JPH0574684U - 被搬送物の判別振分装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本考案は、連続搬送される太陽電池の中から該
太陽電池のガラス面に指紋やゴミ等を付着させることな
く、更に該ガラス面等にひび割れや欠け等をも生じさせ
ずに、瞬時に、且つ確実に所望の太陽電池を取り出して
良品、不良品とに振り分けることが出来る極めて優れた
被搬送物の判別振分装置を提供するものである。 【構成】コンベアーの長手方向に沿って設けられ、且つ
該コンベアー上を連続搬送される被搬送物の両側をガイ
ドするガイド体と、該ガイド体によって両側の移動が規
制されて搬送される被搬送物の良否を判別する良否判別
手段と、該良否判別手段を介して前記コンベアーの一端
側より順次排出される被搬送物を、該コンベアーの長手
方向に沿った該コンベアーの両側に自重によって滑り落
として振り分ける振分装置とからなることを特徴とす
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、被搬送物の判別振分装置、更に詳しくは、コンベアーによって連続 搬送されてくるガラス等を主材料とする割れ物、例えば太陽電池等を所定の判別 手段によって良否判別した後、前記コンベアーの両側に自重によって滑り落とし て振り分けるための被搬送物の判別振分装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、太陽電池を生産する生産工場等に於いて、コンベアーによって連続搬送 される太陽電池を、所定の良否判別装置、例えば前記コンベアー内に具備され、 且つ該太陽電池の裏面端子に接触すべく出没自在な端子を有した電気特性判別装 置によって電気特性上の良否を判別し、その後不良品と判明した該太陽電池を連 続する太陽電池の中から選別する場合には、該不良品の太陽電池を、作業者等が 手で摘持して取り出したり、又該太陽電池の側面部を弾発体によって瞬間的に突 くことによって、該太陽電池を突き飛ばしたりして取り出していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

而して、上記の様に連続搬送される太陽電池の中から、不良品の太陽電池を取 り出す場合に於いては、下記の様な問題点があった。

【０００４】 即ち、上記前者の様に、作業者が手で摘持して取り出す場合には、指紋やゴミ 等が良品の太陽電池のガラス面に付着することもあり、よってその拭き取り作業 等が大変煩雑であり、又上記後者の様に、太陽電池の側面部を弾発体によって瞬 間的に突き飛ばして取り出す場合には、該太陽電池の良否を問わず連続して搬送 される太陽電池のガラス面等にひび割れや欠けを生じさせる原因にもなるという 種々の難儀な問題点があった。

【０００５】 而して、本考案は上記種々の問題を全て解決するものであり、連続搬送される 太陽電池の中から該太陽電池のガラス面に指紋やゴミ等を付着させることなく、 更に該ガラス面等にひび割れや欠け等をも生じさせずに、瞬時に、且つ確実に所 望の太陽電池を取り出して良品、不良品とに振り分けることが出来る極めて優れ た被搬送物の判別振分装置を提供することを課題とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記の課題を解決するために以下の手段を講じたものである。

【０００７】 即ち、本考案はコンベアーの長手方向に沿って設けられ、且つ該コンベアー上 を連続搬送される被搬送物の両側をガイドするガイド体と、該ガイド体によって 両側の移動が規制されて搬送される被搬送物の良否を判別する良否判別手段と、 該良否判別手段を介して前記コンベアーの一端側より順次排出される被搬送物を 、該コンベアーの長手方向に沿った該コンベアーの両側に自重によって滑り落と して振り分ける振分装置とからなる点にある。

【０００８】

【作用】

上記構成からなる被搬送物の判別振分装置に於いては、搬送される被搬送物３ の良否を判別する良否判別手段と、該良否判別手段を介して前記コンベアー２の 一端側より順次排出される被搬送物３を、該コンベアー２の長手方向に沿った該 コンベアー２の両側に自重によって滑り落として振り分ける振分装置５とからな るために、該良否判別手段を介して良否判別された被搬送物３を前記コンベアー ２の長手方向に沿った該コンベアー２の両側の一方側に良品、又他方側に不良品 とすべく振り分けることが出来ると共に、自重によって自然に滑り落ちることで 該被搬送物３にひび割れや欠け等の傷を付することも解消することが出来る。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に従って説明する。

