JPH0574249U - 農業用被覆材 - Google Patents
農業用被覆材Info
- Publication number
- JPH0574249U JPH0574249U JP56293U JP56293U JPH0574249U JP H0574249 U JPH0574249 U JP H0574249U JP 56293 U JP56293 U JP 56293U JP 56293 U JP56293 U JP 56293U JP H0574249 U JPH0574249 U JP H0574249U
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- light transmittance
- agricultural
- diameter
- eva
- Prior art date
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- Pending
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- Protection Of Plants (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目 的】 透光性が良好で、厳冬期でもベタ掛けした
まゝ放置することができ、しかも保温性を有するほか換
気が可能で、高温多湿をなくすことができるようにす
る。 【構 成】 ポリグリセリン系の防曇性を添加した光線
透過率が80%以上のフィルム2に直径が1.5mm以下
又は直径が1.5mm以下の大きさに相当する通気孔1を
無数に設け、これら各孔の面積の総計をフィルム表面積
の10〜60%とする。そしてその表面にエチレンと酢
酸ビニルの共重合樹脂(EVA)と、ポリエチレン(P
E)からなるEVA/PE/EVAの三層構造よりなる
300デニールのテープヤーンを縦方向と横方向にそれ
ぞれ30mm間隔で熱溶着した。
まゝ放置することができ、しかも保温性を有するほか換
気が可能で、高温多湿をなくすことができるようにす
る。 【構 成】 ポリグリセリン系の防曇性を添加した光線
透過率が80%以上のフィルム2に直径が1.5mm以下
又は直径が1.5mm以下の大きさに相当する通気孔1を
無数に設け、これら各孔の面積の総計をフィルム表面積
の10〜60%とする。そしてその表面にエチレンと酢
酸ビニルの共重合樹脂(EVA)と、ポリエチレン(P
E)からなるEVA/PE/EVAの三層構造よりなる
300デニールのテープヤーンを縦方向と横方向にそれ
ぞれ30mm間隔で熱溶着した。
Description
【0001】
本考案は、農業用被覆材に関し、ことに露地栽培におけるトンネル掛け用途及 び露地栽培、トンネル栽培、ハウス栽培等におけるべた掛け(直掛け)用途に好 適な農業用被覆材に関する。
【0002】
この種の農業用被覆材としては従来、フィルム、合成樹脂製の織布、不織布等 が使用されている。このうち織布ことに不織布は通気性があり、日中での高温障 害を起こしにくいが、反面保温性に劣る難点がある。保温性や強度を高めるため 、目付量の多い不織布も使用されているが、光線透過率(透過性)が低くなり、 厳冬期においては日照時間が短く、かつ光線強度も弱いため、太陽光照射不足と なりがちで、地温確保や植物の代謝作用が阻害されるようになる。したがって厳 冬期では日中のべた掛けを止め、夜間だけにべた掛けを行うことが望まれるが、 広い栽培面積を少人数で従事せねばならない農家では、毎日上述するような作業 を行うのは困難である。この点フィルムは比較的光線透過率に優れているが、日 中は高温多湿となりがちで、高温障害など植物の育成に好ましくない影響を与え る。しかもフィルムは内外の温度差によって結露し易いが、結露しても流動化し 、膜状になれば、透明性が維持され、光線透過率の低下を左程来たさないが、水 滴が粒状に付着した状態になると、透明性が損なわれ、光線透過率を低下させる 。
【0003】
本考案は、フィルムよりなる農業用被覆材が有する上記欠点を解消することを 目的としてなされたものである。
【0004】
本考案の農業用被覆材はそのため、光線透過率が80%以上のフィルムに無数 の小孔を設けたものである。 すなわち本考案の農業用被覆材は、光線透過率が80%以上で、無数の通気孔 1を有するフィルム2よりなり(図1)、上記通気孔は直径が1.5mm以下又は 直径が1.5mm以下の大きさに相当する孔で、各孔の面積の総計がフィルムの表 面積の10〜60%であることを特徴とするものである。
【0005】 本考案の農業用被覆材によれば、 (1)保温性があるほか、通気孔を通しての換気が可能であり、日中の高温障害 が起きにくいうえ、結露が生じにくい。 (2)通気孔が小さいため、あぶら虫、こなが等の虫が入り込まず、防虫が可能 である。 (3)光線透過率が高いため、厚みを増し、強度を増すことができる。
