JPH0575540A - 光通信システム - Google Patents

光通信システム

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JPH0575540A
JPH0575540A JP3234302A JP23430291A JPH0575540A JP H0575540 A JPH0575540 A JP H0575540A JP 3234302 A JP3234302 A JP 3234302A JP 23430291 A JP23430291 A JP 23430291A JP H0575540 A JPH0575540 A JP H0575540A
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04JMULTIPLEX COMMUNICATION
    • H04J14/00Optical multiplex systems
    • H04J14/02Wavelength-division multiplex systems
    • H04J14/0298Wavelength-division multiplex systems with sub-carrier multiplexing [SCM]

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Optical Communication System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、光通信システムにおいて、広帯域
の検波回路を必要とせずに、単純な回路構成で位相雑音
の抑圧を可能とすることを目的とする。 【構成】 送信側では、伝送信号101とその周波数帯
域外の無変調信号102とが合波された合成信号104
により光変調が行われる。変調光106は、受光手段1
07で光ヘテロダイン検波等される。復調手段111
は、遅延手段110で無変調成分抽出手段109におけ
る時間遅延と同じ時間だけ遅延された電気信号108′
と無変調成分抽出手段109から抽出された無変調信号
112とから伝送信号101を復調する。受信側では伝
送信号と無変調信号102の周波数成分112が受信さ
れればよく、伝送信号の周波数成分からメインキャリア
成分までの広い周波数帯域の成分を受信する必要はな
い。伝送信号101としては、コヒーレント光通信シス
テムにおけるベースバンドのデータ信号、コヒーレント
SCM光通信方式におけるマイクロ波レベルで周波数多
重されたデータ信号が使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光を変調して伝送する
ことによりデータ信号の通信を行う光通信システムに係
り、更に詳しくは、位相処理を含む光通信方式において
位相雑音を低減する位相雑音抑圧方式に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信方式は、コヒーレント光通信方式
の開発と共に急速な発展を遂げつつある。
【0003】コヒーレント光通信方式では、まず、送信
側において半導体レーザなどの光源から発せられるコヒ
レンシーの高いレーザ光の振幅・周波数・位相等が、通
信されるべきデータ信号によって直接変調される。その
結果得られる変調光は、光ファイバケーブルなどの低損
失、広帯域、無誘導の伝送路中を伝送される。受信側で
は、受光された変調光の中心周波数が光ヘテロダイン検
波又は光ホモダイン検波によって中間周波帯域又はベー
スバンド周波数帯域の周波数を有する電気信号に変換さ
れ、その電気信号からデータ信号が復調される。
【0004】このようなコヒーレント光通信方式は、キ
ャリアとなるレーザ光(キャリア光)がベースバンドの
データ信号によって直接変調される。即ち、データ信号
は、キャリア光の変調成分として伝送され、光ヘテロダ
イン検波又は光ホモダイン検波により、感度の高い受信
が可能となる。
【0005】また、コヒーレント光通信方式では、光ヘ
テロダイン検波等の採用により広大な光周波数領域(光
波長領域)を使用することが可能である。この結果、周
波数(波長)の異なる多数のキャリア光を使用して複数
チャンネル分のデータ信号が伝送される光周波数(波
長)多重伝送方式などが実現可能である。
【0006】一方、本出願人は、「特願平P2−242
615」の特許出願において、SCM(Subcarrier Mult
iplexing) 光通信方式を提案している。SCM光通信方
式では、複数チャンネルのデータ信号が電気段のマイク
ロ波レベルで周波数多重され、その結果得られる電気信
号によりキャリア光が光変調され伝送される。
【0007】従って、光段での周波数多重動作は必ずし
も必要なくなり、電気段の処理だけで周波数多重(送信
側)及び周波数弁別(受信側)を行うことができる。こ
の結果、光段での高度な制御を行う光制御機器を大幅に
削減することができ、周波数多重光通信システムを低コ
ストで実現できる。
【0008】更に、上述のSCM光通信方式は、前述し
たような半導体レーザ光等の直接変調と光ヘテロダイン
検波等を用いたコヒーレント光通信方式と組み合わせら
れ得る。このような、いわゆるコヒーレントSCM光通
信方式により、通常のコヒーレント光通信システム、通
常のSCM光通信システムより、更に高密度かつ大容量
の光通信システムを低コストで実現可能である。
【0009】以上概観したように、コヒーレント光通信
方式、SCM光通信方式、コヒーレントSCM光通信方
式などの最新の光通信方式は、従来の光通信システムは
もとより、光CATVネットワークや画像情報を中心とする
広帯域伝送システム、更には将来のISDN等、あらゆる大
容量光通信ネットワークへの広範な適用が期待される。
【0010】ここで、上述した各種光通信方式におい
て、データ信号によってキャリア光の周波数又は位相が
変調される場合には、キャリア光自身のもつランダムな
位相雑音(これが主である)、又は通信過程で混入する
位相雑音が、データ信号の復調性能に大きな影響を与え
るため、適切に抑圧されなければならない。
【0011】また、データ信号によってキャリア光の振
幅が変調される場合でも、復調側で光ヘテロダイン検波
等が行われる場合に、特にデータ信号が低速である場合
には、位相雑音がデータ信号の復調性能に影響を与え
る。
【0012】位相雑音の抑圧方式としては、光段で抑圧
する方式、光ヘテロダイン検波(又は光ホモダイン検
波)後の中間周波段(IF段)で抑圧する方式が知られ
ている。光段での位相雑音の抑圧方式では、光回路が複
雑になるだけでなく、変調光の中心周波数が、検波後の
IF段での中心周波数に比較して約1000倍程度と、はる
かに高いため非常に精密な制御が必要であり、実現が難
しい。そのため、位相雑音抑圧処理は、IF段で行われ
る方が容易に実現可能である。コヒーレント光通信システムにおける位相雑音抑圧方式
の従来例の説明 図12に、位相雑音抑圧機能を有する従来のコヒーレン
ト光通信システムの基本的な構成を示す。
【0013】まず、送信側について説明する。データ信
号Dは、所定の伝送速度Bを有するベースバンドの通信
信号である。図13にその周波数特性を示す。データ信
号Dとしては、そのメインローブのみがあれば十分であ
る。このため、データ信号Dは、ローパスフィルタによ
ってメインローブ以外の高調波成分が除去されている。
【0014】光変調器1201は、データ信号Dによっ
て光周波数がfs であるキャリア光を光変調する。(光
変調方式としては位相偏移キーイング(PSK:Phase S
hiftKeying)方式が採用される。) また、キャリア光
としては、例えば半導体レーザ(狭スペクトル線幅、広
帯域のDFB 型半導体レーザが望ましい)から得られるレ
ーザ光が用いられる。そして、上述の光変調動作は、デ
ータ信号DによってLiNbO3光位相変調器のバイアス電圧
や半導体レーザのバイアス電流又は温度に対して直接変
調をかける動作として実現される。
【0015】光変調器1201において得られた変調光
は、光ファイバ1202を伝送される。次に、受信側に
ついて説明する。
【0016】光ファイバ1202内を伝送されてきた変
調光は、混合回路1203において、半導体レーザであ
る局部発振器(Lo−LD)1204からの中心光周波
数がfL である局部発振光と混合され、その混合光がフ
ォトダイオード等の受光器1205で受光されることに
よって光ヘテロダイン検波される。この場合、変調光の
中心光周波数fs (キャリア光の中心光周波数に等し
い)と局部発振光の光周波数fL との差周波数|fs
L |が、検波後の中間周波段(IF段)での電気信号
の中心周波数fifとなる。混合回路1203としては、
例えばハーフミラー或いはファイバ融着型光カプラなど
が用いられる。
【0017】受光器1205から出力される中間周波信
号は、増幅器1206で増幅された後、位相雑音抑圧回
路(PNC:Phase Noise Canceller)1207に入力さ
れ、ここで、中間周波信号に含まれている位相雑音が抑
圧される。
【0018】位相雑音が抑圧された中間周波信号は、復
調回路(DEMOD)1208によって復調される。図
14は、図12のPNC1207の構成を示す図であ
る。この従来例では、受信された中間周波信号からキャ
リア成分が再生され、このキャリア成分と受信された中
間周波信号との位相比較処理が行われることにより、位
相雑音が抑圧される。
【0019】ここで、通常のコヒーレント光通信方式で
