷却して測定した時
の粘度（ηｓｐ／ｃ）が１．５であるポリグリコール酸
チップを２４５℃で溶融紡糸し、１．８倍に延伸して１
２フィラメント、３３デニールのポリグリコール酸糸を
得た。これを１８ゲージの丸編機を用い、４５ｇ／ｍ２
の目付で編成して筒状の平編地を得た。かかる丸編地に
対し、ウエール方向に軽くニードルパンチを施した後、
２２×２２ｃｍの大きさにカットした。このような構成
の不織布を複数枚準備し、まず、その編方向が異なるよ
う、即ち、ウエール方向のものとコース方向のものを各
１枚ずつ積み重ね、ニードルパンチして４ＰＬＹの一体
化した不織布を得た。以下、同様にその方向が異なるよ
う３枚、４枚重ねてそれぞれ前記と同一条件にてニード
ルパンチして６ＰＬＹ、８ＰＬＹの不織布を得た。
ル７の割合で混合した溶媒中にて溶解し、これを１９０
℃で３分間加熱した後、３０℃まで冷却して測定した時
の粘度（ηｓｐ／ｃ）が１．５であるポリグリコール酸
チップを２４５℃で溶融紡糸し、１．８倍に延伸して１
２フィラメント、３３デニールのポリグリコール酸糸を
得た。これを１８ゲージの丸編機を用い、４５ｇ／ｍ２
の目付で編成して筒状の平編地を得た。かかる丸編地に
対し、ウエール方向に軽くニードルパンチを施した後、
２２×２２ｃｍの大きさにカットした。このような構成
の不織布を複数枚準備し、まず、その編方向が異なるよ
う、即ち、ウエール方向のものとコース方向のものを各
１枚ずつ積み重ね、ニードルパンチして４ＰＬＹの一体
化した不織布を得た。以下、同様にその方向が異なるよ
う３枚、４枚重ねてそれぞれ前記と同一条件にてニード
ルパンチして６ＰＬＹ、８ＰＬＹの不織布を得た。
【００１５】以上の構成物に対し、更に１００℃，１８
０ｋｇ／ｃｍ２の条件下で１０分間熱プレスし、本発明
縫合補綴材とした。このように構成した本発明縫合補綴
材は、表１に示すような性能を有した。尚、表１におけ
る対照区は編方向が同じとなるよう不織布を２枚重ね合
わせ、４ＰＬＹとしたものである。また、表における引
張り強力、伸度は試料を４×５０ｍｍの大きさとし、こ
れをインストロン型引張り試験機にて、チャック間距離
２０ｍｍ，引張り速度１００ｍｍ／分にて測定したとき
のものである。
０ｋｇ／ｃｍ２の条件下で１０分間熱プレスし、本発明
縫合補綴材とした。このように構成した本発明縫合補綴
材は、表１に示すような性能を有した。尚、表１におけ
る対照区は編方向が同じとなるよう不織布を２枚重ね合
わせ、４ＰＬＹとしたものである。また、表における引
張り強力、伸度は試料を４×５０ｍｍの大きさとし、こ
れをインストロン型引張り試験機にて、チャック間距離
２０ｍｍ，引張り速度１００ｍｍ／分にて測定したとき
のものである。
【００１６】
【表１】
【００１７】［分解性の評価］前記４ＰＬＹの本発明縫
合補綴材を３７℃の生理食塩水に浸漬し、加水分解によ
る強力低下を測定した。その結果は表２に示すが、７日
後において強力低下が始まり、１４日目で初期強度の約
２０％まで低下したが、実用上全く支障のない機能であ
る。
合補綴材を３７℃の生理食塩水に浸漬し、加水分解によ
る強力低下を測定した。その結果は表２に示すが、７日
後において強力低下が始まり、１４日目で初期強度の約
２０％まで低下したが、実用上全く支障のない機能であ
る。
【００１８】
【表２】
【００１９】［補強効能評価］実験動物として体重７〜
１５ｋｇの雑種成犬４匹に対しケタラール、セラクター
ル各０．４ｃｃ／ｋｇずつ筋肉注射を行い、全身麻酔を
施した。かかる成犬の頸部気管を第７・８気管軟骨間で
切断し、中枢末梢両側に滅菌済本発明６ＰＬＹの補綴材
を当て、４−０のＶｉｃｒｙｌ糸で端々吻合した。この
際、全層縫合になるように膜様部には２ヵ所、気管軟骨
部には１０ヵ所試料を用いた。移植後、２，４，１２，
５２の各週間目にそれぞれ屠殺し、試料の分解吸収、吻
合部の縫合糸のゆるみ、気菅内への脱落の程度を観察し
た。その結果、各例とも組織の断裂は見られず、術後経
過も良好であった。更に、２週目には補綴材は生体組織
で覆われ、４週目には細胞や毛細血管が入り込み膨化
し、１２週目には完全に分解吸収されていた。更に５２
週目には端々吻合を行った部分は異物反応もなく完全に
治癒していた。
１５ｋｇの雑種成犬４匹に対しケタラール、セラクター
ル各０．４ｃｃ／ｋｇずつ筋肉注射を行い、全身麻酔を
施した。かかる成犬の頸部気管を第７・８気管軟骨間で
切断し、中枢末梢両側に滅菌済本発明６ＰＬＹの補綴材
を当て、４−０のＶｉｃｒｙｌ糸で端々吻合した。この
際、全層縫合になるように膜様部には２ヵ所、気管軟骨
部には１０ヵ所試料を用いた。移植後、２，４，１２，
５２の各週間目にそれぞれ屠殺し、試料の分解吸収、吻
合部の縫合糸のゆるみ、気菅内への脱落の程度を観察し
た。その結果、各例とも組織の断裂は見られず、術後経
過も良好であった。更に、２週目には補綴材は生体組織
で覆われ、４週目には細胞や毛細血管が入り込み膨化
し、１２週目には完全に分解吸収されていた。更に５２
週目には端々吻合を行った部分は異物反応もなく完全に
治癒していた。
【００２０】［止血効能評価］実験動物として体重２．
５〜３．５ｋｇの白色家兎４匹に対し、ネンブタールを
０．５ｃｃ／ｋｇ静脈注射を行い、全身麻酔を施した後
