JPH0572603A - カメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 マクロ撮影であることを撮影者にしらせるた
めのマクロ撮影表示手段として、専用の表示手段を設け
ることなくマクロ撮影表示をすることができるカメラを
提供することを目的とする。 【構成】 撮影用レンズのマクロ撮影状態への切換えに
連動して発光するセルフタイマー用ＬＥＤを設けるとと
もに該ＬＥＤの照射光をファインダー光路内に導くよう
にファインダーの前方にレンズもしくは保護ガラスを配
置し、マクロ撮影時には該セルフタイマー用ＬＥＤを発
光させて、その照射光をファインダー内で被写体像とと
もに観察できるようにした。 【効果】 本発明の構成によれば、専用のマクロ撮影表
示装置を設ける必要なしに効果的なマクロ撮影表示を行
なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は写真用カメラやビデオカ
メラ等に好適なマクロ切換表示部を有したカメラに関
し、特にファインダー系を撮影レンズに対して独立に設
け、撮影レンズをマクロ撮影に切換えたときに、それに
連動させて該ファインダー系のファインダー視野の一部
にマクロ切換表示を行うように構成されたカメラに関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】マクロ撮影時には、被写界深度が極端に
浅くなる為、撮影者が通常撮影状態と誤認して撮影する
とピントが極端に外れた像となってしまう場合がある。

【０００３】このためファインダー視野内にマクロ切換
表示部を表示して撮影者にマクロ撮影である旨を知らせ
るように構成したカメラが種々提案されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、ファインダー
視野にマクロ切換表示をする構成の上記従来カメラにお
いても次のような問題点があった。

【０００５】（ａ） ファインダー系光路に赤や緑の半
透過部材を突出させて被写体側のレンズからの透過光に
より撮影者にマクロ撮影である旨を知らせていた。この
半透過部材は、ファインダー内が暗い場合には撮影者が
見落してマクロ状態のまま通常撮影するという失敗をま
ねくとともに、撮影系との連動機構が複雑で、撮影系と
ファインダー系を含む光学系全体が大きくなるという問
題があった。

【０００６】（ｂ） 一方、ファインダー内にＬＥＤ等
の表示部を設け、撮影レンズ系のマクロ切換を検出して
点燈あるいは点滅し、撮影者にマクロ撮影である旨を知
らせる方法もあるが、この場合には、ファインダー内に
ＬＥＤ等の照明部材を配置するスペースを必要とし、コ
ンパクトなファインダー系を構成することがむずかし
い。

【０００７】本発明の目的は、上記の問題点を解決する
ことのできる構成のカメラを提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明では、マクロ撮影
手段を有した撮影レンズに対して独立に設けたファイン
ダー系の近傍にカメラのセルフタイマー用ＬＥＤを配置
し、該セルフタイマー用ＬＥＤの照射光をファインダー
光路内に導くように構成されたカメラにおいて、ファイ
ンダー前方にレンズもしくは保護ガラスを配置し、該撮
影レンズのマクロ切換えを検出してセルフタイマー用Ｌ
ＥＤを点燈もしくは点滅させることにより、該セルフタ
イマー用ＬＥＤの発光をファインダー像と共に観察する
ように構成したことを特徴とする。

【０００９】

【実施例】図１は本発明の第一実施例を示した図であ
る。

【００１０】同図において、１はカメラのファインダー
保護ガラスで、内部にＬＥＤ５の波長域を主に反射する
面２を持つビームスプリッターである。３はカメラのフ
ァインダー光学系（レンズは図示していない。）、４は
観察瞳である。５はカメラのセルフタイマー表示用ＬＥ
Ｄで、端子５’は図示しないカメラの回路に接続されて
いる。６はカメラの前面に配置したセルフタイマー表示
窓である。

【００１１】上記構成において、図示しないカメラの撮
影レンズがマクロ領域に入ったことに連動して、ＬＥＤ
５が点燈もしくは点滅されると、ファインダー保護ガラ
ス１の下面よりＬＥＤ５の光が入射し、ビームスプリッ
ター面２によってファインダー光学系３を通り撮影者
（観察瞳位置）に達する。ビームスプリッター面が保護
ガラス１のファインダー視野全面に形成されているので
図３Ｂのようにマクロ撮影時の被写体全面にＬＥＤ５の
光がオーバーラップして撮影者に観察される。

【００１２】なお、ビームスプリッター面を保護ガラス
１のファインダー視野内に部分的に形成すれば、マクロ
撮影時の被写体の一部にＬＥＤ５の光がオーバーラップ
して撮影者に観察される。もちろん、視野内の任意な位
置にビームスプリッター面を形成することもできる。