は、前述したように、ベースバンドのデータ信号はキャ
リア光の変調成分として伝送されるため、光ヘテロダイ
ン検波後のIF段では、キャリア成分の周波数fifとデ
ータ信号の周波数帯域が重なっている。従って、何らか
の手段によってキャリア成分のみを再生する必要があ
る。
【0020】そこで、図14の構成を有する図12のP
NC1207では、受信された中間周波信号が2つのル
ートに分岐され、第1のルートでは、受信された中間周
波信号が遅延回路1401で遅延され、第2のルートで
は、周波数逓倍器1402、バンドパスフィルタ140
3及び周波数分周器1404によりキャリア成分が再生
される。そして、各ルートの出力信号が乗算器1405
でミキシングされることにより、位相雑音が抑圧された
中間周波信号が得られる。
【0021】以下に、図14の構成に基づく位相雑音抑
圧方式の原理を説明する。なお、図14の構成は、図1
2の光変調器1201がディジタル信号であるデータ信
号Dに対してPSK方式により光変調する場合を前提と
している。また、以下の各式において、A1 〜A5 は、
それぞれ所定の定数を示す。
【0022】まず、図12の増幅器1206から入力さ
れる中間周波信号をI1 とすると、I1 は次式で示され
る。
【0023】
【数1】 I1 =A1 cos{2πfift+θ(t)+φ(t)} ここで、θ(t)は、PSK方式により光変調されたデ
ータ信号Dに対応する位相成分であり、0又はπのいず
れかの位相値を有する。また、φ(t)は、抑圧される
べき位相雑音である。
【0024】この中間周波信号I1 は、2つのルートに
分岐される。まず、第1のルート上の遅延回路1401
で遅延された中間周波信号をI2とすると、数1式よ
り、I2 は次式で示される。
【0025】
【数2】 I2 =A1 cos{2πfif(t−Δt1 )+θ(t−Δt1 ) +φ(t−Δt1 )} ここで、Δt1 は、遅延回路1401における遅延時間
を示す。
【0026】一方、第2のルート上の周波数逓倍器14
02によって周波数が2倍された中間周波信号をI3
すると、数1式より、I3 は次式で示される。 I3 =A2 cos{2π・2fift+2θ(t)+2φ(t)} ここで、θ(t)=0,πであるから、2θ(t)=
0,2πである。従って、上式は、次のように表現され
る。
【0027】
【数3】 I3 =A2 cos{2π・2fift+2φ(t)} この中間周波信号I3 は、周波数2fifの近傍の周波数
成分のみを通過させるバンドパスフィルタ(BPF)1
403によってフィルタリングされた後、周波数分周器
1404に入力する。そして、周波数分周器1404か
ら出力される中間周波信号をI4 とすると、数3式よ
り、I4 は次式で示される。
【0028】 I4 =A3 cos{2π・fift+φ(t)} ここで、周波数逓倍器1402、BPF1403及び周
波数分周器1404の経路上を中間周波信号が流れる過
程で時間遅延が生じる。この時間遅延をΔt2 とすれ
ば、この時間遅延を考慮した周波数分周器1404の出
力I4 は、上式より、次式で示される。
【0029】
【数4】 I4 =A3 cos{2πfif(t−Δt2 )+φ(t−Δt2 )} 以上のようにして、第2のルートからキャリア成分であ
る中間周波信号I4が再生される。
【0030】そして、この中間周波信号I4 と前述した
第1のルート上の遅延回路1401で遅延された中間周
波信号I2 とが乗算器1405で乗算される。この結果
得られる出力信号のうち、検波帯域内に入る成分をI5
とすると、数2式と数4式より、I5 は次式で示され
る。
【0031】
【数5】 I5 =A4 cos{2πfif(Δt1 −Δt2 )+θ(t−Δt1 ) +Δφ(Δt1 −Δt2 )} 但し、Δφ(Δt1 −Δt2 )は、乗算器1405の出
力に含まれる位相雑音であり、次式で示される。
【0032】
【数6】 Δφ(Δt1 −Δt2 )=φ(t−Δt1 )−φ(t−Δt2 ) ここで、上記位相雑音がガウシアン白色雑音であると仮
定すれば、Δφの分散σ2 は次式で与えられる。
【0033】
【数7】 σ2 =2πΔνif|Δt1 −Δt2 | なお、Δνifは、ビートスペクトル線幅である。
【0034】上述の数6式と数7式より、遅延回路14
01における遅延時間Δt1 が、周波数逓倍器140
2、BPF1403及び周波数分周器1404における
時間遅延Δt2 に等しくなるように、遅延回路1401
を調整することにより、位相雑音成分Δφ(Δt1 −Δ
2 )のゆらぎを0にすることが可能となり、前述の数
5式で示される乗算器1405の出力I5 は、
【0035】
【数8】 I5 =A4 cos{θ(t−Δt1 )} となる(∵Δφの平均値<Δφ>=0)。この中間周波
信号I5 が図12のDEMOD1208に入力されるこ
とによって、位相雑音が抑圧された状態でデータ信号D
を復調することが可能となる。コヒーレントSCM光通信システムにおける位相雑音抑
圧方式の従来例の説明 次に、図15に、位相雑音抑圧機能を有する従来のコヒ
ーレントSCM光通信システムの基本的な構成を示す。
【0036】まず、送信側について説明する。各変調器
1501−1〜1501−Nは、各データ信号D1 〜D
N により各チャンネルに割り振られた異なる周波数f1
〜fN の各キャリアを変調する。この変調方式は、デー
タ信号Dがアナログ信号の場合には振幅変調(AM:Amp
litudeModulation)、周波数変調(FM:Frequency Mod
ulation )又は位相変調(PM:Phase Modulation )の
何れの方式でもよく、データ信号Dがディジタル信号の
場合には振幅偏移キーイング(ASK:AmplitudeShift
Keying )、周波数偏移キーイング(FSK:Frequency
Shift Keying )又は位相偏移キーイング(PSK:Phas
e Shift Keying )の何れの方式でもよい。
【0037】その後、マルチプレクサ1502は、各変
調器1501−1〜1501−Nで変調された各チャン
ネル信号を合成し、サブキャリア多重信号(SCM信
号)を生成する。マルチプレクサ1502は、単に電気
信号を足し算する程度の機能を有していればよく、例え
ばマイクロ波のカプラ等のような簡易かつ安価なもので
実現可能である。
【0038】ここで、各チャンネル信号は、周波数軸上
において、それぞれに隣接するチャンネル信号が漏れ込
まないように周波数多重される必要がある。そのため、
各変調器1501−i(1≦i≦N)において、変調後
に、各データ信号Di のメインローブの信号成分のみが
抽出されるような、各周波数fi を中心とするバンドパ
スフィルタリング処理が行われる。即ち、各データ信号
i の伝送速度をBi とすれば、変調後に、カットオフ
周波数がfi ±Bi であるバンドパスフィルタリング処
理が行われる。
【0039】或いは、各変調器1501−iにおいて、
変調前に、ベースバンドの各データ信号Di のメインロ
ーブの信号成分のみが抽出されるような、カットオフ周
波数がBi であるローパスフィルタリング処理が行われ
てもよい。
【0040】以上の各変調器1501−1〜1501−
Nにおける各フィルタリング処理により、ディジタル信
号に対しても各チャンネル信号の周波数間隔を最大で各
データ伝送速度Bi の2倍まで近接させることが可能と
なる。マルチプレクサ1502から得られるSCM信号
の周波数軸上のチャンネル配置を図16に示す。
【0041】次に、光変調器1503は、マルチプレク
サ1502から出力されるSCM信号によって光周波数
がfs であるキャリア光を光変調する。この光変調方式
は、AM、FM又はPMの何れの方式でもよい。また、
キャリア光としては、図12の場合と同様、半導体レー
ザなどから得られるレーザ光が用いられる。
【0042】光変調器1503において得られた変調光
は、光ファイバ1504上を伝送される。次に、受信側
について説明する。
【0043】光ファイバ1504内を伝送されてきた変
調光が、混合回路1505、Lo−LD1506及び受
光器1507によって光ヘテロダイン検波される構成
は、図12の場合と同様である。
【0044】受光器1507から得られる中間周波信号
の中心周波数fifは、図12の場合と同様、光ファイバ
1504からの変調光の中心光周波数fs と局部発振光
の光周波数fL との差周波数|fs−fL |に等しい。
このような中心周波数fifを有する中間周波信号の低周
波側1次サイドバンド周波数配置を図17に示す。図1
7からわかるように、IF段では、周波数fifの無変調
のメインキャリア成分と共に、中心周波数がそれぞれf
if−f1 、fif−f2 、・・・、fif−fN の各サブキ
ャリア成分が周波数多重されている。
【0045】上記中間周波信号は、増幅器1508で増
幅された後、PNC1509に入力され、ここで、中間
周波信号に含まれている位相雑音が抑圧される。位相雑
音が抑圧された中間周波信号は、チャンネル数分だけ分
岐される。各復調器1510−1〜1510−Nは、上
述の分岐された各中間周波信号から、それぞれfif−f
1 、fif−f2 、・・・、fif−fN の各中心周波数近
傍の各サブキャリア成分を抽出して、各データ信号D1
〜DN を復調する。
【0046】上述のコヒーレントSCM光通信システム
では、電気段でマイクロ波のカプラ等の安価なマルチプ
レクサによって周波数多重信号(SCM信号)が生成さ
れた後、このSCM信号によって光変調が行われる。こ
