JPH0571675B2 - - Google Patents

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JPH0571675B2
JPH0571675B2 JP61134868A JP13486886A JPH0571675B2 JP H0571675 B2 JPH0571675 B2 JP H0571675B2 JP 61134868 A JP61134868 A JP 61134868A JP 13486886 A JP13486886 A JP 13486886A JP H0571675 B2 JPH0571675 B2 JP H0571675B2
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plating
alloy
bath
rust
treatment
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Nobukazu Suzuki
Katsuya Hosono
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> この発明は、防錆性能が優れるのみならず、優
れたメツキ密着性、塗装性並びに塗装後の塗膜密
着性を備え、自動車車体の内板はもとより、外板
としても好適なZn系合金メツキ鋼板の製造方法
に関するものである。 <背景技術> 近年、自動車車体の防錆性能に対する要求は
益々厳しくなり、その対策も一段と深刻化の度合
を深めてきた。特に、各自動車メーカーから自動
車車体の穴あきや外面錆抑制年月の長期化を図つ
た防錆目標の引き上げ案が次々と提案され、自動
車用防錆鋼板の防錆性能向上策は緊急の課題とな
つている。 ところで、現在、自動車用防錆鋼板の主流は、
塗装性や耐食性に優れているとの理由から、Zn
−Fe合金メツキ鋼板及びZn−Ni合金メツキ鋼板
に代表されるZn系合金メツキ鋼板に移りつつあ
る。もつとも、これらZn系合金メツキ鋼板は、
これまで特に耐穴あき腐食性に優れていることに
注目が寄せられて主として自動車の内板に使用さ
れてきたが、外面錆抑制年月長期化目標の具体化
に伴つてZn−Fe合金メツキ或いはZn−Ni合金メ
ツキを車体外装外面へ適用する検討が始まり、一
部Zn−Fe合金メツキについてはその実用も試み
られるようになつてきた。 しかしながら、耐食性の点でより優れていると
されるZn−Ni合金メツキ鋼板では、自動車用外
板として要求される性能に対し以下に示すような
問題があり、改善が望まれているのが現状であつ
た。即ち (a) 通常のZn−Ni合金メツキではメツキ層のNi
含有量:10〜16重量%の範囲で良好な耐食性能
が得られるが、この範囲の合金はγ単相の硬い
金属間化合物となつており、そのため該鋼板を
自動車用外板として使用すると走行時に受けが
ちな飛び石等によるピツチング衝撃により、塗
膜の剥離と同時にメツキ皮膜の剥離までをも生
じ易い。そして、チツピング現象によるメツキ
剥離個所は赤錆が生じ易く、外面錆が生じ易
く、外面錆の発生が極力嫌われる自動車外板と
しての用途に致命的な問題となる。 (b) 自動車用外板の外面性能として要求される大
きな特性の一つに塗膜の耐水密着性があり、現
在、塗装前処理として実施されるリン酸塩処理
の改善に伴つて緻密な結晶を持つた塗膜密着性
の良いリン酸亜鉛処理皮膜の形成も可能となつ
たが、それでもZn−Ni合金メツキ面に対して
は安定して満足できる化成皮膜形成が困難であ
る。 (c) 自動車用外板にはカチオン電着塗装が欠かせ
ないが、カチオン電着塗装では塗装時の耐クレ
ーターリング性が大きな問題となり、Zn−Ni
合金メツキ面は該耐クレーターリング性が良い
とは決して言えないものもある。もつとも、こ
の耐クレーターリング性を改善するためにFe
メツキ又はFe−Znメツキを施す手段も提案さ
れてはいるが(特公昭58−15554号公報、特公
昭60−57518号公報)、このようなFe系メツキ
をZn−Ni合金メツキの上層として施すと、耐
クレーターリング性は向上するものの塗装後に
