JPH0576027A - 雑音低減装置 - Google Patents

雑音低減装置

Info

Publication number
JPH0576027A
JPH0576027A JP3263092A JP26309291A JPH0576027A JP H0576027 A JPH0576027 A JP H0576027A JP 3263092 A JP3263092 A JP 3263092A JP 26309291 A JP26309291 A JP 26309291A JP H0576027 A JPH0576027 A JP H0576027A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
color difference
noise reduction
signal
data
noise
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP3263092A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Nishimura
章 西村
Masatoshi Takashima
昌利 高嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP3263092A priority Critical patent/JPH0576027A/ja
Publication of JPH0576027A publication Critical patent/JPH0576027A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Picture Signal Circuits (AREA)
  • Processing Of Color Television Signals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 色差データ(PB 又はPR )のレベルを検出
して、この検出レベルに応じた雑音低減制御データによ
り雑音成分に乗算する係数を可変し、該色差データから
該係数を乗算した雑音成分を除去する。 【効果】 上記雑音成分に乗算する係数を大きくし過ぎ
ることがなく、常に最適なレベルの雑音成分を上記色差
データから減算処理することができるため、該雑音成分
以外の本来の信号成分を除去することがなく、波形劣化
を生ずることがなく、表示された画像の輪郭部分(エッ
ジ)のぼやけを防止することができる。また、上記エッ
ジのぼやけを防止することができるため、該エッジのぼ
やけた箇所がそのもの本来の色合いで表示されない、い
わゆる色相ズレ及び色雑音も防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばビデオテープレ
コーダ装置等に用いて好適な、入力映像信号である色差
信号から雑音成分を除去する雑音低減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、広帯域高品質を有するハイビジョ
ン方式の映像信号(ハイビジョン映像信号)を表示する
高品位テレビジョン装置や、該ハイビジョン映像信号の
記録再生を行うビデオテープレコーダ装置(ハイビジョ
ンVTR)等の開発が盛んに行われている。
【0003】上記ハイビジョンVTRは、上記ハイビジ
ョン映像信号として供給される、例えば輝度信号Y,青
色系色差信号である色差信号PB 及び赤色系色差信号で
ある色差信号PR を、該輝度信号Yは1ライン毎に時間
軸を伸長し、該色差信号PB ,PR は1ライン毎にそれ
ぞれ時間軸を圧縮し、この時間軸伸長を行った輝度信号
Yと時間軸圧縮を行った色差信号PB ,PR を時間軸圧
縮多重することによりTCI(Time Compressed Integr
ation )信号を形成する。そして、このTCI信号にい
わゆるエンファシス処理,シャフリング処理等を施し、
これを例えば1フィールド毎に2つのセグメント(4ト
ラック)に分割し磁気テープに記録する。
【0004】再生の際は、上記セグメント毎にTCI信
号を再生し、このTCI信号に上記記録したときとは逆
の順序でデシャフリング処理,ディエンファシス処理等
を施し、輝度信号Y,色差信号PB ,PR を形成し、こ
れらをそれぞれ出力する。
【0005】このようなハイビジョンVTRには、例え
ば伝送や再生の際に生ずる雑音を除去するために、雑音
低減装置が設けられている。この雑音低減装置は、上記
輝度信号Yから雑音成分を除去するためのY用雑音低減
回路,上記色差信号PB から雑音成分を除去するための
B 用雑音低減回路及び上記色差信号PR から雑音成分
を除去するためのPR 用雑音低減回路からなっている。
【0006】具体的には、上記PB 用雑音低減回路は、
例えば図11に示すような構成を有しており、以下のよ
うに雑音低減処理を行う。すなわち、この図11におい
て、入力端子200を介して遅延回路201及びハイパ
スフィルタ202(HPF)に上記色差信号PB が供給
される。上記HPF202は、上記色差信号PB から高
域成分を雑音成分として抽出し、これをリミッタ回路2
03に供給する。上記リミッタ回路203は、高域小振
幅の信号を雑音成分と見なし、この雑音成分のみを係数
乗算回路204に供給する。
【0007】上記係数乗算回路204には、上記雑音成
分の他に、入力端子206を介して係数制御信号が供給
されている。上記係数乗算回路204は、上記係数制御
信号に応じて係数を可変し、この可変した係数を上記雑
音成分に乗算して出力する。この係数制御信号に応じて
係数の乗算された雑音成分は減算器205に供給され
る。
【0008】一方、上記遅延回路201は、上記HPF
202から係数乗算回路204までの一連の信号処理に
要する時間分の遅延を上記色差信号PB に施し、これを
上記減算器205に供給する。上記減算器205は、上
記遅延回路201を介して供給される色差信号PB
ら、上記係数乗算回路204からの雑音成分を減算処理
することにより、該色差信号PB に重畳している雑音成
分を低減し、これを出力端子207を介して出力する。
【0009】これにより、重畳している雑音を低減した
色差信号PB を出力することができ、雑音の少ない映像
をモニタ装置等に表示することができる。なお、上記輝
度信号Y及び色差信号PR の雑音低減処理も、上記図1
1に示したPB 用雑音低減回路と同様な信号処理過程で
それぞれ行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記係数乗算
回路204において乗算する係数の値を大きくするにつ
れ、上記減算器205において色差信号PBから減算処
理する雑音成分の値が大きくなるため、雑音低減率が向
上するが、その反面、該雑音成分以外に本来の信号成分
(この場合、色差信号PB )も除去してしまうこととな
るため波形劣化を生じ、表示された画像の輪郭部分(エ
ッジ)がぼやけてしまい、該波形劣化によりエッジがぼ
やけてしまった箇所がそのもの本来の色合いで表現され
ない、いわゆる色相ズレを生ずる。このため、上記雑音
成分に乗算する係数の値をあまり大きくすることはでき
ない。
【0011】しかし、例えば上記色差信号PR のレベル
が高く上記色差信号PB のレベルが0のとき該色差信号
B は色雑音として存在し、逆に上記色差信号PB のレ
ベルが高く上記色差信号PR のレベルが0のとき該色差
信号PB は色雑音として存在しているため、このような
場合はむしろ積極的に上記色差信号PB 又は色差信号P
R の雑音低減量を多くすることが好ましい。
【0012】また、表示画像が白黒画像のときは、その
画像を表示するにあたり色信号は不要であるため、多少
なりとも上記色差信号PB ,PRが出力されると、これ
が該白黒画像上にいわゆる色雑音として現れてしまう。
このため、このような場合にも、積極的に雑音低減量を
多くすることが好ましい。
【0013】本発明は上述の課題に鑑みてなされたもの
であり、上記色差データPB ,PR のレベルに応じて、
常に最適な雑音軽減処理を施すことにより、波形劣化に
よるエッジのぼやけ,色相ズレ及び色雑音を防止するこ
とができるような雑音低減装置の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、入力映像信号
である色差信号が供給される色差信号雑音低減回路と、
上記色差信号のレベルを検出して色差レベル検出信号を
上記色差信号雑音低減回路に供給する色差レベル検出手
段とを有し、上記色差信号雑音低減回路は、上記色差レ
ベル検出手段から供給される色差レベル検出信号に応じ
て上記色差信号からの雑音低減量を可変し、色雑音の目
立たない領域で該色差信号からの雑音低減量を少なくす
ることを特徴として上述の課題を解決する。
【0015】また、本発明は、入力映像信号である色差
信号のうち赤色系色差信号が供給される赤色系雑音低減
回路と、上記赤色系色差信号のレベルを検出して赤色系
レベル検出信号を上記赤色系雑音低減回路に供給する赤
色系レベル検出手段と、入力映像信号である色差信号の