のため、光変調器は1個で済み、かつ、システム全体の
低コスト化が期待できるという特徴を有する。また、前
述したように、送信側で伝送速度の2倍程度までチャン
ネル間隔を近接できるため、受信側では広帯域の受信機
によって全て又は複数のチャンネルを一括して受信でき
る。
【0047】図18は、図15のPNC1509の構成
を示す図である。この従来例でも、図14のコヒーレン
ト光通信システムの場合と同様、受信された中間周波信
号からメインキャリア成分が抽出され、このメインキャ
リア成分と受信された中間周波信号との位相比較処理が
行われることにより、位相雑音が抑圧される。
【0048】図18では、受信された中間周波信号が2
つのルートに分岐され、第1のルートでは、受信された
中間周波信号が遅延回路1801で遅延され、第2のル
ートでは、バンドパスフィルタ1802によってメイン
キャリア成分が抽出される。そして、各ルートの出力信
号が乗算器1803でミキシングされることにより、位
相雑音が抑圧された中間周波信号が得られる。
【0049】以下に、図18の構成に基づく位相雑音抑
圧方式の原理を説明する。なお、以下の説明では、図1
5の光変調器1503がPM方式により光変調する場合
を例として説明する。また、以下の各式において、
6 、A6 ′、A7 及びA8 は、それぞれ所定の定数を
示す。
【0050】まず、図15の増幅器1508から入力さ
れる中間周波信号をI6 とすると、I6 は次式で示され
る。
【0051】
【数9】 I6 =A6 1(m)Σcos{2π(fif−fi )t−Di t+φ(t)} +A6 ′J0(m)cos{2πfift+φ(t)} ここで前述したように、Di (1≦i≦N)は各チャン
ネルのデータ信号、fifはIF段でのメインキャリア周
波数、fi (1≦i≦N)は各チャンネルに対応する電
気段でのキャリア周波数(図16参照)、(fif
i )はIF段でのサブキャリア周波数である。また、
mはPM又はFM変調指数、φ(t)は抑圧されるべき
位相雑音、そして、Jn (n=0,1)はn次の第1種
ベッセル関数を表わす。
【0052】この中間周波信号I6 は、2つのルートに
分岐される。まず、第1のルート上の遅延回路1801
で遅延された中間周波信号をI7とすると、数9式よ
り、I7 は次式で示される。
【0053】
【数10】 I7 =A6 1(m)Σcos{2π(fif−fi )(t−Δt1 ) −Di (t−Δt1 )+φ(t−Δt1 )} +A6 ′J0(m)cos{2πfif(t−Δt1 )+φ(t−Δt1 )} ここで、Δt1 は、図14の場合と同様、遅延回路18
01における遅延時間を示す。
【0054】一方、第2のルート上のBPF1802
は、メインキャリア周波数fifの近傍の周波数成分のみ
を通過させる。ここから出力される中間周波信号をI8
とすると、数9式より、I8 は次式で示される。
【0055】 I8 =A7 0(m)cos{2π・fift+φ(t)} ここで、BPF1802を中間周波信号が流れる過程で
時間遅延が生じる。この時間遅延をΔt2 とすれば、こ
の時間遅延を考慮したBPF1802の出力I8 は、上
式より、次式で示される。
【0056】
【数11】 I8 =A7 0(m)cos{2π・fif(t−Δt2 )+φ(t−Δt2 )} 以上のようにして、第2のルートからメインキャリア成
分である中間周波信号I8 が再生される。
【0057】そして、この中間周波信号I8 と前述した
第1のルート上の遅延回路1801で遅延された中間周
波信号I7 とが乗算器1803で乗算される。この結果
得られる出力信号のうち、検波帯域内に入る成分をI9
とすると、数10式と数11式より、I9 は次式で示さ
れる。
【0058】
【数12】 I9 =A8 Σcos{2πfif(Δt1 −Δt2 )−2πfi (t−Δt1 ) −Di (t−Δt1 )+Δφ(Δt1 −Δt2 )} ここで、Δφ(Δt1 −Δt2 )とその分散σ2 は、図
14の数6式及び数7式と同様である。従って、図14
の場合と同様、遅延回路1801における遅延時間Δt
1 が、BPF1802における時間遅延Δt2 に等しく
なるように、遅延回路1802を調整することにより、
位相雑音成分Δφ(Δt1 −Δt2 )を0にすることが
可能となり、上述の数12式で示される乗算器1803
の出力I9 は、
【0059】
【数13】 I9 =A8 Σcos{2πfi (t−Δt1 )−Di (t−Δt1 )} となる(∵Δφの平均値<Δφ>=0)。この中間周波
信号I9 が図12の各DEMOD1510−1〜151
0−Nに入力されることによって、位相雑音が抑圧され
た状態でデータ信号Di を復調することが可能となる。
【0060】
【発明が解決しようとする課題】ここで、図12及び図
14の構成を有する従来のコヒーレント光通信システム
では、PNC1207の構成として、受信された中間周
波信号からキャリア成分を再生するために、周波数逓倍
器1402、BPF1403及び周波数分周器1404
などを必要とし、システム全体のコストを引き上げる結
果となってしまうという問題点を有している。
【0061】また、キャリアの再生を完全にするために
は、光位相変調(0、π)を完全にする必要があり、こ
れにも技術的な難しさがある。一方、図15及び図18
の構成を有する従来のコヒーレントSCM光通信システ
ムでは、PNC1509において、前述した数9式〜数
13式で示されるように、周波数fifの無変調のメイン
キャリア成分を抽出すると共に、中心周波数がそれぞれ
if−f1 、fif−f2 、・・・、fif−fN の各サブ
キャリア成分も処理する必要がある。
【0062】ここで、図17に示される周波数fifの無
変調のメインキャリア成分のパワーは、中心周波数がそ
れぞれfif−f1 、fif−f2 、・・・、fif−fN
各サブキャリア成分のパワーに比較して大きい。即ち、
〔J0(m)/J1(m)〕2 の値が大きい。このため、メイン
キャリア成分の周波数fifと第1番目のサブキャリア成
分の中心周波数fif−f1 との間の周波数間隔は十分
(数ギガHz程度)に確保する必要がある。また、この
周波数間隔が狭いと、多数の高次変調成分がイメージと
して受信帯域に混入してくるために、受信感度が低下し
てしまう。
【0063】以上のような理由で、図15の混合回路1
505、Lo−LD1506、受光器1507及び増幅
器1508からなる光ヘテロダイン検波回路としては、
メインキャリア成分とサブキャリア成分を同時に受信で
きるような広帯域の回路が必要となり、このため、シス
テム全体のコストを引き上げる結果となってしまうとい
う問題点を有している。
【0064】本発明は、位相雑音抑圧機能を有する光通
信システムにおいて、広帯域の検波回路を必要とせず、
単純な回路構成で位相雑音の抑圧を可能とすることを目
的とする。
【0065】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明のブロッ
ク図である。まず、混合手段103は、伝送信号101
と、その周波数帯域に含まれない周波数を有する無変調
信号102とを合波する。
【0066】ここで、伝送信号101が、ベースバンド
のデータ信号そのものである場合には、本発明が適用さ
れる光通信システムは通常のコヒーレント光通信システ
ムとなる。
【0067】これに対して、本発明は、コヒーレントS
CM(Subcarrier Multiplexing) 光通信方式に適用する
ことも可能である。この場合には、まず、複数チャンネ
ルの伝送信号の各々に対応して設けられる複数の電気段
変調手段が、各々異なるマイクロ波の周波数を有する各
キャリア信号を各伝送信号によって変調する。そして、
周波数多重手段が、これら各電気段変調手段からの各変
調信号を、マイクロ波段で周波数多重する。そして、こ
の周波数多重手段からの周波数多重信号が上述の伝送信
号101の代わりに混合手段103に入力される。混合
手段103は、上述の周波数多重信号と、その周波数帯
域に含まれない周波数を有する無変調信号102とを合
波する。
【0068】次に、図1において、光変調手段105
は、混合手段103から得られる合成信号104によっ
て光変調を行い、その結果得られる変調光106を出力
する。この場合の光変調方式としては、振幅変調(A
M)、周波数変調(FM)又は位相変調(PM)の何れ
の方式でもよい。また、光変調手段105としては、半
導体レーザを用いるもの、LiNbO3 変調器、又はこ
れらが混在するもの等が採用できる。
【0069】ここで、変調光106は、そのまま光ファ
イバ等の光伝送路に出力され、或いは、後述するように
局部発振光と混合された後に光伝送路に出力される。受
光手段107は、変調光106を検波して電気信号10
8に変換する。同手段107は、例えば局部発振光を発
生する半導体レーザ等の局部発振手段と、その局部発振
光と変調光106とを混合するハーフミラー等の混合手
段と、そこからの混合光を検波して電気信号108に変
換するフォトダイオード等の受光素子とから構成され
る。この構成は、変調光の中心周波数と局部発振光の周
波数とが異なれば光ヘテロダイン検波方式の構成、同じ
であれば光ホモダイン検波方式の構成となる。なお、局
部発振手段と混合手段は、必ずしも受信機内に設けられ
る必要はなく、後述するように、光分配ネットワークの
中継器内又は送信機内に設けられ得る。
【0070】次に、無変調成分抽出手段109は、受光
手段107からの電気信号108から、送信側で伝送信
号101に合波された無変調信号102の周波数成分1