も当然残存するFe系メツキの存在により赤錆
が発生し易くなり、自動車用外板として極めて
不利となる。 なお、前記(a)項で指摘した耐チツピング性はメ
ツキの密着性に関係するものであるが、メツキの
密着性を改善するものとして過去にNi含有量の
異なるZn−Ni合金の多層メツキを施す提案がな
されてはいる(特開昭58−204196号公報)。一方、
Zn−Ni合金メツキの多層メツキを耐食性や耐パ
ウダリング性の改善策として施す提案も見受けら
れる(特開昭58−204196号公報、特開昭60−
141894号公報)。しかしながら、これらZn−Ni合
金の多層メツキを行うにはメツキ浴のZn2+
Ni2+の濃度比を種々に変える管理が必要であり、
設備的に莫大な投資が必要である上、操業管理も
非常に困難なものであつた。 <問題点を解決するための手段> 本発明者等は、上述のような観点から、防錆性
能に優れることは勿論のこと、メツキ密着性、塗
装性、塗装塗膜の密着性等も良好で、自動車車体
の内板としても、また外板としても十分に満足で
きる表面処理鋼板を安定して提供すべく、研究を
重ねた結果、以下に示されるような知見が得られ
た。即ち、 (i) 鋼板基材上にまず特定の厚さのNiメツキ中
間層を形成し、その上にNi含有量を調整した
Zn−Ni合金層をメツキとするとともに、更に
該Zn−Ni合金メツキ層の外表面をメツキ浴又
は他の酸の溶液といつた酸浴中に浸漬する或い
はこの中でアノード処理(前記メツキ層を陽極
としての電解処理)して活性化処理すると、上
記Niメツキ中間層により鋼板素地とZn−Ni合
金メツキ層との密着性が改善されて耐チツピン
グ性が顕著に向上する上、酸浴によるZn−Ni
合金メツキ層の外表面活性化処理によつて化成
処理性が格段に向上し、長時間保管後でも塗装
後の2次密着性(塗膜密着性)やカチオン電着
塗装時の耐クレーターリング性の著しい改善作
用を有するようになる。しかも、更にZn−Ni
合金メツキ層の優れた防錆能も加味されて、総
じて自動車車体の外板としても十分に満足でき
る表面処理鋼板が実現されること。 (ii) 前述したクレーターリング現象についてはそ
のメカニズム種々の説が報告されており、一般
には「電着塗装時の異常防電により部分的に熱
硬化した塗膜が生じ、その部分が焼付け後のレ
ベリング効果を有していないため電着塗膜があ
ばた状のクレーターになる」との説が支持され
ているにも関わらず上記異常放電が何に起因す
るのかが十分解明されていなかつたが、該異常
放電は化成皮膜の不均一性によつて生じる上、
該不均一性に依存しており、リン酸亜鉛皮膜等
の化成処理皮膜が均一でかつ微細であれば耐ク
レーターリング性が向上するもので、前記表面
処理鋼板の優れた耐クレーターリング性は、特
に処理対象が特定組成のZn−Ni合金メツキ層
であると考えられるが、このZn−Ni合金メツ
キ層外表面の酸浴による活性化処理(Zn−Ni
合金メツキのZnを優先的に溶解させ、僅かで
はあるがNiリツチな最表層を形成させること
によつてZnの酸化物や水和物が生成しにくい
状態にする処理)によつて化成処理性が顕著に
改善されているためにもたらされること。 (iii) 前記表面処理鋼板は、複数の処理槽を備えた
メツキ設備を使用し、初期のメツキ槽(好まし
くは第1槽、或いは第1〜2槽)において素材
鋼板(鋼帯を含む)を無通電浸漬してNi置換
メツキするか、もしくはNiメツキ浴での電気
メツキにてNiメツキ中間層を形成させた後、
後続の電気メツキ槽にて所定のZn−Ni合金メ
ツキを行い、更に酸浴(各種メツキ浴又はその
他の酸液)が満たされた後続の処理槽中で該メ
ツキ鋼板にアノード処理を施すか或いは単なる
浸漬処理を施して表面活性化することで、作業
性良く、かつ安定して製造できること。 この発明は、上記知見に基づいて成されたもの
であり、 「複数の処理槽を設けたメツキ装備にて、被処
理鋼板(鋼帯を含む)にまず10mg/m2〜1g/m2
の付着量のNiメツキを施した後、その上に電気
メツキによつてNi含有量が8〜16重量%のZn−
Ni合金メツキを施し、次いで酸浴中での浸漬処
理乃至はアノード処理によつて該Zn−Ni合金メ
ツキ層表面を活性化せしめることによつて、メツ