うち青色系色差信号が供給される青色系雑音低減回路
と、上記青色系色差信号のレベルを検出して青色系レベ
ル検出信号を上記青色系雑音低減回路に供給する青色系
レベル検出手段とを有し、上記赤色系雑音低減回路は、
上記赤色系レベル検出手段からの赤色系レベル検出信号
に応じて上記赤色系色差信号の雑音低減量を可変し、色
雑音の目立たない領域で該赤色系色差信号からの雑音低
減量を少なくし、上記青色系雑音低減回路は、上記青色
系レベル検出手段からの青色系レベル検出信号に応じて
上記青色系色差信号の雑音低減量を可変し、色雑音の目
立たない領域で該赤色系色差信号からの雑音低減量を少
なくすることを特徴として上述の課題を解決する。
【0016】また、本発明は、入力映像信号である赤色
系色差信号が供給される赤色系雑音低減回路と、入力映
像信号である青色系色差信号が供給される青色系雑音低
減回路と、上記赤色系色差信号のレベルを検出して赤色
系レベル検出信号を上記赤色系雑音低減回路及び青色系
雑音低減回路に供給する赤色系レベル検出手段とを有
し、上記赤色系雑音低減回路及び青色系雑音低減回路
は、上記赤色系レベル検出手段からの赤色系レベル検出
信号に応じて上記赤色系色差信号及び青色系色差信号の
雑音低減量をそれぞれ可変し、色雑音の目立たない領域
で該赤色系色差信号及び青色系色差信号からの雑音低減
量をそれぞれ少なくすることを特徴として上述の課題を
解決する。
【0017】
【作用】本発明に係る雑音低減装置は、色差レベル検出
手段から供給される色差レベル検出信号に応じて色差信
号雑音低減回路が、色雑音の目立たない領域で該色差信
号からの雑音低減量を少なくするように可変する。ま
た、本発明に係る雑音低減装置は、赤色系レベル検出手
段からの赤色系レベル検出信号に応じて赤色系雑音低減
回路が、色雑音の目立たない領域で該赤色系色差信号か
らの雑音低減量を少なくするように可変し、青色系レベ
ル検出手段からの青色系レベル検出信号に応じて青色系
雑音低減回路が、色雑音の目立たない領域で該青色系色
差信号からの雑音低減量を少なくするように可変する。
【0018】また、本発明に係る雑音低減装置は、赤色
系レベル検出手段からの赤色系レベル検出信号に応じて
赤色系雑音低減回路及び青色系雑音低減回路が、色雑音
の目立たない領域で該赤色系色差信号及び青色系色差信
号からの雑音低減量をそれぞれ少なくするように可変す
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係る雑音低減装置の好ましい
実施例について図面を参照しながら説明する。まず、本
発明に係る雑音低減装置の第1の実施例の説明をする。
上記第1の実施例に係る雑音低減装置は、図1中に示す
ように、入力映像信号として供給される青色系色差信号
である色差信号PB に対応する色差データPB のレベル
を検出して青色系レベル検出信号であるPB 用雑音低減
制御データを出力する青色系レベル検出手段であるPB
用レベル検出回路14と、上記PB 用雑音低減制御デー
タに応じて上記色差データPB の雑音成分を低減する青
色系雑音低減回路であるPB 用雑音低減回路13と、入
力映像信号として供給される赤色系色差信号である色差
信号PR に対応する色差データPR のレベルを検出して
赤色系レベル検出信号であるPR 用雑音低減制御データ
を出力する赤色系レベル検出手段であるPR 用レベル検
出回路31と、上記PR 用雑音低減制御データに応じて
上記色差データPR の雑音成分を低減する赤色系雑音低
減回路であるPR 用雑音低減回路30からなっている。
【0020】このような第1の実施例の雑音低減装置
は、例えば図1に示すハイビジョン映像信号の記録再生
を行うハイビジョンビデオテープレコーダ装置(ハイビ
ジョンVTR)の記録系及び図2に示す該ハイビジョン
VTRの再生系に適用することができる。
【0021】上記図1に示すハイビジョンVTRの記録
系は、入力映像信号として供給される輝度信号(Y)か
らY用A/D変換器3のサンプリング周波数の1/2以
上の周波数成分を除去するための前置フィルタであるY
用ローパスフィルタ(LPF)2と、上記Y用LPF2
からの輝度信号を図示しないクロック発生回路からのサ
ンプリングクロックによりサンプリングしデジタル化す
るY用A/D変換器3と、上記色差信号PB からPB
A/D変換器7のサンプリング周波数の1/2以上の周
波数成分を除去するための前置フィルタであるPB 用L
PF6と、上記PB 用LPF6からの色差信号PB を上
記クロック発生回路からのサンプリングクロックにより
サンプリングしデジタル化するPB 用A/D変換器7
と、上記色差信号PR からPR 用A/D変換器11のサ
ンプリング周波数の1/2以上の周波数成分を除去する
ための前置フィルタであるPR 用LPF10と、上記P
R 用LPF10からの色差信号PR を上記クロック発生
回路からのサンプリングクロックによりサンプリングし
デジタル化するPR 用A/D変換器11とを有してい
る。
【0022】また、上記ハイビジョンVTRの記録系
は、上記PB 用A/D変換器7からの色差データPB
供給される上記PB 用雑音低減回路13と、上記PB
レベル検出回路14と、上記PR 用A/D変換器11か
らの色差データPR が供給される上記PR 用雑音低減回
路30と、上記PR 用レベル検出回路31と、上記Y用
A/D変換器3から供給される輝度データY,上記PB
用雑音低減回路13から供給される色差データPB 及び
上記PR 用雑音低減回路30から供給される色差データ
R に、後に説明する所定のデータ処理を施し第1チャ
ンネル及び第2チャンネルのTCI(Time Compressed
Integration )データを形成する記録用デジタルデータ
処理回路15とを有している。
【0023】また、上記ハイビジョンVTRの記録系
は、上記記録用デジタルデータ処理回路15からの第1
チャンネルのTCIデータをアナログ化して第1チャン
ネルのTCI信号を出力するD/A変換器16と、上記
D/A変換器16から供給される第1チャンネルのTC
I信号からサンプリング周波数成分を除去するLPF1
7と、上記LPF17からの第1チャンネルのTCI信
号にFM変調を施すモジュレータ18と、上記モジュレ
ータ18でFM変調が施された第1チャンネルのTCI
信号を増幅して出力するアンプ19と、上記アンプ19
からの第1チャンネルのTCI信号を例えば1/2フィ
ールド毎に切り換えて出力する第1の切り換えスイッチ
20とを有している。
【0024】また、上記ハイビジョンVTRの記録系
は、上記記録用デジタルデータ処理回路15からの上記
第2チャンネルのTCIデータをアナログ化して第2チ
ャンネルのTCI信号を出力するD/A変換器21と、
上記D/A変換器21から供給される第2チャンネルの
TCI信号からサンプリング周波数成分を除去するLP
F22と、上記LPF22からの第2チャンネルのTC
I信号にFM変調を施すモジュレータ23と、上記モジ
ュレータ23でFM変調が施された第2チャンネルのT
CI信号を増幅して出力するアンプ24と、上記アンプ
24からの第2チャンネルのTCI信号を例えば1/2
フィールド毎に切り換えて出力する第2の切り換えスイ
ッチ25とを有している。
【0025】また、上記ハイビジョンVTRの記録系
は、上記第1の切り換えスイッチ20の被選択端子20
bに接続される第1の記録ヘッド26と、上記第2の切
り換えスイッチ25の被選択端子25bに接続される第
2の記録ヘッド27と、上記第1の切り換えスイッチ2
0の被選択端子20cに接続される第3の記録ヘッド2
8と、上記第2の切り換えスイッチの被選択端子25c
に接続される第4の記録ヘッド29とを有している。
【0026】なお、上記第1〜第4の記録ヘッド26〜
29はいわゆる回転ヘッドとなっており、該第1,第2
の記録ヘッド26,27及び該第3,第4の記録ヘッド
28,29は、それぞれ180度の角度差を有するよう
に設けられており、該第1〜第4の記録ヘッド26〜2
9により、上記第1,第2チャンネルのTCI信号が磁
気テープにいわゆるセグメント記録される。
【0027】一方、上記図2に示すハイビジョンVTR
の再生系に設けられている上記第1の実施例に係る雑音
低減装置は、図2中に示すように、再生用デジタルデー
タ処理回路54から供給される色差データPB のレベル
を検出してPB 用雑音低減制御データを出力するPB
レベル検出回路33と、上記PB 用雑音低減制御データ
に応じて上記色差データPB の雑音成分を低減するPB
用雑音低減回路32と、上記再生用デジタルデータ処理
回路54から供給される色差データPR のレベルを検出
してPR 用雑音低減制御データを出力するPR用レベル
検出回路35と、上記PR 用雑音低減制御データに応じ
て上記色差データPR の雑音成分を低減するPR 用雑音
低減回路34からなっている。
【0028】上記ハイビジョンVTRの再生系は、上記
磁気テープにセグメント記録されたTCI信号を再生す
る第1〜第4の再生ヘッド40〜43と、上記第1,第
3の再生ヘッド40,42で再生されたTCI信号を1
