JPH057332U - 液状界面活性剤供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】水石けんその他の所望な液状界面活性剤を泡状
吐出でき、且つ一般家庭やオフィス，その他のパブリッ
クな場所の洗面所・トイレなどに、永続的な使用を目的
として設置可能な液状界面活性剤供給装置を提供する。 【構成】設置面Ｃに吐出ノズル２を設置する。吐出ノズ
ル２には液状界面活性剤ａと空気を攪拌する攪拌室を備
えた吐出口２ｂを設ける。液状界面活性剤ａを収容する
タンク１を適宜位置に配設すると共に、タンク１と吐出
口２ｂを液状界面活性剤供給経路３で連絡する。前記タ
ンク１の上部には加圧装置からなる液供給手段４ａを連
絡する。前記供給経路３の中途部には空気取入れ口５を
設ける。 【効果】液状界面活性剤供給経路の末端を複数に分岐す
ることにより、泡状の界面活性剤を、一つのタンクを利
用して複数の箇所で吐出可能とする。また、空気供給用
の駆動源を必要としない分だけ装置全体を簡単な構造と
することができる。さらに、液供給手段を用いることで
タンクを任意な箇所に設置できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、洗剤，化粧品，その他家庭用や業務用として使用される各種液状界 面活性剤を泡状吐出する供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、上記のような液状界面活性剤を泡状吐出するものとして、整髪料，髭剃 り用石けん等を吐出するエアゾール容器が知られている（例えば実開昭６２−２ ０２３６０号）。 このエアゾール容器は、缶状の耐圧容器内に所望の液状界面活性剤・圧縮ガス 等を封入し、吐出口付近に設けた開閉弁を作動させることにより、その吐出口か ら前記液状界面活性剤を泡状吐出するようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記した従来の供給装置は、封入した液状界面活性剤や圧縮ガスがなくなった 時点で使用不能になる所謂使い捨てのものであり、例えば一般家庭やオフィスの 洗面所・トイレなどで永続的に使用するには適さないものであった。 本考案は、上述したような従来事情に鑑みてなされたものであり、その目的と するところは、洗剤，化粧品，その他家庭用や業務用として使用される各種の液 状界面活性剤を泡状吐出でき、且つ一般家庭、或いはオフィスその他のパブリッ クな場所の洗面所・トイレなどに、永続的な使用を目的として設置可能な供給装 置を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の供給装置は、液状界面活性剤を収容する タンクと、液状界面活性剤と空気を攪拌する攪拌室を備えた吐出口と、前記タン クと吐出口を連絡する液状界面活性剤供給経路と、上記タンク内の液状界面活性 剤を前記供給経路を介して強制的に吐出口に送る液供給手段とを具備し、上記供 給経路の中途部に空気取入れ口を設けてなることを特徴とする。

【０００５】

【作用】

以上の構成によれば、液供給手段の作動により、タンク内の液状界面活性剤が 液状界面活性剤供給経路内を流動して強制的に吐出口へと送られ、且つ液状界面 活性剤の流動により空気取入れ口から吸引される空気が前記供給経路内で液状界 面活性剤に混合し、その液状界面活性剤と空気を攪拌室で攪拌して吐出口から泡 状の界面活性剤を吐出する。よって、タンク内に液状界面活性剤を適宜補給する ことにより装置の永続的な使用が可能になる。また、前記供給経路の末端を複数 に分岐してその先端に夫々吐出口を接続すれば、泡状の界面活性剤を複数の箇所 で吐出することが可能になる。さらに、液供給手段を用いることでタンクの設置 位置を任意とすることができ、また、駆動源，圧縮ガス，耐圧容器などを用いる ことなく、空気を吐出口へ供給することができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案供給装置の一実施例を図面を参照して説明する。 図１において、１は液状界面活性剤（本実施例においては手洗い用の水石けん ）ａを収容するタンク、２は吐出ノズル、３は液状界面活性剤供給経路、４ａは 液供給手段、５は空気取入れ口を示している。吐出ノズル２は、洗面所やトイレ 内に設けられるカウンター面，若しくはその他の任意な設置面Ｃに設置され、タ ンク１・液供給手段４ａはその設置面Ｃ下方若しくはその他の適宜位置に配設さ れる。

