JPH0575066U - 操舵角検出表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 大型フォークリフトの後輪である操舵輪の向
きを検出表示して、運転の安全を期す。 【構成】 ナックル３にポテンショメータ５をつけ、こ
の検出信号値の左右のものを比較判断し、表示部１０に
て左旋回、右旋回、直進の表示を行なう。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、大型フォークリフトにあって、操舵輪の舵角を検出表示する装置に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

フォークリフトは、積載した荷物を上下させるためのマストを車体の前方に備 え、場所間の移動ができるようにした荷役用の産業車両である。 このフォークリフトの概要は、車体前方にアウターマストを固定し、このアウ ターマストに対して上下に昇降するインナーマストを備え、このインナーマスト にブラケットとか荷物を積載するフォーク等が固定され、油圧シリンダの操作に よってインナーマストつまりフォークを昇降させて荷物の積み卸しを行なうもの である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このようなフォークリフトにあって特に大型のものに着目した場合、ステアリ ングハンドルには全油圧式倍力装置を使用しているが、機械的にリンク等により ステアリングハンドルと操舵輪とが連結されているわけではないので、油圧機器 の内部オイル漏れによりステアリングハンドルの中立点が徐々に変化することに なり、ステアリングハンドルに回動角と操舵輪の向きとが一致せず正確に把握す ることができないという不具合がある。殊に大型のフォークリフトにあっては、 後輪が操舵輪であり、小型の前輪が操舵輪とした場合にはステアリングハンドル と操舵輪との関係を予測することはできるが、大型の後輪操舵の場合には全く不 明なことがある。そして、このステアリングハンドルと操舵輪の不一致は、フォ ークリフトの始動時にあって不意に予期せぬ方向に動くことにつながり問題であ る。

【０００４】 本考案は、従来のような問題を回避してステアリングハンドルと操舵輪との不 一致を検出表示した装置の提供を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成する本考案は、左右の操舵輪のナックル上端に取付けられこ のナックルの回動量と方向を検出するポテンショメータと、この左右のポテンシ ョメータの検出信号を比較演算して表示部を駆動するコントローラと、このコン トローラの出力に基づき操舵角を表示する表示盤と、を備えたことを特徴とする 。

【０００６】

【作用】

操舵輪の向きに直接連動するナックルの回転方向とその量を検出し表示するよ うにしたことにより、ステアリングハンドルの回動位置にもかかわらず操舵輪の 向きひいては車体の発進移動方向が直ちに識別できる。

【０００７】

【実施例】

ここで、図１〜図３を参照して本考案の実施例を説明する。図２は大型フォー クリフトの後輪（操舵輪）に係るシャーシを示している。図２において、リヤア クスルハウジング１の両端に後輪２が取付けられるが、この後輪２の取付けは回 動可能なナックル３を介して操舵可能になっており、ナックル３の操作はタイロ ッド４やタイロッドアームにて行なわれる。

【０００８】 かかるナックル３の上端には、その回動角を得るためのポテンショメータ５が 備え付けられている。すなわち、図３に示すようにナックル３の上端では、固定 部に支持体６を介して固定されたポテンショメータ５が取付けられ、ポテンショ メータ５の回動検出端はジョイント７を介してナックル３に連結されている。 また、ポテンショメータ５のまわりには、その保護のためガード８が固定され ている。

【０００９】 かかる構成にあって後輪２の直進状態では、ポテンショメータ５の検出中点を 検出するようにし、その中点より十方向で例えば右旋回、一方向で左旋回として おき、十又は一の移動量にて旋回程度を検出しておけば、後輪２の向き加減と方 向がポテンショメータ５の検出信号として得られることになる。

【００１０】 図１はこのポテンショメータ５を用いた検出表示ブロック図である。ポテンシ ョメータ５の検出抵抗値はコントローラである比例判断回路９に入力され、この 比較判断回路９では、両ポテンショメータ５の検出抵抗値Ｒ_L ，Ｒ_R を比較し、 この差が大きい程強い旋回となるので、左右両方向につき強い旋回、弱い旋回、 直進を表示した表示部１０の表示駆動回路１１を制御する。こうして、運転席の みやすい所に表示部を備えた表示盤を備えることで後輪の操舵角が判明する。な お、表示は発光ダイオード、ランプ、液晶等にて行なえばよい。

【００１１】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、車両進行方向が運転席にて確認でき、車 両発進時に安全運転が可能となりまた車両格納時直進方向の格納を容易に行なえ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の全体のブロック図。

【図２】後輪に係るシャーシの構成を示し、(a) は平
面、(b) は背面から見た図。

【図３】(a) はポテンショメータ、(b) はポテンショメ
ータ取付状態をそれぞれ示す図。

【符号の説明】

２ 後輪 ３ ナックル ５ ポテンショメータ ８ ガード ９ 比較判断回路 １０ 表示部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 左右の操舵輪のナックル上端に取付けら
   れこのナックルの回動量と方向を検出するポテンショメ
   ータと、 この左右のポテンショメータの検出信号を比較演算して
   表示部を駆動するコントローラと、 このコントローラの出力に基づき操舵角を表示する表示
   盤と、 を備えた操舵角検出装置。