12を抽出する。同手段109は、例えば無変調信号1
02の周波数成分112のみを通過させる帯域通過(バ
ンドパス)フィルタである。
【0071】遅延手段110は、受光手段107からの
電気信号108を、無変調成分抽出手段109における
信号遅延時間に等しい時間だけ遅延させる。そして、復
調手段111は、遅延手段110からの電気信号10
8′と無変調成分抽出手段109から抽出される無変調
信号102の周波数成分112との位相差に基づいて位
相雑音を抑圧するとともに伝送信号101を復調する。
【0072】以上の図1の構成を有する本発明は、光周
波数(波長)多重方式が採用されるコヒーレント光通信
システム又はコヒーレントSCM光通信システムへの適
用が可能である。
【0073】この場合、コヒーレント光通信システムの
場合には、混合手段103と光変調手段105とからな
る部分が複数組設けられる。また、コヒーレントSCM
光通信システムの場合には、電気段変調手段、周波数多
重手段、混合手段103及び光変調手段105からなる
部分が複数組設けられる。そして、各光変調手段からの
各変調光を合波し、その結果得られる変調光を変調光1
06として出力する光多重手段を更に含むように構成さ
れる。
【0074】また、図1の構成を有する本発明は、光分
配ネットワークとしての光通信システムへの適用が可能
である。この場合、ネットワーク内の中継器に前述した
局部発振手段及び混合手段が設けられる。そして、送信
機から光ファイバ等の光伝送路に送出された変調光10
6は、上述の中継器内の混合手段により局部発振光と混
合された後に分岐される。そして、これらの分岐された
各合波光が、それぞれ前述した受光素子(受光手段10
7の一部)、無変調成分抽出手段109、遅延手段11
0及び復調手段111を含む複数の受信機によって受信
される。ここで、中継器内の分岐が行われる前段又は後
段の何れか一方又は両方に光増幅手段を更に含むように
構成できる。
【0075】一方、本発明の構成に、独自の偏波対策を
施すことも可能である。この場合、送信機内に、前述し
た局部発振手段及び混合手段が含ませられると共に、変
調光106の偏波状態と局部発振手段からの局部発振光
の偏波状態とを一致させる偏波制御手段が含ませられ
る。そして、変調光106と局部発振光は、偏波制御手
段によって偏波状態が一致するように制御されながら混
合手段で混合され、そこからの混合光が、受信機に向か
う光伝送路に送出される。ここで、送信機内に、混合手
段からの混合光を光増幅した後に光伝送路に送出する光
増幅手段を更に含むように構成できる。
【0076】上述の構成は、光分配ネットワークとして
の光通信システムへも適用可能である。この場合、送信
機から光伝送路に送出された混合光は、ネットワーク内
の中継器で分岐される。そして、これらの分岐された各
混合光が各受信機で受信される。ここで、前述したよう
に、中継器内の分岐が行われる前段又は後段の何れか一
方又は両方に光増幅手段を更に含むように構成できる。
【0077】
【作用】本発明では、伝送信号101が光変調される前
に、この伝送信号101に、その周波数帯域に含まれな
い周波数を有する位相比較用の無変調信号102が合波
される。
【0078】例えば、本発明がコヒーレント光通信シス
テムに適用される場合、図2のようにベースバンド(直
流分DC)から伝送速度に対応する周波数Bまでの周波
数帯域を有する伝送信号101の成分に、周波数fref
を有する無変調信号102の周波数成分が合波される。
【0079】また、本発明がコヒーレントSCM光通信
システムに適用される場合には、図3のように周波数f
1 〜fN の各キャリアを中心に周波数多重された複数チ
ャンネルch.1〜ch.Nのデータ信号成分に、周波
数fref を有する無変調信号102の周波数成分が合波
される。
【0080】そして、本発明による位相雑音抑圧方式に
おいては、受光手段107で受信された電気信号108
から、バンドパスフィルタ等の単純な回路で構成可能な
無変調成分抽出手段109によって上述の無変調信号1
02の周波数成分112が再生され、この周波数成分と
受信された電気信号108との位相比較処理が行われる
ことにより、位相雑音が抑圧される。
【0081】即ち、本発明に例えば光ヘテロダイン検波
又は光ホモダイン検波が採用される場合には、位相雑音
抑圧処理における位相比較処理が、メインキャリア成分
ではなく、位相比較専用の無変調のサブキャリア成分に
よって行われる点が本発明の特徴である。
【0082】このように、本発明に光ヘテロダイン検波
又は光ホモダイン検波が採用される場合には、位相雑音
抑圧処理において、無変調信号102の周波数成分11
2が再生されればよく、伝送信号101の周波数成分か
らメインキャリア成分までの広い周波数帯域の成分を受
信する必要はない。このため、受光手段107として広
帯域の回路は必要なく、この結果、システム全体のコス
トを大幅に引き下げることが可能となる。
【0083】更に、本発明に光ヘテロダイン検波又は光
ホモダイン検波が採用される場合、メインキャリア成分
の周波数が変化しても、即ち、変調光106の中心光周
波数又は局部発振光の周波数が変化しても、遅延手段1
10における遅延時間が無変調成分抽出手段109にお
ける信号遅延時間に十分に等しければ、復調手段111
における復調性能に影響は生じないという特徴も有す
る。従って、光変調手段105や局部発振手段の発振周
波数に対する要求を大幅に緩和することができ、この面
でもシステム全体のコストダウンが可能となる。
【0084】次に、本発明が特にコヒーレントSCM光
通信システムに適用される場合、送信側においてマイク
ロ波レベルで多重される各伝送信号のチャンネル間隔
(周波数間隔)を、それぞれのデータ伝送速度の2倍程
度まで狭めることが可能である。これにより、受信側で
は広帯域の受信機を必要とせずに全てのチャンネル或い
は複数のチャンネルを一括して受信することが可能とな
り、受信可能チャンネル数の飛躍的な向上を、低コスト
で実現可能となる。
【0085】また、光ヘテロダイン検波又は光ホモダイ
ン検波が採用される本発明が光分配ネットワークとして
の光通信システムに適用される場合には、中継器(分配
器)と各受信機との距離が数km程度であれば、局部発振
手段と混合手段を中継器内に設置し、分配器内で変調光
を局部発振光と混合して得た混合光を、ファイバ分岐に
より直接各受信機まで伝送することが可能である。この
結果、各受信機では混合を行うための設備(特に局発L
D)が必要なくなり、1受信機当たりのコストが飛躍的
に低減され、低コストのコヒーレントSCM光通信方式
による光分配ネットワークを実現可能である。
【0086】なお、受信感度の劣化を極力抑えたい場合
には、分岐損を、光分岐の前部又は後部に設置された光
増幅器により補償すればよい。更に、光ヘテロダイン検
波又は光ホモダイン検波が採用される本発明の構成にお
いて、送信機内に、局部発振手段、混合手段及び偏波制
御手段が含ませられることによって、送信側での精密な
偏波制御が可能となる。このような特徴は、送信機と各
受信機との距離が比較的短い光分配ネットワークにおい
て顕著に発揮されるが、送信機内の出力段に光ポストア
ンプとしての光増幅器を設けるか、前述したように中継
器内の光分岐の前段又は後段に光増幅器を設けることに
よって、システムマージンを増加させることが可能とな
り、光通信システムの伝送距離や分岐数を増加させるこ
とができる。
【0087】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
つき詳細に説明する。第1の実施例の説明 図4は、本発明の第1の実施例の構成図である。この構
成は、本発明を一般的なコヒーレント光通信システムに
適用した場合のシステム構成図であり、図12の従来例
に対応する。
【0088】図4で、光変調器401、光ファイバ40
2、混合回路403、Lo−LD404、受光器40
5、増幅器406及び復調回路(DEMOD)408
は、それぞれ図12の1201〜1208の各部分に対
応しており、それぞれ同様の機能を有する。
【0089】まず、送信側について説明する。図4の構
成が図12の構成と異なるのは、光変調器401に入力
される変調信号である。即ち、図4では、まず、マルチ
プレクサ409が、所定の伝送速度を有するベースバン
ドの通信信号であるデータ信号Dに、そのメインローブ
より高周波側の周波数fref を有する位相比較用の無変
調のサブキャリア信号を多重する。これが、本発明に関
連する最も大きな特徴である。
【0090】このようにしてマルチプレクサ409から
得られる出力信号の周波数特性は、既に示した図2で表
わされる。ここで、データ信号Dとしては、そのメイン
ローブのみがあれば十分である。このため、データ信号
Dは、マルチプレクサ409において多重される前に、
ローパスフィルタによってメインローブ以外の高調波成
分が除去されているのが望ましい。或いは、マルチプレ
クサ409で多重されるサブキャリア信号の周波数f
ref が十分に高い周波数に設定されるのが望ましい。
【0091】光変調器401は、上述のようにしてマル
チプレクサ409から得られる出力信号によって光周波
数がfs であるキャリア光を光変調する。光変調方式と
しては、AM、FM又はPMの何れの方式でもよい。ま
た、キャリア光としては、図12の従来例の場合と同
様、半導体レーザなどから得られるレーザ光が用いられ
る。
【0092】光変調器401において得られた変調光
は、光ファイバ402上を伝送される。次に、受信側に