/2フィールド毎に切り換える第3の切り換えスイッチ
44と、上記第2,第4の再生ヘッド41,43で再生
されたTCI信号を1/2フィールド毎に切り換える第
4の切り換えスイッチ49と、上記第3,第4の切り換
えスイッチ44,49を介して供給される第1チャンネ
ルのTCI信号を所定の利得で増幅して出力するアンプ
45と、上記アンプ45からの第1チャンネルのTCI
信号をFM復調して出力するデモジュレータ46と、上
記デモジュレータ46からの第1チャンネルのTCI信
号からA/D変換器48におけるサンプリング周波数の
1/2以上の周波数成分を除去するLPF47と、図示
しないクロック発生回路からのサンプリングクロックに
より上記第1チャンネルのTCI信号をサンプリングし
デジタル化して第1チャンネルのTCIデータを出力す
るA/D変換器48とを有している。
【0029】なお、上記第1〜第4の再生ヘッド40〜
43はいわゆる回転ヘッドとなっており、該第1,第2
の再生ヘッド40,42及び該第3,第4の再生ヘッド
41,43は、それぞれ180度の角度差を有するよう
に設けられている。また、上記第1の再生ヘッド40は
上記第3の切り換えスイッチ44の被選択端子44a
に、上記第2の再生ヘッド41は上記第4の切り換えス
イッチ49の被選択端子49aに、上記第3の再生ヘッ
ド42は上記第3の切り換えスイッチ44の被選択端子
44bに、上記第4の再生ヘッド43は上記第4の切り
換えスイッチ49の被選択端子49bに、それぞれ接続
されている。
【0030】また、上記ハイビジョンVTRの再生系
は、上記第3,第4の切り換えスイッチ44,49を介
して供給される第2チャンネルのTCI信号を所定の利
得で増幅して出力するアンプ50と、上記アンプ50か
らの第2チャンネルのTCI信号をFM復調して出力す
るデモジュレータ51と、上記デモジュレータ51から
の第2チャンネルのTCI信号からA/D変換器53に
おけるサンプリング周波数の1/2以上の周波数成分を
除去するLPF52と、上記クロック発生回路からのサ
ンプリングクロックにより上記第2チャンネルのTCI
信号をサンプリングしデジタル化して第2チャンネルの
TCIデータを出力するA/D変換器53とを有しい
る。
【0031】また、上記ハイビジョンVTRの再生系
は、上記A/D変換器48及び上記A/D変換器53か
らそれぞれ供給されるTCIデータに後に説明する所定
のデータ処理を施し、輝度データY,色差データPB
Rをそれぞれ形成して出力する再生用デジタルデータ
処理回路54と、上記PB 用レベル検出回路33と、上
記PB 用雑音低減回路32と、上記PR 用レベル検出回
路35と、上記PR 用雑音低減回路34とを有してい
る。
【0032】また、上記ハイビジョンVTRの再生系
は、上記再生用デジタルデータ処理回路54から供給さ
れる輝度データYをアナログ化して輝度信号Yを出力す
るD/A変換器55と、上記D/A変換器55からの輝
度信号Yからサンプリング周波数成分を除去して出力す
るLPF56と、上記PB 用雑音低減回路32から供給
される色差データPB をアナログ化して色差信号PB
出力するD/A変換器60と、上記D/A変換器60か
らの色差信号PB からサンプリング周波数成分を除去し
て出力するLPF61と、上記PR 用雑音低減回路34
から供給される色差データPR をアナログ化して色差信
号PR を出力するD/A変換器63と、上記D/A変換
器63からの色差信号PR からサンプリング周波数成分
を除去して出力するLPF64とを有している。
【0033】上記PB 用レベル検出回路14,33及び
上記PR用レベル検出回路31,35は、それぞれ図3
に示すような構成を有している。すなわち、上記各レベ
ル検出回路は、上記色差データの高周波雑音を除去する
ためのLPF79と、上記LPF79からの色差データ
のレベルを検出し、この検出したレベルに応じた雑音低
減制御データを出力するレベル検出部80と、上記レベ
ル検出部80からの雑音低減制御データに例えばそれぞ
れ1画素分の遅延を施す第1〜第5の遅延回路81〜8
5と、上記レベル検出部80及び第1〜第5の遅延回路
81〜85からそれぞれ供給される雑音低減制御データ
の中から値が最大のものを選択し、これを上記PB 用雑
音低減制御データ又はPR 用雑音低減制御データとし
て、上記PB 用雑音低減回路71,98又はPR 用雑音
低減回路73,102に供給するピークホールド回路8
6とで構成されている。
【0034】上記PB 用雑音低減回路13,32及びP
R 用雑音低減回路30,34は、それぞれ図4に示すよ
うな構成をしている。すなわち、上記各雑音低減回路
は、上記色差データPB 又は色差データPR から高域成
分を抽出するハイパスフィルタ(HPF)90と、上記
HPF90からの高域成分から雑音成分を抽出するリミ
ッタ91と、上記図5に示すピークホールド回路86か
らのPB 用又はPR 用雑音低減制御データに応じて係数
を可変し上記リミッタ91からの雑音成分に乗算して出
力する係数乗算回路92と、上記HPF90から係数乗
算回路92までのデータ処理にかかる時間分の遅延を上
記色差データPB 又は色差データPR に施す遅延回路8
9と、上記遅延回路89からの色差データPB 又は色差
データPR から上記係数乗算回路92からの雑音成分を
減算処理して出力する減算器94とで構成されている。
【0035】次に、上記第1の実施例の雑音低減装置の
動作を、該第1の実施例の雑音低減装置を設けたハイビ
ジョンVTRの記録系の動作と交えて説明する。上記図
1に示すハイビジョンVTR記録系には、例えば入力映
像信号として上記ハイビジョン映像信号が輝度信号Y及
びクロマ信号Cとして供給される。上記輝度信号Yは、
入力端子1を介してY用LPF2に供給される。上記Y
用LPF2は、上記輝度信号Yから、Y用A/D変換器
3のサンプリング周波数の1/2の周波数よりも高い周
波数成分を除去し、これを該Y用A/D変換器3に供給
する。
【0036】上記Y用A/D変換器3には、上記クロッ
ク発生回路から入力端子4を介して例えば周波数が44
MHzのサンプリングクロックが供給されている。上記
Y用A/D変換器3は、上記44MHzのサンプリング
クロックにより上記輝度信号Yをサンプリングしデジタ
ル化することにより輝度データYを形成し、これを記録
用デジタルデータ処理回路15に供給する。
【0037】一方、上記クロマ信号は伝送効率の向上を
図るために青信号(B)から上記輝度信号を減算処理し
た信号である色差信号PB と、赤信号(R)から上記輝
度信号を減算処理した信号である色差信号PR として当
該記録系に供給される。上記色差信号PB は、入力端子
5を介してPB 用LPF6に供給される。上記PB 用L
PF6は、上記色差信号PB から、PB 用A/D変換器
7のサンプリング周波数の1/2の周波数よりも高い周
波数成分を除去し、これを該PB用A/D変換器7に供
給する。上記PB 用A/D変換器7には、例えば上記輝
度信号Yのサンプリング周波数の1/4の周波数である
11MHz のサンプリングクロックが上記クロック発生
回路から入力端子8を介して供給されている。上記PB
用A/D変換器7は、上記11MHzのサンプリングク
ロックで上記色差信号PB をサンプリングしデジタル化
することにより、ライン毎の色差データである色差デー
タPB1,PB2,PB3・・・・を形成し、これらをPB
雑音低減回路13及びPB 用レベル検出回路14にそれ
ぞれ供給する。
【0038】上記色差信号PR は、入力端子9を介して
R 用LPF10に供給される。上記PR 用LPF10
は、上記色差信号PR からPR 用A/D変換器12のサ
ンプリング周波数の1/2の周波数よりも高い周波数成
分を除去し、これを該PR 用A/D変換器12に供給す
る。上記PR 用A/D変換器12には、例えば上記PB
用A/D変換器40に供給したサンプリングクロックと
同じ周波数(11MHz )のサンプリングクロックが上
記クロック発生回路から入力端子12を介して供給され
ている。上記PR 用A/D変換器11は、上記11MH
z のサンプリングクロックにより、上記PR 用LPF1
0から供給される色差信号PR をサンプリングしデジタ
ル化することにより、ライン毎の色差データである色差
データPR1,PR2,PR3・・・・を形成し、これらを上
記PR 用雑音低減回路30及びPR 用レベル検出回路3
1にそれぞれ供給する。
【0039】上記PB 用レベル検出回路14は、以下の
ように色差データPB のレベル検出を行う。すなわち、
上記PB 用レベル検出回路14に供給された色差データ
B は、図3に示す入力端子78を介してLPF79に
供給される。上記LPF79は、上記色差データPB
ら高周波ノイズ成分を除去し、これをレベル検出部80
に供給する。上記レベル検出部80は、上記色差データ
B のレベルを画素毎に検出し、この検出した色差デー
タPB のレベルに応じて雑音低減制御データを出力す
る。
【0040】具体的には、例えば図5に示すように、上
記色差データPB のレベルが、白黒画像を表示する場合
における色差データPB 及び色差データPR のレベルで