開腹して肝臓左右両側表面にメスで約１ｃｍ深さの出血
部位を作った。かかる部位に本発明８ＰＬＹの綴材を固
定し、約３分間圧迫固定し、血液が吸収されていく様子
と止血効果を観察した。血液が試料に吸収される様子
は、縫合補綴材が赤褐色に変色することで確認できた。
また、止血効果については、約３分間圧迫固定した後創
面を観察したところ、創面からの出血は止まっていた。
５〜３．５ｋｇの白色家兎４匹に対し、ネンブタールを
０．５ｃｃ／ｋｇ静脈注射を行い、全身麻酔を施した後
開腹して肝臓左右両側表面にメスで約１ｃｍ深さの出血
部位を作った。かかる部位に本発明８ＰＬＹの綴材を固
定し、約３分間圧迫固定し、血液が吸収されていく様子
と止血効果を観察した。血液が試料に吸収される様子
は、縫合補綴材が赤褐色に変色することで確認できた。
また、止血効果については、約３分間圧迫固定した後創
面を観察したところ、創面からの出血は止まっていた。
【００２１】［空気漏れ防止効能評価］体重１０ｋｇの
雑種成犬を用い全身麻酔した後、肺表面３ヶ所に電気メ
スにて欠損部（１ｃｍ×１ｃｍ）を作り、本発明８ＰＬ
Ｙの補綴材にて覆い４隅を４−０のＶｉｃｒｙｌ糸にて
固定した。胸腔内部を無菌生理食塩水で満たし、気道よ
り陽圧をかけて肺を膨らませ、術部における試料からの
空気漏れの状況を観察した。その結果、肺からの空気漏
れのないことが確認できた。
雑種成犬を用い全身麻酔した後、肺表面３ヶ所に電気メ
スにて欠損部（１ｃｍ×１ｃｍ）を作り、本発明８ＰＬ
Ｙの補綴材にて覆い４隅を４−０のＶｉｃｒｙｌ糸にて
固定した。胸腔内部を無菌生理食塩水で満たし、気道よ
り陽圧をかけて肺を膨らませ、術部における試料からの
空気漏れの状況を観察した。その結果、肺からの空気漏
れのないことが確認できた。
【００２２】
【発明の効果】本発明は、以上のように密度、厚さ、強
力、伸びの均一化により従来にない機能を有し、外科手
術における補綴材として好適に用いることができる。特
に、高齢で肺の気腫性変化が強く、従来の肺縫縮法では
空気漏出停止に難渋するような場合、また、かかる補綴
材の適用により肺縫縮部位を減らし得る場合、更に、従
来の術後の合併症を減少させ得ると考えられる場所、手
段に対して、また、手術が短時間で容易になると考えら
れる場合、更には、組織の軟弱な部位の縫合に対して好
適に適用ができ、その効果においても有用である。
力、伸びの均一化により従来にない機能を有し、外科手
術における補綴材として好適に用いることができる。特
に、高齢で肺の気腫性変化が強く、従来の肺縫縮法では
空気漏出停止に難渋するような場合、また、かかる補綴
材の適用により肺縫縮部位を減らし得る場合、更に、従
来の術後の合併症を減少させ得ると考えられる場所、手
段に対して、また、手術が短時間で容易になると考えら
れる場合、更には、組織の軟弱な部位の縫合に対して好
適に適用ができ、その効果においても有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大島 浩 京都府綾部市青野町西馬場下38番地の１ グンゼ株式会社メデイカル材料センター内
Claims (1)
- 【請求頂１】 生体内分解吸収性素材にて編成した編地
を、そのウエール方向とコース方向が逆になるよう積層
し、これをニードルパンチして不織布化したことを特徴
とする縫合補綴材。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3315561A JP2962606B2 (ja) | 1991-09-21 | 1991-09-21 | 医療用補綴材 |
| DE19924231331 DE4231331C2 (de) | 1991-09-21 | 1992-09-18 | Stützelement für Nahtbereich |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3315561A JP2962606B2 (ja) | 1991-09-21 | 1991-09-21 | 医療用補綴材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0576586A true JPH0576586A (ja) | 1993-03-30 |
| JP2962606B2 JP2962606B2 (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=18066831
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3315561A Expired - Lifetime JP2962606B2 (ja) | 1991-09-21 | 1991-09-21 | 医療用補綴材 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2962606B2 (ja) |
| DE (1) | DE4231331C2 (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0733342U (ja) * | 1993-11-29 | 1995-06-20 | グンゼ株式会社 | 縫合補綴材 |