キ密着性、塗装性並びに塗装後の塗膜密着性に優
れた自動車用防錆鋼板を、作業性良く、かつ安定
して製造し得るようにした点」に特徴を有するも
のである。 なお、前記「Niメツキ」は“置換メツキ”及
び“電気メツキ”の何れの方法によつても良い
が、置換メツキによる場合にはそれ用のNi置換
メツキ浴を用いて良いことは勿論であるものの、
後続のZn−Ni合金メツキ槽に収容されている電
気メツキ浴と同様のZn−Ni合金メツキ浴に浸漬
する手法を採用するのが操業性並びに経済性の点
で有利であり、これによつても所要のNiメツキ
を形成させることができる。 ところで、この発明において上記「中間Niメ
ツキの付着量(厚さ)」及び「Zn−Ni合金メツキ
層のNi含有量」を特定の範囲に規制する必要が
あるが、その範囲を前記の如くに限定した理由は
次の通りである。 (A) 中間Niメツキの付着量 中間Niメツキの付着量(厚さ)が10mg/m2
未満であると自動車車体用外板として使用した
ときの低温チツピング性改善効果が認められ
ず、一方、該メツキ付着量が1g/m2を越える
と、使用中に素地(鋼板)にまで達する傷が生
じた場合に素地のFeと中間Niメツキ層とNiと
の間でガルバニツク電池が形成されて腐食が促
進されるので、耐食性に悪影響が出てくる。従
つて、中間Niメツキの付着量(厚さ)は10
mg/m2〜1g/m2と定めた。 (B) Zn−Ni合金メツキ層のNi含有量 Zn−Ni合金メツキでは、一般にNi含有量に
よつて耐食性が大きく異なる。そして、理論的
にはNi含有量:10〜16重量%でγ単相となる
ので耐食性が良く、Ni量:10重量%未満では
〔γ+η〕の混相に、またNi量が16重量%を越
えると〔γ+β〕の混相になるので何れもメツ
キ層内の相間でガルバニツク電池を形成し、耐
食性に悪影響が出ると考えられる(ここで、γ
相はNi5Zn21又はNi3Zn22であり、β相はNiZn
の金属間化合物である)。ところが、実験的な
確認からは、Ni含有量:8〜16重量%で良好
な耐食性が得られ(特に12〜13重量%が好まし
い)、この範囲を外れると所望の耐食性を示さ
なくなることから、Zn−Ni合金メツキ層のNi
含有量を8〜16重量%と定めた。 さて、この発明では、電気メツキによつて形成
されたZn−Ni合金メツキ層の表面には更に“活
性化処理”が施されるが、以下、この「活性化」
について説明する。 一般に、ZnメツキやZn系合金メツキの表面は、
メツキ処理後に防錆油が塗油されるとは言え、長
時間(具体的には1〜数ケ月間程度)の保管によ
つてZnOやZn(OH)2といつた酸化物や水和物に
より数百Å〜数百Åのオーダーで覆われてしま
う。この傾向は、保管される温度や湿度等の環境
条件や防錆油の塗油量によつても影響される。更
に、Zn合金メツキの場合には、Zn含有比率が高
いほど、即ち純Znに近いほど表面に酸化物等が
生成しやすくなる傾向にある。 しかし、このような酸化物や水和物の存在は自
動車用途の塗装前処理である。“化成処理(リン
酸亜鉛処理)”の反応性に大きな影響を及ぼし、
カチオン電着塗装性や塗装後の塗膜密着性を劣化
する。 そのため、本発明では、Zn−Ni合金メツキを
表層とする防錆鋼板の製造プロセスにおいて、該
Zn−Ni合金メツキの最表層を酸浴中に浸漬する
かこれらの中でアノード処理(前記Zn−Ni合金
メツキ層を陽極としての電解処理)し、これによ
りZn−Ni合金メツキ層表面のZnを優先的に溶解
させて僅かではあるがNiリツチな最表層を形成
させる。この状態のZn−Ni合金メツキ表面はZn
酸化物や水和物等を生成しにくく、保管の後でも
優れた化成処理性を維持する。 このように、本発明でいう“活性化”とは、
Zn−Ni合金メツキ層表面のZnを優先的に溶解さ
せて最表層をNiリツチとなし、Znの酸化物や水
和物等が生成しにくい状態にすることを意味して
いる。 Zn−Ni合金メツキ層表面の活性化処理手段と
しては、Zn−Ni合金メツキ槽に続く処理槽に収
容した酸浴中にてアノード処理を施す方法が好ま
しいが、酸浴中に浸漬するのみの方法によつても
良い。この表面活性化処理により、上述したよう
