JPH0571548B2 - - Google Patents

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JPH0571548B2
JPH0571548B2 JP30624188A JP30624188A JPH0571548B2 JP H0571548 B2 JPH0571548 B2 JP H0571548B2 JP 30624188 A JP30624188 A JP 30624188A JP 30624188 A JP30624188 A JP 30624188A JP H0571548 B2 JPH0571548 B2 JP H0571548B2
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porous structure
average particle
inorganic porous
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Fumio Abe
Junichi Suzuki
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NGK Insulators Ltd
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  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は濾過膜、濾過層が付着されてこれを支
持する多孔質支持体等の無機多孔質構造体に関す
る。 (従来技術) この種の無機多孔質構造体においては、それが
濾過膜にあつては濾過精度が高いことが必要であ
り、またそれが多孔質支持体にあつては濾過層と
の付着性が良好であるとともに濾過層を付着する
際に同層にピンホール、クラツクを発生させない
ことが必要であるが、高強度でかつ高耐食性、特
に耐アルカリ性に優れて成分の溶出が極微量であ
ることも必要である。 しかして、特開昭61−500221号公報には濾過精
度が高くかつ高強度であると称する無機多孔質構
造体が示されている。かかる多孔質構造体は少く
とも99.9wt%のα−Al2O3からなるもので、29μ
mのアルミナ40wt%、17μmのアルミナ30wt%お
よび2.5μmのアルイナ30wt%を主原料とする成
形物を還元雰囲気にて1800℃の温度で焼成して製
造されている。 (発明が解決しようとする課題) ところで、かかる多孔質構造体は還元雰囲気下
での高温焼成のために実質的に同一範囲の粒子群
からなり、粒子相互の接触点が少なく強度的に十
分でないことから、焼成温度に1800℃という高温
が必要であるとともに、粒子相互が最密充填され
ていないため粗大孔が出来易く濾過精度が十分で
なく、かつ支持体として採用した場合付着させた
濾過層にピンホール、クラツクを発生させること
になる。また、かかる多孔質構造体は組成的には
少くとも99.9wt%のα−Al2O3からなるため比較
的良好な耐食性を示すが、高アルカリ側でAl2O3
に粒界腐食が発生してAl成分の溶出、Al2O3粒子
の離脱が発生するため強度が低下し、なお耐久性
に難点がある。 一方、製造法においても還元雰囲気下での高温
焼成のため焼成炉の運転制御が複雑となり、設備
コスト、運転コスト共に高くなる。また、多孔質
構造体の焼成時の収縮が10%以上にも達し、収縮
によるピンホール、クラツク等の発生は避けられ
ない。 従つて、本発明の目的は、α−Al2O3を主体と
する無機多孔質構造体およびその製造法におい
て、上記した各問題を解決することにある。 (課題を解決するための手段) 本発明は、実質的にα−Al2O3の微粒子が互い
に固着して多孔質構造を形成している無機多孔質
構造体であり、当該多孔質構造体は下記の(1)〜(3)
項に記載した事項を特徴とする。 (1) 少くとも2つの粒子群からなり、これらの全
ての粒子群の平均粒子径のうち最大の平均粒子
径と最小の粒子径の比(粒径比)が1.4〜10の
範囲にある。 (2) 第1項に記載の無機多孔質構造体において、
微粒子が2つの粒子群からなる。 (3) 第1項または第2項に記載の無機多孔質構造