ついて説明する。
【0093】光ファイバ402内を伝送されてきた変調
光が、混合回路403、Lo−LD404及び受光器4
05によって光ヘテロダイン検波される構成は、図12
の従来例の場合と同様である。
【0094】受光器405から得られる中間周波信号
は、増幅器406で増幅された後、PNC407に入力
され、ここで、中間周波信号に含まれている位相雑音が
抑圧される。
【0095】位相雑音が抑圧された中間周波信号は、乗
算器410に入力し、ここで周波数fref を有する信号
と乗算されることにより、その中間周波数がベースバン
ド帯域の周波数までシフトされた後、DEMOD408
によって復調される。
【0096】図5は、図4のPNC407の構成を示す
図である。図5では、受信された中間周波信号から周波
数fif−fref を有する無変調のサブキャリア成分が再
生され、このサブキャリア成分と受信された中間周波信
号との位相比較処理が行われることにより、位相雑音が
抑圧される。即ち、位相比較処理が、図14又は図18
のようにメインキャリア成分ではなく、位相比較専用の
無変調のサブキャリア成分によって行われる点が本発明
に関連する特徴である。
【0097】図5では、受信された中間周波信号が2つ
のルートに分岐され、第1のルートでは、受信された中
間周波信号が遅延回路501で遅延され、第2のルート
では、バンドパスフィルタ502により周波数fif−f
ref を有する無変調のサブキャリア成分が抽出される。
そして、各ルートの出力信号が乗算器503でミキシン
グされることにより、位相雑音が抑圧された中間周波信
号が得られる。
【0098】以下に、図5の構成に基づく位相雑音抑圧
方式の原理を説明する。なお、以下の説明では、図4の
光変調器401がPM方式により光変調する場合を例と
して説明する。また、以下の各式において、A9
9 ′、A10、A11は、それぞれ所定の定数を示す。
【0099】まず、図4の増幅器406から入力される
中間周波信号をI10とすると、I10は次式で示される。
【0100】
【数14】 I10=A9 cos{2πfift+θ(t)+φ(t)} +A9 ′cos{2π(fif−fref )t+φ(t)} ここで、θ(t)は、PM方式により光変調されたデー
タ信号Dに対応する位相成分である。また、φ(t)
は、抑圧されるべき位相雑音である。
【0101】この中間周波信号I10は、2つのルートに
分岐される。まず、第1のルート上の遅延回路501で
遅延された中間周波信号をI11とすると、数14式よ
り、I11は次式で示される。
【0102】
【数15】 I11=A9 cos{2πfif(t−Δt1 )+θ(t−Δt1 ) +φ(t−Δt1 )} +A9 ′cos{2π(fif−fref )(t−Δt1 ) +φ(t−Δt1 )} ここで、Δt1 は、遅延回路501における遅延時間を
示す。
【0103】一方、第2のルート上のBPF502は、
無変調のサブキャリア成分の周波数の近傍の周波数成分
if−fref のみを通過させる。ここから出力される中
間周波信号をI12とすると、数14式より、I12は次式
で示される。
【0104】 I12=A10cos{2π(fif−fref )t+φ(t )} ここで、BPF501を中間周波信号が流れる過程で時
間遅延が生じる。この時間遅延をΔt2 とすれば、この
時間遅延を考慮したBPF501の出力I12は、上式よ
り、次式で示される。
【0105】
【数16】 I12=A10cos{2π(fif−fref )(t−Δt2 ) +φ(t−Δt2 )} 以上のようにして、第2のルートから無変調のサブキャ
リア成分である中間周波信号I12が再生される。
【0106】そして、この中間周波信号I12と前述した
第1のルート上の遅延回路501で遅延された中間周波
信号I11とが乗算器503で乗算される。この結果得ら
れる出力信号のうち、検波帯域内に入る成分をI13とす
ると、数15式と数16式より、I13は次式で示され
る。
【0107】
【数17】 I13=A11cos{2π(fif−fref )(Δt1 −Δt2 ) −2πfref (t−Δt1 )−θ(t−Δt1 ) −Δφ(Δt1 −Δt2 )} ここで、Δφ(Δt1 −Δt2 )とその分散σ2 は、図
14の従来例における数6式及び数7式と同様である。
従って、図14の場合と同様、遅延回路501における
遅延時間Δt1 が、BPF502における時間遅延Δt
2 に等しくなるように、遅延回路501を調整すること
によって、位相雑音成分Δφ(Δt1 −Δt2 )のゆら
ぎを0にすることが可能となり、上述の数17式で示さ
れる乗算器503の出力I13は、
【0108】
【数18】 I13=A11cos{−2πfref (t−Δt1 )−θ(t−Δt1 )} となる(∵Δφの平均値<Δφ>=0)。この中間周波
信号I13が図4の乗算器410に入力する。乗算器41
0では、周波数fref を有する信号が上述の中間周波信
号I13に乗算されることにより、その中間周波数がベー
スバンド帯域の周波数までシフトされる。そして、この
ようにして得られた信号に基づいて、DEMOD408
がデータ信号Dを復調する。
【0109】以上、図4及び図5の構成を有する本発明
の第1の実施例では、PNC407において、上述した
数14式〜数18式で示されるように、周波数fif−f
ref の無変調のサブキャリア成分が再生されればよい。
従って、図4の混合回路403、Lo−LD404、受
光器405及び増幅器406からなる光ヘテロダイン検
波回路としては、サブキャリア成分のみを受信できるよ
うな回路が用意されればよく、メインキャリア成分を受
信する必要があった従来のような広帯域の回路は必要な
い。この結果、システム全体のコストを大幅に引き下げ
ることが可能となる。
【0110】また、数17式で、周波数fifは、光変調
器401で生成される変調光の中心光周波数fs とLo
−LD404から発振される局部発振光の光周波数fL
との差周波数fs −fLである。そして、周波数fif
変化しても、即ち、光変調器401で生成される変調光
の中心光周波数fs 又はLo−LD404から発振され
る局部発振光の光周波数fL が変化しても、遅延回路5
01における遅延時間Δt1 がBPF502における時
間遅延Δt2に十分に等しければ、数17式より、復調
信号である乗算器503から出力される中間周波信号I
13には影響が出ないことがわかる。従って、光変調器4
01や局部発振器404の発振周波数に対する要求を大
幅に緩和することができ、この面でもシステム全体のコ
ストダウンが可能となる。
【0111】図4及び図5の構成を有する本発明の第1
の実施例では、光ファイバ402上を伝送される変調光
は、1つのキャリア光のみが直接変調されたものである
が、周波数(波長)の異なる多数のキャリア光を使用し
て複数チャンネル分のデータ信号が光周波数(波長)多
重されたものであってもよい。第2の実施例の説明 図6は、本発明の第2の実施例の構成図である。この構
成は、本発明をコヒーレントSCM光通信システムに適
用した場合のシステム構成図であり、図15の従来例に
対応する。
【0112】図6で、各変調器601−1〜601−
N、マルチプレクサ602、光変調器603、光ファイ
バ604、混合回路605、Lo−LD606、受光器
607、増幅器608及び復調回路(DEMOD)61
0−1〜610−Nは、それぞれ図15の1501−1
〜1501−N、1502〜1509、1510−1〜
1510−Nの各部分に対応しており、それぞれ同様の
機能を有する。
【0113】まず、送信側について説明する。図6の構
成が図15の構成と異なるのは、光変調器401に入力
される変調信号である。即ち、図6では、まず、図15
の場合と同様、各変調器601−1〜601−Nが、各
データ信号D1 〜DN により各チャンネルに割り振られ
た異なる周波数f1 〜fN の各キャリアを変調した後、
それにより得られる各チャンネル信号がマルチプレクサ
602で合成される。この場合に、マルチプレクサ60
2は、上述のN個のチャンネル信号と共に、図4の場合
と同様、1チャンネル分の無変調のサブキャリア信号を
多重する。これが、本発明に関連する最も大きな特徴で
ある。
【0114】このようにマルチプレクサ602から得ら
れるサブキャリア多重信号(SCM信号)の周波数軸上
のチャンネル配置は、既に示した図3で表わされる。こ
こで、各チャンネル信号の隣接チャンネル間の周波数間
隔は、図15の従来例の場合と同様、各変調器601−
1〜601−Nにおける各フィルタリング処理により、
ディジタル信号の場合、最小で各データ伝送速度の2倍
まで近接させられる。
【0115】次に、光変調器603は、マルチプレクサ
602から出力されるSCM信号によって光周波数がf
s であるキャリア光を光変調する。この光変調方式は、
AM、FM又はPMの何れの方式でもよい。また、キャ
リア光としては、図12又は図15の各従来例の場合と
同様、半導体レーザなどから得られるレーザ光が用いら
れる。
【0116】光変調器603において得られた変調光
は、光ファイバ604上を伝送される。次に、受信側に
ついて説明する。
【0117】光ファイバ604内を伝送されてきた変調
光が、混合回路605、Lo−LD606及び受光器6
07によって光ヘテロダイン検波される構成は、図12
又は図15の各従来例の場合と同様である。
【0118】受光器607から得られる中間周波信号
は、増幅器608で増幅された後、PNC609に入力
され、ここで、中間周波信号に含まれている位相雑音が
