JPH0571534B2 - - Google Patents

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JPH0571534B2
JPH0571534B2 JP63118249A JP11824988A JPH0571534B2 JP H0571534 B2 JPH0571534 B2 JP H0571534B2 JP 63118249 A JP63118249 A JP 63118249A JP 11824988 A JP11824988 A JP 11824988A JP H0571534 B2 JPH0571534 B2 JP H0571534B2
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carbon dioxide
hydroxyapatite
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gas
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Tadashi Nishino
Masayuki Nagai
Tatsuya Saeki
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Sekisui Kasei Co Ltd
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Sekisui Plastics Co Ltd
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  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は炭酸ガスの検出素子材料に関し、詳し
くは、高い精度において炭酸ガスを検出すること
ができる炭酸ガスの検出素子材料に関し、さらに
詳しくは、長期間の使用の繰り返しにおいて炭酸
ガスを高い精度において検出することができる炭
酸ガスの検出素子材料に関する。 本発明の炭酸ガスの検出素子材料は、ハウス栽
培における炭酸ガスの制御などの農業用、排ガス
における炭酸ガスの監視などの工業用、生活環境
制御における炭酸ガスの検出などの環境衛生用お
よび炭酸ガス量の急激な増大による火災の早期発
見などの防災用などの幅広い用途に利用すること
ができる炭酸ガスの検出素子として利用すること
ができる。 〔技術の背景および従来技術の説明〕 水酸アパタイトは、感湿−感温−感ガス素子に
おける感湿素子として利用することが知られてお
り(特開昭58−166249号公報)、また水酸アパタ
イトが炭酸ガスと接触したときに生じる水酸アパ
タイトの電気抵抗またはインピーダンス値の増大
を利用して、炭酸ガスを検出する方法(特願昭59
−211287号)、水酸アパタイトに無機炭酸塩(た
とえば炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム)を
加えて、水酸アパタイト−無機炭酸塩複合体を形
成し、それによつて炭酸ガスの検出精度を向上す
ること(特願昭60−102666号)、および水酸アパ
タイトに無機ハロゲン化物(たとえば塩化カルシ
ウムまたは塩化アンモニウム)を加えて、水酸ア
パタイト−無機ハロゲン化物複合体を形成し、そ
れによつて炭酸ガスの検出精度を向上すること
(特願昭61−85126号)が提案されている。 本発明者らは、水酸アパタイトについて長年研
究を続けているが、その研究において、塩化カル
シウムおよび塩化アンモニウムを水酸アパタイト
に加えて、これらの複合体とした水酸アパタイト
にアルミナを加えると、空気中のインピーダンス
値と炭酸ガスを含む空気中のインピーダンス値の
変化率(炭酸ガスとの反応率)が向上すること、
および炭酸ガスとの接触による空気中のインピー
ダンス値の上昇率(ベースラインの上昇率)が低