| WO2004064878A1 (ja) * | 2003-01-20 | 2004-08-05 | Juridical Foundation The Chemo-Sero-Therapeutic Research Institute | 止血用材料 |
| DE19519334B4 (de) * | 1994-06-03 | 2006-02-16 | Gunze Limited, Ayabe | Schlauchartiges Stützelement für Klammernahtbereiche |
| JP2012100912A (ja) * | 2010-11-11 | 2012-05-31 | Gunze Ltd | 医療用補綴材 |
| US9999408B2 (en) | 2011-09-14 | 2018-06-19 | Ethicon Endo-Surgery, Inc. | Surgical instrument with fluid fillable buttress |
| WO2018221140A1 (ja) | 2017-05-29 | 2018-12-06 | 学校法人大阪医科薬科大学 | 半月板再生基材 |
| US10765780B2 (en) | 2014-12-05 | 2020-09-08 | Gunze, Limited | Method of producing tissue regeneration substrate |
| WO2021187619A1 (ja) | 2020-03-19 | 2021-09-23 | グンゼ株式会社 | 組織補強材 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008279011A (ja) * | 2007-05-09 | 2008-11-20 | Gunze Ltd | 医療用補綴材 |
-
1991
- 1991-09-21 JP JP3315561A patent/JP2962606B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1992
- 1992-09-18 DE DE19924231331 patent/DE4231331C2/de not_active Expired - Lifetime
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0733342U (ja) * | 1993-11-29 | 1995-06-20 | グンゼ株式会社 | 縫合補綴材 |
| DE19519334B4 (de) * | 1994-06-03 | 2006-02-16 | Gunze Limited, Ayabe | Schlauchartiges Stützelement für Klammernahtbereiche |
| WO2004064878A1 (ja) * | 2003-01-20 | 2004-08-05 | Juridical Foundation The Chemo-Sero-Therapeutic Research Institute | 止血用材料 |
| JP2012100912A (ja) * | 2010-11-11 | 2012-05-31 | Gunze Ltd | 医療用補綴材 |
| US9999408B2 (en) | 2011-09-14 | 2018-06-19 | Ethicon Endo-Surgery, Inc. | Surgical instrument with fluid fillable buttress |
| US10765780B2 (en) | 2014-12-05 | 2020-09-08 | Gunze, Limited | Method of producing tissue regeneration substrate |
| WO2018221140A1 (ja) | 2017-05-29 | 2018-12-06 | 学校法人大阪医科薬科大学 | 半月板再生基材 |
| EP3636292B1 (en) * | 2017-05-29 | 2023-03-01 | Educational Foundation Of Osaka Medical And Pharmaceutical University | Meniscus regeneration substrate |
| WO2021187619A1 (ja) | 2020-03-19 | 2021-09-23 | グンゼ株式会社 | 組織補強材 |
| KR20220155268A (ko) | 2020-03-19 | 2022-11-22 | 군제 가부시키가이샤 | 조직 보강재 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| DE4231331A1 (de) | 1993-03-25 |
| DE4231331C2 (de) | 2000-04-20 |
| JP2962606B2 (ja) | 1999-10-12 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| RU2569057C2 (ru) | Армированный рассасывающийся многослойный материал для гемостатических применений | |