抑圧される。
【0119】位相雑音が抑圧された中間周波信号は、チ
ャンネル数分だけ分岐される。各復調器610−1〜6
10−Nは、上述の分岐された各中間周波信号から、そ
れぞれfref −f1 、fref −f2 、・・・、fref
N の各中心周波数近傍の各サブキャリア成分を抽出し
て、各データ信号D1 〜DN を復調する。
【0120】図7は、図6のPNC609の構成を示す
図である。同図は、図5の第1の実施例の場合と全く同
様の構成である。そして、第2の実施例でも、図5のコ
ヒーレント光通信システムの場合と同様、受信された中
間周波信号から周波数fif−fref を有する無変調のサ
ブキャリア成分が抽出され、このサブキャリア成分と受
信された中間周波信号との位相比較処理が行われること
により、位相雑音が抑圧される。
【0121】図7では、図5の場合と同様、受信された
中間周波信号が2つのルートに分岐され、第1のルート
では、受信された中間周波信号が遅延回路701で遅延
され、第2のルートでは、バンドパスフィルタ702に
より周波数fif−fref を有する無変調のサブキャリア
成分が抽出さる。そして、各ルートの出力信号が乗算器
703でミキシングされることにより、位相雑音が抑圧
された中間周波信号が得られる。
【0122】以下に、図7の構成に基づく位相雑音抑圧
方式の原理を説明する。なお、以下の説明では、図6の
光変調器603がPM方式により光変調する場合を例と
して説明する。また、以下の各式において、A12
12′、A12″、A13、A14は、それぞれ所定の定数を
示す。
【0123】まず、図6の増幅器608から入力される
中間周波信号をI14とすると、I14は次式で示される。
【0124】
【数19】 I14=A121(m)Σcos{2π(fif−fi )t−Di t+φ(t)} +A12′J1(m)cos{2π(fif−fref )t+φ(t)} +A12″J0(m)cos{2πfift+φ(t)} ここで前述したように、Di (1≦i≦N)は各チャン
ネルのデータ信号、fifはIF段でのメインキャリア周
波数、fi (1≦i≦N)は各チャンネルに対応する電
気段でのキャリア周波数(図3参照)、fref は電気段
での無変調のキャリア周波数、(fif−fi )はIF段
でのデータ信号Di によって変調されたサブキャリア周
波数、(fif−fref )はIF段での無変調のサブキャ
リア周波数である。また、mはPM変調指数、φ(t)
は抑圧されるべき位相雑音、Jn (n=0,1)はn次
の第1種ベッセル関数を表わす。
【0125】この中間周波信号I14は、2つのルートに
分岐される。まず、第1のルート上の遅延回路701で
遅延された中間周波信号をI15とすると、数19式よ
り、I15は次式で示される。
【0126】
【数20】 I15=A121(m)Σcos{2π(fif−fi )(t−Δt1 ) −Di (t−Δt1 )+φ(t−Δt1 )} +A12′J1(m)cos{2π(fif−fref )(t−Δt1 ) +φ(t−Δt1 )} +A12″J0(m)cos{2πfif(t−Δt1 )+φ(t−Δt1 )} ここで、Δt1 は、図5の場合と同様、遅延回路701
における遅延時間を示す。
【0127】一方、第2のルート上のBPF702は、
無変調のサブキャリア成分の周波数の近傍の周波数成分
if−fref のみを通過させる。ここから出力される中
間周波信号をI16とすると、数19式より、I16は次式
で示される。
【0128】 I16=A131(m)cos{2π(fif−fref )t+φ(t)} ここで、BPF702を中間周波信号が流れる過程で時
間遅延が生じる。この時間遅延をΔt2 とすれば、この
時間遅延を考慮したBPF702の出力I16は、上式よ
り、次式で示される。
【0129】
【数21】 I16=A131(m)cos{2π(fif−fref )(t−Δt2 ) +φ(t−Δt2 )} 以上のようにして、第2のルートから無変調のサブキャ
リア成分である中間周波信号I16が抽出される。
【0130】そして、この中間周波信号I16と前述した
第1のルート上の遅延回路701で遅延された中間周波
信号I15とが乗算器703で乗算される。この結果得ら
れる出力信号のうち、検波帯域内に入る成分をI17とす
ると、数20式と数21式より、I17は次式で示され
る。
【0131】
【数22】 I17=A14Σcos{2π(fif−fref )(Δt1 −Δt2 ) −2π(fref −fi )(t−Δt1 )+Di (t−Δt1 ) −Δφ(Δt1 −Δt2 )} ここで、Δφ(Δt1 −Δt2 )とその分散σ2 は、図
14の数6式及び数7式と同様である。従って、図14
の場合と同様、遅延回路701における遅延時間Δt1
が、BPF702における時間遅延Δt2 に等しくなる
ように、遅延回路702を調整することにより、位相雑
音成分Δφ(Δt1 −Δt2 )を0にすることが可能と
なり、上述の数22式で示される乗算器703の出力I
17は、
【0132】
【数23】 I17=A14Σcos{−2π(fref −fi )(t−Δt1 ) +Di (t−Δt1 )} となる(∵Δφの平均値<Δφ>=0)。この中間周波
信号I17が図6の各DEMOD610−1〜610−N
にに入力されることによって、位相雑音が抑圧された状
態でデータ信号Di を復調することが可能となる。
【0133】以上、図6及び図7の構成を有する本発明
の第2の実施例でも、第1の実施例の場合と同様、PN
C609において、上述した数19式〜数23式で示さ
れるように、サブキャリア成分が抽出されればよいた
め、メインキャリアを抽出する従来の方式に比べて広帯
域の回路は必要ないという特徴を有する。
【0134】また、数22式において、数17式の場合
と同様、周波数fifが変化しても、即ち、光変調器60
3で生成される変調光の中心光周波数fs 又はLo−L
D606から発振される局部発振光の光周波数fL が変
化しても、遅延回路701における遅延時間Δt1 がB
PF702における時間遅延Δt2 に十分に等しけれ
ば、復調信号である乗算器703から出力される中間周
波信号I17には影響が出ない。
【0135】特に、コヒーレントSCM光通信方式に本
発明が適用されることにより、前述したように、送信側
でデータ伝送速度の2倍程度までチャンネル間隔を狭め
ることが可能であり、受信側では広帯域の受信機を必要
とせずに全てのチャンネル或いは複数のチャンネルを一
括して受信することが可能となる。このため、受信可能
チャンネル数の飛躍的な向上を、低コストで実現可能と
なる。
【0136】図6及び図7の構成を有する本発明の第2
の実施例では、光ファイバ604上を伝送される変調光
は、1つのキャリア光のみが複数チャンネルのマイクロ
波多重信号によって直接変調されたものであるが、周波
数(波長)の異なる多数のキャリア光がそれぞれ複数チ
ャンネルのマイクロ波多重信号によって直接変調され、
これらのキャリア光が光周波数(波長)多重されたもの
であってもよい。第3の実施例の説明 図8は、本発明の第3の実施例の構成図である。この構
成は、本発明をコヒーレントSCM光通信方式による光
分配ネットワークに適用した場合のシステム構成図であ
る。
【0137】図8において、セントラル・オフィス(C
O:Central Office )やヘッド・エンド(HE:Head End
)等の送信機Aにおいて、変調器(MOD)801−
1〜801−N、マルチプレクサ802及び光変調器8
03は、それぞれ図6の第2の実施例であるコヒーレン
トSCM光通信システムにおける601−1〜601−
N、602及び603の送信側の各部分に対応してい
る。
【0138】また、受信機(加入者:Subscrivers)C内
の受光器807、増幅器808、PNC809及び復調
回路(DEMOD)810−1〜810−Nは、それぞ
れ図6の607、608、609及び610−1〜61
0−Nの受信側の各部分に対応している。
【0139】特に第3の実施例では、光ファイバ804
に、ローカル・オフィス(LO:LocalOffice)、ハブ(Hu
b )、リモート・ターミナル(RT:Remote Terminal)等
の分配器(中継器)Bを介して、複数の受信機Cが接続
される構成を有する。
【0140】そして、図6の第2の実施例では605及
び606として受信側に設けられていた混合回路及びL
o−LDが、図8の805及び806として示されるよ
うに、分配器B内に複数の受信機Cに対して共通に1組
だけ設けられている。
【0141】以上のような構成において、まず、送信機
A内の光変調器803からの変調信号は、光ファイバ8
04によって分配器Bまで導かれる。分配器Bでは、変
調光がLo−LD806からの中心光周波数がfL であ
る局部発振光と混合される。そして、その混合光が分岐
され、各受信機Cまで光ファイバ上を伝送される各受信
機Cでは、受光器807から光ヘテロダイン検波された
中間周波信号が得られる。その中間周波信号は、増幅器
808で増幅された後、第2の実施例における図7と同
様の構成のPNC809に入力され、ここで、中間周波
信号に含まれている位相雑音が抑圧される。
【0142】位相雑音が抑圧された中間周波信号は、チ
ャンネル数分だけ分岐される。各復調器810−1〜8
10−Nは、上述の分岐された各中間周波信号から、そ
れぞれfref −f1 、fref −f2 、・・・、fref
N の各中心周波数近傍の各サブキャリア成分を抽出し
て、各データ信号D1 〜DN を復調する。