にZn−Ni合金メツキ層表面でZnが優先的に溶解
し、僅かではあるがNiリツチな表層が形成され
て化成処理性の改善に大きく寄与する。 ここで、活性化処理に適用される「酸浴」とし
ては、希硫酸等といつた酸の溶液(酸液)を始
め、Zn−Ni合金電解メツキ浴等の酸性浴系メツ
キ浴も適用することができる。 なお、活性化処理に酸液を適用する場合には、
硫酸や塩酸等を適当な濃度に希釈して用いれば良
く、例えば0.1〜5%H2SO4水溶液(温度30〜60
℃)を例示することができる。 また、活性化処理に用いる「酸浴」がメツキ浴
の場合には、その種類は酸性浴系のメツキ浴の場
合には、その種類は酸性浴系のメツキ浴であれば
格別に特定させるものではないが、実際操業の点
からは“Zn−Ni合金を電気メツキするためのメ
ツイ浴と同一のメツキ浴”や中間Niメツキを施
す際に用いたNi電気メツキ浴と同一のメツキ浴”
を用いるのが有利である。もつとも、これらのメ
ツキ浴は一般に硫酸浴系のメツキ浴であるが、塩
化浴系のメツキ浴、例えば メツキ液組成:Zn2……30g/、Ni2+……40
g/、塩化アンモニウム……30g/、 メツキ浴のPH:1.0〜2.5、 メツキ浴温度:50〜60℃ のようなものや、Ni成分を含有しないZnメツキ
浴を活性化処理のために用いても良い。 続いて、この発明を実施例によつて比較例と対
比しながら具体的に説明するが、これはあくまで
も一例示に止まるものであり、この発明が該実施
例によつて制限されるものでないことは勿論であ
る。 なお、本実施例は竪型メツキ槽を14槽備えた電
気メツキラインを使用した場合の例であるが、こ
のように多数のメツキ槽を備えた電気メツキライ
ンでの処理を例としたのは、鋼板の連続メツキの
場合には複数のメツキ槽を用いてメツキを施すの
が極く一般的だからである。なぜなら、生産性を
上げるには鋼板の通板スピードを上げる必要があ
るが、1つのメツキ槽のみでは電流密度が制限さ
れるために電気量も制限されて必要メツキ量を確
保することができず、そのため通常は複数のメツ
キ槽を設置しメツを行うからである。近年、電気
メツキの高電流密度化が進められたとは言え(50
〜200A/dm2まで可能となつている)、生産性の
観点から10槽以上、多い場合には20槽ものメツキ
槽が設置される。この場合、複数のメツキ槽に収
容されるメツキ液の組成や濃度等は同一とされる
のが一般的である。 そこで、本実施例においてもメツキ槽を14槽備
えた電気メツキラインを使用し、必要によりその
第1槽、最終槽(第14槽)のみ処理液条件を変え
た。 (実施例) 竪型メツキ槽を14槽備えた電気メツキラインを
使用し、板厚:0.8mm、板幅:913mmの冷延鋼板
に、前処理として常法通りのアルカリ電解及び硫
酸電解を施して表面浄化を行つた後、試験番号9
及び10を除いてはメツキ槽の第1槽目において メツキ液組成:NiSO4……400g/、H3BO4
…40g/、メツキ液のPH:2.5、 メツキ浴温度:40℃、 電流密度:0.5〜1A/dm2 なるメツキ浴を用いてNiの電気メツキを行う
(試験番号1、3、4、6並びに8)か、あるい
は次に示すZn−Ni合金メツキ浴(第2〜13槽で
用いるのと同じメツキ浴)中に浸漬してNiの置
換メツキを施す(試験番号2、5及び7)かし、
続いて第2〜13槽で メツキ液組成:Zn2+……30g/、Ni2+……60
g/、硫酸ソーダ……50g/、酢酸ナトリ
ウム……20g/、 メツキ液のPH:2、 メツキ浴温度:試験番号3及び4では60℃で、
その他では50℃ なる何れも同じ浴組成のメツキ浴を用い、各セル
(槽)毎に通電を入・切すると共に、電流密度を
20〜150A/dm2の範囲で調整してZn−Ni合金を
電気メツキした後、引き続いて更に第14槽でZn
−Ni合金メツキ層外面の活性化処理を行つた
(試験番号1及び9では活性化処理を省略)。 なお、このときの活性化処理においては、試験
番号2〜6並びに10では処理液としてZn−Niメ
ツキ液(第2〜13槽に収容したのと同じ組成、温
度のもの)を、また試験番号7及び8では0.2N
の硫酸溶液(温度50℃)を使用したが、試験番号
8に係る“硫酸溶液中でのアノード処理条件”は