体において、粒径比が1.4〜4である。 また、本発明はかかる多孔質構造体の製造法で
あり、当該製造法は下記の(4)〜(9)項に記載した事
項を特徴とする。 (4) 少くとも2つの粒子群からなり、これらの全
ての粒子群の平均粒子径が2.0μm以上でかつこ
れらの全ての粒子群の平均粒子径のうち最大の
平均粒子径と最小の平均粒子径の比(粒径比)
が1.4〜10の範囲にあるα−Al2O3に、平均粒子
径1.0μm以下のアルミニウム化合物を酸化物換
算で1〜15wt%、チタニウム化合物を酸化物
換算で0.1〜0.5wt%添加してなる主原料を用い
て成形し、得られた成形物を酸化雰囲気にて
1600℃以下の温度で焼成する。 (5) 第4項に記載の製造法において、平均粒子径
2.0μm以上のα−Al2O3が2つの粒子群からな
る。 (6) 第4項または第5項に記載の製造法におい
て、粒径比が1.4〜4である。 (7) 第4項、第5項または第6項に記載の製造法
において、アルミニウム化合物がアルミナと水
酸化アルミニウムの混合物である。 (8) 第4項、第5項、第6項または第7項に記載
の製造法において、焼成温度が1400〜1600℃で
ある。 (9) 第4項、第5項、第6項、第7項または第8
項に記載の製造法において、チタニウム化合物
が平均粒子径1.0μm以下の酸化チタンである無
機多孔質構造体の製造法。 しかして、本発明において多孔質構造体を構成
する微粒子の粒子径の測定は電子顕微鏡(走査型
電子顕微鏡)を用いて行い、統計的平均径を粒子
径とする。統計的平均径にはフエレー径、定方向
最大径、投影円相当径、マーチン径等があるが、
これらのいずれを採用してもよい。粒子径の測定
回数は統計上処理できる任意の数、通常100個以
上とする。また、原料の微粒子の粒子径の測定は
上記と同様に電子顕微鏡による方法でもよく、簡
便な方向として篩い分法、沈降法を採用してもよ
い。なお、多孔質構造体を構成する微粒子は互に
固着して存在しており、粒境界が明確な場合には
粒境界をもつて単粒子と決定し、かつ粒子が互に
融着して粒境界が明確でない場合には融着物を単
粒子と決定する。 かかる測定法により得られた多数の粒子の粒子
径から、積算篩上粒度分布曲線と個数頻度分布曲
線を描き、粒子群の数および平均粒子径を求め
る。粒子群が単一の場合個数頻度分布曲線は正規
分布に近い形となり、積算篩上粒度分布曲線は対
数正規分布の法則に従い正規確率紙で略直線とし
て表わせる。これに対して、粒子群が複数の場合
には個数頻度分布曲線は複数のピークを有し、か
つ積算篩上粒度分布曲線は対数正規分布の法則に
従わなくなり、上記した直線から大きく外れる。
粒子群の数および平均粒子径は数学的手法により
算出し得るが、個数頻度分布曲線のピークの数を
以つて粒子群の数とすることができ、かつ上記ピ
ークを以つて平均粒子径とすることができる。以
上の手法により、粒子群が3群以上の場合にはこ
れらの全ての群の平均粒子径のうち最大の平均粒
子径と最小の平均粒子径が求まり、かつこれらの
比(粒径比)が求まる。なお、粒子群が2群の場
合には大径粒子群の平均粒子径が最大の平均粒子
径となり、かつ、小径粒子群の平均粒子径が最小
の平均粒子径となる。 (発明の作用・効果) 本発明の多孔質構造体においては、チタニウム
化合物の焼結促進作用にて粒子相互が強固に固着
させているとともに粒成長を生じさせており、か
つ少くとも大小2種類の粒子群の粒子相互が最密
充填状態となつて接触点を増大させ、かかる接触
点で固着している。このため、かかる多孔質構造
体は強度が高く、かつ粗大孔が無いため濾過膜に
あつては濾過精度が高いとともに、濾過層の支持
体にあつては同層にピンホール、クラツク等を発
生させることがない。また、かかる多孔質構造体
においてはチタニウム化合物の存在により、耐食
性にも極めて優れている。 なお、本発明の多孔質構造体においては、透過
する流体の拡散抵抗に着目すると大小2種類の粒
子群からなることが好ましく、3種類以上の粒子
群からなる場合には流体の拡散抵抗が大きくな
る。チタニウム化合物の混在量については0.1〜
0.5wt%が好ましく、0.1wt%未満では強度が十分
に発現しないとともに耐食性にも劣り、かつ
0.5wt%を超えると焼結促進作用が大きすぎて焼