【0143】ここで、通常の光ヘテロダイン検波におい
て、局部発振器(Lo−LD)は、受光器に入力するパ
ワーができるだけ大きくなるように、受光器の近傍に設
置されるのが一般的である。しかしながら、光加入者系
においては、分配器Bと受信機Cとの間の距離は高々数
kmであり、変調信号がその間を光伝送されることによる
損失は数dB程度(シングルモードファイバを用いた場
合)である。
【0144】従って、第3の実施例のように、Lo−L
D806を分配器B内に設置し、分配器B内で変調光を
局部発振光と混合して得た混合光を、ファイバ分岐によ
り直接受信機Cまで伝送することが可能である。もし、
受信感度の劣化を極力抑えたい場合には、分岐損を、光
分岐の前部又は後部に設置された光増幅器により補償す
ればよい。
【0145】このように第3の実施例では、分配器B内
に設置された1個のLo−LD806によって複数の受
信機Cに対して一括して信号光と局発光の混合が可能で
あるため、1受信機当たりのコストが飛躍的に低減さ
れ、低コストのコヒーレントSCM光通信方式による光
分配ネットワークを実現可能である。
【0146】しかも、コヒーレントSCM光通信方式に
本発明が適用されることにより、前述したように、送信
側でデータ伝送速度の2倍程度までチャンネル間隔を狭
めることが可能であり、受信側では広帯域の受信機を必
要とせずに全てのチャンネル或いは複数のチャンネルを
一括して受信することが可能となる。このため、光分配
ネットワークにおける受信可能チャンネル数の飛躍的な
向上を、低コストで実現可能となる。
【0147】図8の構成を有する本発明の第3の実施例
では、光ファイバ804上を伝送される変調光は、1つ
のキャリア光のみが複数チャンネルのマイクロ波多重信
号によって直接変調されたものであるが、第2の実施例
の場合と同様、周波数(波長)の異なる多数のキャリア
光がそれぞれ複数チャンネルのマイクロ波多重信号によ
って直接変調され、これらのキャリア光が光周波数(波
長)多重されたものであってもよい。このように構成す
れば、更に受信可能チャンネル数を増大させることがで
きる。第4の実施例の説明 続いて、図9は、本発明の第4の実施例の構成図であ
る。この構成は、図8の第3の実施例と同様、本発明を
コヒーレントSCM光通信方式による光分配ネットワー
クに適用した場合のシステム構成図であり、特に、偏波
対策を施した構成を有する。
【0148】ここで、図9の第4の実施例について説明
する前に、光ヘテロダイン検波における一般的な偏波対
策について考察してみる。光ヘテロダイン検波を行うた
めには、変調光の偏波とLo−LDからの局部発振光の
偏波とが一致している必要がある。もし、これらの偏波
が一致していない場合、例えば極端な例として、2つの
光の偏光が互いに直交する直線偏波である場合には、全
く検波を行うことができない。
【0149】こうした問題の対策としては、伝送ファ
イバとして偏波保存ファイバを用いる、偏波ダイバー
シティ受信方式を採用する、偏波能動制御受信方式を
採用する、偏波スクランブル方式を採用する等が考え
られる。
【0150】上述の各対策のうち、の方式について
は、偏波保存ファイバのコストが高いうえ、既に敷設さ
れている光ファイバを使用できなくなるため不適であ
る。の方式については、通常のコヒーレント光伝送方
式においては有望であるが、コヒーレントSCM光通信
方式においては各加入者の受信機が2重構成となるため
コストがかさむ。また、Lo−LDと受信機が離れて設
置される構成の場合(図8の第3の実施例参照)には、
受信機で受信された中間周波信号をLo−LDにフィー
ドバックするのが難しいという問題もある。
【0151】また、の方式は、分配器内において、混
合光がモニタされ、その結果得られるモニタ信号のパワ
ーが最大になるように分配器内のLo−LDから発せら
れる局部発振光の偏波状態が制御される方式である。し
かし、この方式においては、高い受信感度は実現できる
が、光ファイバ中を伝送されてきた変調光のランダムな
偏波変動に追随する偏波制御を行うのが技術的に難しい
上、コスト高になってしまうという問題点を有してい
る。
【0152】更に、の方式は、送信機内の光変調器の
後段に設置された偏波スクランブラにより光変調器で得
られた変調光の偏波状態がスクランブリングされた後、
その変調光が光ファイバに送出される方式である。しか
し、この方式においては、高速伝送に十分に対応できる
偏波スクランブラの実現が難しいという問題点を有して
いる。
【0153】図9の第4の実施例は、本発明が適用され
ると共に、上述のような問題を回避した偏波対策が施さ
れたコヒーレントSCM光通信方式による光分配ネット
ワークの実施例である。
【0154】図9において、図8の第3の実施例と同じ
番号が付された部分は、図8の場合と同じ機能を有す
る。図9の第4の実施例が図8の第3の実施例と異なる
点は、次の通りである。
【0155】即ち、第3の実施例では、混合回路805
とLo−LD806が分配器B内に設置され、分配器B
内で複数の受信機Cに対して一括して信号光との混合が
行われる。
【0156】これに対して、第4の実施例では、混合回
路901とLo−LD902が送信機A内に設置される
と共に、偏波制御器902が光変調器803からの変調
光の偏波状態とLo−LD902からの局部発振光の偏
波状態とが一致するように局部発振光の偏波状態を制御
する点である。
【0157】以上のような構成により、第4の実施例
は、第3の実施例の場合と同様、1個のLo−LD90
2によって複数の受信機Cに対して一括して信号光との
混合が可能であるという特徴、光分配ネットワークにお
ける受信可能チャンネル数の飛躍的な向上を低コストで
実現可能であるというコヒーレントSCM光通信方式の
特徴を有すると共に、送信機Aにおいて精密な偏波制御
が可能であるという独自の特徴を有する。
【0158】このような特徴は、特に、送信機Aと各受
信機(加入者)Cとの距離が比較的短い光分配ネットワ
ークにおいて顕著に発揮される。図9の構成を有する本
発明の第4の実施例では、光ファイバ804上を伝送さ
れる変調光は、1つのキャリア光のみが複数チャンネル
のマイクロ波多重信号によって直接変調されたものであ
るが、周波数(波長)の異なる多数のキャリア光がそれ
ぞれ複数チャンネルのマイクロ波多重信号によって直接
変調され、各キャリア光が、それぞれ上述のように偏波
制御された上で合波された後、光周波数(波長)多重さ
れたものであってもよい。このように構成すれば、第3
の実施例の場合と同様、更に受信可能チャンネル数を増
大させることができる。
【0159】上述のような、混合回路、Lo−LD及び
偏波制御器が送信機内に設けられる構成は、図9のよう
な光分配ネットワークに限らず、図6の第2の実施例の
ような送信機と受信機の間に分配器が設置されない1対
1の光通信システムにも適用可能である。
【0160】また、上述のような送信側の構成は、図4
の第1の実施例のような通常のコヒーレント光通信シス
テムにも適用可能である。第5の実施例の説明 図10は、本発明の第5の実施例の構成図である。本実
施例は、図9の第4の実施例と同様、本発明を偏波対策
を施した上でコヒーレントSCM光通信方式による光分
配ネットワークに適用した例である。
【0161】図10において、図9の第4の実施例と同
じ番号が付された部分は、図9の場合と同じ機能を有す
る。図10の第5の実施例が図9の第4の実施例と異な
る点は、送信機A内に、光増幅器(O.A.)1001がポ
ストアンプとして設置される点である。
【0162】この構成により、送信機Aからの信号パワ
ーが増幅されるので、システムマージンが増し、光分配
ネットワークにおける伝送距離および分岐数を共に増加
させることができる。第6の実施例の説明 図11は、本発明の第6の実施例の構成図である。本実
施例は、図9の第4の実施例又は図10の第5の実施例
と同様、本発明を偏波対策を施した上でコヒーレントS
CM光通信方式による光分配ネットワークに適用した例
である。
【0163】図11において、図9の第4の実施例又は
図10の第5の実施例と同じ番号が付された部分は、図
9又は図10の場合と同じ機能を有する。前述した図1
0の第5の実施例において、光増幅器1001が送信機
A内にポストアンプとして設置されるのに対し、図11
の第6の実施例では、分配器B内の光分岐の前段に光増
幅器1101が設置される。
【0164】この構成により、分配器Bによる分岐損を
光増幅器1101で補償することができるので、分岐数
を増加させることが可能となる。なお、光分岐後に、各
回線毎に光増幅器で信号増幅するように構成されてもよ
い。また、光増幅器が光分岐の前段と後段にそれぞれ設
けられてもよい。更に、これらの構成と、送信機A内に
光増幅器が設けられる図10の第5の実施例の構成とが
併用されてもよい。
【0165】
【発明の効果】本発明によれば、例えば光ヘテロダイン
検波又は光ホモダイン検波が採用されるような場合に、
位相雑音抑圧処理において送信側で合波された無変調信
号の周波数成分が再生されればよく、伝送信号の周波数
成分からメインキャリア成分までの広い周波数帯域の成
分を再生する必要はない。このため、受光手段として広
帯域の回路は必要なく、この結果、システム全体のコス
トを大幅に引き下げることが可能となる。
【0166】更に、本発明に光ヘテロダイン検波又は光
ホモダイン検波が採用される場合、メインキャリア成分
の周波数が変化しても、即ち、変調光の中心光周波数又
は局部発振光の周波数が変化しても、遅延手段における
