JPH057428U - 射出成形機の製品取出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 省スペースで、床面下に冷却槽を掘り設ける
ことなく、且つ製品の変形を生ずることなく、製品を成
形機から冷却槽に取出すこと。 【構成】 射出成形機の製品取出装置１において、成形
機の金型に対し水平方向から進入して製品を受取り、水
平方向に退出して製品を解放する製品取出機１０と、成
形機の側方に隣接設置され、製品取出機１０が解放した
製品を受入れる製品冷却水槽２０とを有して構成される
ようにしたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、射出成形機の製品取出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

硬質塩化ビニール樹脂等の射出成形機では、下記 (1)、(2) の如くの製品取出 方法が採用されている。

【０００３】 (1) 成形機からの製品取出方法 金型からエジェクトされる製品を自然落下により、成形機の下方の床面下に 掘り設けられている冷却水槽内に落下せしめる。

【０００４】 金型からエジェクトされる製品をロボットにより、成形機上方から取出し、 冷却水槽内に落下せしめる。

【０００５】 (2) 冷却水槽からの製品搬出方法 成形機下方の冷却水槽から、バケット式ベルトコンベアにより搬送台車に製品 を搬出する（図３参照）。尚、図３において、１は冷却水槽、２はバケット式ベ ルトコンベア、３は搬送台車である。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

然しながら、従来技術には下記 (1)、(2) の如くの問題点がある。

【０００７】 (1) 成形機からの製品取出方法 製品を自然落下にて成形機下方の冷却水槽まで落下せしめる場合、落下高さ が高いため、特に製品重量が大なるとき、製品が落下の衝撃により変形する。

【０００８】 冷却水槽を成形機下方の床面下に掘り設けるため、水槽設置コストが高くなる 。

【０００９】 製品ロボットにより成形機上方から取出す場合、成形機上方から進入するロ ボットと、金型交換用の天井クレーンとの取合いが困難となる。

【００１０】 (2) 冷却水槽からの製品搬出方法 製品の大型化につれてバケット式ベルトコンベアも大型化し、必要設置スペー スが過大になる。また、コンベア搬出端から搬送台車までの落下高さも高くなり 、落下の衝撃による割れ、欠けを生ずる。

【００１１】 本考案は、省スペースで、床面下に冷却槽を掘り設けることなく、且つ製品の 変形を生ずることなく、製品を成形機から冷却槽に取出すことを目的とする。

【００１２】 また、本考案は、省スペースで、且つ製品の割れ、欠けを生ずることなく、製 品を冷却槽から搬出することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】

請求項１記載の本考案は、射出成形機の製品取出装置において、成形機の金型 に対し水平方向から進入して製品を受取り、水平方向に退出して製品を解放する 製品取出機と、成形機の側方に隣接設置され、製品取出機が解放した製品を受入 れる製品冷却槽とを有して構成されるようにしたものである。

【００１４】 請求項２記載の本考案は、請求項１記載の本考案において更に、製品冷却槽内 の製品を垂直及び水平の両方向に搬送できる製品搬出機を有するようにしたもの である。

【００１５】

【作用】

本考案によれば、下記、の作用がある。

【００１６】 製品を成形機の水平方向から取出すことにより、冷却槽を成形機の側方の床 面上に設置できる。このため、成形機から冷却槽までの製品の落下高さを低くし 、製品重量が大なるときにも、落下の衝撃による製品の変形を防止できる。

【００１７】 また、冷却槽の設置コストも制限できる。

【００１８】 また、成形機上方の金型交換用の天井クレーンとの干渉も全くない。

【００１９】 製品冷却槽内の製品を垂直及び水平の両方向に搬送できる製品搬出機を有す るものとすることにより、製品搬出機の設置スペースを小さくできる。また、製 品搬出機から搬送台車等までの落下高さを低くし、落下の衝撃による割れ、欠け を防止できる。

【００２０】

【実施例】

図１は本考案の一実施例における製品取出機と冷却水槽を示す平面図、図２は 本考案の一実施例における製品取出機と冷却水槽と製品搬出機を示す正面図、図 ３は従来例を示す模式図である。

【００２１】 図１、図２の製品取出装置１において、２は射出成形機のタイバー（下側）、 １０は製品取出機、２０は冷却水槽、３０は製品搬出機、４０は搬送台車である 。