【0006】 本考案で使用されるフィルムの素材としては、赤外線の透過率が低く、保温性 のよいものが望ましい。こうしたものとしては、例えばポリエチレンフィルム、 ポリビニールアルコールフィルム、農業用ビニール、農業用酢酸ビニール、特殊 ポリエチレンフィルム等が挙げられる。 本考案で用いられるフィルムにはまた、例えばポリグリセリン系の防曇剤を添 加し、付着した水滴が表面張力により粒状化しないようにするのが望ましい。こ れにより結露したときでも水滴が流動化して膜状となり、透明性を維持できるよ うになる。
【0007】 農業用被覆材の透過性は、光線透過率で80%以上とされるが、なかでも85 %以上であるのが望ましい。80%を下回ると、冬期において植物の育成障害を 生み、徒長などの商品価値のないものとなる。80%以上、とくに85%以上の 光線透過率を示すと、べた掛け、トンネル掛けとして敷設したままであっても、 また厳冬期の日照量の小さい時期においても育成障害を起こさず、したがって日 中に取り去ったりする必要がなくなる。
【0008】 また通気孔は、各孔の面積の総計がフィルム表面積の10〜60%とされるが 、なかでも20〜40%であるのが望ましい。60%を越えると、急激にフィル ムの強度が低下し、また10%未満では通気性が低下し、被覆材として使用に耐 えるだけの強度や換気性がなくなる。また通気孔の直径も1.5mmを越えると、 降雨時の雨滴が被覆材の通気孔を通過して土を跳ね上げ、作物の病気発生の原因 となるほか、あぶら虫、こなが等の虫が入り込むおそれがある。
【0009】 通気孔を成形する方法としては、例えば、レーザ光をフィルムに照射して無数 の貫通小孔を加工する方法、無数の加熱した針をフィルムに突き刺して加工する 方法、打ち抜き式ポンチで加工する方法等の方法を示すことができる。 フィルムに無数の通気孔を形成することによって上述するように、日中での高 温障害や結露を生じにくゝする反面、フィルムの強度が低下し、強風等によって フィルムが引裂かれるおそれがある。フィルムの強度を増すには、厚みを増せば よいが、厚みを増すのは農業用被覆材のコストを増大させ、孔あけ加工も困難に する。
【0010】 この問題を解消し、通気性を損なわずにフィルムの強度を増すには、テープヤ ーンを格子状にした網目構造物、或いは割繊維、粗布等の網目構造物を積層し、 フィルムの補強を行うとよい。
【0011】
実施例−1、2 ポリグリセン系の防曇剤を1.0重量%添加した厚み0.03mmのポリエチレ ンフィルムに直径0.9mmの通気孔を形成し、通気孔の合計面積がフィルム表面 積の20%であり、かつ該フィルムの表面上にエチレンと酢酸ビニルの共重合樹 脂(EVA)と、ポリエチレン(PE)からなるEVA/PE/EVAの三層構 造よりなる300デニールのテープヤーンを熱溶着した光線透過率が90%であ る農業用被覆材をべた掛けした実施例−1区と、光線透過率が92%、厚み0. 1mmの農業用酢酸ビニルフィルムに直径1.3mmの通気孔を形成し、通気孔の合 計面積がフィルムの表面積の38%である農業用被覆材をべた掛けした実施例− 2区と、光線透過率が85%の不織布(通気度より換算した見掛けの開孔率は6 5%)をべた掛けした比較例−1区、及び被覆材を被覆しない無被覆区の比較例 −2区において、それぞれ露地の人参栽培を行った。その結果を表1に示す。実 施例−1,2区においては、発芽揃いが早く、比較例−2を100とした10a あたりの収穫量も多い結果が得られた。
【0012】
【表1】
【0013】 なお、上述する被覆材の光線透過率は、財団法人日本化学繊維検査協会の透光 率試験法により測定した。具体的にはサークルライン白色20w灯の下方に縦3 2cm、横32cm、高さ45cmの箱を設置する。箱の天井部には測定対象の不織布 を取付けてあり、光源との距離は25cmに保たれ、また箱の内側で天井の被覆材 面から30cm下方には照度計が設置してある。暗室内で試料の被覆材を取付けず に照度L1 を測定し、次に被覆材を取付けて照度L2 を測定する。光線透過率は 次式によって定まる。
【0014】 光線透過率(%)=L2 /L1 ×100 実施例−3 厚み0.03mmのポリエチレンフィルムに直径0.9mmの通気孔を形成し、通 気孔の合計面積がフィルムの表面積の20%のシート(比較例−3)を形成した 。そしてこのフィルムの表面上にEVA/PE/EVAの三層構造よりなる30 0デニールのテープヤーンを縦方向と横方向にそれぞれ30mmの間隔で熱融着し て補強シート(実施例−3)を製作し、それぞれの引張り強度を測定した。その 結果を表2に示す。表2に示されるように、実施例−3は、比較例−3の3倍の 強度を有しており、実用面で安心して使用することができる。
【0015】
【表2】
【0016】 ここで引張り試験は、50mm×200mmのサンプルを用い、チャック間距離1 00mm、引張り速度300mm/min でJIS L 1085に準じて行った。
【0017】
本考案の農業用被覆材は以上のように構成され、次のような効果を奏する。 (1)光線透過率が80%以上のフィルムを使用することにより、 a、保温を維持できる。 b、フィルムの厚みを増して強化できる。