あるアクロマチックレベルであった場合、上記PB 用レ
ベル検出回路14は、最大レベルの雑音低減制御データ
を出力する。また、上記PB 用レベル検出回路14は、
上記色差データPB のレベルに応じて、上記アクロマチ
ックレベルを境にして所定レベルまで徐々にレベルの下
がるような雑音低減制御データを出力する。
【0041】上記レベル検出部80からの雑音低減制御
データは、第1の遅延回路81及びピークホールド回路
86に供給される。上記第1の遅延回路81は、上記雑
音低減制御データに1画素分の遅延を施し、これを第2
の遅延回路82及び上記ピークホールド回路86に供給
する。上記第2の遅延回路82は、上記1画素分の遅延
が施された雑音低減制御データにさらに1画素分の遅延
(計2画素分の遅延)を施しこれを第3の遅延回路83
及び上記ピークホールド回路86に供給する。上記第3
の遅延回路83は、上記2画素分の遅延が施された雑音
低減制御データにさらに1画素分の遅延(計3画素分の
遅延)を施し、これを第4の遅延回路84及び上記ピー
クホールド回路86に供給する。上記第4の遅延回路8
4は、上記3画素分の遅延が施された雑音低減制御デー
タにさらに1画素分の遅延(計4画素分の遅延)を施
し、これを第5の遅延回路85及び上記ピークホールド
回路86に供給する。すなわち、上記ピークホールド回
路86には、5画素前から現在画素までの雑音低減制御
データが供給されることとなる。上記ピークホールド回
路86は、それぞれ供給される上記5画素前から現在画
素までの雑音低減制御データの中からレベルが最大のも
のを検出し、このレベルが最大の雑音低減制御データが
所定レベル以上のときにハイレベルのPB 用雑音低減制
御データを出力端子87を介して出力し、該値が最大の
雑音低減制御データが所定レベル以下のときにはローレ
ベルのPB 用雑音低減制御データを出力端子87を介し
て出力する。このPB 用雑音低減制御データは、上記P
B 用雑音低減回路13に供給される。なお、上記値が最
大の雑音低減制御データ以外の雑音低減制御データは、
マスク処理される。
【0042】上記PB 用雑音低減回路13は、上述のよ
うに図4に示すような構成を有しており、上記PB 用A
/D変換器7からの色差データPB は、入力端子88を
介して遅延回路89及びHPF90に供給される。上記
HPF90は、上記画素毎に供給される色差データPB
から高域成分を雑音成分として抽出し、これをリミッタ
回路91に供給する。上記リミッタ回路91は、高域小
振幅の信号を雑音成分とみなし、この雑音成分のみを係
数乗算回路92に供給する。上記係数乗算回路92に
は、他に入力端子93を介して上記図3に示したピーク
ホールド回路86からのPB 用雑音低減制御データが供
給されている。上記係数乗算回路92は、上記PB用雑
音低減制御データに応じて、上記雑音成分に乗算する係
数を可変する。上記PB 用雑音低減制御データに応じて
可変された係数が乗算された雑音成分は、減算器94に
供給される。
【0043】一方、上記遅延回路89に供給された色差
データPB は、該遅延回路89により上記HPF90か
ら係数乗算回路92までのデータ処理に要する時間分の
遅延が施され、上記減算器94に供給される。上記減算
器94は、上記色差データPB から上記PB 用雑音低減
制御データに応じて可変された係数が乗算された雑音成
分を減算処理することにより、該色差データPB に雑音
低減処理を施し、これを出力端子95を介して出力す
る。
【0044】上記PR 用A/D変換器11から色差デー
タPR が供給されるPR 用レベル検出回路31は、上記
B 用レベル検出回路14と同様に、該色差データPR
のレベルを検出し、この検出した色差データPR のレベ
ルが上記アクロマチックレベルであった場合、上記PR
用レベル検出回路14は、最大レベルのPR 用雑音低減
制御データを出力する。また、上記PR 用レベル検出回
路31は、上記色差データPR のレベルに応じて、上記
アクロマチックレベルを境にして所定レベルまで徐々に
レベルの下がるようなPR 用雑音低減制御データを出力
する。このPR 用雑音低減制御データは上記PR 用雑音
低減回路30に供給される。
【0045】上記PR 用雑音低減回路30は、上記PB
用雑音低減回路13と同様に、上記色差データPR から
抽出した雑音成分に乗算する係数を上記PR 用雑音低減
制御データに応じて可変する。そして、上記色差データ
R から上記PR 用雑音低減制御データに応じて可変し
た係数を乗算した雑音成分を減算処理することにより、
該色差データPR に雑音低減処理を施し出力する。
【0046】なお、人間の視覚上、色差データPB の平
面空間周波数特性の方が、色差データPR の平面空間周
波数特性よりも狭帯域である等のように、それぞれの平
面空間周波数特性に差があるため、上記PB 用雑音低減
回路13及び上記PR 用雑音低減回路30の雑音低減量
は、それぞれ最適な雑音低減量となるように、別々に設
定してある。
【0047】このように、上記色差データ(PB 又はP
R )のレベルを検出して、この検出レベルに応じた雑音
低減制御データにより上記係数乗算回路92で雑音成分
に乗算する係数を可変し、該色差データから該係数を乗
算した雑音成分を除去することにより、上記雑音成分に
乗算する係数を大きくし過ぎることがなく、常に最適な
レベルの雑音成分を上記色差データから減算処理するこ
とができるため、該雑音成分以外の本来の信号成分を除
去することがなく、波形劣化を生ずることがなく、表示
された画像の輪郭部分(エッジ)のぼやけを防止するこ
とができる。また、上記エッジのぼやけを防止すること
ができるため、該エッジのぼやけた箇所がそのもの本来
の色合いで表示されない、いわゆる色相ズレも防止する
ことができる。
【0048】また、上記色差データPB のレベルのみが
アクロマチックレベルであるとき、及び、上記色差デー
タPR のレベルのみがアクロマチックレベルであるとき
に最大レベルの雑音低減制御データが上記図3に示した
レベル検出部80から出力されるため、色差データPB
のレベルがアクロマチックレベルであったときに色差デ
ータPR が出力されるのを防止し、また、色差データP
R のレベルがアクロマチックレベルであったときに色差
データPB が出力されるのを防止することができるた
め、色雑音を防止することができる。
【0049】また、表示する画像が白黒画像の場合、上
記色差データPB 及び色差データPR がともにアクロマ
チックレベルであるため、やはり上記レベル検出部80
から最大レベルの雑音低減制御データが出力されること
となり、上記白黒画像上に現れる色雑音を防止すること
ができる。
【0050】上記雑音低減処理の施された色差データP
B 及び色差データPR は、それぞれ上記記録用デジタル
データ処理回路15に供給される。上記記録用デジタル
データ処理回路15は、まず、上記Y用A/D変換器3
から供給される輝度データYを、図6(a)に示すよう
にライン毎の輝度データY0 ,輝度データY1 ,輝度デ
ータY2 ・・・・に分割するとともに、この輝度データ
0 ,輝度データY1 ,輝度データY2 ・・・・を第1
チャンネル及び第2チャンネルの輝度データに分割す
る。そして、上記第1チャンネル及び第2チャンネルの
輝度データYにそれぞれ時間軸伸長処理を施す。
【0051】次に、上記記録用デジタルデータ処理回路
15は、上記PB 用雑音低減回路13から供給される色
差データPB 及び上記PR 用雑音低減回路30から供給
される色差データPR をそれぞれライン毎に分割するこ
とにより、色差データPB0,色差データPB1,色差デー
タPB2・・・・及び色差データPR0,色差データPR1
色差データPR2・・・・を形成するとともに、この色差
データPB 及び色差データPR に、いわゆる線順次処理
を施すことにより線順次データを形成する。次に、上記
記録用デジタルデータ処理回路15は、上記線順次デー
タのうち、上記色差データPB は例えば奇数データを間
引き、上記色差データPR は偶数データを間引くことに
より、図6(b)に示すような間引き線順次データ
B0,PR1,PB2,PR3・・・を形成するとともに、こ
の間引き線順次データに時間軸圧縮処理を施す。次に、
上記記録用デジタルデータ処理回路15は、上記時間軸
伸長処理を施した1ライン分の第1チャンネルの輝度デ
ータと上記時間軸圧縮処理を施した1ライン分の間引き
線順次データとを、例えば2水平走査期間上に時分割多
重し、同期データ,バーストデータ,セグメントデータ
等を付加することにより、例えば図6(c)に示すよう
に偶数番に位置する輝度データYと色差データPB とか
らなる第1チャンネルのTCIデータを形成する。ま
た、同じく、上記時間軸伸長処理を施した1ライン分の
第2チャンネルの輝度データと上記時間軸圧縮処理を施
した1ライン分の間引き線順次データとを、例えば2水
平走査期間上に時分割多重するとともに、同期データ,
バーストデータ,セグメントデータ等を付加することに
より、例えば図6(d)に示すように奇数番に位置する
輝度データYと色差データPR とからなる第2チャンネ
ルのTCIデータを形成する。