成時に発生するストレスにより強度低下をきた
す。また、多孔質構造体のα−Al2O3の純度は
99.5wt%以上であることが好ましい。全ての粒子
群の平均粒子径のうち最大の平均粒子径と最小の
平均粒子径の比(粒径比)、大小両粒子群からな
る場合にはこれら両粒子群の平均粒子径の粒径比
については1.4〜10の範囲が好ましく、1.4未満で
は粒子径の差が小さくて粒子相互の接触点(固着
点)が少く、強度が十分でないとともに粗大孔の
発生が認められ、かつ10を超えると粒子径の差が
大きすぎて細孔径が小さくなり、かつ最小の平均
粒子径の粒子群の粒子によつて流体の拡散抵抗を
増大させる。特に強度が高くて多孔性に富む多孔
質構造体を得るには、粒径比は1.4〜4であるこ
とが好ましい。この場合、多孔質構造体の平均細
孔径と最大細孔径との比は例えば2.0以内に入り、
極めてシヤープな細孔分布となる。また、気孔率
は35〜45%の値となつて多孔性に富む。 本発明の多孔質構造体の製造法においては、α
−Al2O3に超微粒のアルミナ、水酸化アルミニウ
ム等のアルミニウム化合物とチタニウム化合物を
添加したものを主原料として使用しているため、
焼成時アルミニウム化合物が焼成促進作用をして
α−Al2O3粒子相互を強固に固着させるととも
に、チタニウム化合物が更に焼成促進作用をして
粒子相互を一層強固に固着し、かつ粒界腐食を抑
制して優れた耐食性を付与する。これら両化合物
の焼成促進作用のため焼成は酸化雰囲気にて1600
℃以下の低温、好ましくは1400〜1600℃でよく、
焼成温度が1600℃を超えると焼結状態が進み過
ぎ、多孔性を損うとともに収縮によりクラツクが
発生する。 なお、本発明の製造法においてアルミニウム化
合物としては水酸化アルミニウムを含む平均粒子
径0.1〜1.0μmの超微粒アルミナであり、主原料
にはこれらを1〜15wt%添加することが好まし
い。かかる化合物の粒子径が1.0μmを超えると焼
結促進効果が低く、また添加量が1wt%未満でも
同様であり、かつ添加量が15wt%を超えると焼
結促進効果が大きすぎて多孔性を損い流体の拡散
抵抗を増大させる。微粒水酸化アルミナは粉末で
添加してもよく、またゾル状の液体で添加しても
よい。チタニウム化合物としては酸化チタン、金
属塩、金属塩を加水分解して得られる水酸化物等
であり、平均粒子径1.0μm以下の超微粒子が好ま
しい。また、かかる化合物の添加量は焼結促進効
果および耐食性向上効果等から0.1〜0.5wt%であ
ることが好ましい。 (実施例) (1) 主原料 各種平均粒子径の市販電融アルミナ(純度
99.9%のα−Al2O3)に超微粒のアルミニウム
化合物およびチタニウム化合物を添加したもの
を使用した。但し、アルミニウム化合物として
は平均粒子径0.6μm、1.5μmの市販高純度α−
Al2O3(純度99.9%)、市販アルミナゾル(A1
日産化学(株)製アルミナゾル520)、平均粒子径
0.6μmの市販微粒水酸化アルミニウム(A2
を使用し、かつチタニウム化合物としては平均
粒子径0.04μmの市販TiO2微粉末(ルチル型…
T1)、試薬硫酸チタニル(水溶液で添加…T2)、
平均粒子径0.3μmの市販TiO2粉末(ルチル型
…T3)を使用した。 (2) 試料の調製 主原料を第1表に示す割合に調合し、これに
水、有機バインダー(メチルセルロース)およ
び界面活性剤(ポリエステル系)を添加して混
練し、押出機にてパイプ状に押出した。得られ
た押出成形物を乾燥した後酸化雰囲気にて1200
〜1600℃で3時間焼成し、外径7mm、内径5
mm、長さ200mmのパイプ状焼結体を得た。 (3) 特性の測定 最大気孔径:バブルポイント法により測定(μ
m) 平均細孔径:水銀圧入法により測定(μm) 純水透水量:蒸留吸をΔP=0.1Kg/cm2で付与し
て濾過し、透水量を測定(m3/m2・hr) 内圧強度:パイプ状焼結体内にゴム管をセツト
し、ゴム管内に水を注入して昇圧して破壊時
の圧力を測定(Kg・f/cm2)…耐圧試験 微粒子:粒子径は走査型電子顕微鏡によるフエ
レー径(μm)、粒子群の数および平均粒子
径は積算篩上粒度分布曲線、個数頻度分布曲
線にて求める。 以上の各特性を第2表および第1図〜第3図
に示すとともに、積算篩上粒度、個数頻度およ