下することを見出し、これらの知見に基づいて本
発明に到達した。 〔発明の目的および発明の要約〕 本発明の目的は、検出感度が高い炭酸ガスの検
出素子をつくりうる炭酸ガスの検出素子材料を提
供することにあり、詳しくは、検出感度が高く、
炭酸ガスとの接触による空気中のインピーダンス
値の上昇率(ベースラインの上昇率)が小さく、
炭酸ガスの検出感度が低下することのない炭酸ガ
スを検出素子をつくりうる炭酸ガスの検出素子材
料を提供することにある。 本発明は、一般式: M10(ZO46(OH)2 (1) 〔式(1)において、Mは、カルシウム、バリウム、
ストロンチウム、鉛およびカドミウムからなる群
より選択された元素であり、Zは、リン、ヒ素お
よびバニジウムからなる群より選択された元素で
ある〕 により示される水酸アパタイトおよび無機ハロゲ
ン化物の1種または2種以上の複合材料からなる
炭酸ガスの検出素子材料において、前記の複合材
料にアルミニウム化合物が加えられていることを
特徴とする炭酸ガスの検出素子材料組成物であ
る。 本発明は、また前記の式(1)により示される水酸
アパタイトを、無機ハロゲン化物の1種または2
種以上の水溶液に浸漬した後、乾燥することから
なる前記の水酸アパタイトおよび無機ハロゲン化
物の1種また2種以上の複合材料の製造法におい
て、前記の複合材料に、アルミニウム化合物を加
えることを特徴とする炭酸ガスの検出素子材料組
成物の製造法である。 本発明の炭酸ガスの検出素子材料組成物、およ
びその製造法において、アルミニウム化合物は、
アルミナ、塩化アルミニウムまたは水酸化アルミ
ニウムを用いることができるが、アルミナを使用
するのが好ましく、また式(1)により示される水酸
アパタイトは、Mがカルシウムであり、Zがリン
である水酸アパタイトを使用するのが好ましく、
さらに無機ハロゲン化物は、塩化カルシウムおよ
び塩化アンモニウムを使用するのが好ましい。 本発明の炭酸ガスの検出素子材料の製造法にお
いて、アルミニウム化合物は、無機ハロゲン化物
の1種または2種以上の水溶液に加えることがで
き、またアルミニウム化合物は、水酸アパタイト
と無機ハロゲン化合物の複合材料に、気相成長法
(CVD法)における気相に蒸発したアルミニウム
化合物を分解して析出することによつて、加える
こともできる。CVD法におけるアルミニウム化
合物は、蒸発し易く、また加熱により分解して、
アルミニウムを析出し易い有機アルミニウム化合
物を使用するのが好ましい。 本発明の炭酸ガスの検出素子材料の製造法にお
いて、水酸アパタイトは、多孔質の焼結体を使用
するのが好ましく、また水酸アパタイトの無機ハ
ロゲン化物の1種または2種以上の水溶液への浸
漬を減圧下において行なつた後、大気圧に戻し、
それによつて無機ハロゲン化物の1種または2種
以上の水溶液を多孔質の水酸アパタイトの隅々ま
で均一に分布することが好ましく、このときアル
ミニウム化合物を無機ハロゲン化物の1種または
2種以上の水溶液にあらかじめ添加しておくこと
もできる。 〔発明の具体的な説明〕 本明細書におけるインピーダンス値の変化率
は、炭酸ガスの検出素子の炭酸ガスの存在しない
ガス中におけるインピーダンス値に対する炭酸ガ
スの存在するガス中におけるインピーダンス値の
百分率(%)であつて、炭酸ガスの検出素子の炭
酸ガスとの反応率に相当し、次式により与えられ
る。 C(%)=ZCO2−Zair/Zair×100 C:インピーダンス値の変化率(%) ZCO2:炭酸ガスの存在するガス中におけるインピ
ーダンス値 Zair:炭酸ガスの存在しないガス中におけるイン
ピーダンス値 炭酸ガスの検出素子が、炭酸ガスの存在しない
ガスに接触した後、炭酸ガスの存在するガスに接
触し、その後炭酸ガスの存在しないガスに再度接
触すると、炭酸ガスの検出素子のインピーダンス
値は、炭酸ガスの存在するガスに接触したとき
に、大幅に上昇し、炭酸ガスの存在しないガスに
再度接触したときに、一応下降するが、炭酸ガス