【0052】次に、上記記録用デジタルデータ処理回路
15は、上記第1チャンネルのTCIデータ及び上記第
2チャンネルのTCIデータを1フレーム分一旦記憶
し、これらのTCIデータをフィールド毎に記憶したと
きと順番を変えて読み出す、いわゆるシャフリング処理
を行う。これにより、磁気テープにいわゆるドロップア
ウトが生じても、該ドロップアウトによる再生不良等の
悪影響が再生画面上で1箇所に集中しないようにするこ
とができる。
【0053】上記シャフリング処理は、具体的には、上
記輝度データY0 と色差データPB0からなるTCIデー
タを図6(e)に示す第1トラックに入れ、該輝度デー
タY1 と色差データPR1からなるTCIデータを同図
(f)に示す第2トラックに入れ、該輝度データY2
色差データPB2からなるTCIデータを同図(g)に示
す第3トラックに入れ、該輝度データY3 と色差データ
R3からなるTCIデータを同図(h)に示す第4トラ
ックに入れ、該輝度データY4 と色差データPB4からな
るTCIデータを同図(i)に示す第5トラックに入
れ、該輝度データY5 と色差データPR5からなるTCI
データを同図(j)に示す第6トラックに入れ、該輝度
データY6 と色差データPB6からなるTCIデータを同
図(k)に示す第7トラックに入れ、該輝度データY7
と色差データPR7からなるTCIデータを同図(l)に
示す第8トラックに入れる等のように行われる。
【0054】上記シャフリング処理の施された第1チャ
ンネルのTCIデータはD/A変換器16に供給され、
上記第2チャンネルのTCIデータはD/A変換器21
にそれぞれ供給される。
【0055】上記D/A変換器16は、上記記録用デジ
タルデータ処理回路15から供給される第1チャンネル
のTCIデータをアナログ化することにより第1チャン
ネルのTCI信号を形成し、これをLPF17に供給す
る。上記LPF17は、上記第1チャンネルのTCI信
号からサンプリング周波数成分を除去し、これをモジュ
レータ18に供給する。上記モジュレータ18は、上記
第1チャンネルのTCI信号に、記録に適した変調であ
る例えばFM変調を施し、これをアンプ19を介して第
1の切り換えスイッチ20に供給する。
【0056】一方、上記D/A変換器21は、上記記録
用デジタルデータ処理回路15から供給される第2チャ
ンネルのTCIデータをアナログ化することにより第2
チャンネルのTCI信号を形成し、これをLPF22に
供給する。上記LPF22は、上記第2チャンネルのT
CI信号からサンプリング周波数成分を除去し、これを
モジュレータ23に供給する。上記モジュレータ23
は、上記第2チャンネルのTCI信号に上記FM変調を
施し、これをアンプ24を介して第2の切り換えスイッ
チ25に供給する。
【0057】上記第1の切り換えスイッチ20及び第2
の切り換えスイッチ25には、1/2フィールド毎にス
イッチングパルスが同時に供給されている。上記第1の
切り換えスイッチ20は、上記スイッチングパルスによ
り選択端子20aで被選択端子20b又は被選択端子2
0cを1/2フィールド毎に選択する。また、上記第2
の切り換えスイッチ25は、上記スイッチングパルスに
より選択端子25aで被選択端子25b又は被選択端子
25cを1/2フィールド毎に選択する。
【0058】これにより、上記第1,第2の記録ヘッド
26,27で、例えば上記図6(e),(f)に示した
第1,第2のトラックデータに対応するTCI信号が、
図7中に矢印Xで示す通常方向に走行せしめられる磁気
テープ150にセグメント(SEG)1として同時に記
録され、次に、上記第3,第4の記録ヘッド28,29
で上記図6(g),(h)に示した第3,第4のトラッ
クデータに対応するTCI信号が、上記磁気テープ15
0にセグメント(SEG)2として同時に記録される。
なお、このようにして上記磁気テープ150に記録され
る各セグメントは、例えば上記SEG1及びSEG2で
奇数フィールドをあらわしており、SEG3及びSEG
4で偶数フィールドをあらわしている。
【0059】このようないわゆるセグメント記録を行う
ことにより、伝送帯域を広げることなく、ハイビジョン
映像信号の広帯域性を確保して記録することができる。
【0060】上記図7に示すように磁気テープ150に
セグメント記録された上記各TCI信号は、上記図2に
示したハイビジョンVTRの再生系で再生される。この
図2において、通常再生時となると上記磁気テープ15
0が図中矢印X方向に走行せしめられ、第1,第2の再
生ヘッド40,41が該磁気テープ150に記録された
SEG1をトレースし、第3,第4の再生ヘッド42,
43がセグメント2をトレースする。これにより、上記
第1,第3の再生ヘッド40,42で上記第1チャンネ
ルのTCI信号が再生され、上記第2,第4の再生ヘッ
ド41,43で上記第2チャンネルのTCI信号が再生
されることとなる。上記第1の再生ヘッド40で再生さ
れた第1チャンネルのTCI信号は、第3の切り換えス
イッチ44の被選択端子44aに、第3の再生ヘッド4
2で再生された第1チャンネルのTCI信号は、第1の
切り換えスイッチ44の被選択端子44bに、また、上
記第2の再生ヘッド41で再生された第2チャンネルの
TCI信号は、第4の切り換えスイッチ49の被選択端
子49aに、上記第4の再生ヘッド43で再生された第
2チャンネルのTCI信号は、第4の切り換えスイッチ
49の被選択端子49bにそれぞれ供給される。
【0061】上記第3の切り換えスイッチ44及び第4
の切り換えスイッチ49にはそれぞれ1/2フィールド
毎にスイッチングパルスが供給されている。上記第3の
切り換えスイッチ44は、上記スイッチングパルスによ
り、選択端子44cで被選択端子44a又は被選択端子
44bを1/2フィールド毎に選択し、上記第4の切り
換えスイッチ49は、上記スイッチングパルスにより、
選択端子49cで被選択端子49a又は被選択端子49
bを選択する。これにより、再生されるTCI信号のう
ち、上記第1チャンネルのTCI信号は全てアンプ45
に供給され、上記第2チャンネルのTCI信号は全て上
記アンプ50に供給されることとなる。
【0062】上記アンプ45は、上記第1チャンネルの
TCI信号を所定の利得で増幅し、これを上記デモジュ
レータ46に供給する。上記デモジュレータ46は、上
記第1チャンネルのTCI信号をFM復調し、これをL
PF47に供給する。上記LPF47は、上記FM復調
された第1チャンネルのTCI信号から、A/D変換器
48のサンプリング周波数の1/2の周波数よりも高い
周波数成分を除去し、これを該A/D変換器48に供給
する。上記A/D変換器48は、図示しないクロック発
生回路から入力端子48aを介して供給されるサンプリ
ングクロックにより、上記第1チャンネルのTCI信号
をサンプリングしデジタル化することにより第1チャン
ネルのTCIデータを形成し、これを再生用デジタルデ
ータ処理回路54に供給する。
【0063】一方、上記アンプ50は、上記第2チャン
ネルのTCI信号を所定の利得で増幅し、これを上記デ
モジュレータ51に供給する。上記デモジュレータ51
は、上記第2チャンネルのTCI信号をFM復調し、こ
れをLPF52に供給する。上記LPF52は、上記F
M復調された第2チャンネルのTCI信号から、A/D
変換器53のサンプリング周波数の1/2の周波数より
も高い周波数成分を除去し、これを該A/D変換器53
に供給する。上記A/D変換器53は、上記クロック発
生回路から入力端子53aを介して供給されるサンプリ
ングクロックにより、上記第2チャンネルのTCI信号
をサンプリングしデジタル化することにより第2チャン
ネルのTCIデータを形成し、これを上記再生用デジタ
ルデータ処理回路54に供給する。
【0064】上記再生用デジタルデータ処理回路54
は、上記A/D変換器48及び上記A/D変換器53か
らそれぞれ並列的に供給される第1チャンネルのTCI
データ及び第2チャンネルのTCIデータにデシャッフ
リング処理を施すことにより、該第1チャンネル及び第
2チャンネルのTCIデータの配列をもとに戻す。次に
上記再生用デジタルデータ処理回路54は、上記第1チ
ャンネルのTCIデータ及び第2チャンネルのTCIデ
ータにそれぞれ時分割多重されている上記輝度データY
に時間軸圧縮処理を施すとともに、該2チャンネルに亘
って記録されている輝度データYを1つのチャンネルに
戻して出力する。この輝度データYは、D/A変換器5
5に供給される。
【0065】また、上記再生用デジタルデータ処理回路
54は、上記第1チャンネルのTCIデータ及び第2チ
ャンネルのTCIデータにそれぞれ時分割多重されてい
る上記間引き色差データPB ,PR にそれぞれ時間軸伸
長処理を施すとともに、該2チャンネルに亘って記録さ
れている間引き色差データPB ,PR を線順次データに
戻す。そして、上記間引き色差データPB ,PR に補間
処理を施し、色差データPB 及び色差データPR に分割
してそれぞれ出力する。上記色差データPB はPB 用雑
音低減回路32及びPB用レベル検出回路33に、ま
た、上記色差データPR はPR 用雑音低減回路34及び