びこれらの分布曲線の代表例として試験No.13の
焼結体のものを第3表および第4図、第5図に
示す。また、第6図として同焼結体の走査型電
子顕微鏡の写真を示す。 なお、第4図に示す積算篩上粒度分布曲線に
おいては、試験No.13のもの(実線グラフ)は単
一粒子群のもの(1点鎖線グラフ)と比較して
明らかに異なるカーブを示し、また個数頻度分
布曲線において試験No.13のものは2つのピーク
を示す。本実施例においては、この2つのピー
クをもつて大小2つの粒子群と決定し、かつ同
ピークの粒子径を各粒子群の平均粒子径、これ
らの比を粒径比と決定している。 (4) 試験結果 (4a) 粒径比 試験No.1〜No.5の結果(第1図参照)から
明らかなように、焼結体の内圧強度は粒径比
に対して極大値をとり、粒径比1.4以上で高
強度を示す。透水量は粒径比が大きくなるほ
ど低下し、実用上は透水量が大きい方が好ま
しいことから粒径比は10以下である。内圧強
度および透水量の関係から、粒径比の最も好
ましい範囲は1.4〜4である。 その他の試験No.の結果において粒径比が
1.4〜10の範囲のものは実用上問題はなく、
3つの粒子群にて構成されている場合(試験
No.6、No.7)においても同様である。但し、
チタニウム化合物を含んでいない場合(試験
No.10)においては、粒径比が1.4〜10の範囲
にあつても両性能は悪い。 (4b) TiO2混在量 試験No.10〜No.15の結果(第2図参照)から
明らかなように、内圧強度はTiO2量に対し
て極大値をとり、0.1〜0.5wt.%において高強
度を示する。また、透水量についてはTiO2
量0.3wt%まで急増し、その後微増する、以
上の結果から、TiO2混在量は0.1〜0.5wt.%
が好ましい。なお、この値はチタニウム化合
物の酸化物換算での添加量に対応する。 (4c) チタニウム化合物の種類 試験No.13、No.22〜No.25の結果から明らかな
ように、チタニウム化合物をTiO2の粉末
(T1)として添加しても、金属塩の水溶液
(T2)として添加しても焼結体の特性に変わ
りはない。但し、粒子径の大きなTiO2(T3
を添加した場合には、原料中でのTiO2の分
散がよくないため内圧強度を低下させる。 (4d) 超微粒アルミニウム化合物 試験No.13、No.16〜No.21の結果(第3図参
照)から明らかなように、水酸化アルミニウ
ムを含まない平均粒子径0.6μmのα−Al2O3
添加した場合(グラフ丸印)には、添加量1
〜15wt%で高い内圧強度、高い透水性を示
す。また、水酸化アルミニウムを含む場合
(グラフ三角印)には透水性は低下するが、
内圧強度が著しく増大する。なお、添加量が
15wt%を超えると透水性が低下するので好
ましくない。なお、添加する状態によつて特
性が変わるようなことはない。 (4e) 大粒子群の粒子径 試験No.8、No.9、No.13の結果から明らかな
ように、大粒子群の粒子径に関しては、平均
粒子径が10〜68μmまでのものでは高い内圧
強度、高い透水性を示す。但し、透水性は平
均細孔径に対応して変化する。 (4f) 大小粒子群の配合比 試験No.13、No.26〜No.28の結果から明らかな
ように、大粒子群の配合比が60wt%以上、
小粒子群の配合比が5wt%以上の場合には高
い内圧強度、高い透水性を示す。大粒子群の
配合比が45wt%の場合には透水性が低い。 (4g) 焼成温度 試験No.13、No.29、No.30の結果から明らかな
ように、焼成温度1400〜1600℃の場合には高
い内圧強度、高い透水性を示す。焼成温度が
1200℃の場合には両特性共に低い。 (5) 焼成比較試験 TiO2を含まない試験No.10と同一の素地、
TiO2を0.3wt%含む試験No.13と同一の素地を用
いて水素雰囲気にて1550℃、1800℃で3時間焼
成し、第4表に示す特性の焼結体を得た。 第4表から明らかなように、TiO2を含まな
いものを還元焼成した場合(試験No.32、No.33)
には1800℃の高温焼成によつて初めて高い内圧
強度を示す。しかしながら、この場合平均細孔
径に対して最大気孔径が大きすぎる。TiO2
含むものを還元焼成した場合(試験No.34、No.