の存在しないガスに再度接触したときのインピー
ダンス値は、炭酸ガスの存在しないガスに最初に
接触したときのインピーダンス値の水準までは戻
らず、これよりも若干上昇したインピーダンス値
の水準に留まつている。 本明細書におけるベースラインの上昇率は、炭
酸ガスの検出素子が、炭酸ガスの存在しないガス
に最初に接触したときのインピーダンス値と炭酸
ガスの存在しないガスに再度接触したときのイン
ピーダンス値の間のインピーダンス値の上昇率で
あつて、炭酸ガスの検出素子の長期間の使用によ
るその性能の低下を示す指標の一つであり、次式
により与えられる。 H(%)=(Ze−Zf)/Zf/t×100 H:ベースラインの上昇率(%) Ze:炭酸ガスの検出素子が再度炭酸ガスの存在し
ないガスと接触したときのインピーダンス値 Zf:炭酸ガスの検出素子が最初に炭酸ガスの存在
しないガスと接触したときのインピーダンス値 t:炭酸ガスの検出素子が、最初に炭酸ガスの存
在しないガスと接触したときから再度炭酸ガス
の存在しないガスと接触するまでの間に経過し
た時間(分) 本発明の炭酸ガスの検出素子材料における前記
の一般式(1)により示される水酸アパタイトは、公
知の方法、たとえば、湿式法、乾式法または水熱
法のいかなる方法により合成されたものであつて
も、これを使用することができるが、式(1)におけ
るMがカルシウムであり、Zがリンである水酸ア
パタイトを使用するのが好ましくは、その水酸ア
パタイトの成形品は多孔性のものを使用するのが
好ましい。 水酸アパタイトの粉末を成形型、たとえば錠剤
成形機に入れ、これを加圧して成形し、得られた
水酸アパタイトの成形品を、電気炉において800
〜1000℃(好ましくは850〜950℃)において1時
間以上(好ましくは1.5〜2.5時間)加熱して、焼
結し、水酸アパタイトの多孔質の焼結体を得る。 薄片状の水酸アパタイトの焼結体を得るには、
水酸アパタイトの粉末を有機質のバインダー、た
とえばメチルセルロースとともに水と混和して、
ペーストを調製し、これを耐熱性の基板に塗布し
て薄層状とし、これを800〜1000℃(好ましくは
850〜950℃)に1時間以上(好ましくは1.5〜2.5
時間)加熱して焼結する。 これとは別に無機ハロゲン化物の水溶液を調製
し、これにアルミニウム化合物、たとえば塩化ア
ルミニウム、水酸化アルミニウムまたは酸化アル
ミニウム(アルミナ)加えて、無機ハロゲン化物
−アルミニウム化合物の水溶液を調製し、これに
上記の水酸アパタイトの多孔質の焼結体を浸漬し
て、無機ハロゲン化物およびアルミニウム化合物
を水酸アパタイトの多孔質の焼結体に沈着ないし
付着する。その後、無機ハロゲン化物およびアル
ミニウム化合物が付着した水酸アパタイトの多孔
質の焼結体を引き上げ、乾燥した後、これを500
℃以上(好ましくは700℃〜1000℃)に加熱し、
焼成して、本発明の無機ハロゲン化物およびアル
ミニウム化合物との複合体となつた水酸アパタイ
トの炭酸ガスの検出素子材料組成物を得る。 本発明の炭酸ガスの検出素子材料は、無機ハロ
ゲン化物−水酸アパタイト複合体の多孔質の焼結
体に、アルミニウム化合物を気相成長法(CVD
法)により蒸着することによつて製造することも
できる。 気相成長法〔Chemical Vapour Deposition
(CVD法)〕は、第1図に示されるCVD装置を使
用して無機ハロゲン化物−水酸アパタイト複合体
の多孔質の焼結体にアルミニウム化合物を付着す
る。無機ハロゲン化物−水酸アパタイト複合体の
多孔質の焼結体8を高温炉6側の試料皿2に置
き、蒸発し易いアルミニウム化合物、たとえば有
機アルミニウム化合物9を低温炉7側の試料皿3
に置き、キヤリアガス送入管4よりキヤリアガス
を石英ガラス管1内に送入し、熱電対5により温
度を計測しながら、低温炉7および高温炉6をそ
れぞれ所定の温度に加熱する低温炉7側の試料皿
3上に蒸発し易いアルミニウム化合物は蒸発して
キヤリアガスにより高温炉6側に送られるが、高