R 用レベル検出回路35にそれぞれ供給される。
【0066】上記PB 用レベル検出回路33は、上記図
1に示したPB 用レベル検出回路14と同様に、上記再
生用デジタルデータ処理回路54から供給される色差デ
ータPB のレベルを検出し、この検出した色差データP
B のレベルが上記アクロマチックレベルであった場合は
最大レベルのPB 用雑音低減制御データをPB 用雑音低
減回路32に供給する。そして、このアクロマチックレ
ベルを境にして所定レベルまで徐々にレベルの下がるよ
うな上記PB 用雑音低減制御データを上記PB 用雑音低
減回路32に供給する。
【0067】上記PB 用雑音低減回路32は、上記図1
に示したPB 用雑音低減回路13と同様に、上記色差デ
ータPB から抽出した雑音成分に乗算する係数を上記P
B 用雑音低減制御データに応じて可変する。そして、上
記色差データPB から上記PB 用雑音低減制御データに
応じて可変した係数を乗算した雑音成分を減算処理する
ことにより、該色差データPB に雑音低減処理を施し出
力する。この雑音低減処理の施された色差データP
B は、D/A変換器60に供給される。
【0068】上記PR 用レベル検出回路35は、上記図
1に示したPR 用レベル検出回路31と同様に、上記再
生用デジタルデータ処理回路54から供給される色差デ
ータPR のレベルを検出し、この検出した色差データP
R のレベルが上記アクロマチックレベルであった場合は
最大レベルのPR 用雑音低減制御データをPR 用雑音低
減回路34に供給する。そして、このアクロマチックレ
ベルを境にして所定レベルまで徐々にレベルの下がるよ
うな上記PR 用雑音低減制御データを上記PR 用雑音低
減回路34に供給する。
【0069】上記PR 用雑音低減回路34は、上記図1
に示したPR 用雑音低減回路30と同様に、上記色差デ
ータPR から抽出した雑音成分に乗算する係数を上記P
R 用雑音低減制御データに応じて可変する。そして、上
記色差データPR から上記PR 用雑音低減制御データに
応じて可変した係数を乗算した雑音成分を減算処理する
ことにより、該色差データPR に雑音低減処理を施し出
力する。この雑音低減処理の施された色差データP
R は、D/A変換器63に供給される。
【0070】このように、ハイビジョンVTRの再生系
においても、上記図1で示したハイビジョンVTRの記
録系と同様に、上記色差データ(PB 又はPR )のレベ
ルを検出して、この検出レベルに応じた雑音低減制御デ
ータにより雑音成分に乗算する係数を可変し、該色差デ
ータから該係数を乗算した雑音成分を除去するような構
成とすることにより、該雑音成分以外の本来の信号成分
を除去することがなく、波形劣化を生ずることがなく、
表示された画像の輪郭部分(エッジ)のぼやけを防止す
ることができ、色相ズレを防止することができる。
【0071】また、上記色差データPB のレベルのみが
アクロマチックレベルであるとき、及び、上記色差デー
タPR のレベルのみがアクロマチックレベルであるとき
に最大レベルの雑音低減制御データが出力されるため、
色差データPB のレベルがアクロマチックレベルであっ
たときに色差データPR が出力されるのを防止し、ま
た、色差データPRのレベルがアクロマチックレベルで
あったときに色差データPB が出力されるのを防止する
ことができるため、色雑音を防止することができる。
【0072】また、表示する画像が白黒画像の場合、上
記色差データPB 及び色差データPR がともにアクロマ
チックレベルであるため、やはり上記レベル検出部80
から最大レベルの雑音低減制御データが出力されること
となり、上記白黒画像上に現れる色雑音を防止すること
ができる。
【0073】上記D/A変換器55は、上記輝度データ
Yをアナログ化することにより輝度信号Yを生成し、こ
れをLPF56に供給する。上記LPF56は、上記輝
度信号Yのサンプリング周波数成分を除去し、これを出
力端子57を介して出力する。上記D/A変換器60
は、上記色差データPB をアナログ化することにより色
差信号PB を形成し、これをLPF61に供給する。上
記LPF61は、上記色差信号PB からサンプリング周
波数成分を除去し、これを出力端子62を介して出力す
る。
【0074】上記D/A変換器63は、上記色差データ
R をアナログ化することにより色差信号PR を形成
し、これをLPF64に供給する。上記LPF64は、
上記色差信号PR からサンプリング周波数成分を除去
し、これを出力端子65を介して出力する。
【0075】上記出力端子57,62,65を介して出
力される輝度信号Y,色差信号PB ,色差信号PR は、
それぞれ例えば図示しないモニタ装置に供給される。こ
れにより、上記図2に示すハイビジョンVTRの記録系
で記録したハイビジョン映像信号に応じた画像が解像度
の劣化を生ずることなく上記モニタ装置等に表示され
る。
【0076】以上の説明から明らかなように、本発明に
係る雑音低減装置の第1の実施例では、上記色差データ
(PB 又はPR )のレベルを検出して、この検出レベル
に応じた雑音低減制御データに応じて雑音成分に乗算す
る係数を可変し、該色差データから該係数を乗算した雑
音成分を除去することにより、上記雑音成分に乗算する
係数を大きくし過ぎることがなく、常に最適なレベルの
雑音成分を上記色差データから減算処理することができ
るため、該雑音成分以外の本来の信号成分を除去するこ
とがなく、波形劣化を生ずることがなく、表示された画
像の輪郭部分(エッジ)のぼやけを防止することができ
る。また、上記エッジのぼやけを防止することができる
ため、該エッジのぼやけた箇所がそのもの本来の色合い
で表示されない、いわゆる色相ズレも防止することがで
きる。
【0077】また、上記色差データPB のレベルのみが
アクロマチックレベルであるとき、及び、上記色差デー
タPR のレベルのみがアクロマチックレベルであるとき
に最大レベルの雑音低減制御データが上記図3に示した
レベル検出部80から出力されるため、色差データPB
のレベルがアクロマチックレベルであったときに色差デ
ータPR が出力されるのを防止し、また、色差データP
R のレベルがアクロマチックレベルであったときに色差
データPB が出力されるのを防止することができるた
め、色雑音を防止することができる。
【0078】また、表示する画像が白黒画像の場合、上
記色差データPB 及び色差データPR がともにアクロマ
チックレベルであるため、やはり上記レベル検出部80
から最大レベルの雑音低減制御データが出力されること
となり、上記白黒画像上に現れる色雑音を防止すること
ができる。
【0079】次に、本発明に係る雑音低減装置の第2の
実施例の説明をする。この第2の実施例に係る雑音低減
装置は図8に示すように、色差データPB のデータレベ
ルを検出してPB 用雑音低減制御データを出力するPB
用レベル検出回路97と、色差データPR のデータレベ
ルを検出してPR 用雑音低減制御データを出力するPR
用レベル検出回路100と、上記PB 用雑音低減制御デ
ータ及びPR 用雑音低減制御データの論理積をとり、こ
れを雑音低減制御データとして出力するアンドゲート9
9と、上記雑音低減制御データに応じて上記色差データ
B の雑音低減量を可変するPB 用雑音低減回路98
と、上記雑音低減制御データに応じて上記色差データP
R の雑音低減量を可変するPR 用雑音低減回路102と
で構成されている。
【0080】このような構成を有する第2の実施例の雑
音低減装置は、例えば上記図2に示すハイビジョンVT
Rの再生系に適用することができる。上記図8におい
て、上記図2に示す再生用デジタルデータ処理回路54
からの色差データPB が入力端子96を介してPB 用レ
ベル検出回路97及びPB 用雑音低減回路98に供給さ
れる。また、上記再生用デジタルデータ処理回路54か
らの色差データPR が入力端子101を介してPR 用レ
ベル検出回路100及びPR 用雑音低減回路102に供
給される。
【0081】上記PB 用レベル検出回路97は、上記P
B 用レベル検出回路14等と同様に色差データPB のレ
ベルを検出し、この検出した色差データPB のレベルに
応じたPB 用雑音低減制御データをアンドゲート99の
一方の入力端子99aに供給する。上記PR 用レベル検
出回路100は、上記PR 用レベル検出回路31等と同
様に色差データPR のレベルを検出し、この検出した色
差データPR のレベルに応じたPR 用雑音低減制御デー
タを上記アンドゲート99の他方の入力端子99bに供
給する。上記アンドゲート99は、上記PB 用雑音低減
制御データ及びPR 用雑音低減制御データの論理積をと
り、これを雑音低減制御データとして出力する。この雑
音低減制御データは、上記PB 用雑音低減回路98及び
上記PR用雑音低減回路102に供給される。
【0082】具体的には、上記アンドゲート99から出
力される雑音低減制御データは、上記色差データPB
び色差データPR がともにアクロマチックレベルのとき
のみハイレベルとなり、それ以外はローレベルとなる。
上記PB 用雑音低減回路98は、上記ハイレベルの雑音