【００１３】本発明のカメラでは、カメラのセルフタイ
マー用ＬＥＤをマクロ表示用に併用しているため複雑な
マクロ表示機構を必要とせず、撮影系とファインダー系
を含む光学系全体をローコスト、コンパクトにすること
ができる。

【００１４】本実施例の構成によれば、ＬＥＤ光がファ
インダー視野とオーバーラップして撮影者に観察される
ので、ファインダー内が暗くなるような場合でも撮影レ
ンズがマクロ状態であることを確認でき、マクロ状態の
まま通常撮影をするという失敗がなくなる。

【００１５】図２は本発明の第二の実施例を示したもの
である。

【００１６】同図において、１はカメラのファインダー
保護ガラスで、観察瞳側の面１’にはＬＥＤ５の波長域
を主に反射するコーティングがされている。３はカメラ
のファインダー光学系（レンズは図示していない）、４
は観察瞳位置である。５はカメラのセルフタイマー用Ｌ
ＥＤで、主照射方向を保護ガラス１の面１’に合わせて
ある。端子５’は図示しないカメラの回路に接続されて
いる。

【００１７】６はカメラの前面に配置したセルフタイマ
ー表示窓である。

【００１８】本実施例においても実施例１と同様にマク
ロ撮影時の被写体全面にＬＥＤ５の光がオーバーラップ
して撮影者に観察される。但し、実施例１に比べてＬＥ
Ｄ５の保護ガラス１による反射光すべてが撮影者（観察
瞳位置）に達するわけではなく、ＬＥＤの光量は減少す
る。

【００１９】本実施例によっても実施例１と同様な効果
を得るだけでなく、保護ガラス１のコストダウンを図れ
る。

【００２０】実施例１及び２ではファインダー前面の保
護ガラスを使用してセルフタイマー用ＬＥＤ光をファイ
ンダー視野内に導いたが、ファインダー系レンズを使用
しても同様な効果を得ることができる。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明はカメラの
ファインダー系近傍にカメラのセルフタイマー用ＬＥＤ
を配置し、該セルフタイマー用ＬＥＤの照射光をファイ
ンダー光路に導くように構成されたカメラにおいて、フ
ァインダー前面にレンズもしくは保護ガラスを配置し、
マクロ撮影時に該セルフタイマー用ＬＥＤを点燈もしく
は点滅させることにより、マクロ被写体に該ＬＥＤ光を
オーバーラップさせるように構成したので、 （１） カメラのセルフタイマー用ＬＥＤをマクロ表示
用に併用でき、複雑なマクロ表示用機構を必要とせず、
撮影系とレンズ系を含む光学系全体をローコスト、コン
パクトにできる。

【００２２】（２） マクロ表示に被写体にオーバーラ
ップしたＬＥＤ光を使用しているので、撮影レンズがマ
クロ状態のまま通常撮影されるという失敗がなくなり、
また、ファインダー内が暗い場合でもマクロ状態である
ことが確認できる、等の効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一実施例のカメラの要部概略図。

【図２】本発明の第二実施例のカメラの要部概略図。

【図３】図１及び図２のカメラにおけるファインダー視
野の説明図であって、図３Ａは通常撮影時のファインダ
ー視野図、図３Ｂはマクロ撮影時のファインダー視野
図。

【符号の説明】

１：カメラの保護ガラス ２：ビームスプリッ
ター面 ３：ファインダー光学系 ４：観察瞳 ５：セルフタイマー用ＬＥＤ ６：カメラのセルフ
タイマー表示窓

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 マクロ撮影手段を有した撮影レンズに対
   して独立に設けたファインダー系の近傍に、カメラのセ
   ルフタイマー用ＬＥＤを配置したカメラにおいて、 該セルフタイマー用ＬＥＤの照射光をファインダー光路
   内に導くように、ファインダー前面にレンズもしくは保
   護ガラスを配置し、該撮影レンズのマクロ切換えを検出
   してセルフタイマー用ＬＥＤの発光をファインダー像と
   共に観察できるように構成したことを特徴とするカメ
   ラ。
2. 【請求項２】 前記ファインダー前面にあるレンズもし
   くは保護ガラスがビームスプリッター面を有することを
   特徴とする請求項１のカメラ。
3. 【請求項３】 前記ファインダー前面にあるレンズもし
   くは保護ガラスの片面に、該セルフタイマー用ＬＥＤ光
   の波長域を主に反射するコーティングを施したことを特
   徴とする請求項１のカメラ。