温炉6の高温により分離して、高温炉6側の試料
皿2上に無機ハロゲン化物−水酸アパタイト複合
体の多孔質の焼結体上に析出し、本発明の無機ハ
ロゲン化物−アルミニウム化合物−水酸アパタイ
トの複合体の炭酸ガスの検出素子材料組成物を形
成する。 気相成長法(CVD法)は、無機ハロゲン化物
−水酸アパタイトの複合体の多孔質の焼結体にア
ルミナを加えるのに適している。無機ハロゲン化
物−水酸アパタイトの複合体の多孔質の焼結体の
表層にアルミナが析出して、アルミナとの複合体
を形成しこのアルミナ−無機ハロゲン化物−水酸
アパタイトの複合体がこれと接触する炭酸ガスと
鋭敏に反応するか、または無機ハロゲン化物とア
ルミナが水酸アパタイトと炭酸ガスとの反応に触
媒効果を発揮すると考えられる。そのいずれにし
ても、本発明の炭酸ガスの検出素子材料はインピ
ーダンス値の変化率が大きく、それによつて炭酸
ガスの検出感度は鋭敏である。 気相成長法(CVD法)では、蒸発するアルミ
ニウム化合物9を置く低温炉7はアルミニウム化
合物を蒸発するのに必要にして充分な温度とし、
無機ハロゲン化物−水酸アパタイトの複合体の多
孔質の焼結体3を置く高温炉6は、蒸発したアル
ミニウムを分解するのに必要にして充分な温度と
する。またキヤリアガスは、空気などの酸化性の
ガスを用いると、アルミナを形成するのに好まし
い。 以下において、実施例に代りうる試験例により
本発明をさらに詳しく説明する。 試験例 1 水酸アパタイトのインピーダンス値の変化率
(反応率)およびベーラインの上昇率に対する塩
化カルシウムの添加の及ぼす影響について試験を
行なつた。 (1) 試料の調製 エタノール45mlにブチルカルビノール20gを
溶解し、これに高純度水酸アパタイト〔商品番
号AN830425、セントラル硝子(株)製品〕の粉末
20gを加え、よく撹拌して均一に分散した後、
得られた分散液をドクターブレード法により厚
さ200μmのシートに成形した。このシートを
10mm平方の薄片に裁断し、この薄片をアルナ基
板〔25mm×25mm×0.5mm(厚さ)〕上に接着し、
その上に白金ペースト電極を塗布した。これを
室温において乾燥した後、電気炉に入れ、800
℃において2時間焼成して、水酸アパタイトの
焼結および白金電極の焼付を行ない、インピー
ダンス値の測定用素子材料を調製した。 この測定用素子材料を第1表に示す濃度の塩
化カルシウム−塩化アンモニウム水溶液(PH:
8.0)に24時間浸漬した後、120℃において乾燥
して、塩化カルシウムを添加したインピーダン
ス値の測定用素子を調製した。 (2) 試験方法 温度制御器により400℃に維持した電気炉に、
インピーダンス値の測定用素子を管内に設置し
た石英ガラス管を設置し、硝酸カルシウム飽和
溶液により50%の湿度に調整した空気200ml/
分を石英ガラス管に通し、交流2端子法により
測定用素子のインピーダンス値を計測しなが
ら、測定用素子のアニーリングを2時間行なつ
た後、石英ガラス管に通す空気流を、同様に硝
酸カルシウム飽和溶液によつて50%の湿度に調
整した0.1%の炭酸ガスを含有する空気流に切
り換え、同様に交流2端子法により測定用素子
のインピーダンス値を計測しながら1時間、
0.1%の炭酸ガスを含有する空気200ml/分を石
英ガラス管に通した。その後、石英ガラス管に
通す0.1%の炭酸ガスを含有する空気を、同様
に50%の湿度に調整した空気に切り換え、同様
に交流2端子法により測定用素子のインビーダ
ンス値を計測しながら1時間その空気を石英ガ
ラス管に通した。その後、石英ガラス管に通す
空気流を0.1%の炭酸ガスを含有する空気流の
切り換えを5回繰り返し、その間の測定用素子
のインビーダンス値の計測を行なつた。 この試験の間に測定した測定用素子のインピ
ーダンス値の計測値を用いて次式により、空気
中のインビーダンス値と0.1%の炭酸ガスを含
有する空気中のインビーダンス値の変化率(反
応率、%)、および空気流と0.1%の炭酸ガスを
