JPH05730U - 合成樹脂性接着テープ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 巻テープ状とした場合でも、テープの引き出
し時にじみ出した接着剤が原因でテープが斜め方向に切
断されたりすることなくスムーズな引き出しを行うこと
ができ、また接着時にあっても接着剤がテープ両側より
はみ出すことのない合成樹脂性接着テープを実現する。 【構成】合成樹脂性テープ１の片面に接着剤２を塗布
し、これを巻テープ状に巻回してなる接着テープにおい
て前記合成樹脂性テープ１の片面に塗布される接着剤２
は合成樹脂性テープ１の長手方向の上側部１ａ、下側部
１ｂを除く部分にもに塗布されてなり、上下両側部分に
接着不塗布部分を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、糊等の接着剤を要することなく、迅速かつ手軽に被接着物を所要面 に接着することのできる合成樹脂性接着テープに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種合成樹脂性接着テープにあっては、合成樹脂性テープの片面全域 に接着剤が塗布され、これを巻テープ状に巻回しているものが通常である。 そしてその使用方法にあっては、手にて端部をつまみ所要長さ引き出した後、 巻テープにセットされている切断刃に当接して切断するか、この巻テープをセッ トしてなるスタンドに取り付けられた切断刃にて切断し使用していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上述した従来の合成樹脂性接着テープにあっては、接着剤が合 成樹脂性テープの片面全面に塗布されているため、巻テープ状にした時、巻テー プ両側より接着剤がにじみ出すことがしばしばであり、特に高温多湿の時期、あ るいは環境にては尚更である。 はみ出した接着剤が固まると、スムーズなテープ引き出しができないばかりか 、テープ引き出し時に側縁にはみ出し固まっている接着剤部分が起点となり、テ ープが斜め方向に切れてしまうというこの種合成樹脂性接着テープの致命的欠点 を生じてしまうこともしばしばである。

【０００４】 またこのはみ出した接着剤にあっては、所要長さに切断した接着テープを所要 面に接着せんとする時に、手が汚れてしまう原因となるばかりか、所要面に接着 後も接着テープ両側にははみ出した接着剤がテープ両側に存在していることから 、この上面に書類等を載置すると載置した書類が接着されてしまったり、これを 剥がさんとする時に破れてしまうこともしばしばである。

【０００５】 また接着後の接着テープの側縁にはみ出した接着剤には、塵芥、チリ、ホコリ が附着することから、接着テープの側縁が黒く縁どりされたような状態ともなり 、見にくく著しく美観を損なう。

【０００６】 さらに所要物を接着後、必要に応じてこれを剥がそうとしても接着テープ面全 域が、しかも接着剤が両側部にあふれん程の状態にて強力に接着されているため 、そのとっかかりがなく、極めて剥がしにくい。 また特にさほどの強力な接着を要しないケースでの接着作業には、この種従来 の合成樹脂性接着テープは不向きであるともいえる。

【０００７】 そこで本考案にあっては、巻テープ状となった場合でも決してテープ両側より 接着剤がにじみ出すおそれは全くなく、また接着後にあってもテープ両側縁より 接着剤がはみ出していることにより生ずる不慮の事態は生じ得ず、上述した従来 の合成樹脂性接着テープの諸欠点を全て解決することのできる合成樹脂性接着テ ープを提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上述した目的を達成すべく、本考案の合成樹脂性接着テープにあっては、合成 樹脂性テープの片面に接着剤を塗布し、これを巻テープ状に巻回してなる接着テ ープにおいて、前記合成樹脂性テープの片面に塗布される接着剤は合成樹脂性テ ープの長手方向の上側部、下側部を除く部分にのみ塗布されてなり、上下両側部 分に接着剤不塗布部分を形成したことを特徴とするものである。

【０００９】

【作用】

巻テープ状とされる合成樹脂性テープの片面に塗布される接着剤は、合成樹脂 性テープの長手方向の上側部、下側部を除く部分にのみ塗布され上下両側部に接 着剤不塗布部分を形成したことから、巻テープ状となった場合でも接着剤は両側 よりにじみ出し、固まってしまう等のおそれがなく、したがって接着テープの引 き出しがスムーズにできるばかりか、テープ引き出し時に両側ににじみ出し固ま った接着剤が起点となり、斜め方向に切断されてしまうという不慮の事態も生じ 得ない。

【００１０】 また、接着後にあっても側縁に接着剤がはみ出していないことから、従来の如 く、はみ出し接着剤部分に塵芥、チリ、ホコリ等が附着し汚れてしまったり、あ るいは他の書類等が接着されてしまうおそれも全くなく、さらには剥がす時には 接着剤が塗布されていない両側部分がつまみ部分になり剥がしやすいものである 。

【００１１】

【実施例】

第１図は本考案の合成樹脂性接着テープであり、合成樹脂性テープ１の片面に は接着剤２が塗布されるとともに他の片面は剥離面とされ、第２図に示す如く、 巻テープ状に巻回されている。 本考案にあっては、接着剤２は合成樹脂性テープ１の長手方向における上側部 １ａ、下側部１ｂには塗布されず、接着剤不塗布部分が形成されている。

【００１２】 したがって第２図に示す巻テープにあっても従来の如く、合成樹脂性テープの 片面全域に接着剤を塗布したものと異なり、接着剤が両側よりにじみ出すおそれ は全くない。 また接着テープを所要長さ引き出した後これを切断し、所要面に接着した場合 であっても、はみ出した接着剤が接着テープ両側に存在するということはない。

【００１３】

【考案の効果】

以上詳述した如く、本考案によれば、合成樹脂性テープの片面に塗布される接 着剤は、合成樹脂性テープの長手方向の上側部、下側部を除く部分にのみ塗布さ れてなり、上下両側部分に接着剤不塗布部分を形成したことから、巻テープ状に した場合にあっても、接着剤は両側からにじみ出すことがないことからスムーズ なテープ引き出しを行うことができるとともに、にじみ出した接着剤が側縁にて 固まってしまい、テープ引き出し時これが起点となり斜め方向に切れてしまうと いう不慮の事態は生じ得ない。

【００１４】 また所要面に接着後も、接着テープ両側には、はみ出した接着剤が存在しない ことから、この部分に塵芥、チリ、ホコリ等が附着し見にくく美観を損なう状態 となったり、あるいは他の書類等が接着されてしまうというおそれも全くない。 また必要に応じて接着されてなるテープを剥がさんとする時にも、両側の接着 剤不塗布部分がつまみ部分となり極めて迅速かつ容易に剥がすことができ、この 種従来の合成樹脂性接着テープの諸欠点を全て解決することができたものである 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の合成樹脂性接着テープの概略正面図で
ある。

【図２】本考案の合成樹脂性接着テープの使用状態を示
す斜視図である。

【符号の説明】

１ 合成樹脂性テープ １ａ 上側部 １ｂ 下側部 ２ 接着剤

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 合成樹脂性テープの片面に接着剤を塗布
   し、これを巻テープ状に巻回してなる接着テープにおい
   て、前記合成樹脂性テープの片面に塗布される接着剤は
   合成樹脂性テープの長手方向の上側部、下側部を除く部
   分にのみ塗布されてなり、上下両側部分に接着剤不塗布
   部分を形成したことを特徴とする合成樹脂性接着テー
   プ。