35)には1550℃の焼成によつて高い内圧起用度
を示すが、平均細孔径に対する最大気孔径が大
きすぎることについては同様である。還元焼成
は酸化焼成に比較して焼結効果が強いため、小
径粒子群中の粒子は粒成長を繰返して粒子比が
1.4以下になり易く、この場合には強度が発現
し難い。また、熱収縮によるストレスが発生し
てクラツクが入り易く、強度が見掛けほど増大
しないとともに最大気孔径が大きくなる。
TiO2を含有するものを1800℃で還元焼成した
場合には、高強度を示すが透水性が低い。これ
は焼結が進行して細孔が小さくなり、かつ気孔
率が30%以下になつたためである。 (6) 耐食結果 試験No.10、No.13、No.32、No.33の焼結体の4種
類を用いて、PH=0(HCl水溶液)、PH=14
(NaOH水溶液)1中に90℃で168時間浸漬
し、この間の重量減少率、Al成分の溶出量お
よび浸漬後の内圧強度を測定して第5表の結果
を得た。 第5表から明らかなように、試験No.13のもの
(実施例)は、酸、アルカリに対する重量減少
率、Al成分溶出量共に微小であり、かつ内圧
強度が不変であつて耐食性が良好である。その
他のもの(比較例)は耐食性に難点があり、試
験No.33のもの(比較例)は重量減少率は比較的
小さいが、Al成分の溶出量および内圧強度の
低下が大きい。 (7) 成膜試験 試験No.13、No.34の焼結体の2種類を用い、こ
れらの焼結体の内周に平均粒子径2.0μmのα−
Al2O3からなるスラリーを担持させ、乾燥後
1350℃にて焼成して厚み50μm、平均細孔径
0.8μmの薄膜を形成した。得られた薄膜の最大
気孔径をバブルポイント法にて測定したとこ
ろ、試験No.13のもの(実施例)が1.5μmである
のに対して試験No.34のもの(比較実施例)は
6.2μmであつた。各焼結体の平均細孔径が同一
であるにもかかわらず、得られた薄膜の最大気
孔径が大きく異なる理由は、試験No.13の焼結体
においては最大気孔径が小さく、各細孔径が比
較的均一であることによる。なお、これらの薄
膜を用いて平均粒子径3.0μmのラテツクスビー
ズを含む液の濾過実験を行つたところ、試験No.
13のものでは阻止率100%であるのに対し、試
験No.34のものでは阻止率85%であつた。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は焼結体(多孔質構造体)における大小
径粒子群の平均粒子径の粒子比と内圧強度、透水
量との関係を示すグラフ、第2図は同焼結体にお
けるTiO2混在量と内圧強度、透水量との関係を
示すグラフ、第3図は同焼結体における超微粒ア
ルミニウム化合物と内圧強度、透水量との関係を
示すグラフ、第4図は同焼結体の積算篩上粒度分
布曲線、第5図は同焼結体の個数頻度分布曲線、
第6図は同焼結体の内部構造を示す電子顕微鏡写
真である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 実質的にα−Al2O3の微粒子が互いに固着し
    て多孔質構造を形成している無機多孔質構造体で
    あり、当該構造体は少くとも2つの粒子群からな
    り、これらの全ての粒子群の平均粒子径のうち最
    大の平均粒子径と最小の平均粒子径の比(粒径
    比)が1.4〜10の範囲にあり、かつチタニウム化
    合物を酸化物換算で0.1〜0.5wt%含有しているこ
    とを特徴とする無機多孔質構造体。 2 第1項に記載の無機多孔質構造体において、
    微粒子が2つの粒子群からなる無機多孔質構造
    体。 3 第1項または第2項に記載の無機多孔質構造
    体において、粒径比が1.4〜4である無機多孔質
    構造体。 4 少くとも2つの粒子群からなり、これらの全
    ての粒子群の平均粒子径が2.0μm以上でかつこれ
    らの全ての粒子群の平均粒子径のうち最大の平均
    粒子径と最小の平均粒子径の比(粒径比)が1.4
    〜10の範囲にあるα−Al2O3に、平均粒子径1.0μ
    m以下のアルミニウム化合物を酸化物換算で1〜
    15wt%、チタニウム化合物を酸化物換算で0.1〜
    0.5wt%添加してなる主原料を用いて成形し、得
    られた成形物を酸化雰囲気にて1600℃以下の温度
    で焼成することを特徴とする無機多孔質構造体の
    製造法。 5 第4項に記載の製造法において、平均粒子径
    2.0μm以上のα−Al2O3が2つの粒子群からなる
    無機多孔質構造体の製造法。 6 第4項または第5項に記載の製造法におい
    て、粒径比が1.4〜4である無機多孔質構造体の
    製造法。 7 第4項、第5項または第6項に記載の製造法
    において、アルミニウム化合物がアルミナと水酸
    化アルミニウムの混合物である無機多孔質構造体
    の製造法。 8 第4項、第5項、第6項または第7項に記載
    の製造法において、焼成温度が1400〜1600℃であ
    る無機多孔質構造体の製造法。 9 第4項、第5項、第6項、第7項または第8
    項に記載の製造法において、チタニウム化合物が
    平均粒子径1.0μm以下の酸化チタンである無機多
    孔質構造体の製造法。
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