【００１０】 図１に於いて、１は被搬送物の判別振分装置を示す。

【００１１】 ２は所定の箇所から順次送られてくる太陽電池（被搬送物）３を搬送するコン ベアーを示し、該太陽電池（被搬送物）３を載置する被搬送物載置面2aと、該被 搬送物載置面2a上に連続して載置された太陽電池（被搬送物）３に風圧を付する ことで該太陽電池（被搬送物）３を一方行に搬送するエアー搬送装置７とからな る。

【００１２】 ４は上記コンベアー２の被搬送物載置面2a上を連続搬送される太陽電池（被搬 送物）３の両側3a，3bをガイドするガイド体を示し、前記コンベアー２の長手方 向に沿って設けられてなる。

【００１３】 ５は上記コンベアー２の一端側に設けられ、且つ該一端側より順次排出される 太陽電池（被搬送物）３を、前記コンベアー２の長手方向に沿った該コンベアー ２の両側に自重によって滑り落として振り分けるための振分装置を示し、図３に 示す様に、ガイド体４によって両側3a，3b方向の移動が規制された前記太陽電池 （被搬送物）３の両側3a，3b方向の幅3cを非対象（Ｌ１，Ｌ２）に分割すべく頂 部5aが位置ずれし、しかも前記コンベアー２の長手方向に沿った該コンベアー２ の両側に夫々が下方向に傾斜した断面略への字状の被搬送物振分傾斜面5b，5cと 、通常は前記頂部5aが位置ずれすることによって幅広に分割（Ｌ１）された方の 被搬送物振分傾斜面5bを介して前記コンベアー２の一方側に順次滑り落ちる被搬 送物３を、噴射するエアー圧によって押圧し、前記コンベアー２の他方側に滑り 落とすためのエアー噴射装置６とからなる。

【００１４】 ８は上記コンベアー２の被搬送物載置面2aに出没自在（矢印Ｅ）な端子8aを有 すると共に、該端子8aを介して前記太陽電池（被搬送物）３の裏面端子（図示せ ず）から該太陽電池（被搬送物）の電気特性データを読み取り、しかも該被搬送 物の電気特性データと予め入力されてなる基準データとを比較して太陽電池（被 搬送物）３の良否判別を行なう電気特性判別装置を示し、前記被搬送物判別振分 装置１の内部に設けられてなる。

【００１５】 ９は電磁波によって太陽電池（被搬送物）３の破損、割れ、寸法等の検査デー タを読み取り、しかも該被搬送物の検査データと予め入力されてなる基準データ とを比較して該被搬送物３の良否判別を行なう電磁波判別装置を示し、前記被搬 送物判別振分装置１の一側面に設けられてなる。

【００１６】 10，10a は前記振分装置５によってコンベアー２の長手方向に沿った該コンベ アー２の両側に自重によって滑り落として振り分けられた太陽電池（被搬送物） ３を載置して所定の箇所に搬送するためのベルトコンベアーを示し、前記被搬送 物判別振分装置１の一端部の両側に夫々設けられてなる。

【００１７】 本実施例に係る被搬送物の判別振分装置は以上の構成からなるが、次に係る判 別振分装置１を使用し連続搬送される太陽電池（被搬送物）３の良否を判別して 良品、不良品に振り分ける場合について説明する。

【００１８】 先ず、図２に示す様に、コンベアー２上を連続搬送される太陽電池（被搬送物 ）３は、該コンベアー２の所定の箇所で前記電気特性判別装置８及び電磁波判別 装置９の双方によって良否の判別がなされることになる。

【００１９】 次に、前記両判別装置８，９を介して前記コンベアー２の終端部まで搬送され た太陽電池（被搬送物）３は、図４及び図５に示す様に、頂部5aが位置ずれする ことによって該太陽電池（被搬送物）３を非対象（Ｌ１，Ｌ２）で、且つ幅広に 分割（Ｌ１）された方の被搬送物振分傾斜面5b側に傾斜（矢印Ａ）して該被搬送 物振分傾斜面5b上を前記コンベアー２の一方側（矢印Ｂ）に順次滑り落ちると共 に、図６の様に前記ベルトコンベアー10上に載置されて所定の箇所まで搬送され ることになる。

【００２０】 よって、常に前記太陽電池（被搬送物）３はコンベアー２の一方側（矢印Ｂ） に順次滑り落ちることから、前記両判別装置８，９を介して良品と判別された太 陽電池（被搬送物）３を、常に該コンベアー２の一方側（矢印Ｂ）に順次滑り落 とすべく予め条件設定しておくことが可能となる。