遅延時間が無変調成分抽出手段における信号遅延時間に
十分に等しければ、復調手段における復調性能に影響は
生じないという効果も有する。従って、光変調手段や局
部発振手段の発振周波数に対する要求を大幅に緩和する
ことができ、この面でもシステム全体のコストダウンが
可能となる。
【0167】次に、本発明が特にコヒーレントSCM光
通信システムに適用される場合、送信側においてマイク
ロ波レベルで多重される各伝送信号のチャンネル間隔
(周波数間隔)を、例えばディジタル信号の場合にそれ
ぞれのデータ伝送速度の2倍程度まで狭めることが可能
である。これにより、受信側では広帯域の受信機を必要
とせずに全てのチャンネル或いは複数のチャンネルを一
括して受信することが可能となり、受信可能チャンネル
数の飛躍的な向上を、低コストで実現可能となる。
【0168】また、光ヘテロダイン検波又は光ホモダイ
ン検波が採用される本発明が光分配ネットワークとして
の光通信システムに適用される場合には、中継器(分配
器)と各受信機との距離が数km程度であれば、局部発振
手段と混合手段を中継器内に設置し、分配器内で変調光
を局部発振光と混合して得た混合光を、ファイバ分岐に
より直接各受信機まで伝送することが可能である。この
結果、各受信機では混合を行うための設備が必要なくな
り、1受信機当たりのコストが飛躍的に低減され、低コ
ストのコヒーレントSCM光通信方式による光分配ネッ
トワークを実現可能である。
【0169】更に、光ヘテロダイン検波又は光ホモダイ
ン検波が採用される本発明の構成において、送信機内
に、局部発振手段、混合手段及び偏波制御手段が含ませ
られることによって、送信側での精密な偏波制御が可能
となるとともに、上記と同様の理由により、1受信機あ
たりのコストが大幅に低減される。
【0170】また、送信機内の出力段に光ポストアンプ
としての光増幅器を設けるか、光分配ネットワークにお
ける中継器内の光分岐の前段又は後段に光増幅器を設け
ることによって、システムマージンを増加させることが
可能となり、光通信システムの伝送距離及び分配数を増
加させることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のブロック図である。
【図2】本発明がコヒーレント光通信方式に適用される
場合の電気段での周波数配置を示した図である。
【図3】本発明がコヒーレントSCM光通信方式に適用
される場合の電気段での周波数配置を示した図である。
【図4】本発明の第1の実施例の構成図である。
【図5】第1の実施例におけるPNCの構成図である。
【図6】本発明の第2の実施例の構成図である。
【図7】第2の実施例におけるPNCの構成図である。
【図8】本発明の第3の実施例の構成図である。
【図9】本発明の第4の実施例の構成図である。
【図10】本発明の第5の実施例の構成図である。
【図11】本発明の第6の実施例の構成図である。
【図12】位相雑音抑圧機能を有する従来のコヒーレン
ト光通信システムの構成図である。
【図13】従来のコヒーレント光通信システムにおける
データ信号Dのメインローブの周波数特性を示した図で
ある。
【図14】従来のコヒーレント光通信システムにおける
PNCの構成図である。
【図15】位相雑音抑圧機能を有する従来のコヒーレン
トSCM光通信システムの構成図である。
【図16】従来のコヒーレントSCM光通信システムに
おけるSCM信号のチャンネル配置を示した図である。
【図17】従来のコヒーレントSCM光通信システムに
おけるIF段での周波数配置を示した図である。
【図18】従来のコヒーレントSCM光通信システムに
おけるPNCの構成図である。
【符号の説明】
101 伝送信号 102 無変調信号 103 混合手段 104 合成信号 105 光変調手段 106 変調光 107 受光手段 108、108′ 電気信号 109 無変更信号抽出手段 110 遅延手段 111 復調手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝送信号(101)とその周波数帯域に
    含まれない周波数を有する無変調信号(102)とを合
    波する混合手段(103)と、 該混合手段(103)から得られる合成信号(104)
    によって光変調を行い、その結果得られる変調光(10
    6)を出力する光変調手段(105)と、 前記変調光(106)を検波して電気信号(108)に
    変換する受光手段(107)と、 該受光手段からの電気信号(108)から前記無変調信
    号(102)の周波数成分(112)を抽出する無変調
    成分抽出手段(109)と、 前記受光手段(107)からの電気信号(108)を前
    記無変調成分抽出手段(109)における信号遅延時間
    に等しい時間だけ遅延させる遅延手段(110)と、 該遅延手段からの電気信号(108′)と前記無変調成
    分抽出手段(109)から抽出される無変調信号(10
    2)とに基づいて位相雑音を抑圧するとともに前記伝送
    信号(101)を復調する復調手段(111)と、 を含むことを特徴とする光通信システム。
  2. 【請求項2】 前記混合手段と前記光変調手段とからな
    る部分が複数組設けられ、 該各光変調手段からの各変調光を合波し、その結果得ら
    れる変調光を前記変調光として出力する光多重手段を更
    に含む、 ことを特徴とする請求項1に記載の光通信システム。
  3. 【請求項3】 複数チャンネルの伝送信号の各々に対応
    して設けられ、各々異なるマイクロ波の周波数を有する
    各キャリア信号を前記各伝送信号によって変調する複数
    の電気段変調手段と、 該各電気段変調手段からの各変調信号を周波数多重する
    周波数多重手段と、 該周波数多重手段からの周波数多重信号とその周波数帯
    域に含まれない周波数を有する無変調信号とを合波する
    混合手段と、 該混合手段から得られる合成信号によって光変調を行
    い、その結果得られる変調光を出力する光変調手段と、 前記変調光を検波して電気信号に変換する受光手段と、 該受光手段からの電気信号から前記無変調信号の周波数
    成分を抽出する無変調成分抽出手段と、 前記受光手段からの電気信号を前記無変調成分抽出手段
    における信号遅延時間に等しい時間だけ遅延させる遅延
    手段と、 該遅延手段からの電気信号と前記無変調成分抽出手段か
    ら抽出される無変調信号とに基づいて位相雑音を抑圧す
    るとともに前記各チャンネルの伝送信号を復調する復調
    手段と、 を含むことを特徴とする光通信システム。
  4. 【請求項4】 前記電気段変調手段、前記周波数多重手
    段、前記混合手段及び前記光変調手段とからなる部分が
    複数組設けられ、 該各光変調手段からの各変調光を合波し、その結果得ら
    れる変調光を前記変調光として出力する光多重手段を更
    に含む、 ことを特徴とする請求項3に記載の光通信システム。
  5. 【請求項5】 前記受光手段は、 局部発振光を発生する局部発振手段と、 該局部発振手段からの局部発振光と前記変調光とを混合
    する混合手段と、 該混合手段からの混合光を検波して電気信号に変換する
    受光素子と、 を含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に
    記載の光通信システム。
  6. 【請求項6】 前記光通信システムは、送信機から光伝
    送路に送出された前記変調光が中継器に設けられた前記
    局部発振手段及び前記混合手段により混合された後に分
    岐され、該分岐された各混合光がそれぞれ前記受光素
    子、前記無変調成分抽出手段、前記遅延手段及び前記復
    調手段を含む複数の受信機によって受信される構成を含
    む光分配ネットワークである、 ことを特徴とする請求項5に記載の光通信システム。
  7. 【請求項7】 送信機内に、前記局部発振手段及び前記
    混合手段と、前記変調光の偏波状態と前記局部発振手段
    からの局部発振光の偏波状態とを一致させる偏波制御手
    段を含み、 前記変調光と前記局部発振光は、前記偏波制御手段によ
    って各々の偏波状態が制御されながら前記混合手段で混
    合され、該混合手段からの混合光が、前記受光素子、前
    記無変調成分抽出手段、前記遅延手段及び前記復調手段
    を含む受信機に向かう光伝送路に送出される、 ことを特徴とする請求項5に記載の光通信システム。
  8. 【請求項8】 送信機内に、前記混合手段からの混合光
    を光増幅した後に前記光伝送路に送出する光増幅手段を
    更に含む、 ことを特徴とする請求項7に記載の光通信システム。
  9. 【請求項9】 前記光通信システムは、送信機から前記
    光伝送路に送出された前記混合光が中継器で分岐され、
    該分岐された各混合光がそれぞれ前記受光素子、前記無
    変調成分抽出手段、前記遅延手段及び前記復調手段を含
    む複数の受信機によって受信される構成を含む光分配ネ
    ットワークである、 ことを特徴とする請求項7又は8の何れか1項に記載の
    光通信システム。
  10. 【請求項10】 前記中継器内の前記分岐が行われる前
    段又は後段の何れか一方又は両方に光増幅手段を更に含
    む、 ことを特徴とする請求項6又は9の何れか1項に記載の
    光通信システム。
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