| US3739773A (en) | Polyglycolic acid prosthetic devices | |
| RU2574016C2 (ru) | Армированная рассасывающаяся синтетическая матрица для гемостатических применений | |
| CN106572855A (zh) | 用于加强钉线的织造和纤维材料 | |
| US20060041320A1 (en) | Suturable adhesion-preventing membrane | |
| JP2002510523A (ja) | ヘルニア用メッシュ | |
| CN106572854A (zh) | 用于增强钉线的方法和装置 | |
| CS213324B2 (en) | Haemostatic surgical felt | |
| CN109561893A (zh) | 与软组织固定修复系统和方法一起使用的组织增强构造物 | |
| JP2012511955A (ja) | 組織誘導再生のための生体適合性繊維系デバイス | |
| JP2016510666A (ja) | 吸収性及び非吸収性材料の不規則に均一な三次元組織スカフォールド | |
| EP2620166A1 (en) | Suture reinforcing material being for use in automatic suturing devices and containing hydrophilic polymer | |
| JP2016515854A (ja) | 吸収性及び非吸収性材料の不規則に均一な三次元組織スカフォールド | |
| JPH0576586A (ja) | 縫合補綴材 | |
| JP6771315B2 (ja) | 編地および非多孔性フィルムを備える合成プロテーゼ、ならびにそれを形成する方法 | |
| DE102007063214A1 (de) | Flächiges Implantat, insbesondere zur Hernienversorgung | |
| Ikada | Bioabsorbable fibers for medical use | |
| KR101878774B1 (ko) | 다기능성 지혈제 및 그 제조 방법 | |
| JP5616196B2 (ja) | 医療用補綴材 | |
| CN107595345B (zh) | 一种吻合口加固修补件 | |
| US20100049250A1 (en) | Stitching reinforcement material for automatic stitching device | |
| Carbon | Evaluation of biodegradable fleece-bound sealing: history, material science, and clinical application | |
| JPS6395041A (ja) | 医療用プレジェットの製造法 | |
| JPH0431071Y2 (ja) | ||
| BR112013011754A2 (pt) | pinça hemostática reabsorvível laparoscopicamente implantável |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080806 Year of fee payment: 9 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 10 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090806 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100806 Year of fee payment: 11 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100806 Year of fee payment: 11 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 12 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 12 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110806 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806 Year of fee payment: 13 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
| FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120806 Year of fee payment: 13 |