JPH057189U - 座席仕切りカーテンの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 天井の形状いかんにかかわらず座席仕切りカ
ーテンを安定した状態で設定できるようにする。 【構成】 多数の乗客用座席を備えた自動車の座席ごと
に設けられる座席仕切りカーテンの構造において、座席
の背部に自立形カーテンを収容する格納函を設け、座席
周囲の床面にレールを備え、格納された自立カーテンを
レールに沿って引き出し座席の回りを外部から遮断す
る。 【効果】 使用しないときには格納されるために車内の
美観を損なうことがなく、簡単な操作で容易に設置する
ことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は旅客用自動車（バス）に利用する。本考案は夜行バス用の座席の仕切 り構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

夜行の長距離バスは好評であり、夜行バス用の車両には飲物やトイレの設備な ど高度な装備が求められている。夜行バスを利用する乗客およびバス運行会社か ら、乗客が他人を気にすることなく休むために座席仕切りカーテンを設けるよう にとの要望がある。

【０００３】 従来、自動車の座席仕切りカーテンの構造としては、 （１）実開昭５６−１４７５７号公報（鈴木自動車工業） （２）実開昭５８−１４２１６４号公報（トヨタ車体） などの技術が知られている。上記（１）は車体天井から仕切りカーテンを垂らす 構造であり、上記（２）は車体天井および側壁に仕切りカーテン用の比較的強固 なアームを取付ける構造である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

一般に大型バスは構造力学的に堅固な構造とするために屋根に弧状のフレーム が設けてあり、このフレームに沿って天井板を取付けるから天井は平坦にはなら ない。したがって上記（１）の構造では天井に設けるカーテンレールが床面と平 行にならない。上記（２）の開示された構造はこの欠点を克服するものであるが 、車内の天井や側壁にパイプ構造などが設けられることになり、乗客の移動には 不便であるとともに美観上も望ましいものではない。

【０００５】 本考案はこのような背景に行われたものであり、夜行バス用の車両に適し、構 造が簡単で美観を損なうことがなく、天井の形状いかんにかかわらず安定に設定 することができる座席仕切りカーテンの構造を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は、多数の乗客用座席を備えた自動車の座席の一または少数の座席ごと に設けられる座席仕切りカーテンの構造において、座席の背部に設けた格納函と 、その格納函の内部および座席周囲の床面に取付けられたレールと、前記格納函 に収容可能でありこのレールに沿って引き出される構造の自立形のカーテンと、 このカーテンの端部に設けられたフックとを備えたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】

座席を回りから遮蔽したいときには、座席背部の格納函に格納された自立形の カーテンを座席周囲の床面に取付けられたレールに沿って引き出し、その端部に 備えられたフックをカーテンの引き出し側とは反対の座席側面に備えられたフッ ク止め具に係合する。不要のときにはレールに沿って引き戻し格納函に収納する 。

【０００８】 このように自立形のカーテンを用い床面のレール上に直立させる構造のために 、天井がどのような形状であってもその形状に無関係に床面と平行に仕切ること ができ、さらに、床面にレールを備え、座席の背面にコンパクト形成された格納 函を設ける以外には車内空間に何らの設備を要しないために美観を損なうことが なく、仕切りおよび収納操作を極めて簡単に行うことができ、かつ安い費用で設 置することができる。

【０００９】

【実施例】

次に、本考案実施例を図面に基づいて説明する。図１は本考案実施例の構成を 示すカーテン収納時の平面図、図２は本考案実施例の構成を示すカーテン引き出 し時の平面図、図３は本考案実施例におけるレールの断面を示す図、図４は本考 案実施例のカーテン引き出し状態を示す斜視図である。

【００１０】 本考案実施例は、座席の背部に設けた格納函１と、その格納函１の内部および 座席２の周囲の床面１０に取付けられたレール３と、格納函１に収容可能であり 、レール３に沿って引き出される構造の自立形のカーテン４と、このカーテン４ の端部に設けられたフック５と、カーテン４の引き出し側とは反対の座席の端部 に設けられたフック止め具６とを備え、格納函１のカーテン４を引き出す側には 止め具７を有する格納蓋８を備える。フック５およびフック止め具７としてマグ ネットあるいはマジックテープを使用することもできる。

【００１１】 カーテン４は蛇腹式であり、図３に示すようにレール３内の溝３ａを摺動する ガイドブロック上に垂直に建てられた複数の支柱４ｂによって支持される。レー ル３はその上面が床面１０と一致するように設置され乗客がつまづくことのない ように構成される。

【００１２】 カーテン４は図１に示すように格納函１内に降りたたまれた状態で収納され、 格納蓋８が止め具７によって閉じられ格納される。したがって外部には乗客の移 動を阻害する構造物は存在せず、そのために美観を損なうことはない。

【００１３】 仕切りを必要とするときには、止め具７を外して格納蓋８を開放し、カーテン ４の端部を引き出しレール３に沿って移動させフック５をフック止め具６に係合 させる。フック５およびフック止め具６としてマグネットまたはマジックテープ を利用した場合にはワンタッチで係合させることができる。格納蓋８の止め具７ の場合もマグネットまたはマジックテープを用いれば同様に係合させることがで きる。

【００１４】 カーテン４を引き出すと、一定間隔で配置された支柱４ｂの下端部に設けられ たガイドブロック４ａがレール３の溝３ａに沿って摺動して移動する。ガイドブ ロック４ａの幅はレール３の溝３ａの幅よりも大きいために抜け出すことはなく 、また支柱４ｂが大きく傾くことはない。

【００１５】 カーテン４を格納するときには、フック５とフック止め具６との係合を外し、 カーテン４をレール３に沿って移動させ、格納函１内に収納して格納蓋８を閉じ る。カーテン４は蛇腹式になっているために押し戻すだけで自動的に折りたたま れ収納される。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、自動車の天井の形状いかんにかかわらず 簡単な操作により安定した状態でカーテンを設置することができる。また、使用 しないときには格納函の中にコンパクトに収納されるために乗客の移動を阻害し 、美観を損ねるようなことがなく、さらに、簡単な構造で構成することができる ために安価な費用で設備することができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例の構成を示すカーテン収納時の平
面図。

【図２】本考案実施例の構成を示すカーテン引き出し時
の平面図。

【図３】本考案実施例におけるレールの断面を示す図。

【図４】本考案実施例のカーテン引き出し状態を示す斜
視図。

【符号の説明】

１ 格納函 ２ 座席 ３ レール ３ａ 溝 ４ カーテン ４ａ ガイドブロック ４ｂ 支柱 ５ フック ６ フック止め具 ７ 止め具 ８ 格納蓋 １０ 床面

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 多数の乗客用座席を備えた自動車の座席
   の一または少数の座席ごとに設けられる座席仕切りカー
   テンの構造において、 座席の背部に設けた格納函と、その格納函の内部および
   座席周囲の床面に取付けられたレールと、前記格納函に
   収容可能でありこのレールに沿って引き出される構造の
   自立形のカーテンと、このカーテンの端部に設けられた
   フックとを備えたことを特徴とする座席仕切りカーテン
   の構造。