含有する空気流の切り換えを繰り返した時の空
気中のインピーダンス値のベースラインの上昇
率(%)を算出した。 (A) インピーダンス値の変化率(反応率):C C(%)=Z〔CO2〕−Z〔Air〕/Z〔Air〕×100 Z〔CO2〕:0.1%の炭酸ガスを含有する空気
中の測定用素子のインピーダンス値。 Z〔Air〕:空気中のインピーダンス値。 (B) ベースラインの上昇率:H H(%)=Ze−Zf)/Zf/t×100 Ze:最終の空気中の測定用素子のインピーダ
ンス値。 Zf:最初の空気中の測定用素子のインピーダ
ンス値。 t:インピーダンス値の計測を行なつた時間
(時間)。 (3) 試験の結果 試験の結果は第1表に示すとおりであつた。 第1表におけるインピーダンス値の変化率
(反応率)は、空気流と0.1%の炭酸ガスを含有
する空気流の切り換えを4回行なつた時の各々
の切り換えの時に算出したインピーダンス値の
変化率(%)の平均値である。
【表】 (4) 考察 水酸アパタイトに加える塩化カルシウムの量
を増加すると、インピーダンス値の変化率
(%)は増大し、ベースラインの上昇率は減少
する様であるが、ベースラインの上昇率(%)
は塩化カルシウムの量に増加に必ずしも比例す
るか、否かがはつきりしないことがわかる。 試験例 2 塩化カルシウムを添加した水酸アパタイトのイ
ンピーダンス値の変化率およびベースラインの上
昇率に対するアルミナの添加の及ぼす影響につい
て試験を行なつた。 (1) 試料の調製 試験例1と同様にして、水酸アパタイトの焼
結および電極の焼付を行なつて、調製した水酸
アパタイトの測定用素子材料を18.8g/の塩
化カルシウムおよび17.7g/の塩化アンモニ
ウムを含有する塩化カルシウム−塩化アンモニ
ウム水溶液(PH:8.0)に24時間浸漬した後、
120℃において乾燥して、塩化カルシウムを添
加した測定用素子材料を調製した。 塩化カルシウムを添加した測定用素子材料8
を第1図に示すCVD装置(Chemical Vapour
Deposition Apparatus.気相成長装置)の高温
炉6側の試料皿2に置き、低温炉7側の試料皿
3にアルミニウムイソプロポキサイド9を置
き、ガス送入管4より200ml/分の空気を、キ
ヤリアガスとして、石英ガラス管1に送入し、
熱電対5により温度を測定しながら、低温炉7
を140℃に、また高温炉6を400℃に、第2表に
示す時間加熱して、塩化カルシウムを添加した
測定用素子材料にアルミナを添加して、塩化カ
ルシウム−アルミナを添加したインピーダンス
値の測定用素子を調製した。 対照試料のインピーダンス値の測定用素子と
して、前記の塩化カルシウムを添加した測定用
素子材料を、CVD装置によるアルミナの添加
処理を行なうことなく、そのまま使用した。 (2) 試験方法 試験例1と同様にして、測定用素子のインピ
ーダンス値の計測を行ない、空気中と0.1%の
炭酸ガスを含有する空気中のインピーダンス値
の変化率(反応率)および空気流と0.1%の炭
酸ガスを含有する空気流の切り換えを繰り返し
た時の空気中のインピーダンス値の上昇率
(%)を算出した。 (3) 試験の結果 第2表に示すとおりであつた。
【表】 (4) 考察 塩化カルシウムを添加した水酸アパタイト
に、アルミナを加えると、アルミナの添加量が
増加すると、空気中と0.1%の炭酸ガスを含有
する空気中のインピーダンス値の変化率(反応
率)が向上するから、炭酸ガスの検出感度が向
上することがわかる。 また塩化カルシウムを添加した水酸アパタイ
トに、アルミナを加えると、ベースラインの上
昇率(%)が低下するから、炭酸ガスの検出素
子の性能の寿命を延長するが、アルミナを加え
る量を増加すると、ベースラインの上昇率
(%)が減少するから、炭酸ガスの検出素子の
性能の寿命の延長の効果が増大することがわか
る。 試験例 3 塩化カルシウムを添加した水酸アパタイトに、
アルミナを気相成長法(CVD法)により添加す
る場合のキアリアガスが、測定用素子のインピー
