JPH0572948U - 粘着テープ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、粘着剤塗布面と離型性膜面とを具
備させ、この離型性膜面を摘み用片としてなる粘着テー
プ、さらにはこの摘み部を有用無用いずれにも活用可能
とした粘着テープを提供せんとする。 【構成】 単位粘着テープ１の片面の端部をシリコン膜
等の離型性膜面３とすると共に、他の部分を粘着剤塗布
面２とし、両面の略々境界付近に必要に応じてミシン目
の如き切取り線４を形成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、粘着剤塗布面と離型性膜面とを具備させ、この離型性膜面を摘み用 片としてなる粘着テープの構成に関する。

【０００２】

【従来の技術】

テープの長手方向の一側部を粘着剤未塗布面として残し、他の面を粘着剤塗布 面とし、巻体状態において巾方向に形成した切れ目を、長さ方向に所定間隔をお いて形成してなる粘着テープは公知のものとなっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記の如き長尺テープの巻体から切れ目ごとに切り取った単位粘着テープは、 少なくとも一側部に粘着剤未塗布面が連続しており、これが摘み部として機能し ているものであった。 本考案は、この種の粘着テープを改良し、上記摘み部をより一層剥離しやすく して粘着テープの使用の便利性を一層向上させ、また、好ましくは離型性膜面を 有用無用いずれにも活用可能とした粘着テープを提供せんとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案は、粘着テープの片面の端部をシリコン等 の離型性膜面とすると共に、他の部分を粘着剤塗布面としてなる構成を有して粘 着テープとしたことを特徴とするものである。

【０００５】 本考案は、また、粘着テープの片面の端部を離型性膜面とすると共に、他の部 分を粘着剤塗布面とし、該粘着剤塗布面と離型性膜面との略々境界付近に上記離 型性膜面部を切取り可能なミシン目の如き切取り線を形成してなる構成を有して 粘着テープとしたことを特徴とするものである。

【０００６】 本考案は、またさらに、一定長さ若しくは長尺状のテープ体の片面の端部を摘 み部となる離型性膜面とすると共に、他の部分を粘着剤塗布面とし、該粘着剤塗 布面と離型性膜面との略々境界付近に離型性膜面部を切取り可能なミシン目の如 き切取り線を形成し、さらに粘着剤塗布面端から離型性膜面端を巾とする巾方向 にスリットの如き切取り線を形成し、該巾方向の切取り線を長さ方向に所定間隔 をおいて形成してなる構成を有して粘着テープとしたことも特徴とするものであ る。。

【０００７】 上記いずれにおいても、離型性膜面が粘着剤塗布面と異なる着色面として形成 されていることが好ましい。また、上記離型性膜面部を切取り可能な切取り線は ミシン目とするのが好ましいが、ミシン目に限定されるものではなく、同様に、 粘着剤塗布面端と離型性膜面端を巾とする巾方向に形成した切取り線はスリット が好ましいが、スリットに限定されるものではない。

【０００８】

【作用】

粘着テープが多重に粘着されていても、離型性膜面の存在によって該部分が剥 離しやすく、非常に簡便に離型性膜面を摘むことができ、また、切取り線によっ て離型性膜面を任意に切取り除去して粘着剤塗布面のみを残して使用することが 可能である。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面によって説明する。 図１，２に示す単位粘着テープ１は、その片面の一側部を残して粘着剤塗布面 ２を形成し、該片面の一側部をシリコン膜（パラフィン加工）等の離型性の良好 な被膜を形成した離型性膜面３としてなっている。

【００１０】 離型性膜面３と粘着剤塗布面２との厚みは任意でよいが、離型性膜面３を粘着 剤塗布面２よりも厚い被膜として形成すれば、単位粘着テープ１が複数枚重合し 粘着剤塗布面２部分が互いに粘着重合している状態から、１枚の単位粘着テープ １を剥がし取るに際して、離型性膜面２部分の剥離性が非常に良好となり、離型 性膜面２部分を摘みやすさを一層向上させることができる。

【００１１】 例えば、テープを、約４０μの合成樹脂フィルム素材とした場合に、粘着剤塗 布層を約３０μとすれば、離型性膜層を約９０μの厚みとして形成するのが好ま しい一例である。

【００１２】 また、本考案は、図１に示してあるように、上記構成に加えて、粘着剤塗布面 ２と離型性膜面３との間を区切るようにミシン目等による切取り線４を形成する ことも可能である。離型性膜面３は予め所望に着色してあれば、粘着剤塗布面２ との区別が視覚上明確なので好ましいが、両面ともに同一色乃至透明であっても よいものである。

【００１３】 図３は、上記単位粘着テープ１を得るのに好適なテープ巻体を例示したもので ある。この巻体としての粘着テープ５は、ＯＰＰその他適宜素材からなる合成樹 脂製、或いは任意素材の長尺状テープであって、その巾一側部の適宜巾部分を除 いて片面（巻付状態内側面）に粘着剤を塗布した粘着剤塗布面２と、上記適宜巾 部分の離型性膜面３とを有して巻芯６に巻着してあり、このテープ巻体の円周方 向に所定間隔をおいて巻体巾方向に亘る切取り線７を形成してなっている。