低減制御データが供給されると、色差データPB から抽
出した雑音成分に最大値の係数を乗算し、これを該色差
データPB から減算処理することにより該色差データP
B の雑音低減処理を行い、これを出力する。また、上記
R 用雑音低減回路102は、上記ハイレベルの雑音低
減制御データが供給されると、色差データPR から抽出
した雑音成分に最大値の係数を乗算し、これを該色差デ
ータPR から減算処理することにより該色差データPR
の雑音低減処理を行い、これを出力する。
【0083】上記PB 用雑音低減回路98から出力され
た上記雑音低減処理の施された色差データPB 及び上記
R 用雑音低減回路102から出力された上記雑音低減
処理の施された色差データPR は、上記図1に示す記録
用デジタルデータ処理回路15にそれぞれ供給され上述
のようなデータ処理が施される。
【0084】以上の説明から明らかなように、本発明に
係る雑音低減装置の第2の実施例では、上記色差データ
B 及び色差データPR のレベルをそれぞれ別々に検出
し、この検出データであるPB 用雑音低減データ及びP
R 用雑音低減データの論理和により、該色差データPB
の雑音低減量及び該色差データPR の雑音低減量を制御
するような構成とすることにより、該色差データPB
び色差データPR がともにアクロマチックレベル(すな
わち、表示される画像が白黒であることを示す。)であ
るときに、それぞれ抽出した雑音成分に最大値の係数を
乗算して該色差データPB 及び色差データPR から減算
処理することができるため、表示する画像が白黒画像の
場合における色雑音を防止することができる。
【0085】なお、この第2の実施例の説明では、上記
図8に示した雑音低減装置を図2で説明したハイビジョ
ンVTRの再生系に設けた場合を説明したが、この第2
の実施例の雑音低減装置は、上記図1に示したハイビジ
ョンVTRの記録系に設けても上述と同様の効果を得る
ことができる。
【0086】次に、本発明に係る雑音低減装置の第3の
実施例の説明をする。この第3の実施例に係る雑音低減
装置は、図9に示すように色差データPR のデータレベ
ルを検出してPR 用雑音低減制御データを出力するPR
用レベル検出回路113と、上記PR 用雑音低減制御デ
ータに応じて色差データPB の雑音低減量を可変するP
B 用雑音低減回路111と、上記PR 用雑音低減制御デ
ータに応じて上記色差データPR の雑音低減量を可変す
るPR 用雑音低減回路114とで構成されている。
【0087】このような構成を有する第3の実施例の雑
音低減装置は、例えば上記図2に示すハイビジョンVT
Rの再生系に適用することができる。上記図9におい
て、例えば上記図2に示した再生用デジタルデータ処理
回路54からの色差データPB が入力端子110を介し
て上記PB 用雑音低減回路111に供給される。また、
上記再生用デジタルデータ処理回路54からの色差デー
タPR が入力端子112を介して上記PR 用レベル検出
回路113及び上記PR 用雑音低減回路114にそれぞ
れ供給される。
【0088】上記PR 用レベル検出回路113は、上記
色差データPR のレベルを検出し、この検出した色差デ
ータPR のレベルに応じたPR 用雑音低減制御データを
上記PB 用雑音低減回路111及びPR 用雑音低減回路
114にそれぞれ供給する。具体的には、図10(a)
に示す色差データPR のレベルがアクロマチックレベル
(図中0レベル)付近に存在し、これに対して同図
(b)に示す色差データPB のレベルが該アクロマチッ
クレベル以上又はアクロマチックレベル以下に存在する
ときに、上記PR 用レベル検出回路113は雑音低減量
を大きくするようなPR 用雑音低減制御データを出力す
る。このPR 用雑音低減制御データのレベルは、該PR
用雑音低減制御データに応じた雑音成分を上記色差デー
タPB から減算処理したときに、表示された画像がその
もの本来の色で表示されない、いわゆる色相ズレが目立
たない程度の雑音低減量となるようなレベルに設定され
ている。
【0089】上記PB 用雑音低減回路111及びPR
雑音低減回路114は、上述のようなPR 用雑音低減制
御データに応じて色差データPB 及び色差データPR
雑音成分を低減して出力する。上記PB 用雑音低減回路
111から出力された色差データPB は出力端子115
を介して、また、上記PR 用雑音低減回路114から出
力された色差データPR は出力端子116を介して上記
図1に示した記録用デジタルデータ処理回路15にそれ
ぞれ供給される。
【0090】このように、上記色差データPR のレベル
に応じて、上記PB 用雑音低減回路111及びPR 用雑
音低減回路114の雑音低減量を可変するようにして
も、上記色差データPB の空間周波数特性は、上記色差
データPR の空間周波数特性よりも狭いため、たとえ色
差データPB に色相ズレが生じても人間の視覚上ほとん
ど目立たない。従って、上記色相ズレが目立たない範囲
で上記PB 用雑音低減回路111の雑音低減率を大きく
して色雑音の発生を防止することができる。
【0091】以上の説明から明らかなように、本発明に
係る雑音低減装置の第3の実施例では、上記色差データ
R のレベルを検出し、この色差データPR のレベルに
応じて上記色差データPB 及び色差データPR の雑音低
減量を可変するような構成とすることにより、上記色相
ズレを防止することができる。なお、この第2の実施例
の説明では、上記図9に示した雑音低減装置を図2で説
明したハイビジョンVTRの再生系に設けた場合を説明
したが、この第3の実施例の雑音低減装置は、上記図1
に示したハイビジョンVTRの記録系に設けても上述と
同様の効果を得ることができる。
【0092】また、上述の実施例の説明では、本発明を
ハイビジョンVTRに適用した場合について説明した
が、本発明は、例えば他にいわゆるNTSC系,PAL
系,SECAM系等のVTRにも適用することができる
こと等は勿論である。
【0093】
【発明の効果】本発明に係る雑音低減装置は、色差レベ
ル検出手段から供給される色差レベル検出信号に応じて
色差信号雑音低減回路が、色雑音の目立たない領域で該
色差信号からの雑音低減量を少なくするように可変する
ことにより、常に最適なレベルの雑音成分を色差データ
から減算処理することができるため、該雑音成分以外に
本来の信号成分も除去することがなく、波形劣化を生ず
ることがなく、表示された画像の輪郭部分(エッジ)の
ぼやけを防止することができる。また、上記エッジのぼ
やけを防止することができるため、該エッジのぼやけた
箇所がそのもの本来の色合いで表示されない、いわゆる
色相ズレも防止することができる。
【0094】また、本発明に係る雑音低減装置は、赤色
系レベル検出手段からの赤色系レベル検出信号に応じて
赤色系雑音低減回路が、色雑音の目立たない領域で該赤
色系色差信号からの雑音低減量を少なくするように可変
し、青色系レベル検出手段からの青色系レベル検出信号
に応じて青色系雑音低減回路が、色雑音の目立たない領
域で該青色系色差信号からの雑音低減量を少なくするよ
うに可変することにより、該赤色系色差信号のレベルが
高く該青色系色差信号のレベルが0のときに生ずる色雑
音、該青色系色差信号のレベルが高く該赤色系色差信号
のレベルが0のときに生ずる色雑音、及び、白黒画像を
表示する場合に該赤色系色差信号,青色系色差信号のレ
ベルがともに0のときに生ずる色雑音を防止することが
できる。
【0095】また、本発明に係る雑音低減装置は、赤色
系レベル検出手段からの赤色系レベル検出信号に応じて
赤色系雑音低減回路及び青色系雑音低減回路が、色雑音
の目立たない領域で該赤色系色差信号及び青色系色差信
号からの雑音低減量をそれぞれ少なくするように可変す
ることにより、該青色系色差信号の空間周波数は赤色系
色差信号の空間周波数よりも低いため、表示された画像
の輪郭部分(エッジ)がぼやけることにより生ずる、い
わゆる色相ズレが目立つことなく、色雑音を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図 1】本発明に係る雑音低減装置の第1の実施例で
あり、該雑音低減装置をハイビジョンVTRに適用した
場合の該ハイビジョンVTRの記録系のブロック図であ
る。
【図 2】上記ハイビジョンVTRの再生系のブロック
図である。
【図 3】レベル検出回路のブロック図である。
【図 4】雑音低減回路のブロック図である。
【図 5】上記雑音低減回路の雑音低減量を説明するた
めのグラフである。
【図 6】シャフリング処理を説明するための模式図で
ある。
【図 7】セグメント記録を説明するための模式図であ
る。
【図 8】本発明に係る第2の実施例の雑音低減装置の
ブロック図である。
【図 9】本発明に係る第3の実施例の雑音低減装置の
ブロック図である。
【図10】雑音低減処理の具体例を説明するための模式
図である。
【図11】従来の雑音低減装置のブロック図である。
【符号の説明】