【０００７】 タンク１は、上壁若しくは側壁の適宜位置に開閉自在な補給口（図示せず）を 備えた耐圧タンクで、その上部には圧縮エアーの供給口１ａを、底部には液状界 面活性剤ａの取出し口１ｂを、夫々開設する。前記供給口１ａはエアー配管４´ を介して液供給手段４ａに連絡する。タンク１の内部には圧力センサｂを設けて あり、該圧力センサｂは後述する制御部９に電気的に連絡する。 上記圧力センサｂは周知のストレインゲージ又は磁気抵抗素子を用いた圧力ス イッチからなり、タンク１内圧力の変化に伴う電気抵抗の変化を利用してタンク １内圧力を電気信号として制御部９に発信する。

【０００８】 吐出ノズル２はその底部に液状界面活性剤ａの導入口２ａを、先端には吐出口 ２ｂを夫々開設し、内部には前記導入口２ａと吐出口２ｂを連絡する流路２ｃを 設ける。また、図２に示す如く、流路２ｃの中途部には開閉弁６を設けると共に 、該開閉弁６の下流側に空気取入れ口５を設け、さらに、吐出口２ｂ内には複数 枚の網体７を装着して、液状界面活性剤ａと空気を攪拌する攪拌室８を形成する 。

【０００９】 上記開閉弁６は光電センサ等の人感センサによる手の感知やタッチスイッチの 押圧操作に基づく電気信号により一定時間開弁する電動式，電磁式のものでも、 押しボタンを押すことにより機械的に作動してボタンを押している間（若しくは 一定時間）開弁する手動式のものでも良いが、図示例では押しボタン６ａの操作 による手動式の開閉弁を示してある。

【００１０】 上記吐出ノズル２の導入口２ａとタンク１の取出し口１ｂとは配管３´で接続 され、これにより、タンク１と吐出口２ｂとを連絡する液状界面活性剤供給経路 ３が形成される。配管３´は中途部において複数に分岐し、分岐した夫々の先端 に各々吐出ノズル２を接続する。

【００１１】 液供給手段４ａはこの場合、エアー配管４´を介してタンク１内を加圧するこ とによりタンク１内の液状界面活性剤ａを吐出ノズル２に圧送する加圧装置、例 えばコンプレッサー，油圧（水圧）シリンダー，加圧ボンベ等で構成する。液供 給手段４ａは制御部９に電気的に連絡している。

【００１２】 制御部９は圧力センサｂからの検出信号を入力して、タンク１内圧が所定の圧 力以下になったときに出力を発生し、所定圧力より高くなると出力を消滅するよ うに構成されるもので、液供給手段４ａは上記の出力を受けると作動してタンク １内に圧縮空気を供給し、タンク１内を所定圧に加圧する。 制御部９は図示の如く設置面Ｃ上に設けるか、若しくはタンク１，液供給手段 ４ａに近接して設ける。

【００１３】 以上の構成によれば、液供給手段４ａの作動を制御部９により制御してタンク １内を常に所定圧に加圧する。タンク１内の液状界面活性剤ａはその加圧により 吐出ノズル２の流路２ｃへと圧送され、押しボタン６ａを押すことにより吐出口 ２ｂから吐出される。その際、その吐出に伴って空気取入れ口５より吸気が行わ れ、その空気と液状界面活性剤ａが流路２ｃ内、即ち液状界面活性剤供給経路３ 内で混合し、かつ攪拌室８内の網体７で攪拌される。よって、液状界面活性剤ａ は泡状態で吐出される。

【００１４】 このように液状界面活性剤ａを泡状にして吐出させることは、タンク１内圧に よる液状界面活性剤ａの吐出勢いが強すぎて手に当って飛び散ったり、流れ落ち たりすることを防止するだけでなく、少量の液状界面活性剤ａを効率的に使用す ることができ液状界面活性剤ａの節約にも有効である。

【００１５】 尚、本実施例において、液供給手段４ａを加圧ボンベで構成する場合は、エア ー配管４´の中途部に電動弁を設け且つその電動弁の作動を制御部９により制御 して、前記の如くタンク１内を所定圧に加圧する。