【００１４】 該切取り線７は、好ましくは、巻体表面から巻芯外側にまで至る半径方向に切 込まれたスリット（切込み線）７を、上記離型性膜面３端を僅かに残して粘着剤 塗布面２端に至って形成してなっている。８はスリット未形成部を示している。

【００１５】 上記スリット７はテープ全巾に亘って形成してあってもよく、またテープが巾 方向に切り裂き容易な切り裂き方向性を付与して形成されている場合には、例え ば離型性膜面３部分にのみスリットを形成してあってもよいものである。 また、これらの場合に、離型性膜面３端部がひらつかないように端面部に粘着 剤を塗着しておくことができる。

【００１６】 上記構成の粘着テープ５には、図３に示してあるように、粘着剤塗布面２と離 型性膜面３の略々境界部分に長尺方向に形成した切取り線４を形成した粘着テー プとすることも可能である。

【００１７】 上記構成の粘着テープ５は、離型性膜面３端を指先で引っ掛けて単位粘着テー プ１を引き剥がすことも可能であるが、離型性膜面３のスリット７部分を引っ掛 ける爪先が円周方向に向きかつテープ巻芯方向に押圧されてなる爪を具備したテ ープホルダーに装着し、粘着テープ５を回転させるか或いは爪側を回転させつつ 、該爪で単位粘着テープ１の離型性膜面３部分を切り起こし、これを指で摘んで 、単位粘着テープ１を引き剥がすようにすることも可能である。

【００１８】 粘着テープは、上記巻体とは別の構成であってもよい。例えば、図４に示した 粘着テープ５Ａは、単位粘着テープ１多数枚を束にしてなる束体の複数束（図の 例では５束）が横に連続状に並設してなっており、複数束の最下位の単位粘着テ ープ１が全体大きさの１枚の離型紙に粘着しているか、或いは隣接束の粘着剤塗 布面２，２端面同士が粘着剤で粘着した状態にする等して一セットとしてあって もよい。切取り線４は形成してなくてもよいが、形成してあれば一層好ましい。

【００１９】 上記各実施例では、単位粘着テープ１の一側部にのみ離型性膜面３を形成した 例を示したが、図５に示す如く、テープ巾の中間部に粘着剤塗布面２を設け、両 側部に離型性膜面３，３を設けた構成を有する単位粘着テープ１Ａとすることが でき、この単位粘着テープ１Ａが得られるような巻体乃至束体としての粘着テー プの構成とすることができる。また、この場合であっても、切取り線４は形成し てなくてもよいが、両側の境界部に形成してあれば一層好ましい。

【００２０】

【考案の効果】

このように本考案によって、粘着テープの端部に離型性膜面を有した粘着テー プを提供することができ、これによれば、離型性膜面が非常に剥離しやすく自由 状態となりやすいので、単位粘着テープを得るのに非常に好便な粘着テープとな る。また、粘着剤塗布面と離型性膜面との間に切取り線が形成してあれば、商品 貼着、商品包装物貼着等の任意用途に単位粘着テープを使用した際、離型性膜面 部分がそのまま付いていた方が好ましい場合には、そのままの状態で使用するこ とができる一方、商品美観上、或いは遊端部や引っ掛かりを残しておくのが好ま しくない包装形態等、離型性膜面部分が付いていない方が好ましい場合には、単 位粘着テープの貼着と共に、切取り線を利用して離型性膜面を簡単に千切り取る 等して切除することができるので、単位粘着テープの使用を非常に好便なものと し得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一例に係る単位粘着テープの正面図で
ある。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線断面図である。

【図３】図１の単位粘着テープを形成可能な巻体として
の粘着テープの一例を示す斜視図である。

【図４】図１の単位粘着テープを形成可能な束体として
の粘着テープの一例を示す斜視図である。

【図５】本考案の別の一例に係る単位粘着テープの正面
図である。

【符号の説明】

１ 単位粘着テープ １Ａ単位粘着テープ ２ 粘着剤塗布面 ３ 離型性膜面 ４ 切取り線 ５ 粘着テープ ５Ａ粘着テープ ６ 巻芯 ７ スリット

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 粘着テープの片面の端部をシリコン等の
   離型性膜面とすると共に、他の部分を粘着剤塗布面とし
   てなる構成を有する粘着テープ。
2. 【請求項２】 粘着テープの片面の端部をシリコン等の
   離型性膜面とすると共に、他の部分を粘着剤塗布面と
   し、該粘着剤塗布面と離型性膜面との略々境界付近に上
   記離型性膜面部を切取り可能なミシン目の如き切取り線
   を形成してなる構成を有する粘着テープ。
3. 【請求項３】 一定長さ若しくは長尺状のテープ体の片
   面の端部を摘み部となるシリコン等の離型性膜面とする
   と共に、他の部分を粘着剤塗布面とし、該粘着剤塗布面
   と離型性膜面との略々境界付近に離型性膜面部を切取り
   可能なミシン目の如き切取り線を形成し、さらに粘着剤
   塗布面端から離型性膜面端を巾とする巾方向にスリット
   の如き切取り線を形成し、該巾方向の切取り線を長さ方
   向に所定間隔をおいて形成してなる構成を有する粘着テ
   ープ。
4. 【請求項４】 離型性膜面が粘着剤塗布面と異なる着色
   面として形成されてなる請求項１乃至３のいずれか一に
   記載の粘着テープ。