【００２１】 従って、前記両判別装置８，９を介して不良品と判別された太陽電池（被搬送 物）３は、図７及び図８に示す様に、前記エアー噴射装置６の噴射するエアーで 押圧することによって、前記コンベアー２の他方側（矢印Ｄ）に傾斜（矢印Ｃ） させて被搬送物振分傾斜面5c上を滑り落とすと共に、図９の様に前記コンベアー ２の他方側に設けられたベルトコンベアー10a 上に載置されて所定の箇所まで搬 送されることになる。

【００２２】 よって、上記コンベアー２の両側に設けられた一方側のベルトコンベアー10上 には、常に良品の太陽電池（被搬送物）３が載置されて搬送され、且つ他方側の ベルトコンベアー10a 上には、常に不良品の太陽電池（被搬送物）３が載置され て搬送されることになる。

【００２３】 従って、連続搬送される太陽電池（被搬送物）の中から該太陽電池（被搬送物 ）のガラス面に指紋やゴミ等を付着させることなく、更に該ガラス面等にひび割 れや欠け等をも生じさせずに、瞬時に、且つ確実に所望の太陽電池を良品、不良 品とに振り分けることが出来るのである。

【００２４】 尚、上記実施例に於いて、被搬送物を搬送するコンベアーは、被搬送物載置面 及びエアー搬送装置とからなるが、通常用いられる無限軌道のベルトコンベアー （図示せず）又はローラーコンベアー（図示せず）等であってもよく、要は被搬 送物を載置して一方行まで連続して搬送することが出来るものであれば、コンベ アーの具体的な種類、形状、幅、長さ等も決して限定されない。

【００２５】 更に、上記実施例に於いて、被搬送物には太陽電池を用いたが、本考案は決し て太陽電池に限定されないのは言うまでもなく、要は割れや欠けやすい板ガラス 状の物品や、ガラス成分等を主材料とする物品であってもよく、又自重によって 滑り落とさなければならない様な極めて形状保持力が弱く破損しやすい物品が最 適ではあるが、必ずしも破損しやすい物品に限定する必要性はない。

【００２６】 尚、上記実施例に於いて、被搬送物の良否を判別する良否判別手段は、電気特 性判別装置及び電磁波判別装置を用いてなるが、何れか一方でもよく、要は被搬 送物の良否を判別することが出来るものであれば、該良否判別手段の具体的な方 法及び良否判別装置等の種類は、搬送される被搬送物の種類によって適宜変更可 能であり、又その具体的な構成も決して限定されるものではない。

【００２７】 更に、上記実施例に於いて、被搬送物をコンベアーの長手方向に沿った該コン ベアーの両側に、自重によって滑り落として振り分ける振分装置は、ガイド体に よって両側方向の移動が規制された被搬送物の両側方向の幅を非対象に分割すべ く頂部を有した断面略への字状の被搬送物振分傾斜面と、エアー噴射装置とから なるが、該頂部が被搬送物の重心を非対象に分割すべく位置ずれして設けられて いてもよく、更に本考案は決して上記構成からなる振分装置に限定されるもので はなく、要は、良否判別された被搬送物をコンベアーの長手方向に沿った該コン ベアーの両側に自重によって滑り落として振り分けることが出来るものであれば 、前記コンベアーの所定の被搬送物載置面が前記コンベアーと交差する方向の両 側に向かって円弧を描くべく回動自在（図示せず）であってもよく、又前記被搬 送物振分傾斜面が頂部を中心として回転自在に可動（図示せず）して前記該コン ベアーの両側に滑り落として振り分けてもよく、振分装置の具体的な振分機構、 形状等も決して限定されるものではない。

【００２８】 而して、本考案に於けるコンベアー、ガイド体、被搬送物、良否判別手段、振 分装置のみならず、該振分装置の近傍に設けられたベルトコンベアー等の有無及 び前記各部を構成する物品の具体的な形状や大きさ、数量、機構等の構成も全て 本考案の意図する範囲内で任意に設計変更自在である。

【００２９】

【考案の効果】 叙上の様に、本考案はコンベアーの長手方向に沿って設けられ、且つ該コンベ アー上を連続搬送される被搬送物の両側をガイドするガイド体と、該ガイド体に よって両側方向の移動が規制されて搬送される被搬送物の良否を判別する良否判 別手段と、該良否判別手段を介して前記コンベアーの一端側より順次排出される 被搬送物を、該コンベアーの長手方向に沿った該コンベアーの両側に自重によっ て滑り落として振り分ける振分装置とからなるために、連続搬送される被搬送物 の中から指紋やゴミ等を付着させることなく、更に該被搬送物がガラス等の非常 に割れやすく、又欠けやすい材料を主とする場合であっても、該被搬送物にひび 割れや欠けを生じさせることもなく、瞬時に、且つ確実に被搬送物を良品、不良 品とに振り分けることが出来るという格別な効果を有するに至った。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に於ける被搬送物の判別振分装置を示す
側面図。