【0018】 c、太陽の照射不足を来たさず、厳冬期のような太陽光線の弱い時期でもべた 掛けしたまゝでよくなり、毎日のべた掛け作業が不要となる。 (2)無数の通気孔を有し、しかもこの通気孔は直径が1.5mm以下の孔に相当 する大きさであり、その総面積がフィルム表面の10〜60%であることにより 、 a、換気が可能となり、高温多湿障害をなくすことができる。
【0019】 b、防虫が可能である。 また、フィルムに防曇性を付与させるようにすれば、結露したときに水滴が粒 状化せず、膜状となって透明性が維持され、光線透過率の低下を防ぐことができ る。 またフィルムに網目構造物を積層すれば、無数の通気性を有するフィルムの通 気性を損なわずに、フィルムの強度を増加させることができる。
【図1】 本考案に係る農業用被覆材の部分拡大断面
図。
図。
1・・・通気孔 2・・・フィルム
Claims (5)
- 【請求項1】 光線透過率が80%以上で、無数の通気
孔を有するフィルムよりなり、上記通気孔は直径が1.
5mm以下又は直径が1.5mm以下の大きさに相当する孔
で、各孔の面積の総計がフィルムの表面積の10〜60
%であることを特徴とする農業用被覆材。 - 【請求項2】 光線透過率は85%以上である請求項1
記載の農業用被覆材。 - 【請求項3】 通気孔の面積の総計は、フィルム表面積
の20〜40%である請求項1記載の農業用被覆材。 - 【請求項4】 フィルムに防曇性を付与した請求項1記
載の農業用被覆材。 - 【請求項5】 テープヤーンを格子状にした網目構造
物、或いは割繊維、粗布等の網目構造物を積層してなる
請求項1記載の農業用被覆材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP56293U JPH0574249U (ja) | 1992-01-23 | 1993-01-13 | 農業用被覆材 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4-1947 | 1992-01-23 | ||
JP194792 | 1992-01-23 | ||
JP56293U JPH0574249U (ja) | 1992-01-23 | 1993-01-13 | 農業用被覆材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0574249U true JPH0574249U (ja) | 1993-10-12 |
Family
ID=26333571
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP56293U Pending JPH0574249U (ja) | 1992-01-23 | 1993-01-13 | 農業用被覆材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0574249U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20060043733A (ko) * | 2004-03-31 | 2006-05-15 | 엠케이브이 플라테크 가부시키가이샤 | 농업용 필름 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4927B1 (ja) * | 1970-08-17 | 1974-01-05 | ||
JPS5322050A (en) * | 1976-08-13 | 1978-03-01 | Kinya Uchida | Light shading plastic film for cultivating tea |
JPS5693540A (en) * | 1979-12-27 | 1981-07-29 | Kanebo Ltd | Coating material for agriculture |
JPS56151429A (en) * | 1980-04-24 | 1981-11-24 | Mitsubishi Monsanto Chem | Rose cultivation |
JPS61100130A (ja) * | 1984-10-23 | 1986-05-19 | 紀州産業株式会社 | 農業用被覆材 |
JPS62118832A (ja) * | 1985-11-19 | 1987-05-30 | 三菱化成ビニル株式会社 | 農業用被覆材 |
-
1993
- 1993-01-13 JP JP56293U patent/JPH0574249U/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS4927B1 (ja) * | 1970-08-17 | 1974-01-05 | ||
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KR20060043733A (ko) * | 2004-03-31 | 2006-05-15 | 엠케이브이 플라테크 가부시키가이샤 | 농업용 필름 |
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