10A/dm2×1.5secであつた。 また、ラインスピードは80〜150m/minであ
り、その他の条件は第1表に示される通りであつ
た。 次に、このようにして得られたZn−Ni合金メ
ツキ鋼板につき、円筒絞り試験にて成形性を調べ
るとともに、塗装下地処理として日本パーカライ
ジング(株)社の“BT−3020(商品名)”を使用した
化成処理と、日本ペイント(株)社の“パワートツプ
U−20(商品名)”を使用した20μ厚のカチオン電
着塗装と、メラミン・アルキツド塗料に
【表】
【表】 よるそれぞれ35〜40μと中塗り塗装及び上塗り塗
装とから成る3コート処理を施し、耐水密着性、
耐クレーターリング性、耐チツピング性並びに耐
外面錆性を評価した。 なお、耐水密着性のテストには、50℃の脱イオ
ン水中に10日間浸漬した後、塗膜に2mm間隔の碁
盤目切り傷を入れてテープ剥離し、そのときの塗
膜残存率を調査する方法を採用した。 また、耐クレーターリング性のテストには、電
気塗装の際に瞬時に設定電圧を印加する方法で電
着電圧を上昇させ、その時にクレータリングを生
じる電圧を測定する手段を採用した。 耐チツピング性は、まず塗装鋼板を−20℃に冷
却してからグラベロメータを用いてASTMのD
−3170−74に規定する条件でチツピングテストを
行い、その時のメツキの剥離の有無をもつて評価
した。 更に、耐外面錆性は、塗装板にクロスカツトを
入れて屋外暴露を行い、週に2回の割で30%
NaCl溶液を散布しつつ半年間経過した後の赤錆
発生の有無、及びクロスカツトからの片側クリー
プ幅によつて評価した。なお、ここで言う“クリ
ープ”とは、第1図で示すような上記試験によつ
て発生した塗膜のフクレを言い、めつき鋼板の塗
装後耐食性を評価する指標とされているもので、
本実施例ではそれに従い、“クロスカツトからの
片側クリープ幅の多少”を塗装後耐食性を評価す
る1つの指標とした。 これらの結果を、各槽のメツキ付着量並びに
Zn−Ni合金メツキ層のNi含有量とともに第1表
に併せて示す。 第1表に示される結果からも、この発明によつ
て耐水密着性、耐クレーターリング性、耐チツピ
ング、耐外面錆性及び成形性が共に優れ、自動車
車体の内板はもとより、外板として使用しても十
分に優れた性能を発揮する防錆板が得られるのに
対して、製造条件がこの発明の規定から外れ、従
つてこの発明で規定する条件を満たさないメツキ
鋼板は前記何れかの性能に欠けており、今後の目
標とされる自動車用防錆鋼板には適しないことが
明らかである。 <効果の総括> 上述のように、この発明によれば、車体の内板
としての使用或いは外板としての使用を問わず、
何れに適用しても優れた性能を発揮する自動車用
防錆鋼板を作業性良く安定して量産することが可
能となり、自動車の耐久性を一段と向上できるな
ど、産業上極めて有用な効果がもたらされるので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、めつき鋼板の塗装後耐食性を評価す
る指標とされているクリープについての説明図で
ある。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 複数の処理槽を備えたメツキ設備にて、被処
    理鋼板にまず10mg/m2〜1g/m2の量のNiメツ
    キを施した後、その上に電気メツキによつてNi
    含有量が8〜16重量%のZn−Ni合金メツキを施
    し、次いで酸浴中での浸漬処理乃至はアノード処
    理によつて該Zn−Ni合金メツキ層表面を活性化
    せしめることを特徴とする、自動車用防錆鋼板の
    製造方法。 2 NiメツキがZn−Ni合金メツキ浴中へ鋼板を
    浸漬することによる置換メツキによつてなされ
    る、特許請求の範囲第1項に記載の自動車用防錆
    鋼板の製造方法。
JP13486886A 1986-06-12 1986-06-12 自動車用防錆鋼板並びにその製造方法 Granted JPS62294197A (ja)

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