【図２】本考案の被搬送物の判別振分装置に於ける被搬
送物の搬送状態を示す斜視図。

【図３】本考案の被搬送物の判別振分装置の振分装置の
要部拡大正面図。

【図４】振分装置によって被搬送物が一方側に振分られ
た瞬間の要部拡大正面図。

【図５】振分装置によって被搬送物が一方側に振分られ
た瞬間の被搬送物の判別振分装置の斜視図。

【図６】一方側に振分られた被搬送物がベルトコンベア
ーによって搬送される状態を示す被搬送物の判別振分装
置の斜視図。

【図７】振分装置によって被搬送物が他方側に振分られ
た瞬間の要部拡大正面図。

【図８】振分装置によって被搬送物が他方側に振分られ
た瞬間の被搬送物の判別振分装置の斜視図。

【図９】他方側に振分られた被搬送物がベルトコンベア
ーによって搬送される状態を示す被搬送物の判別振分装
置の斜視図。

【符号の説明】

１…被搬送物の判別振分装置 ２…コンベアー ３…太陽電池（被搬送物） ４…ガイド体 ５…振分装置 ６…エアー噴射装置 ７…エアー搬送装置 ８…電気特性判別装置 ９…電磁波判別装置

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 コンベアー２の長手方向に沿って設けら
   れ、且つ該コンベアー２上を連続搬送される被搬送物３
   の両側3a，3bをガイドするガイド体４と、該ガイド体４
   によって両側3a，3b方向の移動が規制されて搬送される
   被搬送物３の良否を判別する良否判別手段と、該良否判
   別手段を介して前記コンベアー２の一端側より順次排出
   される被搬送物３を、該コンベアー２の長手方向に沿っ
   た該コンベアー２の両側に、自重によって滑り落として
   振り分ける振分装置５とからなることを特徴とする被搬
   送物の判別振分装置。
2. 【請求項２】 前記振分装置５が、前記コンベアー２の
   一端側より順次排出される被搬送物３を載置すると共
   に、ガイド体４によって両側3a，3b方向の移動が規制さ
   れた該被搬送物３の両側3a，3b方向の幅3c又は該被搬送
   物３の重心より頂部5aが位置ずれし、しかも前記コンベ
   アー２の長手方向に沿った該コンベアー２の両側に夫々
   が下方向に傾斜した断面略への字状の被搬送物振分傾斜
   面5b，5cと、通常は該被搬送物振分傾斜面5b，5cを介し
   て前記コンベアー２の一方側に順次滑り落ちる被搬送物
   ３を、押圧することによって該コンベアー２の他方側に
   滑り落とすための押圧手段とからなることを特徴とする
   請求項１記載の被搬送物の判別振分装置。
3. 【請求項３】 前記押圧手段が、エアー噴射装置６から
   発せられるエアーである請求項１又は２記載の被搬送物
   の判別振分装置。
4. 【請求項４】 前記コンベアー２が、被搬送物３を載置
   する被搬送物載置面2aと、該被搬送物載置面2aに載置さ
   れた被搬送物３に風圧を付することで該被搬送物３を搬
   送するエアー搬送装置７とからなることを特徴とする請
   求項１乃至３何れかに記載の被搬送物の判別振分装置。
5. 【請求項５】 前記良否判別手段が、電気信号によって
   被搬送物３の電気特性データを読み取り、しかも該被搬
   送物の電気特性データと予め入力されてなる基準データ
   とを比較して該被搬送物３の良否判別を行なう電気特性
   判別装置８である請求項１乃至４何れかに記載の被搬送
   物の判別振分装置。
6. 【請求項６】 前記良否判別手段が、電磁波によって被
   搬送物３の破損、割れ、寸法等の検査データを読み取
   り、しかも該被搬送物の検査データと予め入力されてな
   る基準データとを比較して該被搬送物３の良否判別を行
   なう電磁波判別装置９である請求項１乃至５何れかに記
   載の被搬送物の判別振分装置。
7. 【請求項７】 前記被搬送物３が、太陽電池である請求
   項１乃至６何れかに記載の被搬送物の判別振分装置。