【００１６】 図３においては、上述した網体７に代えて、吐出口２ｂ内に小径部２ｂ´を適 宜間隔ごとに設け、これにより攪拌室８を形成している。

【００１７】 図４は、上記した液供給手段を液送ポンプ４ｂで構成した例を示している。 即ちこの実施例においては、タンク１´に開放型のものを用い、且つそのタン ク１´の取出し口１ｂと吐出ノズル２を接続する配管３´の中途部に液送ポンプ ４ｂを設けており、液送ポンプ４ｂの作動で液状界面活性剤ａを吐出ノズル２に 送って、前記同様、吐出口２ｂから泡状の界面活性剤を吐出するようになってい る。この場合液送ポンプ４ｂは電動型に限らず、手動型でも良い。

【００１８】 さらに図５に示すように、前記の液送ポンプ４ｂを各吐出ノズル２´ごとに設 け、その液送ポンプ４ｂと、吐出ノズル２´に設けたスイッチ１０とを制御部９ に電気的に連絡させ、スイッチ１０の操作で液送ポンプ４ｂを作動させて、前記 同様、吐出口２ｂから泡状の界面活性剤を吐出するようにすることも可能である 。この実施例においては液送ポンプ４ｂが開閉弁として作用するので、図６，７ に示す如く、吐出ノズル２´の流路２ｃ内に開閉弁６を設ける必要はない。

【００１９】 尚、本考案において、吐出ノズル２，２´は上記の如く複数設けるものに限定 されず、一つだけ設置するようにしても構わない。また、空気取入れ口５を設け る位置も供給経路３中であれば任意である。さらに、液状界面活性剤ａは手洗い 用の水石けんに限定されるものではなく、例えばシャンプー，リンス，化粧品， 各種用途に使用される洗剤，その他、家庭用，業務用に限らず、使用目的に応じ て任意に選択できる。

【００２０】 また、上記夫々の実施例において、配管３´の中途部或いは空気取入れ口５に 流量調整弁などを設けるか、若しくは液供給手段の出力を調整可能とし、これに より液状界面活性剤・空気の供給量を任意に調整できるようにして、泡状吐出さ れる界面活性剤の形状（きめの細かさ）を使用者の好みに応じて調整可能とする こともできる。 さらに、上述した以外の所望の機能、例えば、タンク１，１´内の液状界面活 性剤ａの残量を表示する機能、液状界面活性剤ａの補給時にタンク１，１´から のオーバーフローを防止するための警告機能、タンク１，１´・吐出ノズル２， ２´・配管３´等の破損により液状界面活性剤ａや空気の漏れがあった場合に異 常を表示する機能等を付加することは勿論任意である。

【００２１】

【考案の効果】

本考案は以上説明したように構成したので、洗剤，化粧品，その他家庭用や業 務用として使用される各種の液状界面活性剤を泡状吐出でき、且つ一般家庭やオ フィス，その他のパブリックな場所の洗面所・トイレなどに、永続的な使用を目 的として設置可能な液状界面活性剤供給装置を提供しうる。 また、液状界面活性剤供給経路の末端を複数に分岐することにより、泡状の界 面活性剤を、一つのタンクを利用して複数の箇所で吐出可能とすることができる 。さらに、液供給手段を用いることでタンクを任意な箇所に設置でき、また、空 気供給用の駆動源，圧縮ガス，耐圧容器などを必要としない分だけ装置全体を簡 単な構造とすることができるなど、多くの効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案供給装置の一実施例を示す模式図。

【図２】 図１における攪拌室の拡大断面図。

【図３】 図１における攪拌室の他例を示す拡大断面
図。

【図４】 本考案供給装置の他の実施例を示す模式図。

【図５】 本考案供給装置のさらに他の実施例を示す模
式図。

【図６】 図５における攪拌室の拡大断面図。

【図７】 図５における攪拌室の他例を示す拡大断面
図。

【符号の説明】

１，１´：タンク ５：空気
取入れ口 ２，２´：吐出ノズル ６：開閉
弁 ２ｂ：吐出口 ７：網体 ３：液状界面活性剤供給経路 ８：攪拌室 ３´：配管 ９：制御部 ４ａ，４ｂ：液供給手段 ａ：液
状界面活性剤

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】液状界面活性剤を収容するタンクと、液状
   界面活性剤と空気を攪拌する攪拌室を備えた吐出口と、
   前記タンクと吐出口を連絡する液状界面活性剤供給経路
   と、上記タンク内の液状界面活性剤を前記供給経路を介
   して強制的に吐出口に送る液供給手段とを具備し、前記
   供給経路の中途部に空気取入れ口を設けてなることを特
   徴とする液状界面活性剤供給装置。