2・・・・・・・・・・・・・Y用ローパスフィルタ 3・・・・・・・・・・・・・Y用A/D変換器 6・・・・・・・・・・・・・PB 用ローパスフィルタ 7・・・・・・・・・・・・・PB 用A/D変換器 10・・・・・・・・・・・・PR 用ローパスフィルタ 11・・・・・・・・・・・・PR 用A/D変換器 13・・・・・・・・・・・・PB 用雑音低減回路 14・・・・・・・・・・・・PB 用レベル検出回路 15・・・・・・・・・・・・記録用デジタルデータ処
理回路 16,21・・・・・・・・・D/A変換器 17,22・・・・・・・・・ローパスフィルタ 18,23・・・・・・・・・モジュレータ 20・・・・・・・・・・・・第1の切り換えスイッチ 25・・・・・・・・・・・・第2の切り換えスイッチ 26〜29・・・・・・・・・第1〜第4の記録ヘッド 30・・・・・・・・・・・・PR 用雑音低減回路 31・・・・・・・・・・・・PR 用レベル検出回路 32・・・・・・・・・・・・PB 用雑音低減回路 33・・・・・・・・・・・・PB 用レベル検出回路 34・・・・・・・・・・・・PR 用雑音低減回路 35・・・・・・・・・・・・PR 用レベル検出回路 40〜43・・・・・・・・・第1〜第4の再生ヘッド 44・・・・・・・・・・・・第3の切り換えスイッチ 46,51・・・・・・・・・デモジュレータ 47,52・・・・・・・・・ローパスフィルタ 48,53・・・・・・・・・A/D変換器 49・・・・・・・・・・・・第4の切り換えスイッチ 54・・・・・・・・・・・・再生用デジタルデータ処
理回路 55,60,63・・・・・・D/A変換器 56,61,64・・・・・・ローパスフィルタ 79・・・・・・・・・・・・ローパスフィルタ 80・・・・・・・・・・・・レベル検出部 81〜85・・・・・・・・・第1〜第5の遅延回路 86・・・・・・・・・・・・ピークホールド回路 89・・・・・・・・・・・・遅延回路 90・・・・・・・・・・・・ハイパスフィルタ 91・・・・・・・・・・・・リミッタ 92・・・・・・・・・・・・係数乗算回路 94・・・・・・・・・・・・減算器 97・・・・・・・・・・・・PB 用レベル検出回路 98・・・・・・・・・・・・PB 用雑音低減回路 99・・・・・・・・・・・・アンドゲート 100・・・・・・・・・・・PR 用レベル検出回路 102・・・・・・・・・・・PR 用雑音低減回路 111・・・・・・・・・・・PB 用雑音低減回路 113・・・・・・・・・・・PR 用レベル検出回路 114・・・・・・・・・・・PR 用雑音低減回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力映像信号である色差信号が供給され
    る色差信号雑音低減回路と、 上記色差信号のレベルを検出して色差レベル検出信号を
    上記色差信号雑音低減回路に供給する色差レベル検出手
    段とを有し、 上記色差信号雑音低減回路は、上記色差レベル検出手段
    から供給される色差レベル検出信号に応じて上記色差信
    号からの雑音低減量を可変し、色雑音の目立たない領域
    で該色差信号からの雑音低減量を少なくすることを特徴
    とする雑音低減装置。
  2. 【請求項2】 入力映像信号である色差信号のうち赤色
    系色差信号が供給される赤色系雑音低減回路と、 上記赤色系色差信号のレベルを検出して赤色系レベル検
    出信号を上記赤色系雑音低減回路に供給する赤色系レベ
    ル検出手段と、 入力映像信号である色差信号のうち青色系色差信号が供
    給される青色系雑音低減回路と、 上記青色系色差信号のレベルを検出して青色系レベル検
    出信号を上記青色系雑音低減回路に供給する青色系レベ
    ル検出手段とを有し、 上記赤色系雑音低減回路は、上記赤色系レベル検出手段
    からの赤色系レベル検出信号に応じて上記赤色系色差信
    号の雑音低減量を可変し、色雑音の目立たない領域で該
    赤色系色差信号からの雑音低減量を少なくし、上記青色
    系雑音低減回路は、上記青色系レベル検出手段からの青
    色系レベル検出信号に応じて上記青色系色差信号の雑音
    低減量を可変し、色雑音の目立たない領域で該赤色系色
    差信号からの雑音低減量を少なくすることを特徴とする
    請求項1記載の雑音低減装置。
  3. 【請求項3】 入力映像信号である赤色系色差信号が供
    給される赤色系雑音低減回路と、 入力映像信号である青色系色差信号が供給される青色系
    雑音低減回路と、 上記赤色系色差信号のレベルを検出して赤色系レベル検
    出信号を上記赤色系雑音低減回路及び青色系雑音低減回
    路に供給する赤色系レベル検出手段とを有し、上記赤色
    系雑音低減回路及び青色系雑音低減回路は、上記赤色系
    レベル検出手段からの赤色系レベル検出信号に応じて上
    記赤色系色差信号及び青色系色差信号の雑音低減量をそ
    れぞれ可変し、色雑音の目立たない領域で該赤色系色差
    信号及び青色系色差信号からの雑音低減量をそれぞれ少
    なくすることを特徴とする雑音低減装置。
JP3263092A 1991-09-13 1991-09-13 雑音低減装置 Withdrawn JPH0576027A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3263092A JPH0576027A (ja) 1991-09-13 1991-09-13 雑音低減装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3263092A JPH0576027A (ja) 1991-09-13 1991-09-13 雑音低減装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0576027A true JPH0576027A (ja) 1993-03-26

Family

ID=17384722

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3263092A Withdrawn JPH0576027A (ja) 1991-09-13 1991-09-13 雑音低減装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0576027A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10214411A1 (de) * 2002-03-30 2003-10-09 Bts Media Solutions Gmbh Schaltung zur Verarbeitung von Videosignalen

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10214411A1 (de) * 2002-03-30 2003-10-09 Bts Media Solutions Gmbh Schaltung zur Verarbeitung von Videosignalen

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5043798A (en) Band compression transmission system for video signal using sub-Nyquist sampling
JP2753224B2 (ja) ビデオ信号記録再生装置
JPH0686324A (ja) 映像信号重畳及び広げ回路
JPH0576027A (ja) 雑音低減装置
JP2954328B2 (ja) 映像信号の記録再生装置
JPH0564138A (ja) ビデオテープレコーダ装置
JP3052582B2 (ja) 輝度信号/色信号分離回路とテレビジョン受像機または映像信号記録再生装置
JPS6218881A (ja) フイ−ルド/フレ−ム変換方式
JP2781093B2 (ja) 狭帯域媒体を通じて広帯域幅のビデオ信号を記録および再生するためのシステム
JPS61219275A (ja) 磁気録画におけるフイ−ルド/フレ−ム変換方式
JP2753257B2 (ja) 磁気記録再生装置
KR950008127B1 (ko) 화질향상을 위한 영상신호기록/재생장치
JP2619120B2 (ja) 映像信号処理装置
JPH0575901A (ja) 雑音低減装置
JPH0545116B2 (ja)
JPH0691663B2 (ja) ノイズ低減回路
JPH05122725A (ja) 映像信号再生装置
JPH04335258A (ja) 映像信号記録再生装置
JPH06315164A (ja) 映像信号記録/再生方法
JPS60253394A (ja) 映像信号記録再生装置の信号処理回路
JPS63318891A (ja) ビデオテ−プレコ−ダ
JPH02135998A (ja) ビデオテープレコーダ
JPS63121370A (ja) 磁気記録再生装置の信号再生方式
JPH0541873A (ja) 静止画記録再生装置
JPH0224437B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19981203