ダンス値の変化率(反応率)およびベースライン
の上昇率に及ぼす影響について試験を行なつた。 (1) 試料の調整 試験例2において、CVD装置の石英ガラス
管に送入するキヤリアガスを第3表に示すガス
としたこと、および加熱時間を第3表に示す時
間としたこと以外は、試験例2と同様にして、
塩化カルシウム−アルミナを添加したインピー
ダンス値の測定用素子を調製した。 (2) 試験方法 試験例1と同様にして、測定用素子のインピ
ーダンス値の計測を行ない、空気中と0.1%の
炭酸ガスを含有する空気中のインピーダンス値
の変化率(反応率)および空気流と0.1%の炭
酸ガスを含有する空気流の切り換えを繰り返し
た時の空気中のインピーダンス値の上昇率
(%)を算出した。 (3) 試験の結果 第3表に示すとおりであつた。 第3表におけるインビーダンス値の変化率
(反応率)は、空気流と0.1%の炭酸ガスを含有
する空気流の切り換えを4回行なつた時の各々
の切り換えの時に算出したインピーダンス値の
変化率(%)の平均値である。
〔発明の効果〕
塩化カルシウムを添加した水酸アパタイトにア
ルミナを添加することにより、空気中のインピー
ダンス値と炭酸ガスを含有する空気中のインピー
ダンス値の変化率(炭酸ガスとの反応率)が増大
し、それによつて、水酸アパタイトの炭酸ガスの
検出感度が向上する。 また水酸アパタイトと炭酸ガスとの接触を繰り
返した時の空気中におけるインピーダンス値のベ
ースラインの上昇率が低下し、それによつて水酸
アパタイトの炭酸ガスの検出素子としての性能の
寿命を長期間維持することができる。 塩化カルシウムを添加した水酸アパタイトに、
アルミナをCVD法により添加する場合のキヤリ
アガスとして、酸化性ガスを使用することによ
り、空気中のインピーダンス値と炭酸ガスを含む
空気中のインピーダンス値の変化率(炭酸ガスと
の反応率)が増大し、それによつて水酸アパタイ
トの炭酸ガスの検出感度が向上し、また水酸アパ
タイトの炭酸ガスの検出素子の性能を長期間維持
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は気相成長法(CVD法)を実施する装
置の内部を示す側面図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式:M10(ZO46(OH)2 (1) 〔式(1)において、Mは、カルシウム、バリウム、
    ストロンチウム、鉛およびカドミウムからなる群
    より選択された元素であり、そしてZは、リン、
    ヒ素およびバナジウムからなる群より選択された
    元素である〕 により示される水酸アパタイトおよび無機ハロゲ
    ン化物の1種または2種以上の複合材料からなる
    炭酸ガスの検出素子材料において、前記の複合材
    料にアルミニウム化合物が加えられていることを
    特徴とする炭酸ガスの検出素子材料組成物。 2 一般式:M10(ZO46(OH)2 (1) 〔式(1)において、Mは、カルシウム、バリウム、
    ストロンチウム、鉛およびカドミウムからなる群
    より選択された元素であり、Zは、リン、ヒ素お
    よびバナジウムからなる群より選択された元素で
    ある〕 により示される水酸アパタイトを、無機ハロゲン
    化物の1種または2種以上の水溶液に浸漬した
    後、乾燥することからなる前記の水酸アパタイト
    および無機ハロゲン化物の1種または2種以上の
    複合材料の製造法において、前記の複合材料にア
    ルミニウム化合物を加えることを特徴とする炭酸
    ガスの検出素子材料組成物の製造法。
JP63118249A 1988-05-17 1988-05-17 炭酸ガスの検出素子材料およびその製造法 Granted JPH01290552A (ja)

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