【００２２】 製品取出機１０は、成形機の金型に対し、上下のタイバー２の間から水平方向 に進入してその落下扉１１上に製品を受取り、水平方向に退出してその落下扉１ １を開くことにて製品を解放する。

【００２３】 ここで、製品取出機１０は、金型からエジェクトされる製品を緩衝的に受取り 可能とする緩衝手段を備える。この緩衝手段は、例えば落下扉１１を弾発支持す るばね、或いは落下扉１１上に貼付されるクッションシートの如くである。

【００２４】 冷却水槽２０は、成形機の側方の床面上に隣接設置され、製品取出機１０が解 放した製品を受入れ、冷却する。冷却水槽２０は、槽内の製品を製品取出機１０ の落下位置側から製品搬出機３０による搬出位置側へと移動させる製品移動バー ２１を備えている。

【００２５】 製品搬出機３０は、冷却水槽２０内の製品を垂直及び水平の両方向に搬送し、 搬送台車４０に移載する。製品搬出機３０は、製品を載架するコンベア３１を備 えている。

【００２６】 上記製品取出装置１は、下記(1) 〜(5) の如くに動作する。

【００２７】 (1) 製品取出機１０が成形機の金型下部まで、上下のタイバー２間を水平方向 から進入し、製品を受取る。

【００２８】 (2) 製品取出機１０が冷却水槽２０の上方まで水平方向に退出し、落下扉１１ を開き、製品を冷却水槽２０内に落下投入する。

【００２９】 (3) 冷却水槽２０内において、製品移動バー２１が製品を移動させ、製品搬出 機３０のコンベア３１上に載せる。

【００３０】 (4) 製品搬出機３０がコンベア３１を上昇後、搬送台車４０の上まで水平移動 せしめる。

【００３１】 (5) 搬送台車４０上でコンベア３１を駆動し、製品を搬送台車４０に移載する 。

【００３２】 次に、本実施例の作用について説明する。

【００３３】 製品を成形機の水平方向から取出すことにより、冷却水槽２０を成形機の側 方の床面上に設置できる。このため、成形機から冷却水槽２０までの製品の落下 高さを低くし、製品重量が大なるときにも、落下の衝撃による製品の変形を防止 できる。

【００３４】 また、冷却水槽２０の設置コストも制限できる。

【００３５】 また、成形機上方の金型交換用の天井クレーンとの干渉も全くない。

【００３６】 製品取出機１０が金型からエジェクトされる製品を緩衝的に受取り可能とす る緩衝手段を備えることにより、製品が成形機から製品取出機１０に落下する際 の衝撃を吸収し、製品の変形を確実に防止できる。

【００３７】 製品冷却水槽２０内の製品を垂直及び水平の両方向に搬送できる製品搬出機 ３０を有するものとすることにより、製品搬出機３０の設置スペースを小さくで きる。また、製品搬出機３０から搬送台車４０等までの落下高さを低くし、落下 の衝撃による割れ、欠けを防止できる。

【００３８】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、省スペースで、床面下に冷却槽を掘り設けるこ となく、且つ製品の変形を生ずることなく、製品を成形機から冷却槽に取出すこ とができる。

【００３９】 また、本考案によれば、省スペースで、且つ製品の割れ、欠けを生ずることな く、製品を冷却槽から搬出することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本考案の一実施例における製品取出機と
冷却水槽を示す平面図である。

【図２】図２は本考案の一実施例における製品取出機と
冷却水槽と製品搬出機を示す正面図である。

【図３】図３は従来例を示す模式図である。

【符号の説明】

１ 製品取出装置 １０ 製品取出機 ２０ 冷却水槽 ３０ 製品搬出機

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 射出成形機の製品取出装置において、成
   形機の金型に対し水平方向から進入して製品を受取り、
   水平方向に退出して製品を解放する製品取出機と、成形
   機の側方に隣接設置され、製品取出機が解放した製品を
   受入れる製品冷却槽とを有して構成されることを特徴と
   する射出成形機の製品取出装置。
2. 【請求項２】 製品冷却槽内の製品を垂直及び水平の両
   方向に搬送できる製品搬出機を有する請求項１記載の射
   出成形機の製品取出装置。